説明

例文帳作成装置及び例文帳作成プログラム

【課題】単語学習用の例文帳を容易に作成する。
【解決手段】電子辞書1は、表示部40と、複数の文章を記憶する例文データベース85と、ユーザ操作に基づいて複数の単語を蓄積記憶する単語帳テーブル86と、単語帳テーブル86に記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として例文データベース85から検索するCPU20と、検索された例文を蓄積記憶する例文帳テーブル87とを備える。CPU20は、ユーザ操作に基づいて、例文帳テーブル87に記憶された例文を表示部40に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例文帳作成装置及び例文帳作成プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電子辞書などの電子機器には、単語帳機能が具備されている。単語帳機能とは、ユーザ操作に基づいて所望の単語(見出し語)を単語帳データとして蓄積記憶しておき、復習を容易化して学習効率を向上させる機能である。
【0003】
ところで、近年、単語の学習法として、重要単語を含む例文を暗記する方法が提案されている。この学習法においては、重要単語を複数含んだ例文を暗記対象に選べば、より学習効果を高めることが期待できる。
【0004】
この点、例文のテキストデータを有する電子機器においては、所望の単語を複数含む例文を検索する技術として、単語が入力される毎に例文を絞り込んでいき、各入力単語を全て含む例文を検索する技術が開発されている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−193438号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、暗記対象の例文を決定するためには、暗記対象の単語をユーザが選んで検索操作を行い、試行錯誤を繰り返す必要があり、手間が掛かってしまう。そして、このような問題は、例文を複数決定して例文帳を作成する場合には、特に顕著になってしまう。
【0007】
本発明の課題は、単語学習用の例文帳を容易に作成することのできる例文帳作成装置及び例文帳作成プログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、例文帳作成装置において、
表示手段と、
複数の文章を検索用例文群として記憶する文章記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて複数の単語を蓄積記憶する単語帳記憶手段と、
前記単語帳記憶手段に記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する例文検索手段と、
前記例文検索手段により検索された例文を蓄積記憶する例文帳記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記例文帳記憶手段に記憶された例文を前記表示手段に表示させる登録例文表示制御手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の例文帳作成装置において、
前記検索用例文群における複数の文章からなるテキストを1つ以上記憶するテキスト記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて前記テキストを前記表示手段に表示させるテキスト表示制御手段と、
を備え、
前記単語帳記憶手段は、
ユーザ操作により前記テキスト内で指定される単語を蓄積記憶することを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項2記載の例文帳作成装置において、
前記文章記憶手段は、
前記検索用例文群における各文章に対応付けて、当該文章の対訳を記憶しており、
前記登録例文表示制御手段は、
前記例文帳記憶手段に記憶された例文と、当該例文に対応付けられて前記文章記憶手段に記憶された対訳とを併せて前記表示手段に表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の例文帳作成装置において、
前記テキスト記憶手段に記憶されている各テキストに曜日を対応付けて記憶するテキスト対応曜日記憶手段を備え、
前記単語帳記憶手段は、
前記テキスト内でユーザ操作により指定される単語を、当該テキストの対応曜日に対応付けて蓄積記憶する曜日別単語記憶手段と、
各曜日と、当該曜日に対応付けて前記曜日別単語記憶手段に記憶された単語についての復習開始時刻と、を対応付けて記憶する曜日別単語−復習時刻記憶手段と、
現時点の時刻が単語についての前記復習開始時刻になった場合に、前記曜日別単語記憶手段により記憶された単語のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた単語を前記表示手段に表示させる単語自動表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項4記載の例文帳作成装置において、
前記例文検索手段は、
同一の曜日に対応付けて前記曜日別単語記憶手段に記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する曜日別例文検索手段を有し、
前記例文帳記憶手段は、
前記曜日別例文検索手段により検索された例文を、当該例文の文章を含む前記テキストの対応曜日に対応付けて蓄積記憶する曜日別例文記憶手段と、
各曜日と、当該曜日に対応付けて前記曜日別例文記憶手段に記憶された例文についての復習開始時刻と、を対応付けて記憶する曜日別例文−復習時刻記憶手段と、
現時点の時刻が例文についての前記復習開始時刻になった場合に、前記曜日別例文記憶手段により記憶された例文のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた例文を前記表示手段に表示させる例文自動表示制御手段と、
を有することを特徴とする。
【0013】
請求項6記載の発明は、例文帳作成プログラムにおいて、
表示手段を有するコンピュータに、
複数の文章を検索用例文群として記憶する文章記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて複数の単語を蓄積記憶する単語帳記憶機能と、
前記単語帳記憶機能により記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する例文検索機能と、
前記例文検索機能により検索された例文を蓄積記憶する例文帳記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記例文帳記憶機能により記憶された例文を前記表示手段に表示させる登録例文表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ユーザ操作に基づいて複数の単語が蓄積記憶され、蓄積記憶された単語を複数含む文章がこれら複数の単語の例文として検索用例文群から検索されて蓄積記憶されるので、暗記対象の単語を複数含む例文が自動的に蓄積記憶される。従って、単語学習用の例文帳を容易に作成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】電子辞書の概観を示す平面図である。
