説明

保護回路

【課題】過電流を検出するための閾値を低い値に設定できる保護回路を提供すること。
【解決手段】保護回路10において、監視部38は、スリープ制御回路34から内部ウェイクアップ信号S1が入力された場合には、閾値を第1の閾値に設定し、スリープ制御回路34から内部ウェイクアップ信号S1が入力されない場合には、閾値を第2の閾値に設定する。そして、監視部38は、充電池37から供給される電流値が第1の閾値又は第2の閾値を超えるか否かを監視する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、過電流から機器本体を保護する保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、電源から機器本体(システム)への電力を供給する電力供給ラインに過電流が発生した場合、過電流に起因する発熱や発煙等を防ぐために、電源から機器本体への電力の供給を遮断する必要がある。
【0003】
このような過電流から機器本体を保護する保護回路において、電源から供給される電流を過電流として検出するための閾値を機器本体の動作状態に応じて変更する技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
特許文献1には、電源から機器本体へ供給される電流を監視する監視部と、この監視部とシリアル通信バスを介して接続されるCPUとを備え、CPUは、機器本体で使用される電流が少ない状態では、監視部により過電流として検出するための閾値を低く設定し、機器本体で使用される電流が多い状態では、監視部により過電流として検出するための閾値を高く設定する保護回路が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−81948号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1に記載の技術では、CPUと監視部とがシリアル通信バスを介して接続されているため、閾値を変更する際にシリアル通信バスにおいて電流が消費される。このため、機器本体で使用される電流が少ない状態では、過電流として検出するための閾値は、本来、低く設定すべきであるが、実際には、シリアル通信バスにおいて消費される電流を考慮し、本来設定されるべき値よりも高い値に設定する必要があった。
【0007】
そこで、本発明は、過電流を検出するための閾値を低い値に設定できる保護回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る保護回路は、上記課題を解決するために、システムを起動させるための起動信号を出力する起動制御回路と、前記起動制御回路から入力される前記起動信号に基づいてクロック信号を発生し、発生した当該クロック信号を出力するクロック回路と、前記起動制御回路から入力される前記起動信号及び前記クロック回路から入力される前記クロック信号に基づいて駆動する主制御回路と、前記起動制御回路から前記起動信号が入力された場合には、第1の閾値に設定し、前記起動制御回路から前記起動信号が入力されない場合には、第2の閾値に設定する閾値設定部と、電源から供給される電流値が前記閾値設定部により設定されている前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超えるか否かを監視する監視部とを備えることを特徴とする。
【0009】
また、前記閾値設定部において、前記第2の閾値は、前記第1の閾値よりも低い値に設定され、前記保護回路は、前記監視部により前記電流値が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超えると判定された場合には、前記電源からの前記電流値の供給を遮断する遮断部を備えることが好ましい。
【0010】
また、前記保護回路は、前記主制御回路の動作が抑制された状態で所定の機能を実行する機能実行部と、前記機能実行部の前記所定の機能の動作状態に基づいて前記第1の閾値を設定するための閾値設定信号を出力する閾値設定信号出力部と、前記起動信号及び前記閾値設定信号のいずれかが入力された場合には、前記起動信号を前記閾値設定部に出力し、前記起動信号及び前記閾値設定信号が入力されない場合には、前記起動信号を前記閾値設定部に出力しない判断回路とを備え、前記閾値設定部は、前記判断回路から前記起動信号が入力された場合には、前記第1の閾値に設定し、前記判断回路から前記起動信号が入力されない場合には、前記第2の閾値に設定することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、過電流を検出するための閾値を低い値に設定できる保護回路を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明に係る保護回路を有する携帯電子機器の一例である携帯電話機の外観斜視図である。
