説明

信号ライン監視回路、保護方法およびそれらを用いた電子機器

【課題】信号ライン104を伝送するデータのハッキングを防止する。
【解決手段】充電回路20は、保護対象のデータが伝送する信号ライン104に接続される端子102に電流を供給する。判定部30は、充電回路20による充電によって、端子102の電圧Vxが所定量Vthだけ変化するのに要する遷移時間Txを、所定時間Ty1、Ty2と比較する。その結果、Ty1<Tx<Ty2であれば異常なしと判定し、Tx<Ty1もしくはTy2<Txであれば異常と判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、信号ラインを伝送するデータのハッキングの防止技術に関する。
【背景技術】
【0002】
電子回路や電子機器の間を接続する信号ラインを伝送するデータがモニタされると、不正コピー、情報の流出などの問題が発生する。このような問題を回避するために、パスワードを用いたデータ保護や、暗号化によるデータ保護などの措置がとられる。このようなデータ保護技術は、ソフトウェア的な処理により実行されるものが多い。
【特許文献1】特開平5−100958号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、より堅牢なデータ保護を実現するためには、ソフトウェア的な保護に加えて、ハードウェア的な機構によりデータを保護することが望ましい。本発明はこうした状況に鑑みてなされたものであり、その包括的な目的は、より確実なデータ保護技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明のある態様は、信号ライン監視回路に関する。この信号ライン監視回路は、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子に電流を供給する充電回路と、充電回路による充電によって、端子の電圧が所定量だけ変化するのに要する遷移時間を、所定時間と比較する判定部と、を備える。
【0005】
本発明の別の態様もまた、信号ライン監視回路である。この信号ライン監視回路は、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子から電荷を引き抜く放電回路と、放電回路による放電によって、端子の電圧が所定量だけ変化するのに要する遷移時間を、所定時間と比較する判定部と、を備える。
【0006】
端子およびそれに接続される信号ライン等の合成容量は、セットの設計段階で既知である場合が多い。したがって、その端子を充電し、所定の電圧変化を発生させるのに必要な遷移時間は、設計段階で見積もることができる。もし、端子に予期せぬプローブや配線が接続されると、その容量が設計値から逸脱するから、遷移時間は設計段階において見積もった値から逸脱する。したがってこの態様によると、信号ラインにプローブや配線が接続されたことを検出することができる。
【0007】
本発明の別の態様もまた、信号ライン監視回路である。この信号ライン監視回路は、所定の充電期間の間、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子に電流を供給する充電回路と、充電回路による充電後の端子の電圧を、所定のしきい値電圧と比較する判定部と、を備える。
【0008】
本発明の別の態様もまた、信号ライン監視回路である。この信号ライン監視回路は、所定の放電期間の間、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子から電荷を引き抜く放電回路と、放電回路による放電後の端子の電圧を、所定のしきい値電圧と比較する判定部と、を備える。
【0009】
端子およびそれに接続される信号ライン等の合成容量は、セットの設計段階で既知である場合が多い。したがって、その端子を所定時間に渡って充電もしくは放電すれば、所定の電圧変化が発生するはずである。もし、端子に予期せぬプローブや配線が接続されると、その容量が設計値から逸脱するから、電圧変化が所定値から逸脱する。したがって、この態様によると、信号ラインにプローブや配線が接続されたことを検出することができる。
【0010】
信号ライン監視回路は、端子の電圧を初期化する初期化回路をさらに備えてもよい。
【0011】
判定部は、端子の電圧を所定のしきい値電圧と比較するコンパレータと、コンパレータの出力を、異なるタイミングでラッチする複数のラッチ回路と、ラッチ回路の出力にもとづき、遷移時間と所定時間との大小関係を判定する論理ゲートと、を含んでもよい。
【0012】
本発明のさらに別の態様は、電子機器である。この電子機器は、保護対象となるデータを、信号ラインを介して少なくとも送信または受信する内部回路と、信号ラインと内部回路の間に設けられたバッファ回路と、信号ラインを監視する上述のいずれかの態様の信号ライン監視回路と、を備える。バッファ回路は、信号ライン監視回路が信号ラインを監視する間、ハイインピーダンスに設定される。
【0013】
