説明

作業車両

【課題】燃料タンクの傾斜に伴い燃料タンク内におけるドレンポートへの空気の侵入を防ぎ、エア噛みによるエンジンストールを防止できる操作性および作業性を向上させた作業車両を提供する。
【解決手段】機体の複数位置に配設した複数の燃料タンク16L,16Rと、この燃料タンク16L,16Rの底部に設けたドレンポート41と、このドレンポート41に接続する連結管42とを備え、連結管42によってそれぞれの燃料タンク16L,16Rを底部で連結するとともに、連結管42の中途部から燃料油をエンジン3に供給し、燃料タンク16L,16Rは、この燃料タンク16L,16R内のドレンポート41に締切弁51を備え、ドレンポート41の燃料油による浸漬の有無により、ドレンポート41を締切弁51により閉塞または開口する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体の複数位置に複数の燃料タンクを配設した作業車両に関するものであり、より詳細には、燃料タンク内のドレンポートに締切弁を備え、ドレンポートの燃料油による浸漬の有無により、ドレンポートを締切弁により閉塞または開口する作業車両に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、トラクタなどの作業車両には、例えば、機体左右両端部の略水平位置に燃料タンクを備え、一方の燃料タンクのみに給油口を設置するとともに、他方の燃料タンクにはゲージフロートおよび燃料ゲージを配置し、給油口の有する燃料タンクから先に燃料油が充填され、ゲージフロートおよび燃料ゲージを有する燃料タンクに燃料油を徐々に充填するため、正確な給油量を確認できる(例えば、特許文献1)ものがある。
【0003】
【特許文献1】実開平5ー58580号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、このような作業車両では、両燃料タンクが、それぞれ燃料タンク底部の中央近傍に有する燃料油で浸漬されたドレンポートを介して連通管により接続されており、燃料タンク内の燃料油の残量が少ない状態で、機体が左右いずれかに傾斜すると、上方に位置する燃料タンク内の燃料油がドレンポートを浸さなくなり、傾斜した燃料タンク角側の最底部に移動するため、燃料タンク内の空気がドレンポートから連通管内に有する燃料油に混入して、エア噛みによりエンジンストールなどを引き起こすという問題があった。
そこで、この発明の目的は、燃料タンクの傾斜に伴い燃料タンク内におけるドレンポートへの空気の侵入を防ぎ、エア噛みによるエンジンストールを防止できる操作性および作業性を向上させた作業車両を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このため、請求項1に記載の発明は、機体の複数位置に配設した複数の燃料タンクと、該燃料タンクの底部に設けたドレンポートと、該ドレンポートに接続する連結管とを備え、前記連結管によって前記それぞれの燃料タンクを底部で連結するとともに、前記連結管の中途部から燃料油をエンジンに供給する作業車両において、前記燃料タンクは、該燃料タンク内の前記ドレンポートに締切弁を備え、前記ドレンポートの前記燃料油による浸漬の有無により、前記ドレンポートを前記締切弁により閉塞または開口することを特徴とする。
【0006】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記締切弁は、前記ドレンポートを覆設し、下部に前記燃料油の流路を有するケースと、該ケース内の上部に設置した、上下方向に揺動自在とする弾性体と、該弾性体の下端に取付けた、前記ドレンポートを開閉する開閉部材とからなることを特徴とする。
【0007】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記開閉部材は、浮力体であることを特徴とする。
