説明

健康機器

【課題】座部の揺動動作を休止している待機時に座部ができるだけ動かないようにすることのできる健康機器を提供する。
【解決手段】モータ19の各コイルL1,L2,L3に対してそれぞれ設けられている、第1制御用電源回路101に接続されたスイッチング素子SW1,SW3,SW5と、グランドに接続されたスイッチング素子SW2,SW4,SW6とについて、通常動作モードから待機モードに移行するときに、前記スイッチング素子SW2,SW4,SW6をオンし、前記スイッチング素子SW1,SW3,SW5をオフするようにして、待機モード中、モータ19を発電機として動作可能な状態とし、使用者が可動部に乗ったり可動部にもたれかかったりして座部2が微小に動いたところで、ロータの回転を阻止しようとする方向の磁力が発生してロータの回転にブレーキをかけるようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電力を用いた負荷の駆動により使用者に運動負荷などの健康的な作用を付与する健康機器の技術分野に属するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、子供から老人まで利用できる手軽な運動器具として、モータを動力源として使用者が着座した座部を揺動させることで、前記使用者に乗馬を模した運動負荷を付与する運動装置が注目されている(例えば下記特許文献1参照)。この運動装置は、子供から老人まで利用できる手軽な運動器具として、当初のリハビリ目的の医療施設から一般家庭へと普及してきている。
【0003】
一方、下記特許文献2には、停電時や電源遮断後などにモータ軸を停止させるためのダイナミックブレーキ機能を備えたモータ制御装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−149468号公報
【特許文献2】特開2008−154386号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、この種の運動装置においては、座部の揺動動作を休止している待機時に、使用者が座部に乗ろうとしたときや、使用者が座部にもたれかかったりしたときに、座部が動いてしまうことがあった。これは、使用者にとっては不意な座部の動きであることが多く、運動装置の安全性を向上する余地があった。
【0006】
本発明は、上述した問題点を解決するためになされたものであり、座部の揺動動作を休止している待機時に座部ができるだけ動かないようにすることのできる健康機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、使用者が乗る可動部と、コイルに交流電流が流れることで生じる誘導磁界によってロータを回転駆動して動力を発生する原理で構成される電動機を備え、該電動機により生成される動力を用いて前記可動部を駆動し該可動部の動作状態を変化させる駆動部と、前記電動機に供給すべき所要の電力を生成する電源回路と、当該健康機器のモードを、前記可動部を駆動するべく前記コイルに予め定められた周波数で間欠的に電力を供給する通常動作モードと、前記可動部の駆動を休止する待機モードとの間で択一的に設定するスイッチング制御部と、前記コイルと前記電源回路との間の電力経路を接断する第1スイッチング素子と、前記コイルとグランドとの間の電力経路を接断する第2スイッチング素子とを備え、前記スイッチング制御部は、前記通常動作モードのときに、前記第1及び第2スイッチング素子を用いて前記コイルに予め定められた周波数で間欠的に電力を供給し、前記待機モードのときに、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせることにより前記電動機が発電機として動作可能な状態とするものである。
【0008】
この発明によれば、スイッチング制御部により、前記待機モードのときに、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせることにより前記電動機を発電機として動作可能な状態とするようにしたので、使用者が可動部に乗ろうとしたり使用者が可動部にもたれかかったりして該可動部が微小に動いたところで、ロータの回転を阻止しようとする方向の磁力が作用し、ロータの回転にブレーキが働く。これにより、使用者が可動部に乗ったり可動部にもたれかかったりしても、速やかに可動部の動きにブレーキが働くことになり、待機モード中、可動部ができるだけ動かないようにすることができる。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の健康機器において、前記スイッチング制御部は、当該健康機器が前記通常動作モードから待機モードに移行するときに、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせ、前記待機モード中、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンした状態を保持する保持部を更に備えるものである。