本発明のさらに別の態様は、信号ライン保護方法である。この方法は、保護対象のデータが伝送する信号ライン保護方法であって、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子の電圧を初期化するステップと、端子を充電するステップと、充電によって、端子の電圧が所定量だけ変化するのに要する遷移時間を、所定時間と比較し、遷移時間が所定時間から逸脱するとき所定の保護処理を実行するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、信号ラインからの予期せぬデータの読み出しを検出できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに図面を参照しながら説明する。各図面に示される同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、実施の形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施の形態に記述されるすべての特徴やその組み合わせは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
【0016】
本明細書において、「部材Aと部材Bが接続」された状態とは、部材Aと部材Bが物理的に直接的に接続される場合や、部材Aと部材Bが、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
同様に、「部材Aと部材Bの間に部材Cが設けられた状態」とは、部材Aと部材C、あるいは部材Bと部材Cが直接的に接続される場合のほか、電気的な接続状態に影響を及ぼさない他の部材を介して間接的に接続される場合も含む。
【0017】
図1は、実施の形態に係る信号ライン監視回路10の構成を示す回路図である。第1回路100と第2回路200は、信号ライン104を介して接続され、保護対象となるデータが伝送される。信号ライン104を介して伝送されるデータは、アナログ、デジタルを問わない。たとえば、第2回路200は、ICカードであり、第1回路100はICカードリーダである。
【0018】
第1回路100は、信号ライン監視回路10と、入力トライステートバッファ50、出力トライステートバッファ52、内部回路54を備える。内部回路54は、保護対象となるデータを、信号ライン104を介して送信および受信する。なお、内部回路54は、データの送信または受信のいずれかのみを行ってもよい。入力トライステートバッファ50、出力トライステートバッファ52は、信号ライン104と内部回路54の間に設けられる。信号ライン監視回路10は、信号ライン104を監視する。
【0019】
信号ライン104に接続された寄生容量C1は、端子102や信号ライン104、端子102に接続される内部配線106の合成容量を模式的に示している。
【0020】
信号ライン監視回路10は、充電回路20、初期化トランジスタM2、制御部22、判定部30を備える。
充電回路20は、端子102に電流を供給する。充電回路20はたとえば、充電トランジスタM1、抵抗R1を含む。充電トランジスタM1はPチャンネルMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であって、ソースに電源電圧Vddが印加されている。抵抗R1は、充電トランジスタM1のドレインと端子102の間に設けられる。充電トランジスタM1のゲートには、制御信号SW1が入力される。制御信号SW1がローレベルのとき充電トランジスタM1がオンし、抵抗R1を介した充電経路が形成されて、端子102が充電される。なお、充電回路20は定電流源で構成してもよい。
【0021】
初期化トランジスタM2は、端子102の電圧Vxを初期化する初期化回路として機能する。初期化トランジスタM2はNチャンネルMOSFETであり、そのソースが接地され、そのドレインが端子102に接続される。初期化トランジスタM2のゲートには、制御信号SW2が入力される。制御信号SW2がハイレベルのとき初期化トランジスタM2がオンし、端子102の電圧Vxが接地電圧0Vに初期化される。
【0022】
判定部30は、充電回路20による充電によって、端子102の電圧Vxが所定量ΔVだけ変化するのに要する遷移時間Txを、所定時間Tyと比較する。
この機能を実現するため、判定部30は、コンパレータ32、複数のフリップフロップFF1〜FF3、第1インバータ42、第2インバータ44、ANDゲート46を含む。
【0023】
コンパレータ32は、端子102の電圧Vxを所定のしきい値電圧Vthと比較する。コンパレータ32は、Vx>Vthのときハイレベル、Vx<Vthのときローレベルとなる検出信号S1を出力する。
【0024】
複数のフリップフロップFF1〜FF3は、コンパレータ32の出力である検出信号S1を異なるタイミングでラッチする。第1フリップフロップFF1〜第3フリップフロップFF3のクロック端子には、順にハイレベルとなるクロックCK1〜CK3が入力される。クロックCK1〜CK3は、所定の間隔で順にハイレベルとなる。
【0025】
第1インバータ42、第2インバータ44、ANDゲート46は、第1フリップフロップFF1〜第3フリップフロップFF3の出力にもとづき、遷移時間Txと所定時間Tyとの大小関係を判定する。第1インバータ42は、第1フリップフロップFF1の出力S2を反転する。第2インバータ44は、第2フリップフロップFF2の出力S3を反転する。ANDゲート46は、第1インバータ42の出力*S2、第2インバータ44の出力*S3、第3フリップフロップFF3の出力S4の論理積を出力する。ANDゲート46の出力信号S5は、信号ライン監視回路10による監視結果を示すデータである。
