説明

偏心回転式試料粉砕装置

【課題】専有面積を比較的狭くできるとともに、充分な粉砕能力発揮しながら外部への振動伝達をより抑制する。
【解決手段】主支持部10に偏心回転駆動部20が取り付けられ、これにより従動部30の下部が円駆動されるとともに、その上部のスラスト軸が主支持部10の上部において略上下方向移動自在に支持されている。この装置は、その正面からみて、モータ関係以外は左右対称構造である。偏心回転駆動部20では、回転軸21にディスク22A及び22Bが偏心して固着され、また、カウンターウエイト27が取着されている。従動部30では、円穴32Bの内周面と偏心ディスク22Bの外周面との間にラジアルベアリング33Bが介装され、脚部31Aと31Bの上端部に台板34が横架され、この上のハウジング35内試料室36に試料が保持される。台板34上に、支軸片37A及び37Bを介してスラスト軸38A及び38Bが立設され、これらが上部で、揺動自在なスラスト軸受により支持されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、研究室等で用いられ、穀物等の硬質試料を鋼球等の粉砕媒体とともに小型容器に入れたものが搭載された状態で、モータを動力源として該容器をシェイクすることにより試料を粉砕する偏心回転式試料粉砕装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、試料と剛球をいれた容器を、下部を軸支したT字形揺動体の上部内に配置しておき、偏心カムホイールをモータで回転させ、このホイールで揺動体を左右に揺動させることにより、剛球で試料を粉砕する装置が開示されている。
【0003】
また、下記特許文献2には、偏心モータを回転させてその振動をチューブ形コンテナ内に、コンテナ内の位置によって直線運動、楕円運動及び円運動となうように伝達させ、コンテナ内の対象物を粉砕する構成が開示されている。
【特許文献1】特開平2−263459号公報
【特許文献2】特開平7−185377号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1ではカム式なので摩耗しやすく耐久性が劣るとともに、定期的に注油する必要があるので煩雑である。また、カムを高速回転させると、揺動に伴い大きな上下振動が発生し、研究室内の卓上で使用が妨げられる。さらに、装置が横方向に広がっているので、大型となる。
【0005】
また、特許文献2では、偏心モータを用いているので、振動の振幅が数ミリ程度と小さすぎて、粉砕効率がよくなく、粉砕に長時間を要する。また、コイルばねで振動を緩和させているものの、コンテナ内で円運動も生ずることから、比較的強い上下振動が外部へ伝達し、研究室内の卓上で使用が妨げられる。
【0006】
本発明は、このような問題点に鑑み、専有面積を比較的狭くできるとともに、充分な粉砕能力発揮しながら外部への振動伝達をより抑制できる偏心回転式試料粉砕装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による偏心回転式試料粉砕装置の第1態様では、
機枠と、該機枠のベースに立設され軸心が該ベースと平行なラジアルベアリングが設けられた回転支持部と、該機枠の上部に揺動自在に軸支されスラスト軸受が設けられた揺動部材とを有する主支持部と、
該ラジアルベアリングに回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に偏心方向及び偏心距離を互いに同一にして固着された第1及び第2の偏心ディスクと、該ベースに固定されたモータと、該モータの出力軸回転を該回転軸に伝達する伝達機構とを備えた偏心回転駆動部と、
それぞれ第1及び第2の穴が形成され互いに対向する第1及び第2の脚部と、該第1及び第2の穴にそれぞれ嵌合された第1及び第2のラジアルベアリングと、該第1及び第2の脚部の間に横架され試料収容手段を固定する手段を備えた台部と、該台部に立設されたスラスト軸とを備え、該第1及び第2のラジアルベアリングのインナーレースにそれぞれ該偏心回転駆動部の第1及び第2の偏心ディスクが嵌合され、該スラスト軸が該主支持部のスラスト軸受に貫通支持された従動部と、
重心が該回転軸の軸心から偏位し、該スラスト軸が該ベースから最も離れる位置で該軸心に対する該重心の偏位方向が該スラスト軸と反対方向になるように該回転軸に固着されたカウンターウエイトとを有し、
該スラスト軸が該ベースから最も離れる位置で該スラスト軸の軸心が該回転軸の軸心に対し垂直である。
【0008】
