説明

作物洗浄装置

【課題】作物の茎葉部の引っ掛かりや作物の曲がりによる搬送の停止を軽減できると共に、作物全体の泥土を除去できる洗浄装置を提供する。
【解決手段】第1に、自転移動可能な主搬送装置Bと、無端体22の補助搬送装置Cと、噴水口43を回転させながら噴水する噴水装置Eで機体を構成する。 第2に、補助搬送装置Cの回転速度を、主搬送装置Bを構成する回転体の搬送速度と同等の速度以上となるように構成する。 第3に、主搬送装置Bの回転体における軸心方向の左右側部のどちらかを、回転体の軸心方向中央部の直径よりも小径になるように構成する。 第4に、主搬送装置Bの回転体における軸心方向の左右側部のどちらかを、回転体の軸心方向中央部の直径よりも大径になるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圃場で収穫した作物に付着する泥土を洗浄して除去する洗浄装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の作物洗浄装置としては、特許文献1に示されるように、作物の茎葉部を挟持して回転させながら一方向に搬送して洗浄する技術や、特許文献2に示されるように、異なる径のブラシ体を組み合わせた回転ブラシを複数設け、作物を一方向に搬送しながら洗浄する技術が試みられている。
【特許文献1】特開2006−015201号公報
【特許文献2】特開2000−069949号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1に記載される作物洗浄装置は、作物の茎葉部をチェーンで上下から挟持しており、さらに挟持する上下のチェーンの周速を違えさせることで作物を回転させている。このため、茎葉部を傷めてしまうことや、搬送中に茎葉部が千切れて作物の回転が止まり、十分な洗浄効果を得られないという欠点があった。
【0004】
また、特許文献2に記載される作物洗浄装置は、異なる径のブラシ体を組み合わせた回転ブラシを大径部と小径部が隣接するように設けることによって、径が単一なブラシでは落としにくい部位に付着した泥土を落としながら作物を搬送できるように構成されている。しかし、収穫される作物の中には大きく曲がっているなどの異形のものもあり、この洗浄装置ではこうした異形の作物の泥土を洗浄し切ることは難しく、また場合によっては作物にブラシの回転が妨げられ、終端部まで搬送できなくなるという欠点があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するために次の技術的手段を講じる。
請求項1の発明は、自転しながら移動可能な多数の回転体(14)からなる主搬送装置(B)と、該主搬送装置(B)と略同じ方向に移動する無端体(22)からなる補助搬送装置(C)と、該主搬送装置(B)と補助搬送装置(C)とを駆動する駆動部(D)と、複数の噴水口(43)を公転させながら洗浄水を噴水する噴水装置(E)とを設けたことを特徴とする作物洗浄装置である。
【0006】
請求項2の発明は、前記補助搬送装置(C)の搬送速度を、主搬送装置(B)を構成する回転体(14)の自転速度と同等の速度以上に設定したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置である。
【0007】
請求項3の発明は、前記主搬送装置(B)を構成する回転体(14)における軸心方向の左側端部及び右側端部のいずれかを、該回転体(14)の軸心方向中央部の直径よりも小径に形成したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置である。
【0008】
請求項4の発明は、前記主搬送装置(B)を構成する回転体(14)における軸心方向の左側端部及び右側端部のいずれかを、該回転体(14)の軸心方向中央部の直径よりも大径に形成したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1記載の発明によれば、主搬送装置(B)で作物の本体部を回転搬送するとともに、補助搬送装置(C)で作物の茎葉部を搬送することによって、茎葉部が機枠等に当たって作物の回転搬送を妨げる事が少なくなり、搬送及び洗浄を円滑に行うことができる。また、洗浄水を噴水する複数の噴水口(43)が公転していることによって、洗浄水が作物の表面を擦るように噴水されるため、作物に付着している泥土を効果的に除去することができる。
