説明

体内の解剖学的空腔の位置を確認する装置と方法

【課題】身体(10)内の解剖学的空腔(15)の位置を確認するための装置(1)と方法を提供することを課題とする。
【解決手段】本装置は、移動可能なプランジャ(32)によって密封状態で閉鎖され、中空の穿刺針(20)に接続されている流体充填の容器(30)を含む。流体に存在する圧力を測定するために、本装置は圧力計(40)を含む。信号変換器(50)が、前記圧力計(40)によって提供された連続的な圧力測定信号を更に処理するのに適した形態に変換するために使用されている。合成器(60)が、変換された圧力測定信号を圧力を表わす連続的な音声信号に処理するように構成されている。もしも穿刺針(20)が移動している間針の先(21)が解剖学的空腔(15)に到達するとすれば、その結果は音声信号において容易に感知しうる変化となって現れる。本装置は時間の経過に亘って圧力測定信号を記録するための記録手段を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体内の解剖学的空腔(anatomical cavity)の位置を確認するための装置と方法とに関するものである。
【0002】
例えば、患者の身体のような、体内での解剖学的空腔の位置を確認することは、脊髄の近傍に位置する例えば硬膜外腔(epidural cavity)のような解剖学的空腔中へ麻酔作用を有する物質を導入させることが屡必要とされる麻酔術に対しては特に重要である。解剖学的空腔の位置を確認するためには、中空の針と、移動可能なプランジャを備えた注射器であることが多い、等張性液(isotonic liquid)あるいはガス混合物を充填した容器とを一般に使用することが知られている。この場合、中空の針は、その位置を確認すべき空腔が位置している箇所の近傍において、患者の身体に導入される。注射器が前記針の自由端に位置され、前記液体あるいはガス混合物は前記針を通して注射器から注射され、患者の身体に到達することができる。前記針のついた注射器を扱っている人、例えば医師は一方の手を使用して前記針を身体に深く導入し、他方の手の親指を使用して注射器のプランジャに圧力を加えることができる。前記液体は前記針の開放端を介して注射器から流出しようとするが、その過程において、前記針の先が位置している組織からの抵抗を受ける。その結果、プランジャにある力が必然的に加わり、前記液体に圧力が発生する。針の先が解剖学的空腔に到達すると、針から流出する液体はもはや周りの組織からの抵抗は受けなくなり、液体中の圧力は低下する。前記組立体を扱っている人は注射器を操作するよう使用している手でこのことを感じることができる。硬膜外腔に到達すると、例えば麻酔用物質を投与できるように針を介してカテーテルが硬膜外腔中へ導入されることが多い。
【0003】
硬膜外腔の位置が確認されつつあるときに、針の先はこの空腔を越えて進行しないことが極めて重要である。その理由は、硬膜外腔の背後にある脊柱腔(spinal cavity)あるいは脊髄が影響を受ける危険性があり、それは患者に対して特に悪い結果をもたらしうるからである。従って、解剖学的空腔の位置の確認をより易しくし、針の先が過度に深く導入される危険性を低減させるあらゆる種類の方法や装置が開発されてきた。
【0004】
この種の方法および装置の一例が、特に特許文献1から知られている。
【0005】
この公知の装置は、中空の針と、前記針と連通している流体を充填した容器と、前記流体を加圧するポンプ手段と、前記流体に存在している圧力に関連する圧力測定信号を発生させる測定手段と、更に処理するのに適した形態へ前記測定手段によって発生した圧力測定信号を変換する信号変換手段と、前記信号変換手段によって変換された圧力測定信号に関連した音響信号を放出する再生手段とを含む。
【0006】
前記公知の装置の針は身体中へ導入されるようにされ、注射器の形態の容器に接続されている。注射器は等張性液体の形態の流体を入れている。針と注射器とはT字形コネクタを介して相互に連通している。注射器中の液体に存在している圧力を検出し、かつ測定するために使用される圧力測定手段もまたこのT字形コネクタに接続されている。前記公知の装置はまた、主として身体における前記針の動きの結果である圧力変動の割合を常に検出可能なように、圧力測定手段によって発生した圧力測定信号を処理するためのプロセッサを含む。前記プロセッサと圧力測定手段とによって提供された圧力データは前記プロセッサに記憶された限界値(margins)と連続的に比較される。
【0007】
前記公知の装置が使用される場合、開始点は位置を確認すべき空腔の近傍に前記針の端が既に位置している状態である。針と、注射器と、圧力測定手段とは、スイッチの位置を変更することによって、相互に対して接続される。注射器には、前記針を通して液体を押し退け、従って液体中に圧力を発生させるポンプ手段として機能するプランジャがある。注射器のプランジャに何ら圧力が加えられていない時にスクリーンに示される圧力はゼロに較正される。次いで、注射器と針とを扱っている人が、プランジャに圧力を加えることによって注射器における液体の圧力を規定レベルまでもってくる。この手順の間、前記の人はいつでもスクリーンから圧力レベルを読み取ることができる。注射器における液体が必要圧力まで持って来られると、本装置を扱っている人は、プランジャに対する圧力を慎重に維持するためにスクリーンに表示された圧力データを使用しながら身体の空腔に向かって針を動かすことができる。この過程において、液体の圧力は変動する。圧力変動のレベルがプロセッサに記憶されている最低レベルを上回るか、および(または)規定時間に亘る圧力変動割合がプロセッサに記憶された最小限界値内にある場合、警告手段が起動して、音響再生手段を介して第一の音響警告信号を発する。もしも針を更に移動させることなくプランジャを僅かに移動させることによって圧力を回復させることができるとすれば、第一の音響警告信号は停止する。他方、もしもより急激な圧力変動が発生し、プランジャを移動させても圧力を回復させることができないとすれば、警告手段は、第一の警告信号とは明らかに相違する第二の音響警告信号を発する。第二の警告信号から、本装置を扱っている人は針の端が解剖学的空腔に到達し、針の動きを止める必要があることを推測することができる。
