説明

信頼性が確保された液体レンズ用の液体

【課題】本発明による液体レンズ用の液体は液体レンズとして使用時要求される電解液と絶縁液との間の条件を満足しつつ、低温及び高温信頼性を満足することにより、商品化を可能とする。
【解決手段】本発明は液体レンズ用の液体及び液体レンズモジュールに関するものとして、より具体的にはHO、1、2−プロパンジオール及びLiClで構成される電解液、及びSi−オイル及び選択的に1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンの有機添加物で構成される絶縁液からなる液体レンズ用の液体に関するものであって、透明蓋と、電解液と絶縁液を盛り込んでいるケースと、上記電解液に電気を供給する電極、及び電解液と接する一側電極を覆う絶縁膜と、を含む液体レンズモジュールとして、上記電解液はHO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含み、上記絶縁液はSi−オイルを含む液体レンズモジュールに関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液体レンズ用の液体に関するものとして、より詳細には液体レンズ用の液体を形成する電解液及び絶縁液の構成成分、その組成及び上記液体レンズ用の液体を含む液体レンズモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
21世紀に入って、電気湿潤現象を用いた液体レンズに対する研究が本格化され、様々な応用分野が多く紹介されつつある。電気湿潤(electrowetting)現象とは、界面に存在する電荷を調節して界面の張力が変化する現象を意味する。このような電気湿潤現象を利用することにより微小液体及び液体中の微小粒子を制御することが出来る。
【0003】
このような電気湿潤現象を用いてA/F(Auto Focus)用の液体レンズを作る場合に、既存の機械的な方式より消費電力が非常に低くなり、また大きさが小型化され得るという大きい長所がある。従って、上記液体レンズに対する産業化努力が加速化されつつある。このような電気湿潤現象の適用分野としてはディスプレイ装置、光学装置、MEMS(micro−electromechanical systems)分野などがある。
【0004】
しかし、これまで商品化された液体レンズは無かった。液体レンズの商品化が進行されない理由には大きく2つの要因が挙げられる。その一つは、器具的に完璧な接合に困難性があり、もう一つは、高温信頼性(+85度、96時間以上)後の両液体の間の混ざり現象による問題である。
【0005】
従来の電気湿潤現象は未だに明確に究明されていない状態であり、低温及び高温信頼性を前提とする液体レンズ用の液体に関しては報告された例がない。即ち、従来の電気湿潤現象を用いた液体レンズ用の液体に対して特許出願された明細書には液体レンズの器具的構成に対しては相当出願されているが、これに使用される液体組成に対しては技術されておらず、また、常温での電解液と絶縁液の混ざり現象の防止を前提とするものとして、信頼性後発生する液体の間の混ざり現象の制御を考慮した液体レンズ用の液体組成に対しては全く開示されていない。
【0006】
液体レンズ用の液体は導電性を有する電解液と絶縁性を有する絶縁液で構成され、両液体の間は相互同一な密度、大きい屈折率の差、そしてレンズ製作及び具現が容易である適切な粘度及び表面張力を有すべきである。また、液体レンズの商品化が進行されるためには上記のような種々の条件を満足しつつ、商品化の条件である高温信頼性(+85度、96時間以上)後の両液体の間の混ざり現象があってはいけない。しかし、一般的に両液体の間は高温信頼性条件後に化学的または物理的反応によって両液体の物性が容易に変化するため信頼性を確保することが容易でなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
これに本発明者などは液体レンズ用の液体としての両液体間の条件を満足しつつ、信頼性条件後にも両液体の混ざり現象を抑えようと研究を重ねた結果、本発明の完成に至った。
【0008】
本発明は、2つの異なる性質を有する液体を使用した液体レンズ用の液体として信頼性条件後に源泉的に発生する液体間の混ざり現象の問題を明確に究明しつつも、かつ、商品化されることの出来る液体レンズにおける低温及び高温信頼性が確保された液体組成及び液体レンズ用の液体の物性を提供することを目的とする。
【0009】
さらに、上記のような液体レンズ用の液体を含む液体レンズモジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によると、電解液と絶縁液で構成され、電解液と絶縁液の間には界面が形成される液体レンズ用の液体として、HO、1、2−プロパンジオール及びLiClで構成される電解液、及びSi−オイル及び選択的に1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンの有機添加物で構成される絶縁液からなることを特徴とする液体レンズ用の液体が提供される。
【0011】
また、本発明によると、透明蓋と、電解液と絶縁液を盛り込んでいるケースと、上記電解液に電気を供給する電極と、電解液と接する一側電極を覆う絶縁膜と、を含む液体レンズモジュールとして、上記電解液はHO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含み、上記絶縁液はSi−オイルを含む液体レンズモジュールが提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明による液体レンズ用の液体は電解液と絶縁液との間の液体レンズに使用時要求される条件を満足しつつ、低温及び高温信頼性を確保することにより信頼性後の液体間の混ざり現象を抑えることができ、これによって液体レンズ用部品として商品化することが出来る液体を提供する効果を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明に対してより詳細に説明する。
