作業機械の制御装置
【課題】アタッチメントに識別情報を付与することなく、アタッチメント用流体圧回路の設定をアタッチメントに応じて確実に切換えできる作業機械の制御回路を提供する。
【解決手段】作業機械のキャブ内に、操作パネル51と、機械稼働状態などを画面表示するモニタ52を設置する。操作パネル51に、作業腕に設けたクイックカプラを脱着操作するスイッチ53を設ける。モニタ52は、通常の機械稼働状態を表示する表示画面から、クイックカプラ脱着操作用のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択指示する表示画面に切換わる。モニタ52にコントローラ61を接続し、コントローラ61にアタッチメント用油圧回路62を接続する。コントローラ61は、モニタ52により選択したアタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定を切換える。
【解決手段】作業機械のキャブ内に、操作パネル51と、機械稼働状態などを画面表示するモニタ52を設置する。操作パネル51に、作業腕に設けたクイックカプラを脱着操作するスイッチ53を設ける。モニタ52は、通常の機械稼働状態を表示する表示画面から、クイックカプラ脱着操作用のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択指示する表示画面に切換わる。モニタ52にコントローラ61を接続し、コントローラ61にアタッチメント用油圧回路62を接続する。コントローラ61は、モニタ52により選択したアタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定を切換える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アタッチメント脱着装置を備えた作業機械の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルで用いられるアタッチメントを識別する検出手段を持たない場合は、オペレータがアタッチメントの交換のたびに、油圧システムの設定(設定圧力、流量、他のアクチュエータとの優先度など)を変更する必要がある。これを怠ると、逆方向に作動油が流れたり、アタッチメントの許容圧力、流量を超える作動油が流れて、アタッチメントを破損させたり、油圧ショベル本体の寿命を縮めたりすることがある。
【0003】
また、油圧システムの設定は、交換候補のアタッチメントについて設定すべきデータを油圧ショベル本体のメモリに記憶させておいて、候補アタッチメントの中から一つを選択するという方法によって容易化されてはいるものの、レンタル機が使われることが増えてきていることから、設定操作に不案内なオペレータも多く、また、設定し忘れ、誤設定も発生する。
【0004】
こういった不具合の対策として、アタッチメント識別情報を、(1)ICタグ、(2)バーコード、(3)ビットパターンを構成したハーネスコネクタなどで表し、これらをアタッチメント本体に取り付け、油圧ショベル本体に設置した(1)アンテナ、(2)バーコードリーダ、(3)ハーネスコネクタなどの自動識別装置によって情報を読み取る方法が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【特許文献1】特許第3323791号公報(第5頁、図1)
【特許文献2】特開平11−140911号公報(第6頁、図1)
【特許文献3】特許第3210221号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの自動識別装置を用いたものには次のような問題点がある。
【0006】
十分な信頼性が得られない。例えば、(1)ICタグは、ノイズや別のアタッチメント接近による読み取りエラーを起こすおそれがあり、(1)ICタグおよび(2)バーコードは、土砂付着による読み取り不能を起こすおそれがあり、(3)ビットパターンのハーネスコネクタは、土砂や水の侵入による読み取り不能を起こすおそれがある。
【0007】
また、(1)(2)(3)は、掘削時の振動、岩や土砂との衝突、水の侵入に対して弱いという問題がある。
【0008】
さらに、(3)ビットパターンのハーネスコネクタは、接続の煩わしさを有する問題がある。
【0009】
その上、(1)(2)(3)は、コスト高の問題があるとともに、アタッチメントに識別のためのハードウエアが付いていることが必須となるので、識別のためのハードが付いていない例えばレンタルのアタッチメントを使う際には、マニュアルで設定することになる。
【0010】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、アタッチメントに識別情報を付与することなく、アタッチメント用流体圧回路の設定をアタッチメントに応じて確実に切換えることができる作業機械の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載された発明は、作業腕に設けられた流体圧作動式のアタッチメントを脱着するアタッチメント脱着装置を操作するスイッチと、アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面を表示するモニタと、モニタにより選択されたアタッチメントに応じてアタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるコントローラとを具備した作業機械の制御装置である。
【0012】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の作業機械の制御装置におけるコントローラが、アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制する機能を備えたものである。
