説明

体の組織を手入れもしくは処置するための、または体形を成形するための方法および装置

この発明は、ヒトの組織を手入れするための方法に関し、人の体の部分を防水箔で被覆するステップと、該体の部分を弾性要素でラッピングするステップとを含み、弾性要素は防水箔を包み、弾性要素は緊張下にありしたがって体の部分の組織を圧縮し、さらに、人に運動するよう命ずるステップを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
この発明は体の組織、特に皮下結合組織を手入れおよび処置する分野、ならびに体形を成形する分野に関する。この発明は、特に、結合組織を強化し、皮膚を引締め、体形を成形し、および蜂巣炎を改善または除去するという目的を持って人体を処置する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
体形制御および体重の問題は少なくとも20年間の間さまざまなラッピング技術で処置されてきた。これらの技術は特に成功しているが、新陳代謝を活性化させることにおいては効率的ではない。さらに、ラッピングは労働集約型であり、したがって、美容院やフィットネスクラブにおける処置はかなり高価なものである。自己処置(「自身でラッピングを行なう」)の場合、それは、骨が折れ、複雑であり、時間がかかる。
【0003】
減量、組織の引締め、および美容上の有益な効果を達成するためにさらにより人気があるのが運動である。いくつかの知見は、しかしながら、脂肪の異化作用が起こるのは、結合組織に血液が十分に供給される場合のみであることを示唆している。同時に、問題のある領域における皮膚および皮下結合組織は運動活動によって冷却される。その理由は、運動活動中の筋肉はより多量の血液を供給されるが、これは周囲の結合組織に流れ込むより少量の血液によって補償されるからである。結合組織は冷却される。結果、運動している者が問題であると考える領域においては体重は減少せず、他の領域において体重が減少する。その結果は美容上好ましくないかも知れない。
【0004】
同様の懸念が、セルライトおよび緩い結合組織の処置に対しても言える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
この発明の目的は、上記の問題を軽減する方法および装置を提供することである。特に、この方法は、皮下結合組織など、問題があると考えられる領域における効率的な脂肪異化作用を可能にする筈である。
【0006】
この発明の別の目的は、特に運動活動中において体の問題のある領域における改善された血液循環を引起すための方法および装置を提供することである。
【0007】
さらなる目的は、皮膚組織および結合組織の効果的な引締めを与え、十分に方向付けされた脂肪異化作用に対する最適な前提を与える美容上の方法および装置を提供することである。
【0008】
この発明のさらに別の目的は、特にリンパ液の流れを改善する方法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらの目的および他の目的は、
人の体の一部を防水箔で被覆するステップと、
該体の部分を弾性要素でラッピングするステップとを含み、該ラッピング要素は該防水
箔を包み、該弾性要素は緊張状態にあり、したがって、該体の部分の組織を圧縮し、さらに、
人に運動するよう命ずるステップを含む方法により達成される。
【0010】
人に運動するよう命ずる代わりとして、この方法は人にしばらくの間休息するよう命ずるステップ、つまりしばらくの間実質的に受動的に待機し、たとえば、横たわるか、座るか、立つか、受動的に動く(電動式運動)か、および/またはゆっくり歩くことなどのステップを含んでもよい。
【0011】
好ましくは、該防水箔は、別途に、弾性要素によるラッピングの前に載置される別途の要素である。
【0012】
防水箔を用いた被覆および体の一部を弾性要素においてラッピングすることは、積極的にユーザにおいてなされてもよいし、またはユーザに対しそのようにするよう命ずることによってなされてもよい。
【0013】
弾性要素は、運動中に、体の圧縮および動きを積極的な態様で相互作用させ、したがって、積極的な効果のために、マッサージまたは振動などによる、体のほかの−受動的な−刺激は必要ない。ある意味、圧縮的な弾性要素は、下の箔と共になって、たとえユーザの結合組織が引締まっていなくとも、健康的な引締まった結合組織を模擬的に再現する。この発明に従う方法に関し、箔要素が弾性要素の下にあることは重要である。このことによってのみ、箔要素は体に直接押圧され、汗が体から逃げ得る、たとえば冷却するかまたはそこにおいて蒸発することさえできないようにする。さらに、この方策による弾性素子は濡れない。