【0010】
この発明によれば、前記待機モード中、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンした状態を保持する保持部を備えたので、前記待機モード中のどのタイミングで使用者が可動部に乗ったり可動部にもたれかかったりしても、速やかに可動部の動きが規制される。
【0011】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の健康機器において、当該健康機器の全体的な制御を行うマイコンを更に備えており、前記第1及び第2スイッチング素子は、前記マイコンの各I/Oポートに接続される制御端子を有して前記マイコンによりオンオフの制御を受け、前記マイコンは、当該健康機器が待機モードのときに、前記通常動作モード時より消費電力が少ない省電力モードとなるとともに、前記スイッチング制御部と、前記保持部と、前記第1及び第2スイッチング素子の制御端子がそれぞれ接続される前記各I/Oポートの状態につき前記省電力モードで設定すべき状態を予め記憶する記憶部とを有し、前記スイッチング制御部は、当該マイコンが省電力モードに移行する際に、前記記憶部の記憶内容に基づいて前記各I/Oポートの状態を設定し、前記保持部は、前記省電力モード中、前記各I/Oポートの状態を保持する動作を実施するものである。
【0012】
この発明によれば、マイコンへの供給電力を極力抑制しつつ、該マイコンによって前記電動機を発電機として動作可能な状態とすることができる。
【0013】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の健康機器において、使用者の予め定められた動作を検出する人体センサを更に備え、前記スイッチング制御部は、前記人体センサにより使用者が前記予め定められた動作をとったことが検出されると、予め定められた時間、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせるものである。
【0014】
この発明によれば、人体センサにより使用者が前記予め定められた動作をとったことが検出されると、予め定められた時間、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせるようにしたので、必要なとき(前記ブレーキを働かせなければ可動部が動いてしまうような動作を使用者が行ったとき)だけ、前記電動機を発電機として動作可能な状態とすることができる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、待機モード中に使用者が可動部に乗ろうとしたり使用者が可動部にもたれかかったりしたときでも、可動部が殆ど動かないようすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係る健康機器の第1の実施形態である運動装置を表す外観斜視図である。
【図2】運動装置の外観側面図である。
【図3】運動装置の内部構成を示す側面図である。
【図4】揺動機構を拡大して示す側面図である。
【図5】揺動機構の平面図である。
【図6】揺動機構の背面図である。
【図7】座部の動きを説明するための図である。
【図8】入力操作部の外観例を示す図である。
【図9】運動装置の電力供給に係る構成を示すブロック図である。
【図10】モータとして3相モータを想定したときのモータ制御回路の回路図を示す図である。
【図11】サイリスタと等価な回路を示す回路図である。
【図12】本発明に係る他の健康機器であり、(a)は座部が下降位置の側面図、(b)は座部が上昇位置の側面図である。
【図13】図12の平面図である。
【図14】本発明に係る健康機器の他の実施形態である椅子式マッサージ機の側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明に係る健康機器の実施形態について説明する。図1は、本発明に係る健康機器の第1の実施形態に係る運動装置を表す外観斜視図、図2は、該運動装置の側面図である。
【0018】
図1、図2に示すように、運動装置1は、馬の背や鞍を模した形状で使用者が跨って着座可能な座部2と、この座部2を揺動運動させる揺動機構3と、電動モータ及びラック・ピニオン等により座部2を上昇位置Uと下降位置Dとに昇降させて前記座部2の高さを調節する昇降機構4と、前記座部2の左右位置の上ヒンジピン5に前後回動可能に吊下げられ、下端に使用者が足先を掛ける輪部を有するあぶみ6と、座部2の前部に前後揺動可能に設けた手綱7と、前記座部2及び揺動機構3を支える脚部8と、入力操作部31とを備えて構成されている。
【0019】
図3は、運動装置1の内部構成を示す側面図、図4は、前記揺動機構3を拡大して示す側面図であり、図5はその平面図であり、図6はその背面図である。図3、図4及び図6において、該揺動機構3が揺動した状態を仮想線で示す。
【0020】