【0008】
特許文献1から知られている装置および方法の欠点は音響警告信号がプロセッサによる圧力データの解釈に基づいていることである。本装置を扱っている人はスクリーン上で瞬間的な圧力を見て、またプランジャを通してこの情報を感知することができるものの、その人は急に自分の聴力にのみに依存し、音響信号を信用するようになる。しかしながら、実際にはこのことは満足なものでないことが判明しており、その結果、本装置を扱っている人はまた、スクリーンも見るので、そのため針を見失ってしまう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】欧州特許第0538259号公報(EP 0538259)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は前述した欠点が排除されるか、あるいは少なくとも低減される、解剖学的空腔の位置を確認するための改良された装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、前記の目的は、中空の針と、該針と連通していて流体で充填されている容器とを含む、解剖学的空腔の位置を確認するための装置を提供することによって達成される。前記容器はまた、流体を加圧するためにポンプ手段に接続されている。更に、前記流体の圧力と関連している圧力測定信号を発生させる測定手段が設けられ、かつ前記測定手段によって発生した圧力測定信号を、更に処理するのに適した形態に変換する信号変換手段が設けられている。また、前記流体の圧力を表す音響信号を発するように構成された音響再生手段も設けられている。
【0012】
本発明による装置においては、発生している圧力を表わす音響信号および従って圧力信号によって、身体へ針を導入している間、本装置を扱っている人に対しておよびそこに居合わせる傍観者に対して、圧力が連続的に判るようにされている。従って、本装置を扱っている人は自分の聴力を利用して、前記容器に結合されている針における圧力を直接表すデータである、瞬間の圧力データを連続して取得することができる。その結果、本装置を扱っている人は自分の目を連続的に針に向けることができ、可視情報および(または)触覚情報に基づいて作業する必要はない。特に利点とするところは、測定された圧力の解釈が、プロセッサのではなく、むしろ本装置を扱っている人の責務であることであり、従って各ケースに対する個々内の圧力変動(intra−individual pressure variations)について解釈を引き出すことができることである。
【0013】
欧州特許第0538259号から知られている装置および方法の別の欠点は針の先が深く導入されすぎる危険性に関するものである。本装置を扱っている人の感覚は警告信号によって助成されるので前記の公知の装置はこの点の危険性を低減してはいるが、一方の手を針に対して圧力を加えるために使用し、他方の手を注射器のプランジャに圧力を加えるために使用する結果、解剖学的空腔に達したとき、針が(深過ぎ気味に)導入される危険性は依然として存在している。針を動かすには比較的大きな力を要するので、この危険性は決して無視しうる程度のものではない。
【0014】
この危険性は、自動ポンプ手段、特に流体を連続的に投与するように構成された自動ポンプ手段を備えている、本発明による装置の重要な好適実施例によって少なくとも部分的に克服される。
【0015】
本発明による装置を使用する場合、本装置を扱っている人は自分の聴力に基づいて瞬間的な圧力データを連続して受け取り、従って流体の圧力を感知する必要性はない。自動ポンプ手段を使用することは本装置を扱っている人が針の先を解剖学的空腔に向かって動かすのに両手を使用できるという大きな利点を有している。両手が使用される場合、本装置を扱っている人は、この目的に対して片手のみを使用する場合よりもより制御されたやり方で針を導入することができる。更に、その人は圧力を発生させるために何ら力を加える必要はなく、むしろ針に対して力を加えるだけでよい。
【0016】
本発明による装置の別の好適実施例において、ポンプ手段は移動可能なプランジャを含み、該ポンプ手段には、好ましくは一定速度でプランジャを容器内で移動させるように構成された駆動装置が設けられている。
【0017】
駆動装置が好ましくは一定速度でプランジャを移動させるということは、針の先はそれが導入されるにつれて種々のタイプの組織を通して常に移動しているので、自動ポンプ手段によってプランジャに加えられる力は常に変動しなければならないことを意味する。比較的固い組織の場合は、針から出てくる流体が、軟らかい組織の場合以上に組織からより大きい抵抗を受ける。針の先端が解剖学的空腔に達すると、流体は実質的に何ら抵抗なく解剖学的空腔へ流入し、従ってプランジャに加えられる力はほとんどない。この結果流体の圧力はかなり低下する。
【0018】
針の先が深く導入されすぎる危険性は、欧州特許第0538259号から知られている装置と比較してかなり低下する。
【0019】