【0014】
好ましくは、効果的な物質を、体の部分に、その体の部分を箔でラッピングする前に適用する。
【0015】
ユーザが行なう運動は、屋内活動、たとえばフィットネスセンターでのグループトレーニング、ウェイトトレーニング、パイレーツ、トレッドミル、クロストレーナもしくは楕円トレーナ、任意のほかのフィットネス設備または受動的体操を含む体操を伴うトレーニングなどを含んでもよい。加えて、または代替的に、屋外トレーニング、たとえばノルディックウォーキング、パワーウォーキング、ジョギング、ローラスケーティング、クロスカントリースキー、アイススケーティング、サイクリングなどを含んでもよい。このリストは任意に補足されてもよく、なぜならば、この発明に従う方法は水中で行なわれない限り、殆どすべての運動活動と互換性があるからである。
【0016】
いずれにしても、運動は好ましくは能動的な運動であり、ユーザは能動的に運動を行なう。これは、ユーザが、体の部分を(たとえば振動などによって)動かす電動装置の上に立つか座るかもしくは横になるか、またはユーザがマッサージされるような受動的運動とは対照的である。能動的トレーニングは、特に、この発明に従う方法に関し、特に、この発明に従う装置箔要素および弾性要素によってラッピングされる体の部分の筋肉が活動的である場合に特に好適である。血液ポンプ(つまり筋肉収縮の効果)が圧縮壁を内側から押圧し、組織内において僅かな圧力上昇を引起す。この圧縮壁に対する押圧の効果は、効果的な物質の吸収を進め、血液循環を刺激する。さらに、この刺激は、リンパ管周囲の平滑筋繊維に達し、それらを刺激する。平滑筋繊維はこの結果リンパ管を収縮させ、リンパ液ドレナージを引起す。もちろん、この方法はユーザに大量に発汗させもする。
【0017】
リンパ液の流れによって、過剰な水分が結合組織から排出される。これにより、毛細管から細胞への経路が短縮され、それにより、細胞供給が最適化される。このことは、改善
された血液循環との組合せにおいて、健康な、引締まった皮下結合組織に対する必要条件である。皮膚の直接上に載る防水(および恐らくはさらに気密性の)箔により、皮膚は効果的な物質を集中的かつ非常に効果的に吸収する。
【0018】
これまで、弾性体ラッピングは、皮膚に直接接触する場合のみ効果的であると考えられてきた。この発明は、防水箔を、直接に皮膚の上に、皮膚および弾性要素の下に追加することによって、新しい方策を提供する。改善された加湿効果、および前述の効果的な物質の改善された吸収は、2つの利点である。さらなる利点は非常に実用的である:弾性要素は、体の部分に適合される具体的な形状を有し−たとえばそれはズボンであり得−しかしながら、着用が容易であり、運動後に汗でびしょ濡れにならない。特に、箔および弾性要素が各々1枚の対応する衣類−たとえばズボン、ズボンの足の部分、ジャケット、スーツ、靴下などである場合、その取扱は、体をラッピングする先行技術の「巻付け」方法と比べて強力に改善される。箔を体の周囲に巻き付けることによって体をラッピングすることは煩雑であるのに対して、一方この発明に従う方策によると、1枚の緩やかな箔片の衣類は容易に着用し得、弾性片の衣類も容易に着用し得、なぜならば、それは箔の上を滑るからである。これによってのみ、ユーザが自分でこの装置を着用することが可能となる。
【0019】
さらに、巻付けられた箔は容易に滑り、したがって運動活動を不可能にし、一方、箔片の衣類と弾性片の衣類との組合せは運動活動中においても十分に持ちこたえる。さらに、従来の巻付けられた箔は皮膚をある場所に制限する傾向があり、一方、一着の衣類はそうではない。
【0020】
この発明に従う装置は、
ある特定の体の部分、たとえば太腿部または脚部などを被覆するようにされる防水箔と、
該体の部分の周りにラッピングされる(該体の部分を取囲む)と該防水箔を包み、それにより伸張されるようにされる弾性要素とを含む。
【0021】
したがって、箔が体の周囲に巻付けられるのとは対照的に、箔および弾性要素の両方が、ユーザの体のある特定の部分を被覆するよう形状化される。これにより、体は箔からなる1つの層および弾性要素からなる1つの層によってのみ被覆され、隣りあう巻付け物間における煩わしい重なりがない。
【0022】
