説明

体外血液処理装置用の血液中の血液成分を測定するための装置及び方法

本発明は、半透膜(2)によって第1のチャンバ(3)と第2のチャンバ(4)とに分けられた透析器(1)もしくはフィルタと、電磁放射線を透過する複数のライン(5、7;10、11)から成るラインシステム(I、II)とを具備する体外血液処理装置用の、血液中の血液成分を測定するための装置及び方法に関わる。本発明は、前記ラインシステム(I)の前記複数のラインの1つの中を流れる流体の動きが、測定位置で変化されることに基づく。このことは、前記ライン中の流体の流れの性質を、前記測定位置で変化させることによって、特に、前記ラインに配置されている血液ポンプ(6)の動きを停止させることによって、及び/もしくは、前記ラインの遮断部材(22)を閉じることによって、果たされる。血液成分の濃度を決定するために得られる測定データの実際の分析が、患者の指で圧力カフを使用する既知の方法に従って果たされる。しかしながら、本発明は、前記ラインの前記測定位置に入る光と、この測定位置から出る光との強さを分析する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半透膜によって第1のチャンバと第2のチャンバとに分けられた透析器もしくはフィルタと、電磁放射線を透過する複数の可撓性のラインを備えた可撓性のラインのシステムとを具備する体外血液処理装置用の、血液中の血液成分を測定するための装置及び方法に関わる。
【背景技術】
【0002】
慢性の腎不全の場合、体外血液処理もしくは浄化の種々の方法が、排出されるべき物質を取り除くために、並びに、流体を除去するために、使用される。血液透析装置では、患者の血液は、体外で、透析器中で、浄化される。この透析器は、半透膜によって分けられた血液チャンバと透析液チャンバとを有している。処理の間、患者の血液は、血液チャンバを通って流れる。排出されるべき物質を血液から有効に取り除くように、新鮮な透析液の連続した流れが、前記透析液用のチャンバを通って流れる。
【0003】
血液透析装置(HD)では、透析器の膜を通る低分子の物質の移動が、透析液と血液との濃度の差(拡散(diffusion))によって、基本的に決定されるのに対し、血液濾過装置(HF)では、血漿の水中に溶解されている物質、特に非常に高分子の物質が、高速の流体の流れ(対流(convection))によって、前記透析器の膜を通って、有効に取り除かれる。これら2つの方法の組み合わせが、血液透析濾過(HDF)と呼ばれる。
【0004】
透析の患者は、腎不全に加えて、しばしば付随症状を発症する。このような症状のうち、糖尿病が、全体の3分の1を占める。いかなる有害な後遺症も最小限にするために、糖尿病のための治療が、適切に調整される必要がある。糖尿病の診断と治療の監視とが、血糖(血液グルコース)を測定することによって、果たされる。
【0005】
血液グルコースを測定する侵襲的方法と非侵襲的方法との両方が、知られている。血液グルコースを決定する既知の非侵襲的方法は、患者の血液中での光の透過の測定に基づいている。赤外領域では、グルコースの吸収帯が、760nm、920nm、1000nmである。しかしながら、吸収量は、ほぼ検知できないほどに少ない。従って、いわゆる人為的な血液運動(artificial blood kinetics)が、使用される。
【0006】
前記既知の非侵襲的方法で、患者の血液中のグルコースの濃度を測定するために使用されるものは、患者の指に適用されるプレッシャーカフを有する測定セットアップである。プレッシャーカフは、光源と、透過光を測定するための光学センサとを有している。収縮期血圧を超える圧力が、患者の指に装着されたプレッシャーカフに一時的に与えられ、かくして、この指の血流が停止されて、このことによって、いわゆる人為的な血液運動が、発生する。赤血球が、複数のグループを成して集まり、かくして、散乱体のサイズが拡大する。このようにして、血液中のグルコースの濃度を、透過光の測定値に基づいて決定することが、可能である。
【0007】
前記測定の既知の方法は、個々の測定結果を、種々の方法で分析することを意図する。しかしながら、すべての測定方法に共通していることは、透過光の測定が、患者の指で為され、一方で、圧力が、人為的な血液運動を発生させるように、プレッシャーカフによって患者の指に与えられる、ということである。
【0008】
血液中のグルコースの濃度を測定する前述の方法は、例えば非特許文献1に詳細に開示されている。また、グルコースの濃度を測定するための既知の方法は、特許文献1、特許文献2、特許文献3に詳細に開示されている。
【0009】
特許文献3が開示しているグルコース濃度を測定する方法では、指中の血流が、第1のプレッシャーカフによって止められ、指先中の血流が、この第1のプレッシャーカフと指先との間に配置された第2のプレッシャーカフによって調節される。人為的な血液運動が、この手段によって指先中に生じ、この運動が、透過光の測定に影響を与え、ヘモグロビンの値を算出するために、使用される。
【0010】