本発明による装置は、訓練用、特に医療関係者の訓練に対して使用するのに際立って適している。インストラクタは針の先の圧力状態について情報を常に聴取することができるので、学生あるいは被訓練者の行動を容易にモニタし、適当な指示を与えることができる。駆動手段を備えた好適実施例が使用されるとすれば、学生あるいは被訓練者は針の動きに対して集中するだけでよく、この作業をするのに両手を使用できるという別の利点を有している。
【0020】
本発明はまた、解剖学的空腔の位置を確認するための装置において特に使用するようにされている測定および信号発生装置、および観察者にとって役立つ身体に位置した中空の針先の位置における流体の圧力を測定する方法にも関するものである。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本装置の部分を線図で示している、本発明による装置の第一の好適実施例の側面図である。
【図2】本発明による第二の好適実施例の部分を線図で示す。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本発明のこれらおよびその他の局面、特徴および利点は、同一の参照番号が同一の要素を示している図面を参照して、本発明による位置確認装置(locating device)の二つの好適実施例についての以下の説明によってより詳しく説明される。
【実施例1】
【0023】
図1は、参照番号1によって全体的に示されている本発明による装置の第一の好適実施例を示す。
【0024】
図1は装置1の可能な使用例の一つで、特に人体における解剖学的空腔、特に硬膜外腔の位置を確認するための使用例を示す。人体の小さい部分が図1において断面図で示されており、参照番号10によって指示されている。解剖学的空腔すなわち硬膜外腔は参照番号15によって指示されている。
【0025】
本装置1は先端21を備えた中空の穿刺針20を含む。図1に示す例においては、穿刺針20は部分的に人体10へ導入されており、針の先21は硬膜外腔15の近傍に位置している。穿刺針20にはハンドル22が設けられ、該ハンドルは穿刺針20を扱っている人、例えば医師が持つことができる。このハンドル22は使用者が穿刺針20を所望の方向に動かすように該針20に押圧力、あるいは引張り力を加えることを可能にする。
【0026】
注射器の形態の容器30が穿刺針20と一線上に位置されている。容器30は流体を充填した空間31と、一方の側において密封状態で前記容器30を閉鎖している移動可能なプランジャ32とを含む。前記の移動可能プランジャ32はこの場合容器30内の流体に圧力を発生させるポンプ手段として機能する。プランジャをポンプ手段として使用することの代案として、例えば、ベローズ(bellows)あるいはその他の適当なポンプ手段を使用することも可能である。容器30は接続部分33を介して穿刺針20と連通しており、流体が前記容器30から前記穿刺針20中へ流れうるようにしている。前記容器30における流体はガスあるいは液体、例えば無菌等張性液でよい。以下の本文において、本発明は前記容器30に等張性液が入っている例に基づいて説明するが、本発明は前記容器30にガスが入っている実施例についても同等に適用可能である。
【0027】
容器30内の液体の圧力を測定するために、位置確認装置1には電気的な圧力計40が設けられている。圧力計40の出力側41は信号変換器50の入力側51に接続されており、前記信号変換器は圧力計40によって提供された圧力測定信号を、更に処理するために使用しうる形態、例えば電圧に変換することができる。信号変換器50は変換された圧力測定信号を音響出力側52および可視出力側53の双方において放出するように構成されている。前記圧力計40および信号変換器50は2個の個別の要素の代わりに単一のユニットを形成することも可能なことに注目すべきである。
【0028】
合成器60の一方の入力側61は前記音響出力側52に接続されている。合成器60は変換された圧力測定信号を処理して、容器30に存在する圧力を、従って前記の変換された圧力測定信号を示す音声信号(sound signal)を形成するように構成されている。合成器60は出力側62を介して、音声信号を放出する拡声器70に接続されている。適当であれば、音声信号を増幅するために音声増幅器(詳しくは図示していない)も設けられる。
【0029】
音声信号と変換された圧力測定信号との間の関係の故に、音声信号は容器30内の液体の圧力を表示する。合成器60のセッティングに応じて、音声信号の一つまたはそれ以上の様相(aspects)を、変換された圧力測定信号に直接および連続的に関連させることができる。例えば、音声信号のピッチ(pitch)は圧力を表わしうるが、例えば、もしも音声信号が脈動性を有しているとすれば、音量あるいはパルス周波数が圧力を表わしうるようにすることも可能である。別の可能性としては、ピッチ、音量およびパルス周波数を適当に組み合わせたものを使用することができる。適当でありうるその一つの可能な組み合わせは、例えば圧力の測定値としてピッチを、圧力が変動する速度の測定値として音量を使用することである。その場合例えば、急激な圧力変化の場合は緩慢な変化の場合よりも強力な音声信号が放出される。この例において、別の可能性はピッチと音量とを交換することである。
【0030】
増幅器80の入力側81は可視出力側53に接続されており、増幅され変換された圧力測定信号を出力側82において放出するように構成されている。増幅器80は出力側82を介してスクリーン90に接続され、該スクリーンは、増幅され変換された圧力測定信号に基づいて容器30内の液体の圧力を表わす可視信号を表示する。
【0031】