【図2】電子辞書の内部構成を示すブロック図である。
【図3】時間割データを示す図である。
【図4】教科書テキストデータの一例を示す図である。
【図5】例文データベースのデータ構造を示す図である。
【図6】教材学習処理を示すフローチャートである。
【図7】教材学習処理を示すフローチャートである。
【図8】自動例文帳作成処理を示すフローチャートである。
【図9】計時処理を示すフローチャートである。
【図10】表示部による表示内容を示す図である。
【図11】表示部による表示内容を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して、本発明に係る例文帳作成装置を電子辞書に適用した場合の実施形態について詳細に説明する。
【0017】
[外観構成]
図1は、電子辞書1の平面図である。
この図に示すように、電子辞書1は、メインディスプレイ10、サブディスプレイ11、カードスロット12、及びキー群2を備えている。
【0018】
メインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、ユーザによるキー群2の操作に応じた文字や符号等、各種データを表示する部分であり、LCD(Liquid Crystal Display)やELD(Electronic Luminescence Display)等によって構成されている。なお、本実施の形態におけるメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11は、いわゆるタッチパネル110(図2参照)と一体的に形成されており、手書き入力等の操作を受け付け可能となっている。
【0019】
カードスロット12は、種々の情報を記憶した外部情報記憶媒体12a(図2参照)と着脱可能に設けられている。
【0020】
キー群2は、ユーザから電子辞書1を操作するための操作を受ける各種キーを有している。具体的には、キー群2は、訳/決定キー2bと、文字キー2cと、辞書選択キー2dと、カーソルキー2eと、シフトキー2fと、戻るキー2g等とを有している。
【0021】
訳/決定キー2bは、検索の実行や、見出し語の決定等に使用されるキーである。文字キー2cは、ユーザによる文字の入力等に使用されるキーであり、本実施の形態においては“A”〜“Z”キーを備えている。辞書選択キー2dは、後述の辞書データベース820,…(図2参照)の選択に使用されるキーである。
【0022】
カーソルキー2eは、画面内の反転表示位置、つまりカーソル位置の移動等に使用されるキーであり、本実施の形態においては上下左右の方向を指定可能となっている。シフトキー2fは、日本語の単語を検索対象に設定するとき等に使用されるキーである。戻るキー2gは、前回表示した画面に戻るとき等に使用されるキーである。
【0023】
[内部構成]
続いて、電子辞書1の内部構造について説明する。図2は、電子辞書1の内部構成を示すブロック図である。
【0024】
この図に示すように、電子辞書1は、表示部40、入力部30、時計部25、通信部50、記録媒体読取部60、CPU(Central Processing Unit)20、フラッシュROM(Read Only Memory)80、RAM(Random Access Memory)90を備え、各部はバスで相互にデータ通信可能に接続されて構成されている。
【0025】
表示部40は、上述のメインディスプレイ10及びサブディスプレイ11を備えており、CPU20から入力される表示信号に基づいて各種情報をメインディスプレイ10やサブディスプレイ11に表示するようになっている。
【0026】
入力部30は、上述のキー群2やタッチパネル110を備えており、押下されたキーやタッチパネル110の位置に対応する信号をCPU20に出力するようになっている。
【0027】
時計部25は、現在の時刻を計時するものである。
【0028】
通信部50は、インターネットに接続可能となっており、これにより、インターネットに接続される外部機器との通信が可能となっている。
【0029】
記録媒体読取部60は、上述のカードスロット12を備えており、当該カードスロット12に装着された外部情報記憶媒体12aから情報を読み出したり、当該外部情報記憶媒体12aに情報を記録したりするようになっている。
【0030】
ここで、外部情報記憶媒体12aには、通信部50を介してダウンロードされる辞書データベース820等が格納されるようになっている。なお、この辞書データベース820は後述のフラッシュROM80における辞書データベース820と同様のデータ構造を有しているため、ここでは説明を省略する。
【0031】
CPU20は、入力される指示に応じて所定のプログラムに基づいた処理を実行し、各機能部への指示やデータの転送等を行い、電子辞書1を統括的に制御するようになっている。具体的には、CPU20は、入力部30から入力される操作信号等に応じてフラッシュROM80に格納された各種プログラムを読み出し、当該プログラムに従って処理を実行する。そして、CPU20は、処理結果をRAM90に保存するとともに、当該処理結果を表示部40に適宜出力させる。
【0032】
フラッシュROM80は、電子辞書1の各種機能を実現するためのプログラムやデータを記憶するメモリである。本実施の形態においては、フラッシュROM80は、本発明に係る教材学習プログラム81と、辞書データベース群82と、時間割データ83と、テキスト−曜日対応テーブル84と、例文データベース85と、単語帳テーブル86と、例文帳テーブル87と、アラーム時刻テーブル88等とを記憶している。
【0033】
教材学習プログラム81は、後述の教材学習処理(図8〜図9参照)をCPU20に実行させるためのプログラムである。
【0034】
辞書データベース群82は、複数の辞書データベース820を有している。これら複数の辞書データベース820,…には、見出し語と、この見出し語の説明情報とが対応付けられて複数格納されている。なお、本実施の形態においては、このような辞書データベース820として、「和英辞書」,「歴史事典」などの辞書データベース820が辞書データベース群82に含まれている。
【0035】
時間割データ83は、図3に示すように、学校におけるユーザの学級の時間割を示すデータであり、月曜から金曜までの各授業時間に授業の科目が割り当てられている。なお、この時間割データ83は、後述の教材学習処理(図8〜図9参照)においてサーバからダウンロードされるようになっているが、ユーザから入力されることとしても良い。
【0036】
テキスト−曜日対応テーブル84は、授業で使用する教科書テキストについての情報を記憶するものであり、具体的には、教材の名称と、当該教材のテキストデータ(以下、教科書テキストデータとする)840と、当該教材を使用する科目と、当該教材を使用する授業の曜日及び時限と、を対応付けて記憶するようになっている。このうち、例えば教材名「The little prince」の教科書テキストデータ840は、図4に示すようなテキストのデータとなっており、このテキストは後述の例文データベース85における複数の文章から構成されている。ここで、「文章」とは、1つ以上の文を連ねたものを意味する。
【0037】
例文データベース85は、図5に示すように、各教科書テキストデータ840に含まれる文章と、その対訳とを対応付けて複数記憶している。この例文データベース85に記憶された複数の文章は、本発明における検索用例文群であり、後述の教材学習処理(図8〜図9参照)において例文帳テーブル87への登録対象として検索されるようになっている。なお、図5では、例文データベース85内の情報のうち、教材名「The little prince」の教科書テキストデータ840に含まれる文章と、その対訳との部分を図示している。