【0013】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の作業機械の制御装置におけるコントローラが、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能を備えたものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載された発明によれば、アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面をモニタで表示し、モニタにより選択されたアタッチメントに応じてコントローラがアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるので、モニタによりアタッチメントの選択操作を容易にできるとともに、未熟なオペレータでも失念や誤操作を防止できる。これにより、アタッチメントに識別情報を付与することなく、アタッチメント用流体圧回路の設定をアタッチメントに応じて確実に切換えることができる。
【0015】
請求項2に記載された発明によれば、コントローラが、アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制するので、万一選択を忘れたまま操作を開始しても、アタッチメントへのダメージ付与を防止できるとともに、オペレータが直ぐに異常に気付くことでアタッチメントの選択を再度促すことができる。
【0016】
請求項3に記載された発明によれば、コントローラが、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させるので、アタッチメントの選択を確実にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を、図1乃至図9に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図2に示されるように、作業機械11は、下部走行体12に上部旋回体13が旋回可能に設けられ、この上部旋回体13に、オペレータの運転室を形成するキャブ14、作業装置15、エンジンなどの動力装置16が、それぞれ搭載されている。エンジンは、流体圧源としての油圧源ポンプを駆動し、下部走行体12、上部旋回体13および作業装置15は、流体圧回路としての油圧回路で駆動および制御される流体圧アクチュエータとしての油圧アクチュエータによって作動される。
【0019】
作業装置15は、作業腕17の先端に、アタッチメント脱着装置としての油圧式クイックカプラ(以下、「クイックカプラ18」という)を介して、アタッチメント(作業ツール)としてのバケット19が脱着自在に装着されたもので、作業腕17は、ブームシリンダ21により回動されるブーム22の先端に、アームシリンダ23により回動されるアーム24が軸支され、このアーム24の先端に、バケットシリンダ25およびリンクプレート26により回動されるクイックカプラ18が設けられている。
【0020】
図3および図4は、クイックカプラ18の一例を示し、アーム24の先端とリンクプレート26の先端とに、軸31,32によりカプラ本体33の上部がそれぞれ回転自在に連結され、このカプラ本体33の下部一側に固定係合部34が一体に設けられ、下部他側に凹溝部35が設けられ、この凹溝部35内で、図4に示されるように先端を可動にした可動係合部36が、軸37により基端をカプラ本体33に回動自在に軸支されている。
【0021】
カプラ本体33内には、軸38により脱着シリンダ41の基端が回動自在に軸支され、そのピストンロッド42の先端が軸43により可動係合部36の中間部に回動自在に連結されている。脱着シリンダ41は、油圧ポンプ44から供給される作動油を電磁切換弁45により方向制御することで、図4に示された非励磁状態のロック位置と、励磁状態のアンロック位置とに切換作動する。
【0022】
このクイックカプラ18は、図5から図6に示されるように、固定係合部34を、バケット19のブラケット46内に設けられた一方のピン47に内側から係合させ、図6から図7に示されるように、この一方のピン47を中心にカプラ本体33を時計方向に回動して、バケット19のブラケット46内に設けられた他方のピン48に凹溝部35を被嵌し、図7に示されるように、カプラ本体33をバケット19に密着させた状態で、図4に示された電磁切換弁45を切換えて、脱着シリンダ41のピストンロッド42を伸ばし、可動係合部36を反時計方向に回動して他方のピン48に内側から係合させると、固定係合部34および可動係合部36と、1対のピン47,48との係合により、クイックカプラ18とバケット19とが一体化する。図8に示されるように、バケットシリンダ25を伸ばすと、クイックカプラ18を介して一体化されたバケット19は、アーム24の下側に移動される。
【0023】
図1は、キャブ14内のオペレータ座席(図示せず)の近くに設置された操作パネル51と、通常は燃料残量などの機械稼働状態を画面表示するモニタ52を示し、操作パネル51には、作業腕17に設けられたクイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53が設けられている。このスイッチ53は、レバー54を引上げて、図示上方へ倒す操作で、図4に示された電磁切換弁45をロック位置に制御し、図示下方へ倒す操作で、アンロック位置に切換作動する。
【0024】
モニタ52は、通常の機械稼働状態を表示する表示画面から、クイックカプラ18のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択指示する表示画面に切換わる。例えば、流体圧作動式のアタッチメントとしての油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56および油圧作動式グラップル57などの油圧アタッチメントと、非流体圧作動式のアタッチメントとしてのバケット19とを表示する。