圧力計40、信号変換器50、合成器60、拡声器70、増幅器80およびスクリーン90を含む組立体は、図1において点線で示すように、以下測定および再生ユニット100と称する。
【0032】
本装置1が身体10における硬膜外腔15の位置を確認するために使用可能となる前に、先ず穿刺針20を硬膜外腔が位置している箇所の近傍において身体10に浅く導入すればよい。次いで、容器30およびそれに結合された測定および再生ユニット100を穿刺針20に接続することができる。また、全ての要素を先ず相互に接続し、次いで液体を加圧しておいて、液体が針20から出てくるや否や穿刺針21を身体10中へ導入することも可能である。この場合、圧力測定を直ちに開始することができるので、後者の方法が好ましい。
【0033】
もしも本装置1を扱っている人がプランジャ32に力を加えるとすれば、容器30に入っている液体に圧力が蓄積される。その圧力の結果、液体は容器30と穿刺針20とからなるユニットから針の先21を介して流出しようとする。この過程において、針の先21から出て行く液体は、針の先21が位置している組織による液体の吸収作用に対する抵抗を受ける。この抵抗はプランジャ32に力を加えることによって本装置1を扱っている人によって克服する必要のある圧力として表現される。もしも本装置1を扱っている人が、穿刺針20を硬膜外腔15に向かって動かしている間常にプランジャ32が(僅かに)確実に移動するようにしているとすれば、プランジャ32に加わる力、従って液体に存在する圧力は常に針の先端21における圧力の目安(measure)である。
【0034】
合成器60は、放出される音声信号が測定された圧力を表わすような要領でセットされており、その結果音声信号は常に液体における瞬間的な圧力を音響的に再生したものである。
【0035】
液体が針の先21を離れるにつれて受ける抵抗の何らかの変化は容器30における圧力に直接影響する。容器30における圧力の変化の方は、音声信号の変化を直接もたらす。従って、穿刺針20を扱っている人は、時間の経過に亘って検出する音声信号における何らかの変化を利用して圧力においてどのような変化が発生しているかを検出することができる。可視的再生の可能性が使用されるとすれば、同じことが可視信号についても言える。
【0036】
針の先21が硬膜外腔15に到達すると、出ている液体が受ける抵抗はかなり小さくなる。その結果、容器30から液体を押し退けるためにプランジャ32に加えるべき力がより少なくなる。その結果、容器30の圧力は低下する。このことを知ることにより、音声信号の急でかつ顕著な変化から、針の先21が硬膜外腔15に到達し、身体10中への穿刺針20の移動が停止できることを推測することができる。もしも可視再生の可能性が使用されるとすれば、本装置1を扱っている人はスクリーン90を見て、硬膜外腔15に到達したことの確認を知ることができる。
【0037】
本装置1を使用する場合、使用者は音声信号において使用者が検出した変化に基づいて作業するので圧力測定信号の較正は重要ではない。例えば音声信号の音量あるいはピッチの絶対値の重要性は低い。
【0038】
連続的な圧力測定信号も同様に可視出力側53を介して増幅器80の入力側81まで電圧信号として信号変換器50によって送られる。圧力測定信号は出力側82を介して増幅された形態でスクリーン90に供給され、該スクリーンは供給された圧力測定信号に基づいて可視信号を放出する。この場合もまた、圧力測定信号と可視信号との間に関係があり、可視信号は針の先21における圧力を表わしている。
【0039】
スクリーン90は、例えば数値の形態で、あるいは測定された圧力対時間の曲線の形態でプロットして可視信号を再生するように構成することができる。時間に対してプロットした圧力の曲線の形態での可視再生は、硬膜外腔15への到達が極めて特徴的で、従って高度に認識可能な曲線を提供することが判明しているため、特に好ましいものである。スクリーン90には数値を較正できるようにする手段を設けることが可能であるが、このことは必須ではない。何故なら、可視信号の場合も、使用者は針の先21が硬膜外腔15に到達したか否かを検出するために前記信号の変化に基づいて作業できるからである。
【0040】
身体へ針20を導入している間、連続的な音声信号は連続的な可視信号よりも重要である。この理由は、使用者は穿刺針20を動かしている間針20を少なくとも見る必要があるので、使用者は可視信号を観察するために連続的にスクリーン90を見ることはできないからである。本装置1を扱うためには、使用者は原則として音声信号に完全に頼り、穿刺針20の動きを見るために自分の目を使用することができる。
【0041】
音声信号は使用者に対して針の先21における圧力に関する十分な情報を提供することができる。従って、本発明による装置1においては、所望であれば、信号変換器50における可視出力側53、増幅器80およびスクリーン90は省くことが可能であり、従って、信号変換器50における可視出力側53、増幅器80およびスクリーン90を備えた本発明による装置1は第一の好適実施例の特別な変形を形成する。しかしながら、既に述べたように、可視信号は監視の選択肢(monitoring option)を提供する。
【実施例2】
【0042】
図2は本発明による装置2の第二の好適実施例の部分を線図で示す。本装置2の第二の実施例は図1に示す第一の好適実施例と同じ要素から構成される。
【0043】
本装置2の一部を形成する中空の穿刺針20(図1参照)は図2においては示されていない。容器30はホース34および接続部分33によって穿刺針に接続されている。
【0044】
