説明

像フレームレート及び/又は平均化エコーサンプル数の適応選択が可能な超音波イメージングシステム及び方法

超音波診断システム及び方法について説明されている。このシステム及び方法では、超音波画像は、超音波の送信、エコーシグナルのサンプリング及び各超音波送信の平均化に応じた超音波エコーシグナルの受信によって生成される。一実施例として、上記のシステムは最小の像フレームレートを設定することが可能で、それはユーザーが直接行うことも可能であるし、画像化された生理学的構造の動きの速さから間接的に行うことも可能である。その構造の動く速さはユーザーが推定する又は、システムが決定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は超音波診断システムに関し、特に調節可能な信号平均化パラメータ及びフレームレートを有し、超音波エコー信号を取得する能力を有する超音波診断システムに関する。
【背景技術】
【0002】
超音波診断システムは、心臓内科医、産科医、放射線科医及び心臓、発育している胎児、内臓及び他の身体構造検査を行う他の人たちの間で広く使用されている。これらのシステムは、超音波エネルギーを人体に送信する超音波トランスデューサの使用、超音波が衝突する細胞組織の界面から反射される超音波エコーの受信及び受信エコーの対応するエコー信号への変換によって動作する。トランスデューサによって生成されるエコー信号は送信及び受信される超音波が、対象物への入射方向及び/又はそれとは垂直な方向に進行可能なようなビームになるように集束する。受信されたエコー信号がビーム形成された後、エコー信号はトランスデューサ正面のすぐ下に位置する生理学的構造を示唆する走査線を提供するように処理される。多数の走査線は像フレームを生成するのに組み合わせられる。像フレームから生理学的構造の像は生成可能である。
【0003】
像フレームを生成するのに必要な時間は、像フレームを生成するのに必要な走査線の数の超音波を送受信するのに必要な時間及び、像フレームを生成する受信超音波エコー信号のビーム形成及び処理に必要な時間に依存する。大体において、像フレームを取得及び生成するのに必要な最小時間は、人体を通り、画像化される生理学的構造へ向かう超音波の往復時間で固定される。深い構造の超音波像の生成には、超音波がより長い往復距離を進行する必要がある。”フレームレート”として知られる、像フレームが生成可能な速度は従って、深い構造の画像化の場合に低くなる。
【特許文献1】米国特許公開第5485842号明細書
【特許文献2】米国特許公開第5460924号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特に動きのある構造の場合において、高速のフレームレートで画像化可能なことが望ましい一方で、明瞭にある程度の深さでの構造を画像化することもまた望ましい。進行深さは、たとえば、細胞通過によって減衰する送受信される超音波の周波数のような因子によって制限される恐れがある。超音波システムのダイナミックレンジもまた、ある程度の深さでの画像化の障害になりうるし、ターゲット構造による超音波の減衰もまた、進行を制限するだろう。
【0005】
ある程度の深さからの像の明瞭さを改善する1つの方法は、超音波のフレームレートを犠牲にするが、複数の超音波送信からのエコー信号を平均化することで走査線を生成することである。信号平均化は信号ノイズの効果を最小化できる技術である。この技術は、同じ信号の複数サンプルの高速取得を有する。各サンプルはノイズがなくなることで、信号の真の値と推定することができる。これらのサンプルはS/N比を改善するために平均化される。超音波画像化では、信号の平均化は深さを増大させるという利点を有する。この深さで生理学的構造は画像化可能となる。より詳細には、十分ランダムなノイズ及び、十分相関する信号(つまり、サンプル間で変化しない信号)では、S/N比はNの平方根で改善される。ここで、Nは信号のサンプル数である。超音波画像化では、画像化が達成される深さでの増加ΔDは次の式を用いて計算できる。
【0006】
【数1】

ここで、Nは平均化されたサンプル数、Fは画像化の周波数(MHz)で、μは往復の減衰(dB/cm/MHz)である。
【0007】
往復の減衰が、大体柔らかい細胞での平均である0.6dB/cm/MHzの媒体中において約3MHzで動作している超音波トランスデューサでは、4回の超音波の送信について超音波エコー信号を平均化することで、3cmより長い付加的な画像化の深さが得られる。しかし、各像フレームについて4回の超音波送信を取得することはまた、4倍でフレームレートを減少させることになる。その結果として、すべての超音波画像化システムの動作が画像化の深さとフレームレートとの間の妥協になってしまう。
【0008】