座部2が取付けられる台座9は、左右を一対とする連結リンク10を介して可動架台11に前後に揺動可能に支持され、可動架台11はベース12に左右に揺動可能に支持されているとともに、台座9と可動架台11との間には駆動部13が収納されている。前記連結リンク10は、前リンク10aと、後リンク10bとから成る。前リンク10aの上端部は、台座9の前端部に設けた上軸ピン9aに軸着され、前リンク10aの下端部は可動架台11の側板14の前端部に設けた下軸ピン15aに軸着されている。また、後リンク10bの上端部は台座9の後端部に設けた上軸ピン9bに軸着され、後リンク10bの下端部は可動架台11の側板14の後端部に設けた下軸ピン15bに軸着されている。前後の各下軸ピン15a,15bは、連結リンク10を左右方向Yの軸線回りに回動可能に支持する左右軸15を構成しており、これによって、台座9は左右軸15回りに図4の矢印Mで示す前後方向に往復回転移動可能となっている。
【0021】
前記ベース12の前後方向Xの両端部には、図4及び図6に示すように、軸支板16がそれぞれ立設され、可動架台11の前後方向Xの両端部には前記軸支板16と対向する連結板17がそれぞれ垂設され、軸支板16に対して連結板17が前後軸18によって回動可能に連結されている。前後軸18はベース12の中央部の前後2箇所に配置されて可動架台11を前後軸18回りに回動可能に支持するものであり、これによって台座9は前後軸18回りに図6の矢印Nで示す左右方向に回転往復移動可能となっている。
【0022】
一方、駆動部13は、単体のモータ19と、モータ19の出力回転軸20の回転力を台座9の前後方向Xの往復直進移動、左右軸15回りの回転往復移動、前後軸18回りの回転往復移動にそれぞれ変換して、これら3動作を組み合わせて座部2を駆動可能とする2つの駆動部13a,13bとを備えている。本例のモータ19はベース12上に縦据え置きされ、出力回転軸20の突出方向は上向きとされる。
【0023】
前記第1駆動部13aは、前後方向Xの往復直進移動および左右軸15回りの回転往復移動用であり、前記第2駆動部13bは、前後軸18回りの回転往復移動用である。第1駆動部13aは、図4及び図5で示すように、前記出力回転軸20にモータギア21及び第1ギア22を介して連結される第1シャフト23と、第1シャフト23の一端部に偏心して連結される偏心クランク24(図5参照)と、一端部が偏心クランク24に連結され、他端部が前リンク10aに設けた軸ピン10cに軸着されるアームリンク25とから成る。第1シャフト23の両端部は台座9側にそれぞれ回動可能に支持されており、偏心クランク24が第1シャフト23に対して偏心円運動を行うことによって、アームリンク25を介して前リンク10aが前後方向Xに往復移動し、これによって連結リンク10に連結されている台座9、すなわち座部2が図3及び図4の矢印Mで示す方向に揺動可能となっている。
【0024】
また、図5及び図6で示すように、第2駆動部13bは、前記第1シャフト23の連動ギア26と第2ギア27を介して連結された第2シャフト28と、一端部が第2シャフト28の一端部に偏心して連結され、他端部がベース12に回動可能に連結される偏心ロッド29とを備えて構成される。第2シャフト28の両端部は台座9側に回動可能に支持されている。偏心ロッド29は、台座9の左側或いは右側のいずれか一方に配置され(図5及び図6では右側)、偏心ロッド29の上端部29aが図6に示す軸ピン60により第2シャフト28の一端部に対して偏心して連結され、偏心ロッド29の下端部29bはベース12に固定したL形連結金具30に対して軸ピン31により回動可能に連結されている。したがって、第2シャフト28の回転によって、偏心ロッド29の上端部が偏心円運動を行うことで、台座9、すなわち座部2が図6の矢印Nで示すように、前後軸18回りの回転往復移動可能となっている。
【0025】
上記構成によれば、モータ19の一方向に突出する出力回転軸20が回転すると、モータギア21と第1ギア22との噛み合いによって第1シャフト23が回転すると同時に、第1シャフト23の連動ギア26と第2ギア27との噛み合いによって第2シャフト28が回転する。第1シャフト23が回転すると該第1シャフト23の一端部に連結された偏心クランク24が偏心円運動を行い、アームリンク25を介して前リンク10aが前側の左右軸15を中心に前後方向Xに回動する。このとき後リンク10bが協働して後側の左右軸15回りに回動することから、台座9、すなわち座部2は前後方向Xに往復移動および揺動する。一方、第2シャフト28の回転によって、偏心ロッド29の上端部が偏心円運動を行い、台座9、すなわち座部2は前後軸18回りに回転往復移動する。
【0026】
このようにして、使用者が座部2に着座した状態で、座部2は図7に示す前後方向X、左右方向Y、上下方向Zへの運動、およびθX方向、θY方向、θZ方向の揺動を行うことから、身体のバランス機能や運動機能を訓練することができる。しかも、1個のモータ19を用いて3動作を行うことができるので、モータ19の数が減り、モータの制御が簡単になるとともに、低コスト化およびコンパクトを図ることができる。さらに、モータ19の出力回転軸20は一方向に突出していればよく、2方向に突出させる場合には横置きとなるのに対して、縦置きが可能となり、これによって該モータ19を含む揺動機構3全体の設置スペースを狭めてコンパクト化を図ることができ、揺動機構3を座部2内部に格納して、乗馬を模した狙い通りの動作を忠実に再現することが可能になる。
