側溝用型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロック
【課題】側溝用ブロックの側方に導水部材を簡単に、コストを安価にしてかつ、一体形成できる側溝用ブロックの型枠装置及び側溝用ブロックの提供。
【解決手段】磁性体部材で形成された側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着されたぬき型枠5と磁性体金属からなる側型枠2の間の吸引力により前記網部材4と前記ぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
【解決手段】磁性体部材で形成された側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着されたぬき型枠5と磁性体金属からなる側型枠2の間の吸引力により前記網部材4と前記ぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンクリート製側溝を形成する型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンクリート製の側溝用ブロックは側溝用ブロック用の型枠装置により形成される。
すなわち、例えば、底型枠を水平方向にして設置し、該底型枠上に一定の間隔をおいて一対の側型枠を拡開可能にして連結、立設し、かつ前記底型枠及び一対の側型枠で形成された空間の略中央部には水路用の断面略逆たまご状をなす内型枠を設置して形成している。
【0003】
そして、一般には当該型枠装置を前後の型枠をも含めて組み立てて略ボックス状にし、その型枠装置内にコンクリートを充填して固化させ、その後、前記型枠装置を脱型して側溝用ブロックを形成するのである。
【0004】
ところで、特許第2987575号特許公報に記載されている様に、側壁に接する地表水を側溝内へ導水する導水部材付の側溝ブロックが近年要請され、提案されるに至っている。
前記導水部材付側溝ブロックは、該側溝ブロックの上側外側面一方側所定位置に孔部又は切欠部を穿設することにより、導入溝空間を形成するとともに該側溝ブロックの内側流水通路と連通させている。
さらに、硬質の板状基盤であって表裏面間に導水のために複数の孔又は切欠がなされている導水部材が前記導入溝空間に装着されており、もって導水部材付の側溝ブロックが形成されている。
しかしながら、このような従来の導水部材付側溝ブロックは、まず型枠に前記孔部または切欠部形成用の補助型枠を取り付けて、所定位置に孔部又は切欠部を有する側溝ブロックを形成しその後に、当該位置に導水部材を接着又は締結具使用等により装着することにより完成させるというものである。該導水部材の装着については、側溝ブロックの現地施行時に行うものと、工場製作時に行うものが存在する。しかし、いずれにせよこのような導水部材付側溝ブロックの形成は、標準的側溝ブロックの形成と比較するときわめて作業手間であり、コスト高になるという課題が指摘されていた。
【0005】
【特許文献1】特許第2987575号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かくして、本発明は、前記従来の課題を解消するために創案されたものであって、いわゆる側溝用ブロックの側方に導水部材を簡単に、コストを安価にしてかつ、一体形成できる側溝用ブロックの型枠装置及び側溝用ブロックを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による側溝用ブロックの型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックは、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、ぬき型枠と前記側型枠とを連結する取付部材により網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、少なくとも一方側は磁性体部材で形成された一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着された、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
磁性体部材で形成された側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、マグネットと前記側型枠とにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、磁性体部材で形成され、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、前記ぬき型枠と前記側型枠外側に設けたマグネットとにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
型枠装置内にコンクリートを充填し、充填したコンクリートの固化後脱型して形成した、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明による側溝用ブロックの型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックであれば、いわゆる側溝用ブロックの側方に導水用部材を含む排水装置を簡単に、かつコストを安価にして一体形成できるとの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
本発明による側溝用ブロックの型枠装置は、まず、水平方向に設置された底型枠1と、該底型枠1上に間隔をおいて立設された一対の側型枠2,2と、前記底型枠1と側型枠2,2により囲まれた空間に設置される内型枠3とを備えて構成されている。
【0010】
ここで、内型枠3は断面略卵形あるいは略方形の形状に構成されており、その前後方向を前型枠(図示せず)及び後型枠(図示せず)により支持され、前記囲まれた空間の中央付近にいわゆる宙に浮いたような状態で設置されている。しかして該内型枠3により側溝用ブロック内に流路となる中空部が形成されることになる。また側壁枠2、2の少なくとも一方側については、鉄などの磁性体部材で形成されている。