本装置2には、プランジャ32に対して力が加えられる結果、容器31において流体、特にプランジャ32とその下に位置する液体(あるいは、所望によりガス混合物)を押し退けるように構成された自動ポンプ手段が設けられている。このために、本装置2は、一端が駆動装置110に接続され、他端に圧力ディスク36が設けられた連接棒35を含む。駆動装置110は前記連接棒35を軸線方向に移動させるように該連接棒35に力を加えるために使用される。前記圧力ディスク36はプランジャ32の面の少なくとも一部に対して当接するようにされている。例として、前記駆動装置110は(蓄)電池120に接続された電動モータでよい。プランジャ32を好適に自動的に移動させるための適当な駆動装置の一例は当該専門分野で知られている噴射ポンプである。このタイプのポンプは高度の精度で少量の液体を送給するのに特に適している。駆動装置110にエネルギを供給するその他の可能性も考えられる。例えば、本装置2には駆動装置110を主駆動装置(mains)に接続する手段を設けることができる。容器30と針20との間にポンプを配置させることも可能である。この場合、ポンプ手段は容器内において何ら圧力を発生させるのではなくて、むしろ液体を容器から吸出し、それを圧力下で針を通して汲み出すものである。従って、前述したような容器内の圧力の測定はもはや不可能であって、むしろ針において、あるいはポンプの直ぐ後ろで行う必要がある。発生した圧力を検出する別の可能性はポンプ手段が消費したパワーを測定し、この情報を使用してポンプ手段によって発生した圧力差を計算することである。この可能性については詳細に示していない。
【0045】
プランジャ32の自動押し退けの顕著な利点は、本装置2を使用している人が穿刺針を動かすのに両手を使うことができることである。本装置の第一の好適実施例(図1)の説明において既に述べたように、容器30内の圧力は音響信号によって連続して音響的に提供される。その結果、本装置を扱っている人が自分でプランジャ32に圧力を加える必要がない。しかしながら、例えば欧州特許第0538259号から知られている装置が使用されている場合には、このことは必要とされる。
【0046】
容器30、連接棒35、駆動装置110および(蓄)電池120は全て、図2において点線によって線図で示されている測定および再生装置100と同様にハウジング130の内部に配置されている。このタイプの配置は、穿刺針に容易に接続できるコンパクトな組立体を提供するため好ましいものである。
【0047】
容器30は、このためにハウジング130において形成された空間に収容されており、該ハウジングは、前記空間の位置において、使用前に容器30をハウジング130へ容易に位置させ、使用後該ハウジング130から再び容易に取り出しうるような要領で構成されることが好ましい。
【0048】
前記ハウジング130を、例えばテーブルあるいはベッドのような所望の対象物に取付けうるように、ハウジング130の外側にクランプ手段(図示せず)を設けることができる。
【0049】
この例において、圧力計40は、駆動装置110によって連接棒35に加えられる力を取り込むように構成された力取込み手段(force pick−up)を含む。この場合、信号変換器50は力―電圧変換器として構成されている。駆動装置110は圧力計の力取込み手段に接続された制御装置111を含む。制御装置111は連続した割合でプランジャ32を移動させ、従って針を通して液体の一定質量の流れを発生させる役割を果たす。プランジャ32が移動する結果、容器30に入っている液体に圧力が蓄積される。この圧力の結果として、液体は容器30と穿刺針とからなる組立体から針の先を通して流出しようとする。この過程において、針の先から出てくる液体は該針の先が位置している組織による液体の吸収作用に対する抵抗を受ける。この抵抗は、プランジャ32に力が加えられる結果、駆動装置110によって克服する必要のある圧力として現れる。穿刺針が硬膜外腔の方向に動いている間プランジャ32が移動させられる連続しているがゆっくりとした速度というのはプランジャ32に加えられている力、および従って液体中に存在する圧力が常に針の先端における圧力の目安となることを意味している。
【0050】
プランジャ32は一定速度で移動することが好ましいが、プランジャ32を段階的に移動させることも可能である。しかしながら、この場合、針の導入が深すぎる危険性を排除するために、プランジャの移動の段階は相互に十分短い間隔で後続することが好ましい。
【0051】
駆動装置110がプランジャ32を押圧する力は制御装置111によって制御される。安全上の理由から、制御装置111には、液体中に存在する最大圧力、および従ってプランジャ32に加えうる最大の力を制限する圧力制限装置を設けることができる。これによって、非制御の態様でプランジャ32に力が加えられ、もしも液体がかなりの力で体内へ圧送されるとすれば、最終的に身体が損傷を受けるという可能性を阻止する。
【0052】
適当に駆動するために、連接棒35の一部にらせん状の歯(herical toothing)を設けてよく、その場合その部分と噛み合う被動歯車が駆動装置110に設けられる。圧力計40の力取込み手段はこの場合前記歯車によって連接棒35に加えられる力を測定するように構成すればよい。
【0053】
硬膜外腔の位置を確認する手順は、ホース34の方向にプランジャ32を移動させることによって、例えば容器30内の等張性液体を加圧することから始まる。このために、駆動装置110は図2において左方へ向けられた力を連接棒35に対して加える。この力の結果、連接棒35は軸線方向に移動し、プランジャ32も同様に、圧力ディスク36を介してホース34の方向に移動する。この過程において、液体は身体に向かって動こうとし、この過程で、既に述べたように、身体によって加えられ、液体中の圧力に変換される反対方向の圧力として経験される身体の組織による抵抗を受ける。
