説明

便蓋に挟む芳香剤容器

【課題】一般的に不潔な印象のあるトイレの便蓋に直接手で触るのは不衛生である。電動式に頼らずに、便蓋に直接手を触れずに開閉できるものがなかった。また、一般的に狭い便所では異臭がこもり易く不快であり、芳香剤等を置く場所も限られ、便所の窓際、棚、床などに置いて目障りだった点である。
本発明は、把手の付いた、トイレの便蓋に挟む芳香剤容器を提供する。
【解決手段】長尺帯状の軸体の先端部に各種、多様な便蓋とその縁に合わせるために空間部を形成するように挟持部を設け、挟持部の上面に把手を突設する。軸体の後端部の下面に芳香剤等を収納する容器を設ける。側壁に貫通する穴を複数設けた容器の下方に着脱自在のフタを嵌着し、容器の内部に芳香剤等を収納する収容部を設ける。軸体の後端部の上面にゴムまたはスポンジ等からなるクッション材を貼着する。内側の両面にクッション材を貼着した挟持部によって、便蓋に挾着する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トイレの便蓋に挟む芳香剤容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、トイレを使用する時に、電動式で便蓋が開閉するものがあるが、一般的なトイレの便蓋は、直接手で触り開閉していた。実際に、便蓋をトイレット・ペーパーなどと一緒に掴んで、開閉している人も少なくない。
また、一般的に狭い便所では、異臭がこもり易く不快であり、トイレの便蓋、便座と便器には隙間があるので異臭が離散しやすかった。
そして、芳香剤及び消臭剤等は蓋を開けておくものや噴霧器等のものがあり、便所の窓際、棚、床などに置いていた。
そこで、トイレの便蓋の内側に両面テープ等で貼付けるトイレ用消臭器が知られている(特許文献1参照)。
【0003】
直接、便蓋の内側に両面テープ等で貼付けて使用するため、交換する際、これを剥がさなければならず便器内に落としたり、便蓋に傷が付いてしまい煩わしかった。また、接着剤や両面テープ等で貼付けるため、劣化により剥がれ、便器内に落下して排水詰まりの原因などの問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開 2007-054583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
解決しようとする問題点は、一般的に不潔な印象のあるトイレの便蓋に直接触るのは躊躇する事で、電動式に頼らずに、便蓋に直接手を触れずに開閉できるものがなかった。
また、一般的に狭い便所では、異臭がこもり易く不快であり、便蓋と便座及び便器には隙間があるので異臭が離散しやすく、芳香剤及び消臭剤等を置く場所も限られ、便所の窓際、棚、床などに置いて目障りな点である。
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、長尺帯状の軸体の先端部に各種、多様な便蓋の縁に合わせるために空間部を形成するように挟持部を設け、挟持部の上面に把手を突設する。軸体の後端部の下面に芳香剤及び消臭剤等を収納する容器を設ける。側壁に貫通する穴を複数設けた容器の下方に着脱自在のフタを嵌着し、容器の内部に芳香剤及び消臭剤等を収納する収容部を設ける。軸体の後端部の上面にゴムまたはスポンジ等からなるクッション材を貼着する。内側の両面にクッション材を貼着した挟持部によって、便蓋に挾着する。
以上の構成よりなる便蓋に挟む芳香剤容器。
【発明の効果】
【0007】
本発明の便蓋に挟む芳香剤容器は、両端に各種、多様な便蓋とその縁に合わせるために空間部を形成した挟持部と、芳香剤及び消臭剤等を収納する容器をそれぞれ設けた長尺帯状の軸体を便蓋に挾着し、挟持部の上面に突設した把手を掴む事ことにより、直接、便蓋に手を触れずに開閉ができ、また、芳香剤及び消臭剤等を収納する容器が便蓋の内側に付設して、便座及び便器に内設する状態となるので、便所の異臭、芳香剤及び消臭剤等を置く場所の課題を改善する事ができる。この際、常時、芳香剤及び消臭剤等が臭いの元と近接しているため効率が良く、便蓋の開閉時に風圧によって芳香剤及び消臭剤等の成分が拡散され、便蓋を開けた時に目につき易い為、消費期限の確認がわかり易い。
そして、挟持部の内側の両面にクッション材を貼着する事と軸体の後端部の上面にクッション材を貼着する事で便蓋と定着し、ずれにくくなり、傷も付きにくくなる。