第1の実施例に従うと、弾性要素は防水箔から分離されている。この実施例は容易な着用という特別な利点を特徴付ける。さらに、箔は伸張可能である必要はない。
【0023】
箔は、「箔の物品の衣類」であってもよく、それが着用されることを意図される体の部分に適合する形状、たとえば、ズボン状の形状、靴下、手袋、袖、ジャケットの形状、または人の臀部に適合された形状などを有してもよい。
【0024】
特に好まれるのは、体のある大きな部分(足および頭部は除くが、恐らく肩、腕および/または胸は必ずしも除かれない)を実質的に被覆する形状(「スーツ」)である。この箔スーツの形状は、たとえば、上体のためのおおよそ円筒形の部分と、それから突出し、脚部を被覆するための比較的低減された直径の2つの円筒形部分とを含んでもよい。
【0025】
この箔は、たとえば、プラスチックまたはセロハン箔、たとえば透明または不透明のプラスチック箔であってもよい。代替物として、この箔は、金属クラッディング、たとえばアルミニウムクラッディングまたは恐らくは銅クラッディングされたプラスチック箔であり得る。そのようなクラッディングされた箔は体を源とする赤外線放射に対して反射的であるという特別な利点を特徴付ける。
【0026】
さらに、この弾性要素は、対応する形状を有してもよく、「弾性物品の衣類」であってもよい。この弾性要素は、伸張されない状態において、好ましくは箔よりも小さく、ラッピングされる体の部分よりも小さい。
【0027】
ある特別な実施例は、脚部の両方(少なくとも膝から上、好ましくは脹脛から上、下半身および胴体から胸までまたは胸の下まで−たとえば袖なしジャンプスーツなど)を被覆し圧縮する形状(「弾性スーツ」)のそれである。弾性スーツに加えて、弾性要素は、幅の広い弾性ベルトのような、腰部より上の領域のためのさらなる別途の要素を含んでもよい。これは、腹部領域において弱い結合組織を有するユーザに対して特に有利である。
【0028】
ある代替実施例に従うと、防水箔および弾性要素は協働して共通の衣類要素を形成してもよい。その場合、防水箔も伸張可能である必要がある。
【0029】
この装置は、さらに、血液の循環および/またはリンパ液の流れを刺激するための美容上効果的な物質または薬品などのような効果的な物質を含んでもよい。
【0030】
そのようなある効果的な物質は、保湿効果があるかもしくは美容上活性の物質であるか、またはそれを含んでもよい。それは、さらに、治療上効果的な薬剤であるかまたはそれを含んでもよい。
【0031】
−選択肢としての−効果的な物質は、ゲル、乳濁液、クリーム、油、ローション、軟膏などとして存在してもよく、含有される物質の恐らくは幅広い組合せを有してもよい。考えられ得る組織およびスキンケア内容物は化粧品から公知である。それらは、水、油および/またはアルコール、および銀杏葉、朝鮮人参の根、マカデミア、ウスベニアオイ、ミント、香油、マリーゴールド、藻類、オリーブ、アボカド、馬、栗、ヒバマタ類の海草、イラクサ、トクサ属の多年草、ホホバオイル、トウモロコシ油、アーモンド油、小麦の胚種油などからの抽出物からなる群のうちの少なくともいくつか、およびさらなる天然成分ならびに合成活性成分を含んでもよい。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1a】防水箔要素、つまりこの発明の第1の実施例の防水箔ズボンを示す。
【図1b】弾性要素、つまりこの発明の第1の実施例の弾性ズボンを示す。
【図2a】防水箔要素、つまりこの発明の第2の実施例の防水箔靴下を示す。
【図2b】弾性要素、つまりこの発明の第2の実施例の弾性靴下を示す。
【図3】効果的な物質の容器を示す。
【図4a】体の組織部分が運動活動中にどのように撓まされ得るかを概略的に示す。
【図4b】この発明に従う装置がどのようにそのような撓みを防ぎ得るかを示す。
【図5】この発明に従う装置が体の部分と接触状態にあるのを概略的に示す。
【図6】この発明に従う方法のフローチャートを示す。
【図7a】この発明のさらなる実施例の箔要素を示す。
【図7b】この発明のさらなる実施例の弾性要素を示す。
【図7c】この発明のさらなる実施例の弾性要素を示す。
【図8a】この発明のさらにさらなる実施例の箔要素を示す。
【図8b】この発明のさらにさらなる実施例の弾性要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0033】
好ましい実施例の説明
