説明

個人識別媒体および勤怠管理システム

【課題】簡単に勤怠情報を確認することができる個人識別媒体および勤怠管理システムを提供する。
【解決手段】出退社の打刻に用いられ、個人を特定するためのIDが割り当てられた個人識別媒体2であって、外部端末4に対する個人の出退社打刻操作に伴って、当該外部端末4から出社日時および退社日時を受信する出退社日時受信手段と、受信した出社日時および退社日時を不揮発に記憶する出退社日時記憶手段42と、個人に関する個人情報51を記憶する個人情報記憶手段41と、出社日時、退社日時および個人情報51を表示する表示手段35と、を備え、表示手段は、記憶された出社日時および退社日時の履歴52を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、従業員の勤怠管理を行うための個人識別媒体および勤怠管理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、社員証カード(磁気カードやIDカード)を使用して、従業員(社員)の勤怠管理(出退勤管理)を行う勤怠管理システム(出退勤管理システム)が知られている。この勤怠管理システムは、管理パソコンと、カードリーダを備えた端末と、で構成されている。そして、従業員が、社員証カードをカードリーダに読み取らせる(打刻する)ことで、当該カードに記録されている社員コードおよび当該カードを読み取った時刻を関連付けて、管理サーバに送信する。これにより、管理サーバで各従業員の勤務状況を一括管理することができる(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特開平9−115021号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記の勤怠管理システムでは、従業員の勤怠情報(出退勤日時等)は管理サーバで管理されるため、従業員が自分の勤怠情報を自由に確認することができないという問題がある。このため、従業員は、自分の勤怠情報が正確に登録されているか否か等を知ることができない。特に、パート勤務やアルバイト等のシフト勤務者は、1ヶ月に働いた日数、あるいは時間によって賃金が異なってくるため、自分が何日(何時間)仕事をしたのかを把握したい場合がある。
【0004】
本発明は、上記の問題点に鑑みたものであり、簡単に勤怠情報を確認することができる個人識別媒体および勤怠管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の個人識別媒体は、出退社の打刻に用いられ、個人を特定するためのIDが割り当てられた個人識別媒体であって、外部端末に対する個人の出退社打刻操作に伴って、当該外部端末から出社日時および退社日時を受信する出退社日時受信手段と、受信した出社日時および退社日時を不揮発に記憶する出退社日時記憶手段と、個人に関する個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、出社日時、退社日時および個人情報を表示する表示手段と、を備え、表示手段は、記憶された出社日時および退社日時の履歴を表示することを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、個人識別媒体は、外部端末から出社日時および退社日時を受信して、これら日時を不揮発に記憶する。また、当該個人識別媒体を使用する個人を特定するための個人情報を記憶する。そして、記憶された出退社日時の履歴および個人情報を表示手段に表示する。つまり、一般的に出退勤サーバ等で一括管理され、当該出退勤サーバにアクセスしなければ知ることができない出退社日時の履歴を、従業員(個人)が携帯する個人識別媒体に表示することができる。これにより、従業員は自分の勤怠情報(出退社日時の履歴)を簡単に(一目で)確認することができ、自分の勤怠情報が正確に登録されているか否か等を知ることができる。特に、パート勤務やアルバイト等のシフト勤務者は、1ヶ月に働いた日数、あるいは時間によって賃金が異なってくるため、自分が何日(何時間)仕事をしたのかを把握することは重要である。このような場合にも、当該個人識別媒体を用いることにより勤怠情報を簡単に確認することができる。
【0007】
本発明の個人識別媒体において、表示手段は、出社時の打刻をトリガとして、出社日時の履歴、退社日時の履歴および個人情報を表示し、退社時の打刻をトリガとして、それらの表示内容をクリアすることが好ましい。
【0008】