【0010】
請求項2記載の発明によれば、補助搬送装置の自転速度を主搬送装置の自転速度と同等の速度以上にすることによって、茎葉部が引き摺られたり引っかかったりして作物本体の回転搬送を妨げる事が少なくなると共に、茎葉部を傷付きにくくして商品価値を高めることができる。
【0011】
請求項3の発明によれば、搬送装置を構成する回転体の左右端のうちいずれか一方の直径を他方の直径よりも小径にすることによって、曲がっている作物などでも回転体に安定した姿勢で載せることができるため、作物が自転しやすくなって洗浄水を作物に浴びせやすくなると共に、作物がブラシの回転を妨げて搬送を停止させることが少なくなり、作物の洗浄を能率よく行うことができる。
【0012】
請求項4の発明によれば、搬送装置を構成する回転体の左右端のうちいずれか一方の直径を他方の直径よりも大径にすることによって、曲がっている作物などでも回転体に安定した姿勢で載せることができるため、作物が自転しやすくなって洗浄水を作物に浴びせやすくなると共に、作物がブラシの回転を妨げて搬送を停止させることが少なくなり、作物の洗浄を能率よく行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の実施の形態について説明する。
図1〜5に示すように、この作物洗浄装置は、機枠Aと、主搬送装置Bと、補助搬送装置Cと、主搬送装置B及び補助搬送装置Cを駆動させる駆動部Dと、洗浄水を放出する噴水装置Eから構成される。以下、各部の詳細を具体的に記載する。
【0014】
まず、機枠Aの構成について説明する。
柱脚1,1,1,1を配置し、機体両側面において該柱脚1,1の上端部をフレーム2a,2aで繋ぐと共に、柱脚1,1の下部近傍をフレーム2b,2bで繋ぎ合せる。そして、機体正面及び背面において該柱脚1,1の上端部をフレーム3a,3aで繋ぐと共に、柱脚1,1の下部近傍をフレーム3b,3bで繋ぎ合せる。そして、該柱脚1とフレーム3bに接するようにプレート4,4,4,4を取り付けると共に、機体側面の一方にカバー5を取り付けることによって機枠Aが構成される。
【0015】
次に、主搬送装置Bの構成について説明する。
機枠Aにおいてカバー5を設ける側のプレート4,4上にカバーフレーム6を取り付けると共に、他側のプレート4,4上にはカバーフレーム7を取り付ける。また、該カバーフレーム6及び7の内側には一対のスプロケット8a,8bを、該カバーフレーム6,7に軸支して設け、該一対のスプロケット8a,8b間にはチェーン9,9を無端状に掛け回す。そして、該チェーン9,9に、大径搬送ローラ11と、小径搬送ローラ13とを組み合わせて構成する複数の搬送ローラ14を回動軸15によって等間隔に軸着する。さらに、前記柱脚1,1間及び作物取出し口において、該搬送ローラ14の最下点が接触する位置に抵抗板16a,16bを設けることによって主搬送装置Bが形成される。
【0016】
次に、補助搬送装置Cの構成について説明する。
前記カバーフレーム7の内側にスプロケット8a,8bと同径乃至小径のスプロケット17を、機体正面の排出側寄りに前記チェーン9に掛かるように取り付ける。そして、前記カバーフレーム7を貫通させて取り付けるベアリング18に軸着した駆動ローラ19を、該スプロケット17に取り付ける。また、機体正面の投入側寄りに、ベアリング20を軸着した従動ローラ21を取り付けると共に、該駆動ローラ19及び従動ローラ21間に無端状に弾性体ベルト22を巻き掛けることによって、補助搬送装置Cが構成される。
【0017】
次に、駆動部Dの構成について説明する。