【0025】
さらに、このモニタ52の選択操作方式は、タッチパネルあるいはアタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58でアタッチメントを選択させる。このモニタ52は、緊急事態をブザー音で警告したり、報知事項を音声で案内するスピーカ機能も備えている。
【0026】
なお、図1に示されたモニタ52は、油圧アタッチメント毎に割当てられたボタンスイッチ58を備えているが、アタッチメント選択は、このような割当てボタン操作方式に限定されるものではなく、例えば、上ボタンおよび下ボタンなどで構成される選択ボタンにより油圧アタッチメントを選択し、決定ボタンにより油圧アタッチメントの選択を決定するようにしてもよい。
【0027】
また、このモニタ52にはコントローラ61が接続され、このコントローラ61には、油圧アタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路としてのアタッチメント用油圧回路62が接続されている。
【0028】
コントローラ61は、選択された油圧アタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定条件を変更するデータを格納した記憶装置を備えている。このコントローラ61の記憶装置には、選択された油圧アタッチメントを記憶するメモリも含まれるので、再始動時に油圧アタッチメントを再度選択する必要はない。このメモリとしては、クリア操作されない限り電源を切っても記憶内容を保持する不揮発性メモリを用いることが望ましい。
【0029】
コントローラ61は、モニタ52により選択された油圧アタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定を切換える。例えば、油圧アタッチメントに供給される作動油の設定圧力、流量、他のアクチュエータ(ブームシリンダ21、アームシリンダ23など)との優先度などを切換える。
【0030】
このコントローラ61には、アタッチメントの選択がなされるまで選択指示表示を残すとともにアタッチメント用油圧回路62の能力を抑制する機能と、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能とを備えている。
【0031】
次に、図9に示されたフローチャートを参照しながらコントローラ61の設定切換制御を説明する。
【0032】
(ステップS1)
クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53がアンロック状態か否かを判断する。なお、スイッチ53は、レバー54を引上げてから倒し操作するので、誤接触などにより単にレバー54を倒す操作ではアンロック状態とならない。
【0033】
(ステップS2)
スイッチ53がアンロック状態でない場合は、すでにアタッチメントが取付けられて、レバー54が元の位置に戻っている状態であるので、アタッチメントの選択操作がなされたか否かを判断する。このとき、モニタ52の画面を、図1に示されるアタッチメント表示画面に自動的に切換え、複数の候補アタッチメントの中から実装アタッチメントを選択するように指示する画面表示に切換える。候補アタッチメントは、例えば、油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56、油圧作動式グラップル57、バケット19などである
アタッチメントの選択は、モニタ52のタッチパネルあるいはアタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58、または前記の選択ボタンおよび決定ボタンによってすることができるので、アタッチメント選択の有無を判断できる。
【0034】
(ステップS3)
アタッチメント選択があった場合は、モニタ52の画面を、通常の燃料残量表示などの画面に戻す。
【0035】
(ステップS4)
選択されたアタッチメントに応じて、アタッチメント用油圧回路62の油圧設定を自動的に切換える。例えば、油圧アタッチメントに供給される作動油の設定圧力、流量、他のアクチュエータとの優先度などを自動調整する。
【0036】
(ステップS5)
ステップS2でアタッチメントの選択がなされていない場合は、一定の時間が経過したか否かを判断する。
【0037】
(ステップS6)
ステップS5の判断で、アタッチメントが選択されない状態が一定時間継続する間は、モニタ画面にアタッチメント選択指示表示を残したまま、ブザーあるいは音声などの報知信号を出力して選択を促す。
【0038】
(ステップS7)
この間、アタッチメント用油圧回路62を機能低下させる。すなわち、油圧アタッチメントに作動油を供給しないか、あるいは供給される作動油の圧力や流量を極端に低く抑えることによって、オペレータがアタッチメントを操作しようとした時にアタッチメントの選択忘れを容易に気づかせるとともに、油圧アタッチメントにダメージを与えないようにする。例えば、アタッチメント用油圧回路62の油圧源に用いられているリリーフ弁の設定圧を下げる、またはバイパス弁を開く、または流量制御弁のスプールを動かさないなどの自動制御をする。
【0039】
(ステップS8)
ステップS5で一定時間が経過したと判断した場合は、アタッチメントをバケットとみなす。
【0040】
(ステップS9)
モニタ画面を通常の画面に戻す。すなわち、付替えたアタッチメントが、アタッチメント用油圧回路62を必要としないバケット19であって、バケットからバケットへの付替えしか行わない場合は、アタッチメントの選択操作が煩わしいので、モニタ52のアタッチメント選択画面を、一定時間の経過後に通常の画面に戻す。そして、バケットにはアタッチメント用油圧回路62が必要ないので、ステップS7に進む。