この構成によれば、出社時の打刻をトリガとして出退社日時の履歴および個人情報を表示し、退社時の打刻をトリガとして、それら表示内容をクリアする。つまり、社内にいるときは、個人識別媒体に勤怠情報および個人情報は表示するが、社外に出た場合は、これら情報の表示が消滅する(表示内容がクリアされる)。これにより、例えば、社外で当該個人識別媒体を紛失した場合であっても、勤怠情報および個人情報が漏洩することを防止することができる。
【0009】
本発明の個人識別媒体は、カード型の媒体であることが好ましい。
【0010】
この構成によれば、個人識別媒体は、カード型の形状に形成されている。これにより、例えば、一般的に普及している社員証カードの代わりとして用いることが可能であり、利便性が良い。
【0011】
本発明の個人識別媒体において、表示手段は、電子ペーパーで形成されていることが好ましい。
【0012】
この構成によれば、個人識別媒体の表示手段は、電子ペーパーで形成されている。これにより、表示内容の書き換え時のみ微小電力を必要とするだけで、表示内容を維持するための電力は不要となり、省電力で画面表示を行うことができる。
【0013】
本発明の個人識別媒体において、表示手段による表示内容を切り替えるための操作手段をさらに備えたことが好ましい。
【0014】
この構成によれば、個人識別媒体に表示されている内容を切り替えることができる。これにより、例えば、表示対象となる勤怠情報が1画面におさまりきらない場合においても、画面を切り替える(例えば、画面をスクロールさせる)ことができ、従業員は確実に全ての勤怠情報を確認することができる。
【0015】
本発明の勤怠管理システムは、上記に記載の個人識別媒体と、外部端末として機能する勤怠管理装置と、から構成されることを特徴とする。
【0016】
この勤怠管理システムでは、個人情報を記憶した個人識別媒体に対して、勤怠管理装置から出社日時および退社日時を送信し、これら日時を個人識別媒体に不揮発に記憶する。そして、記憶された出退社日時の履歴および個人情報を個人識別媒体の表示手段に表示する。これにより、従業員は自分の勤怠情報(出退社日時の履歴)を簡単に確認することができ、自分の勤怠情報が正確に登録されているか否か等を知ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、添付の図面を参照して、本発明の一実施形態に係る個人識別媒体および勤怠管理システムについて説明する。なお、本実施形態では、個人識別媒体として社員証カードを例に挙げて説明する。
【0018】
図1に示すように、本発明の勤怠管理システム1は、各従業員が出退社時の打刻に用いる社員証カード2(個人識別媒体)と、各従業員の勤怠管理を行う勤怠管理装置3と、により構成されている。また、勤怠管理装置3は、社員証カード2を読み取るタイムレコーダ4と、従業員の出退社日時等を管理する勤怠管理サーバ5と、を備えている。
【0019】
タイムレコーダ4は、表示部11、計時部12、カード用送受信部13、通信部14、および各部を制御する制御部15を有している。表示部11は、現在日時および従業員に向けたメッセージ等を文字表示する。計時部12は、タイムレコーダ4に内蔵されたRTC(Real Time Clock)であり、日時をカウントする。本実施形態では、社員証カード2からID情報を読み取った日時(社員証カード2で打刻が行われた日時。以下、「ID情報読取日時」と称す。)を取得するために計時部12を用いる。また、制御部15は、所定の時間間隔で、勤怠管理サーバ5との間で日時の同期を行い、勤怠管理サーバ5の日時に計時部12の日時を合わせる。
【0020】
カード用送受信部13は、社員証カード2と通信を行う。また、通信部14は勤怠管理サーバ5と通信を行う。従業員により社員証カード2による出退社打刻操作が行われると、制御部15は、カード用送受信部13を介して当該社員証カード2のID情報を読み取る(社員証カード2からID情報を受信する)。そして、制御部15は、社員証カード2から読み取ったID情報およびID情報読取日時を通信部14を介して勤怠管理サーバ5へ送信する。また、制御部15は、通信部14を介して勤怠管理サーバ5から返信されたID情報読取日時(出社日時または退社日時)を受信する。そして、制御部15は、カード用送受信部13を介して当該ID情報読取日時(出社日時または退社日時)を社員証カード2に送信する。
【0021】
勤怠管理サーバ5は、制御部21、通信部22、記憶部23の他、一般的なパーソナルコンピュータに搭載されるハードウェア構成を有している。制御部21は、CPU25、ROM26およびRAM27を有し、勤怠管理サーバ5全体を制御する。ROM26は、CPU25が各種処理を実行するための制御プログラムや制御データを記憶する。また、RAM27は、CPU25が各種処理を実行する際の作業領域として利用される。
【0022】