高温信頼性(+85度、96時間以上)が確保された液体レンズ用の液体に対する詳細な組成はこれまで提示されたことがない。その理由はこれまで商品化された液体レンズが無かったためである。源泉的な問題点である信頼性後の両液体の間の混ざり現象及びその混ざり現象による物性変化の問題点の解決を先ず電解液の観点から改善しようとする。
【0014】
本発明の液体レンズ用の液体は電解液と絶縁液で構成され、両液体の間は界面を有し、相互混ざらない。
【0015】
上記電解液はHO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含み、絶縁液はSi−オイル及び選択的に1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンの有機添加物を含む。
【0016】
電解液は一般的に導電性を有する第1液体として水を使用し、上記水に表面エネルギーを低め、流変学的性質を改善するため塩を使用することが出来る。使用され得る塩には、LiCl、NHCl、NaCl、KCl、NaNO、KNO、CaCl、KBr、MgSO、CuSO、KSO等が挙げられる。本発明ではこれら塩のうちLiClを使用することが好ましい。電解液の氷点降下や沸点上昇を最大化するためには、使用される塩の水に対する溶解度が大きく分子量が小さいべきである。一般的な観点で分子量が大きく、溶解度が低い塩は、所望の程度の塩の濃度を調節することが難しい。しかし、LiClは他の塩に比べ広い濃度範囲で容易に濃度調節が可能で、低温信頼性が確保できる長所がある。従って、本発明では上記塩のうち分子量が最も小さく、溶解度が比較的高いため氷点降下や沸点上昇を最大化することの出来るLiClを使用することにより、上記のような効果を最も効率的に得ることが出来る。
【0017】
上記電解液に含まれる塩は適当量使用すべきである。塩を過量含む場合は界面で混ざり現象の程度が大きくなる。実際に、3−メチルピリジン、水及びNaBrからなる溶液でNaBrの量が増加すると界面で液体間の混ざり現象が増加するという研究結果が報告されている。
【0018】
電解液に含まれる上記LiClは電解液の全体重量に対して5−30重量%で使用することが出来る。さらに好ましくは10重量%で使用することが出来る。上記範囲内でLiClを使用することにより界面での両液体間の混ざり現象を抑えることが出来る。
【0019】
本発明の電解液はHOに1、2−プロパンジオールを添加することが出来る。1、2−プロパンジオールの添加は絶縁液と密度を実質的に同一にして、屈折率において差があるよう調節するためである。また、電解液に添加された1、2−プロパンジオールは界面活性剤としても役割をする。これは界面活性剤の界面活性機能により駆動電圧減少の効果を期待することが出来るため、これによって1、2−プロパンジオールは電解液の物性調節及び界面活性剤の役割を併行しつつ、両液体間の混ざり現象をさらに抑える役割をする。
【0020】
上記1、2−プロパンジオールは電解液の全体重量に対して20−50重量%の範囲で使用することが好ましい。さらに好ましくは30重量%を使用することが出来る。上記範囲を外れて1、2−プロパンジオールを使用する場合には、絶縁液との関係において要求される物性である密度及び屈折率を有することが出来なくなり、結局、低温及び高温信頼性後の両液体間の混ざり現象を抑制することが出来なくなる。
【0021】
液体レンズ用の液体において上記電解液と混ざることなく、界面を形成する絶縁液はSi−オイルを使用する。上記Si−オイルは本発明が属する分野において一般的に使用されるものであれば制限無く使用することが出来る。
【0022】
一般的に絶縁液は、上記Si−オイルに有機添加物をさらに含むことが出来る。液体レンズ用の液体として要求される条件としては電解液と絶縁液との密度が同一で、屈折率、レンズ製作及び具現が容易である適切な粘度及び表面張力を有すべく、このような条件を満足させるため上記有機添加物が添加される。絶縁液に添加され得る有機添加物には、1、6−ジブロモヘキサン、ブロモベンゼン、1、2−ジクロロベンゼン、1−ブロモ−3−クロロベンゼン、1−ブロモ−2−クロロベンゼン、1、2、3、6−テトラブロモ−ヘキサン等が挙げられる。本発明では、これらのうち1、6−ジブロモヘキサンとブロモベンゼンに関心を持って、上記Si−オイルに添加される有機物として1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンを使用した。
【0023】
上記1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンは出来る限り少量を使用することが好ましい。上記有機添加物は使用しないことがより好ましいが、上記液体レンズ用の液体で要求される条件を満足させるためには使用するしかない。従って、上記液体レンズ用の液体としての条件を満足させるため必要な最小量を使用することが好ましい。
【0024】
本発明において、絶縁液に添加される有機添加物である1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンは絶縁液の全体重量に対して10−25重量%、より好ましくは17重量%を使用することが出来る。上記範囲を外れ10重量%より少なく使用すると、液体レンズ用の液体で要求される条件を満足させることが出来ず、25重量%を超過して使用すると有機物が信頼性前後において電解液と反応が容易で様々な液体の物性の変化に関与するため好ましくない。従って、これら有機添加物は上記範囲内で使用することが好ましい。