【0054】
身体の組織中へ液体を注射するために駆動装置110によって連接棒35に加えられる力は針の先の圧力と直接関係しており、少なくとも前記の抵抗は克服する必要がある。もしも針の先が概ね均質な組織を通して動いているとすれば、針の先での圧力はほとんど変化せず、それに加えられる力は実質的に一定である。この場合、増幅器70は、同様にほとんど変化しない音声信号を放出する。
【0055】
駆動装置110は、容器30内の液体が前記初期圧まで持ってこられた後は一定の、好ましくは遅い速度で連接棒35を移動させるように構成されている。組織は液体の吸収作用に対して同じ抵抗を常にもたらすものではないので、プランジャ32は一定の移動/移動速度が望ましいため、駆動装置110がプランジャ32を押圧する力は針の先が身体の組織を通して動いているときは変化する。その結果、同様に液体の圧力は針の先が動いている間変化する。図1を参照して既に説明したように、測定および再生装置100は圧力を測定し、音響および(または)可視信号を供給する。
【0056】
針の先が硬膜外腔に達すると、液体は硬膜外腔へ流入し、液体の吸収作用に対する抵抗が急にかつ顕著に低下する。その結果、液体に存在する圧力が同様に急にかつ顕著に低下する。そのとき、駆動装置110は、連接棒35を動かすためには硬膜外腔に達する前の場合より相対的に言ってはるかに低い力を加える必要がある。前記力の急でかつ顕著な変化は、音声信号および、また適宜可視信号における急でかつ顕著な変化として、本装置2を扱っている人にも観察される。本装置2を扱っている人はこの種の変化から、針の先が硬膜外腔に到達したこと、および穿刺針の動きを止める必要のあることを推測することができる。次いで、その人は硬膜外腔中へ導入すべき物質を入れた注射器を針の先につけるために、あるいは硬膜外カテーテルとして知られているものを導入するために穿刺針と接続部分33における本装置の残りの要素との間の接続を外すことができる。
【0057】
詳細に示していない実施例において、本発明による装置は、時間の経過に亘って圧力測定信号のプロフィールを記録するための記録手段を含む。特に、測定された圧力データが記憶され、その後検索しうる電子メモリあるいは、例えば磁化可能な記憶手段が考えられる。しかしながら、圧力測定信号のプロフィールは紙に直接印刷することも可能である。
【0058】
このタイプの記録手段の主要な利点は、本装置を扱っている人が実際に所定の解剖学的空腔に到達したか否かを過去に遡って査定することが可能で、かつ必要に応じてそれを表示できることである。この利点は、もしも記録された圧力データを用いて測定された圧力が時間に対してプロットされている曲線を作成し易いような要領で記録された圧力データを針が体内を動いている間に記憶されるとすればはるかに大きなものとなる。既に前述したように、解剖学的空腔に到達すると極めて特徴的で、したがって極めて認識しやすい曲線を作成するので時間に対してプロットされた圧力曲線の形態で可視再生することは極めて有利である。圧力測定データを記憶するための記録手段はまた、本発明の概念とは個別に使用しうることも注目すべきである。記録手段は必ずしも音響信号あるいは可視信号を発生させる再生手段との組み合わせで使用する必要はない。記憶は圧力測定データを後で参照する上で重要である。
【0059】
本発明の範囲は前述した例に限定されず、むしろ特許請求の範囲に規定されている本発明の範囲から逸脱することなく、これらの例に対する各種の変更や修正が可能である。
【0060】
例えば、本発明の概念を、硬膜外腔の位置を確認する段階に屡後続する段階、すなわち硬膜外腔に硬膜外カテーテルを位置させる段階に対して適用することも可能である。
【0061】
硬膜外腔の位置を確認することは前記カテーテルを介して麻酔用物質を投与するための準備段階であることが多い。この場合、カテーテルの端部は正確な位置、すなわち硬膜外腔に位置することが重要である。
【0062】
カテーテルは、針の先が硬膜外腔に到達した後、穿刺針から容器を外し、次いで穿刺針を介してカテーテルを硬膜外腔中へ案内することによって導入することができる。カテーテルを位置決めさせている人はカテーテルが正確に位置されるとそのときを合理的に感知するが、正確な位置決めに対する更なる確実性が望ましい。本発明による測定および信号発生装置はこの点に関しても有利に使用することができる。
【0063】
穿刺針を介してカテーテルが導入されると、その正確な位置決めが、導入すべき液体を加圧し、その圧力および特にこの圧力の変化を、測定および信号発生装置のいずれかの好適実施例による測定および信号発生装置を使用して、測定することによって検査することができる。
【0064】
カテーテルに液体が送られる結果カテーテルにおける液体が加圧されている間、液体の圧力は最初のうちは増大する。次いで、もしも液体がカテーテルを通して圧送され、かつもしもカテーテルの端が実際に硬膜外腔に位置しているとすれば、液体は硬膜外腔中へ実質的に円滑に流れることが可能で、従って、液体の圧力は変化しないか、あるいは僅かしか変化せず、測定および信号発生装置によって発生する音響信号および(または)可視信号には事実上何ら変化はない。作業を実行している人は、カテーテルが正確に位置されたことを直ちに知ることになり、カテーテルを適所に固定することができる。
【0065】