【0027】
入力操作部31の外観例を示す図である。図8に示すように、入力操作部31は、幼児・小児等のいたずらや誤動作を防止するべく入力操作部31をロックする指示する入力を行うためのチャイルドロックボタン311、揺動機構3による揺動動作を開始する指示を入力したり停止する指示を入力したりするための切/入ボタン312、初心者や使い始めの使用者や体力に自身のない使用者が使用する初心者モードで動作する指示を入力するための初心者ボタン313を備える。
【0028】
また、入力操作部31は、自動コースボタン群314、お好みボタン315、速度調節ボタン316、シート傾き調節ボタン317、シート高さ調節ボタン318、使用者情報入力ボタン群319及び表示部320を備える。
【0029】
自動コースボタン群314は、「ソフト」ボタン、「ハード」ボタン、「パワフル」ボタン、「ウエスト」ボタン、「ヒップ」ボタン、「脚力」ボタン、「ストレッチ」ボタンを備えて構成されている。詳細には説明しないが、各ボタンには、揺動機構3の揺動態様(揺動速度やシートの角度等)が予め設定されたコースが対応付けられており、何れかのボタンが操作されると、運動装置1は、そのボタンに対応付けられたコースにおける揺動機構3の揺動態様で動作する。
【0030】
お好みボタン315は、揺動機構3による揺動速度、シート前傾・後傾の角度を手動で設定するためのボタン、速度調節ボタン316は、揺動機構3による揺動速度を調節するためボタン、シート傾き調節ボタン317は、シートの前傾・後傾の角度を調節するためのボタン、シート高さ調節ボタン318は、座面の高さを調節するためのボタンである。使用者情報入力ボタン群319は、使用者の性別や身長等を入力するためのボタン群であり、そのうち「身体入力」ボタンを操作するたびに、入力項目の種別の切替え(例えば性別から身長への切替え)が行われ、また、「+」ボタン及び「−」ボタンにより、その切り替えられた入力項目についての値が増減される又は切替られる。
【0031】
表示部320は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)を備え、映像や使用者へのメッセージ(例えば揺動速度レベル、シート傾きレベル、残り時間、消費カロリー等)を表示する。なお、表示部320は、LCDに代えて例えばプラズマの表示装置でもよく、また、発光体としてのLEDや7セグメントLED(Light Emitting Diode)等を備えてもよい。
【0032】
図9は、運動装置1の電力供給に係る構成を示すブロック図である。なお、図1〜図8に示す構成と同一の構成については同一の番号を付し、その説明を省略する。
【0033】
図9に示すように、運動装置1は、第1制御用電源回路101と、遮断回路102と、第2制御用電源回路103と、負荷104と、第3制御用電源回路105と、マイコン106と、モータ制御回路107と、モータ19とを備える。
【0034】
運動装置1は、詳細には図示しないが、商用電源(AC電源)Eからの電力供給を受けるためのプラグを備え、所定の位置に設置されたコンセントに該プラグが差し込まれることで、商用電源(AC電源)Eからの電力供給を受ける。以下、運動装置1に設けられたプラグが前記コンセントに差し込まれていることを前提として説明する。
【0035】
第1制御用電源回路101は、商用電源Eから供給される電力を基に、前記モータ19の動作に要する電力や負荷104の動作に要する電力等を生成するものである。
【0036】
遮断回路102は、第1制御用電源回路101と第2制御用電源回路103との間の電力供給経路の接断を行うものであり、マイコン106によりその接断動作が制御される。すなわち、本実施形態に係る運動装置1は、前記座部2を可動(前記モータ19を稼動)する通常動作モードと、前記入力操作部31の操作が受付可能な状態で前記座部2の可動(前記モータ19の稼動)を停止(休止)する待機モードとを備えており、前記遮断回路102は、前記通常動作モードのときには、第1制御用電源回路101と第2制御用電源回路103との間の電力供給経路を接続する一方、前記待機モードのときには、該電力供給経路を遮断する。
【0037】
これにより、前記待機モードのときには、負荷104には電力が供給されなくなるから、運動装置1が使用されていないときにも負荷104への電力供給が行われる場合に比して消費電力を低減することができる。
【0038】
前記通常動作モードから前記待機モードへの移行は、例えば、揺動機構3の揺動動作(プレイ)を終了すべきタイミングに達したり、前記切/入ボタン312により、揺動機構3による揺動動作を停止する指示が入力されたりしたときに行われる。
【0039】
負荷104は、例えば前記表示部320など前記モータ19以外の電力負荷である。
【0040】