次に、網部材4は基部11と該基部11の幅方向両端から折れ曲がって張り出すアンカー部12,12から構成され、断面略コ字状に形成されている。ここで網部材4の材質及び形態については、折り曲げたパンチングメタル又は金網、アンカー部のついたパンチングメタル又は金網、外部側面側に網状の孔が穿設されたプラスチック板等が好ましい。
【0011】
次に、符号5はぬき型枠を示す。該ぬき型枠5は、導入溝空間を形成するための型枠であり長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう断面略方形をなす立方体形状、いわゆるくさび型に形成されている。これは型枠脱型時におけるぬき型枠5の取り外し容易性を考慮したものである。そして、断面略台形の長辺側を底面6側として網部材4を側型枠2と挟着固定して網付き導入溝空間を形成する。このようなぬき型枠5の配置により導入溝空間の集水側孔を連通孔側に比して広く形成できる。側溝上部において広い範囲で集水可能とする為である。
また、上述のとおり網付き導入溝空間形成のために、ぬき型枠5は、網部材4を側型枠2と挟着固定する必要がある。図9及び図10においては、ぬき型枠5の底面6にボルト用ネジ孔16を設け、ボルト15の先端を側型枠2取付孔および網部材4を貫通させ、前記ボルト用ネジ孔16に蝶合させて、連結固定する態様を示している。
また、このような取付部材を使用する連結方法以外に、マグネットを使用する連結方法がある。図6は、ぬき型枠5の底面6側に複数のマグネット7を装着してある実施例を示す。ここで、当該マグネット7の装着に際しては、ぬき型枠5の底面6が面一になるように埋め込み装着することが好ましい。また、このようにぬき型枠5の底面6側に複数のマグネット7を装着する場合であれば、ぬき型枠5の材質については、プラスチック、ゴムなどの合成樹脂部材等で構成でき安価なコストで作成できるというメリットがある。一方ぬき型枠5を鉄部材などの常磁性体で構成する場合には、マグネット7は必ずしも底面6に露出するよう装着する必要はない。ぬき型枠5内に装着されていればよい。
またぬき型枠5にマグネット7を装着せずに、ぬき型枠5の材質自体をマグネット7または磁化した金属部材としてもよい。
【0012】
また、図5及び6から理解されるように、基部8と一方側の折曲片9との折れ曲がり角度は約90度になっているが、基部8と型枠下側に位置する他方側の折曲片10との折れ曲がり角度は90度より拡開され、約100度以上の角度にされている。これは製造された側溝用ブロックの側壁上方側が約90度の角度での凹みが形成されると、その角部が補損しやすいことを考慮したものである。
【0013】
以下に本発明の使用状態について説明する。
【実施例1】
【0014】
図1、図9及び図10に示すように、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、ぬき型枠5と前記側型枠2とを連結する取付部材のボルト15により前記網部材4とぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0015】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接されるとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置される。その後、ぬき型枠5のボルト用ネジ孔16が穿設されている底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
そして、ボルト15の先端を側型枠2取付孔および網部材4を貫通させ、前記ボルト用ネジ孔16に蝶合させて、連結固定する。このようにして、網部材4は、ぬき型枠5と前記側型枠2によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化し型枠脱型時は、ボルト15を抜いた後、側型枠2を拡開、開放し、ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわち、くさび形をしたぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易にぬき型枠5を取り外せるのである。そして該引き抜き箇所に、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例2】
【0016】
図1及び図7に示すように、磁性体部材で形成された側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着されたぬき型枠5と磁性体金属からなる側型枠2の間の吸引力により前記網部材4と前記ぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0017】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
このようにして、網部材4は、前記ぬき型枠5と前記側型枠2によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化し型枠脱型時は、側型枠2を開放すると、前記ぬき型枠5と側型枠2の間に物理的距離が発生し磁力による吸引力は及ばなくなる。そこで前記ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわちくさび形をした前記ぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易に前記ぬき型枠5を取り外すことができる。また該引き抜き箇所には、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例3】
【0018】
次に、図8には第3実施例が示されている。上記第2実施例との差異は、側型枠2に磁性体部材を使用していない点、ぬき型枠5はマグネット自体で形成されることなくまた、マグネットは装着されずに、磁性体部材で形成する点、及び側型枠2外側に外付けマグネット13を装着することによって、前記ぬき型枠5と網部材4を挟着固定する点である。