本発明による偏心回転式試料粉砕装置の第2態様では、第1態様において、懸架枠体と、該懸架枠体の上面から該ベースを吊支する吊支具とをさらに有し、該吊支具は、
該ベースに形成された孔に下端部が遊挿される吊軸と、該吊軸の下端部に設けられ該ベースの底面を受ける第1止め部と、該ベースの底面と該第1止め部との間の位置で該吊軸に挿通されたダンピング環と、該吊軸の上端部が貫通され該懸架枠体の上面に支持されたるカラーと、該吊軸上端部に設けられた第2止め部と、該第2止め部と該カラーとの間の該吊軸に環装された弾性部材と、該カラーに内設されたスラスト軸受とを備えている。
【0009】
本発明による偏心回転式試料粉砕装置の第3態様では、第2態様において、該ダンピング環は合成樹脂製ワッシャであり、該カラーに内設されたスラスト軸受は超高分子量樹脂層で形成されている。
【発明の効果】
【0010】
上記第1態様の構成によれば、従動部の第1及び第2の脚部がそれぞれ第1及び第2のラジアルベアリングを介して機枠のベース側の偏心回転駆動部の第1及び第2の偏心ディスクと連結され、従動部の第1及び第2の脚部の間に台部が横架され、該台部に直接又は試料収容手段を介してスラスト軸が立設され、該スラスト軸が該機枠の上部側のスラスト軸受に貫通支持された縦型構造であるので、装置専有面積を比較的狭くすることができるという効果を奏する。
【0011】
また、この台部に、試料収容手段を固定する手段を備えているので、同種又は多種の多くの試料を同時に粉砕することが可能であるという効果を奏する。
【0012】
さらに、第1及び第2の偏心ディスクが固着された回転軸にカウンターウエイトが固着され、その重心が該回転軸の軸心から偏位し、該スラスト軸が該機枠のベースから最も離れる位置で該軸心に対する該重心の偏位方向が該スラスト軸と反対方向になっているので、装置の振動を低減することができるという効果を奏する。
【0013】
また、この振動低減により、該回転軸の回転速度と該偏心ディスクの偏位距離との積を比較的大きくして試料位置の加速度を大きくすることができるので、充分な粉砕能力発揮しながら振動をより抑制できるという効果を奏する。
【0014】
上記第2態様の構成によれば、懸架枠体と、該懸架枠体の上面から該ベースを吊支する振動ダンピング用の吊支具とをさらに備えているので、上記振動低減効果及び試料粉砕能力向上効果が高められる。
【0015】
本発明の他の目的、構成及び効果は以下の説明から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
ハウジング外または可能な限りハウジング側端部に近い位置からイメージを入力するという目的を、最小の部品点数で、光学系構成部品の厚みを損なわずに実現した。
【実施例1】
【0017】
図1は本発明に係る偏心回転式試料粉砕装置の斜視図であり、図2はこの装置の平面図である。
【0018】
この装置では、主支持部10に偏心回転駆動部20が取り付けられ、偏心回転駆動部20により従動部30の下部が円駆動されるとともに、その上部のスラスト軸が主支持部10の上部において略上下方向移動自在に支持されている。該装置は、その正面からみて、モータ関係以外は左右対称構造であり、図1及び図2では左右対称な構成要素の符号にそれぞれA及びBを付加している。以下の説明では、図1において隠れて見えない要素(符号を付していないもの)にも対応する符号を使用している。
【0019】
主支持部10は機枠を備え、この機枠は、ベース11の縁部に壁枠12が立設されている。ベース11上には、軸支体13A及び13Bが互いに平行に立設され、それぞれに形成された孔にラジアルベアリング14A及び14Bが嵌着されている。一方、壁枠12の上部に横架されたバー15には、ブラケット16A及び16Bが従動部30のスラスト軸側へ突設されている。これらバー15、ブラケット16A及びブラケット16Bは、機枠の一部である。ブラケット16A及び16Bにはそれぞれ、揺動片17A及び17Bが、ベース11と平行な支軸18A及び18Bを中心として回動自在に支持されている。
【0020】
偏心回転駆動部20では、回転軸21が、ラジアルベアリング(本実施例ではボールベアリング)14A及び14B、のインナーレースを貫通して、回転自在に支持されている。回転軸21の一端側及び他端側にはそれぞれ、ディスク22A及び22Bが偏心して回転軸21と直角に固着されている。
【0021】
回転軸21にはさらに、ベルト車23が回転軸21と同心に固着されている。一方、ベース11上にモータ24が固定され、その出力軸にベルト車25が固着され、ベルト車25とベルト車23とにタイミングベルト26が巻き掛けられて、モータ24の回転がベルト車23に伝達される。この回転により、偏心ディスク22A及び22Bは、ベルト車23の中心ECの周りに偏心回転する。