【0008】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の作業車両において、前記ドレンポートは、前記燃料タンクの底部中央近傍に備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、機体の複数位置に配設した複数の燃料タンクと、この燃料タンクの底部に設けたドレンポートと、このドレンポートに接続する連結管とを備え、連結管によってそれぞれの燃料タンクを底部で連結するとともに、連結管の中途部から燃料油をエンジンに供給する作業車両において、燃料タンクは、この燃料タンク内のドレンポートに締切弁を備え、ドレンポートの燃料油による浸漬の有無により、ドレンポートを締切弁により閉塞または開口するので、機体の傾斜に伴う燃料タンクの傾斜時などに、燃料タンク内の燃料油の残量が少なく、ドレンポートが燃料油に浸さなれない状態になったとき、締切弁がドレンポートを閉塞するため、燃料タンク内の空気がドレンポートを介して連通管の燃料油に混入することを防ぎ、エンジンのエア噛みによるエンジンストールなどを防止することができる。従って、操作性および作業性を向上させた作業車両を提供することができる。
【0010】
請求項2に記載の発明によれば、締切弁は、ドレンポートを覆設し、下部に燃料油の流路を有するケースと、このケース内の上部に設置した、上下方向に揺動自在とする弾性体と、この弾性体の下端に取付けた、ドレンポートを開閉する開閉部材とからなるので、簡単な構成で、ドレンポートの燃料油による浸漬の有無に伴いドレンポートを開閉することができる。従って、コストダウンを図り操作性および作業性を向上させた作業車両を提供することができる。
【0011】
請求項3に記載の発明によれば、開閉部材は、浮力体であるので、ドレンポートおよび締切弁が燃料油に浸漬している場合には、締切弁内の燃料油中を浮力体が上昇しているため、ドレンポートが開かれており、燃料油を連通管内へ導入することができるとともに、ドレンポートおよび締切弁が燃料油に浸漬していない場合には、締切弁内の浮力体が下降してドレンポートを閉じるため、燃料タンク内の空気がドレンポートを介して連通管の燃料油に混入することを防ぐことができる。従って、操作性および作業性を向上させた作業車両を提供することができる。
【0012】
請求項4に記載の発明によれば、ドレンポートは、燃料タンクの底部中央近傍に備えるので、燃料タンクの傾斜方向によらず、燃料タンク内の燃料油が常に一定の残量以下になったとき、ドレンポートを締切弁の浮力体で確実に閉じることができる。従って、操作性および作業性を向上させた作業車両を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、この発明を実施するための最良の形態について詳述する。
図1は本発明の一実施例に係るクローラ式トラクタの左側面図、図2は同トラクタの平面図、図3は機体左側部に設置した燃料タンクの斜視図、図4は燃料タンク取外時における機体左側の載置台を示す燃料タンク設置位置の斜視図、図5は左右燃料タンクの連係を模式的に示す斜視図である。
【0014】
まず、図1〜2を用いて、クローラ式トラクタ1の概略構成について説明する。車両1の前部には、エンジン3などを覆うボンネット2と、このボンネット2の後方には、操縦部5として、ダッシュボード10後部のステアリングコラム12上に車両1を操向するステアリングハンドル9やブレーキ7、運転席8などを配置したキャビン4とが、左右機体フレーム11上に配設される。そして、運転席8の左右には、車両1の走行や不図示の作業機の上げ下げなどを操作するための主変速レバー、副変速レバーおよびPTO操作レバーなどの各種レバー6が配設される。
【0015】
さらに、キャビン4は、操縦部5の全体を覆うように、屋根13やフロント/リヤガラス14、サイドガラスドア15などから形成される。また、運転席8の両側部であって、キャビン5の外側部には、左右燃料タンク16L,16Rなどが配設される。さらに、車両1の後方には、作業に応じて取り外し可能な前記作業機が取付けられ、この作業機によりプラウや、ロータリーなどの作業を行うものである。また、車両1の下部には車両1を走行させる左右一対のクローラ式走行装置17が配設される。
【0016】
クローラ式走行装置17は、進行方向に延設された左右クローラフレーム18および、この左右クローラフレーム18間を連結する2本の図示しないサイドフレームからなり、左右クローラフレーム18の前端に左右フロントアクスルケース19が固設され、この左右フロントアクスルケース19に支持された左右車軸20に左右駆動スプロケット21が支持される。