以下において、この発明の好ましい実施例を、概略図を参照して記載する。
【0034】
この発明に従う装置は、本質的に防水であり、体の部分に接触させられるようにされる箔要素を含む。この箔要素はプラスチック箔から形成されてもよく、このプラスチック箔は本質的に透明であってもよく、または着色されているかもしくは少なくとも部分的に不透明であってもよい。たとえば、それは、ポリアルケン箔(ポリエチレン箔またはポリプロピレン箔など)、またはPVC箔、またはポリスチレンもしくはポリエステル箔もしくはアクリル箔などから形成されてもよい。代替物として、それはセロハン箔から形成されてもよい。さらなる別の代替物としては、それは金属クラッディング箔、たとえば金属クラッディングプラスチック箔などから形成されてもよい。
【0035】
好ましくは、この箔は防水であるのみならず気密性も有する。
好ましくは、この箔は非常に薄い。従来の装置(たとえばスウェットパンツなど)と比較して、この箔は力学的に堅牢である必要はない。それどころか、比較的薄い柔軟性のある箔はそれを包む弾性材料との組合せにおいて有利であることがわかった。このように、箔は、皮膚に緊密にフィットし、加えて、ユーザにとって気持のよいものであるため、効果は最適化される。箔要素は、さらに、伸張可能である必要はない。好ましくは、−ポリエチレン箔または他の箔材料からなる−箔の厚みは、したがって、50μm以下と小さく、特に好ましくは30μm以下であり、たとえば最大20μmである。
【0036】
弾性要素は実質的な弾性を有する材料から形成される。たとえば、それは、一方向に沿って、それの元のサイズの少なくとも110%もしくは少なくとも120%もしくは130%もしくは150%まで、またはそれの元のサイズの少なくとも180%にまでさえ伸張され得るようにされてもよい。たとえば、それは、恐らくは他の材料、たとえば綿などを含む、エラスタン(elastane)(スパンデックス(Spandex))からなる実質的な部分を含む組織であってもよく、または他の伸縮可能な材料から形成されてもよい。
【0037】
好ましくは、箔要素もしくは弾性要素のいずれかまたはそれらの双方は体の部分に対して前成形される。たとえば、弾性要素は弾性ズボンまたは弾性靴下として形成されてもよい。
【0038】
それほど好ましくない代替例ではあるが、箔および弾性要素のうちの少なくとも1つを任意の形状(たとえば長いコイル状の帯の形状)にしてもよく、その場合、組織の周囲に巻かれなくてはならない。
【0039】
図1aに示される箔ズボン1は、ユーザにより着用されたとき、緩やかにのみフィットするかまたは大き過ぎるようにされる。箔ズボンの脚部1.1はユーザの脚部の直径よりも有意により大きい直径を有する。図1bに示される弾性ズボン2は、しかしながら、非常にタイトに、したがってユーザが着用した際に伸張されるように寸法決めされる。この弾性ズボンの脚部の直径は、したがって、ズボン材料が伸張されないときは、ユーザの脚部の直径よりも小さい。
【0040】
加えて、この装置は、さらに、箔ズボンをウエスト周りに固定するための、および/または腹部領域におけるさらなる圧縮を達成するための、幅の広い弾性ストラップであるベルト要素を含んでもよい(以下に記載される図も参照のこと)。
【0041】
同様に、図2aにおける箔靴下11はユーザの足を緩やかにのみ被覆するようにされる。図2bの弾性靴下12は、一方、非常にタイトに、したがってユーザにより着用された際に伸張されるよう寸法決めされる。
【0042】
この発明に従うある装置は、さらに、上記の種類の効果的な物質を含んでもよい。図3は、ある物質を、ある適切な容器15におけるあるローションとして図示する。もちろん
、異なる物質をたとえば次々と適用してもよい。これは、開始物質をまず適用し、その後効果的な物質を適用し、ならびに/または弾性および箔要素が除去された後さらに別の物質を適用することを含んでもよい。
【0043】
弾性要素上において、ユーザはさらなる衣類、たとえばトラックスーツなどを着用してもよい。
【0044】
活性物質の(考えられる)適用の後、ならびに箔要素および弾性要素の載置の後、ユーザは運動または休息するよう命じられる。
【0045】
図4aおよび図4bはこの発明のマッサージ効果を概略的に図示する。運動活動中、通常の状況下における組織は撓む。脚部21の組織の撓み22を図4aに示す。この発明に従う装置の弾性要素によってそのような撓みは防がれる。代わりに、弾性要素によって与えられるサポートによって、組織が他の態様では撓むであろう場所において、僅かな圧力が組織にかかる。