【0041】
(ステップS10)
ステップS1の判断で、クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53がアンロック状態の場合は、それまでの選択アタッチメントをクリアする。
【0042】
(ステップS11)
アタッチメントが外れていることをブザー音などで警告する。
【0043】
次に、図示された実施の形態の作用および効果を説明する。
【0044】
アーム24の先端に装着されたクイックカプラ18によって、アタッチメントを交換する。
【0045】
この際、クイックカプラ18によるアタッチメントの脱着は、キャブ14内に設置されたスイッチ53の操作で行なうが、この操作に連動してキャブ14内のモニタ52に、図1に示されるようにアタッチメント候補を表示させ、モニタ52にアタッチメントを選択するよう指示を出す。
【0046】
この場合は、オペレータがモニタ52によりアタッチメントを選択することで、このモニタ52に接続されたコントローラ61を通じて、アタッチメント用油圧回路62を、交換するアタッチメントに対応する流量および圧力に調整する。
【0047】
すなわち、油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56、油圧作動式グラップル57などの油圧アタッチメントに応じて、アタッチメント用油圧回路62の圧力調整弁(リリーフ弁、減圧弁など)、流量調整弁(アタッチメント用メインスプールのパイロット圧を制御する電磁比例弁など)を制御して、油圧アタッチメントに供給される設定油圧および油量などを自動的に切換えたり、他のアクチュエータとの優先度を油圧アタッチメントに応じて切換える。
【0048】
このように、クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53の操作に連動して、複数の候補アタッチメントの中から実装アタッチメントを選択する指示画面をモニタ52に表示し、このモニタ52のタッチパネルあるいは各アタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58、または前記の選択ボタンおよび決定ボタンでアタッチメントを選択するようにすれば、ワンタッチで、従来の自動選択システムとほとんど遜色なく、しかもアタッチメントに識別情報を付与することなく選択操作ができ、その作業機械11を初めて運転するオペレータでも失念や誤操作を防止できる。
【0049】
そして、モニタ52により選択された油圧アタッチメントに応じて、アタッチメント毎に予め設定された条件で、コントローラ61がアタッチメント用油圧回路62の油圧設定を自動的に切換えるので、各油圧アタッチメントに適切な作動油圧および油量を、適切なタイミングで、確実に供給できる。
【0050】
コントローラ61が、アタッチメントの選択が済むまで選択指示表示を残すとともに、アタッチメント用油圧回路62に作動油を供給しない、あるいは圧力や流量を極端に低く抑えることによって、アタッチメント用油圧回路62の能力を抑制するので、万一選択を忘れたまま操作を開始しても、油圧アタッチメントにダメージを与えないとともに、オペレータが直ぐに異常に気付くことで選択を再度促すことができる。
【0051】
しかも、新たな部品を追加しなくても、これらを実現できる。
【0052】
また、コントローラ61が、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がすブザーあるいは音声などの報知信号を出力させるので、オペレータの選択し忘れを防止して、アタッチメントの選択を確実にさせることができる。なお、クイックカプラ18のシステム上、アタッチメントがロック状態から外れたときに警告としてブザーを鳴らす場合は、これとの混同を防止するため、音声によるアナウンスの方が機能的には望ましい。
【0053】
このように、油圧式クイックカプラ18を設置した場合でも、自動識別装置を持たない作業機械11での問題点並びに従来の自動識別装置の問題点を全て解決できる。
【0054】
本発明は、複数のアタッチメント作業が可能な油圧ショベルなどの作業機械11に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る作業機械の制御装置の一実施の形態を示す概要図である。
【図2】同上作業機械の側面図である。
【図3】同上作業機械のアタッチメント脱着装置を示す斜視図である。
【図4】同上脱着装置の内部構造を示す斜視図である。
【図5】同上脱着装置の係合直前状態を示す側面図である。
【図6】同上脱着装置の片側係合状態を示す側面図である。
【図7】同上脱着装置の両側係合状態を示す側面図である。
【図8】同上脱着装置の係合後のバケット移動を示す側面図である。
【図9】同上脱着装置を用いたアタッチメント交換時の設定切換制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
11 作業機械
17 作業腕
18 アタッチメント脱着装置としての油圧式クイックカプラ
19 アタッチメントとしてのバケット
52 モニタ
53 スイッチ
55 アタッチメントとしての油圧作動式ブレーカ
56 アタッチメントとしての油圧作動式破砕機
57 アタッチメントとしての油圧作動式グラップル
61 コントローラ
62 アタッチメント用流体圧回路としてのアタッチメント用油圧回路
【技術分野】
【0001】
本発明は、アタッチメント脱着装置を備えた作業機械の制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
