説明

充電制御装置及び充電制御システム

【課題】装置の停止や追加を行っても、他の装置では引き続き充電電流を電気自動車に供給できる充電制御装置及び充電制御システムを提供する。
【解決手段】充電制御装置2−1は、電流上限値までの電流を供給する外部電源3から分配された充電電流を電気自動車に供給する。充電制御装置2−1は、充電電流を電気自動車に供給する充電部24−1と、供給開始操作を受け付ける操作部22−1と、供給開始操作を受け付けた状態か否かを示す充電情報を作成する情報作成部21−1と、自装置の充電情報と他装置の充電情報を送受信する通信部27−1と、各装置の充電情報を記憶する記憶部26−1と、供給開始操作を受け付けると、各装置の充電情報を定期的に読み出して、充電部24−1に充電電流を供給させる第1の処理と、充電部24−1に充電電流の供給を待機させる第2の処理と、を選択的に実行する制御部21−1と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電気自動車に充電用の電流を供給する充電制御装置及び充電制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近時、内蔵する電池からモータに電流を流して、モータでタイヤを駆動して走行する乗用車タイプの電気自動車の販売されている。これに伴い、駐車場などにおいて、電池の充電が必要な電気自動車に対して電流を供給する充電装置が開発されている。このような充電装置には、複数の充電用コンセントを備え、各充電用コンセントに電気自動車を接続するタイプのものがあった。
【0003】
例えば、特許文献1に記載の充電装置は、コンセント制御装置により、各充電コンセントに直列接続された開閉器の開閉制御を行って、複数の充電用コンセントにそれぞれ接続した電気自動車に電流を供給していた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−110044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載の充電装置では、一部の充電用コンセントや一部の開閉器のメンテナンスを行うときには、コンセント制御装置を停止させる必要があった。コンセント制御装置を停止させると、各充電用コンセントに直列接続された開閉器を制御できなくなるので、全ての充電用コンセントが使用できず、電気自動車の電池を全く充電できなくなるという問題があった。この問題は、一部の充電用コンセントの休止や増設を行うとき、コンセント制御装置のメンテナンスを行うときなどにも発生していた。
【0006】
そこで、この発明は、一部の装置のメンテナンスや休止や増設を行っても、他の装置では引き続き充電電流の供給制御を行うことができる充電制御装置、及び充電制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の充電制御装置は、充電部と、操作部と、情報作成部と、通信部と、記憶部と、制御部と、を備えている。充電制御装置は、電流上限値までの電流を供給する外部電源から、自装置、及び自装置と同様の構成を備えた一以上の他装置に対して分配された充電電流を電気自動車に供給する。充電部は、充電電流を電気自動車に供給する。操作部は、充電電流の供給開始操作を受け付ける。情報作成部は、操作部が供給開始操作を受け付けている第1の状態と、操作部が供給開始操作を受け付けていないか、または前記充電部が充電電流の供給を終了した第2の状態と、のいずれであるかを示す充電情報を作成する。通信部は、情報作成部が作成した自装置の充電情報を他装置に一定周期で送信し、他装置から一定周期で送信される他装置の充電情報を受信する。記憶部は、通信部が送信する自装置の充電情報と、通信部が受信した他装置の充電情報と、を記憶する。制御部は、操作部が供給開始操作を受け付けると、記憶部から自装置の充電情報と他装置の充電情報とを定期的に読み出して、それらの充電情報に基づいて、充電部に充電電流を供給させる第1の処理と、充電部に充電電流の供給を待機させる第2の処理と、を選択的に実行する。
【0008】
本発明では、充電制御装置(自装置)は、他の充電制御装置(他装置)と通信し、各充電制御装置が自装置と他装置の充電情報を記憶し、これらの充電情報に基づいて、充電部に充電電流を供給させるか待機させるかを選択する。充電制御装置は、上記のような構成であり、複数の充電制御装置を特定の装置で一括制御する構成ではないので、一部の充電制御装置のメンテナンスや休止や増設などを行っても、その影響は他の充電制御装置には及ばず、他の充電制御装置では引き続き充電電流の供給制御を行うことができる。
【0009】
上記発明において、第1の処理は、記憶部から読み出した自装置の充電情報と他装置の充電情報とに基づいて、第1の状態である充電制御装置の合計台数を算出し、自装置及び他装置が電気自動車に供給する充電電流と合計台数との積である充電要求電流が電流上限値未満であれば、充電部に充電電流を供給させる処理である。また、第2の処理は、充電要求電流が、電流上限値以上であれば、充電部に充電電流の供給を待機させる処理である。
【0010】
本発明では、供給開始操作を受け付けた充電制御装置(自装置)が、既に供給開始操作を受け付けている他装置と、直前に供給開始操作を受け付けた自装置と、で必要な充電電流の合計を計算する。そして、計算した充電電流の合計と、電流上限値と、の大小を比較し、比較結果に応じて充電電流を供給するか待機するかを選択する。これにより、各充電制御装置が供給する充電電流の合計が、電流上限値を超えるのを防止でき、外部電源から供給可能な電流の範囲内で充電を行うことができる。