【0022】
従動部30では、脚部31A及び31Bにそれぞれ円穴32A及び32Bが形成され、円穴32Aの内周面と偏心ディスク22Aの外周面との間にラジアルベアリング33Aが介装され、同様に、円穴32Bの内周面と偏心ディスク22Bの外周面との間にラジアルベアリング33Bが介装されている。
【0023】
脚部31Aと31Bの上端部には、台板34が横架されている。台板34上にはハウジング35が固着され、その内側の試料室36に後述の試料を保持可能となっている。ハウジング35の両側の台板34上には、支軸片37A及び37Bを介してスラスト軸38A及び38Bが立設されている。ここで、揺動片17A及び17Bにそれぞれ穿設された孔に、スラスト軸受19A及び19Bが内設されている。これらスラスト軸受19A及び19Bを、スラスト軸38A及び38Bの上部が貫通している。スラスト軸38A及び38Bがベース11から最も離れる位置において、スラスト軸38A及び38Bの軸心が該回転軸の軸心に対し垂直となっている。スラスト軸受19A及び19Bに加わる力は比較的小さいので、これらは合成樹脂製のカラーで構成しても、耐久性上充分である。
【0024】
図2(A)に示すように、カプセル40のカプセル本体41内に米、小豆又は大豆等の硬質(柔らかいものは例えば液体窒素で急冷して硬化する)の試料が鋼球43と共に入れられて、その上端部がキャップ44で閉じられる。一方、図2(B)に示す如く、試料箱45の本体部46には、多数の孔47が格子状に配列されて形成され、これらにそれぞれ、試料が封入されたカプセル40が嵌入され、蓋48で本体部46の上部が閉じられる。この試料箱45が図1の試料室36内に嵌入されて保持される。
【0025】
この状態で、不図示の制御部でモータ回転数を設定して、モータ24をオンにすると、ディスク22A及び22Bが偏心ECを中心として回転し、これに伴って従動部30の下部が回運動するとともに、上部のスラスト軸38A及び38Bがそれぞれ、スラスト軸受19A及び19Bに案内されて略上下動し、この際、揺動片17A及び17Bがそれぞれ支軸18A及び18Bを中心として比較的小さな振幅、例えば2mmで揺動する。これにより、カプセル40が高速に、後述のように略楕円運動し、その加速度により鋼球43が試料42に衝突して、試料42が粉砕される。
【0026】
従動部30のこのような運動により、従動部30の重心が後述のように略楕円軌跡を描き、これがベース11に伝達される。この振動を大幅に低減するために、回転軸21にカウンタウエイト27が固着されている。
【0027】
次に、図3及び図4を参照して、偏心回転式試料粉砕装置の動作の詳細を説明する。
【0028】
図3において、軌跡Ctは、図1の偏心ディスク22Bが回転したときのその中心Cの軌跡であり、軌跡Ctの中心は、ベルト車23の中心ECである。軌跡Ct上の点C0、C1及びC2はそれぞれ、偏心ディスク22Bが最高位置にあるとき(状態0)、この状態からベルト車23が90゜回転したとき(状態1)及びさらにベルト車23が90゜回転して偏心ディスク22Bが最低位置にあるとき(状態2)の、中心Cの位置を示している。円R0、R1及びR2はそれぞれ、状態0〜2における偏心ディスク22Bの外周Rを示している。偏心ディスク22Bの偏心距離及び半径をそれぞれd及びrと表記すると、外周Rは半径(r+d)の円OCの内接円となる。直線L0〜L2はそれぞれ、状態0〜2におけるスラスト軸38Bの中心線を示している。また、点T0〜T2は、それぞれ状態0〜2でのスラスト軸38Bの上端中心Tを示している。
【0029】
試料箱45を試料室36内に装着した状態の従動部30と偏心ディスク22Aと偏心ディスク22Bとの組み合わせの重心をGB、質量をMBとする。この重心GBの従動部30に対する相対位置は、不変である。偏心回転式試料粉砕装置は、スラスト軸38Aとスラスト軸38Bの両中心線を通る面内の近くに、この重心GBが存在するように設計されている。この場合、状態0での重心位置をGB0とすると、状態1及び2での重心位置はそれぞれ図3に示すGB1及びGB2となる。同様に、状態0での直線L0上のサンプル位置をS0とすると、状態1及び2でのサンプル位置はそれぞれ図3中のS1及びS2となる。重心GB、試料位置S及び上端Tの軌跡GBt、St及びTtはいずれも、略楕円であり、その長軸は互いに等しく、短軸は上方に位置しているほど短くなる。
【0030】