透析液中のグルコースの濃度を透析処理中に決定する方法が、特許文献4によって知られている。しかしながら、この既知の方法の必須条件は、透析処理中に透析液のサンプルが取られなければならないことである。
【0011】
グルコースを測定する前記既知の方法は、実際に有効であることが判っている。しかしながら、欠点は、プレッシャーカフを、患者の指に取り付けなければならないか、サンプルを取らなければならないことである。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0012】
【非特許文献1】“Ilya Fine, et al: Occlusion Spectroscopy as a New Paradigm for Non-Invasive Blood Measurement, Proceedings of SPIE, Vol. 4263, pp. 122-130, 2001”
【特許文献】
【0013】
【特許文献1】WO 2006/006153 A1
【特許文献2】WO 2007/020647 A1
【特許文献3】WO 2004/105596 A1
【特許文献4】EP 1 083 948 B1
【発明の概要】
【0014】
本発明の基礎となる目的は、血液中のグルコースの濃度のような血液成分の非侵襲的な測定を血液処理装置による体外での血液処理の間に可能にする装置を、提供することである。また、本発明の基礎となる目的は、血液処理装置による体外での血液処理の間に血液中の血液成分を非侵襲的に測定する方法を、提示することである。
【0015】
本発明に従えば、これらの目的は、請求項1及び14の特長によって、果たされる。有効な実施形態が、従属請求項の主題である。
【0016】
本発明に係る装置及び本発明に係る方法は、血液処理装置の既知の部品に使用されている可撓性のラインのシステムが、電磁放射線、特に光を透過するほぼ可撓性のラインである、という事実を利用している。本発明は、前記可撓性のラインのシステムの少なくとも1つの可撓性のライン中を流れる流体の運動を、測定位置で変化させることに基づいている。このことは、可撓性のラインのシステムの少なくとも1つの可撓性のライン中の流体の流体力学的な動きを、前記測定位置で変化させることによって、為され得る。そして、得られた測定データの実際の分析が、前記血液成分の濃度を決定するために、患者の指に適用されるカフを使用する既知の方法によって為される。しかし、本発明がこの場合に分析するものは、測定位置で可撓性のラインに入り、この測定位置で前記可撓性のラインから出る電磁放射線の、種々の波長での強さである。前記可撓性のライン中の流体の流れの、流体力学的な動きの変化によって、血液成分中の透過光、反射光、散乱光の測定値が決定され得る。
【0017】
前記測定セットアップを除いては、本発明に係る装置及び本発明に係る方法は、体外血液処理装置の既知の部品の、既存の構成要素を使用することができる。このような装置は、例えば、中央制御コンピュータ装置を含んでおり、このような装置によって、前記測定のために必要な設定が為され、得られた測定データの分析が、果たされる。本発明に係る装置及び本発明に係る方法の決定的な効果は、血液成分の非侵襲的な測定が、体外血液処理の前、もしくは後、もしくは処理の間に、圧力カフを患者の指に取り付ける必要なく、もしくは透析液のサンプルを取る必要なく、可能であることである。
【0018】
体外血液処理は、患者の血液に継続してアクセスすることを可能にする。例えばグルコースのような血液の種々の成分は、体外血液処理装置の透析器もしくはフィルタを通過することが可能であり、このことによって、測定は、体外血液回路と透析液回路との両方で、基本的に行われ得る。しかしながら、好ましくは、測定は、前記体外血液回路の可撓性のラインのシステムの少なくとも1つの可撓性のライン中で、特に、血液処理装置の透析器もしくはフィルタの血液チャンバへと延びている血液供給のライン中で、為される。
【0019】
前記体外血液回路の可撓性のラインのシステムの少なくとも1つの可撓性のライン中を流れる流体の流体力学的な動きは、種々の方法で、変化され得る。本発明の特に好ましい実施形態では、前記血液供給のライン中もしくは血液還元のライン中を流れる血液の流体力学的な動きは、前記体外血液回路に、特に前記血液供給のラインの途中に配置されている血液ポンプの揚水量を変化させることによって、変化させられ得る。前記血液ポンプの動作は、好ましくは、短い時間、例えば2乃至20秒間、特に、8乃至12秒間、停止される。しかしながら、前記血液ポンプの動作は、完全には停止される必要はなく、血液の流れが突然に減じられるだけで良い。また、基本的に、前記血液ポンプの揚水量は、流体力学的な動きを変化させるように、短時間だけ変化させられること、特に、加速もしくは減速されることが、可能である。血液の流れは、例えば、250ml/minから400ml/minに加速され、そして100ml/minへと減速されて、再び、250ml/minの血液の流れに、設定される。
【0020】