図8の実施例を説明すると、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4と前記ぬき型枠5が保持される。これは、側型枠2の外側面に装着された外付けマグネット13と磁性体部材からなる前記ぬき型枠5の間の吸引力により前記網部材4とぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0019】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。そして側型枠2の外側面に外付けマグネット13を装着する。
このようにして、網部材4は、外付けマグネット13と前記ぬき型枠5によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化しての型枠脱型時は、側型枠2を開放すると、前記ぬき型枠5と外付けマグネット13の間に物理的距離が発生し磁力による吸引力は及ばなくなる。そこで前記ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわちくさび形をした前記ぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易に前記ぬき型枠5を取り外すことができる。また該引き抜き箇所には、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例4】
【0020】
次に図3、4及び図11には、本発明の型枠装置により形成された側溝用ブロックを示す。網付き導入溝空間は、当該ブロック長手方向の両端部に半分開口状態で形成され、その溝下辺は、ブロック長手方向中央側から端部側に向かって下り勾配で形成されている。また、該ブロックの内側流水通路と網付き導入溝空間を連通させる連通孔も、該ブロック長手方向両端断面部に半分開口状態で形成されている。したがって、当該側溝ブロックを他の側溝ブロックと連結接続することにより、前記網付き導入溝空間は、溝下辺がV字状をなす一つの閉じた空間として形成される。また、前記連通孔は一つの孔の状態に形成され、前記溝下辺の最下部に形成されることより、側溝上部の広い範囲から集めた排水をスムーズに内側流水通路に流すことが可能となる。
このように、本発明の型枠装置により形成された側溝用ブロックには、該側溝ブロックの連結接続敷設により接続面に一つの一体化した導水部材が形成されることになる。
しかして、ブロック敷設の最端部においては、該ブロック端部に存在する網付き導入溝空間及び連通孔の開口部分を封止するコンクリート板状の封止ブロックを設置する。 その結果通常の接続面に形成される場合に比して1/2の大きさの導水部材が最端部に形成され所定の機能を果たすことになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の構成を説明する構成説明図(その1)である。
【図2】本発明の構成を説明する構成説明図(その2)である。
【図3】本発明の構成を説明する構成説明図(その3)である。
【図4】本発明の構成を説明する構成説明図(その4)である。
【図5】ぬき型枠を説明する構成説明図(その1)である。
【図6】ぬき型枠を説明する構成説明図(その2)である。
【図7】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その1)である。
【図8】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その2)である。
【図9】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その3)である。
【図10】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その4)である。
【図11】型枠装置により形成された側溝用ブロックを説明する構成説明図である
【符号の説明】
【0022】
1 底型枠
2 側型枠
3 内型枠
4 網部材
5 ぬき型枠
6 底面
7 マグネット
8 基部
9 折曲片
10 折曲片
11 基部
12 アンカー部
13 外付けマグネット
14 ぬき型枠底面下辺
15 ボルト
16 ボルト用ネジ孔
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばコンクリート製側溝を形成する型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、コンクリート製の側溝用ブロックは側溝用ブロック用の型枠装置により形成される。
すなわち、例えば、底型枠を水平方向にして設置し、該底型枠上に一定の間隔をおいて一対の側型枠を拡開可能にして連結、立設し、かつ前記底型枠及び一対の側型枠で形成された空間の略中央部には水路用の断面略逆たまご状をなす内型枠を設置して形成している。
【0003】
そして、一般には当該型枠装置を前後の型枠をも含めて組み立てて略ボックス状にし、その型枠装置内にコンクリートを充填して固化させ、その後、前記型枠装置を脱型して側溝用ブロックを形成するのである。
【0004】
ところで、特許第2987575号特許公報に記載されている様に、側壁に接する地表水を側溝内へ導水する導水部材付の側溝ブロックが近年要請され、提案されるに至っている。
前記導水部材付側溝ブロックは、該側溝ブロックの上側外側面一方側所定位置に孔部又は切欠部を穿設することにより、導入溝空間を形成するとともに該側溝ブロックの内側流水通路と連通させている。
さらに、硬質の板状基盤であって表裏面間に導水のために複数の孔又は切欠がなされている導水部材が前記導入溝空間に装着されており、もって導水部材付の側溝ブロックが形成されている。
しかしながら、このような従来の導水部材付側溝ブロックは、まず型枠に前記孔部または切欠部形成用の補助型枠を取り付けて、所定位置に孔部又は切欠部を有する側溝ブロックを形成しその後に、当該位置に導水部材を接着又は締結具使用等により装着することにより完成させるというものである。該導水部材の装着については、側溝ブロックの現地施行時に行うものと、工場製作時に行うものが存在する。しかし、いずれにせよこのような導水部材付側溝ブロックの形成は、標準的側溝ブロックの形成と比較するときわめて作業手間であり、コスト高になるという課題が指摘されていた。