【0011】
上記発明において、充電情報は、充電部が電気自動車に充電電流を、供給している状態と、供給を停止している状態と、のいずれであるかを示す情報を含む。また、制御部は、第2の処理の実行中に、充電情報に基づいて他装置のいずれかで充電電流の供給が停止したことを判断すると、第1の処理を実行する。
【0012】
この構成では、充電情報により他装置の充電の状態がわかるので、充電情報に基づいて、充電電流の供給を待機している状態から、充電電流を供給している状態に、速やかに切り替えることができる。
【0013】
上記発明において、充電制御装置は、計時部を備えている。計時部は、充電部が充電電流の供給を開始してから経過した充電時間を計時する。制御部は、第1の処理を開始して、計時部が計時する充電時間が予め設定した最短充電時間を経過したときに第2の処理を実行する。
【0014】
この構成では、充電中の充電制御装置が、充電を開始してから一定時間(最短充電時間)後に、他装置の充電待ちの状況を確認し、確認結果に応じて、充電を継続または停止する。充電を停止した場合には、他装置において充電を開始できる。このように、充電待ちの電気自動車の数に応じて充電の継続や充電の交代を行うので、一部の充電制御装置だけが電気自動車を充電するといった問題が発生せず、各充電制御装置が公平に電気自動車を充電できる。
【0015】
上記発明において、計時部は、充電部が充電電流の供給を待機してから経過した充電待ち時間を計時する。充電情報は、充電待ち時間の情報を含んでいる。制御部は、第2の処理の実行中に、充電情報に基づいて、計時部が計時する自装置の充電待ち時間が、全ての他装置の充電待ち時間よりも長いと判断すると、第1の処理を実行する。
【0016】
この構成では、充電待ち時間が最長の場合に、充電部に充電電流を供給させる処理を行うので、充電の操作を受け付けた順番に充電を開始することができる。したがって、各充電制御装置が公平に電気自動車を充電できる。
【0017】
上記発明において、充電制御装置は、計数部を備えている。計数部は、通信部が他装置の充電情報を連続して受信できないときに、装置毎に未受信回数を計数する。制御部は、未受信回数が設定回数になった他装置について、記憶部で記憶する充電情報を、第2の状態に変更する。
【0018】
充電制御装置の電源が遮断されて動作が停止すると、その充電制御装置は充電情報を送信しなくなる。そのため、各充電制御装置では、この充電制御装置の充電情報が更新されなくなる。この構成では、他装置の充電情報を連続して設定回数受信できないときには、充電情報を充電が不要な第2の状態に変更する。したがって、停止した充電制御装置を除外して充電電流の供給の可否を判定できる。また、未受信回数を設定回数まで計数するので、通信状態が一時的に悪くなった場合などに、他装置が停止したと誤判定するのを防止できる。
【0019】
上記発明において、制御部は、通信部が複数の他装置の充電情報を一定時間以上受信していない場合には、前記充電部に充電電流の供給を停止させる。
【0020】
通信部が複数の他装置の充電情報を一定時間以上受信していない状態は、自装置の通信部の故障や通信線の断線が考えられる。この場合、他装置と通信ができず、他装置の充電状態がわからないので、充電電流の供給の可否を判断できない。そこで、このような場合には、充電を停止させることで、充電電流の合計が電流上限値を超えるのを防止できる。
【発明の効果】
【0021】
この発明によれば、一部の装置のメンテナンスや休止や増設を行っても、他の装置では引き続き充電電流の供給制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明の実施形態に係る充電制御装置及び充電制御システムの構成図である。
【図2】充電制御装置の充電部の詳細を示す構成図である。
【図3】充電制御装置の共有メモリの構成と、送信データ及び受信データを示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係る充電制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。
【図5】(A)は、装置番号確認処理の動作を説明するためのフローチャートである。(B)は、停止確認処理の動作を説明するためフローチャートである。
【図6】充電制御システムに充電制御装置を追加する場合を説明するための構成図である。
【図7】(A)は、充電制御システムの充電制御装置を停止する場合を説明するための構成図である。(B)は、停止した充電制御装置の充電情報の更新内容を示す図である。
【図8】充電処理を説明するためフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
図1は、本発明の実施形態に係る充電制御装置及び充電制御システムの構成図である。充電制御システム1は、複数台の充電制御装置により構成されている。図1には、n台の充電制御装置2−1〜2−nにより構成されている場合を示している。各充電制御装置2−1〜2−nは、外部電源である商用電源3からケーブル4、分岐端子台5、分岐線6−1〜6−nを介して電流が分配される。ケーブル4には、商用電源3の電圧を測定する電圧測定部31と、商用電源3から供給される電流を測定する電流測定部32が設けられている。また、各充電制御装置2−1〜2−nは、通信ケーブル7−1〜7−nと分岐端子台8を介して通信を行う。充電制御システム1では、分岐端子台5と分岐端子台8を使用しているので、充電制御装置の追加や除去が容易である。