油圧ショベルで用いられるアタッチメントを識別する検出手段を持たない場合は、オペレータがアタッチメントの交換のたびに、油圧システムの設定(設定圧力、流量、他のアクチュエータとの優先度など)を変更する必要がある。これを怠ると、逆方向に作動油が流れたり、アタッチメントの許容圧力、流量を超える作動油が流れて、アタッチメントを破損させたり、油圧ショベル本体の寿命を縮めたりすることがある。
【0003】
また、油圧システムの設定は、交換候補のアタッチメントについて設定すべきデータを油圧ショベル本体のメモリに記憶させておいて、候補アタッチメントの中から一つを選択するという方法によって容易化されてはいるものの、レンタル機が使われることが増えてきていることから、設定操作に不案内なオペレータも多く、また、設定し忘れ、誤設定も発生する。
【0004】
こういった不具合の対策として、アタッチメント識別情報を、(1)ICタグ、(2)バーコード、(3)ビットパターンを構成したハーネスコネクタなどで表し、これらをアタッチメント本体に取り付け、油圧ショベル本体に設置した(1)アンテナ、(2)バーコードリーダ、(3)ハーネスコネクタなどの自動識別装置によって情報を読み取る方法が提案されている(例えば、特許文献1、2、3参照)。
【特許文献1】特許第3323791号公報(第5頁、図1)
【特許文献2】特開平11−140911号公報(第6頁、図1)
【特許文献3】特許第3210221号公報(第3頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、これらの自動識別装置を用いたものには次のような問題点がある。
【0006】
十分な信頼性が得られない。例えば、(1)ICタグは、ノイズや別のアタッチメント接近による読み取りエラーを起こすおそれがあり、(1)ICタグおよび(2)バーコードは、土砂付着による読み取り不能を起こすおそれがあり、(3)ビットパターンのハーネスコネクタは、土砂や水の侵入による読み取り不能を起こすおそれがある。
【0007】
また、(1)(2)(3)は、掘削時の振動、岩や土砂との衝突、水の侵入に対して弱いという問題がある。
【0008】
さらに、(3)ビットパターンのハーネスコネクタは、接続の煩わしさを有する問題がある。
【0009】
その上、(1)(2)(3)は、コスト高の問題があるとともに、アタッチメントに識別のためのハードウエアが付いていることが必須となるので、識別のためのハードが付いていない例えばレンタルのアタッチメントを使う際には、マニュアルで設定することになる。
【0010】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、アタッチメントに識別情報を付与することなく、アタッチメント用流体圧回路の設定をアタッチメントに応じて確実に切換えることができる作業機械の制御装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
請求項1に記載された発明は、作業腕に設けられた流体圧作動式のアタッチメントを脱着するアタッチメント脱着装置を操作するスイッチと、アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面を表示するモニタと、モニタにより選択されたアタッチメントに応じてアタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるコントローラとを具備した作業機械の制御装置である。
【0012】
請求項2に記載された発明は、請求項1記載の作業機械の制御装置におけるコントローラが、アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制する機能を備えたものである。
【0013】
請求項3に記載された発明は、請求項1または2記載の作業機械の制御装置におけるコントローラが、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能を備えたものである。
【発明の効果】
【0014】
請求項1に記載された発明によれば、アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面をモニタで表示し、モニタにより選択されたアタッチメントに応じてコントローラがアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるので、モニタによりアタッチメントの選択操作を容易にできるとともに、未熟なオペレータでも失念や誤操作を防止できる。これにより、アタッチメントに識別情報を付与することなく、アタッチメント用流体圧回路の設定をアタッチメントに応じて確実に切換えることができる。
【0015】
請求項2に記載された発明によれば、コントローラが、アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制するので、万一選択を忘れたまま操作を開始しても、アタッチメントへのダメージ付与を防止できるとともに、オペレータが直ぐに異常に気付くことでアタッチメントの選択を再度促すことができる。
【0016】
請求項3に記載された発明によれば、コントローラが、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させるので、アタッチメントの選択を確実にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明を、図1乃至図9に示された一実施の形態を参照しながら詳細に説明する。
【0018】