前述の記載は人体における硬膜外腔の位置を確認するために本発明による装置を適用したことを説明してきた。このことは、本装置は、身体に位置はするが、その特性に関してはそれに近接して囲む領域とは相違する部位の位置を確認するためにも使用することが可能であるという事実から逸脱するものではない。この点に関して、例えば人体における腫れ物あるいは腫瘍の位置を確認することが考えられる。腫瘍は一般に、それが位置している周りの組織とは異なる特性を有しており、特に腫瘍は周りの組織と比較して流体の浸透に対して異なる抵抗を示す。本発明による装置が前述したものと同様に使用されるとすれば、針の先において測定された圧力が急に変化することは、探索している領域に到達したことを指示する。この点に関して、位置を確認すべき部位より先に来る身体の部分において針が移動している間に流体において発生する圧力変化は、針の先が前記部位に達したときに流体において発生する圧力変化よりもはるかに小さいものと推定される。もしも、位置を確認すべき部位がこの部位を囲む部分とは如何に異質であるかが既知であり、そのため位置を確認すべき部位が実際に見つかったものと高度の確実性で確認できるとすれば有利である。
【0066】
また、本装置は、いずれかの所望する空腔より先に来る身体の部分において穿刺針が移動している間流体において発生する圧力変化が、針の先が前記空腔に達したとき流体において発生する圧力変化よりも著しく小さいものと一旦推定がなされると、いずれかの所望する身体のいずれかの所望する空腔の位置を確認するために使用することもできる。
【0067】
更に、前記記載は、等張性液体を使用している本発明による装置を説明してきた。既に述べたように、ガスを使用することも可能である。しかしながら、ガスは液体よりもはるかに大規模に圧縮可能な媒体である。本装置が使用されている間にこのことを補正し、本装置の使用中ガスの一定の質量流れを保証するために、本装置には更に別の制御手段を設けることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
身体(10)における解剖学的空腔(15)の位置を確認する装置であって、
―中空の針(20)と、
―前記針(20)と連通していて流体を充填した容器(30)と、
―前記流体を加圧するためのポンプ手段と、
―前記流体に存在する圧力に関連した圧力測定信号を発生させる測定手段(40)と、
―前記測定手段(40)によって発生した圧力測定信号を更に処理するのに適した形態に変換するための信号変換手段(50)と、
―前記信号変換手段(50)によって変換された圧力測定信号に関連した音響信号を放出する再生手段(60,70)と、を含む装置において、
―前記再生手段が前記流体に存在する圧力を表わす音響信号を放出するように構成されていることを特徴とする身体における解剖学的空腔の位置を確認する装置。
【請求項2】
前記音響信号のピッチが前記流体に存在する圧力を表わすことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記音響信号の音量が前記流体に存在する圧力を表わすことを特徴とする請求項1または2に記載の装置。
【請求項4】
前記信号変換手段(50)が電圧の形態で前記圧力測定信号を放出するように構成されていること特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記再生手段(60,70)が合成器(60)、音響増幅器および拡声器(70)を含むことを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記流体に存在する圧力を表わす可視信号を放出するように構成されている可視再生手段(80,90)を含むことを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記可視再生手段(80,90)が増幅器(80)およびスクリーン(90)を含むことを特徴とする請求項6に記載の装置。
【請求項8】
時間の経過に亘り前記圧力測定信号のプロフィールを記録するように構成されている記録手段を含むことを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記ポンプ手段が移動可能なプランジャ(32)を含むことを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項10】
自動ポンプ手段を含むことを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項11】
前記自動ポンプ手段が流体を連続的に送給するように構成されていることを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記ポンプ手段が、前記容器(30)内で前記プランジャ(32)を移動させるように構成されている駆動装置(110)を含むことを特徴とする請求項10または11に記載の装置。
【請求項13】
前記測定手段(40)が、前記駆動装置(110)によって前記プランジャ(32)に加えられる力を取り込むように構成されていることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記流体の圧力を制限するために圧力制限手段が設けられていることを特徴とする請求項1から13までのいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
請求項1から14までのいずれか1項に記載の装置に対して特に使用するようにされた測定および信号発生装置において、
―ハウジング(130)と、
―前記ハウジング(130)の内部に位置され、流体を加圧するためにポンプ手段に接続され流体で充填された容器(30)を収容するのに適した空間で、前記容器(30)が前記中空の針(20)に接続するように構成されている空間と、