【0024】
充電制御装置2−1〜2−nは、それぞれ同じ構成である。以下、充電制御装置2−1を例に挙げて構成を説明する。図2は、充電制御装置の充電部の詳細を示す構成図である。
【0025】
図1に示すように、充電制御装置2−1は、制御部21−1、操作部22−1、表示部23−1、充電部24−1、計時部25−1、記憶部26−1、通信部27−1、及びコンセント28−1を備えている。
【0026】
制御部21−1は、充電制御装置2−1の各部を制御する。制御部21−1は、情報作成部に相当し、後述する充電情報を作成する。また、制御部21−1は、計数部に相当し、後述するように、通信部27−1が充電情報を連続して受信できないときに、装置毎に未受信回数を計数する。
【0027】
操作部22−1は、充電電流の供給開始操作や充電電流の供給停止操作を受け付ける。
【0028】
表示部23−1は、ユーザに伝達する情報を表示する。
【0029】
図2に示すように、充電部24−1は、電圧測定部241、電流測定部242、及び開閉器243を備えている。電圧測定部241は、充電制御装置2−1において、電気自動車11−1に供給する電圧を測定して、制御部21−1に測定した電圧のデータを出力する。電流測定部242は、充電制御装置2−1において、電気自動車11−1に供給する電流を測定して、制御部21−1に測定した電流のデータを出力する。開閉器243は、制御部21−1により開閉される。制御部21−1は、電圧測定部241と電流測定部242が出力した電圧と電流のデータに基づいて、各部の制御や後述の充電情報の作成を行う。
【0030】
充電部24−1は、商用電源3から分配された電流を、コンセント28−1に接続された充電ケーブル12−1を介して電流自動車11−1の充電器11−1Jに供給する。充電器11−1Jは、供給された電流を電池11−1Bに流して、この電池11−1Bを充電する。なお、充電制御装置2−1では、コンセント28−1を備えた構成を、充電ケーブルに接続された充電プラグ(充電ガン)を備えた構成に変更することも可能である。
【0031】
図1に示す計時部25−1は、制御部21−1からの指示に従って、充電時間または充電待ち時間を計時する。充電時間は、充電部24−1が充電電流の供給を開始してから経過した時間である。充電待ち時間は、充電部24−1が充電電流の供給を待機してから経過した時間である。
【0032】
記憶部26−1は、不図示のROM26−1R、RAM26−1A、共有メモリ26−1Cを備えている。記憶部26−1は、ROM26−1Rで、制御部21−1が実行するプログラムを記憶している。記憶部26−1は、RAM26−1Aで、自装置の装置番号などを記憶する。記憶部26−1は、共有メモリ26−1Cで、自装置の充電情報と、通信部27−1が受信した他の充電制御装置2−2〜2−nの充電情報と、を記憶する。充電情報は、充電制御装置の充電状態などを示す情報である。
【0033】
図3は、充電制御装置の共有メモリの構成と、送信データ及び受信データを示す図である。
【0034】
充電制御システム1では、n台までの充電制御装置により構成することが可能であり、各充電制御装置の共有メモリには、それぞれn台の充電制御装置の充電情報を記憶するためのエリアが用意されている。
【0035】
図3に示すように、充電情報は、装置番号、充電状態、充電要求、充電時間、及び充電待ち時間の5つの情報を含んでいる。
【0036】
装置番号は、充電制御装置を識別するための情報である。例えば、充電制御装置2−αの番号は、No.αに設定されている。
【0037】
充電状態は、電気自動車に電池を充電するための充電電流を供給中(以下、充電中と称する。)であるか、または、充電電流の供給を待機中(以下、非充電中と称する)であるかを示す情報である。
【0038】
充電要求は、充電制御装置において、操作部で供給開始操作を受け付けているか否かを示す情報である。
【0039】
充電時間は、電気自動車の電池を充電するための充電電流を充電部が供給開始してから経過した時間の情報である。
【0040】
充電待ち時間は、電気自動車の電池の充電を開始できずに、充電部が充電電流の供給を待機してから経過した時間の情報である。
【0041】
図1に示すように、通信部27−1は、他の充電制御装置2−2〜2−nと、通信ケーブル7−1〜7−n及び分岐端子台8を介して通信し、充電情報を送受信する。各充電制御装置2−1〜2−nの通信部27−1〜27−nは、マルチキャストプロトコルを用いて通信する。ケーブルの接続方法としては、イーサネット(登録商標)ケーブル接続や電力線PLC接続などが適用可能である。また、充電制御システム1では、有線接続せずに無線LANにより接続することも可能である。
【0042】
充電制御装置2−1では、通信部27−1が受信した充電情報は、共有メモリ26−1Cに記憶される。充電制御装置2−1では、制御部21−1が、一定周期毎に充電情報を作成し、通信部27−1に送信させている。共有メモリ26−1Cで記憶する充電情報は、自装置において充電情報を作成したとき、また、他の充電制御装置2−2〜2−nから充電情報を受信したとき、に更新される。