図2に示されるように、作業機械11は、下部走行体12に上部旋回体13が旋回可能に設けられ、この上部旋回体13に、オペレータの運転室を形成するキャブ14、作業装置15、エンジンなどの動力装置16が、それぞれ搭載されている。エンジンは、流体圧源としての油圧源ポンプを駆動し、下部走行体12、上部旋回体13および作業装置15は、流体圧回路としての油圧回路で駆動および制御される流体圧アクチュエータとしての油圧アクチュエータによって作動される。
【0019】
作業装置15は、作業腕17の先端に、アタッチメント脱着装置としての油圧式クイックカプラ(以下、「クイックカプラ18」という)を介して、アタッチメント(作業ツール)としてのバケット19が脱着自在に装着されたもので、作業腕17は、ブームシリンダ21により回動されるブーム22の先端に、アームシリンダ23により回動されるアーム24が軸支され、このアーム24の先端に、バケットシリンダ25およびリンクプレート26により回動されるクイックカプラ18が設けられている。
【0020】
図3および図4は、クイックカプラ18の一例を示し、アーム24の先端とリンクプレート26の先端とに、軸31,32によりカプラ本体33の上部がそれぞれ回転自在に連結され、このカプラ本体33の下部一側に固定係合部34が一体に設けられ、下部他側に凹溝部35が設けられ、この凹溝部35内で、図4に示されるように先端を可動にした可動係合部36が、軸37により基端をカプラ本体33に回動自在に軸支されている。
【0021】
カプラ本体33内には、軸38により脱着シリンダ41の基端が回動自在に軸支され、そのピストンロッド42の先端が軸43により可動係合部36の中間部に回動自在に連結されている。脱着シリンダ41は、油圧ポンプ44から供給される作動油を電磁切換弁45により方向制御することで、図4に示された非励磁状態のロック位置と、励磁状態のアンロック位置とに切換作動する。
【0022】
このクイックカプラ18は、図5から図6に示されるように、固定係合部34を、バケット19のブラケット46内に設けられた一方のピン47に内側から係合させ、図6から図7に示されるように、この一方のピン47を中心にカプラ本体33を時計方向に回動して、バケット19のブラケット46内に設けられた他方のピン48に凹溝部35を被嵌し、図7に示されるように、カプラ本体33をバケット19に密着させた状態で、図4に示された電磁切換弁45を切換えて、脱着シリンダ41のピストンロッド42を伸ばし、可動係合部36を反時計方向に回動して他方のピン48に内側から係合させると、固定係合部34および可動係合部36と、1対のピン47,48との係合により、クイックカプラ18とバケット19とが一体化する。図8に示されるように、バケットシリンダ25を伸ばすと、クイックカプラ18を介して一体化されたバケット19は、アーム24の下側に移動される。
【0023】
図1は、キャブ14内のオペレータ座席(図示せず)の近くに設置された操作パネル51と、通常は燃料残量などの機械稼働状態を画面表示するモニタ52を示し、操作パネル51には、作業腕17に設けられたクイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53が設けられている。このスイッチ53は、レバー54を引上げて、図示上方へ倒す操作で、図4に示された電磁切換弁45をロック位置に制御し、図示下方へ倒す操作で、アンロック位置に切換作動する。
【0024】
モニタ52は、通常の機械稼働状態を表示する表示画面から、クイックカプラ18のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択指示する表示画面に切換わる。例えば、流体圧作動式のアタッチメントとしての油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56および油圧作動式グラップル57などの油圧アタッチメントと、非流体圧作動式のアタッチメントとしてのバケット19とを表示する。
【0025】
さらに、このモニタ52の選択操作方式は、タッチパネルあるいはアタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58でアタッチメントを選択させる。このモニタ52は、緊急事態をブザー音で警告したり、報知事項を音声で案内するスピーカ機能も備えている。
【0026】
なお、図1に示されたモニタ52は、油圧アタッチメント毎に割当てられたボタンスイッチ58を備えているが、アタッチメント選択は、このような割当てボタン操作方式に限定されるものではなく、例えば、上ボタンおよび下ボタンなどで構成される選択ボタンにより油圧アタッチメントを選択し、決定ボタンにより油圧アタッチメントの選択を決定するようにしてもよい。
【0027】
また、このモニタ52にはコントローラ61が接続され、このコントローラ61には、油圧アタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路としてのアタッチメント用油圧回路62が接続されている。
【0028】
コントローラ61は、選択された油圧アタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定条件を変更するデータを格納した記憶装置を備えている。このコントローラ61の記憶装置には、選択された油圧アタッチメントを記憶するメモリも含まれるので、再始動時に油圧アタッチメントを再度選択する必要はない。このメモリとしては、クリア操作されない限り電源を切っても記憶内容を保持する不揮発性メモリを用いることが望ましい。
【0029】
コントローラ61は、モニタ52により選択された油圧アタッチメントに応じてアタッチメント用油圧回路62の設定を切換える。例えば、油圧アタッチメントに供給される作動油の設定圧力、流量、他のアクチュエータ(ブームシリンダ21、アームシリンダ23など)との優先度などを切換える。
【0030】