その上、便座に人が座る時に、後方に傾斜した便蓋と人の背中とは間隔があいているため、便蓋の内側に付設された容器は、人と接触しにくい。
さらにまた、軸体の表面にアニメ・キャラクター、動物、文字等をデザインすれば、使用上の効果のみでなく、外観上にも新鮮さを表現させる事ができ、幼児のおむつ離れの促進にも期待できるようになるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の実施状態を示す斜視図である。
【図2】本発明の使用状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の使用状態を示す断面図である。
【図4】本発明の実施例の要部断面図である。
【図5】本発明の実施例を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
(イ)長尺帯状の軸体(1)の先端部を緩やかな曲線を描くように下方へ曲げて傾斜部(4)を設け、各種、多様な便蓋の縁(9a)、(9b)、(9c)に合わせるために空間部(3)を形成するように、折り返し部(6a)で上方へ曲折し平らな端面部(5)を設け、折り返し部(6b)で、軸体(1)に付設するように後端部側へ曲折して挟持片(7)を設け、挟持部(2)とする。
(ロ)挟持片(7)の下面に、ゴムまたはスポンジ等からなるクッション材(8a)を貼着し、そのクッション材(8a)に対向する軸体(1)の上面にクッション材(8b)を貼着する。
(ハ)挟持片(7)の上面に、把手(13)を上方へ突設する。
(ニ)軸体(1)の後端部の下面に芳香剤及び消臭剤等を収納する容器(15)を設ける。
(ホ)容器(15)の側壁に貫通する穴(17)を複数設ける。
(ヘ)容器(15)の下方に着脱自在のフタ(16)を嵌着する。
(ト)容器(15)の内部を芳香剤及び消臭剤等を収納する収容部(14)とする。
(チ)軸体(1)の後端部の上面にクッション材(8c)を貼着する。
本発明は以上のような構成である。
本発明を使用するときは、両端に、空間部(3)を形成した挟持部(2)と芳香剤及び消臭剤等を収納する容器(15)をそれぞれ設けた長尺帯状の軸体(1)を便蓋(10)に挾着する。挟持部(3)の挟持片(7)の上面に突設した把手(13)を掴む事ことにより、便蓋(10)に直接手を触れないで便蓋(10)を開閉でき、また、便蓋(10)を閉じている時は、容器(15)が便蓋(10)の内側に付設しており、便座(11)及び便器(12)に内設する状態となる。
【符号の説明】
【0010】
1 軸体
2 挟持部
3 空間部
4 傾斜部
5 端面部
6a 折り返し部
6b 折り返し部
7 挟持片
8a クッション材
8b クッション材
8c クッション材
9a 便蓋の縁
9b 便蓋の縁
9c 便蓋の縁
10 便蓋
11 便座
12 便器
13 把手
14 収容部
15 容器
16 フタ
17 穴


【特許請求の範囲】
【請求項1】
各種、多様な便蓋とその縁に合わせるために、軸体の先端部を緩やかな曲線を描くように下方へ曲げて傾斜部を設け、傾斜部の後端から折り返して上方へ曲折し、平らな端面部を設け、さらに、端面部の後端から折り返して軸体に付設するように後端部側へ曲折して挟持片を設けた事で空間部を形成する挟持部と軸体の後端部の下面に芳香剤等を収納する容器を設けて、挟持部によって軸体をトイレの便蓋に挾着する事を特徴とする便蓋に挟む芳香剤容器。
【請求項2】
挟持部の挟持片の下面に、クッション材を貼着し、そのクッション材に対向する軸体の上面にクッション材を貼着し、軸体の後端部の上面にクッション材を貼着した事を特徴とする請求項1の便蓋に挟む芳香剤容器。
【請求項3】
挟持部の挟持片の上面に突設した把手を設けた事を特徴とする請求項1及び請求項2の便蓋に挟む芳香剤容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−64042(P2011−64042A)
【公開日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−218153(P2009−218153)
【出願日】平成21年9月18日(2009.9.18)
【出願人】(591120413)
【Fターム(参考)】