前記柱脚1とカバーフレーム6との間にチェーンケース23を取り付け、スプロケット24a、24bを該チェーンケース23の内側両端部に取り付けると共に、該スプロケット24a,24b間にチェーン25を無端状に巻き掛ける。また、前記フレーム3aと搬送装置Bとの間にフレーム3cを設け、該フレーム3a,3c間にプレート26を取り付け、該プレート26にモーター27を取り付ける。そして、該モーター27にシャフト28aを取り付け、該シャフト28aの先端部に前記スプロケット24aを取り付けるとともに、前記スプロケット8bにシャフト28bを取り付け、該シャフト28bに前記スプロケット24bを取り付けることによって、駆動部Dが構成される。
【0018】
次に、噴水装置Eの構成について説明する。
フレーム2a,2aと3a,3a上に、上方が開放されたケース29を取り付けると共に、該ケース29の底板を貫通させて複数の軸受30を取り付ける。そして、該ケース29内に載置台31を取り付け、該載置台31上にモーター32を取り付けると共に、該モーター32の駆動軸にプーリ33aを取り付ける。また、前記軸受30に回動パイプ34を回動軸として取り付け、該回動パイプ34のうち前記モーター32に最も近接するものにプーリ33b及びプーリ35aを取り付けると共に、その他のパイプ34にプーリ35bを取り付ける。そして、該プーリ35a,35b間に支柱36を設け、該支柱36にテンションプーリ37を軸着し、該プーリ35a,35b,テンションプーリ37間にベルト38を巻き掛けると共に、前記プーリ33a,33b間にベルト3を巻き掛ける。さらに、前記回動パイプ34の上端部にジョイント39を取り付けると共に、該ジョイント39同士を連結パイプ40によって連結する。そして、前記ジョイント39のうち少なくとも一つに、水槽44からポンプ45によって加圧され、高圧ホース46を通じて供給される洗浄水を受ける供給パイプ41を取り付ける。また、前記回動パイプ34の下端部に散水装置42を軸着すると共に、該散水装置42に複数の散水ノズル43を放射状に取り付けることによって、噴水装置Eが構成される。
【0019】
次に、上述の構成によって奏する効果について説明する。
まず、機枠Aのように、4本の柱脚1,1,1,1をフレーム2a,2a,2b,2b,3a,3a,3b,3bで繋いで構成することによって、機体の強度が確保されると共に、重量を軽く抑えることができる。
【0020】
次に、主搬送装置Bのように、大径ローラ11と小径ローラとを組み合わせた搬送ローラ14が設けられていることにより、曲がっている作物でも該搬送ローラ14上に安定した姿勢で載せることができるので、ブラシの回転が妨げられて搬送作業が停滞するようなことが発生しにくい。
【0021】
また、回転姿勢も安定するため、作物全体で洗浄水を受けることができるので、作物に付着した泥土を効率よく除去することができる。
さらに、前記柱脚1,1間の下方において、前記搬送ローラ14の最下端が接触する位置に抵抗体16aを設けてあることによって、搬送ローラ14の自転が促されると同時に作物の回転も促されるため、作物全面に洗浄水を当てることができるので、付着した泥土を効率よく落とすことができる。
【0022】
また、作物取出し側の下方においても、前記搬送ローラ14の最下端が接触する位置に抵抗体16bを設けていることによって、作業者は作物の全面が洗浄されているかどうかを目視だけで判断することができるので、一つ一つ作物を手に取って泥土の除去を確かめる作業を省略することができ、作業能率を向上させることができる。
【0023】
次に、主搬送装置Bの左右どちらか一側に補助搬送装置Cを設け、ベルト22の上に作物の茎葉部を載置して搬送させることによって、垂れ下がった茎葉部が主搬送装置Bのカバーフレーム7上を引き摺られたり、前記搬送ローラ14などに引っかかったりして搬送ローラ14の回転や作物の搬送を妨げてしまうことを軽減することができ、効率よく搬送及び洗浄を行うことができる。
【0024】
また、茎葉部は前記ベルト22によって搬送されるため、茎葉部自体の損傷を抑えることができるので、作物の鮮度の低下を軽減することができるとともに、茎葉部にも商品価値がある作物の場合、商品価値を保つことができる。
【0025】