このコントローラ61には、アタッチメントの選択がなされるまで選択指示表示を残すとともにアタッチメント用油圧回路62の能力を抑制する機能と、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能とを備えている。
【0031】
次に、図9に示されたフローチャートを参照しながらコントローラ61の設定切換制御を説明する。
【0032】
(ステップS1)
クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53がアンロック状態か否かを判断する。なお、スイッチ53は、レバー54を引上げてから倒し操作するので、誤接触などにより単にレバー54を倒す操作ではアンロック状態とならない。
【0033】
(ステップS2)
スイッチ53がアンロック状態でない場合は、すでにアタッチメントが取付けられて、レバー54が元の位置に戻っている状態であるので、アタッチメントの選択操作がなされたか否かを判断する。このとき、モニタ52の画面を、図1に示されるアタッチメント表示画面に自動的に切換え、複数の候補アタッチメントの中から実装アタッチメントを選択するように指示する画面表示に切換える。候補アタッチメントは、例えば、油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56、油圧作動式グラップル57、バケット19などである
アタッチメントの選択は、モニタ52のタッチパネルあるいはアタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58、または前記の選択ボタンおよび決定ボタンによってすることができるので、アタッチメント選択の有無を判断できる。
【0034】
(ステップS3)
アタッチメント選択があった場合は、モニタ52の画面を、通常の燃料残量表示などの画面に戻す。
【0035】
(ステップS4)
選択されたアタッチメントに応じて、アタッチメント用油圧回路62の油圧設定を自動的に切換える。例えば、油圧アタッチメントに供給される作動油の設定圧力、流量、他のアクチュエータとの優先度などを自動調整する。
【0036】
(ステップS5)
ステップS2でアタッチメントの選択がなされていない場合は、一定の時間が経過したか否かを判断する。
【0037】
(ステップS6)
ステップS5の判断で、アタッチメントが選択されない状態が一定時間継続する間は、モニタ画面にアタッチメント選択指示表示を残したまま、ブザーあるいは音声などの報知信号を出力して選択を促す。
【0038】
(ステップS7)
この間、アタッチメント用油圧回路62を機能低下させる。すなわち、油圧アタッチメントに作動油を供給しないか、あるいは供給される作動油の圧力や流量を極端に低く抑えることによって、オペレータがアタッチメントを操作しようとした時にアタッチメントの選択忘れを容易に気づかせるとともに、油圧アタッチメントにダメージを与えないようにする。例えば、アタッチメント用油圧回路62の油圧源に用いられているリリーフ弁の設定圧を下げる、またはバイパス弁を開く、または流量制御弁のスプールを動かさないなどの自動制御をする。
【0039】
(ステップS8)
ステップS5で一定時間が経過したと判断した場合は、アタッチメントをバケットとみなす。
【0040】
(ステップS9)
モニタ画面を通常の画面に戻す。すなわち、付替えたアタッチメントが、アタッチメント用油圧回路62を必要としないバケット19であって、バケットからバケットへの付替えしか行わない場合は、アタッチメントの選択操作が煩わしいので、モニタ52のアタッチメント選択画面を、一定時間の経過後に通常の画面に戻す。そして、バケットにはアタッチメント用油圧回路62が必要ないので、ステップS7に進む。
【0041】
(ステップS10)
ステップS1の判断で、クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53がアンロック状態の場合は、それまでの選択アタッチメントをクリアする。
【0042】
(ステップS11)
アタッチメントが外れていることをブザー音などで警告する。
【0043】
次に、図示された実施の形態の作用および効果を説明する。
【0044】
アーム24の先端に装着されたクイックカプラ18によって、アタッチメントを交換する。
【0045】
この際、クイックカプラ18によるアタッチメントの脱着は、キャブ14内に設置されたスイッチ53の操作で行なうが、この操作に連動してキャブ14内のモニタ52に、図1に示されるようにアタッチメント候補を表示させ、モニタ52にアタッチメントを選択するよう指示を出す。
【0046】
この場合は、オペレータがモニタ52によりアタッチメントを選択することで、このモニタ52に接続されたコントローラ61を通じて、アタッチメント用油圧回路62を、交換するアタッチメントに対応する流量および圧力に調整する。
【0047】
すなわち、油圧作動式ブレーカ55、油圧作動式破砕機56、油圧作動式グラップル57などの油圧アタッチメントに応じて、アタッチメント用油圧回路62の圧力調整弁(リリーフ弁、減圧弁など)、流量調整弁(アタッチメント用メインスプールのパイロット圧を制御する電磁比例弁など)を制御して、油圧アタッチメントに供給される設定油圧および油量などを自動的に切換えたり、他のアクチュエータとの優先度を油圧アタッチメントに応じて切換える。
【0048】
このように、クイックカプラ18を脱着操作するスイッチ53の操作に連動して、複数の候補アタッチメントの中から実装アタッチメントを選択する指示画面をモニタ52に表示し、このモニタ52のタッチパネルあるいは各アタッチメント毎に割り付けたボタンスイッチ58、または前記の選択ボタンおよび決定ボタンでアタッチメントを選択するようにすれば、ワンタッチで、従来の自動選択システムとほとんど遜色なく、しかもアタッチメントに識別情報を付与することなく選択操作ができ、その作業機械11を初めて運転するオペレータでも失念や誤操作を防止できる。