特に好ましい他の実施形態では、前記血液ポンプの動作は、所定の短い時間停止され、また、前記体外血液回路に、特に血液供給のラインの前記血液ポンプより上流の位置に配置されているチューブクランプのような遮断部材が、閉じられ、前記測定が、前記可撓性のラインの、前記遮断部材の上流部分で為される。また、前記遮断部材は、血液の運動の人為的な変化のために、2回以上開閉されることが可能である。前記遮断部材は、好ましくは、完全に閉じられるが、前記可撓性のラインが完全にクランプされないように、部分的にのみ閉じることも可能である。唯一重要なことは、血液の動きを可撓性のライン中で大きく変化させることであり、かくして、透過光、反射光、散乱光の測定値に基づいて、既知の測定方法によって、血液成分を決定することが、可能となる。
【0021】
本発明は、図面を参照して、以下に詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、体外血液処理装置の主要な構成部品と、血液中の血液成分を測定するための装置とを、非常に概略的に示す図である。
【図2】図2は、血液成分を測定するための装置の測定セットアップの非常に概略的な斜視図である。
【図3】図3は、血液成分を測定するための装置の前記測定セットアップの概略的な平面図である。
【図4】図4は、前記測定セットアップの断面図である。
【図5】図5は、血液ポンプの動作が停止される時に、前記測定セットアップによって測定される信号の波形を示す図である。
【図6】図6は、透過光の測定で、測定中に決定された第1の中間変数Yの、グルコースの濃度に対する相関関係を示す図である。
【図7】図7は、反射光の測定で、測定中に決定された第1の中間変数Yの、グルコースの濃度に対する相関関係を示す図である。
【図8】図8は、透過光の測定で、測定中に決定された第2の中間変数Yの、グルコースの濃度に対する相関関係を示す図である。
【図9】図9は、透過光の測定で、測定中に決定された第3の中間変数Yの、グルコースの濃度に対する相関関係を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、血液透析装置として、及び/もしくは血液濾過装置として双方で動作され得る体外血液処理装置の、本発明に係る構成要素を示している、非常に単純化した概略図である。従って、この体外血液処理装置は、以下では、血液濾過装置と称される。
【0024】
この血液濾過装置は、半透膜2によって血液チャンバ3と透析液チャンバ4とに分けられた透析器1もしくはフィルタを有している。前記血液チャンバの入口3aは、動脈血供給のライン5の一端に接続されており、この動脈血供給のライン5の途中には、血液ポンプ6が接続されている。これに対して、前記血液チャンバの出口3bは、静脈血還元のライン7の一端に接続されており、この静脈血還元のライン7の途中には、ドリップチャンバ8が接続されている。前記動脈血のライン5及び静脈血のライン7のもう一方の端部には、動脈針及び静脈針(図示されていない)が、患者との接続のために、それぞれ配置されている。このような流体システムのこの部分は、この血液濾過装置の体外血液回路Iを構成している。前記血液のライン5、7は、十分な透過性の材料によって形成されており、光を実質的に透過可能な可撓性のラインである。
【0025】
この血液濾過装置の透析液システムIIは、新しい透析液を供給するための手段9を有している。この手段9は、同様に透過性の透析液供給のライン10によって、前記透析器1もしくはフィルタの前記透析液チャンバ4の入口4aに、接続されている。吐出口12へと延びている透過性の透析液還元のライン11が、前記透析器1もしくはフィルタの前記透析液チャンバ4の出口4bから延びている。前記透析液還元のライン11に配置されている透析液ポンプ13が、透析液を圧送するために使用される。
【0026】
これと同様に、この血液濾過装置は、代替のソース14を有している。代替のポンプ16が接続されている代替のライン15が、この代替のソース14から、前記静脈のドリップチャンバ8へと延びている。流体が透析器1を介して前記血液回路から除去される場合に、前記代替のソース14から供給される所定量の代替の流体が、前記代替のポンプ16によって前記体外血液回路I中に供給される。
【0027】
この血液濾過装置は、制御ライン6’、13’、16’によってそれぞれ前記血液ポンプ6、前記透析液ポンプ13、前記代替のポンプ16に接続されている中央制御コンピュータユニット17を有している。この中央制御コンピュータユニット17は、制御コマンドを個々の構成部品に伝送し、また、これら構成部品から、例えば前記ポンプの揚水量のような動作の状態に関するデータを受け取る。
【0028】
独立したユニットを形成している、もしくは、体外血液処理装置の一部であり得る、本発明に係る血液中の血液成分を測定するための装置が、以下に説明される。本実施形態では、本発明に係る装置は、体外血液処理装置の一部である。本実施例では、本発明に係る装置は、前記動脈血のライン5を通って前記透析器1の血液チャンバ3中に流入する患者の血液中の、グルコースの濃度を測定するために使用される。しかしながら、グルコース以外の血液成分も、本発明に係る装置によって測定されることが、基本的に可能である。
【0029】
