説明

充電装置及び端末セット

【課題】香水等の香源体の香りをつけることが可能な携帯電話等の端末装置に対して、意図せぬ箇所への香源体の飛散等を抑制しながら香源体を手間無く補充する。
【解決手段】充電装置(2)は、香りを放出する香源体(21d)を収容する収容部(11)を備える端末装置(1)を保持しながら端末装置に対する充電を行う充電装置であって、収容部に対して香源体を補充する補充部(21)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば携帯電話等の端末装置を保持しながら当該端末装置に充電を行う充電装置、及び端末装置と充電装置とを備える端末セットの技術分野に関する。
【背景技術】
【0002】
香水を吸着する小型の吸着チップが取り付けられた携帯電話等の端末装置が提案されている。これにより、携帯電話に対して、ユーザの嗜好する香りをつけることができる。つまり、吸着チップから香水が揮発することで、ユーザの嗜好する香りを携帯電話から発生させることができる。一方で、携帯電話ではなく、携帯電話の充電台の中に設置された香り発生装置から香りを発生される技術も提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006−54836号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
携帯電話に取り付けられた吸着チップからは、香水が揮発することによって香りが発生する。従って、携帯電話からの香りの発生を維持するためには、吸着チップに対して定期的に香水を補充することが望ましい。このとき、香水の種類と携帯電話のケース(筐体)の材質又は塗料との組み合わせによっては、香水がケースに飛散することによって塗装剥がれや変色等を引き起こす可能性がある。従って、香水を補充する場合には、吸着チップを携帯電話から取り外した上で、当該吸着チップに香水を塗布した後に再度吸着チップを携帯電話に対して取り付けることが望ましい。しかしながら、吸着チップの取り外しから再度の取り付けに至るまでの作業は、ユーザにとって煩わしいものである。
【0005】
本発明が解決しようとする課題には上記のようなものが一例として挙げられる。本発明は、例えば香水等の香源体の香りをつけることが可能な携帯電話等の端末装置に対して、意図せぬ箇所への香源体の飛散等を抑制しながら香源体を手間無く補充することが可能な端末装置の充電装置及び端末装置と保持装置とを備える端末セットを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題は、香りを放出する香源体を収容する収容部を備える端末装置を保持しながら端末装置に対する充電を行う充電装置によって解決される。尚、香源体は、香りを放出することができる任意の部材であってよく、例えば、液体状態の香水や、固体状態の芳香剤や、気体状態の香気ないしは揮発香水等が一例となる。充電装置は、収容部に対して香源体を補充する補充部を備える。
【0007】
上記課題は、上記端末装置と上記充電装置とを備える端末セットによっても解決される。
【発明の効果】
【0008】
以上説明した端末装置によれば、充電装置に対して端末装置をセットすれば、充電装置の補充部から端末装置の収容部に対して香源体が補充される。従って、ユーザは、収容部を携帯電話から取り外した上で、当該収容部に香源体を補充しなくともよくなる。このため、ユーザは、端末装置の収容部への香源体の補充に伴う煩わしい作業ないしは面倒な作業を行わなくともよくなる。更には、充電装置にセットされた端末装置は、そのまましばらく放置されることが多い。この間、端末装置と充電装置との間の位置関係(言い換えれば、収容部と補充部との間の位置関係)が大きく変わることはない。従って、香水を補充している間に端末装置と充電装置との間の位置関係が大きく変動することによって生じ得る、収容部以外の箇所への香水の漏れや飛び散り等の不都合を抑制することができる。従って、ユーザは、端末装置の収容部に対して、比較的容易に香源体を補充することができる。
【0009】
以上説明した端末セットによれば、上述した充電装置と同様の効果を享受することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本実施形態の携帯電話の外観を示す外観図である。
【図2】本実施形態の充電台の外観を示す外観図である。
【図3】携帯電話を充電台にセットする場合の態様を示す斜視図である。
【図4】充電台にセットされた携帯電話に対して香水が補充される態様を示す断面図である。
【図5】携帯電話が充電台にセットされている場合及び携帯電話が充電台にセットされていない場合の、変形例の充電台の断面を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に基づいて説明する。尚、以下の説明では、端末装置の一例としての携帯電話を用いて説明を進める。但し、携帯電話に限らず、その他の各種端末装置(例えば、PDAや、ミニパソコンや、ノートパソコンや、デスクトップパソコン等)に後述する構成を採用してもよい。
【0012】