【0038】
単語帳テーブル86は、ユーザ操作に基づいて単語を蓄積記憶するものである。ここで、教科書テキストデータ840内でユーザ操作により指定される単語が単語帳テーブル86に記憶される場合には、単語帳テーブル86には、当該教科書テキストデータ840の教材を使用する科目と、この教材を使用する授業の曜日(テキスト−曜日対応テーブル84内で当該教科書テキストデータ840に対応付けられた曜日)とが、対応付けて蓄積記憶されるようになっている。
【0039】
例文帳テーブル87は、例文データベース85内の例文を蓄積記憶するものであり、本実施の形態においては、後述の教材学習処理(図8〜図9参照)において単語帳テーブル86内の単語を複数含む文章として例文データベース85から検索される例文と、当該単語帳テーブル86内の単語と、当該例文の文章を含む教科書テキストデータ840の科目と、この科目の授業の曜日(テキスト−曜日対応テーブル84内で当該教科書テキストデータ840に対応付けられた曜日)とを、対応付けて蓄積記憶するようになっている。
【0040】
アラーム時刻テーブル88は、単語帳テーブル86及び例文帳テーブル87における各曜日の記憶内容に対し、当該記憶内容の復習開始時間を対応付けて記憶している。例えば、このアラーム時刻テーブル88では、単語帳テーブル86における月曜日の記憶内容に対し、復習開始時間「月曜7時50分」が対応付けられている。
【0041】
RAM90は、CPU20が実行する各種プログラムや、これらプログラムの実行に係るデータ等を一時的に保持するメモリ領域を備えている。
【0042】
[動作]
続いて、電子辞書1の動作について、図面を参照しつつ説明する。
【0043】
<教材学習処理>
図6〜図7は、CPU20が教材学習プログラム81を読み出して実行する教材学習処理の流れを示すフローチャートである。
【0044】
この教材学習処理においては、図6に示すように、まずユーザ操作に基づいてCPU20が通信部50を介してインターネット上のサーバから各教科の教科書テキストデータ840と、例文データベース85とをダウンロードして、フラッシュROM80に記憶させる(ステップS1)。
【0045】
次に、CPU20は、メインディスプレイ10にデスクトップ画面を表示させるとともに、フラッシュROM80に記憶された教科書テキストデータ840に対応する種類の教科書アイコンK(図10(a)参照)をデスクトップ画面に表示させる(ステップS2)。なお、本実施の形態におけるデスクトップ画面には、単語帳テーブル86に対応する単語帳アイコンTと、例文帳テーブル87に対応する例文帳アイコンRとが少なくとも表示されるようになっている(図10(a)参照)。
【0046】
次に、CPU20は、教科書アイコンKにタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS3)、行われたと判定した場合(ステップS3;Yes)には、図7に示すように、タッチ操作により指定された教科書アイコンKに対応する教科書テキストデータ840(以下、指定教科書テキストデータ840Sとする)をメインディスプレイ10に全画面表示させる(ステップS4)。
【0047】
次に、CPU20は、指定教科書テキストデータ840S内の何れかの単語に対してタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップS5)。
【0048】
このステップS5において単語に対しタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS5;Yes)には、CPU20は、背景に指定教科書テキストデータ840Sを表示させつつ、メインディスプレイ10の前面に辞書ウィンドウJを作成して(図10(b)参照)、タッチ操作の行われた単語の文字種に対応する辞書データベース820(当該単語と同じ文字種で見出し語が格納されている辞書データベース820)から当該単語を見出し語検索して、検出された見出し語と、その説明情報とを辞書ウィンドウJに表示させる(ステップS6)。また、このときCPU20は、辞書ウィンドウJ内の見出し語を単語帳登録するための単語帳登録ボタンB(図10(b)参照)を、当該辞書ウィンドウJ内に表示させる。
【0049】
次に、CPU20は、単語帳登録ボタンBに対してタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS7)、行われたと判定した場合(ステップS7;Yes)には、指定教科書テキストデータ840Sに対応する曜日と科目とをテキスト−曜日対応テーブル84から読み出し、これら曜日及び科目と、辞書ウィンドウJに表示されている見出し語の単語とを対応付けて単語帳テーブル86に蓄積記憶させた後(ステップS8)、上述のステップS7に移行する。
【0050】
また、ステップS7において単語帳登録ボタンBに対してタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップS7;No)には、CPU20は、辞書ウィンドウJを閉じる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS9)、行われないと判定した場合(ステップS9;No)には上述のステップS7に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS9;Yes)には、辞書ウィンドウJを閉じた後、上述のステップS5に移行する。
【0051】
また、ステップS5において単語に対しタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップS5;No)には、CPU20は、表示内容のスクロール操作が行われるか否かを判定し(ステップS11)、行われたと判定した場合(ステップS11;Yes)には、スクロール操作で指定された方向に指定教科書テキストデータ840Sの表示範囲をスクロールさせた後(ステップS12)、上述のステップS5に移行する。
【0052】
また、ステップS11においてスクロール操作が行われないと判定した場合(ステップS11;No)には、CPU20は、テキストの表示を終了する旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS13)、行われないと判定した場合(ステップS13;No)には、上述のステップS5に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS13;Yes)には、図6に示すように、上述のステップS2に移行する。
【0053】
また、ステップS3において教科書アイコンKにタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップS3;No)には、CPU20は、単語帳アイコンTにタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップS21)。
【0054】