【0043】
電気自動車11−1の電池11−1Bは、200Vの交流電圧で充電可能であり、AC200Vで充電するときには一例として定格15Aの電流が流れる。他の電気自動車も同様である。商用電源3は、充電制御システム1に対して200Vの交流電圧を供給しており、供給できる充電電流の上限値(電流上限値)は、一例として50Aに制限されている。そのため、充電制御システム1では、最大15Aの充電電流が必要な電気自動車の場合、同時に充電できる台数は3台(15A×3台<50A)までである。以下の説明では、説明の簡略化のために、全ての電気自動車の充電電流を定格15Aとする。
【0044】
充電制御システム1では、各充電制御装置2−1〜2−nは、自装置の充電状況を示す充電情報をマルチキャストで送信する。また、各充電制御装置は、他の充電制御装置が送信した充電情報と、自装置の充電情報と、を記憶部の共有メモリに記憶する。各充電制御装置は、操作部22−1で充電開始の操作を受け付けたときには、共有メモリから各充電制御装置の充電情報を読み出して、電気自動車の電池の充電時に流す電流の合計(合計電流)が電流上限値を超えないように制御する。また、充電開始の操作を受け付けている充電制御装置が4台以上の場合には、各充電制御装置の充電情報に基づいて、一定時間毎に充電する電気自動車を入れ替える。
【0045】
次に、充電制御システム1の動作の詳細を説明する。図4は、本発明の実施形態に係る充電制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。図5(A)は、装置番号確認処理の動作を説明するためのフローチャートである。図5(B)は、停止確認処理の動作を説明するためフローチャートである。図6は、充電制御システムに充電制御装置を追加する場合を示す構成図である。
【0046】
充電制御システム1では、各充電制御装置の動作はそれぞれ同じである。以下の説明では、充電制御装置2−1の動作を例に挙げて説明する。なお、充電制御装置2−1の起動時には、コンセントに電気自動車は接続されていないものとする。
【0047】
図6に示すように充電制御システム1に充電制御装置2−1を追加するために、ユーザは、操作部22−1の不図示の電源スイッチをオフからオンに切り替えて起動させる。なお、以下の説明では、充電制御装置2−1は、既存の装置の使用を一時的に停止していたものとするが、充電制御装置2−1は、充電制御システム1に新たに追加した場合も同様の処理を行う。
【0048】
図4に示すように、充電制御装置2−1は、電源スイッチが切り替えられると、まず初期化処理を行う(S1)。このとき、充電制御装置2−1は、記憶部26−1の共有メモリ26−1Cをリセットして、全充電制御装置No.1〜No.nの充電情報を、充電電流の供給が不要な充電制御装置と同様に設定する。すなわち、制御部21−1は、全充電制御装置No.1〜No.nの充電情報について、充電状態の情報を非充電中に設定し、充電要求の情報を要求無しに設定し、充電時間と充電待ち時間の情報を共に0に設定する。
【0049】
続いて、制御部21−1は、装置番号の確認処理を行う(S2)。図5(A)に示すように、制御部21−1は、まず記憶部26−1のRAM26−1Aを確認して、自装置の装置番号が割り当てられているかを確認する(S21)。充電制御装置2−1が、充電制御システム1に追加されて初めて電源が投入された場合や、充電制御装置の装置番号を電源投入時に動的に付与するように設定されている場合には、装置番号は割り当てられていない(S21:N)。この場合、制御部21−1は、通信部27−1から他の充電制御装置に対して、各充電制御装置に設定された装置番号の通知要求を送信する。通知要求は、マルチキャスト方式で送信し、各充電制御装置から一斉に通知された装置番号を受信するようにする。または、装置番号No.1からNo.nまでの有無を順番に確認する。
【0050】
制御部21−1は、一定時間が経過するまでの間に装置番号の受信を行う(S23、S24:N)。制御部21−1は、一定時間が経過すると(S24:Y)、受信した装置番号をソートして空き番号を確認する。そして、空き番号を自装置の装置番号に設定する(S25)。例えば、No.1が空いているので、自装置の装置番号をNo.1に設定する。そして、制御部21−1は、設定した装置番号を記憶部26−1のRAM26−1Aに記憶させて(S26)、装置番号確認処理を終了する。
【0051】
一方、充電制御装置2−1の装置番号が固定されている場合や、後述のように装置番号が手動で設定されている場合には(S21:Y)、制御部21−1は、記憶部26−1のRAM26−1Aから装置番号を読み出して(S27)、装置番号確認処理を終了する。
【0052】
充電制御装置2−1の装置番号は、充電制御装置2−1の起動時などにユーザが操作部22−1を操作して、手動で設定することも可能である。制御部21−1は、操作部22−1で装置番号の設定操作を受け付けた場合には、設定された装置番号をRAM26−1Aに記憶させる。
【0053】
図4に示すように、制御部21−1は、他の充電制御装置から自装置の装置番号の問い合わせがあった場合には(S3:Y)、自装置の装置番号を送信する(S4)。制御部21−1は、他の充電制御装置から自装置の装置番号の問い合わせがなければ、ステップS5の処理を行う。
【0054】