【0046】
図4bの例は、例示的な目的において、2つの弾性要素が存在する。下方の脚部では、ユーザは(可視ではない)防水箔をラッピングする弾性靴下12を着用する。大腿部では、弾性要素は、たとえばベルクロ(Velcro)ファスナ(フックおよびループファスナ)を伴う緊密に取付けられた弾性スリーブ31である。
【0047】
図5は、体の組織40に近く弾性要素42により被覆される防水箔41を示す。防水箔41は金属層41.2によりクラッディングされるプラスチック層41.1を含む。この特別な実施例は、体からの赤外線放射が反射し返され、昇温効果がさらに増すことを確実にする。もちろん、金属層は図示されるように皮膚と直接接触する必要はない。むしろ、金属層はさらに箔層のうちの外側層であってもよい。
【0048】
材料の選択によっては、箔は、金属コーティングが全くなくても、IR放射の少なくとも一部に対して反射的であり得る。
【0049】
図6はこの発明に従う方法のフローチャートを示す。
図7a〜図7cはこの発明のさらなる好ましい実施例を示す。この特別な好ましい実施例は脚部(少なくとも膝から上、好ましくは少なくとも脹脛から上)および少なくとも下側胸部領域までの腹部双方が箔要素51および弾性物品の衣類52によって被覆される。腹部被覆部51.3、52.3を形成する上側のおおよそ円筒形の部分(それは図示されるように腰部がくびれていてもよい)ならびにそれから突出し脚部被覆部51.1および52.1を形成する2つの円筒形部分の次に、箔および弾性物品の衣類は、それぞれ、さらに、選択肢としてのサスペンダ部51.4、52.4を含む。加えて、弾性要素は、別個の部分、つまり腰部上の領域において圧縮動作を強化するためのウエストベルト52′を含む。ウエストベルトが着用される領域−好ましくは弾性スーツ52の上−は、図7bにおいて55で示される。
【0050】
図8aおよび図8bはこの発明のさらなる実施例、つまり箔ジャケット61および弾性ジャケット62をそれぞれ示す。これらのジャケットはスリーブ61.1、62.1を含むことによってユーザの腕も少なくとも部分的に被覆する衣類の一例である。代わりに、箔および弾性要素は、別個のスリーブ、プルオーバ形状の物品、腕なども被覆するフルボディスーツなどを含んでもよい。図示される実施例では、箔ジャケット61および弾性ジャケット62の両方とも、各々、ベルクロファスナ61.2、62.2を含む。
【0051】
弾性要素および/または箔は、加えて、または代替物として、他の物品の衣類、たとえ
ばスリーブ、プルオーバ、フルボディスーツなどを含むかまたはそれからなってもよい。一般的に、箔要素(特に箔物品の衣類)は、弾性要素(弾性物品の衣類)よりも幾分大きいユーザの体の部分を被覆するよう設計され、弾性要素はユーザの皮膚と直接接触しない。好ましくは箔要素および弾性要素−例示される実施例におけるとおり−は本質的に体の同じ部分を被覆するが、それは必ずしも当てはまる必要はない。たとえば、ある代替的実施例においては、箔スーツは、手、足、首および頭を除く体全体を覆ってもよく、一方、弾性要素は他の衣類、たとえば弾性ズボン、弾性シャツ、および/または弾性スリーブなどを含んでもよい。
【0052】
さまざまな他の実施例がこの発明の範囲および精神から逸脱することなく想定されてもよい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体のある部分の体形成形、ヒトの組織の手入れ、およびヒトの組織を処置することのうちの少なくとも1つのための装置であって、
ユーザの体のある特定の部分を被覆するよう形状化された防水箔要素と、
前記体の部分の周囲にラッピングされると前記防水箔要素を包みしたがって伸張されるよう形状化される弾性要素とを含む、装置。
【請求項2】
前記防水箔要素は少なくとも1つの箔物品の衣類を形成し、前記弾性要素は少なくとも1つの弾性物品の衣類を形成し、前記箔物品の衣類は前記ユーザの体のうち前記弾性物品の衣類によって被覆されるすべての部分を少なくとも被覆する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記箔物品の衣類および前記弾性物品の衣類の両方とも、人の体の少なくとも大腿部および腹部を被覆するよう形状化される、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記弾性要素は、弾性ズボン、弾性靴下、弾性ショーツ、脚部の一部の周りに装着される弾性チューブ、腕の一部の周りに装着される弾性スリーブ、弾性ジャケット、弾性プルオーバ、および弾性スーツの1つとなるよう形状化される、先行する請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項5】