(1)携帯電話の構成
図1を参照して、本実施形態の携帯電話1の構成について説明する。図1は、本実施形態の携帯電話1の外観を示す外観図である。尚、図1では、本実施形態の携帯電話1の説明に必要な構成を選択的に明示している。従って、本実施形態の携帯電話1は、携帯電話としての機能に必要な不図示の他の構成を適宜備えていてもよい。
【0013】
図1(a)は、折り畳み式の携帯電話1の、折り畳まれた状態での表側の外観を示している。図1(a)に示すように、携帯電話1は、表側の面に、例えばサブ表示パネル13を備えている。サブ表示パネル13には、例えば現在の時刻や携帯電話1の充電状況や携帯電話1の電波の受信状態等が示される。
【0014】
図1(b)は、折り畳み式の携帯電話1の、折り畳まれた状態での裏側の外観を示している。図1(b)に示すように、携帯電話1は、裏側の面に、例えばカメラ14や充電を行うための金属製の充電端子15等を備えている。図1(b)に示すように、携帯電話1は、裏側の面(例えば、携帯電話1の裏側に配置されることが多い電池蓋10)に、「収容部」の一例となる香水吸着部11を備えている。香水吸着部11は、電池蓋10上に配置される吸着チップ11aと、当該吸着チップ11aを覆う(言い換えれば、保持する)カバー11bとを備えている。吸着チップ11aは、例えば香水を内部に吸着することが可能な多孔質セラミック等を備えている。カバー11bは、その表面に複数の孔があいている。吸着チップ11aは、カバー11bの複数の孔を介して、内部に吸着した香水を外部に向けて揮発させるないしは放出する。これにより、携帯電話1に対してユーザの所望の香りをつけると共に、携帯電話1からユーザの所望の香りを発生させる(言い換えれば、漂わせる)ことができる。
【0015】
図1(c)は、折り畳み式の携帯電話1の折り畳まれていない状態での内側の外観を示している。図1(c)に示すように、携帯電話1は、キーパッド16、メイン表示パネル17、受話口18及び送話口19を備えている。携帯電話1は、受話口18の内側にスピーカ18aを備えている。携帯電話1は、送話口19の内側にマイク19aを備えている。
【0016】
(2)充電台の構成
図2を参照して、本実施形態の充電台2の構成について説明する。図2は、本実施形態の充電台2の外観を示す外観図及び断面を示す断面図である。尚、図2では、本実施形態の充電台2の説明に必要な構成を選択的に明示している。従って、本実施形態の充電台2は、充電台としての機能に必要な不図示の他の構成を適宜備えていてもよい。
【0017】
図2(a)は、携帯電話1を搭載する側から見た充電台2の外観を示す。図2(b)及び図2(c)は、図2(a)に示す充電台2のII−II’断面を示す。図2(a)に示すように、充電台2は、携帯電話1の充電端子15に接触することで携帯電話1に対して電力を供給する金属製の充電端子25を備えている。充電端子25は、携帯電話1が充電台2にセットされた場合(図3(c)参照)に、充電端子15と対向する位置に配置される。
【0018】
充電台2は、「補充部」の一例である香水補充部21を備えている。香水補充部21は、携帯電話1が備える香水吸着部11に対して香水を補充する。言い換えれば、香水補充部21は、香水吸着部11が備える吸着チップ11aに対して香水を吸着させる。
【0019】
図2(b)及び図2(c)に示すように、香水補充部21は、充電台2中に形成された凹形状の穴21aと、穴21aに嵌め込まれると共に上面が開口部となっている香水ケース21bと、香水ケース21bの開口部を塞ぐことで香水ケース21bの密閉性を維持するキャップ21cと、香水ケース21b中に充填される香水21dとを備えている。図2(b)に示すように、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充する場合には、香水21dを内部に充填している香水ケース21bは、充電台2の穴21aに嵌め込まれる。また、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充する場合には、キャップ21cは、香水ケース21bから取り外される。一方で、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充しない場合には、キャップ21cは、香水ケース21bの開口部を塞ぐように香水ケース21bに取り付けられることが好ましい。但し、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充しない場合にも、キャップ21cが香水ケース21bから取り外されていてもよい。
【0020】
図2(c)に示すように、香水ケース21bは、穴21aから容易に取り外すことができることが好ましい。つまり、香水ケース21bは、キャップ21c及び香水21dと共に、充電台2から自由に着脱可能であることが好ましい。従って、ユーザは、夫々に異なる種類の香水21dが充填された複数の香水ケース21bを用意すると共に、複数の香水ケース21bのうちの所望の香水ケース21bを、充電台2の穴21aに対して嵌め込むことができる。但し、香水ケース21bが穴21aに固定(言い換えれば、固着)されていてもよい。