制御部21−1は、自装置の充電情報を作成する(S5)。すなわち、制御部21−1は、装置番号の情報を記憶部26−1のRAM26−1Aから読み出す。また、制御部21−1は、自装置の状況に応じて、充電状態、充電要求、充電時間、及び充電待ち時間の各情報を設定する。制御部21−1は、起動直後であれば、充電状態の情報を非充電中に設定し、充電要求の情報を要求無しに設定し、充電時間と充電待ち時間の情報を共に0に設定する。
【0055】
制御部21−1は、作成した自装置の充電情報を通信部27−1により、他の充電制御装置2−2〜2−nに対してマルチキャスト方式で送信する(S6)。制御部21−1は、これ以降、自装置の充電情報を一定周期で繰り返し送信する。なお、一定周期は、充電制御システム1の各充電制御装置が充電を行う際に問題が発生しない長さに設定する。例えば、0.1秒〜1秒程度に設定する。
【0056】
続いて、制御部21−1は、他の充電制御装置が送信した充電情報を受信していなければ(S7:N)、図3に示したように、共有メモリ26−1Cにおける充電制御装置No.1のエリアに自装置の充電情報を記憶させる(S8)。また、制御部21−1は、他の充電制御装置、例えば充電制御装置2−αから充電情報を受信していれば(S7:Y)、図3に示したように、共有メモリ26−1Cにおける充電制御装置No.αのエリアに受信した充電情報のデータを記憶させる。また、ステップS8で説明したように、自装置の充電情報を共有メモリ26−1Cに記憶させる(S9)。
【0057】
制御部21−1は、ステップS8またはステップS9の処理を行うときには、可能であればさらに以下の情報データを、記憶部26−1のRAM26−1Aに記憶させる。すなわち、前回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、今回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、前回充電情報を未受信の充電制御装置の装置番号と、を記憶させる。
【0058】
なお、充電制御システム1に別の充電制御装置が追加された場合には、ステップS5〜S6で説明したように、追加された充電制御装置は、充電情報をマルチキャスト方式で送信する。そのため、各充電制御装置において、充電制御装置の追加を確認する処理は不要である。
【0059】
続いて、制御部21−1は、他の充電装置の停止確認処理を行う(S10)。図7(A)に示すように、例えば充電制御装置2−3の電源スイッチがオフに切り替えられると、充電制御装置2−3は停止するため、通信部27−3から充電制御装置2−3の充電情報が送信されなくなる。充電情報を送信しなくなった充電制御装置については、その充電情報を変更しておかないと、他の充電制御装置の充電を開始できなくなるおそれがある。充電要求が有りの状態のときや充電時間を計時中のときに、電源スイッチがオフに切り替えられることも考えられるからである。そこで、充電制御システム1では、以下に説明する他の充電装置の停止確認処理を行う。
【0060】
図5(B)に示すように、制御部21−1は、まず、RAM26−1Aから、前回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、今回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、前回充電情報を未受信の充電制御装置の装置番号と、を読み出して、比較と確認を行う(S31)。前回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、今回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、を比較すれば、今回充電情報を未受信であった充電制御装置の装置番号がわかる。また、今回充電情報を受信した充電制御装置の装置番号と、前回充電情報を未受信の充電制御装置の装置番号と、を比較すれば、今回も引き続き充電情報を未受信であった充電制御装置の装置番号がわかる。
【0061】
制御部21−1は、通信部27−1が充電情報を未受信であった充電制御装置があれば(S32:Y)、その充電制御装置について充電情報の未受信回数をカウントし、未受信回数が1回または連続2回の充電制御装置について、装置番号と未受信回数をRAM26−1Aに記憶させる(S33)。
【0062】
また、制御部21−1は、充電情報の未受信回数が設定回数である連続3回になった充電制御装置があれば(S34:Y)、この充電制御装置は、動作が停止しているものとして、以下の処理を行う(S35)。例えば、図7(B)に示すように、制御部21−1は、この充電制御装置No.3の充電情報を、充電電流の供給が不要な充電制御装置と同様にする。つまり、充電情報において、充電状態の情報を非充電中に変更する。充電要求の情報を要求無しに変更する。充電時間と充電待ち時間を共に0に変更する。そして、停止確認処理を終了する。
【0063】
制御部21−1は、ステップS32において、充電情報を未受信の充電制御装置がなければ、RAM26−1Aで記憶している前回充電情報を未受信の充電制御装置の装置番号と、未受信回数を消去して(S36)、停止確認処理を終了する。
【0064】
このように、充電制御システム1では、電源が遮断されるなどして充電制御装置が充電情報を送信しなくなり、3回連続で充電情報を受信しなくなると、各充電制御装置がその充電制御装置の充電情報を変更する。そのため、他の充電制御装置で充電を開始できないといった問題の発生を防止できる。