【0017】
また、左右クローラフレーム18の後端には、左右従動アイドラ22が回転自在に支持され、これら左右駆動スプロケット21と、左右従動アイドラ22との外周間を左右クローラベルト23が巻装されるとともに、左右それぞれの駆動スプロケット21と、従動アイドラ22との前後間には、4つのイコライザ転輪24が回転自在に支持される。
【0018】
次に、図3〜4に示すように、左右燃料タンク16L,16R(図3では左燃料タンク16Lのみ表示)は、金属製の二重構造となっており、運転席8の両側方に位置するキャビン4の両側部であって、左右機体フレーム11後部に取り付けられたマウント31上に防振部32を介して設置した受台33上に載置され、キャビン4の側板34などに備える留め具35などで着脱可能に固定される。
【0019】
また、図5に示すように、左右燃料タンク16L,16Rのそれぞれ底部中央近傍には、燃料油のドレンポート41が設けられており、燃料タンク16L,16Rの下方であって、両燃料タンク16L,16Rを連結する連結管42の両端部が、それぞれのドレンポート41に連結されることで、両燃料タンク16L,16Rが底部において連結管42を介して連結されている。
【0020】
さらに、連結管42の中途部には、燃料供給管43が接続され、燃料タンク16L,16R内の燃料油が連結管42および燃料供給管43を介してエンジン3に供給される。
【0021】
なお、図示しないが、燃料タンク16L,16R内における燃料油注入時のエア抜きや、燃料タンク16L,16Rの内部にかかる圧力を外部に逃がすためなどのブリーザホースの一端を、各燃料タンク16L,16Rの上部に設けられたブリーザ口に接続し、ブリーザホースの他端を適当な方向に向けて取付ける、またはブリーザ口をホースで連結し、燃料タンク16Lもしくは燃料タンク16Rのどちらか一方のブリーザ口に接続したホースからブリーザホースを分岐して接続してもよい。
【0022】
次に、本願発明の特徴である、燃料タンクのドレンポートに設けた締切弁について、その具体的構成を説明する。図6は締切弁の拡大斜視図、図7はドレンポート開状態における締切弁の内部模式図、図8はドレンポート閉状態における締切弁の内部模式図、図9は燃料タンクの傾斜による燃料タンク内の燃料油の偏移を示す左右燃料タンクの背面模式図である。
【0023】
まず、図6に示すように、左右燃料タンク16L,16R内であって、これら燃料タンク16L,16Rの各底部中央近傍に設けられたそれぞれのドレンポート41に締切弁51が覆設される。この締切弁51は、図7〜8に示すように、ドレンポート41を覆うドーム状のケース52と、このケース52内の上部に設置した、上下方向に伸縮自在とする弾性体53と、この弾性体53の下端に取付けた、上下方向に揺動自在とする開閉部材54とから構成される。
【0024】
このケース52は、燃料タンク16L,16Rと同じ材質の金属製で構成してもよく、ドーム状であれば、図中に示す上端部が丸みを帯びた長方形の形状に限定されない。そして、ケース52の両側部には、燃料油の流路55が適宜大きさで設けられる。従って、燃料タンク16L,16R内の燃料油が流路55を介してドレンポート41に届くとともに、ケース52内外を流通することができる。なお、ケース52は、底部をドレンポート41周りに螺合させるなど適宜方法で着脱自在に設置されることが好ましい。
【0025】
次に、弾性体53は、その外側部がケース52内側部に接触しない内径を有するスプリングなどであり、弾性体53の上端を、ケース52内上端部に、溶接あるいはケース52内上端部に別途設けた不図示のフックなどの取付部材に固定させるなど任意の方法で取付けられる。
【0026】
次に、開閉部材54は、ケース52内側部に接触しない大きさを有するとともに、ケース52内を上下に揺動可能、かつドレンポート41を塞ぐことができる程度の大きさを有する、例えば球状などの浮力体であり、開閉部材54の上端部を、弾性体53の下端に取付部材などを介して取付けられる。なお、ドレンポート41には、開閉部材54により確実、かつ円滑にドレンポート41を閉塞させるための、Oリングなどの部材が設けられる。
【0027】