また、スプロケット17を、主搬送装置Bのチェーン9に噛ませて回転させることにより、補助搬送装置Cの駆動力を主搬送装置Bから取る事ができ、構成が簡単になると共にコストダウンを図ることができる。
【0026】
さらに、該スプロケット17を、主搬送装置Bのスプロケット8a,8bと同径乃至小径とすることによって、補助搬送装置Cの搬送速度が主搬送装置Bの搬送速度と同速か主搬送装置Bの搬送速度よりも高速になるため、茎葉部は作物と同時に搬送されるか、作物よりも先行して搬送されるため、前記ベルト22上においても茎葉部が引き摺られてしまうことを防止することができる。
【0027】
次に、駆動部Dのモーター27がフレーム3a,3c上に設けられ、噴水装置Eの散水装置42及び散水ノズル43よりも上方に位置していることによって、洗浄水が該モーター27にかかりにくく水濡れによる故障が減少するため、部品交換の手間や費用を軽減できると共に、耐久性を向上させることができる。
【0028】
次に、噴水装置Eに複数設けられる散水装置42が、回動パイプ34に軸着されていることによって、該散水装置42は回動パイプ34を回動軸芯として回転しながら洗浄水を噴水できるため、洗浄水が作物に当たる際に一定の角度を持たせることができ、泥土が落ちにくい作物の尻尾や肩部に付着した泥土を効率的に除去できるため、作物の商品価値が向上する。
【0029】
また、前記散水装置42に、放射状に散水ノズル43を取り付けることによって、従来洗浄水が届きにくかった作物の中央部にも、十分に洗浄水を当てることができるので、作物から泥土が効率よく除去されるため、作物の商品価値が向上する。
【0030】
また、前記回動パイプ34を回転させるモーター32はケース29内に設けられているため、前記散水装置42及び散水ノズル43から散水される洗浄水がかかりにくく、水濡れによる故障が減少するため、部品交換の手間や費用を軽減できると共に、耐久性を向上させることができる。
【0031】
以下、本件洗浄機の別実施例を説明する。
図6、図7で示すように、搬送ローラ14を構成する大径ローラ11と小径ローラ13の接続部をテーパ47状にすることによって、作物が自転する際に接続部のエッジで傷付いてしまうことを防止でき、作物の商品価値を向上させることができる。
【0032】
図8、図9で示すように、小径ローラ13の方に作物の尻尾部を載置するものにおいて、該小径ローラ13を多角形ローラ48に変更することによって、尻尾部を引っ掛けて自転を促すことができるようになり、作物の搬送及び洗浄が効率的に行われる。
【0033】
また、前記多角形ローラ48を、面と頂点が互い違いとなるように配置することによって、作物の尻尾部が曲がっていても多角形ローラ48間に落ち込むことが少なくなると共に、自転を促しやすくすることができ、作物の搬送及び洗浄が効率的に行われる。
【0034】
また、図10、図11で示すように、前記小径ローラ13と多角形ローラ48を交互に設けることによっても、略同一の効果を得ることができる。
図12、図13で示すように、搬送ローラ14の表面にゴム等の弾性体コート49を施すことによって、作物が滑りにくくなり自転させやすくなるため、作物の搬送及び洗浄効率が向上する。また、該弾性体コート49によって搬送ローラ14がコーティングされていることによって作物が傷付きにくいため、作物の商品価値を高めることもできる。
【0035】
また、前記搬送ローラ14のうち、小径ローラ13に突起付の弾性体コート50を施すことによって、作物の滑りをさらに防止することができ、より自転させやすくなるため、作物の搬送及び洗浄効率がさらに向上する。
【0036】
図14、図15で示すように、単一な直径のローラ51の尻尾部を乗せる一端に、該ローラ51よりも大径なゴム等の弾性体リング52を取り付けて搬送ローラ53を構成することによって、尻尾部が滑りにくくなるため作物が自転しやすくなるとと共に、作物に曲がりがある場合にも姿勢を安定させることができ、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0037】