【0065】
なお、充電情報を連続して未受信の回数は、3回に限るものではなく、任意の回数を設定可能である。この回数は、通信ネットワークの通信状態や、充電情報を送信する一定周期の長さに応じて設定すればよい。
【0066】
図4に示すように、制御部21−1は、停止確認処理に続いて充電処理を行う(S11)。
【0067】
図8に示すように、制御部21−1は、自装置の充電情報において、充電状態の情報が非充電中で(S41:Y)、充電要求の情報が要求無しであれば(S42:Y)、以下の処理を行う。制御部21−1は、供給開始操作を受け付けていなければ(S43:N)、充電処理を終了して、ステップS3以降の処理を行う。一方、制御部21−1は、ステップS43おいて、操作部22−1が供給開始操作を受け付けたことを検出すると(S43:Y)、自装置の充電情報において、充電要求の情報を要求有りに変更する。また、制御部21−1は、充電待ち時間の計時を計時部25−1に開始させる(S44)。
【0068】
続いて、制御部21−1は、共有メモリ26−1Cから読み出した、充電要求情報が有りになっている充電制御装置の合計台数を算出する。そして、自装置及び他装置が電気自動車に供給する充電電流と合計台数との積である充電要求電流が電流上限値未満であるか、または充電要求電流が電流上限値以上あるかを確認する。すなわち、以下の演算式(式1)の確認を行う(S45)。
【0069】
(電気自動車の定格電流(15A))×(充電要求有りの充電制御装置の合計台数)<(充電制御システムが供給可能な電流上限値(50A))……(式1)
式1が成り立つ場合には、その充電制御装置で充電を開始しても充電制御システム1において充電電流は電流上限値を超過せず、その充電制御装置で充電を開始できる。そのため、充電部に充電電流を供給させる第1の処理を実行する。
【0070】
式1が成り立たない場合には、その充電制御装置で充電を開始すると充電制御システム1において充電電流は電流上限値を超過するため、その充電制御装置では充電を開始できない。そのため、充電部に充電電流の供給を待機させる第2の処理を実行する。
【0071】
制御部21−1は、ステップS46において、確認の結果、式1が成り立つ場合には(S46:Y)、続いて、後述のステップS50の処理を行う。
【0072】
一方、制御部21−1は、確認の結果、式1が成り立たない場合には(S46:N)、充電時間が最短充電時間以上になっている充電制御装置の有無を確認する(S47)。制御部21−1は、充電時間が最短充電時間以上になっている充電制御装置が無い場合には(S47:N)、充電部24−1に充電電流の供給を待機させる。そして、充電処理を終了して、ステップS3〜S11の処理を行う。
【0073】
制御部21−1は、自装置が非充電中で(S41:Y)、充電要求の情報が要求有りであれば(S42:N)、続いてステップS45、S46の処理を行う。
【0074】
ステップS47において、制御部21−1は、充電時間が最短充電時間以上の充電制御装置が有る場合には(S47:Y)、充電待ち時間は自装置が最大であるかを確認する(S48)。制御部21−1は、確認の結果、充電待ち時間が最大なのは自装置ではなく他装置であれば(S48:N)、充電部24−1に充電電流の供給を待機させる。そして、充電処理を終了して、ステップS3以降の処理を行う。
【0075】
制御部21−1は、ステップS48における確認の結果、自装置の充電待ち時間が最大である(全ての他装置の充電待ち時間よりも長い)場合には(S48:Y)、充電時間が最短充電時間以上になっている充電制御装置の充電が停止するまで待機する(S49:N)。
【0076】
制御部21−1は、充電時間が最短充電時間以上になっている充電制御装置の充電が停止すると(S49:Y)、充電部24−1の開閉器243を開から閉に切り替えて、電気自動車11−1の電池11−1Bに対して充電電流の供給を開始する。また、制御部21−1は、計時部25−1に充電待ち時間の計時を停止(リセット)させ、充電時間の計時を開始させ(S50)、充電処理を終了する。
【0077】
なお、充電待ち時間が最大である充電制御装置が複数台ある場合には、例えば、装置番号の小さいものから順番に充電電流の供給を開始するなど、予めルールを設定しておけばよい。
【0078】
制御部21−1は、自装置の充電情報における充電待ち時間の情報をリセットし(0にし)、充電状態の情報を充電中に変更する。また、充電時間の情報を計時部25−1が計時する充電時間に基づいて更新する(S5)。なお、制御部21−1は、充電時間の情報を計時部25−1が計時する充電時間に基づいて随時更新する。
【0079】
そして、制御部21−1は、更新した自装置の充電情報を通信部27−1から他の充電制御装置2−2〜2−nに送信し(S6)、ステップS7以降の処理を行う。
【0080】
図8に示すように、制御部21−1は、自装置の充電状態情報において、充電状態の情報が充電中であれば(S41:N)、充電が完了しているか否かを確認する(S51)。制御部21−1は、充電が完了していなければ(S51:N)、充電電流の供給停止操作を受け付けているか否かを確認する(S52)。
【0081】