グルコースを測定するための装置は、前記動脈血のライン5の前記血液ポンプ6より上流の部分に配置されている測定セットアップ21(図1には概略的に示されている)を有している。前記動脈血のラインの、前記血液ポンプ6と前記測定セットアップ21との間に、遮断部材18が、特に電磁的に動作可能なチューブクランプが、配置されている。この遮断部材18によって、前記可撓性のラインは、部分的に、もしくは完全に遮断され得る。この電磁的に動作可能なチューブクランプ18は、制御ライン18’によって、前記中央制御コンピュータユニット17に接続されている。従って、前記測定セットアップ21は、前記動脈血のライン5の、前記遮断部材18より上流に配置されている。
【0030】
グルコースを測定するための装置は、データライン19によって前記測定セットアップ21に接続されている分析ユニット24を有している。この分析ユニット24は、前記測定セットアップ21から得た測定値のデータを分析し、血液中のグルコースの濃度を決定する。この濃度は、ディスプレイユニット(図示されていない)に表示される。
【0031】
前記測定セットアップ21によって得られた測定データがどのように分析されるかは、本発明にとって重要ではない。重要なことは、血液の動きが患者の指中でではなく動脈血のライン5中で人為的に変化させることにより、既知の方法による測定が可能である、ということである。血液成分を測定するために使用される方法は、例えば、特許文献1もしくは特許文献2に開示されている方法である。これらの開示は、参照によって本書に明確に組み入れられる。
【0032】
図2乃至図4は、前記測定セットアップ21を示している拡大概略図である。これは、WO 2004/057313 A1に詳細に開示されている測定セットアップであり、この開示は、参照によって本書に明確に組み入れられる。
【0033】
測定の間、血液が充填されている前記動脈血のライン5は、前記測定セットアップ21中でクランプされる。この測定セットアップ21は、この目的のために、互いに直交した4つの平坦な接触面22A、22B、22C、22Dを有しているクランプ装置22を有している。このクランプ装置22は、前記可撓性のラインが、好ましくは平坦な外面5A及び内面5Bを有するように変形可能なように、サイズが設定されている。これに加えて、前記測定セットアップ21は、電磁放射線を放射するための、特に複数の光源E1、E2、E3、E4を備えたエミッタ23と、特に複数の光検知器D11、D21、D31、D41、D12、D22、D32、D42を備えた電磁放射線のためのレシーバ25とを有している。前記複数の光源は、前記複数の光検知器と一緒になって、透過光を測定するための測定装置と、散乱光を測定するための測定装置と、反射光を測定するための測定装置とを、形成している。
【0034】
前記クランプ装置22は、上面と下面と、縦方向の複数の側面とに、互いに同じ距離で離間して配置された3つの一連のボアを有している。これらボアの中には、前記光源と光検知器とが、それぞれ配置されている。
【0035】
前記光源E1、E2、E3、E4は、特にLEDは、図2に示されているように、流れ方向の1番目にあるボア中に配置され、一方で、前記光検知器D11、D21、D31、D41、D12、D22、D32、D42は、特にフォトダイオードは、流れ方向の2番目と3番目とにあるボア中にそれぞれ配置されている。前記光源と前記光検出器との流れ方向の位置は、互いに換えられることも可能である。
【0036】
前記LEDのE1、E2、E3、E4は、2つの異なる波長の、好ましくは、λ1 = 610 nm/670 nmとλ2 = 805 nmの光を放射する。このような光は、血液が充填されている可撓性のラインを通過した光(透過光の測定)と、前記血液が充填されている可撓性のライン中で散乱された光(散乱光の測定)と、血液が充填されている可撓性のラインにより反射された光(反射光の測定)として、前記光検知器D11、D21、D31、D41、D12、D22、D32、D42によって、検出される。
【0037】
グルコースの測定を可能とするように、人為的な血液の運動が、血液が充填されている可撓性のラインの測定位置に発生される。本発明の好ましい実施形態では、前記中央制御コンピュータユニット17は、前記血液ポンプの動作が短い時間、特に10秒間、停止させられ、そして、前記血液ポンプは、再び動作状態に戻される。この結果、血液の運動が最大化され、これによって、信号対雑音比が改良される。赤血球は、前記血液ポンプの動作の停止によって重力が作用しなくなると、自身の向きを改めて設定するが、主として沈殿する。
【0038】
前記血液の運動を変化させるために、他の実施形態が、提示される。この実施形態では、前記血液ポンプの揚水量が、最初の短い時間で、例えば250ml/minから400ml/minに高まり、そして、第2の短い時間で、例えば100ml/minに減じられ、元の揚水量に、再び設定される。
【0039】
前記血液ポンプ6の動作の完全な停止の代わりに、前記血液ポンプの揚水量を急激に低下させるだけの更なる実施例が、提示される。前記血液ポンプの揚水量は、例えば250ml/minから少なくとも100ml/minに減じられる。しかしながら、この実施例で得られる信号対雑音比は、前記ポンプの動作が完全に停止される場合より、良好ではない。