【0049】
そして、モニタ52により選択された油圧アタッチメントに応じて、アタッチメント毎に予め設定された条件で、コントローラ61がアタッチメント用油圧回路62の油圧設定を自動的に切換えるので、各油圧アタッチメントに適切な作動油圧および油量を、適切なタイミングで、確実に供給できる。
【0050】
コントローラ61が、アタッチメントの選択が済むまで選択指示表示を残すとともに、アタッチメント用油圧回路62に作動油を供給しない、あるいは圧力や流量を極端に低く抑えることによって、アタッチメント用油圧回路62の能力を抑制するので、万一選択を忘れたまま操作を開始しても、油圧アタッチメントにダメージを与えないとともに、オペレータが直ぐに異常に気付くことで選択を再度促すことができる。
【0051】
しかも、新たな部品を追加しなくても、これらを実現できる。
【0052】
また、コントローラ61が、アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がすブザーあるいは音声などの報知信号を出力させるので、オペレータの選択し忘れを防止して、アタッチメントの選択を確実にさせることができる。なお、クイックカプラ18のシステム上、アタッチメントがロック状態から外れたときに警告としてブザーを鳴らす場合は、これとの混同を防止するため、音声によるアナウンスの方が機能的には望ましい。
【0053】
このように、油圧式クイックカプラ18を設置した場合でも、自動識別装置を持たない作業機械11での問題点並びに従来の自動識別装置の問題点を全て解決できる。
【0054】
本発明は、複数のアタッチメント作業が可能な油圧ショベルなどの作業機械11に利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明に係る作業機械の制御装置の一実施の形態を示す概要図である。
【図2】同上作業機械の側面図である。
【図3】同上作業機械のアタッチメント脱着装置を示す斜視図である。
【図4】同上脱着装置の内部構造を示す斜視図である。
【図5】同上脱着装置の係合直前状態を示す側面図である。
【図6】同上脱着装置の片側係合状態を示す側面図である。
【図7】同上脱着装置の両側係合状態を示す側面図である。
【図8】同上脱着装置の係合後のバケット移動を示す側面図である。
【図9】同上脱着装置を用いたアタッチメント交換時の設定切換制御手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0056】
11 作業機械
17 作業腕
18 アタッチメント脱着装置としての油圧式クイックカプラ
19 アタッチメントとしてのバケット
52 モニタ
53 スイッチ
55 アタッチメントとしての油圧作動式ブレーカ
56 アタッチメントとしての油圧作動式破砕機
57 アタッチメントとしての油圧作動式グラップル
61 コントローラ
62 アタッチメント用流体圧回路としてのアタッチメント用油圧回路
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業腕に設けられた流体圧作動式のアタッチメントを脱着するアタッチメント脱着装置を操作するスイッチと、
アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面を表示するモニタと、
モニタにより選択されたアタッチメントに応じてアタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるコントローラと
を具備したことを特徴とする作業機械の制御装置。
【請求項2】
コントローラは、
アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制する機能を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の作業機械の制御装置。
【請求項3】
コントローラは、
アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能を備えた
ことを特徴とする請求項1または2記載の作業機械の制御装置。
【請求項1】
作業腕に設けられた流体圧作動式のアタッチメントを脱着するアタッチメント脱着装置を操作するスイッチと、
アタッチメント脱着装置のスイッチ操作に連動してアタッチメントを選択する指示画面を表示するモニタと、
モニタにより選択されたアタッチメントに応じてアタッチメントを作動するアタッチメント用流体圧回路の設定を切換えるコントローラと
を具備したことを特徴とする作業機械の制御装置。
【請求項2】
コントローラは、
アタッチメントの選択がなされるまでアタッチメント用流体圧回路の能力を抑制する機能を備えた
ことを特徴とする請求項1記載の作業機械の制御装置。
【請求項3】
コントローラは、
アタッチメントの選択がなされるまで選択を促がす報知信号を出力させる機能を備えた
ことを特徴とする請求項1または2記載の作業機械の制御装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【公開番号】特開2008−266975(P2008−266975A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−110667(P2007−110667)
【出願日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【出願人】(000190297)キャタピラージャパン株式会社 (1,189)
【Fターム(参考)】
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