制御部21−1は、充電電流の供給停止操作を受け付けていなければ(S52:N)、充電時間が最短充電時間以上であるか否かを確認する(S53)。最短充電時間とは、充電を開始後、継続して充電を行う最短の充電時間であり、この時間が経過すると、制御部21−1は、充電待ちをしている他の充電制御装置と充電の交代が必要か否かを判断する。
【0082】
制御部21−1は、充電時間が最短充電時間未満であれば(S53:N)、充電処理を終了して、ステップS3以降の処理を実行する。一方、制御部21−1は、充電時間が最短充電時間以上であれば(S53:Y)、前述の演算式である式1が成り立つか否かを確認する(S54)。
【0083】
制御部21−1は、式1が成り立つ場合には(S55:Y)、他の充電制御装置と充電を交代する必要は無いので、充電処理を終了して、ステップS3以降の処理を実行する。一方、制御部21−1は、式1が成り立たない場合には(S55:N)、充電電流の供給を待機している(充電待ちの)充電制御装置が4台以上有り、充電の交代が必要であるため、充電部の開閉器243を閉から開に切り替えて、充電電流の供給を停止する。また、制御部21−1は、計時部25−1に充電時間の計時を停止(リセット)させ、充電待ち時間の計時を開始させる(S56)。
【0084】
そして、制御部21−1は、自装置の充電情報における充電時間の情報をリセットし(0にし)、充電状態の情報を非充電中に変更する。また、充電待ち時間の情報を計時部25−1が計時する充電待ち時間に基づいて更新する(S5)。なお、制御部21−1は、充電待ち時間の情報を計時部25−1が計時する充電待ち時間に基づいて随時更新する。
【0085】
そして、制御部21−1は、更新した自装置の充電情報を通信部27−1から他の充電制御装置2−2〜2−nに送信し(S6)、ステップS7以降の処理を行う。
【0086】
制御部21−1は、ステップS51において充電が完了しているとき(S51:Y)、または、ステップS52において充電停止の操作を受け付けているときには(S52:Y)、充電部の開閉器243を閉から開に切り替えて、充電電流の供給を終了する。また、制御部21−1は、計時部25−1に充電時間の計時を停止(リセット)させる(S57)。また、制御部21−1は、表示部23−1に充電が終了した旨を表示させる。
【0087】
なお、制御部21−1は、充電部24−1の電流測定部242が測定した電流のデータに基づいて、電気自動車の充電が完了したかどうかを判断する。充電が完了したときには、電気自動車に供給する充電電流が流れなくなるので、制御部21−1は充電完了か否かを判定できる。
【0088】
続いて、制御部21−1は、自装置の充電情報において、充電時間の情報をリセットし(0にし)、充電状態の情報を非充電中に変更する。また、充電要求の情報を要求無しに変更する(S5)。
【0089】
そして、制御部21−1は、更新した自装置の充電情報を通信部27−1から他の充電制御装置2−2〜2−nに送信し(S6)、ステップS7以降の処理を行う。
【0090】
このように、充電制御システム1では、各充電制御装置2−1〜2−nが自装置の充電情報をマルチキャスト方式により一定周期で送信する。また、自装置の充電情報と他の充電制御装置の充電情報を共有メモリに記憶し、一定周期で更新する。また、自装置の充電情報と他装置の充電情報とを定期的に読み出して、それらの充電情報に基づいて、第1の処理と第2の処理を選択的に実行する。そのため、上記のように、充電制御システム1の電流上限値を超えることなく、各充電制御装置2−1〜2−nは、他の充電制御装置の充電状況に応じて充電電流の供給制御ができる。
【0091】
次に、充電制御システム1において、通信ケーブルが切断されるなどして、充電制御装置が通信ネットワークから孤立した場合には、充電制御装置は一定周期で充電情報を送信しているが、この充電制御装置の充電情報を、他の複数の充電制御装置は受信できなくなる。また、孤立した充電制御装置は、他の複数の充電制御装置の充電情報を受信できなくなる。
【0092】
この場合、他の複数の充電制御装置は、孤立した充電制御装置が、電源を遮断されたのか否かを判別できない。また、孤立した充電制御装置も他の複数の充電制御装置の充電状況を把握できない。そのため、充電制御装置は、上記のように他の複数の充電制御装置の充電情報を一定時間以上受信しておらず、孤立した場合には、充電部の開閉器を開にして、充電電流の供給を停止させて、充電を中止する。そして、制御部21−1は、エラーとして、その旨を表示部23−1に表示させる。
【0093】
なお、この場合、充電制御システムの孤立した充電制御装置以外の充電制御装置、すなわち、他の充電制御装置の充電情報を受信できる充電制御装置は、受信した充電情報に基づいて充電の開始の可否などを判断できる。そのため、これらの充電制御装置については、引き続き動作させることができる。
【0094】
また、以上の説明では、説明を簡略化するために、全ての電気自動車の定格電流が15Aであるものとして説明したが、当然、定格電流が異なっていてもよい。また、電気自動車によって定格電流が異なる場合には、電気自動車を充電制御装置に接続した際に操作部から定格電流を入力するように構成する。または、電気自動車と充電制御装置とが通信して、充電制御装置が定格電流の情報を取得し、充電情報として、定格電流の情報も各装置で共有するように構成する。式1の演算をする場合には、充電待ちの電気自動車の定格電流の合計と、電流上限値と、を比較する。
【0095】