このステップS21において単語帳アイコンTにタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS21;Yes)には、CPU20は、単語帳テーブル86に記憶された単語を曜日別でメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS22)。より詳細には、このときCPU20は、「月曜日」〜「金曜日」の何れかの曜日を選択するための曜日選択枠102をメインディスプレイ10の上段に、単語を一覧表示するための一覧表示枠100をメインディスプレイ10の中段に、一覧表示枠100における何れかの単語の説明情報を表示するためのプレビュー表示枠101をメインディスプレイ10の下段に形成する(図11(b)参照)。そして、CPU20は、曜日選択枠102において所定の曜日、本実施の形態においては「月曜日」を選択曜日として選択するとともに、その選択曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語を一覧表示枠100に一覧表示させる。また、CPU20は、一覧表示枠100に表示された何れかの単語を、その文字種に対応する辞書データベース820から見出し語検索して、検出された見出し語と、その説明情報とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0055】
なお、本実施の形態においては、このときCPU20は、一覧表示枠100内で各単語に対応付けてチェックボックス105を表示させ、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応単語をマーカーで塗らずに表示させるようになっている。また、CPU20は、プレビュー表示枠101内にチェック切替ボタン106を表示させ、このチェック切替ボタン106にタッチ操作が行われた場合には、プレビュー表示枠101に説明情報の表示されている単語のチェックボックス105に対し、チェックを入れる(またはチェックを外す)。
【0056】
次に、CPU20は、曜日選択枠102で何れかの曜日に対してタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS23)、行われないと判定した場合(ステップS23;No)には、後述のステップS25に移行する。
【0057】
また、ステップS23において何れかの曜日に対してタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS23;Yes)には、CPU20は、タッチ操作で選択された選択曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語を一覧表示枠100に一覧表示させる(ステップS24)。また、CPU20は、一覧表示枠100に表示された何れかの単語を、その文字種に対応する辞書データベース820から見出し語検索して、検出された見出し語と、その説明情報とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0058】
なお、このときCPU20は、上述のステップS22と同様にして、一覧表示枠100内で各単語に対応付けてチェックボックス105を表示させ、ユーザ操作に応じて当該チェックボックス105にチェックを入れる。そして、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、CPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応単語をマーカーで塗らずに表示させるようになっている。
【0059】
次に、CPU20は、一覧表示枠100における単語のうち、マーカーで塗り潰された単語(チェックボックス105にチェックの入れられていない単語)に対してタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS25)、行われないと判定した場合(ステップS25;No)には、後述のステップS27に移行する。
【0060】
また、ステップS25においてマーカーで塗り潰された単語に対しタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS25;Yes)には、CPU20は、タッチ操作で指定された単語をマーカーで塗り潰さない態様で表示させる(ステップS26)。
【0061】
次に、CPU20は、例文帳を作成する旨の操作が行われるか否かを判定する(ステップS27)。
【0062】
このステップS27において例文帳を作成する旨の操作が行われないと判定した場合(ステップS27;No)には、CPU20は、単語帳を閉じる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS28)、行われないと判定した場合(ステップS28;No)には上述のステップS23に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS28;Yes)には上述のステップS2に移行する。
【0063】
また、ステップS27において例文帳を作成する旨の操作が行われたと判定した場合(ステップS27;Yes)には、CPU20は、自動例文帳作成処理を行う(ステップS29)。
【0064】
具体的には、図8に示すように、この自動例文帳作成処理においてまずCPU20は、曜日選択枠102で指定されている曜日に対応付けて記憶されている何れか1つの単語(以下、単語(A)とする)を単語帳テーブル86から読み出し(ステップT1)、例文データベース85における例文のうち、選択曜日と対応する教科書テキストデータ840の例文に、単語(A)の含まれる例文が存在するか否かを判定する(ステップT2)。
【0065】
このステップT2において単語(A)の含まれる例文がないと判定した場合(ステップT2;No)には、CPU20は、その単語(A)と、選択曜日とを対応付けて例文帳テーブル87に記憶させた後(ステップT3)、後述のステップT10に移行する。
【0066】
また、ステップT2において単語(A)の含まれる例文があると判定した場合(ステップT2;Yes)には、CPU20は、単語(A)の含まれる例文が1つであるか、複数であるかを判定し(ステップT4)、1つであると判定した場合(ステップT4;1つ)には、その例文と、単語(A)と、当該例文の文章を含む教科書テキストデータ840の使用科目と、選択曜日とを対応付けて例文帳テーブル87に記憶させる(ステップT5)。
【0067】
次に、CPU20は、単語帳テーブル86に記憶された他の単語が当該例文に含まれる場合には、その単語も当該例文に対応付けて例文帳テーブル87に記憶させた後(ステップT6)、後述のステップT10に移行する。
【0068】
また、上述のステップT4において単語(A)の含まれる例文が複数であると判定した場合(ステップT4;複数)には、CPU20は、単語(A)とは異なる1つの単語(以下、単語(B)とする)を単語帳テーブル86から読み出した後(ステップT7)、単語(A),(B)の含まれる例文が例文データベース85における例文のうち、選択曜日と対応する教科書テキストデータ840の例文に1つ存在するか、複数存在するかを判定する(ステップT8)。なお、本実施の形態においては、このステップT7で単語帳テーブル86から新たに読み出される単語は、既に読み出された単語と同一の曜日、つまり選択曜日に対応付けられている。
【0069】