【0005】
【特許文献1】特許第2987575号特許公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
かくして、本発明は、前記従来の課題を解消するために創案されたものであって、いわゆる側溝用ブロックの側方に導水部材を簡単に、コストを安価にしてかつ、一体形成できる側溝用ブロックの型枠装置及び側溝用ブロックを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明による側溝用ブロックの型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックは、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、ぬき型枠と前記側型枠とを連結する取付部材により網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、少なくとも一方側は磁性体部材で形成された一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着された、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
磁性体部材で形成された側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、マグネットと前記側型枠とにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、磁性体部材で形成され、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、前記ぬき型枠と前記側型枠外側に設けたマグネットとにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とし、
または、
型枠装置内にコンクリートを充填し、充填したコンクリートの固化後脱型して形成した、
ことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0008】
本発明による側溝用ブロックの型枠装置及び該型枠装置により形成された側溝用ブロックであれば、いわゆる側溝用ブロックの側方に導水用部材を含む排水装置を簡単に、かつコストを安価にして一体形成できるとの優れた効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下本発明を図に示す実施例に基づいて説明する。
本発明による側溝用ブロックの型枠装置は、まず、水平方向に設置された底型枠1と、該底型枠1上に間隔をおいて立設された一対の側型枠2,2と、前記底型枠1と側型枠2,2により囲まれた空間に設置される内型枠3とを備えて構成されている。
【0010】
ここで、内型枠3は断面略卵形あるいは略方形の形状に構成されており、その前後方向を前型枠(図示せず)及び後型枠(図示せず)により支持され、前記囲まれた空間の中央付近にいわゆる宙に浮いたような状態で設置されている。しかして該内型枠3により側溝用ブロック内に流路となる中空部が形成されることになる。また側壁枠2、2の少なくとも一方側については、鉄などの磁性体部材で形成されている。
次に、網部材4は基部11と該基部11の幅方向両端から折れ曲がって張り出すアンカー部12,12から構成され、断面略コ字状に形成されている。ここで網部材4の材質及び形態については、折り曲げたパンチングメタル又は金網、アンカー部のついたパンチングメタル又は金網、外部側面側に網状の孔が穿設されたプラスチック板等が好ましい。
【0011】
次に、符号5はぬき型枠を示す。該ぬき型枠5は、導入溝空間を形成するための型枠であり長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう断面略方形をなす立方体形状、いわゆるくさび型に形成されている。これは型枠脱型時におけるぬき型枠5の取り外し容易性を考慮したものである。そして、断面略台形の長辺側を底面6側として網部材4を側型枠2と挟着固定して網付き導入溝空間を形成する。このようなぬき型枠5の配置により導入溝空間の集水側孔を連通孔側に比して広く形成できる。側溝上部において広い範囲で集水可能とする為である。
また、上述のとおり網付き導入溝空間形成のために、ぬき型枠5は、網部材4を側型枠2と挟着固定する必要がある。図9及び図10においては、ぬき型枠5の底面6にボルト用ネジ孔16を設け、ボルト15の先端を側型枠2取付孔および網部材4を貫通させ、前記ボルト用ネジ孔16に蝶合させて、連結固定する態様を示している。
また、このような取付部材を使用する連結方法以外に、マグネットを使用する連結方法がある。図6は、ぬき型枠5の底面6側に複数のマグネット7を装着してある実施例を示す。ここで、当該マグネット7の装着に際しては、ぬき型枠5の底面6が面一になるように埋め込み装着することが好ましい。また、このようにぬき型枠5の底面6側に複数のマグネット7を装着する場合であれば、ぬき型枠5の材質については、プラスチック、ゴムなどの合成樹脂部材等で構成でき安価なコストで作成できるというメリットがある。一方ぬき型枠5を鉄部材などの常磁性体で構成する場合には、マグネット7は必ずしも底面6に露出するよう装着する必要はない。ぬき型枠5内に装着されていればよい。
またぬき型枠5にマグネット7を装着せずに、ぬき型枠5の材質自体をマグネット7または磁化した金属部材としてもよい。
【0012】
また、図5及び6から理解されるように、基部8と一方側の折曲片9との折れ曲がり角度は約90度になっているが、基部8と型枠下側に位置する他方側の折曲片10との折れ曲がり角度は90度より拡開され、約100度以上の角度にされている。これは製造された側溝用ブロックの側壁上方側が約90度の角度での凹みが形成されると、その角部が補損しやすいことを考慮したものである。
【0013】
以下に本発明の使用状態について説明する。
【実施例1】
【0014】