通信部22は、タイムレコーダ4と通信を行う。制御部21は、通信部22を介してタイムレコーダ4から社員証カード2のID情報およびID情報読取日時を受信する。また、制御部21は、後述する勤怠管理データベース28に記録した上記ID情報に対する出社日時または退社日時をタイムレコーダ4に送信する。
【0023】
記憶部23は、勤怠管理データベース28を有し、従業員の日々の出社/退社日時、勤務時間等の勤怠情報を記録する。制御部21は、タイムレコーダ4から受信した社員証カード2のID情報に基づいて従業員を特定すると共に、受信したID情報読取日時を出社日時または退社日時として勤怠管理データベース28に記録する。そして、これら出退社日時から、従業員の勤務時間を算出する。
【0024】
社員証カード2は、通信部31、アンテナ部32、記憶部33、電源部34、表示部35(表示手段)、操作部36(操作手段)および各部を制御する制御部37を備えている。通信部31は、タイムレコーダ4と通信を行う。当該社員証カード2による出退社打刻に際して、制御部37は、通信部31を制御し、アンテナ部32を介してタイムレコーダ4から送信されるID情報の読取要求を検出する。そして、この検出をトリガとして、制御部37は、タイムレコーダ4に対してID情報を送信する。また、制御部37は、当該出退社打刻に際し、タイムレコーダ4から出社日時または退社日時を受信する(出退社日時受信手段)。
【0025】
記憶部33は、不揮発性のメモリであり、個人情報記憶部41(個人情報記憶手段)および勤怠日時記憶部42(出退社日時記憶手段)を有している。個人情報記憶部41には、当該社員証カード2の所有者である従業員の個人情報51(会社名61、所属62、氏名63、ID情報64、バーコード65、顔写真66等,図2参照)が記憶される。一方、勤怠日時記憶部42には、出社日時および退社時日時が記憶される。これら出退社日時は、従業員による出退社打刻が行われる度に蓄積されていく。なお、勤怠日時記憶部42に記録された出退社日時のデータ量が所定量を超えた場合、社員証カード2が、日付の古いデータから順に自動的に消去するようにしても良い。
【0026】
電源部34は、社員証カード2を動作させる電池であり、各部に電源を供給する。表示部35は、電子ペーパー43で形成されており、従業員の個人情報51、勤怠情報(当日の出社日時の履歴71、および前日までの出退社日時の履歴72(以下、これらを併せて「勤怠履歴52」と称す。),図2参照)を表示する(詳細は後述する)。表示部35が電子ペーパー43で形成されているため、表示内容の書き換え時のみ微小電力を必要とするだけで、表示内容を維持するための電力は不要となり、省電力で画面表示を行うことができる。
【0027】
操作部36は、表示部35の表示内容を切り替えるためのものであり、表示内容を上下にスクロールさせるためのスクロールボタン44を有している。これにより、例えば、勤怠履歴52(前日までの出退社日時の履歴72)が1画面におさまりきらない場合においても、表示内容を切り替える(表示内容をスクロールさせる)ことができ、従業員は確実に全ての勤怠履歴52を確認することができる。なお、操作部36は、表示部35をタッチパネルにすることで、表示部35と一体に構成するようにしても良いし、あるいは、表示部35とは別体に構成するようにしても良い。
【0028】
ここで、図2を参照して、社員証カード2の表示内容の一例を説明する。なお、図2は、過去1ヶ月分の勤怠履歴52(出退社日時)が勤怠日時記憶部42に記憶されている様子を示している。図2に示すように、社員証カード2(表示部35)には、個人情報51として、会社名61、従業員の所属62、従業員の氏名63、従業員ID(ID情報)64、従業員IDをコード変換したバーコード65および従業員の顔写真66が表示されると共に、勤怠履歴52として、従業員の当日の出社日時の履歴71および前日までの出退社日時の履歴72が表示される。この前日までの出退社日時の履歴72が表示部35に表示しきれない場合、従業員がスクロールボタン44を操作することにより、表示内容を切り替えることができる。例えば、図2(a)の状態では、前日までの出退社日時の履歴72の一部(前日から5日分)しか表示されていない。この状態でスクロールボタン44aを押すことで、図2(b)のように表示が切り替わり、さらに以前の出退社日時の履歴72を表示する。また、スクロールボタン44bにより、図2(b)→(a)のように表示内容を切り替えることも可能である。これにより、従業員は全ての勤怠履歴52を確認することができる。
【0029】