そして、この開閉部材54は、燃料油中では浮力により上方(弾性体53の付勢方向)に移動し、燃料油に浸漬されていない場合には、弾性体53の付勢に抗して下方に移動する、例えば、セラミックやポリプロピレン、高密度ポリエチレン、フッ化ビニリデンなどの樹脂などからなり、内部を中空構造としてもよい。なお、開閉部材54の形状や材質、内部構造は上述に限定されるものではない。
【0028】
従って、弾性体53は、ドレンポート41が燃料油に浸漬されていない場合に、開閉部材54を、弾性体53の付勢力に抗してドレンポート41を塞ぐ位置にまで下降可能とさせる付勢力に設定されている。
【0029】
ここで、燃料タンク16L,16R内の燃料油の残量が少ない場合において、圃場や走行路面の状況などにより、図10に示すように、機体が左右方向(図10では左方向の傾斜を示す)に傾斜した場合、機体の傾斜に伴い左右方向に傾斜した燃料タンク16L,16Rにおいて、この場合の例で、燃料タンク16Rに対して下方に位置する燃料タンク16L内には、燃料タンク16Lに対して上方に位置する燃料タンク16R内からの燃料油が連結管42を介して流入するため、この燃料タンク16L内の燃料油の量が増加する。
【0030】
一方、機体の傾斜角度および機体水平時の燃料タンク16R内の燃料油の残量によるが、上述した燃料タンク16Lに対して上方に位置する燃料タンク16R内の燃料油は、傾斜している燃料タンク16R内の底部に少量残る程度となり、機体水平時には燃料油に浸漬していたドレンポート41が、機体の傾斜により燃料油に浸漬されない、燃料油の残量がない状態となる。
【0031】
このとき、燃料タンク16R内において、まず、機体水平時にドレンポート41および締切弁51が、燃料油に浸漬している場合には、締切弁51の内部は、流路55を介して燃料油で浸されているため、燃料油中に有する開閉部材54が、図7に示すように浮力により弾性体53の付勢方向に締切弁51の内部を上昇する。
【0032】
その結果、締切弁51内の開閉部材54下方に有するドレンポート41は、開閉部材54に塞がれることがないため、燃料タンク16R内の燃料油は締切弁51の流路55を介してドレンポート41内に流入される。
【0033】
しかし、上述のように傾斜した燃料タンク16R内では、ドレンポート41および締切弁51が、燃料油に浸漬されなくなって露出してしまい、締切弁51内から燃料油が流路55を介して流出する。このため、締切弁51内において、燃料油の油位の下降に従い、開閉部材54も油位に応じて開閉部材54の自重により弾性体53の付勢に抗し、締切弁51の内部を下降する。
【0034】
その結果、図8に示すように、ドレンポート41が、燃料油に浸漬されなくなり、開閉部材54がOリング上に積載して、ドレンポート41を迅速に塞ぐため、燃料タンク16R内の空気がドレンポート41に侵入することなく、燃料タンク16R内の空気がドレンポート41を介して連結管42の燃料油に混入することを防ぎ、エンジン3のエア噛みによるエンジンストールなどを防止することができる。
【0035】
また、機体が傾斜状態から略水平状態に戻った場合には、上述のように傾斜した燃料タンク16L,16Rも略水平状態に戻るため、燃料タンク16Lから連結管42を介して、燃料タンク16Rのドレンポート41から燃料タンク16R内に戻ってきた燃料油により燃料タンク16R内の燃料油の量が増加する。
【0036】
その結果、燃料タンク16R内において、ドレンポート41を介して燃料タンク16R内に流入する戻り燃料油が、ドレンポート41を塞いでいる開閉部材54を上方に押し上げるとともに、ドレンポート41および締切弁51を浸漬させることで、開閉部材54が浮力を生じることにより、締切弁51内を上昇してドレンポート41を開口する。
【0037】
なお、上述では、燃料タンク16L,16R内の燃料油の残量が少ない場合において、機体が左側に傾斜し、燃料タンク16Rが燃料タンク16Lに対して上方に位置した場合の、燃料タンク16R内における締切弁51の開閉部材54によるドレンポート41の開閉を説明したが、機体が右側に傾斜し、燃料タンク16Lが燃料タンク16Rに対して上方に位置した場合の、燃料タンク16L内における締切弁51の開閉部材54によるドレンポート41の開閉についても上述同様に行うことができ、同様の効果が得られる。
【0038】