【0040】
更なる実施形態では、前記中央制御コンピュータユニット17は、前記血液ポンプ6と前記電磁的に動作可能なチューブクランプ18とを、この血液ポンプ6の動作が所定の短い時間停止され、このチューブクランプ18がこの所定の短い時間、好ましくは完全に、もしくは少なくとも部分的に閉じられるように、動作させる。この結果、流れの調子が、前記動脈血のライン5の前記チューブクランプ18より上流の部分の、測定位置で、変化される。そして、前記血液ポンプ6は、動作状態に戻され、前記チューブクランプ18は、再び開かれる。前記チューブクランプを閉じることと開くこととは、前記血液ポンプ6の動作が停止されている間の、測定中に、連続して行われ得る。即ち、前記血液ポンプ6の動作が停止されている間、前記チューブクランプは、時間t1nで閉じられ、時間t2nで開かれる。
【0041】
まず、一般的な形態の測定の方法が、説明される。前記測定セットアップは、血液の動きが、上述の方法のうちの1つによって人為的に変化されている間に、以下に特定されている測定を、波長λ1とλ2とで果たす。
【0042】
前記測定セットアップ21は、前方散乱/透過光と、後方散乱/反射光と、90°の側方散乱光とを、測定する。すべての測定が、前記波長λ1とλ2とで為される。
FSλ1(t)−波長λ1での前方散乱/透過光、
SSλ1(t)−波長λ1での90°の側方散乱光、
FSλ(t)−波長λでの前方散乱/透過光、
SSλ(t)−波長λでの90°の側方散乱光、
BSλ(t)−波長λでの後方散乱/反射光、
BSλ(t)−波長λでの後方散乱/反射光、
このとき、t ∈ (t1, t2)である。
【0043】
前方散乱と、後方散乱と、側方散乱とに関して得られた測定値のデータから、前記分析ユニット24は、以下の中間変数(intermediate variables)の少なくとも1つを算出する。
x = Sλ1(t)/Sλ2(t),S = FS,BS,SS
【数1】

【0044】
そして、算出された前記中間変数から、患者の血液中のグルコースの濃度が、以下の既知の方法によって決定される。
Gglucose(t) = g1(x)、もしくは、
Gglucose(t) = g2(y)、もしくは、
Gglucose(t) = g3(z)。
【0045】
グルコースの測定中にヘモグロビンがほぼ一定に存在する患者とは異なって、透析の患者のヘモグロビンは、限外濾過(ultrafiltration)によって、透析処理の工程で変化し得る。20%までのヘモグロビンの変化が、実際に見られる。ヘモグロビンのこのような変化は、グルコースの測定の精度に、比較的大きな影響を与える。従って、本発明に係るグルコースの測定のための装置は、適切な補償を与える。
【0046】
前記透析処理の間に、ヘモグロビンは、好ましくは連続して測定される。このようなヘモグロビンの測定は、グルコースの測定と同じように、測定セットアップ21によって為される。しかしながら、既知の方法によるヘモグロビンCHB(t)の測定は、所定の波長の90°の側方散乱光の測定に基づいて為され、血液の動きは、変化されない。
CHB(t) = f (SS(t)) t ∈ (t1, t2)
ヘモグロビンCHB(t)が決定されると、上述の方法によって決定されたグルコースの値が、前記ヘモグロビンの関数として補完される。
【0047】
実験に基づいて決定され、前記分析ユニット24のメモリー中に保存されている適切な修正ファクタが、この目的のために用意されている。
【0048】
本発明と本発明に係る方法との一実施例が、以下に詳しく説明される。
37℃に制御された温度の血液を使用した実験では、WO 2004/057313 A1から知られている上述の前記測定セットアップ21によって、測定が為された。測定位置での血液の運動の人為的な変化は、前記血液ポンプ6の動作を短時間停止させることによって果たされた。
【0049】
以下に説明される測定が、前記測定セットアップ21によって為され、以下の中間変数y1(t)、 y2(t)、 y3(t)が、前記分析ユニット24によって算出された。グルコースの測定は、この場合、1つの波長で、もしくは2つの波長で、果たされた。
【0050】
1つの波長での測定の場合、グルコースとの相関関係を示す中間変数が、以下のように規定される。
y1(t1) = s(t1) - s (t2) (1)
このとき、t1=前記血液ポンプの動作の停止の直前であり、
t2=前記血液ポンプの動作の停止の直後であり、
s=信号形式は、透過光/前方散乱(FS)と側方散乱光(SS)と、反射光/後方散乱(BS)とであり得る。
【0051】
実験によって決定され得る前記変数と血液グルコース濃度との間の関係は、以下の通りである。
Cglucose(t1) = f1(y1(t1))
2つの波長による測定の場合、グルコースとの相関関係を示す中間変数が、以下のように規定される。
【数2】

【0052】
実験によって決定され得る前記変数と血液グルコース濃度との間の関係は、以下の通りである。
Cglucose(t1) = f2(y2(t1))、