また、図16、図17で示すように、前記弾性体リング52の代わりに星型など凹凸付弾性体リング54を用いることによって、尻尾部を凸部で持ち上げて回転させることで作物を自転させることができ、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0038】
そして、図18、図19で示すように、前記弾性体リング52と凹凸付弾性体リング54を交互に配置することによって、凹凸付弾性体リング54の凸部が作物を逆回転させてしまうことで搬送を妨げることを防止でき、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0039】
さらに、前記凹凸付弾性体リング54の凸部の角に丸みRを持たせることによって、凸部で作物が傷付いてしまうことを防止でき、作物の商品価値を高めることができる。
図20、図21で示すように、前記ローラ51と、ローラ51よりも小径なローラ55とを前記弾性体リング52を介して接続し、搬送ローラ56を構成することによって、作物の曲がりが大きい場合でも姿勢を安定させることができ、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0040】
図22、図23で示すように、前記ローラ51の表面の尻尾部を載置する一端側に、複数の弾性体突起57を搬送方向に対して直交するように取り付けて搬送ローラ58を構成することによって、該弾性体突起57が作物の尻尾部自転を促すため、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0041】
そして、図24、図25で示すように、前記ローラ51と搬送ローラ58を交互に配置することによって、搬送ローラ58の弾性体突起57が作物を逆回転させてしまうことで搬送を妨げることを防止でき、搬送及び洗浄を効率よく行うことができる。
【0042】
また、図26、図27前記ローラ51の他端側に複数の弾性体突起57を取り付けた搬送ローラ59を、前記搬送ローラ58と交互に並べることによって、作物の肩部・尻尾部の双方の自転が促されるため、より効率よく搬送及び洗浄を行うことができる。このとき、接触面積の大きい肩部に接触する搬送ローラ59の弾性体突起57の数を、尻尾部に接触する搬送ローラ58の弾性体突起57の数よりも少なくすることによって、搬送中の作物の姿勢変化を抑えることができ、効率よく搬送及び洗浄を行うことができると共に、作物が傷付くことを防止でき、作物の商品価値を高めることができる。
【0043】
図28、図29に示すように、前記ローラ51に取り付ける弾性体突起57を、角度をつけて設けることによって、作物の自転促進効果が高くなり、より効率よく搬送及び洗浄を行うことができる。前記弾性体突起57は、螺旋状になるよう配置すると前述の効果が顕著に発揮される。
【0044】
また、図30に示すように、前記ローラ51に、略中央部に陥没部を設けた弾性体突起60を、略中央部の陥没部に固定部材61を通して取り付けることによって、該弾性体突起60の角度が変更可能に構成されるため、作物や作業条件によって弾性体突起60の角度を適切な角度に変更できるため、より効率よく搬送及び洗浄を行うことができる。
【0045】
図31に示すように、ローラ62と連結軸63を組み合わせた搬送ローラ64を複数、主搬送部Bのチェーン9,9の間に取り付ける。そして、カバー5の設けられた側の作物の取出し側の柱脚1に、チェーン65を無端状に巻き掛けたスプロケット66a、66bを内装するチェーンケース67を取り付け、該スプロケット66aと主駆動装置Bのスプロケット8bとを、シャフト68aを軸着して連結する。また、該スプロケット66bにシャフト68bを軸着し、該シャフト68bの他端に駆動ローラ69を取り付け、作物投入側に従動ローラ70を取り付けるとともに、該駆動ローラ69と従動ローラ70との間に補助搬送ベルト71を無端状に巻き掛けることによって、作物の尻尾側を載置する第2補助搬送装置Fを構成する。
【0046】
