説明

個々の材料の性質を保持する成形品及びその製造方法

【課題】新規で異なる複数の材料を中空部品の全長、壁部若しくは部分に組み込み、特に電気的、熱的、磁気的に伝導又は絶縁部分などの異なる性質を組み込み部分に有する各種ブロー成形品を得る方法とその成形品の提供。
【解決手段】 異なる材料から成形品の異なる部分を製造する成形品10の製造方法であって、樹脂と充填材料を選択することにより、異なる性質をそれらが必要とされる成形品中の様々な位置12,26,30の各々の領域14,28,32に取り込まれる。成形後にすべての充填材料がまわりの樹脂に密着するように成形品にガスまたは液体のアドヒージョン液が適用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個々の材料の性質を与えるための充填材料を含む少なくとも2種類の異なる材料からなる成形品に関し、特に、3次元ブロー成型によって製造され個々の材料性質を保持する少なくとも2種類の異なる材料からなる完全または一部中空の部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
3次元ブロー成型は、中空部を有する3軸方向に形成された形状の成形品を製造するための技術として周知である。この技術分野では、多層成型品の製造に、複数のセグメントを有するパリソンまたは複数の層を有するパリソンを使用することが知られている。この複数の層又はセグメントを得るために、複数の成型用樹脂を使用することは従来の二軸(または二次元)ブロー成型および射出成形技術において既知であるが、三次元ブロー成型は比較的新しい技術分野であって、セグメント化されたまたは層化された材料を組み込むにあたって、成型品の選択、適合性、密着性、および成形性の面で今までになかった問題が生じている。
【0003】
1つの自動車部品または他の製造部品へと組み立てられる部品の数を減らしたいという目的において、個々の所望材料からなる多数の部品から組み立てるよりも、1つの品を多くの材料から作る製造または加工の方が好ましい。例えば、自動車用に使用するエアフローチューブは、硬質プラスチック部分で構成され、可撓性のために軟質ゴムベローズ部へフランジ付けされ、ホースクランプで他の自動車部品に取り付けられている。
【0004】
自動車メーカーは、これらの部材構成要素がすでに1つのユニットを形成し、自動車への取り付けがもっと簡単に行えるエアフローチューブの購入を望んでいる。さらに、自動車メーカーは多数の部品を仕入れて、在庫管理し、カタログ化、また製造者を承認することはより費用が嵩むと理解している。自動車メーカーにとって、複数の部品を取扱うよりも、一つの部品を仕入れて、在庫管理し、カタログ化する方が遥かに簡単である。さらに、多数の仕入先の適格性を調査する代わりに、1つの仕入先を選ぶだけで済む。
【0005】
したがって、3次元ブロー成型は、基礎プラスチック部品の有利な生産には繰返し時間が長すぎるという問題があるが、材料の無駄なしに複雑な形状を成型できるために自動車メーカーの間で大きな関心を呼んでいる。繰返し時間を減らすための新規な技術は改良されつつあり、かつ、複数の部品を一体に組み立てる製造と比べると、異なった特性材料の一体製造により、全体の製造時間を短縮させることも可能である。
【0006】
一般的な3次元または3軸方向のブロー成型プロセスは、公知の技術である。パリソンまたはチューブが、中空のマンドレルのまわりに可塑化した材料を射出することによって形成される。材料がまだマンドレル上で溶解状態にある間に、吹込型に移動され、空気によって膨らまされる。三次元ブロー成型においては、パリソンは、十分に硬化する前に三次元鋳型中に配置されるか移動される。
【0007】
硬い材料及び柔らかい材料を組み込んだ三次元ブロー成型による多セグメント中空部品の製造については周知技術であるが、新規で異なる複数の材料を空中部品の全長、壁若しくは部分に組み込むことは未知であり探求されていない要素が多く存在する。このような異なる性質を有する複数の材料を利用することがこの発明の主題である。
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
したがって、上記の目的を達成できるようなブロー成型加工方法とそれによる成形品が提供されることが望ましい。本発明によって得られる望ましい性質には、電気伝導および絶縁の特性、帯磁方向を持つ材質、熱散逸または伝導特性、収縮率差、着色および色素含有差、様々な圧縮および張力の強さ、蒸気透湿率、化学薬品への不活性度および反応度係数、粒度組成、表面の接触反応の影響、および他の新規の性質が含まれる。
【0009】