第3制御用電源回路105は、商用電源Eから供給される電力を基に、マイコン106の動作に要する電力等を生成するものである。
【0041】
マイコン106は、図略のCPU(Central Processing Unit:中央演算処理部)と、そのCPUの動作を規定するプログラムを格納するROM(Read Only Memory)やデータを一時的に保管する機能や作業領域としての機能を有するRAM(Random Access Memory)等を備えて構成されたマイクロコンピュータを有してなり、第3制御用電源回路105から電力の供給を受けて、当該運動装置1の全体制御を司るものである。
【0042】
また、本実施形態に係るマイコン106は、遮断回路102の接断動作を制御する遮断制御部1061と、モータ制御回路107の動作を制御するスイッチング制御部1062とを有する。なお、マイコン106は、省電力モードを有し、運動装置1が前記待機モードのときに該マイコン106は省電力モードに設定される。省電力モードでは、マイコン106が発揮する複数の機能のうちスイッチング制御部1062及び後述する保持部1064としての機能を含む一部の機能を除き大部分の機能が停止するように設計されている。
【0043】
モータ制御回路107は、マイコン106の指示に基づき、前記第1制御用電源回路101から供給される電力をモータ19に供給するものである。モータ19は、例えばコイルL1〜L3(図10参照)を有する3相モータであり、各コイルL1〜L3にそれぞれ交流電流が流れることで生じる誘導磁界によってロータを回転駆動する原理で構成されるものである。図10は、前記モータ19として3相モータを想定したときのモータ制御回路107の回路図を示したものである。
【0044】
図10に示すように、モータ制御回路107は、入力端子(例えばエミッタ端子)、出力端子(例えばコレクタ端子)及び制御端子(例えばベース端子)の3端子をそれぞれ備えたトランジスタ等からなるスイッチング素子SW1〜SW6を備えて構成されている。
【0045】
これらのスイッチング素子SW1〜SW6は、モータ19に備えられる各相のコイルL1,L2,L3の各々に対して2つずつ対応付けられている。すなわち、スイッチング素子SW1,SW2はコイルL1に対応付けられ、スイッチング素子SW3,SW4はコイルL2に対応付けられ、スイッチング素子SW5,SW6はコイルL3に対応付けられている。
【0046】
そして、スイッチング素子SW1の出力端子とスイッチング素子SW2の入力端子とが接続されており、この接続点にコイルL1の一方端子が接続されている。また、スイッチング素子SW1の入力端子は前記第1制御用電源回路101に接続されており、スイッチング素子SW2の出力端子はグランドに接続されており、スイッチング素子SW1,SW2の各制御端子は、マイコン106にそれぞれ接続されている。
【0047】
同様に、スイッチング素子SW3の出力端子とスイッチング素子SW4の入力端子とが接続されており、この接続点にコイルL2の一方端子が接続されている。また、スイッチング素子SW3の入力端子は前記第1制御用電源回路101に接続されており、スイッチング素子SW4の出力端子はグランドに接続されており、スイッチング素子SW3,SW4の各制御端子は、マイコン106にそれぞれ接続されている。
【0048】
同様に、スイッチング素子SW5の出力端子とスイッチング素子SW6の入力端子とが接続されており、この接続点にコイルL3の一方端子が接続されている。また、スイッチング素子SW5の入力端子は前記第1制御用電源回路101に接続されており、スイッチング素子SW6の出力端子はグランドに接続されており、スイッチング素子SW5,SW6の各制御端子は、マイコン106にそれぞれ接続されている。
【0049】
前記各スイッチング素子SW1〜SW6のオンオフ動作はマイコン106により制御される。すなわち、前記通常動作モードのときには、グランドに接続されているスイッチング素子SW2,SW4,SW6が前記マイコン106によりそれぞれ常時オフにされ、且つ、前記第1制御用電源回路101に接続されているスイッチング素子SW1,SW3,SW5が、前記マイコン106により所定の周波数でオンオフされる。このスイッチング素子SW1,SW3,SW5のオンオフ動作は、互いに、各コイルL1〜L3に供給すべき交流電流の予め定められた位相差φを設けて行われる。
【0050】
これにより、図略のロータが回転駆動され、該ロータに接続された前記出力回転軸20の回転力が前記駆動部13a,13bにより台座9の前後方向Xの往復直進移動、左右軸15回りの回転往復移動及び前後軸18回りの回転往復移動にそれぞれ変換され、これら3動作が組み合わされて座部2が揺動されることとなる。
【0051】
一方、前記待機モードのときには、前記第1制御用電源回路101に接続されているスイッチング素子SW1,SW3,SW5がそれぞれ常時オフされる。これにより、各コイルL1〜L3には前記第1制御用電源回路101から電力が供給されない。
【0052】