また、充電開始の可否の判定は、電気自動車を充電するために流している電流の合計と、余裕率と、の積と、充電制御システム1で供給可能な電流上限値と、を比較するようにすることも可能である。例えば、余裕率を1.2〜1.4に設定する。なお、このように構成した場合に、電気自動車において一時的に充電電流が低下するのであれば、電流を監視しておき、充電電流が一時的に低下する直前の電流値を計算に用いるとよい。
【符号の説明】
【0096】
1…充電制御システム 2…充電制御装置 3…商用電源 4…ケーブル 5…分岐端子台 6…分岐線 7…通信ケーブル 8…分岐端子台 11…電気自動車 11−1J…充電器 11−1B…電池 12−1…充電ケーブル 21−1…制御部 22−1…操作部 23−1…表示部 24−1…充電部 25−1…計時部 26−1…記憶部 26−1A…RAM 26−1R…ROM 26−1C…共有メモリ 27−1…通信部 28−1…コンセント 31…電圧測定部 32…電流測定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電流上限値までの電流を供給する外部電源から、自装置、及び自装置と同様の構成を備えた一以上の他装置に対して分配された充電電流を電気自動車に供給する充電制御装置であって、
前記充電電流を電気自動車に供給する充電部と、
前記充電電流の供給開始操作を受け付ける操作部と、
前記操作部が供給開始操作を受け付けている第1の状態と、前記操作部が供給開始操作を受け付けていないか、または前記充電部が充電電流の供給を終了した第2の状態と、のいずれであるかを示す充電情報を作成する情報作成部と、
前記情報作成部が作成した自装置の充電情報を他装置に一定周期で送信し、他装置から一定周期で送信される他装置の充電情報を受信する通信部と、
前記通信部が送信する自装置の充電情報と、前記通信部が受信した他装置の充電情報と、を記憶する記憶部と、
前記操作部が供給開始操作を受け付けると、前記記憶部から自装置の充電情報と他装置の充電情報とを定期的に読み出して、それらの充電情報に基づいて、
前記充電部に充電電流を供給させる第1の処理と、
前記充電部に充電電流の供給を待機させる第2の処理と、
を選択的に実行する制御部と、
を備えたことを特徴とする充電制御装置。
【請求項2】
前記第1の処理は、
前記記憶部から読み出した自装置の充電情報と他装置の充電情報とに基づいて、前記第1の状態である充電制御装置の合計台数を算出し、
自装置及び他装置が電気自動車に供給する充電電流と前記合計台数との積である充電要求電流が前記電流上限値未満であれば、前記充電部に充電電流を供給させる処理であり、
前記第2の処理は、
前記充電要求電流が、前記電流上限値以上であれば、前記充電部に充電電流の供給を待機させる処理である、
請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項3】
前記充電情報は、前記充電部が電気自動車に充電電流を、供給している状態と、供給を停止している状態と、のいずれであるかを示す情報を含み、
前記制御部は、前記第2の処理の実行中に、前記充電情報に基づいて他装置のいずれかで充電電流の供給が停止したことを判断すると、前記第1の処理を実行する、請求項1に記載の充電制御装置。
【請求項4】
前記充電部が充電電流の供給を開始してから経過した充電時間を計時する計時部を備え、
前記制御部は、
前記第1の処理を開始して、前記計時部が計時する充電時間が予め設定した最短充電時間を経過したときに前記第2の処理を実行する、請求項2または3に記載の充電制御装置。
【請求項5】
前記計時部は、前記充電部が充電電流の供給を待機してから経過した充電待ち時間を計時し、
前記充電情報は、前記充電待ち時間の情報を含み、
前記制御部は、
前記第2の処理の実行中に、前記充電情報に基づいて、前記計時部が計時する自装置の充電待ち時間が、全ての他装置の充電待ち時間よりも長いと判断すると、前記第1の処理を実行する、
請求項4に記載の充電制御装置。
【請求項6】
前記通信部が他装置の充電情報を連続して受信できないときに、装置毎に未受信回数を計数する計数部を備え、
前記制御部は、前記未受信回数が設定回数になった他装置について、前記記憶部で記憶する充電情報を、前記第2の状態に変更する、
請求項1乃至5のいずれかに記載の充電制御装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記通信部が複数の他装置の充電情報を一定時間以上受信していない場合には、前記充電部に充電電流の供給を停止させる、請求項1乃至6のいずれかに記載の充電制御装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかに記載の充電制御装置を複数備え、
前記各充電制御装置は、電流上限値までの電流を供給する外部電源から分配された充電電流を、電気自動車に供給することを特徴とする充電制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−5495(P2013−5495A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−131443(P2011−131443)
【出願日】平成23年6月13日(2011.6.13)
【出願人】(000003942)日新電機株式会社 (328)
【Fターム(参考)】