試料を図2(A)に示すようにカプセル40内に保持して鋼球43で粉砕するためには、カプセル40を直線的に振動させるよりも、楕円軌跡で振動させた方が効率がよい。最も効率が良くなる楕円軌跡の扁平率は、カプセル40、試料42及び鋼球43のサイズに依存する。
【0031】
図4は、図3にさらに、カウンタウエイト27の重心GC(質量MC)の軌跡GCt及び状態0〜2でのカウンタウエイト27の重心GC0〜GC2を付加し、また、複雑化を避けるため図3から偏心ディスク22Bの状態0〜2での周面R0〜R2を図示省略したものである。試料箱45を試料室36内に装着した状態の従動部30と偏心ディスク22A及び22Bとカウンタウエイト27との組み合わせの重心Gは、重心GBとGCとの内分点であり、MB=MCの場合には、状態0〜2でそれぞれ図4に示すG0〜G2となる。この図から明らかなように、カウンタウエイト27を用いることにより、全体の重心移動量を大幅に低減することができる。これにより、装置の振動を大幅に低減することができる。
【0032】
この低減により。回転軸21の回転速度と偏心ディスク22A、22Bの偏位距離との積に比例する試料位置の最大加速度を比較的大きくすることができるので、剛球による試料粉砕能力が向上する。
【0033】
全体の比較的小さな重心移動に伴う振動を減衰させるために、図5に示すような吊下ダンピング構造をさらに備えている。すなわち、懸架枠体50の天板51から図1のベース11を吊り下げて、振動をダンピングするための吊支具52〜55を備えている。
【0034】
吊支具53は、図6に示すように、吊軸530の下端部が、ベース11の周縁部に形成された孔に挿通され、吊軸530の下端部にナット531が螺合され、ナット531とベース11との間にナイロン製のダンピングワッシャ532が介装されている。一方、天板51に形成された孔512にフランジ付カラー533が嵌入され、これに吊軸530の上部が挿通されている。吊軸530の上端部にはナット534が螺着され、ナット534とカラー533のフランジとの間にコイルスプリング535が介在している。カラー533の内周面には、超高分子量ポリエチレン樹脂が被着されたスラスト軸受536が形成されている。
【0035】
図7は、図1の装置が図5のダンピング機構で懸架されている状態を示す。
【0036】
以上のような構成により、振動を大幅に抑制できるので、騒音も小さくなるとともに、モータ24を高速回転させて比較的大きな加振力で試料を粉砕することができ、また、装置が高さ方向に延びた縦型であるので、装置専有面積を比較的狭くでき、このようなことから、偏心回転式試料粉砕装置を研究室の卓上に載置して用いることが可能となる。さらに、カムを用いておらず、しかも振動が小さいので、耐久性に優れ、メンテナンスフリーで長期間使用可能である。ボールベアリング33A及び33Bにはグリースを1回付けておけば長期間そのまま使用できる。
【0037】
試作機の試験例は次の通りであった。
【0038】
モータ24:定格出力200W、回転速度範囲0〜1200rpm
偏心ディスク22B:外径r=105mm、偏心距離d=15mm
回転軸の中心ECから揺動片17Bまでの長さ:300mm
図7の装置をさらにケースに入れた状態での装置底面:幅410mm×奥行440mm×高さ600mm
モータ24を900rpmに設定して試料の位置で測定した加速度は約20Gであった。
【0039】
試料として米を用い、約2分で細粒粉末になった。試料として、液体窒素で急冷した小豆を用い、約2分で細粒粉末になった。防音対策無しの一般的な鋼板ケースに装置を入れた状態で測定した騒音は71dBであった。振動が小さいので、机の上に本装置を配置して利用できることがわかった。
【0040】
モータ24を1200rpmに設定して試料の位置で測定した加速度は約25Gであった。
【0041】
なお、本発明には外にも種々の変形例が含まれる。
【0042】
例えば、図1に示す揺動片17Bの支軸18Bは、スラスト軸受19Bの軸心と垂直であってもよい。また、スラスト軸38Aをハウジング35の上面に立設させてスラスト軸38Bを省略した構成であってもよい。さらに、回転軸21に対するベルト車23の取付位置は、偏心ディスク22Bとカウンタウエイト27の間の位置であってもよい。また、試料箱45及びハウジング35を用いずにカプセル40を台板34に、着脱自在に取着する構成であってもよい。ダンピング機構は、図5とは異なる公知の構成であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明に係る偏心回転式試料粉砕装置の斜視図。