【図2】第1実施形態の携帯電話機の内部の機能を示す機能ブロック図である。
【図3】充電池及び監視部に関する具体的な構成について示す図である。
【図4】第2実施形態の携帯電話機の内部の機能を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
<第1実施形態>
以下、本発明の好適な第1実施形態について説明する。図1は、本発明に係る保護回路を有する携帯電子機器の一例である携帯電話機1の外観斜視図を示す。なお、図1は、いわゆる折り畳み型の携帯電話機の形態を示しているが、本発明に係る携帯電話機の形態としては特にこれに限られない。例えば、両筐体を重ね合わせた状態から一方の筐体を一方向にスライドさせるようにしたスライド式や、重ね合せ方向に沿う軸線を中心に一方の筐体を回転させるようにした回転式(ターンタイプ)や、操作部と表示部とが一つの筐体に配置され、連結部を有さない形式(ストレートタイプ)でもよい。
【0014】
携帯電話機1は、操作部側筐体2と、表示部側筐体3とを備える。操作部側筐体2は、表面部に、操作部11と、携帯電話機1の使用者が通話時に発した音声が入力されるマイク12とを備える。操作部11は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー13と、電話番号の数字やメール等の文字等を入力するための入力操作キー14と、各種操作における決定やスクロール等を行う決定操作キー15とから構成されている。なお、機能設定操作キー13、入力操作キー14及び決定操作キー15は、表示部21と一体に形成されたタッチパネル上に配置するように構成してもよい。
【0015】
また、表示部側筐体3は、表面部に、各種情報を表示するための表示部21と、通話の相手側の音声を出力するスピーカ22とを備える。
【0016】
また、操作部側筐体2の上端部と表示部側筐体3の下端部とは、ヒンジ機構4を介して連結されている。また、携帯電話機1は、ヒンジ機構4を介して連結された操作部側筐体2と表示部側筐体3とを相対的に回転することにより、操作部側筐体2と表示部側筐体3とが互いに開いた状態(開放状態)にしたり、操作部側筐体2と表示部側筐体3とを折り畳んだ状態(折畳み状態)にしたりできる。
【0017】
図2は、第1実施形態の携帯電話機1の内部の機能を示す機能ブロック図である。携帯電話機1は、図2に示すように、CPU30(主制御回路)と、RAM31と、ROM32と、主クロック回路33(クロック回路)と、スリープ制御回路34(起動制御回路)と、I/Oポート35と、電源制御回路36と、充電池37(電源)と、監視部38(監視部、閾値設定部)と、シリアル通信バス39と、通信インターフェース部40とを備える。
【0018】
また、保護回路10は、上述したCPU30と、主クロック回路33と、スリープ制御回路34と、I/Oポート35と、監視部38とから構成される。
【0019】
CPU30は、携帯電話機1全体を制御する。また、CPU30は、スリープ制御回路34から入力される内部ウェイクアップ信号S1、及び主クロック回路33から入力されるクロック信号に基づいて駆動する。
RAM31は、ワーキングメモリであって、ROM32から読み出されたソフトウェアが展開される。
【0020】
ROM32は、各種情報や、所定のアプリケーションプログラム(以下、アプリケーションという)が格納されているメモリである。具体的には、ROM32には、複数のアプリケーションを動作させるためのOS(Operating System)プログラム321(以下単に「システム」という)、電源制御アプリケーション322、スリープ管理アプリケーション323、制御アプリケーション324等が格納されている。
【0021】
主クロック回路33は、スリープ制御回路34から入力される内部ウェイクアップ信号S1に基づいて起動し、起動後に所定の周波数のクロック信号を発生させる。そして、主クロック回路33は、発生させたクロック信号をCPU30に供給する。
【0022】
スリープ制御回路34は、スリープタイマを有し、スリープ管理アプリケーション323と協同して、システムの状態を、システムが動作している通常モード又はシステムの動作が抑制されるスリープモードに移行させる。