このステップT8において単語(A),(B)の含まれる例文が複数存在すると判定した場合(ステップT8;複数)には、CPU20は、ステップT7に移行する。但し、ステップT7〜T8の処理を2回目以降に行う場合には、CPU20は、既に読み出した単語(単語(A),(B),…)とは異なる1つの単語を単語帳テーブル86から読み出し(ステップT7)、読み出した全ての単語の含まれる例文が1つ存在するか、複数存在するかを判定する(ステップT8)。
【0070】
また、ステップT8において単語(A),(B),…の含まれる例文が1つのみ存在すると判定した場合(ステップT8;1つ)には、CPU20は、その例文と、読み出した単語(A),(B),…と、当該例文の文章を含む教科書テキストデータ840の使用科目と、選択曜日とを対応付けて当該例文を例文帳テーブル87に記憶させる(ステップT9)。これにより、単語帳テーブル86に記憶された単語を複数含む文章が、これら複数の単語の例文として例文帳テーブル87に記憶される。
【0071】
次に、CPU20は、まだ読み出されていない単語が単語帳テーブル86に存在するか否かを判定し(ステップT10)、存在すると判定した場合(ステップT10;Yes)には、上述のステップT1に移行する一方、存在しないと判定した場合(ステップT10;No)には自動例文帳作成処理を終了する。
【0072】
そして、以上の自動例文帳作成処理が終了したら、図6に示すように、次にCPU20は、後述のステップS32に移行する。
【0073】
また、上述のステップS21において単語帳アイコンTにタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップS21;No)には、CPU20は、例文帳アイコンRにタッチ操作が行われるか否かを判定する(ステップS31)。
【0074】
このステップS31において例文帳アイコンRにタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS31;Yes)には、CPU20は、例文帳テーブル87に記憶された例文を曜日別でメインディスプレイ10に一覧表示させる(ステップS32)。より詳細には、このときCPU20は、「月曜日」〜「金曜日」の何れかの曜日を選択するための曜日選択枠102をメインディスプレイ10の上段に、例文の文頭部分を一覧表示するための一覧表示枠100をメインディスプレイ10の中段に、一覧表示枠100における何れかの例文の全文を表示するためのプレビュー表示枠101をメインディスプレイ10の下段に形成する(図11(d)参照)。そして、CPU20は、曜日選択枠102において所定の曜日(上述のステップS22,S24で曜日が選択されている場合には当該曜日、それ以外の場合には「月曜日」)を選択曜日として選択するとともに、その選択曜日に対応付けて例文帳テーブル87に記憶された例文を一覧表示枠100に一覧表示させる。また、CPU20は、一覧表示枠100における先頭の例文を選択例文として選択し、その全文と、対訳とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0075】
なお、本実施の形態においては、このときCPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101に表示される例文内の各単語のうち、単語帳テーブル86に記憶されている単語(以下、単語帳登録単語とする)を、マーカー表示させるようになっている。更に、このときCPU20は、一覧表示枠100内で各例文に対応付けてチェックボックス105を表示させ、ユーザ操作に応じて当該チェックボックス105にチェックを入れる。そして、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、CPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応例文内の単語帳登録単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応例文内の単語帳登録単語を塗り潰さずに表示させるようになっている。また、CPU20は、プレビュー表示枠101内にチェック切替ボタン106を表示させ、このチェック切替ボタン106にタッチ操作が行われた場合には、プレビュー表示枠101に説明情報の表示されている例文のチェックボックス105に対し、チェックを入れる(またはチェックを外す)。
【0076】
次に、CPU20は、曜日選択枠102で何れかの曜日に対してタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS33)、行われないと判定した場合(ステップS33;No)には、後述のステップS35に移行する。
【0077】
また、ステップS33において何れかの曜日に対してタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS33;Yes)には、CPU20は、タッチ操作で選択された選択曜日に対応付けて例文帳テーブル87に記憶された例文を一覧表示枠100に一覧表示させる(ステップS34)。そして、CPU20は、一覧表示枠100における先頭の例文を選択例文として選択し、その全文と、対訳とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0078】
なお、このときCPU20は、上述のステップS32と同様にして、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101に表示される例文内の単語帳登録単語をマーカー表示させるようになっている。更に、このときCPU20は、一覧表示枠100内で各例文に対応付けてチェックボックス105を表示させ、ユーザ操作に応じて当該チェックボックス105にチェックを入れる。そして、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、CPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応例文内の単語帳登録単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応例文内の単語帳登録単語を塗り潰さずに表示させるようになっている。
【0079】
次に、CPU20は、一覧表示枠100における例文内の単語のうち、マーカーで塗り潰された単語帳登録単語に対してタッチ操作が行われるか否かを判定し(ステップS35)、行われないと判定した場合(ステップS35;No)には、後述のステップS37に移行する。
【0080】
また、ステップS35においてマーカーで塗り潰された単語帳登録単語に対しタッチ操作が行われたと判定した場合(ステップS35;Yes)には、CPU20は、当該単語をマーカーで塗り潰さない態様で表示させる(ステップS36)。
【0081】
次に、CPU20は、例文帳を閉じる旨の操作が行われるか否かを判定し(ステップS37)、行われないと判定した場合(ステップS37;No)には上述のステップS33に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS37;Yes)には上述のステップS2に移行する。
【0082】
そして、上述のステップS31において例文帳アイコンRにタッチ操作が行われないと判定した場合(ステップS31;No)には、CPU20は、終了操作が行われるか否かを判定し(ステップS38)、行われないと判定した場合(ステップS38;No)には上述のステップS3に移行する一方、行われたと判定した場合(ステップS38;Yes)には教材学習処理を終了する。