この発明に係る方法によって製造される成形品の実例を挙げると、自動車部品では、エアフローチューブ、コンソールカバー、ニー・ボルスタ、計器パネル部品、HVACダクト付き防火壁、セラミックフィラ部材付き高温樹脂用ラジエータガスケット、HVAC弁、吸気管燃料噴射装置などのフード下の多数の部品、およびロックシールドがユニットと一体化するようにブロー成型できる燃料タンクがある。自動車の部品以外では、電気伝導性を持つ材料、熱散逸および磁気的に絶縁特性を持つ材料を使ったコンピュータ・ケース、ラジオやケーブルテレビボックスなどの電子部品などがある。電気関係以外では、水と接触した面上での細菌繁殖を防ぐために材質内に抗菌物質を含有する特徴を利用した浄水器ケーシングに適用してもよい。その他の応用は、あまりに多数に上ることから言及を省略することとする。
【0010】
上記のブロー成型品例の製造において、この発明によれば、製造されるパリソンの全長に亘って各種材質をその長手方向、垂直方向、さらに局所方向へ配置し、このパリソンが硬化する前に三次元ブロー型に移動させる。本発明はまた、この射出成形の分野において、単に各種材料から射出用材料を製造する際にも利用することができる。
【0011】
ここで、前記異なる種類の材質としては以下を含むことができる。
【0012】
1.射出成形、3次元ブロー成型、二軸ブロー成型および真空成型に適切な全ての樹脂、これには、ただしこれらに限定されるものではないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル テルフタレート、ポリブタジエン-スチレン、ポリアミド、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンナプタフタレート、熱可塑性及び熱硬化性の樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルペンテン−1、ナイロン6、ナイロン66及びその他。
【0013】
2.すべての天然セラミックおよび全ての人工セラミック、これには、ただしこれらに限定されるものではないが、そのさまざまな特質のために選択される、粉末、ウィスカ、あるいは低アスペクトの滑石末などの形での窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、炭化ホウ素、炭化タングステン、他の各種金属の炭化物、窒化物および酸化物からなるグループから選択されるセラミックで、鋳込み成形、射出成形、または押出し成形なら単独で、または樹脂と一緒にパリソン材料の全体に取り込まれるものが含まれる。
【0014】
3.カオリン、コージェライト、ムライトなどの粘土、
鉄粉、鋼切粉、磁性粉、磁性粒子および他の表面補強金属粒子などの金属薄片、
石材切粉、粉砕スラグ、粉砕コンクリート、粉砕された重たい舗装タールなどを含む微粉化された道路建設微粒子、
粉砕されたゴムタイヤ、高密度化された発泡材料チップ、充填物または特性エンハンサとして使われる再生品材料(例えばボール紙および他紙製品からの繊維)、粉砕された炭酸飲料水のボトル、
そして、安価に材料の体積を増すかまたは強度を向上させる他の充填材料(例えば補強用にガラス繊維、補強および熱伝導抵抗用に炭化珪素ウィスカ)を含むさまざまな他の粒子性材料。
【0015】
本発明では、アドヒージョンガス、例えば含硫黄スルフォン化ガス、を選択的に使用することで、材料同士が分子的に接着され、材料はブロー成型プロセスの「ブロー」部分の間に適用されたアドヒージョンガスを介して非常に強力な接着を得ることができる。その後、部品を仕上げるために、部品に中和剤を適用しても良い。
【0016】
上記の工程によって得られる製品は多種類の材料から構成されるものであり、エアフローチューブを含む様々な自動車部品のように完全にまたは部分的に中空な多数の部品が含まれ得る。製品としての成形品の例は、下記の実施形態の項で説明する。
【0017】
したがって、本発明の利点は、本発明に係る工程をその製品としての成形品を実施することによって十分に実現されるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明による、複合材料の成型部品とそれから製造される成形品の製造について説明する。本発明の利点は、単一の一体部品において多数の性質をその性質が必要とされる場所に配置することができることにある。換言すれば、多数の成形品を製造して、それらを相互に組み立てる必要なしに、それらの特性を単一の部品内に有することができるものである。これにより、組立を簡素化し、完全に接合点を継ぎ目なくシールでき、製造中にさまざまな材料を結合できるから、全体の製造コストを大幅に削減することが可能になる。