【0021】
(3)携帯電話の充電時の香水の補充態様
図3及び図4を参照して、携帯電話1を充電装置2にセットした場合の充電台2から携帯電話1への香水の補充の態様について説明する。図3は、携帯電話1を充電台2にセットする場合の態様を示す斜視図である。図4は、充電台2にセットされた携帯電話1に対して香水が補充される態様を示す断面図である。
【0022】
図3(a)に示すように、本実施形態では、携帯電話1は、折り畳まれた状態で携帯電話1の裏側の面が充電台2に対向するように充電台2にセットされる。言い換えれば、携帯電話1は、折り畳まれた状態で携帯電話1の充電端子15が充電台2の充電端子25に対向し且つ携帯電話1の裏側の香水吸着部11が充電台2の香水補充部21に対向するように充電台2にセットされる。その結果、図3(b)に示す状態を経た上で、図3(c)に示すように、携帯電話1が充電台2にセットされる。
【0023】
携帯電話1が充電台2にセットされた状態では、携帯電話1及び充電台2の位置関係は図4に示す位置関係となる。図4は、図3(c)に示す携帯電話1及び充電台2のIII−III‘’断面図である。つまり、図4は、携帯電話1が充電台2にセットされた状態での携帯電話1及び充電台2の断面図である。
【0024】
図4に示すように、携帯電話1が充電台2にセットされた状態では、携帯電話1の香水吸着部11は、充電台2の香水補充部21と対向するないしは対面していることが好ましい。言い換えれば、携帯電話1が充電台2にセットされた状態では、香水吸着部11は、図4の上下方向に沿って、香水補充部21と重複している好ましい。逆に、香水吸着部11は、携帯電話1が充電台2にセットされた状態で香水補充部21と対向するないしは対面するような位置に設置されていることが好ましい。同様に、香水補充部21は、携帯電話1が充電台2にセットされた状態で香水吸着部11と対向するないしは対面するような位置に設置されていることが好ましい。但し、携帯電話1が充電台2にセットされた状態で、香水吸着部11は、香水補充部21と対向していなくともよいし、対面していなくともよい。
【0025】
携帯電話1が充電台2にセットされた状態で香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充する場合には、図4に示すように、キャップ21cは、香水ケース21bから取り外されている。その結果、図4中の矢印にて示すように、香水ケース21b内に充填されている香水21dは、香水ケース21bの外部に向かって揮発する。揮発した香水21dは、カバー11bの複数の孔を介して吸着チップ11aの内部に吸着される。これにより、香水補充部21は、香水吸着部11に対して香水21dを補充することができる。
【0026】
本実施形態では、香水21dの揮発を利用して、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充している。従って、携帯電話1が充電台2にセットされた状態で、香水補充部21が香水吸着部11と物理的に接触していなくともよい。もちろん、香水補充部21が香水吸着部11と物理的に接触していてもよい。
【0027】
以上説明したように、本実施形態によれば、充電台2に対して携帯電話1がセットされれば、充電台2の香水補充部21から携帯電話1の香水吸着部11に対して香水21dが補充される。従って、携帯電話1のユーザは、香水吸着部11が備える吸着チップ11aを携帯電話1から取り外した上で、当該吸着チップ11aに香水21dを塗布又は噴霧しなくともよくなる。更には、ユーザは、香水21dを塗布又は噴霧した吸着チップ11aを再び携帯電話1に対して取り付けなくともよくなる。このため、ユーザは、香水吸着部11への香水21dの補充に伴う煩わしい作業ないしは面倒な作業を行わなくともよくなる。更には、充電台2にセットされた携帯電話1は、充電のためにそのまましばらく放置されることが多い。この間、携帯電話1と充電台2との間の位置関係(言い換えれば、香水吸着部11と香水補充部21との間の位置関係)が大きく変わることはない。従って、香水21dを補充している間に携帯電話1と充電台2との間の位置関係が大きく変動することによって生じ得る、携帯電話1のうちの香水吸着部11以外の箇所(例えば、携帯電話1の外装)への香水の漏れや飛び散り等の不都合を抑制することができる。従って、ユーザは、携帯電話1の香水吸着部11に対して、比較的容易に香水を補充することができる。
【0028】
本実施形態では、充電台2が香水補充部21を備えている。このため、ユーザは、携帯電話1の充電のついでに、携帯電話1の香水吸着部11に対して香水21dを補充することができる。例えば、ユーザの就寝前に携帯電話1が充電台2にセットされれば、翌朝には携帯電話1の充電が完了していると共に香水吸着部11への香水21dの補充も完了している。従って、ユーザは、より一層手間をかけずに、香水吸着部11に対して香水21dを補充することができる。
【0029】