また、グランドに接続されているスイッチング素子SW2,SW4,SW6はそれぞれ常時オンされる。これにより、コイルL1は、導通状態となったスイッチング素子SW2を介してグランドに接続され、コイルL2は、導通状態となったスイッチング素子SW4を介してグランドに接続され、コイルL3は、導通状態となったスイッチング素子SW6を介してグランドに接続されることとなる。なお、スイッチング素子SW1,SW3,SW5は前記第1スイッチング素子の一例であり、スイッチング素子SW2,SW4,SW6は前記第2スイッチング素子の一例である。
【0053】
ここで、その状態で使用者が座部2に乗ったり座部2にもたれかかったりして座部2が僅かに動いたところで、該座部2の動きが前記駆動部13a,13bを介して前記ロータに回転動作となって伝達し、前記各コイルL1〜L3には、前記通常動作モードでコイルL1〜L3に発生する起電力とは逆の起電力(逆起電力)がそれぞれ発生する。すなわち、モータ19は電動機として機能することとなる。
【0054】
そして、前記逆起電力に起因して発生する誘導磁界により、前記ロータには各相のコイルL1〜L3から該ロータの回転を阻止(規制)しようとする方向の磁力が作用する。これにより、ロータの回転にブレーキが働く。その結果、待機モード中に使用者が座部2に乗ろうとしたり座部2にもたれかかったりしても、速やかに座部2の動きが規制される。
【0055】
ところで、何時、使用者が座部2に乗ったり座部2にもたれかかったりするかは不定であるため、前述のようなブレーキ機能を待機モード中常に発揮できるようにしておく必要がある。ブレーキ機能を待機モード中常に発揮できるようにしておくためには、第1制御用電源回路101に接続されているスイッチング素子SW1,SW3,SW5を常時オフ状態に維持し、且つ、グランドに接続されているスイッチング素子SW2,SW4,SW6を常時オン状態に維持しておく必要がある。
【0056】
ここで、本実施形態に係る運動装置1のマイコン106は、前述したように、運動装置1が待機モード中は省電力モードに設定され、該省電力モードでは大部分の機能は停止するが、各スイッチング素子SW1〜SW6のオンオフ状態を維持する機能については、前記省電力モード中でも常に発揮できるようになっている。
【0057】
マイコン106は、前記スイッチング素子SW1〜SW6の制御端子がそれぞれ接続される各I/Oポートの前記省電力モードにおける状態(H(ハイ)又はL(ロー))を予め記憶する記憶部1063と、前記I/Oポートの状態(H(ハイ)又はL(ロー))を保持する保持部1064とを有している。
【0058】
そして、保持部1064は、当該運動装置1のモードが通常動作モードから待機モードに移行する際に、前記記憶部1063の記憶内容に基づいて前記各I/Oポートの状態を設定し、待機モードにおいてマイコン106が省電力モードに設定されている期間、前記第3制御用電源回路105からの電力を受けつつ前記各I/Oポートの状態を保持する動作を実施する。
【0059】
なお、前記記憶部1063及び保持部1064としての機能を有するマイコンとしては、パナソニック株式会社製の型番「MN101C309A」のマイコンが採用可能であり、このマイコンがもつ省電力モード(STOPモード)において前記記憶部1063及び保持部1064としての機能が発揮されるようになっている。
【0060】
これにより、マイコン106への供給電力を極力抑制しつつ、該マイコン106によって前記モータ19を発電機として動作可能な状態とすることができる。
【0061】
以上のように、本実施形態では、モータ19の各コイルL1,L2,L3に対してそれぞれ設けられている、第1制御用電源回路101に接続されたスイッチング素子SW1,SW3,SW5と、グランドに接続されたスイッチング素子SW2,SW4,SW6とについて、運動装置1が通常動作モードから待機モードに移行するときには、グランドに接続されている方のスイッチング素子SW2,SW4,SW6をオンし、且つ、第1制御用電源回路101に接続されている方のスイッチング素子SW1,SW3,SW5をオフするようにして、待機モード中、モータ19を発電機として動作可能な状態とした。
【0062】
これにより、待機モード中に使用者が座部2に乗ったり可動部にもたれかかったりしても、速やかに座部2の動きにブレーキをかけることができ、座部2ができるだけ動かないようにすることができる。その結果、運動装置1の安全性を向上することができる。
【0063】
なお、本件は、前記実施形態に代えて又は前記実施形態に加えて、次の様な形態も含むものである。
【0064】
(1)前記第1の実施形態では、前記待機モード中の各スイッチング素子SW1〜SW6の状態を維持する機能(保持部1064)をマイコン106に搭載したが、この形態に代えて、マイコン106のI/Oポートと各スイッチング素子SW1〜SW6の制御端子との間に、例えばサイリスタなどのラッチ回路素子を設置することで、前記機能を実現することもできる。図11に示す回路素子は、サイリスタと等価な回路を示す回路図である。
【0065】