画像化の深さとフレームレートとの間にあるトレードオフは大抵、異なる画像化パラメータのソノグラファーによる選択に応じる超音波システムによって決定される。ソノグラファーは、他のパラメータのうち、たとえば所望のプローブ周波数、高調和周波数又は基本周波数動作及び焦点領域の深さ及び数を選択可能である。これらの選択でフレームレート又はノイズパフォーマンスの改善のために平均化可能なサンプル数が決定されることになる。しかし、ユーザーは一般的には、これらのパラメータの自分の選択がどのようにフレームレート又はサンプル数に影響するのかを詳しく知らない。結果として、特定の深さへの進行を可能にする所望のフレームレート及びサンプル平均化を実現するのは難しいことがよくある。動きのある構造を画像化するのに十分なフレームレートを可能にするパラメータの種類を選択することもまた時として難しい。
【0009】
前述の不確定さはソノグラファーがフレームレート又は、平均化するサンプル数の最適な選択を難しくしている。ソノグラファーが深い生理学的構造を画像化する必要があり、それゆえに多数のサンプルを平均化したい場合、ユーザーには、その選択がそのような動く構造を観察するのにどの程度不利に影響するのかは分からないだろう。同様に、ソノグラファーが高速に移動する生理学的構造を画像化する必要があり、それゆえに、高フレームレートになるように選択する場合、ユーザーはそれらの選択が、比較的深い場合でのそのような構造の明瞭な画像化の能力にどの程度不利な影響を与えるのは分からないだろう。
【0010】
従って、超音波画像化システム及び許容されるフレームレートの制限の範囲内でのより深い場所での像の明瞭さを改善するために平均化可能なサンプル数の容易でかつ、より最適な選択を可能にする方法が必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明は、超音波の関心領域への送信及び、各送信から生じる超音波エコー信号の受信を繰り返すことで超音波像を生成するシステム及び方法である。超音波エコー信号はエコー信号サンプルを与えるためにサンプリングされ、超音波像フレームは対応するエコー信号サンプルを超音波送信の数で平均化することで生成される。像フレームは表示超音波像を生成するのに使用される。
【0012】
像フレームはエコー信号サンプルが平均化されるところでの送信数の関数であるフレームレートで生成される。多数の超音波送信でのエコー信号サンプルの平均化には長い時間を必要とし、それゆえにフレームレートが減少する。像フレームレート及びサンプル平均化数は、本発明に従い、最小のフレームレート基準の使用及びそのフレームレートを達成するために平均化することが可能なエコー信号サンプルでの送信数の計算によって決定される。最小のフレームレートはユーザーによって直接入力されても良いし、又は実行される超音波検査の種類又は、画像化される生理学的構造が動いている又は動くことが期待されるような場合でのレートに基づいて決定することが可能である。
【実施例】
【0013】
本発明に従った超音波診断画像化システム8の一実施例を図1に図示する。しかし、他の画像化システムは図1に図示された画像化システムの代わりに使用することが可能であり、そのことは当業者にとって明白であることは理解していただきたい。従って、図及び詳細な説明は事実上の図示であり、制限を与えるものではないと考えるべきである。
【0014】
ビームの送信は送信器14によって制御されている。これはアレイに沿って所定の原点から所定の角度で各ビームを送信するために、アレイのトランスデューサ12の各要素のアクチュエーションの位相及び時間を制御する。各走査線に沿って戻ってくるエコーはアレイトランスデューサ12の各要素(図示していない)で受信され、デジタルビーム形成器16と結合する。ビーム形成器16は各信号を繰り返しサンプリングし、ビーム形成器16内にある従来のアナログーデジタル変換機を使用することによって各サンプルをデジタル化サンプルに変換する。デジタルビーム形成器16は、各走査線に沿って集束され、コヒーレントな一連のデジタルエコーサンプルを形成するため、アレイトランスデューサ12の要素からのエコーを有効に遅延及び合計するようにサンプルをデジタル的に処理する。
【0015】
送信器14及びビーム形成器16は、システムコントローラ18の制御下で動作する。このシステムコントローラは超音波システムのユーザーによって操作されるユーザーインターフェース上でのコントロールの設定を行うたびに応答する。ユーザーインターフェース20はユーザーが、許容できる最小フレームレート、平均化されるべき最小サンプル数、画像化の深さ、像の移動レート及び/又は、実行される検査の種類を入力することを可能にする。検査の種類によって上記パラメータのうちの1つの値を決定することが可能である。システムコントローラ18は、所望の角度で送信器14が所望の数の走査線群を送信するし、エネルギー及び周波数を送信するように制御する。システムコントローラ18はまた、ビーム形成器16がアパーチャ及び使用される像の深さのために受信されるエコー信号を適切に遅延及び組み合わせを行うように制御する。