尚、充電台2に限らず、携帯電話1を保持することが可能な任意の保持台等に対して上述した香水補充部21を設置してもよい。このように構成しても、ユーザは、香水吸着部11に対して比較的容易に香水21dを補充することができるという効果を享受することができる。
【0030】
本実施形態では、香水21dの揮発を利用して、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dが補充される。従って、吸着チップ11aへの香水21dの塗布や噴霧等に伴う香水21dの飛散(例えば、携帯電話1のうちの香水吸着部11以外の箇所への飛散)をなくすことができる。
【0031】
本実施形態では、携帯電話1が充電台2にセットされた状態で、香水吸着部11を香水補充部21に対して対向させることができる。このため、香水補充部21から揮発した香水21dは、香水吸着部11に到達しやすくなる。言い換えれば、香水補充部21から揮発した香水21dは、携帯電話1のうちの香水吸着部11以外の箇所に到達しにくくなる。従って、例えば携帯電話1の香水耐力がない箇所に対して香水21dが塗布又は噴霧(或いは、吸着)されることに伴う塗装の剥がれや変色等の不都合が好適に抑制される。
【0032】
本実施形態では、香水ケース21bは、キャップ21c及び香水21dと共に、充電台2から自由に着脱可能である。このため、充電台2の穴21aに嵌め込まれる香水ケース21bを取り換えることで、複数の香水21dのうちのユーザの嗜好に合った香水21dを吸着チップ11aに対して吸着させることができる。その結果、ユーザの気分に応じて、異なる香りを携帯電話1につけることができる。
【0033】
本実施形態では、携帯電話1が充電台2にセットされない場合又は香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dが補充されない場合には、キャップ21cを用いて香水ケース21bの開口部を塞ぐことができきる。このため、香水ケース21bからの香水21dの不必要な揮発を抑制することができる。従って、余計な香りの発生や意図せぬ揮発による香水21dの欠乏等の不都合を抑制することができる。但し、携帯電話1が充電台2にセットされない場合又は香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dが補充されない場合にも、キャップ21cを香水ケース21bから外しておいてもよい。これにより、香水吸着部11に対して香水21dが補充されない場合にも、充電台2から香水21dの香りを放出することができる。つまり、ユーザは、充電台2を、芳香剤の如く使用することができる。
【0034】
尚、本実施形態では、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充する例を説明している。つまり、本実施形態では、香水補充部21にされている液体状態の香水21dを、香水吸着部11に対して補充する例を説明している。しかしながら、液体状態の香水21dに限らず、香りを放出する気体ないしは固体(つまり、香りを放出する任意の香源体)を香水ケース21bに充填してもよい。このように構成しても、香水補充部21から香水吸着部11に対して香りを補充することができる。
【0035】
また、上述した携帯電話1及び充電台2の形状は一例に過ぎず、携帯電話1及び充電台2の形状としてどのような形状を採用してもよい。携帯電話1及び充電台2の形状にかかわらず、携帯電話1を充電台2にセットした場合に、香水補充部21から香水吸着部11に対して香水21dを補充される限りは、上述した各種効果を享受することができる。
【0036】
(4)充電台の変形例
図5を参照して、変形例の充電台2aの構成について説明する。図5は、携帯電話1が充電台2aにセットされている場合及び携帯電話1が充電台2aにセットされていない場合の、変形例の充電台2aの断面を示す断面図である。尚、図2に示す充電台2と同一の構成については、同一の参照符号を付することで詳細な説明を省略する。
【0037】
図5(a)に示すように、変形例の充電台2aが備える香水補充部21は、上述した充電台2と同様に、穴21aと、香水ケース21bと、キャップ21cと、香水21dとを備えている。変形例の充電台2が備える香水補充部21は更に、接触センサ21eと、モータ21fと、ガイドシャフト21gと、継手21hとを備えている。尚、接触センサ21e、モータ21f、ガイドシャフト21g及び継手21hは、充電台2aの筐体内部の空隙に設けられていてもよいし、充電台2aの外部に露出するように設けられていてもよい。
【0038】
接触センサ21eは、携帯電話1が充電台2にセットされたか否かを検出するセンサである。接触センサ21eのセンサ出力は、モータ21fに対して出力される。ガイドシャフト21gは、シャフト軸に沿った一方の端部がモータ21fの回転軸に接続されている。ガイドシャフト21gは、表面にねじ切りがされている。継手21hは、ガイドシャフト21gのねじと嵌合するようにねじ切りされた貫通孔を内部に備えており、当該貫通孔をガイドシャフト21gのシャフト軸が貫通するようにガイドシャフト21gに対して取り付けられる。継手21hには更に、キャップ21cの端部が接続される。
【0039】