【0023】
具体的には、システムが通常モードとなっている状態において、システムへ所定のアプリケーションからの動作要求がない状態が所定の期間経過した場合には、スリープ管理アプリケーション323は、主クロック回路33を停止させることにより、CPU30の一部を除き、CPU30を停止させる。これにより、システムの状態は、スリープモードに移行する。この際、スリープ管理アプリケーション323は、スリープ制御回路34のスリープタイマに一定のスリープ期間を設定する。
【0024】
また、システムがスリープモードとなっている状態において、システムに対して所定のアプリケーションからの動作要求があった場合、又はスリープタイマにおけるスリープ期間が経過した場合には、スリープ管理アプリケーション323は、スリープ制御回路34によりシステムを起動させるための内部ウェイクアップ信号S1をCPU30及び主クロック回路33に出力する。これにより、システムの状態は、通常モードに移行する。
【0025】
なお、スリープ期間において、CPU30が一時的に通常モードとなっていないと、システムが動作要求を受け付けられないアプリケーションが存在するため、このようなアプリケーションからの動作要求の有無を確認するために、一旦、スリープモードに移行した後、スリープ期間が経過すると、スリープ管理アプリケーション323は、システムの状態を通常モードに移行する。そして、通常モードに移行してから一定のウェイクアップ期間が経過すると、スリープ管理アプリケーション323は、再度、システムの状態をスリープモードに移行する。
【0026】
主クロック回路33は、スリープ制御回路34から入力される内部ウェイクアップ信号S1に基づいて、所定の周波数のクロック信号を発生させる。そして、主クロック回路33は、発生したクロック信号をCPU30に供給(出力)する。CPU30は、内部ウェイクアップ信号S1が入力されると、リソースの設定処理等を行い、クロック信号が入力されることにより動作を開始する。
【0027】
また、CPU30は、I/Oポート35を介して、CPU30により制御される制御対象(例えば、電源制御回路36)との信号の送受信を行う。
電源制御回路36は、充電池37が接続されており、充電池37から供給される電源電圧を所定の電源電圧に変換し、変換後の電源電圧を携帯電話機100の各部に供給する。
【0028】
監視部38は、充電池37から供給される電流値が、設定されている第1の閾値I1又は第2の閾値I2を超えるか否かを監視する。
また、監視部38は、信号線を介して、CPU30と接続されている。
【0029】
通信インターフェース部40は、シリアルI/F401と、通信バッファメモリ402と有し、シリアル通信バス39と内部バス41との間の信号の送受信を行う。
【0030】
図3は、図2に示す充電池37及び監視部38に関する具体的な構成について示す図である。図3に示すように、充電池37と電源制御回路36との間には、スイッチ42(遮断部)が接続される。また、充電池37とスイッチ42との間には、抵抗Rが接続される。
【0031】
監視部38は、増幅器381と、電圧出力回路382と、比較器383とを備える。
増幅器381は、抵抗Rにおける電圧を増幅して、比較器383に出力する。
【0032】
電圧出力回路382は、CPU30からの制御信号に従い、第1の電圧V1又は第1の電圧よりも低い第2の電圧V2を出力する。具体的には、電圧出力回路382は、システムの状態が通常モードであることを示す制御信号が入力された場合には、第1の電圧V1を出力し、システムの状態がスリープモードであることを示す制御信号が入力された場合には、第1の電圧V1よりも低い第2の電圧V2を出力する。
【0033】
比較器383は、増幅器381から入力される電圧と、電圧出力回路382から入力される電圧とを比較し、増幅器381から入力される電圧が電圧出力回路382から入力される電圧を超える場合には、スイッチ42をOFFする電圧Voffを出力する。これにより、例えば、電源から供給される電流値が過電流である場合に、スイッチ42はOFFされて、充電池37からCPU30への電流の供給が遮断される。
【0034】
一方、比較器383は、増幅器381から入力される電圧が電圧出力回路382から入力される電圧を超えない場合には、スイッチ42をONする電圧Vonを出力する。これにより、スイッチ42はONされて、充電池37からCPU30へ電流が供給される。
【0035】