もしくは、
Cglucose(t1) = f3(y3(t1))。
【0053】
測定は、例えば、λ1 = 610 nm/670 nmとλ2 = 805 nmとの異なる波長で果たされ得る。
【0054】
グルコース含有量は、実験によって得られた相関関係によって決定された中間変数から、決定され得る。前記分析ユニット24と前記測定セットアップ21とを調整するように、人間のドナー血液のグルコース濃度が、規定の方法で人為的に変更される。そして、決定された中間変数は、既知のグルコース含有量と相互に関係付けられる。このようにして得られたグルコース含有量に対する中間変数のマップが、グルコース含有量を各測定の後に算出するために、機能として、前記分析ユニット24のメモリーに保存され得る。この目的のためには、一次方程式を使用すれば、大体において十分である。しかしながら、相関関係は、中間変数と規定の変数とが互いに対してマップされたテーブル(ルックアップテーブル)の形態で保存されることも、可能である。
【0055】
本発明に係る装置の較正が、各装置に対して個々に為される必要はない。実際には、中間変数とグルコース含有量との相関関係は、基準配列で決定されれば、十分である。しかしながら、前記測定セットアップ21のLEDとフォトダイオードとの間の異なる間隔のような製造上の個々の誤差を補うために、グルコースを測定するための各装置が、規定の特性を有する基準ゲージ(reference standard)を測定することによって、工場で個々に較正され得る。この目的のために、人間の血液が、また代替の流体、特に牛の血液が、使用され得る。
【0056】
図5は、透過光の測定中に前記血液ポンプ6の動作が停止された時に、前記測定セットアップ21によって測定された信号の波形を示している。前記血液ポンプの動作が停止された時に信号が急激に低下していることが、判る。前記グルコースの濃度を決定するために、前記分析ユニット24は、例えば、時間の間隔t1で、前記血液ポンプの動作が停止される前の信号のレベルを算出し、時間の間隔t2で、前記ポンプの動作が停止された直後の信号のレベルを算出し、前記中間変数を決定する。
【0057】
図6は、波長λ = 670 nmのみ及びλ = 805 nmのみで前記測定セットアップ21によって透過光を測定(1つの波長で測定)した場合の、測定結果を示している。前記波長λ = 670 nmでの透過光の測定結果が、複数の黒丸で示されており、λ = 805 nmでの透過光の測定結果が、複数の円で示されている。前記中間変数は、前記血液ポンプの動作が停止される直前の時間の間隔tの、及び/もしくは前記血液ポンプの動作が停止された直後の時間の間隔tの信号のレベルから、方程式(1)に従って計算された。前記血液ポンプは、この場合、300ml/minの血流で、動作が停止された。相関係数は、λ = 670 nmで0.9735、λ = 805 nmで0.9805であった。
【0058】
図7は、波長λ = 670 nmのみ及びλ = 805 nmのみで前記測定セットアップ21によって反射光を測定(1つの波長で測定)した場合の、測定結果を示している。波長λ = 670 nmでの反射光の測定結果は、黒丸で示されており、λ = 805 nmでの透過光の測定結果は、複数の円で示されている。前記中間変数は、前記血液ポンプの動作が停止される直前の時間の間隔tの、及び/もしくは前記血液ポンプの動作が停止された直後の時間の間隔tの信号のレベルから、方程式(1)に従って計算された。前記血液ポンプは、この場合、300ml/minの血流で、動作が停止された。相関係数は、λ = 670 nmで0.9771、λ = 805 nmで0.9735であった。
【0059】
図8は、2つの波長λ = 670 nm及びλ = 805 nmで透過光を測定(2つの波長で測定)した場合の、測定結果を示している。前記中間変数は、前記血液ポンプの動作が停止される直前の時間の間隔tの、及び/もしくは前記血液ポンプの動作が停止された直後の時間の間隔tの信号のレベルから、方程式(2)に従って、第1の波長λ1= 670 nm及び第2の波長λ2 = 805 nmに対して、それぞれ計算された。前記血液ポンプは、この場合、200ml/minの血流で、動作が停止された。相関係数は、0.9713であった。
【0060】
図9は、2つの波長λ = 670 nm及びλ = 805 nmで透過光を測定(2つの波長で測定)した場合の、測定結果を示している。前記中間変数は、前記血液ポンプの動作が停止される直前の時間の間隔tの、及び/もしくは前記血液ポンプの動作が停止された直後の時間の間隔tの信号のレベルから、方程式(3)に従って、第1の波長λ1= 670 nm及び第2の波長λ2 = 805 nmに対して、それぞれ計算された。前記血液ポンプは、この場合、200ml/minの血流で、動作が停止された。相関係数は、0.9927であった。
【0061】