【0083】
<計時処理>
図9は、CPU20が教材学習プログラム81を読み出して実行する計時処理の流れを示すフローチャートである。なお、この計時処理は、電子辞書1に対して時刻の設定がなされた後に、自動で行われる。
【0084】
この図に示すように、計時処理においてまずCPU20は、1秒ごとの時間の経過を時計部25にカウントさせて(ステップU1)、現時点の時刻がアラーム時刻テーブル88に記憶された何れかの復習開始時刻と一致するか否かを判定し(ステップU2)、一致しないと判定した場合(ステップU2;No)には上述のステップU1に移行する。
【0085】
また、ステップU2において現時点の時刻がアラーム時刻テーブル88に記憶された何れかの復習開始時刻と一致すると判定した場合(ステップU2;Yes)には、CPU20は、復習開始時刻になった旨のアラームをメインディスプレイ10に表示させる(ステップU3)。
【0086】
次に、CPU20は、復習開始時刻に対応付けられているのが単語帳テーブル86の記憶内容であるか否かを判定し(ステップU4)、単語帳テーブル86の記憶内容であると判定した場合(ステップU4;Yes)には、メインディスプレイ10の上段,中段,下段に曜日選択枠102,一覧表示枠100,プレビュー表示枠101を形成するとともに、この復習開始時刻に対応付けられている単語帳テーブル86の曜日を選択曜日として選択し、選択曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語を一覧表示枠100に一覧表示させた後(ステップU5)、図6に示すように、上述のステップS25に移行する。これにより、現時点の時刻が単語についての復習開始時刻になった場合に、単語帳テーブル86により記憶された単語のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた単語が表示されることとなる。また、このステップU5においてCPU20は、一覧表示枠100に表示された何れかの単語を、その文字種に対応する辞書データベース820から見出し語検索して、検出された見出し語と、その説明情報とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0087】
なお、このステップU5においてCPU20は、上述のステップS22と同様にして、一覧表示枠100内で各単語に対応付けてチェックボックス105を表示させ、ユーザ操作に応じて当該チェックボックス105にチェックを入れる。そして、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、CPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応単語をマーカーで塗らずに表示させるようになっている。
【0088】
また、上述のステップU4において復習開始時刻に対応付けられているのが単語帳テーブル86の記憶内容でないと判定した場合(ステップU4;No)には、CPU20は、メインディスプレイ10の上段,中段,下段に曜日選択枠102,一覧表示枠100,プレビュー表示枠101を形成するとともに、この復習開始時刻に対応付けられている例文帳テーブル87の曜日を選択曜日として選択し、選択曜日に対応付けて例文帳テーブル87に記憶された例文を一覧表示枠100に一覧表示させた後(ステップU6)、図6に示すように、上述のステップS35に移行する。これにより、現時点の時刻が例文についての復習開始時刻になった場合に、例文帳テーブル87により記憶された例文のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた例文が表示されることとなる。また、このステップU6においてCPU20は、一覧表示枠100における何れかの例文を選択例文として選択し、その全文と、対訳とをプレビュー表示枠101に表示させる。
【0089】
なお、このステップU6においてCPU20は、上述のステップS32と同様にして、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101に表示される例文内の単語帳登録単語をマーカー表示させるようになっている。更に、このときCPU20は、一覧表示枠100内で各例文に対応付けてチェックボックス105を表示させ、ユーザ操作に応じて当該チェックボックス105にチェックを入れる。そして、チェックボックス105にチェックが入れられていない場合には、CPU20は、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101において対応例文内の単語帳登録単語をマーカーで塗り潰して表示させる一方、チェックが入れられている場合には、対応例文内の単語帳登録単語を塗り潰さずに表示させるようになっている。
【0090】
(動作例)
続いて、上記の教材学習処理を具体的に説明する。
【0091】
まず、まずユーザがインターネット上のサーバから各教科の教科書テキストデータ840と、例文データベース85とをダウンロードして、フラッシュROM80に記憶させると(ステップS1)、図10(a)に示すように、メインディスプレイ10にデスクトップ画面が表示されるとともに、フラッシュROM80に記憶された教科書テキストデータ840に対応する種類の教科書アイコンKがデスクトップ画面に表示される(ステップS2)。また、このデスクトップ画面には、単語帳テーブル86に対応する単語帳アイコンTと、例文帳テーブル87に対応する例文帳アイコンRとが少なくとも表示される。なお、本動作例においては、水曜2時限に授業の行われる科目「英語リーダ」について、教材名「The little prince」の教科書テキストデータ840がダウンロードされたこととして説明を行う。
【0092】
次に、ユーザが「The little prince」の教科書アイコンKにタッチ操作を行うと(ステップS3;Yes)、図10(b)に示すように、タッチ操作により指定された教科書アイコンKに対応する指定教科書テキストデータ840Sがメインディスプレイ10に全画面表示させる(ステップS4)。
【0093】
次に、指定教科書テキストデータ840S内の単語「prince」に対してユーザがタッチ操作を行うと(ステップS5;Yes)、背景に指定教科書テキストデータ840Sが表示されつつ、メインディスプレイ10の前面に辞書ウィンドウJが作成されて、タッチ操作の行われた単語「prince」の文字種「英語」に対応する辞書データベース820(ここでは「英和辞書」)から当該単語が見出し語検索されて、検出された見出し語「prince」と、その説明情報とが辞書ウィンドウJに表示される(ステップS6)。また、このとき、辞書ウィンドウJ内の見出し語を単語帳登録するための単語帳登録ボタンBが当該辞書ウィンドウJ内に表示される。
【0094】
次に、図10(c)に示すように、単語帳登録ボタンBに対してユーザがタッチ操作を行うと(ステップS7;Yes)、指定教科書テキストデータ840Sに対応する曜日「水曜」と科目「英語リーダ」とがテキスト−曜日対応テーブル84から読み出され、これら曜日「水曜」及び科目「英語リーダ」と、辞書ウィンドウJに表示されている見出し語の単語「prince」とが対応付けられて単語帳テーブル86に蓄積記憶される(ステップS8)。なお、本動作例においては、単語帳テーブル86に登録された単語はテキスト中でマーカ表示されるようになっている。また、図10(c)等では、タッチ操作の行われた単語を太字で表示している。