このように監視部38は、抵抗Rでの電圧降下を用いて充電池37から供給される電流が過電流であるか否かを監視する。すなわち、監視部38において、第1の閾値I1又は第2の閾値I2の設定は、システムの状態に応じて、電圧出力回路382により第1の電圧V1又は第2の電圧V2を出力することにより実現される。また、監視部38において、充電池37から供給される電流値が第1の閾値I1又は第2の閾値I2を超えるか否かを監視することは、比較器383により増幅器381から出力される電圧と、電圧出力回路382から出力される電圧とを比較することで実現される。
【0036】
ここで、システムの状態が通常モードである場合には、監視部38は、閾値を第1の閾値T1に設定し、システムの状態がスリープモードである場合には、閾値を第1の閾値I1よりも低い第2の閾値I2に設定する。このようにシステムの状態がスリープモードである場合には、監視部38は、閾値を第1の閾値I1よりも低い第2の閾値I2に設定し、充電池27から供給される電流値が第2の閾値I2を超えるか否かを監視する。
【0037】
スリープモードでは、システム全体で消費される電流が通常モードよりも少ないため、過電流となる電流値も低くなる。したがって、監視部38は、閾値を低い電流値に設定することが可能となる。また、閾値を低い電流値に設定することで、監視部38における発熱量を低減することができる。
【0038】
第1実施形態の携帯電話機1において、監視部38は、シリアル通信バス39と接続されていない。その一方で、監視部38は、スリープ制御回路34から出力される内部ウェイクアップ信号S1が入力される構成となっている。
【0039】
監視部38は、スリープ制御回路34から内部ウェイクアップ信号S1が入力された場合には、閾値を第1の閾値I1に設定し、スリープ制御回路34から内部ウェイクアップ信号S1が入力されない場合には、閾値を第2の閾値I2に設定する。
そして、監視部38は、充電池37から供給される電流値が第1の閾値I1又は第2の閾値I2を超えるか否かを監視する。
【0040】
このように第1実施形態の保護回路10によれば、内部ウェイクアップ信号S1を用いて、監視部38の閾値を設定する。内部ウェイクアップ信号S1は、単一の信号であるため、シリアル通信バス39等を用いる必要がない。このため、監視部38において閾値を設定する際に消費される電流値を低くすることができる。したがって、保護回路10は、監視部38において閾値を設定する際に消費される電流値を考慮する必要がないため、第2の閾値I2をより低い値に設定できる。
【0041】
また、スイッチ42は、監視部38により第1の閾値I1又は第2の閾値I2を超えると判定された場合には、スイッチをOFFして、充電池37からの電流の供給を遮断する。
【0042】
このように第1実施形態の保護回路10によれば、第1の閾値I1又は第2の閾値I2を超えると判定された場合、つまり、充電池37から供給される電流が過電流であると判定された場合には、充電池37からの電流の供給を遮断する。したがって、保護回路10は、携帯電話機1本体を過電流に起因する故障から保護することができる。
【0043】
<第2実施形態>
次に、本発明の保護回路の第2実施形態について説明する。第2実施形態については、主として、第1実施形態とは異なる点を説明し、第1実施形態と同様の構成について同一符号を付し、説明を省略する。第2実施形態について特に説明しない点については、第1実施形態についての説明が適宜適用される。
【0044】
第2実施形態の保護回路10aは、閾値ホールド信号S2を用いる点及びOR回路44を備える点が第1実施形態とは主として異なる。
【0045】
第2実施形態の携帯電話機1aにおいて、システムの状態がスリープモードとなっており、主クロック回路33が停止していても、起動しているCPU30の一部(機能動作部)は、所定の機能を実行する場合がある。
ここで、所定の機能としては、例えば、充電池37の充電、表示部21の表示、LED(不図示)の点灯、磁界アンテナ(不図示)による無線通信等が挙げられる。
【0046】
このような場合、CPU30の一部は、所定の機能の動作状態に基づいて、第1の閾値I1を設定するための閾値ホールド信号S2をOR回路44に出力する。
【0047】
具体的には、CPU30の一部は、システムの状態がスリープモードとなっており、主クロック回路33が停止していても、充電池37の充電、表示部21の表示、LEDの点灯、磁界アンテナによる無線通信のいずれかが行われている場合には、第1の閾値I1を設定するための閾値ホールド信号S2をOR回路44に出力する。
【0048】