図11に示すように、サイリスタ110は、PNPトランジスタTr1とNPNトランジスタTr2とを組み合わせた回路と等価な回路素子である。この等価回路においては、PNPトランジスタTr1のゲートとNPNトランジスタTr2のアノードとが接続点P1で接続されており、PNPトランジスタTr1のカソードとNPNトランジスタTr2のゲートとが接続点P2で接続されている。NPNトランジスタTr2のカソードはグランドに接続されている。
【0066】
また、該等価回路は、端子T1〜T3を有しており、PNPトランジスタTr1のアノードが端子T2を介して前記第1制御用電源回路101に接続されている。また、PNPトランジスタTr1のゲートとNPNトランジスタTr2のアノードとの接続点P1は、端子T1を介してマイコン106に接続されている。PNPトランジスタTr1のカソードとNPNトランジスタTr2のゲートとの接続点P2は、前記端子T3を介して対応するスイッチング素子に接続されている。
【0067】
このような構成を有する回路においては、マイコン106がI/OポートをH(ハイ)とすると、PNPトランジスタTr1及びNPNトランジスタTr2がそれぞれオン(導通状態)となる。ここで、前記第1制御用電源回路101には商用電源Eから電力が供給されるため、PNPトランジスタTr1及びNPNトランジスタTr2には、該第1制御用電源回路101から供給される電流が流れ続ける。これにより、各スイッチング素子SW1〜SW6の状態が維持される。また、マイコン106がI/Oポートの状態をL(ロー)とすることで、PNPトランジスタTr1及びNPNトランジスタTr2がそれぞれオフ(非導通状態)となる。
【0068】
これを用い、前記通常動作モードから待機モードに移行するときには、マイコン106が、スイッチング素子SW1,SW3,SW5にそれぞれ接続された各サイリスタの制御端子と接続されたI/Oポートの状態をL(ロー)とするとともに、スイッチング素子SW2,SW4,SW6にそれぞれ接続された各サイリスタの制御端子と接続されたI/Oポートの状態をH(ハイ)とすることで、前記各I/Oポートの状態を変化させる必要が生じる(待機モードから通常動作モードに切り替えるべきときがくる)まで、スイッチング素子SW1,SW3,SW5にそれぞれ接続されたサイリスタが非導通状態を維持するとともに、スイッチング素子SW2,SW4,SW6にそれぞれ接続されたサイリスタが導通状態を維持する。
【0069】
これにより、待機モード中、各相において前述のブレーキ作用を働かせることができる。その結果、待機モード中、ロータの回転にブレーキをかけることができ、待機モード中に使用者が座部2に乗ったり座部2にもたれかかったりしても、速やかに座部2の動きが規制される。
【0070】
(2)前記第1の実施形態や前記変形形態(1)では、何時、使用者が座部2に乗ったり座部2にもたれかかったりするかは不定であり、前記ブレーキ機能を待機モード中常に発揮できるようにしておく必要があるとの観点から、前記マイコン106に前記保持部1064を搭載したり前記サイリスタ等を備えたりしたが、次のような構成を採用することで、一時的に前記ブレーキ機能を働かせるようにすることもできる。
【0071】
すなわち、本実施形態の運動装置1は、座部2が動く可能性のある使用者の予め定められた動作を検出する人体センサ108(図9参照)を備え、座部2が動く可能性のある予め定められた動作を使用者がとったことが前記人体センサ108により検出されると、予め定められた時間、前記スイッチング素子SW1,SW3,SW5をオフし前記スイッチング素子SW2,SW4,SW6をオンさせるようにしてもよい。
【0072】
前記人体センサ108としては、前記座面又はその近傍に設置され、前記使用者が前記座部2に乗ったときにオンされるプッシュスイッチや、前記手綱7にそれぞれ設置された一対の電極であって、使用者が前記手綱7を把持する動作を行ったときに前記両電極同士が該使用者の人体を介して電気的に導通する電極を備えて構成されるものが一例として想定される。
【0073】
そして、座部2が動く可能性のある使用者の予め定められた動作として、座部2に乗るべく座面に足などを載せる動作を想定した場合には前記プッシュスイッチが採用可能であり、座部2に乗ったり該座部2から降りたりするべく手綱7を把持したり離したりする動作を想定した場合には前記一対の電極が採用可能である。
【0074】
このような構成を備えることにより、必要なとき(前記ブレーキを働かせなければ座部2が動いてしまうような動作を使用者が行ったとき)だけ、前記モータ19を発電機として動作可能な状態として座部2が殆ど動かないようにすることができる。
【0075】
(3)本件は、前記の形態に限定されるものではなく、使用者が起立する基台を揺動させることで、例えばサーフィンを模した運動を使用者に行わせるものなどの運動装置や、図12,図13に示すような運動装置も想定範囲である。
【0076】
図12(a)は、他の実施形態に係る運動装置500の側面図、図6は平面図である。
【0077】
この運動装置500は、使用者が腰を掛ける座部501と、この座部501を揺動運動させる運動機構502と、座部501を昇降させる昇降機構503と、使用者が膝を所定の角度θで曲げた状態で左右の足をそれぞれ乗せる足置き部504とを備えている。