【0019】
まず、図1では、ブロー成型に使われる一般的なパリソンの断面部分の斜視図であり、これは、パリソンの全長および断面に亘る様々な材料の配置についての可能な構成の多くを示したものである。この実施形態と図は2軸または3次元ブロー成型に関するものであるが、以前にも言及したように、本発明は、射出および真空成形技術にも応用が可能である。
【0020】
図1は、パリソンの仮想的に断面した部分を示すものであり、本発明によって可能な配置構成の例を図示するものである。なお、実際のパリソンにおいては、このように非常に多くの異なる層やセグメントや部位を含むことはない。このことを考慮した上で、図1のパリソンは参照符号10によって示されるものであり、領域14を含む第1の材料からなるセグメント12を有し、前記領域14は別の材料供給源から吐出されダイヘッドに設けられたスリットから押し出された別種類の材料から構成される。長軸方向に沿うセクション16および18は、長軸方向に沿う多層のセクション22、24の反対側にこれらと同時にパリソンとして押し出されたものであり、異なる材料からなる。これらのすべての部位は、前記供給源からダイヘッドに延びるノズルを使用することによって、単一の供給源から押し出されるものであっても良く、この場合、前記ノズルは、正確な量の材料がダイヘッドから送出された後に正しい位置に収まるように配置される。これらの領域14、28および32は、スリット押出成形機をそれらの位置に配置し、前記材料を適切に設定された時間で射出し、円形14、楕円28、および直線32を、前記材料の供給量、パリソンをドロップするまでにかかる時間、およびこれら2つの要因の相互関係を調整することによって生成することができる。
【0021】
前記複数のセグメント12、26、30および34は夫々異なる材料でもよく、各々ダイヘッドに接続可能な別々のノズルを使い、マンドレルからドロップされる際にパリソンの円周方向に亘って様々な材料が吐出されるようになっていても良い。この方法は、ここで詳述するように異なる材料を円周方向に沿う特定の位置に配置する場合にも利用することができる。
【0022】
本発明の工程は、個々の性質を有する異種の材料が、要求される最終的な応用物に応じて選択されて押し出される工程を含むものである。
【0023】
そして前記異なる種類の材料は、以下を含むことができる:
1.射出成形、3次元ブロー成型、二軸ブロー成型および真空成型に適切な全ての樹脂、これには、ただしこれらに限定されるものではないが、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル テルフタレート、ポリブタジエン-スチレン、ポリアミド、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンナプタフタレート、熱可塑性及び熱硬化性の樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルペンテン−1、ナイロン6、ナイロン66及びその他。
【0024】
3.すべての天然セラミックおよび全ての人工セラミック、これには、ただしこれらに限定されるものではないが、そのさまざまな特質のために選ばれる、粉末、ウィスカ、あるいは低アスペクトの滑石末などの形での窒化ケイ素、炭化ケイ素、アルミナ、炭化ホウ素、炭化タングステン、他の各種金属の炭化物、窒化物および酸化物からなるグループから選択されるセラミックで、鋳込み成形、射出成形、または押出し成形なら単独で、または樹脂と一緒にパリソン材料の全体に取り込まれるものが含まれる。
【0025】
3.カオリン、コージェライト、ムライトなどの粘土、
鉄粉、鋼切粉、磁性粉、磁性粒子および他の表面補強金属粒子などの金属薄片、
石材切粉、粉砕スラグ、粉砕コンクリート、粉砕された重たい舗装タールなどを含む微粉化された道路建設微粒子、
粉砕されたゴムタイヤ、高密度化された発泡材料チップ、または充填物または特性エンハンサとして使われる再生品材料(例えばボール紙および他紙製品からの繊維)、粉砕された炭酸飲料水のボトル、
そして、安価に材料の体積を増すかまたは強度を向上させる他の充填材料(例えば補強用にガラス繊維、補強および熱伝導抵抗用に炭化珪素ウィスカ)を含む、さまざまな他の粒子性材料。
【0026】