なお、これら個人情報51および勤怠履歴52は、従業員により出社打刻操作が行われた時に表示される。つまり、出社打刻操作をトリガとして、制御部37は、記憶部33から個人情報51および勤怠履歴52を読み出し、これら情報を表示部35に表示する。一方、従業員により退社打刻操作が行われた時は、これをトリガとして、表示部35の表示内容(個人情報51の一部または全部、および勤怠履歴52)がクリア(非表示)される(図3参照)。つまり、社内にいる時は、社員証カード2に個人情報51および勤怠履歴52を表示するが、社外に出た場合は、これらの表示がクリアされることとなる。これにより、例えば、社外で当該社員証カード2を紛失した場合であっても、個人情報51や勤怠履歴52が漏洩することを防止することができる。
【0030】
ここで、図4のフローチャートを参照して、社員証カード2に個人情報51および勤怠履歴52を表示する手順について説明する。ここでは、従業員が社員証カード2を用いて出社打刻を行うものとする。まず、タイムレコーダ4は、社員証カード2のID情報を読み取るために、常にID読取要求を送信している(S01)。この状態で、従業員が社員証カード2をタイムレコーダ4にかざすと(あるいは、従業員(社員証カード2)が所定のエリアに入ると)、社員証カード2は、タイムレコーダ4からのID読取要求を検出する(S02)。社員証カード2は、このID読取要求の検出をトリガとして、タイムレコーダ4に対して個人情報記憶部41に記憶されたID情報を送信する(S03)。
【0031】
タイムレコーダ4は、ID情報を受信すると(S04)、当該ID情報、および当該ID情報を受信した日時であるID情報読取日時を勤怠管理サーバ5に送信する(S05)。勤怠管理サーバ5は、ID情報およびID情報読取日時を受信すると(S06)、受信したID情報読取日時を、当該ID情報に対応する従業員の出社日時として勤怠管理データベース28に記録する(S07)。次に、勤怠管理サーバ5は、当該ID情報および出社日時をタイムレコーダ4に送信する(S08)。
【0032】
タイムレコーダ4は、ID情報および出社日時を受信する(S09)。そして、タイムレコーダ4は、受信したID情報から対象となる社員証カード2を特定し、この社員証カード2に対して出社日時を送信する(S10)。社員証カード2は、出社日時を受信し(S11)、これを記憶部33に記憶する(S12)。そして、社員証カード2は、記憶部33から個人情報51および勤怠履歴52(当日の出社日時の履歴71および前日までの出退社日時の履歴72)を読出し、これらを表示部35に表示する(S13)。
【0033】
次、図5のフローチャートを参照して、社員証カード2に表示された個人情報51よび勤怠履歴52をクリアする手順について説明する。ここでは、従業員が社員証カード2を用いて退社打刻を行うものとし、社員証カード2の表示部35には、個人情報51および勤怠履歴52(当日の出社日時の履歴71および前日までの出退社日時の履歴72)が表示されているものとする。
【0034】
まず、タイムレコーダ4は、社員証カード2のID情報を読み取るために、常にID読取要求を送信している(S21)。この状態で、従業員が社員証カード2をタイムレコーダ4にかざすと(あるいは、従業員(社員証カード2)が所定のエリアに入ると)、社員証カード2は、タイムレコーダ4からのID読取要求を検出する(S22)。社員証カード2は、このID読取要求の検出をトリガとして、タイムレコーダ4に対して個人情報記憶部41に記憶されたID情報を送信する(S23)。
【0035】
タイムレコーダ4は、ID情報を受信すると(S24)、当該ID情報、および当該ID情報を受信した日時であるID情報読取日時を勤怠管理サーバ5に送信する(S25)。勤怠管理サーバ5は、ID情報およびID情報読取日時を受信すると(S26)、受信したID情報読取日時を、当該ID情報に対応する従業員の退社日時として勤怠管理データベース28に記録する(S27)。次に、勤怠管理サーバ5は、当該ID情報および退社日時をタイムレコーダ4に送信する(S28)。
【0036】
タイムレコーダ4は、ID情報および退社日時を受信する(S29)。そして、タイムレコーダ4は、受信したID情報から対象となる社員証カード2を特定し、この社員証カード2に対して退社日時を送信する(S30)。社員証カード2は、退社日時を受信し(S31)、これを記憶部33に記憶する(S32)。そして、社員証カード2は表示部35の表示をクリアする(S33)。なお、退社日時の書き込みが確実に行われたことを確認するため、一時的に退社日時を表示した後、表示をクリアしても良い。
【0037】
以上のように、本実施形態によれば、個人情報51を記憶した社員証カード2に対して、勤怠管理サーバ5から出社日時および退社日時を送信し、この出退社日時を社員証カード2に不揮発に記憶する。そして、記憶された個人情報51および出退社日時の履歴を社員証カード2の表示部35に表示する。つまり、一般的に勤怠管理サーバ5で一括管理され、当該勤怠管理サーバ5にアクセスしなければ知ることができない勤怠情報(勤怠履歴52)を、従業員(個人)が携帯する社員証カード2に表示することができる。これにより、従業員は自分の勤怠情報を簡単に確認することができ、自分の勤怠情報が正確に登録されているか否か等を知ることができる。