また、本願発明の締切弁51は、機体にそれぞれ連通する燃料タンクが3個以上備えられている場合にも上述同様に適用できるほか、機体の前後位置に燃料タンクを備えた場合にも、機体の前後方向の傾斜に対して上述同様の構成で、同様の効果を得ることができる。
【0039】
以上詳述したように、この例のトラクタ1は、機体の複数位置に配設した複数の燃料タンク16L,16Rと、この燃料タンク16L,16Rの底部に設けたドレンポート41と、このドレンポート41に接続する連結管42とを備え、連結管42によってそれぞれの燃料タンク16L,16Rを底部で連結するとともに、連結管42の中途部から燃料油をエンジン3に供給し、燃料タンク16L,16Rは、この燃料タンク16L,16R内のドレンポート41に締切弁51を備え、ドレンポート41の燃料油による浸漬の有無により、ドレンポート41を締切弁51により閉塞または開口するものである。
【0040】
加えて、締切弁51は、燃料タンク16L,16Rの底部中央近傍に備えるドレンポート41を覆設し、下部に燃料油の流路55を有するケース52と、このケース52内の上部に設置した、上下方向に揺動自在とする弾性体53と、この弾性体53の下端に取付けた、ドレンポート41を開閉する浮力体の開閉部材54とからなる。
【0041】
また、上述の例では、作業車両の一例としてクローラ式トラクタ(農作業機)について説明したが、この発明はこれに限定されるものではなく、ホイール式トラクタや、農作業機としてのコンバインなど、また、建設作業機として、バックホーやブルトーザなど、さらには除雪車など、機体に複数の燃料タンクを備えたあらゆる作業車両に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の一実施例に係るクローラ式トラクタの左側面図である。
【図2】同トラクタの平面図である。
【図3】機体左側部に設置した燃料タンクの斜視図である。
【図4】燃料タンク取外時における機体左側の載置台を示す燃料タンク設置位置の斜視図である。
【図5】左右燃料タンクの連係を模式的に示す斜視図である。
【図6】締切弁の拡大斜視図である。
【図7】ドレンポート開状態における締切弁の内部模式図である。
【図8】ドレンポート閉状態における締切弁の内部模式図
【図9】燃料タンクの傾斜による燃料タンク内の燃料油の偏移を示す左右燃料タンクの背面模式図である。
【符号の説明】
【0043】
16L,16R 燃料タンク
41 ドレンポート
42 連結管
51 締切弁
52 ケース
53 弾性体
54 開閉部材
55 流路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体の複数位置に配設した複数の燃料タンクと、
該燃料タンクの底部に設けたドレンポートと、
該ドレンポートに接続する連結管と、
を備え、前記連結管によって前記それぞれの燃料タンクを底部で連結するとともに、前記連結管の中途部から燃料油をエンジンに供給する作業車両において、
前記燃料タンクは、該燃料タンク内の前記ドレンポートに締切弁を備え、前記ドレンポートの前記燃料油による浸漬の有無により、前記ドレンポートを前記締切弁により閉塞または開口することを特徴とする作業車両。
【請求項2】
前記締切弁は、前記ドレンポートを覆設し、下部に前記燃料油の流路を有するケースと、該ケース内の上部に設置した、上下方向に揺動自在とする弾性体と、該弾性体の下端に取付けた、前記ドレンポートを開閉する開閉部材と、からなることを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
【請求項3】
前記開閉部材は、浮力体であることを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。
【請求項4】
前記ドレンポートは、前記燃料タンクの底部中央近傍に備えることを特徴とする、請求項1に記載の作業車両。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−42779(P2010−42779A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209602(P2008−209602)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】