該第2補助搬送装置Fを設けることによって、作物の尻尾部に曲がりがある場合でも搬送姿勢を安定させることができると共に、前記補助搬送ベルト71が尻尾部の自転を促すことによってより効率よく搬送及び洗浄を行うことができる。
【0047】
また、前記補助搬送ベルト71の搬送速度を、搬送ローラ64の搬送速度と同速以上とすることによって、作物の尻尾部が引き摺られて搬送を妨げることが無くなり、効率よく搬送及び洗浄を行うことができると共に、作物の商品価値を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】作物洗浄装置の正面図
【図2】作物洗浄装置の平面図
【図3】作物洗浄装置の平面図(噴水装置を除く)
【図4】作物洗浄装置の側面図(投入側)
【図5】作物洗浄装置の側面図(排出側)
【図6】テーパ付き搬送ローラの平面図
【図7】テーパ付き搬送ローラの正面図及び背面図
【図8】多角形搬送ローラの平面図
【図9】多角形搬送ローラの正面図及び背面図
【図10】柱状ローラと多角形ローラの平面図
【図11】柱状ローラと多角形ローラの正面図及び背面図
【図12】弾性体コーティングされた搬送ローラの平面図
【図13】弾性体コーティングされた搬送ローラの正面図及び背面図
【図14】弾性体リングを設けた搬送ローラの正面図
【図15】弾性体リングを設けた搬送ローラの正面図及び背面図
【図16】凹凸付弾性体リングを設けた搬送ローラの正面図
【図17】凹凸付弾性体リングを設けた搬送ローラの正面図及び背面図
【図18】弾性体リングと凹凸付弾性体リングを設けた搬送ローラの平面図
【図19】弾性体リングと凹凸付弾性体リングを設けた搬送ローラの正面図及び背面図
【図20】弾性体リングと小径ローラを設けた搬送ローラの平面図
【図21】弾性体リングと小径ローラを設けた搬送ローラの正面図及び背面図
【図22】弾性体突起を設けた搬送ローラの平面図
【図23】弾性体突起を設けた搬送ローラの正面図
【図24】柱状ローラと弾性体突起を設けた搬送ローラの平面図
【図25】柱状ローラと弾性体突起を設けた搬送ローラの正面図
【図26】弾性体突起を設けた搬送ローラの平面図
【図27】弾性体突起を設けた搬送ローラの正面図
【図28】角度をつけて弾性体突起を設けた搬送ローラの平面図
【図29】角度をつけて弾性体突起を設けた搬送ローラの正面図及び背面図
【図30】弾性体突起の角度を変更できる搬送ローラの平面図
【図31】第2補助搬送装置を設けた作物洗浄装置
【符号の説明】
【0049】
14 回転体
22 無端体
B 主搬送装置
C 補助搬送装置
D 駆動部
E 噴水装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自転しながら移動可能な多数の回転体(14)からなる主搬送装置(B)と、該主搬送装置(B)と略同じ方向に移動する無端体(22)からなる補助搬送装置(C)と、該主搬送装置(B)と補助搬送装置(C)とを駆動する駆動部(D)と、複数の噴水口(43)を公転させながら洗浄水を噴水する噴水装置(E)とを設けたことを特徴とする作物洗浄装置。
【請求項2】
前記補助搬送装置(C)の搬送速度を、主搬送装置(B)を構成する回転体(14)の自転速度と同等の速度以上に設定したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置。
【請求項3】
前記主搬送装置(B)を構成する回転体(14)における軸心方向の左側端部及び右側端部のいずれかを、該回転体(14)の軸心方向中央部の直径よりも小径に形成したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置。
【請求項4】
前記主搬送装置(B)を構成する回転体(14)における軸心方向の左側端部及び右側端部のいずれかを、該回転体(14)の軸心方向中央部の直径よりも大径に形成したことを特徴とする請求項1記載の作物洗浄装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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