図1、図9及び図10に示すように、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、ぬき型枠5と前記側型枠2とを連結する取付部材のボルト15により前記網部材4とぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0015】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接されるとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置される。その後、ぬき型枠5のボルト用ネジ孔16が穿設されている底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
そして、ボルト15の先端を側型枠2取付孔および網部材4を貫通させ、前記ボルト用ネジ孔16に蝶合させて、連結固定する。このようにして、網部材4は、ぬき型枠5と前記側型枠2によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化し型枠脱型時は、ボルト15を抜いた後、側型枠2を拡開、開放し、ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわち、くさび形をしたぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易にぬき型枠5を取り外せるのである。そして該引き抜き箇所に、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例2】
【0016】
図1及び図7に示すように、磁性体部材で形成された側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4とぬき型枠5が保持されている。これは、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着されたぬき型枠5と磁性体金属からなる側型枠2の間の吸引力により前記網部材4と前記ぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0017】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。
このようにして、網部材4は、前記ぬき型枠5と前記側型枠2によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化し型枠脱型時は、側型枠2を開放すると、前記ぬき型枠5と側型枠2の間に物理的距離が発生し磁力による吸引力は及ばなくなる。そこで前記ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわちくさび形をした前記ぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易に前記ぬき型枠5を取り外すことができる。また該引き抜き箇所には、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例3】
【0018】
次に、図8には第3実施例が示されている。上記第2実施例との差異は、側型枠2に磁性体部材を使用していない点、ぬき型枠5はマグネット自体で形成されることなくまた、マグネットは装着されずに、磁性体部材で形成する点、及び側型枠2外側に外付けマグネット13を装着することによって、前記ぬき型枠5と網部材4を挟着固定する点である。
図8の実施例を説明すると、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4と前記ぬき型枠5が保持される。これは、側型枠2の外側面に装着された外付けマグネット13と磁性体部材からなる前記ぬき型枠5の間の吸引力により前記網部材4とぬき型枠5を型枠装置内に保持するものである。
【0019】
具体的には、側型枠2の下方長手方向端部において、前記網部材4の基部11が前記側型枠2内側に添接するとともに、該基部11長手方向が側型枠2長手方向と略平行になるよう配置する。その後前記ぬき型枠5の底面6を前記網部材4の基部11に向け、かつ狭幅側を側型枠長手方向中央側に向けて、前記ぬき型枠5の底面6長手方向下辺14が前記網部材4の基部11長手方向と略平行になるよう配置する。そして側型枠2の外側面に外付けマグネット13を装着する。
このようにして、網部材4は、外付けマグネット13と前記ぬき型枠5によって挟着固定される。
この状態においてコンクリートが型枠内に打設される。その後コンクリートが固化しての型枠脱型時は、側型枠2を開放すると、前記ぬき型枠5と外付けマグネット13の間に物理的距離が発生し磁力による吸引力は及ばなくなる。そこで前記ぬき型枠5を側型枠2長手方向外側へ引き抜く。すなわちくさび形をした前記ぬき型枠5の狭幅側が内側にあって、広幅側が外側に位置することから、型枠脱型時に容易に前記ぬき型枠5を取り外すことができる。また該引き抜き箇所には、網付き導入溝空間が形成されることになる。
【実施例4】
【0020】
次に図3、4及び図11には、本発明の型枠装置により形成された側溝用ブロックを示す。網付き導入溝空間は、当該ブロック長手方向の両端部に半分開口状態で形成され、その溝下辺は、ブロック長手方向中央側から端部側に向かって下り勾配で形成されている。また、該ブロックの内側流水通路と網付き導入溝空間を連通させる連通孔も、該ブロック長手方向両端断面部に半分開口状態で形成されている。したがって、当該側溝ブロックを他の側溝ブロックと連結接続することにより、前記網付き導入溝空間は、溝下辺がV字状をなす一つの閉じた空間として形成される。また、前記連通孔は一つの孔の状態に形成され、前記溝下辺の最下部に形成されることより、側溝上部の広い範囲から集めた排水をスムーズに内側流水通路に流すことが可能となる。
このように、本発明の型枠装置により形成された側溝用ブロックには、該側溝ブロックの連結接続敷設により接続面に一つの一体化した導水部材が形成されることになる。
しかして、ブロック敷設の最端部においては、該ブロック端部に存在する網付き導入溝空間及び連通孔の開口部分を封止するコンクリート板状の封止ブロックを設置する。 その結果通常の接続面に形成される場合に比して1/2の大きさの導水部材が最端部に形成され所定の機能を果たすことになる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の構成を説明する構成説明図(その1)である。