本発明は、二スルフォン酸および三スルフォン酸を使った接着ガス、例えば含硫黄スルフォン化ガスの選択的な使用を必要とする。これには、発煙ガス状の硫酸および無水硫酸、この両方は単独で、または窒素、二酸化炭素、乾燥空気、アルゴン、SO2等の不活性キャリヤーガスと一緒にする、と、純粋な窒素ガス、アンモニアガス、あるいは窒素、水素および/またはヘリウムガスの混合ガスなどの窒素を含有する窒化ガスと、または蒸気の形での水蒸気とが含まれるが、選択された材料の組み合わせに射出され、様々な材料において樹脂の炭素原子と、追加混合要素中の酸素原子、窒素原子、または金属原子との間のインサイチュー(in situ)クロスボンディングを生じさせる。
【0027】
ダイヘッドにさまざまな材料を射出する工程を実行してパリソンを成形した後、ブロー成型工程の「ブロー」部分の間に接着ガスを使用することによって、材料は分子的に相互密着し、強力な結合を得ることができる。接着ガスをパリソン内の比較的薄い層に通すには、瞬間的な接触が必要である。「ブロー」ガス供給源は、乾燥した工場用空気源に取り付ける代わりに、スルフォン化ガスまたは他の適切なガス供給に取り付けることができる。さらに、選択された材料の組み合わせに応じて、ガスを組み合わせることがもっとも有利であることもある。「ブロー」ガスが封じ込められていて、すべてが回収可能であるべきため、接着ガスの再利用は簡単である。
【0028】
その後で、使用された接着ガスまたは溶液によっては、新しく形成された部品にアンモニアガスなどの中和剤(スルホン化している中和剤が使われる場合)、水酸化物、炭酸塩、金属塩、アセテートの水溶液または他の任意の既知中和剤をかけて、接着媒体の酸性効果を中性化することが有益な場合もある。結果として製造される三次元ブロー成型部品は全て適切な材料で形成され、任意により分子レベルで結合させて複数材料の相互密着を高め、さらに任意により中性化し、部品を完全に調整する。この部品は、単一部品中にすべての必要材料を有する完全に一体化したユニットである。
【0029】
実例1
インタクトHVACダクトを適所に備えた完全一体型の防火壁は、鋳型の防火壁部分にポリオキシメチレン樹脂が使用される場合に三次元ブロー成型によって製造される。ポリオキシメチレンは、40〜50体積百分率の充填率で窒化ケイ素微粉によって充てんされる。熱抵抗率は非常に高いので、良好な望ましい部品となる。
【0030】
実例2
メッシュサイズが0.05メッシュ〜0.01メッシュ間の窒化アルミニウム微粉が30〜40体積百分率で充填されたポリウレタン系樹脂の場合、射出成形によって、コンピューター構成要素として、一体化された放熱板が製造される。この充填比で、大衆消費者向け使用に適している熱伝導率を有する放熱板が製造される。
【0031】
実例3
一体製造のロックシールドを有する燃料タンクは10〜30の体積百分率で5〜20級の高アスペクト比の粒子を持つセラミックまたは粘土フィラを含むABSプラスチックから製造される。微細道路破片は、ロックシールドの役をするために燃料タンクの最下部に組入れてもよい。燃料タンクには、三スルホ基のガス(S03)を充填してポリマーを架橋させ、防湿層を提供し、ガソリンが燃料タンクからガス発散するのを防ぐ。
【0032】
実例4
クッション・マットは、再利用された自動車タイヤの微粉クラムラバーをポリエステルまたはポリウレタン系樹脂に成型して製造する。成型後、マットはスルフォン化ガスにより処理され、その結果、ゴムは粘着性を持ち、樹脂に密着するようになる。樹脂に対するクラムラバーの充填率は、約60〜95の体積百分率の程度である。適切なクッション・マットは、民生品用として適切な完全性を有する。
【産業上の利用可能性】
【0033】
この発明は、自動車の部品、コンピュータ構成要素、電子部品、消費者向け商品の他、表面上の異なる部分に異なる種類の材料を使用するようなあらゆる成形品に適用され得る点で産業上の利用可能性を有するものである。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】図1は、さまざまな性質を有する異種の材料からなる、可能な組合せパリソンの図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
耐熱性および耐薬品性、磁気的性質、電気抵抗性または伝導性、耐機械摩耗性、および触媒活性面などのそれぞれの材料特性を有する材料から成形品の様々な部分を形成する、ブロー成形により製造する一体成形品の製造方法であって、
第1のポリマー樹脂材料をダイヘッドに送る工程と、
第2のポリマー樹脂材料を前記と同じダイヘッドに送り、前記第1のポリマー樹脂材料中の押し出し方向および周方向に沿う任意の位置にこの第2のポリマー樹脂材料を独立した島状に押し出す工程と、
前記第1、第2のポリマー材料を前記ダイヘッドから押出す工程と
を有し、