【0095】
以降、同様にして、指定教科書テキストデータ840S内の単語「star」,「businessman」,「course」に対してユーザがそれぞれタッチ操作を行うと(ステップS5;Yes)、辞書データベース820(ここでは「英和辞書」)から単語「star」,「businessman」,「course」が見出し語検索されて、検出された見出し語「star」,「businessman」,「course」と、その説明情報とが辞書ウィンドウJに表示される(ステップS6)。そして、ユーザが単語帳登録ボタンBに対してタッチ操作を行うと(ステップS7;Yes)、指定教科書テキストデータ840Sに対応する曜日「水曜」と科目「英語リーダ」とがテキスト−曜日対応テーブル84から読み出され、これら曜日「水曜」及び科目「英語リーダ」と、辞書ウィンドウJに表示されている見出し語の単語「star」,「businessman」,「course」とが対応付けられて単語帳テーブル86に蓄積記憶される(ステップS8)。
【0096】
次に、図10(d)に示すように、テキストの表示を終了する旨の操作をユーザが行うと(ステップS13;Yes)、図11(a)に示すように、メインディスプレイ10にデスクトップ画面が表示される(ステップS2)。
【0097】
次に、ユーザが単語帳アイコンTにタッチ操作を行うと(ステップS21;Yes)、図11(b)に示すように、曜日選択枠102がメインディスプレイ10の上段に、一覧表示枠100がメインディスプレイ10の中段に、プレビュー表示枠101がメインディスプレイ10の下段に形成され、単語帳テーブル86に記憶された単語が曜日別でメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS22)。より詳細には、曜日選択枠102において「月曜日」が選択曜日として選択されるとともに、その選択曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語「西郷隆盛」,…が一覧表示枠100に一覧表示される。また、一覧表示枠100に表示された何れかの単語(ここでは「西郷隆盛」)について、その文字種に対応する辞書データベース820(ここでは「歴史事典」)から見出し語検索が行われて、検出された見出し語と、その説明情報とがプレビュー表示枠101に表示される。なお、このとき各単語のチェックボックス105にはチェックが入れられているため、対応単語はマーカーで塗らずに表示されている。
【0098】
次に、曜日選択枠102における曜日「水曜」に対してユーザがタッチ操作を行うと(ステップS23;Yes)、タッチ操作で選択された選択曜日「水曜」に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語「prince」,「star」,…が一覧表示枠100に一覧表示される(ステップS24)。また、一覧表示枠100に表示された単語(ここでは「prince」)について、その文字種に対応する辞書データベース820(ここでは「和英辞書」)から見出し語検索が行われて、検出された見出し語と、その説明情報とがプレビュー表示枠101に表示される。なお、このとき単語「prince」のチェックボックス105にはチェックが入れられていないため、一覧表示枠100及びプレビュー表示枠101における対応単語「prince」はマーカーで塗り潰されて表示されている。
【0099】
次に、図11(c)に示すように、例文帳を作成する旨の操作をユーザが行うと(ステップS27;Yes)、曜日選択枠102で指定されている曜日「水曜」に対応付けて記憶されている何れか1つの単語(ここでは「prince」とする)が単語帳テーブル86から読み出された後(ステップT1)、例文データベース85における例文のうち、選択曜日「水曜」と対応する教科書テキストデータ840の例文に、単語「prince」の含まれる例文が存在すると判定されるとともに(ステップT2;Yes)、単語「prince」の含まれる例文が複数であると判定される(ステップT4;複数)。
【0100】
次に、単語「prince」とは異なる1つの単語(ここでは「star」とする)が単語帳テーブル86から読み出された後(ステップT7)、単語「prince」,「star」の含まれる例文が例文データベース85における例文のうち、選択曜日「水曜」と対応する教科書テキストデータ840の例文に1つのみ存在すると判定され(ステップT8;1つ)、その例文「The little prince lived … star.」と、読み出した単語「prince」,「star」と、当該例文の文章を含む教科書テキストデータ840の使用科目「英語リーダ」と、選択曜日「水曜」とが対応付けられて当該例文を例文帳テーブル87に記憶される(ステップT9)。
【0101】
以降、同様にして単語帳テーブル86に記憶された単語を複数含む文章が、これら複数の単語の例文として例文帳テーブル87に記憶される。
【0102】
そして、図11(d)に示すように、例文帳テーブル87に記憶された例文が曜日別でメインディスプレイ10に一覧表示される(ステップS32)。より詳細には、曜日選択枠102がメインディスプレイ10の上段に、一覧表示枠100がメインディスプレイ10の中段に、プレビュー表示枠101がメインディスプレイ10の下段に形成され、曜日選択枠102において選択曜日「水曜」が選択されるとともに、その選択曜日「水曜」に対応付けて例文帳テーブル87に記憶された例文「The little prince lived … star.」,…が一覧表示枠100に一覧表示される。また、一覧表示枠100における先頭の例文「The little prince lived … star.」が選択例文として選択され、その全文と、対訳とがプレビュー表示枠101に表示される。
【0103】
以上の電子辞書1によれば、図8や図11(d)等に示したように、ユーザ操作に基づいて複数の単語が単語帳テーブル86に蓄積記憶され、蓄積記憶された単語を複数含む文章がこれら複数の単語の例文として例文データベース85から検索されて例文帳テーブル87に蓄積記憶されるので、暗記対象の単語を複数含む例文が自動的に蓄積記憶される。従って、単語学習用の例文帳を容易に作成することができる。
【0104】
また、図7のステップS4〜S8や図10(b)〜(d)等に示したように、単語帳テーブル86には、ユーザ操作によりテキスト内で指定される単語が蓄積記憶されるので、教科書テキスト中の単語を暗記対象にすることができる。
【0105】
また、図5や図6のステップS32,S34、図11(d)等に示したように、例文データベース85では各文章に対応付けて、当該文章の対訳が記憶されており、例文帳テーブル87に記憶された例文と、当該例文に対応付けられて記憶された対訳とが併せて表示されるので、例文の意味内容を容易に確認することができる分、学習効果を高めることができる。
【0106】