【0025】
全体的に本発明の液体レンズ用の液体は、HO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%で構成された電解液とSi−オイルからなる絶縁液で構成される。また、上記絶縁液に有機添加物である1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンをさらに含む場合には上記のような組成を有する電解液及びSi−オイル75−90重量%及び1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼン10−25重量%で構成された絶縁液で構成される。液体レンズ用の液体において、上記のような組成比を有する場合に電解液と絶縁液の物性が液体レンズ用の液体として要求される条件を満足するが、上記範囲を外れる場合には高温信頼性以後液体間の混ざり現象及び反応性に対する副産物の生成などの結果が発生することとなり好ましくない。
【0026】
また、本発明は液体レンズとしての制作及び駆動が容易でありつつ、商品化としての機能を有するようにするため電解液と絶縁液の組成を単純化した。−40度から+85度まで両液体が液体レンズ内における部品としてその機能を有するためには不凍液のようなその他の添加物を多く含むことが一般的である。
【0027】
上記のような本発明による組成を有する場合、絶縁液と電解液の密度が同一で、屈折率において大きく差がある液体レンズ用の液体を得ることが出来る。電解液と絶縁液の密度を同一にすることにより、液体レンズ駆動時重力の影響による非対称的球面形状を防止することが出来る。また、屈折率がそれぞれ異なるため液体レンズの焦点が可変できることとなる。この際、屈折率は電解液と絶縁液のうち何れか大きくても構わない。
【0028】
本発明による液体レンズ用の液体は、低温及び高温信頼性を満足する。低温信頼性とは−40度で48時間以上露出した後に、そして高温信頼性とは85度で96時間以上露出した後にも常温と同様な性能を維持することを言う。本発明による液体レンズ用の液体は、低温信頼性後の透過率が95%以上で、高温信頼性後の透過率が90%以上である。
【0029】
上記本発明による液体レンズ用の液体を使用して液体レンズモジュールを製造することが出来る。本発明の液体レンズモジュールは透明蓋11と、電解液1と絶縁液2を盛り込んでいるケース4と、上記電解液1に電気を供給する電極5、及び電解液の一側電極を覆う絶縁膜6を含むものとして、一般的に知られている従来技術の電気湿潤現象を用いた液体レンズの構造が適用され得る。
【0030】
上記電解液1と絶縁液2を盛り込むケース4には本発明における液体レンズ用の液体、即ち電解液1と絶縁液2で構成され、HO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含む電解液1及びSi−オイルを含む絶縁液2で構成される。さらに、上記絶縁液2は1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンを追加で含むことが出来る。
【0031】
上記液体レンズモジュールのケース4に盛り込まれる電解液1と絶縁液2は電解液1の総重量を基準にHO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%を含む電解液1及びSi−オイル100重量%の絶縁液2からなり、上記絶縁液2が1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンの有機添加物を含む場合には絶縁液2の全体に対してSi−オイル75−90重量%、1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼン10−25重量%を含む。
【0032】
このような本発明の液体レンズ用の液体及び上記液体を使用する液体レンズモジュールは従来の液体レンズ用の液体を用いた場合に比べて著しい低温及び高温信頼性を確保することにより、電解液と絶縁液との間の混ざり現象を防止することが出来る。
[実施例]
【0033】
以下、本発明を実施例を通じてさらに詳細に説明する。しかし、次の実施例は本発明の一例に過ぎず、本発明を限定しようとするのではない。
【0034】
一般的に液体レンズにおいて、電解液と絶縁液は4−6:1の割合で含まれるが、本実施例では液体レンズ用の液体の信頼性確保の可否を判断しようと1:1の割合で含まれ、本発明による液体レンズ用の液体を実際の液体レンズ製造時の割合として適用しても、その結果には変化がないことを本発明が属する分野の当業者であれば分かる。
【実施例1】
【0035】
O60重量%、1、2−プロパンジオール30重量%及びLiCl10重量%を混合して電解液を製造し、Si−オイル83重量%及び1、6−ジブロモヘキサン17重量%を混合して、絶縁液を製造し電解液と絶縁液を1:1の割合で液体レンズ用の液体を製造した。
【0036】
上記電解液及び絶縁液に対して比重瓶を用いて密度を測定し、アッベ屈折計を用いて屈折率を測定した。上記製造された電解液及び絶縁液を1:1の割合で20mlグラスバイアル(glass vial)に満たした。
【0037】
上記電解液と絶縁液が満たされたグラスバイアルを−40℃で48時間以上放置して低温信頼性試験を行い、また、電解液と絶縁液が同一に満たされたグラスバイアルを85℃で96時間以上放置した後、上記液体レンズ用の液体の透過率をUV−visible spectrometerを用いて可視光線領域で測定し、全体透過率は電解液と絶縁液のLight beam経路を各1mm基準に換算した。
【0038】
その結果は次の通りである。
密度
電解液:1.08g/cm
絶縁液:1.08g/cm
屈折率
電解液:1.390n20
絶縁液:1.500n20
透過率
低温信頼性後の透過率=99%
高温信頼性後の透過率=96%