モータ21fは、携帯電話1が充電台2にセットされていることを示すセンサ出力が接触センサ21eから出力されている場合に、キャップ21cが香水ケース21bから取り外されるように、回転軸を回転させる。その結果、モータ21fの回転軸の回転がガイドシャフト21gを回転させ、当該ガイドシャフト21gの回転が継手21hを図5(a)中左側の方向へ移動させる。その結果、図5(b)に示すように、継手21hに接続されているキャップ21cもまた、図5(b)中左側へと移動する。これにより、キャップ21cは、香水ケース21bから取り外される。
【0040】
一方で、モータ21fは、携帯電話1が充電台2にセットされていることを示すセンサ出力が接触センサ21eから出力されていない場合に、キャップ21cが香水ケース21bの開口部を塞ぐように、回転軸を回転させる。その結果、モータ21fの回転軸の回転がガイドシャフト21gを回転させ、当該ガイドシャフト21gの回転が継手21hを図5(a)中右側の方向へ移動させる。その結果、図5(a)に示すように、継手21hに接続されているキャップ21cもまた、図5(a)中右側へと移動する。これにより、キャップ21cは、香水ケース21bの開口部を塞ぐように香水ケース21bに取り付けられる。
【0041】
以上説明したように、変形例の充電台2aによれば、上述した充電台2と同様の効果を享受することができる。加えて、変形例の充電台2aによれば、携帯電話1が充電台2aにセットされた場合には、自動的にキャップ21cが香水ケース21bから取り外される。このため、ユーザは、香水吸着部11に対して香水21dを補充する際に、キャップ21cを自身で取り外さなくともよくなる。従って、ユーザは、香水吸着部11に対してより一層手間をかけることなく香水21dを補充することができるという効果を享受することができる。
【0042】
尚、図5(a)及び図5(b)に示したキャップ21cを取り外す機構(つまり、モータ21f、ガイドシャフト21g及び継手21hを採用した機構)は一例であり、図示した構成以外の機構を用いて、キャップ21cを自動的に取り外してもよい。つまり、接触センサ21eのセンサ出力に応じて、キャップ21cを移動させる(或いは、香水ケース21bの開口部の開閉を行う)ことができる任意の機構を採用してもよい。任意の機構として、機械的にキャップ21cを移動させる機構や、電磁気的にキャップ21cを移動させる機構等が一例としてあげられる。
【0043】
本発明は、上述した実施形態に限られるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴なう充電装置及び端末セットもまた本発明の技術的範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0044】
1 携帯電話
2 充電装置
11 香水吸着部
11a 吸着チップ
11b カバー
21 香水補充部
21a 穴
21b 香水ケース
21c キャップ
21d 香水

【特許請求の範囲】
【請求項1】
香りを放出する香源体を収容する収容部を備える端末装置を保持しながら前記端末装置に対する充電を行う充電装置であって、
前記収容部に対して前記香源体を補充する補充部を備えることを特徴とする充電装置。
【請求項2】
前記補充部は、前記端末装置が前記充電装置によって保持された状態で、前記収容部に対して対向する位置に配置されることを特徴とする請求項1に記載の充電装置。
【請求項3】
前記補充部は、前記充電装置に対して着脱可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の充電装置。
【請求項4】
前記補充部は、内部に前記香源体を収容する容器部と前記容器部からの前記香源体の香りの拡散を防ぐように前記容器部の開口部をふさぐ蓋部とを備えており、
前記充電装置は、
前記端末装置が前記充電装置に保持されているか否かを検出する検出部と、
(i)前記端末装置が前記充電装置に保持されていると検出された場合に、前記蓋部を開状態にすると共に、(ii)前記端末装置が前記充電装置に保持されていないと検出された場合に、前記蓋部を閉状態にする蓋駆動部と
を備えることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の充電装置。
【請求項5】
香りを放出する香源体を収容する収容部を備える端末装置と、
前記収容部に対して前記香源体を補充する補充部を備え、且つ前記端末装置を保持しながら前記端末装置に対する充電を行う充電装置と
を備えることを特徴とする端末セット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−15590(P2012−15590A)
【公開日】平成24年1月19日(2012.1.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−147446(P2010−147446)
【出願日】平成22年6月29日(2010.6.29)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】