OR回路44(判断回路)は、内部ウェイクアップ信号S1及び閾値ホールド信号S2のいずれかが入力された場合には、内部ウェイクアップ信号S1を監視部38に出力し、内部ウェイクアップ信号S1及び閾値ホールド信号S2が入力されない場合には、内部ウェイクアップ信号S1を監視部38に出力しないように構成される。
【0049】
監視部38は、OR回路44から内部ウェイクアップ信号S1が入力された場合には、閾値を第1の閾値I1に設定し、OR回路44から内部ウェイクアップ信号S1が入力されない場合には、閾値を第2の閾値I2に設定する。
【0050】
このように第2実施形態の保護回路10aは、システムの状態がスリープモードとなっており、主クロック回路33が停止していても、充電池37の充電、表示部21の表示、LEDの点灯、磁界アンテナによる無線通信のいずれかが行われている場合には、監視部38の閾値を第1の閾値のまま維持する。
【0051】
このため、システムの状態がスリープモードとなっており、主クロック回路33が停止した状態で充電池37の充電、表示部21の表示、LEDの点灯、磁界アンテナによる無線通信のいずれかが行われている場合に、閾値が第2の閾値I2に設定され、監視部38が誤って過電流であると判定することを抑制することができる。
【0052】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に制限されるものではなく、適宜変更が可能である。
【0053】
また、上述した実施形態において、本発明の保護回路を備える携帯電子機器としての携帯電話機1について説明したが、これに限定されず、デジタルカメラ、PHS(登録商標;Personal Handy phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)、ポータブルナビゲーション装置、パソコン、ノートパソコン、携帯ゲーム装置等であってもよい。
【符号の説明】
【0054】
1 携帯電話機
10 保護回路
30 CPU(主制御回路)
33 主クロック回路(クロック回路)
34 スリープ制御回路(起動制御回路)
38 監視部(監視部、閾値設定部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
システムを起動させるための起動信号を出力する起動制御回路と、
前記起動制御回路から入力される前記起動信号に基づいてクロック信号を発生し、発生した当該クロック信号を出力するクロック回路と、
前記起動制御回路から入力される前記起動信号及び前記クロック回路から入力される前記クロック信号に基づいて駆動する主制御回路と、
前記起動制御回路から前記起動信号が入力された場合には、第1の閾値に設定し、前記起動制御回路から前記起動信号が入力されない場合には、第2の閾値に設定する閾値設定部と、
電源から供給される電流値が前記閾値設定部により設定されている前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超えるか否かを監視する監視部とを備えることを特徴とする保護回路。
【請求項2】
前記閾値設定部において、前記第2の閾値は、前記第1の閾値よりも低い値に設定され、
前記監視部により前記電流値が前記第1の閾値又は前記第2の閾値を超えると判定された場合には、前記電源からの前記電流値の供給を遮断する遮断部を備えることを特徴とする請求項1に記載の保護回路。
【請求項3】
前記主制御回路の動作が抑制された状態で所定の機能を実行する機能実行部と、
前記機能実行部の前記所定の機能の動作状態に基づいて前記第1の閾値を設定するための閾値設定信号を出力する閾値設定信号出力部と、
前記起動信号及び前記閾値設定信号のいずれかが入力された場合には、前記起動信号を前記閾値設定部に出力し、前記起動信号及び前記閾値設定信号が入力されない場合には、前記起動信号を前記閾値設定部に出力しない判断回路とを備え、
前記閾値設定部は、前記判断回路から前記起動信号が入力された場合には、前記第1の閾値に設定し、前記判断回路から前記起動信号が入力されない場合には、前記第2の閾値に設定することを特徴とする請求項1に記載の保護回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−114933(P2011−114933A)
【公開日】平成23年6月9日(2011.6.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−268653(P2009−268653)
【出願日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】