―前記流体に存在する圧力に関連した圧力測定信号を発生させる測定手段(40)と、
―更に処理するのに適した形態に前記測定手段(40)によって発生した前記圧力測定信号を変換するための信号変換手段(50)と、
―前記信号変換手段(50)によって変換された前記圧力測定信号を表わす音響信号を放出するように構成された再生手段(60,70)とを含むことを特徴とする測定および信号発生装置。
【請求項16】
前記ポンプ手段が移動可能なプランジャ(32)を含むことを特徴とする請求項15に記載の測定および信号発生装置。
【請求項17】
自動ポンプ手段が設けられていることを特徴とする請求項16に記載の測定および信号発生装置。
【請求項18】
前記ポンプ手段が流体を連続的に送給するように構成されていることを特徴とする請求項17に記載の測定および信号発生装置。
【請求項19】
前記ポンプ手段が前記プランジャ(32)を移動させるための駆動装置(110)を含むことを特徴とする請求項17または18に記載の測定および信号発生装置。
【請求項20】
前記測定手段(40)が前記駆動装置(110)によって前記プランジャ(32)に加えられた力に基づいて前記圧力測定信号を発生させるように構成されていることを特徴とする請求項19に記載の測定および信号発生装置。
【請求項21】
前記ポンプ手段には、一端(36)が移動可能な前記プランジャ(32)に対して当接するようにされている移動可能な連接棒(35)と、前記連接棒(35)を移動させるための駆動装置(110)とが設けられていることを特徴とする請求項19に記載の測定および信号発生装置。
【請求項22】
前記測定手段(40)には前記連接棒(35)に加えられる力を取り込むための力取込み手段が設けられていることを特徴とする請求項21に記載の測定および信号発生装置。
【請求項23】
前記信号変換手段(50)が力―電圧変換器を含むことを特徴とする請求項22に記載の測定および信号発生装置。
【請求項24】
前記連接棒(35)の少なくとも一部にはすば歯車が設けられていることを特徴とする請求項21から23までのいずれか1項に記載の測定および信号発生装置。
【請求項25】
前記音響再生手段(60,70)が合成器(60)と拡声器(70)とを含むことを特徴とする請求項15から24までのいずれか1項に記載の測定および信号発生装置。
【請求項26】
前記圧力測定信号を表わす可視信号を放出する可視再生手段(80,90)を含むことを特徴とする請求項15から25までのいずれか1項に記載の測定および信号発生装置。
【請求項27】
前記可視再生手段(80,90)が増幅器(80)およびスクリーン(90)を含むことを特徴とする請求項26に記載の測定および信号発生装置。
【請求項28】
時間の経過に亘り前記圧力測定信号のプロフィールを記録するように構成された記録手段を含むことを特徴とする請求項15から27までのいずれか1項に記載の測定および信号発生装置。
【請求項29】
前記装置をいずれかの所望の対象物に固定するために前記ハウジング(130)の外側に設けられたクランプ手段を含むことを特徴とする請求項15から28までのいずれか1項に記載の測定および信号発生装置。
【請求項30】
身体(10)の解剖学的空腔(15)の位置を確認するための装置であって、
―中空の針(20)と、
―前記針(20)と連通していて流体を充填した容器(30)と、
―流体を加圧するポンプ手段と、
―前記流体に存在する圧力に関連している圧力測定信号を発生させる測定手段(40)と、
―前記測定手段(40)によって発生した前記圧力測定信号を更に処理するのに適した形態に変換するための信号変換手段(50)と、を含む装置において、
―時間の経過に亘り前記圧力測定信号を記録するように構成された記録手段を含むことを特徴とする身体における解剖学的空腔の位置を確認するための装置。
【請求項31】
前記記録手段が前記圧力測定データを記憶するように構成された電子メモリを含むことを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
前記記録手段が前記圧力測定データを記憶するように構成された磁化可能な記憶手段を含むことを特徴とする請求項30または31に記載の装置。
【請求項33】
身体(10)に位置した中空の針(20)の先(21)の位置における身体(10)での圧力を観察者に対して信号で発する方法において、
―流体を前記針(20)中へ導入する段階と、
―上昇した圧力を前記流体に加える段階と、
―前記流体の圧力を測定する段階と、
―前記流体における瞬間的な圧力を表わす音響信号を発生させる段階とを含むことを特徴とする身体における圧力を信号で発する方法。
【請求項34】
前記流体における瞬間的な圧力を表わす可視信号を発生させる段階を含むことを特徴とする請求項33に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−195744(P2009−195744A)
【公開日】平成21年9月3日(2009.9.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−137371(P2009−137371)
【出願日】平成21年6月8日(2009.6.8)
【分割の表示】特願2003−506596(P2003−506596)の分割
【原出願日】平成14年6月20日(2002.6.20)
【出願人】(503469061)
【出願人】(503469050)
【出願人】(503469049)
【出願人】(503468961)
【出願人】(503468950)
【出願人】(503468949)
【出願人】(503468466)
【出願人】(503467827)
【Fターム(参考)】