【図2】本発明の構成を説明する構成説明図(その2)である。
【図3】本発明の構成を説明する構成説明図(その3)である。
【図4】本発明の構成を説明する構成説明図(その4)である。
【図5】ぬき型枠を説明する構成説明図(その1)である。
【図6】ぬき型枠を説明する構成説明図(その2)である。
【図7】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その1)である。
【図8】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その2)である。
【図9】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その3)である。
【図10】ぬき型枠の取り付け状態を説明する構成説明図(その4)である。
【図11】型枠装置により形成された側溝用ブロックを説明する構成説明図である
【符号の説明】
【0022】
1 底型枠
2 側型枠
3 内型枠
4 網部材
5 ぬき型枠
6 底面
7 マグネット
8 基部
9 折曲片
10 折曲片
11 基部
12 アンカー部
13 外付けマグネット
14 ぬき型枠底面下辺
15 ボルト
16 ボルト用ネジ孔
【特許請求の範囲】
【請求項1】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、ぬき型枠と前記側型枠とを連結する取付部材により網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項2】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、少なくとも一方側は磁性体部材で形成された一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着された、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
磁性体部材で形成された側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、マグネットと前記側型枠とにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項3】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、磁性体部材で形成され、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、前記ぬき型枠と前記側型枠外側に設けたマグネットとにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載された型枠装置内にコンクリートを充填し、充填したコンクリートの固化後脱型して形成した、
ことを特徴とする側溝用ブロック。
【請求項1】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、ぬき型枠と前記側型枠とを連結する取付部材により網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項2】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される、少なくとも一方側は磁性体部材で形成された一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、マグネット自体で形成されあるいはマグネットが装着された、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
磁性体部材で形成された側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、マグネットと前記側型枠とにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項3】
底型枠と、該底型枠上に間隔をおいて立設される一対の側型枠と、前記底型枠と側型枠により囲まれた空間に設置される内型枠と、基部と該基部の幅方向両端から折曲して張り出すアンカーとにより断面略コ字状をなす網部材と、磁性体部材で形成され、長手方向一端側から他端側に向かって狭幅となるよう形成された断面略方形状をなすぬき型枠と、
を備え、
側型枠下方の長手方向端部には、前記網部材を、該網部材の基部が前記側型枠内側に添接するよう配置すると共に、基部長手方向が側型枠長手方向と略平行になるよう配置し、前記ぬき型枠は、前記網部材の基部側に底面側を向け、かつ挟幅側を側型枠長手方向中央側に向けて配置し、前記ぬき型枠と前記側型枠外側に設けたマグネットとにより網部材が挟着固定されると共に、型枠脱型時で前記ぬき型枠の側型枠長手方向外側への引き抜き後、引き抜き箇所には網つき導入溝空間が形成される、
ことを特徴とする側溝用型枠装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3に記載された型枠装置内にコンクリートを充填し、充填したコンクリートの固化後脱型して形成した、
ことを特徴とする側溝用ブロック。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−146466(P2007−146466A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−341498(P2005−341498)
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(505234845)後藤コンクリート工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月28日(2005.11.28)
【出願人】(505234845)後藤コンクリート工業株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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