また、図6のステップS22,S24や図9,図11(b),(c)等に示したように、各教科書テキストデータ840に曜日が対応付けて記憶され、そのテキスト内でユーザ操作により指定される単語が当該テキストの対応曜日に対応付けて単語帳テーブル86に蓄積記憶されるとともに、各曜日と、当該曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語についての復習開始時刻とが対応付けてアラーム時刻テーブル88に記憶され、現時点の時刻が単語についての復習開始時刻になった場合に、単語帳テーブル86に記憶された単語のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた単語が表示されるので、各曜日に対応するテキスト中の単語を、当該曜日に対応する所定の時刻に復習することができる。
【0107】
また、図6のステップS32,34や図9,図11(d)等に示したように、同一の曜日に対応付けて単語帳テーブル86に記憶された単語を複数含む文章がこれら複数の単語の例文として例文データベース85から検索され、検索された例文の文章を含む教科書テキストデータ840の対応曜日に対応付けて当該例文が例文帳テーブル87に蓄積記憶されるとともに、各曜日と、当該曜日に対応付けて例文帳テーブル87に記憶された例文についての復習開始時刻とが対応付けてアラーム時刻テーブル88に記憶され、現時点の時刻が例文についての復習開始時刻になった場合に、例文帳テーブル87に記憶された例文のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた例文が表示されるので、各曜日に対応するテキスト中の単語を、当該曜日に対応する所定の時刻に復習することができる。
【0108】
なお、本発明を適用可能な実施形態は、上述した実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0109】
例えば、本発明に係る例文帳作成装置を電子辞書1として説明したが、本発明が適用可能なものは、このような製品に限定されず、携帯電話、パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)、ゲーム機などの電子機器全般に適用可能である。また、本発明に係る教材学習プログラム81は、電子辞書1に対して着脱可能な外部情報記憶媒体12aに記憶されることとしてもよい。
【0110】
また、単語帳テーブル86における単語を複数含む例文の検索方法を、図8に示した自動例文帳作成処理の方法として説明したが、他の方法としてもよい。
【0111】
また、例文データベース85には教科書テキストデータ840に含まれる文章が記憶されることとして説明したが、辞書データベース820の説明情報に含まれる文章、例えば見出し語の例文が記憶されることとしても良い。
【符号の説明】
【0112】
1 電子辞書
20 CPU
30 入力部
40 表示部
81 教材学習プログラム
820 辞書データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示手段と、
複数の文章を検索用例文群として記憶する文章記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて複数の単語を蓄積記憶する単語帳記憶手段と、
前記単語帳記憶手段に記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する例文検索手段と、
前記例文検索手段により検索された例文を蓄積記憶する例文帳記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて、前記例文帳記憶手段に記憶された例文を前記表示手段に表示させる登録例文表示制御手段と、
を備えることを特徴とする例文帳作成装置。
【請求項2】
請求項1記載の例文帳作成装置において、
前記検索用例文群における複数の文章からなるテキストを1つ以上記憶するテキスト記憶手段と、
ユーザ操作に基づいて前記テキストを前記表示手段に表示させるテキスト表示制御手段と、
を備え、
前記単語帳記憶手段は、
ユーザ操作により前記テキスト内で指定される単語を蓄積記憶することを特徴とする例文帳作成装置。
【請求項3】
請求項2記載の例文帳作成装置において、
前記文章記憶手段は、
前記検索用例文群における各文章に対応付けて、当該文章の対訳を記憶しており、
前記登録例文表示制御手段は、
前記例文帳記憶手段に記憶された例文と、当該例文に対応付けられて前記文章記憶手段に記憶された対訳とを併せて前記表示手段に表示させることを特徴とする例文帳作成装置。
【請求項4】
請求項2または3記載の例文帳作成装置において、
前記テキスト記憶手段に記憶されている各テキストに曜日を対応付けて記憶するテキスト対応曜日記憶手段を備え、
前記単語帳記憶手段は、
前記テキスト内でユーザ操作により指定される単語を、当該テキストの対応曜日に対応付けて蓄積記憶する曜日別単語記憶手段と、
各曜日と、当該曜日に対応付けて前記曜日別単語記憶手段に記憶された単語についての復習開始時刻と、を対応付けて記憶する曜日別単語−復習時刻記憶手段と、
現時点の時刻が単語についての前記復習開始時刻になった場合に、前記曜日別単語記憶手段により記憶された単語のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた単語を前記表示手段に表示させる単語自動表示制御手段と、
を有することを特徴とする例文帳作成装置。
【請求項5】
請求項4記載の例文帳作成装置において、
前記例文検索手段は、
同一の曜日に対応付けて前記曜日別単語記憶手段に記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する曜日別例文検索手段を有し、
前記例文帳記憶手段は、
前記曜日別例文検索手段により検索された例文を、当該例文の文章を含む前記テキストの対応曜日に対応付けて蓄積記憶する曜日別例文記憶手段と、
各曜日と、当該曜日に対応付けて前記曜日別例文記憶手段に記憶された例文についての復習開始時刻と、を対応付けて記憶する曜日別例文−復習時刻記憶手段と、
現時点の時刻が例文についての前記復習開始時刻になった場合に、前記曜日別例文記憶手段により記憶された例文のうち、当該復習開始時刻の対応曜日に対応付けられた例文を前記表示手段に表示させる例文自動表示制御手段と、
を有することを特徴とする例文帳作成装置。
【請求項6】
表示手段を有するコンピュータに、
複数の文章を検索用例文群として記憶する文章記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて複数の単語を蓄積記憶する単語帳記憶機能と、
前記単語帳記憶機能により記憶された単語を複数含む文章を、これら複数の単語の例文として前記検索用例文群から検索する例文検索機能と、
前記例文検索機能により検索された例文を蓄積記憶する例文帳記憶機能と、
ユーザ操作に基づいて、前記例文帳記憶機能により記憶された例文を前記表示手段に表示させる登録例文表示制御機能と、
を実現させることを特徴とする例文帳作成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2012−118640(P2012−118640A)
【公開日】平成24年6月21日(2012.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−265864(P2010−265864)
【出願日】平成22年11月30日(2010.11.30)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】