【0016】
走査線エコー信号サンプルはプログラム可能なデジタルフィルタ22によってフィルタリングされる。フィルタは関心周波数の幅を明確にする。調和的なコントラストを有する物質(agent)の画像化又は、細胞の調和的な画像化を実行する場合、フィルタ22の透過帯域は透過帯域の調和を通過するように設定される。フィルタリングされた信号は検出器24によって検出される。好適実施例では、周波数合成によって像スペックルを減少させるため、受信された信号が多数の透過帯域に分離され、個別に検出及び再結合されるように、フィルタ22及び検出器24は多数のフィルタ及び検出器を有する。Bモード画像化では、検出器24はエコー信号の包絡線の振幅検出を実行する。ドップラー画像化では、エコーの集合は像中の各点で集められ、ドップラーシフト又はドップラー出力強度を推定するためにドップラー処理される。
【0017】
デジタルエコーはまた、プロセッサ30で処理される。空間的な合成(spatial compounding)が使用される場合、プロセッサもまた、空間的な合成処理を実行する。デジタル信号エコーは最初プリプロセッサ32によって前処理される。プリプロセッサ32は、もし重み付けするのが望ましいのであれば、信号サンプリングを事前に重み付けすることができる。サンプルは、特別な合成像を形成するために使用される像フレーム数の関数である重み付け因子で事前に重み付け可能である。プリプロセッサ32はまた、ある重なる像の端部にあるエッジの線をも重み付けすることが可能である。その理由は、合成されるサンプル又は像の数が変化するところでの遷移をスムーズにするためである。前処理された信号サンプルは再サンプリング器34で再サンプリングを起こす。再サンプリング器は一コンポーネントフレームの推定をそれとは別のコンポーネントフレーム又は、ディスプレイ空間の画素の推定と空間的に再整合可能である。
【0018】
再サンプリング後、像フレームは結合器36で合成可能である。組み合わせる工程は合計、平均化、ピーク検出又は他の組み合わせ手段を有しても良い。組み合わせられるこれらのサンプルはまた、処理のこの工程での組み合わせ前に重み付けを行うことも可能である。最終的に、後処理はポストプロセッサ38によって実行される。ポストプロセッサは組み合わせられた値をディスプレイ範囲の値に規格化する。後処理は参照テーブルによって最も容易に実装可能であり、合成値の範囲を合成像表示に適するような値の範囲に、同時に圧縮及びマッピングすることが可能である。
【0019】
走査変換が走査変換機によって引き続いて実行される。合成像は推定又は、表示画素形式でシネループメモリ42に保存可能である。推定形式で保存される場合、像が表示用にシネループメモリからリプレイされる場合、像は走査変換可能である。走査変換機40及びシネループメモリ42はまた、特許文献1及び特許文献2で説明されているように、像の3次元表示又は、連続的な取得による拡張された視野で、一部は横方向に重なる像の表示に使用することもまた可能である。走査変換に続いて、像は表示のため、ビデオプロセッサ44によって処理され、像ディスプレイ50上に表示される。
【0020】
本発明の一実施例に従うと、システムコントローラ18はまた、許容可能な最小フレームレート又は、平均化されるべき最小サンプル数について、ユーザーインターフェース20を介して入力された値に基づいて画像化システム8をも制御する。又はその代わりに、ユーザーはユーザーインターフェース20を介して情報を入力することが可能である。ユーザーインターフェース20はシステムコントローラ18がフレームレート又は平均化されるべきサンプル数のいずれかを決定することを可能にする。たとえば、ユーザーは画像化が行われる深さの値を入力することが可能である。これはシステムコントローラ18が平均化されるサンプル数の適切な値を決定することを可能にする。同様に、ユーザーはレートの値を入力することが可能である。そのレートでは、画像化される生理学的構造の種類に基づき、細胞が動作していることが期待される。これはシステムコントローラ18がフレームレートの最適値を決定することを可能にする。直接それらの値を入力する代わりに、ユーザーは実行される検査の種類に関する情報を入力することができる。そうすることで、システムコントローラ18は、像フレームレート、平均化されるサンプル数又は、像フレームレートと平均化されるサンプル数との組み合わせを決定することが可能となる。たとえば、ユーザーは心臓の超音波検査が実行される予定であることを指示することができる。そこで、システムコントローラ18は心臓の動きを許容するくらい十分に速いフレームレートを選択し、心臓の深い箇所でサンプリングを行うのに十分高いサンプル平均数を設定する。他の代替操作方法は当業者には明白である。