【0038】
なお、本実施形態では、個人識別媒体として、社員証カード2を例に挙げ説明しているが、これに限らず、携帯電話等の携帯情報端末であっても良い。
【0039】
また、表示内容の画面配置、および操作部36(スクロールボタン44)の位置はあくまで一例であり、これに限るものではない。
【0040】
また、本実施形態では、退社打刻の際に、社員証カード2の表示部35の表示のみをクリア(非表示)するようにしているが、これに限らず、退社打刻の際に、社員証カード2の記憶部33に記憶されたID情報を除く個人情報51および勤怠情報(勤怠履歴52)のデータそのものを削除するようにしても良い。この場合、出社打刻時に、勤怠管理サーバ5から個人情報51および勤怠情報を読み込むことで社員証カード2にこれら情報を表示することができる。
【0041】
また、社員証カード2に従業員向けのメッセージを表示するようにしても良い。この場合、勤怠管理サーバ5に従業員向けのメッセージを管理するデータベースを設け、従業員による出社打刻時に、出社日時と共に当該メッセージを社員証カード2に送信することで実現することができる。
【0042】
また、上述した実施例によらず、勤怠管理システム1の装置構成や処理工程、について、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更も可能である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の一実施形態に係る勤怠管理システムのブロック図である。
【図2】社員証カードの表示内容を説明する図である。
【図3】社員証カードの表示内容の表示/非表示を説明する図である。
【図4】社員証カードに個人情報および勤怠履歴を表示する手順について説明するフローチャートである。
【図5】社員証カードに表示された個人情報よび勤怠情報をクリアする手順について説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0044】
1…勤怠管理システム 2…社員証カード 3…勤怠管理装置 4…タイムレコーダ 5…勤怠管理サーバ 35…表示部 36…操作部 41…個人情報記憶部 42…勤怠日時記憶部 43…電子ペーパー 51…個人情報 52…勤怠履歴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出退社の打刻に用いられ、個人を特定するためのIDが割り当てられた個人識別媒体であって、
外部端末に対する前記個人の出退社打刻操作に伴って、当該外部端末から出社日時および退社日時を受信する出退社日時受信手段と、
受信した前記出社日時および前記退社日時を不揮発に記憶する出退社日時記憶手段と、
前記個人に関する個人情報を記憶する個人情報記憶手段と、
前記出社日時、前記退社日時および前記個人情報を表示する表示手段と、を備え、
前記表示手段は、
記憶された前記出社日時および前記退社日時の履歴を表示することを特徴とする個人識別媒体。
【請求項2】
前記表示手段は、
出社時の打刻をトリガとして、前記出社日時の履歴、前記退社日時の履歴および前記個人情報を表示し、
退社時の打刻をトリガとして、それらの表示内容をクリアすることを特徴とする請求項1に記載の個人識別媒体。
【請求項3】
カード型の媒体であることを特徴とする請求項1または2に記載の個人識別媒体。
【請求項4】
前記表示手段は、電子ペーパーで形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の個人識別媒体。
【請求項5】
前記表示手段による表示内容を切り替えるための操作手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の個人識別媒体。
【請求項6】
請求項1ないし5のいずれか1項に記載の個人識別媒体と、
前記外部端末として機能する勤怠管理装置と、から構成されることを特徴とする勤怠管理システム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2009−193292(P2009−193292A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32791(P2008−32791)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】