【0026】
制御部22は、システムクロックCKsysを利用して制御信号SW1、SW2およびクロックCK1〜CK3を生成し、信号ライン監視回路10の動作を制御する。
【0027】
以上が信号ライン監視回路10の構成である。以下、その動作を説明する。図2は、図1の信号ライン監視回路10の動作を示すタイムチャートである。正常時の動作は実線で、異常発生時の動作は一点鎖線で示される。
【0028】
まず、正常時の動作について説明する。信号ライン監視回路10は、第1回路100と第2回路200の間のデータ伝送に先立つ時刻t0にアクティブとなり、信号ライン104の状態を監視する。初期状態において、制御信号SW1はハイレベル、SW2はローレベルである。
監視中、入力トライステートバッファ50、出力トライステートバッファ52がハイインピーダンスに設定される。その結果、入力トライステートバッファ50や出力トライステートバッファ52の寄生容量C1に対する影響が抑制される。
【0029】
続いて、時刻t1に制御信号SW2がハイレベルとなり、端子102の電圧Vxが接地電圧に初期化される。続いて時刻t2に制御信号SW1がローレベルとなり、充電トランジスタM1がオンする。このとき、クロックCK1がハイレベルとなり、コンパレータ32の検出信号S1がラッチされる。時刻t2は初期化直後であるから、Vx<Vthであり、第1フリップフロップFF1の出力信号S2はローレベルとなる。
【0030】
充電トランジスタM1がオンすると、充電トランジスタM1、抵抗R1を介して、端子102に付随する寄生容量C1が充電される。その結果、端子102の電圧Vxは、時間とともに上昇する。充電が開始される時刻t2から所定時間Ty1が経過した時刻t3に、クロックCK2がハイレベルとなる。このときVx<Vthであり、検出信号S1はローレベルであるから、第2フリップフロップFF2の出力信号S3はローレベルとなる。
【0031】
時刻t4にVx>Vthとなると、コンパレータ32の検出信号S1がハイレベルとなる。
その後、充電が開始される時刻t2から所定時間Ty2が経過した時刻t5にクロックCK3がハイレベルとなり、第3フリップフロップFF3の出力信号S4がハイレベルとなる。その結果、時刻t5にANDゲート46の出力信号S5はハイレベルとなり、正常状態が確認される。
【0032】
つまり、端子102の電圧Vxが、0VからVthに変化するのに要する遷移時間Txが、所定時間Ty1および所定時間Ty2と比較される。比較の結果、以下の不等式(1)が成立すれば、信号S5はハイレベルとなり、成立しなければ、信号S5はローレベルとなる。
Ty1<Tx<Ty2 …(1)
【0033】
言い換えれば、本実施の形態では、寄生容量C1が予め決められた範囲のときに、不等式(1)を満たすように、所定時間Ty1、Ty2の値を設定すればよい。Ty1、Ty2の値は、クロックCK1〜CK3のタイミングの調節によって実現できる。
【0034】
つぎに、信号ライン104にプローブや配線などの予期しないインピーダンスが接続された場合の動作を説明する。信号ライン104に接続されたインピーダンスが容量性である場合、寄生容量C1の値が設計値よりも大きくなる。その結果、端子102の電圧Vxがしきい値電圧Vthに達するまでの遷移時間Txは長くなる。その結果、Ty2<Txとなれば、信号S5はローレベルを維持するため、予期しない容量が接続されたことが検出される。
【0035】
このように、本実施の形態に係る信号ライン監視回路10によれば、端子102に付随する寄生容量C1を監視することにより、信号ライン104にプローブや配線が接続された異常状態を検出することができる。内部回路54は、異常を検出すると、第2回路200とのデータの送受信を実行しないなどの保護処理を実行できる。
【0036】
充電回路20を充電トランジスタM1、抵抗R1で構成した場合、遷移時間Txは、
Tx=−CR・ln(1−Vth/Vdd) …(2)
で与えられる。ここでCは、寄生容量C1の容量値、Rは抵抗R1の抵抗値、lnは自然対数を表す。したがって、寄生容量C1の容量値に応じて、抵抗R1の抵抗値およびしきい値電圧Vthを調節すれば、信号処理に適した遷移時間Txを設定することができる。さらに、遷移時間Txと比較される所定時間Ty1、Ty2は、クロックCK1〜CK3のタイミングによって好適に制御できるため、任意の容量値に対して、異常判定が可能となる。
【0037】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を例示する。
【0038】
図1の回路では、充電回路20によって寄生容量C1を充電して、電圧変化に要する遷移時間Txによって寄生容量C1の容量値を判定する場合を説明した。これに対して、変形例では、充電回路20の代わりに、端子102から電荷を引き抜く放電回路を設けてもよい。この場合、放電回路は、NチャンネルMOSFETの放電トランジスタと放電抵抗を含んでもよい。放電トランジスタと放電トランジスタは、端子102と接地端子間に直列に設けてもよい。
また、初期化回路である初期化トランジスタM2を、PチャンネルMOSFETとして電源電圧Vddと端子102の間に設けてもよい。
【0039】