【0021】
本発明の一実施例では、最小許容フレームレートFRMINの値はユーザーによって入力され、平均化されるパルス数Nは以下の式で計算される。
N=(サンプル平均化を行わずに到達するフレームレート)/ FRMIN
たとえば、毎秒10フレームのレートがFRMINに入力され、システム8において到達可能なフレームレートが毎秒90フレームの場合、システムコントローラ18は前述の式を用いてNの値は9と求められる。システム8は従って、各像フレームで9回の超音波送信からサンプルを平均化する。本発明の別な実施例では、最小許容フレームレートFRMINを入力するよりも、ユーザーは像の細胞が動くようなレート又は実行される検査の種類に関する情報を入力することが可能であり、システムコントローラ18はその情報に基づいて最小許容フレームレートFRMINを計算する。
【0022】
前述の例はフレームサイズ及び線密度が変化しないことを仮定している。別なアプローチでは、短い時間で像取得できるようにフレームの特性を変化させる。たとえば、最初のフレームは90°の扇形であって良い。扇形の幅をたとえば30°のように小さくすることは、像領域の走査に必要な時間を減少させる。よって、システムは最小より大きなフレームレートを保持するために扇形の角度を小さくすることが可能であり、平均化のための各走査線に沿った負空のサンプルの取得によって進行(特性)の改善が可能になる。システムは最初の扇形の上に、指示された狭い扇形の幅を与え、ユーザーが、狭い幅の選択及び、もし希望すれば、扇形を生体構造の関心領域の中心になるような配置をすることを可能にする。
【0023】
本発明の別な実施例では、ユーザーは実行される検査の種類を入力することが可能で、システムコントローラ18はフレームレートと平均化されるサンプル数との間の最適トレードオフを決定する。たとえば、ユーザーは心臓の超音波検査が実行されるということを指示することが可能である。そこで、システムコントローラ18は毎秒18フレームのフレームレートを使用し、5サンプルが平均化されるべきであることを、心臓の動きの予想速度及び皮膚の真下にある心臓の深さに基づいて、決定する。フレームレート及び平均化されるパルス数を決定するほかの手段は当業者には明白である。
【0024】
本発明のさらに別な実施例では、フレームレート及びサンプル平均化数は生成された超音波像の特性及び像が取得された方法に基づくシステムコントローラ18によって最適化される。より詳細には、システムコントローラ18は生理学的構造が走査される深さに基づく所望のサンプル平均化数を選択する。そこで、超音波像はプロセッサ30によって生成及び解析される、像の部分がフレームごとに移動する速度を決定する。当業者に既知の技術のバラエティはフレームごとの移動を決定するのに使用可能である。決定されたフレームごとの移動に基づいて、プロセッサ30又はシステムコントローラ18は所望のフレームレートを決定する。そこで、システムコントローラ18は、所望のフレームレートと所望の実現のサンプル平均化数の実現との間のトレードオフでの妥協に基づいて、最終的なフレームレート及びサンプルの平均化数を選択する。もし希望すれば、プロセッサ30及びシステムコントローラ18はフレームごとの像を検証し、フレームレート及びサンプル平均化数を調節する複数の繰り返し処理を実行することが可能である。従って、超音波画像化システム及び方法は、最小ユーザー入力又はユーザー入力なしで、フレームレート及び信号平均化数の間の最適な妥協に適合することが可能である。
【0025】
前述から、たとえ本発明の特定の実施例が図示目的で説明されたとしても、本発明の技術的思想及び範囲から離れることなく、当業者は様々な修正が可能であることを理解する。従って、本発明は添付された請求項以外では限定されない。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の一実施例に従った超音波画像化システムのブロック図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
繰り返し超音波を関心領域に送信し、
前記各送信から生じる超音波エコー信号を受信し、
前記超音波エコー信号をサンプリングして、エコー信号サンプルを提供し、
前記像フレームが生成されるフレームレートである第1の操作パラメータの最小値を設定し、
前記第1の操作パラメータの最小値に基づく前記第1の操作パラメータとは異なり、前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数である第2の操作パラメータの値を決定し、