【0078】
運動機構502は、具体的に図示しないが、内蔵された電動モータ、クランクアーム等によって、座部501を前後方向、左右方向、上下方向に3次元的に揺動運動させるものである。昇降機構503は、具体的に図示しないが、内蔵された電動モータ、ラック・ピニオン(若しくはねじ軸)等によって、座部501を上昇位置Uと下降位置Dとに昇降させて、座部501の高さを調節するものである。これにより、使用者の膝角度θは、効果的な運動を行うことができる所定の角度に調整することができる。
【0079】
ベース部(基台)505の前部には支柱506が取付けられ、この支柱506の上端には、使用者が握るためのハンドル507が設けられている。
【0080】
そして、使用者が座部501に腰を掛けた状態で、座部501を揺動することで使用者の脚部に体重が変化して加わるので、主として使用者の太ももが鍛えられるようになる。
【0081】
本件は、このような運動装置の他、図14に示すようなマッサージ機にも採用可能である。図14に示すマッサージ機600は、使用者が腰を掛ける座部601と、使用者が背中を凭れる背もたれ部602と、使用者をマッサージする施療子やエアーバッグ等のマッサージ部603とを備えて構成されている。
【符号の説明】
【0082】
1 運度装置
2 座部
3 揺動機構
101 第1制御用電源回路
102 遮断回路
103 第2制御用電源回路
104 負荷
105 第3制御用電源回路
106 マイコン
1061 遮断制御部
1062 スイッチング制御部
1063 記憶部
1064 保持部
107 モータ制御回路
19 モータ
31 入力操作部
L1〜L3 コイル
SW1〜SW6 スイッチング素子
110 サイリスタ
Tr1 PNPトランジスタ
Tr2 NPNトランジスタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者が乗る可動部と、
コイルに交流電流が流れることで生じる誘導磁界によってロータを回転駆動して動力を発生する原理で構成される電動機を備え、該電動機により生成される動力を用いて前記可動部を駆動し該可動部の動作状態を変化させる駆動部と、
前記電動機に供給すべき所要の電力を生成する電源回路と、
当該健康機器のモードを、前記可動部を駆動するべく前記コイルに予め定められた周波数で間欠的に電力を供給する通常動作モードと、前記可動部の駆動を休止する待機モードとの間で択一的に設定するスイッチング制御部と、
前記コイルと前記電源回路との間の電力経路を接断する第1スイッチング素子と、
前記コイルとグランドとの間の電力経路を接断する第2スイッチング素子とを備え、
前記スイッチング制御部は、前記通常動作モードのときに、前記第1及び第2スイッチング素子を用いて前記コイルに予め定められた周波数で間欠的に電力を供給し、前記待機モードのときに、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせることにより前記電動機が発電機として動作可能な状態とする健康機器。
【請求項2】
前記スイッチング制御部は、当該健康機器が前記通常動作モードから待機モードに移行するときに、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせ、
前記待機モード中、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンした状態を保持する保持部を更に備える請求項1に記載の健康機器。
【請求項3】
当該健康機器の全体的な制御を行うマイコンを更に備えており、
前記第1及び第2スイッチング素子は、前記マイコンの各I/Oポートに接続される制御端子を有して前記マイコンによりオンオフの制御を受け、
前記マイコンは、
当該健康機器が待機モードのときに、前記通常動作モード時より消費電力が少ない省電力モードとなるとともに、
前記スイッチング制御部と、前記保持部と、前記第1及び第2スイッチング素子の制御端子がそれぞれ接続される前記各I/Oポートの状態につき前記省電力モードで設定すべき状態を予め記憶する記憶部とを有し、
前記スイッチング制御部は、当該マイコンが省電力モードに移行する際に、前記記憶部の記憶内容に基づいて前記各I/Oポートの状態を設定し、
前記保持部は、前記省電力モード中、前記各I/Oポートの状態を保持する動作を実施する請求項1又は2に記載の健康機器。
【請求項4】
使用者の予め定められた動作を検出する人体センサを更に備え、
前記スイッチング制御部は、前記人体センサにより使用者が前記予め定められた動作をとったことが検出されると、予め定められた時間、前記第1スイッチング素子をオフし前記第2スイッチング素子をオンさせる請求項1に記載の健康機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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