前記防水箔要素が装着される前に前記ユーザの皮膚に適用される効果的な物質をさらに含む、先行する請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項6】
前記箔要素の厚みは50μm以下であり、好ましくは30μm以下であり、たとえば20μm以下である、先行する請求項のいずれか1つに記載の方法。
【請求項7】
前記弾性要素はそれの伸張されないサイズの少なくとも120%に可逆に伸張可能である弾性組織から形成される、先行する請求項のいずれか1つに記載の装置。
【請求項8】
ユーザの体のある部分の体形成形、ヒトの組織の手入れ、およびヒトの組織を処置することのうちの少なくとも1つのための方法であって、
前記体の部分を防水箔で被覆するステップと、
前記体の部分を弾性要素でラッピングするステップとを含み、前記弾性要素は前記防水箔を包み、前記弾性要素は緊張下にあり、したがって前記体の部分の組織を圧縮し、前記方法はさらに、
人に運動するかまたはある時間の間休息するよう命ずるステップを含む、方法。
【請求項9】
前記体の部分が前記防水箔で被覆される前に前記体の部分に有効な物質を適用するステップを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記防水箔および/または前記弾性要素は、前記体の部分の形状を有するよう、および前記体の部分にフィットするよう形状化されるよう選択される、請求項8または9に記載の方法。
【請求項11】
請求項1〜8のいずれか1つに記載の少なくとも1つの装置を含み、さらに、請求項8〜10のいずれか1つに従う方法を実行するよう書かれた命令をさらに含む、パーツのキット。

【図1a】
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【図1b】
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【図2a】
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【図2b】
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【図3】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6】
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【図7a】
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【図7b】
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【図7c】
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【図8a】
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【図8b】
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【公表番号】特表2010−521197(P2010−521197A)
【公表日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547599(P2009−547599)
【出願日】平成20年1月31日(2008.1.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000744
【国際公開番号】WO2008/092671
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.elastane
2.VELCRO
【出願人】(509217644)ビューティディビジョン・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (1)
【氏名又は名称原語表記】BEAUTYDIVISION GMBH
【Fターム(参考)】