これにより、ブロー成形品中の任意の位置に前記第1、第2の材料による個々の材料特性を持つ部位を有する完全に一体化された成形品を製造するものであることを特徴とする方法。
【請求項2】
請求項1記載の方法において、
前記第1、第2の材料は、ポリエステル、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステルテルフタレート、ポリブタジエンスチレン、ポリアミド、エチレンビニルアルコールコポリマー、ポリエチレンナプタフタレート、熱可塑性及び熱硬化性樹脂、ポリブチレンテレフタレート、ポリオキシメチレン、ポリカーボネート、ポリフェニレン、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンオキシド、ポリメタクリル酸メチル、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニリデン、ポリメチルペンテン−1、ナイロン6、ナイロン66、及びそれらの混合物から成る群から独立的に選択されるものであり、
前記第1、第2のポリマー樹脂材料の少なくとも何れか1方にそのポリマー樹脂材料に望ましい材料特性を与えるために以下の群から選択される追加材料の少なくとも1つが組み込まれており、前記追加材料の群は、セラミック、カオリン、コージェライト、ムライト、金属粒子、磁性粒子、微粉化にされた道路建設微粒子、石材切粉、粉砕スラグ、粉砕された重たい舗装タール、粉砕されたゴムタイヤ、高密度化された発泡材料チップ、特性エンハンサとして使われる再生品材料、ボール紙および他紙製品からの繊維、および粉砕された炭酸飲料水のボトルであり、
これにより、ブロー成形品中の所望位置に前記追加材料による個々の材料特性を持つ部位を有する完全に一体化された成形品を製造するものであることを特徴とする方法。
【請求項3】
請求項2記載の方法において、
前記第1、第2のポリマー樹脂材料を、成形品の所望の位置に応じて上記群から選択される1の材料から他の材料に切り替える工程と、
前記追加材料を、望ましい材料特性を与えたい位置に応じて上記追加材料の群から選択される1の追加材料を他の追加材料に若しくは/及び追加材料を組み込む先を第1、第2のポリマー樹脂材料の間で切り替える工程と、
をさらに有することを特徴とする方法。
【請求項4】
請求項2記載の方法において、この方法は、さらに、
前記の様々なポリマー樹脂材料において、前記樹脂材料の炭素元素と、前記追加材料の酸素原子、窒素原子、または金属原子との間にインサイチュー(in situ)クロスボンディングを生じさせるために、前記ポリマー樹脂材料成形品にアドヒージョンガス(接着ガス)を適用する工程を有するものである。
【請求項5】
請求項2記載の方法において、この方法は、さらに、
前記成形品に中和剤を適用する工程を有するものである。
【請求項6】
ポリマー樹脂材料を押し出しブロー成形してなるブロー成形品であって、
ポリマー樹脂押し出し方向及び押し出し方向と交差する周方向に沿う任意の位置に、周囲のポリマー樹脂とは耐熱性および耐薬品性、磁気的性質、電気抵抗性または伝導性、耐機械摩耗性、および触媒活性面等の材料特性のうちの何れかが異なる、少なくとも1つの独立した島状のポリマー樹脂が完全に一体化されてなることを
特徴とする成形品
【請求項7】
請求項6記載の成形品において、
前記周囲の樹脂材料と島状の樹脂材料の少なくとも何れか1方には、そのポリマー樹脂材料に望ましい材料特性を与えるために以下の群から選択される追加材料の少なくとも1つが組み込まれており、前記追加材料の群は、セラミック、カオリン、コージェライト、ムライト、金属粒子、磁性粒子、微粉化にされた道路建設微粒子、石材切粉、粉砕スラグ、粉砕された重たい舗装タール、粉砕されたゴムタイヤ、高密度化された発泡材料チップ、特性エンハンサとして使われる再生品材料、ボール紙および他紙製品からの繊維、および粉砕された炭酸飲料水のボトルである
ことを特徴とする成形品。

【図1】
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【公開番号】特開2007−290405(P2007−290405A)
【公開日】平成19年11月8日(2007.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−179965(P2007−179965)
【出願日】平成19年7月9日(2007.7.9)
【分割の表示】特願2000−606403(P2000−606403)の分割
【原出願日】平成12年3月24日(2000.3.24)
【出願人】(501374703)スリーディーエム・インターナショナル・インク (1)
【Fターム(参考)】