グルコースの含有量の決定は、1つの波長での測定と、2つの波長での測定との両方によって果たされ得、透過光、反射光及び/もしくは側方散乱光とが、前記測定セットアップによって測定され得ることが、判っている。前記中間変数と決定値(グルコース含有量)との間の相関関係は、方程式(3)を使用するのが最良であることが、判っている。ヘモグロビンの濃度への、もしくは酸素飽和度への影響の観点では、2つの異なる波長での測定が、好ましい。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半透膜によって第1のチャンバと第2のチャンバとに分けられた透析器もしくはフィルタと、電磁放射線を実質的に透過可能な複数の可撓性のラインを備えた可撓性のラインのシステムとを有する体外血液処理装置用の、血液中の血液成分を測定するための装置において、
血液成分を測定するための装置は、
前記複数の可撓性のラインのシステムのうちの1つ可撓性のラインの測定位置に入る電磁放射線を放射するための手段(23)と、前記可撓性のラインの前記測定位置から出る電磁放射線を受けるための手段(25)とを有し、前記可撓性のラインの前記測定位置に入り前記可撓性のラインのこの測定位置から出る電磁放射線の強さによって特徴付けられた測定データを供給する、測定セットアップ(21)と、
前記可撓性のライン中を流れる流体を、前記測定位置中で流体力学的な動きを変化させるための手段(6、18)と、
前記流体力学的な動きの変化の間に得られる前記測定セットアップ(21)からの前記測定データを分析して、前記測定データから前記血液成分の濃度を決定するための手段(24)と、
を具備することを特徴とする装置。
【請求項2】
前記複数の可撓性のラインのシステム(I、II)は、前記透析器もしくはフィルタの前記第1のチャンバ中に延びている血液供給のライン(5)と、前記透析器もしくはフィルタの前記第1のチャンバから延びている血液還元のライン(7)とを有しており、流体力学的な動きを変化させるための前記手段(6、18)は、前記血液供給のライン(5)もしくは血液還元のライン(7)中を流れる血液の前記流体力学的な動きを変化させるための手段として形成されており、前記測定セットアップ(21)は、前記血液供給のラインもしくは血液還元のラインに設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記血液供給のラインもしくは血液還元のライン中を流れる血液の前記流体力学的な動きを変化させるための手段(6、18)は、前記血液供給のライン(5)に設けられる血液を圧送するための血液ポンプ(6)と、この血液ポンプ(6)を動作させるための手段(17)とを有しており、この手段(17)は、前記血液の流量が前記血液供給のライン中もしくは血液還元のライン中で変化させられるように、特に、血流が停止されるように、設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記血液供給のラインもしくは血液還元のライン中を流れる血液の前記流体力学的な動きを変化させるための手段(6、18)は、前記血液供給のライン(5)に設けられている血液を圧送するための血液ポンプ(6)と、前記血液供給のライン中に設けられている遮断部材(18)と、前記血液ポンプと前記遮断部材とを動作させるための手段(17)とを有しており、この手段(17)は、前記血液の流量が前記血液供給のライン中もしくは血液還元のライン中で変化させられるように、特に、血流が停止されるように、設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記血液ポンプ(6)と前記遮断部材(18)とを動作させるための前記手段(17)は、前記血液ポンプ(6)が、所定の時間だけ動作が停止され、この血液ポンプの動作が停止されている間、前記遮断部材(18)は、少なくとも部分的に、特に完全に、閉じられており、そして再度開けられるように、設定されていることを特徴とする、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記血液ポンプ(6)と前記遮断部材(18)とを動作させるための手段(17)は、前記血液ポンプ(6)が動作を停止されている間に、前記遮断部材(18)が、2回以上、少なくとも部分的に閉じられて、少なくとも部分的に開けられるように設定されていることを特徴とする、請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記遮断部材は、前記血液供給のラインに配置されているチューブクランプ(18)であることを特徴とする、請求項4乃至6のいずれか1に記載の装置。
【請求項8】
前記電磁放射線を放射するための手段(23)は、互いに異なる第1の波長と第2の波長との電磁放射線を放射するための手段として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか1に記載の装置。
【請求項9】
前記電磁放射線を放射するための手段(23)は、互いに直交した異なる方向に前記電磁放射線を放射するための手段として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれか1に記載の装置。
【請求項10】