前記第1の操作パラメータの最小値及び前記第2の操作パラメータの前記決定値を用いて超音波像フレームを生成し、
前記生成された超音波像フレームを用いて超音波像を表示する、
ことを特徴とする超音波像を生成する方法。
【請求項2】
前記の第1の操作パラメータの最小値の設定及び前記第2の操作パラメータの値の決定は、前記超音波フレームレートの設定及び、前記超音波フレームレートの前記最小値に基づく前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の値の決定を含む、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の値の決定は、式N=FRMAX/FRMINに基づいて平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の値を決定し、FRMAXは多数の送信において前記エコー信号の平均化を行わないで達成される最大フレームレート、FRMINは前記設定された前記超音波フレームレートの最小値であり、そしてNは前記エコー信号サンプルが平均化される決定された送信数である、ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記の超音波フレームレートの最小値の設定は、
前記関心領域での生理学的構造の移動速度を推定し、
前記生理学的構造の移動速度の関数である前記の超音波フレームレートの最小値を決定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記の超音波フレームレートの最小値の設定は、
複数の超音波像フレームを生成し、
画像化された生理学的構造の移動に対応するフレームごとの変化を決定するための前記超音波像フレームを解析し、
前記超音波像フレームの解析に依存する前記の超音波フレームレートの最小値を設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項6】
前記超音波フレームレートの最小値の設定は、
実行される超音波検査の種類に関する情報を提供し、
前記の実行される超音波検査の種類に依存する前記の超音波フレームレートの最小値を設定する、
ことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
繰り返し超音波を関心領域に送信し、
各前記送信から生じる超音波エコー信号を受信し、
エコー信号サンプルを提供するため、前記超音波エコー信号をサンプリングし、
前記超音波像が生成されるフレームレートの予備的な値及び、前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の予備的な値を使用することで複数の超音波像フレームを生成し、
前記超音波像フレーム又は、前記予備的な値の使用で前記超音波像フレームが生成された方法を解析し、
前記解析に基づき、前記フレームレートの最終的な値及び、前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の最終的な値を決定し、
前記のフレームレートの最終的な値及び、前記の前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の最終的な値の使用で超音波像フレームを生成し、
前記生成された超音波像フレームの使用で超音波像を表示する、
ことを特徴とする超音波像を生成する方法。
【請求項8】
前記超音波像フレーム又は、前記超音波像が生成される前記方法の解析は、画像化された生理学的構造の動きに対応するフレーム間の変化を決定するため、予備的な値の使用によって生成される前記超音波像フレームを解析することを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記超音波像フレーム又は、前記超音波像が生成される前記方法の解析は、前記関心領域中の生理学的構造が画像化される深さの決定を有する、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記超音波像フレーム又は、前記超音波像が生成される前記方法の解析は、像フレームの狭い扇形の決定を有する、ことを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項11】
アレイのトランスデューサを有する超音波走査ヘッド;
送信信号を前記アレイトランスデューサに適用するため、前記走査ヘッド内のアレイトランスデューサと結合する超音波送信器;
前記送信器と結合するコントローラ;
前記各送信から生じる超音波エコー信号の受信及び、前記受信された超音波エコー信号からビームを形成するため、前記コントローラ及び、前記走査ヘッド内の前記アレイトランスデューサと結合するビーム形成器;