この変形例によれば、初期化トランジスタM2がオンすることにより、端子102の電圧Vxが電源電圧Vddに初期化される。その後、放電回路によって電圧Vxが徐々に低下していき、Vx<Vthとなるまでの遷移時間Txを、所定時間と比較することにより、図1の回路と同等の機能を実現できる。
【0040】
さらに、別の変形例について説明する。図1の回路は、遷移時間Txを測定して寄生容量C1を間接的に測定した。これに対して、変形例では、端子102を充電する時間を一定としておき、充電によって生じた電圧変化Vxを、所定の電圧と比較する。
この変形例では、充電回路20は、所定の充電期間の間、端子102に電流を供給して充電する。コンパレータ32は、充電回路20による充電後の端子102の電圧Vxを、所定のしきい値電圧と比較する。
【0041】
充電期間を一定とする場合、寄生容量C1の容量値が変化すれば、充電期間によって生ずる電圧変化ΔVが変化する。つまり、もし寄生容量C1が設計値であれば、電圧変化ΔVも所定の設計値の範囲に含まれ、信号ライン104に予期しないインピーダンスが付加されていれば、電圧変化ΔVが所定の設計値の範囲から逸脱する。したがって、この変形例によれば、電圧変化ΔVをしきい値電圧と比較することにより、信号ライン104の異常を検出することができる。
【0042】
また、コンパレータ32を設けず、インバータのしきい値電圧Vt(=Vdd/2)を利用してもよい。また、第1フリップフロップFF1〜第3フリップフロップFF3の入力端子に、電圧Vxを直接入力してもよい。この場合、回路面積を削減できる。
【0043】
実施の形態にもとづき、本発明を説明したが、実施の形態は、本発明の原理、応用を示しているにすぎず、実施の形態には、請求の範囲に規定された本発明の思想を離脱しない範囲において、多くの変形例や配置の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】実施の形態に係る信号ライン監視回路の構成を示す回路図である。
【図2】図1の信号ライン監視回路の動作を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
【0045】
10 信号ライン監視回路、 20 充電回路、 M1 充電トランジスタ、 R1 抵抗、 M2 初期化トランジスタ、 22 制御部、 30 判定部、 32 コンパレータ、 42 第1インバータ、 44 第2インバータ、 46 ANDゲート、 FF1 第1フリップフロップ、 FF2 第2フリップフロップ、 FF3 第3フリップフロップ、 50 入力トライステートバッファ、 52 出力トライステートバッファ、 54 内部回路、 100 第1回路、 102 端子、 104 信号ライン、 C1 寄生容量、 200 第2回路。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子を少なくとも充電または放電する充放電回路と、
前記充放電回路による充電または放電によって、前記端子の電圧が所定量だけ変化するのに要する遷移時間を、所定時間と比較する判定部と、
を備えることを特徴とする信号ライン監視回路。
【請求項2】
所定の充電期間の間、保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子を少なくとも充電または放電する充放電回路と、
前記充放電回路による充電または放電後の前記端子の電圧を、所定のしきい値電圧と比較する判定部と、
を備えることを特徴とする信号ライン監視回路。
【請求項3】
前記端子の電圧を初期化する初期化回路をさらに備えることを特徴とする請求項1または2に記載の信号ライン監視回路。
【請求項4】
前記判定部は、
前記端子の電圧を所定のしきい値電圧と比較するコンパレータと、
前記コンパレータの出力を、異なるタイミングでラッチする複数のラッチ回路と、
前記ラッチ回路の出力にもとづき、前記遷移時間と前記所定時間との大小関係を判定する論理ゲートと、
を含むことを特徴とする請求項1に記載の信号ライン監視回路。
【請求項5】
保護対象となるデータを、信号ラインを介して少なくとも送信または受信する内部回路と、
前記信号ラインと前記内部回路の間に設けられたバッファ回路と、
前記信号ラインを監視する請求項1または2に記載の信号ライン監視回路と、
を備え、
前記バッファ回路は、前記信号ライン監視回路が前記信号ラインを監視する間、ハイインピーダンスに設定されることを特徴とする電子機器。
【請求項6】
保護対象のデータが伝送する信号ライン保護方法であって、
保護対象のデータが伝送する信号ラインに接続される端子の電圧を初期化するステップと、
前記端子を充電または放電するステップと、
充電または放電によって、前記端子の電圧が所定量だけ変化するのに要する遷移時間を所定時間と比較し、前記遷移時間が所定時間から逸脱するとき所定の保護処理を実行するステップと、
を備えることを特徴とする信号ライン保護方法。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2008−211708(P2008−211708A)
【公開日】平成20年9月11日(2008.9.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−48470(P2007−48470)
【出願日】平成19年2月28日(2007.2.28)
【出願人】(000116024)ローム株式会社 (3,539)
【Fターム(参考)】