【図2】(A)は試料及び剛球が封入されたカプセルを示す図であり、(B)はこカプセルが嵌入される孔が格子状に形成された試料箱を示す斜視図である。
【図3】偏心回転式試料粉砕装置の動作説明用線図である。
【図4】偏心回転式試料粉砕装置の、カウンターウエイトを考慮した動作説明用線図である。
【図5】図1の装置を懸架する吊下ダンピング構造斜視図である。
【図6】図5中の1つの吊支具を示す一部断面正面図である。
【図7】図1の装置を図5のダンピング機構で懸架した状態を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0044】
10 機枠
11 ベース
12 壁枠
13A、13B 軸支体
14A、14B ラジアルベアリング
15 バー
16A、16B ブラケット
17A、17B 揺動片
18A、18B 支軸
20 偏心回転駆動部
21 回転軸
22A、22B 偏心ディスク
23、25 ベルト車
24 モータ
26 タイミングベルト
27 カウンタウエイト
30 従動部
31A、31B 脚部
32A、32B 円穴
33A、33B ラジアルベアリング
34 台板
35 ハウジング
36 試料室
37A、37B 支軸片
38A、38B スラスト軸
40 カプセル
41 カプセル本体
42 試料
43 鋼球
44 キャップ
45 試料箱
46 本体
47 孔
48 蓋
50 懸架枠体
51 天板
512 孔
52〜55 吊支具
530 吊軸
531、534 ナット
532 ダンピングワッシャ
533 カラー
535 コイルスプリング
536 スラスト軸受
EC 中心
C 中心
R 外周
OC 円
T 上端
GB、GC 重心
Ct、GBt、GCt、St、Tt 軌跡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機枠と、該機枠のベースに立設され軸心が該ベースと平行なラジアルベアリングが設けられた回転支持部と、該機枠の上部に揺動自在に軸支されスラスト軸受が設けられた揺動部材とを有する主支持部と、
該ラジアルベアリングに回転自在に支持された回転軸と、該回転軸に偏心方向及び偏心距離を互いに同一にして固着された第1及び第2の偏心ディスクと、該ベースに固定されたモータと、該モータの出力軸回転を該回転軸に伝達する伝達機構とを備えた偏心回転駆動部と、
それぞれ第1及び第2の穴が形成され互いに対向する第1及び第2の脚部と、該第1及び第2の穴にそれぞれ嵌合された第1及び第2のラジアルベアリングと、該第1及び第2の脚部の間に横架され試料収容手段を固定する手段を備えた台部と、該台部に立設されたスラスト軸とを備え、該第1及び第2のラジアルベアリングのインナーレースにそれぞれ該偏心回転駆動部の第1及び第2の偏心ディスクが嵌合され、該スラスト軸が該主支持部のスラスト軸受に貫通支持された従動部と、
重心が該回転軸の軸心から偏位し、該スラスト軸が該ベースから最も離れる位置で該軸心に対する該重心の偏位方向が該スラスト軸と反対方向になるように該回転軸に固着されたカウンターウエイトと、
を有し、該スラスト軸が該ベースから最も離れる位置で該スラスト軸の軸心が該回転軸の軸心に対し垂直であることを特徴とする偏心回転式試料粉砕装置。
【請求項2】
懸架枠体と、該懸架枠体の上面から該ベースを吊支する吊支具とをさらに有し、該吊支具は、
該ベースに形成された孔に下端部が遊挿される吊軸と、該吊軸の下端部に設けられ該ベースの底面を受ける第1止め部と、該ベースの底面と該第1止め部との間の位置で該吊軸に挿通されたダンピング環と、該吊軸の上端部が貫通され該懸架枠体の上面に支持されたるカラーと、該吊軸上端部に設けられた第2止め部と、該第2止め部と該カラーとの間の該吊軸に環装された弾性部材と、該カラーに内設されたスラスト軸受と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の偏心回転式試料粉砕装置。
【請求項3】
該ダンピング環は合成樹脂製ワッシャであり、該カラーに内設されたスラスト軸受は超高分子量樹脂層で形成されていることを特徴とする請求項2に記載の偏心回転式試料粉砕装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−301536(P2007−301536A)
【公開日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−135804(P2006−135804)
【出願日】平成18年5月15日(2006.5.15)
【出願人】(506164176)株式会社アトム精密 (1)
【Fターム(参考)】