前記電磁放射線を受けるための手段(25)は、互いに直交した異なる方向から電磁放射線を受けるための手段として形成されていることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれか1に記載の装置。
【請求項11】
前記電磁放射線は、385nmと950nmとの間の波長の光であることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれか1に記載の装置。
【請求項12】
前記血液成分は、グルコースであることを特徴とする、請求項1乃至11のいずれか1に記載の装置。
【請求項13】
半透膜(2)によって第1のチャンバ(3)と第2のチャンバ(4)とに分けられた透析器(1)もしくはフィルタと、電磁放射線を実質的に透過可能な複数の可撓性のライン(5、7;10、11)を備えたシステム(I、II)とを具備し、請求項1乃至12のいずれか1に記載の血液成分を測定するための装置を有している、体外血液処理のための装置。
【請求項14】
半透膜によって第1のチャンバと第2のチャンバとに分けられた透析器もしくはフィルタと、電磁放射線を実質的に透過可能な複数の可撓性のラインを備えた可撓性のラインのシステムとを有する、体外血液処理装置による体外血液処理のために、血液中の血液成分を測定するための方法において、
電磁放射線が前記可撓性のラインのシステムのうちの1つの可撓性のラインの測定位置に入るように電磁放射線を放射して、前記可撓性のラインの前記測定位置から出る電磁放射線を受ける工程と、
前記可撓性のライン中を流れる流体の流体力学的な動きを、前記測定位置で変化させる工程と、
前記測定位置の前記流体に入る電磁放射線の強さと、前記測定位置の前記流体から出る電磁放射線の強さとを分析して、前記流体に入り前記流体から出る電磁放射線の前記強さから前記血液成分の濃度を決定する工程とを有することを特徴とする、方法。
【請求項15】
前記可撓性のラインのシステムは、前記透析器もしくはフィルタの前記第1のチャンバ中に延びている血液供給のラインと、前記透析器もしくはフィルタの第1のチャンバから延びている血液還元のラインとを有しており、前記可撓性のラインのシステムの前記血液供給のライン中もしくは前記血液還元のライン中で流れる血液の流体力学的な動きが、前記測定位置で変化され、前記測定位置は、前記血液供給のラインもしくは血液還元のラインに設けられていることを特徴とする、請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記血液供給のラインもしくは血液還元のライン中を流れる血液の流体力学的な動きを変化させるために、前記血液供給のライン中に配置されている血液を圧送するための血液ポンプが、一定の時間だけ動作を停止されることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記血液供給のラインもしくは血液還元のライン中を流れる血液の流体力学的な動きを変化させるために、前記血液供給のライン中に配置されている血液を圧送するための血液ポンプが、一定の時間だけ動作が停止され、前記血液ポンプの動作が停止されている間、前記血液供給のライン中に配置されている遮断部材が、少なくとも部分的に、特に完全に、閉じられており、そして再度開けられることを特徴とする、請求項15に記載の方法。
【請求項18】
前記血液ポンプの動作が停止されている間、前記遮断部材は、2回以上、少なくとも部分的に閉じられ、少なくとも部分的に開けられることを特徴とする請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記遮断部材は、前記血液供給のラインに配置されているチューブクランプであることを特徴とする、請求項17又は18に記載の方法。
【請求項20】
互いに異なる第1の波長及び第2の波長の電磁放射線が、放射されることを特徴とする、請求項14乃至19のいずれか1に記載の方法。
【請求項21】
電磁放射線は、互いに直交した異なる方向に放射されることを特徴とする、請求項14乃至20に記載の方法。
【請求項22】
電磁放射線は、互いに直交した異なる方向から受けられることを特徴とする、請求項14乃至21のいずれか1に記載の方法。
【請求項23】
前記血液成分は、グルコースであることを特徴とする、請求項14乃至22のいずれか1に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2012−523254(P2012−523254A)
【公表日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−503921(P2012−503921)
【出願日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際出願番号】PCT/EP2010/002188
【国際公開番号】WO2010/115621
【国際公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【出願人】(501276371)フレセニウス・メディカル・ケア・ドイチュラント・ゲーエムベーハー (31)
【Fターム(参考)】