前記ビーム形成器と結合するプロセッサであり、前記の第1の操作パラメータの最小値及び、前記第2の操作パラメータの前記決定された値の使用により超音波像フレームを生成する操作が可能なプロセッサ;及び、
ディスプレイと結合する前記プロセッサであり、前記生成された超音波像フレームの使用により超音波像を表示する操作が可能なプロセッサ;
を有し、前記コントローラは前記走査ヘッド内の前記アレイトランスデューサが超音波を関心領域に送信することで送信信号を前記アレイトランスデューサに繰り返し適用する前記超音波送信器をトリガ操作可能であり、前記コントローラはさらに第1の操作パラメータの最小値を受信し、前記第1の操作パラメータは前記像フレームが生成されるフレームレートであり、前記コントローラはさらに、前記第1の操作パラメータの最小値に基づく前記第1の操作パラメータとは異なる第2の操作パラメータの値を決定し、前記第2の操作パラメータは、前記超音波像フレームを生成するために平均化される前記エコー信号サンプルの送信数又は、前記像フレームが生成されるフレームレートである、ことを特徴とする超音波診断画像化システム。
【請求項12】
さらに前記コントローラと結合するユーザーインターフェースを有し、前記ユーザーインターフェースはユーザーが前記第1の操作パラメータの最小値を入力できるようにする操作が可能である、ことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断画像化システム。
【請求項13】
前記ユーザーインターフェースに入力された前記の第1の操作パラメータの最小値は前記超音波フレームレートの最小値を有する、ことを特徴とする請求項12に記載の超音波画像化診断システム。
【請求項14】
前記コントローラは、前記式N=FRMAX/FRMINに基づいて平均化される前記エコー信号サンプルの送信数の値Nを決定する操作が可能であり、ここでFRMAXは多重送信の前記エコー信号を平均化することなく達成可能な最大フレームレートで、FRMINは前記超音波フレームレートの前期設定された最小値である、ことを特徴とする請求項13に記載の超音波診断画像化システム。
【請求項15】
さらに前記コントローラと結合するユーザーインターフェースを有し、前記ユーザーインターフェースは、ユーザーが前記関心領域中の生理学的構造の動く速さの推定を入力できるように操作することが可能であり、前記コントローラは前記の推定された生理学的構造の動く速さに依存する前記の超音波フレームレートの最小値を設定できるように操作することが可能である、ことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断画像化システム。
【請求項16】
さらに前記コントローラと結合するユーザーインターフェースを有し、前記ユーザーインターフェースは、ユーザーが実行される超音波検査の種類に関する情報を入力できるように操作することが可能である、ことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断画像化システム。
【請求項17】
前記コントローラは前期の実行される超音波検査の種類に依存した前記の超音波フレームレートの最小値を設定できるように操作することが可能である、ことを特徴とする請求項16に記載の超音波診断画像化システム。
【請求項18】
さらに前記コントローラと結合するユーザーインターフェースを有し、前記ユーザーインターフェースは、ユーザーが画像化される前記関心領域中の生理学的構造の深さの推定を入力できるように操作することが可能であり、前記コントローラは、ユーザーが、画像化される前記の関心領域中の生理学的構造の推定された深さに依存する、平均化される前記のエコー信号サンプルの送信数の最小値を設定できるように操作することが可能である、ことを特徴とする請求項11に記載の超音波診断画像化システム。

【図1】
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【公表番号】特表2007−512869(P2007−512869A)
【公表日】平成19年5月24日(2007.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540682(P2006−540682)
【出願日】平成16年11月4日(2004.11.4)
【国際出願番号】PCT/IB2004/052314
【国際公開番号】WO2005/050571
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(590000248)コーニンクレッカ フィリップス エレクトロニクス エヌ ヴィ (12,071)
【Fターム(参考)】