【0039】
上記の結果から分かるように電解液と絶縁液の密度は実質的に同一で、屈折率において大きい差を示す。また、透過率において、低温信頼性後の透過率は常温と同一で、高温信頼性後の透過率もまた常温とほぼ同等な程度の値を有することが分かる。従って、本発明による組成を有する液体レンズ用の液体は液体レンズの部品として要求される条件を満足し、さらに低温及び高温信頼性を確保することにより、商品化にも適していることが分かる。
[比較例1]
【0040】
O79.8重量%、エチルアルコール10重量%、グリセロル10重量%及びNaSO0.2重量%を混合して電解液を製造し、Si−オイル90重量%、1−ブロモ−3−クロロベンゼン10重量%を混合して絶縁液を製造した。
【0041】
実施例1と同様の方法で液体レンズ用の液体を製造し、低温信頼性条件及び高温信頼性条件後の液体レンズ用の液体の透過率を測定した。その結果は次の通りである。
【0042】
透過率
低温信頼性後の透過率=−40℃で凍結
高温信頼性後の透過率=73%
【0043】
上記結果から分かるように、該当構成成分及び組成では低温信頼性の温度範囲で凍結現象が発生し、また高温信頼性後の透過率が著しく低下されることが分かる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本発明による液体レンズ用の液体を使用した液体レンズモジュールの構成を示す模式的断面図である。
【符号の説明】
【0045】
1 電解液、2 絶縁液、3 透明蓋
4 ケース、5 電極、6 絶縁膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液と絶縁液で構成され、前記電解液はHO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含み、前記絶縁液はSi−オイルを含むことを特徴とする液体レンズ用の液体。
【請求項2】
前記絶縁液は1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項3】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項4】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO60重量%、1、2−プロパンジオール30重量%及びLiCl10重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項5】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%を含み、前記絶縁液は絶縁液の全体に対してSi−オイル75−90重量%、1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼン10-25重量%を含むことを特徴とする請求項2に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項6】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO60重量%、1、2−プロパンジオール30重量%及びLiCl10重量%を含み、前記絶縁液は絶縁液の全体に対してSi−オイル83重量%、1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼン17重量%を含むことを特徴とする請求項2に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項7】
前記電解液と絶縁液との密度差が0.01g/cm以下で、電解液と絶縁液の屈折率の差が0.05−0.15n20であることを特徴とする請求項1ないし請求項6のいずれか1項に記載の液体レンズ用の液体。
【請求項8】
透明蓋と、
電解液と絶縁液を盛り込んでいるケースと、
前記電解液に電気を供給する電極と、
電解液と接する一側電極を覆う絶縁膜と、
を含む液体レンズモジュールとして、
前記電解液はHO、1、2−プロパンジオール及びLiClを含み、前記絶縁液はSi−オイルを含む液体レンズモジュール。
【請求項9】
前記絶縁液は1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼンをさらに含むことを特徴とする請求項8に記載の液体レンズモジュール。
【請求項10】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%を含むことを特徴とする請求項8に記載の液体レンズモジュール。
【請求項11】
前記電解液は電解液の総重量を基準にHO30−70重量%、1、2−プロパンジオール20−50重量%及びLiCl5−30重量%を含み、前記絶縁液は絶縁液の全体に対してSi−オイル75−90重量%、1、6−ジブロモヘキサンまたはブロモベンゼン10−25重量%を含むことを特徴とする請求項9に記載の液体レンズモジュール。
【請求項12】
前記電解液と絶縁液との密度差が0.01g/cm以下で、電解液と絶縁液の屈折率の差が0.05−0.15n20であることを特徴とする請求項8ないし請求項11のいずれか1項に記載の液体レンズモジュール。

【図1】
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【公開番号】特開2007−52438(P2007−52438A)
【公開日】平成19年3月1日(2007.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−223102(P2006−223102)
【出願日】平成18年8月18日(2006.8.18)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】