説明

光コネクタ防塵用シャッター装置及びそれに用いるコネクタアダプタ

【課題】より確実な防塵性能が得られる光コネクタ防塵用シャッター装置を提供する。
【解決手段】一端側の開口から待受け側の光コネクタ3が挿入されたコネクタアダプタ5と、このコネクタアダプタ5を保持するアダプタホルダー7と、コネクタアダプタ5の他端側の額縁状端面5aで囲まれた開口を塞ぐシャッター9と、このシャッター9の一辺をアダプタホルダー7にヒンジ結合する軸ピン13と、シャッター9を閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネ15とを備える。シャッター9はコネクタアダプタ5の額縁状端面5aの全周に当接する額縁状当接部9aを有しており、捻りコイルバネ15は、そのシャッター側の端部15cが、シャッター9の外面の、前記額縁状当接部9aより内側の部分を押すように形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、相手方光コネクタが接続されるまでの間、待受け状態にある光コネクタの防塵用シャッター装置と、それに好適なコネクタアダプタに関するものである。
【背景技術】
【0002】
各家庭に光ファイバを引き込む場合には、局側(屋外側)光ケーブルと加入者側(屋内側)光ケーブルとを、ぞれぞれの光ケーブルの端末に取り付けた光コネクタにより切離し可能に接続している。ところが、局側光ファイバが加入者宅まで配線されていても加入者が光回線を使用しない場合や、光回線を使用していた加入者が引っ越してしまった場合には、局側光ケーブルの端末の光コネクタは、相手方光コネクタが接続されるまでの間、待受け状態となる。
【0003】
待受け状態にある光コネクタは、端面に塵埃が付着するため、相手方光コネクタを接続する際には、端面を清掃する必要がある。しかし光コネクタの端面の清掃作業は、細かい手作業で、神経を使う作業であり、時間もかかる。特に最近ではFTTH(光ファイバを家庭まで)の本格化により、加入者数だけでなく、加入者の移動も増加していることから、加入者宅での作業量の低減が求められている。
【0004】
待受け側光コネクタの端面に塵埃が付着するのを防止できれば、コネクタ端面の清掃作業を簡略化するか、不要にすることができる。そのためには、待受け側光コネクタが挿入されているコネクタアダプタ(又はコネクタハウジング)に防塵用のシャッターを取り付けることが有効である(特許文献1、2参照)。
【0005】
【特許文献1】特開2002−267887号公報
【特許文献2】特開2002−148483号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、従来の光コネクタ防塵用シャッター装置は、捻りコイルバネでシャッターの一辺に回転モーメントを加えて、コネクタアダプタの開口を塞ぐ構造であるため、シャッターの回転中心となる軸ピンと、軸ピンを保持する軸穴にクリアランスがあると(クリアランスは組立上必要)、コネクタアダプタの端面とシャッター内面との間に隙間が生じ、この隙間から塵埃が入り込むため、十分な防塵性能が得られないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は、より確実に防塵性能が得られる光コネクタ防塵用シャッター装置と、それに好適なコネクタアダプタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置は、
一端側の開口から待受け側の光コネクタが挿入されたコネクタアダプタと、
このコネクタアダプタを保持するアダプタホルダーと、
前記コネクタアダプタの他端側の額縁状端面で囲まれた開口を塞ぐシャッターと、
このシャッターの一辺を前記アダプタホルダーにヒンジ結合する軸ピンと、
コイル部が前記軸ピンの周りに配置され、一方の端部がアダプタホルダーに係止され、他方の端部がシャッターに係止されて、前記シャッターを閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネとを備え、
前記シャッターは前記コネクタアダプタの額縁状端面の全周に当接する額縁状当接部を有しており、
前記捻りコイルバネは、そのシャッター側の端部が、シャッターの外面の、前記額縁状当接部より内側の部分を押すように形成されている、
ことを特徴とするものである(請求項1)。
【0009】
本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置において、アダプタホルダーの軸穴の直径及びシャッターの軸穴の直径は、軸ピンの直径より大きく、前記捻りコイルバネによりシャッターを閉じたときに、軸線方向から見て前記アダプタホルダーの軸穴とシャッターの軸穴とが重なり合う範囲内に、前記軸ピンの相対的な移動を許容するクリアランスが残る寸法に設定されていることが好ましい(請求項2)。
【0010】
また、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置において、コネクタアダプタの周壁は周方向に連続しており、当該周壁の内面に、光コネクタの外面のキーを案内するキー溝が形成されていることが好ましい(請求項3)。
【0011】
また、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置は、シャッターの内面に、コネクタアダプタの開口内に入る位置決め用凸部が形成されているが好ましい(請求項4)。
【0012】
また、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置は、アダプタホルダーの端面にリブを形成し、シャッターの内面に前記リブが入る溝を形成した構成とすることが好ましい(請求項5)。
【0013】
また、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置は、アダプタホルダーが、待受け側の光コネクタを収容する筺体と一体に形成されている構成とすることもできる(請求項6)。
【0014】
また、本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置は、
一端側の開口から待受け側の光コネクタが挿入されたコネクタアダプタと、
このコネクタアダプタを保持するアダプタホルダーと、
このアダプタホルダーが取り付けられた筺体と、
この筺体に被せられるカバーと、
前記アダプタホルダーの端面と前記カバーの端面とで囲まれる開口を塞ぐシャッターと、
このシャッターの一辺を前記アダプタホルダーにヒンジ結合する軸ピンと、
この軸ピンの周りにコイル部が配置され、一方の端部がアダプタホルダーに係止され、他方の端部がシャッターに係止されて、前記シャッターを閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネとを備え、
前記シャッターは前記アダプタホルダーの端面と前記カバーの端面とで構成される額縁状端面の全周に当接する額縁状当接部を有しており、
前記捻りコイルバネは、そのシャッター側の端部が、シャッターの外面の、前記額縁状当接部より内側の部分を押すように形成されている、
構成とすることもできる(請求項7)。
【0015】
上記の装置の場合も、アダプタホルダーが筺体と一体に形成されていてもよい(請求項8)。
【0016】
上記の装置の場合も、アダプタホルダーの軸穴の直径及びシャッターの軸穴の直径は、軸ピンの直径より大きく、前記捻りコイルバネによりシャッターを閉じたときに、軸線方向から見て前記アダプタホルダーの軸穴とシャッターの軸穴とが重なり合う範囲内に、前記軸ピンの相対的な移動を許容するクリアランスが残る寸法に設定されていることが好ましい(請求項9)。
【0017】
上記の装置の場合は、コネクタアダプタの筺体のカバー側の壁には、光コネクタの外面のキーを案内する切れ込みが形成されており、この切れ込みは前記筺体のカバーで覆われている構成とすることができる(請求項10)。
【0018】
本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置に使用するコネクタアダプタは、光コネクタが挿入される空洞の周壁が周方向に連続しており、当該周壁の内面に、光コネクタの外面のキーを案内するキー溝が形成されているものであることが好ましい(請求項11)。
【発明の効果】
【0019】
請求項1、6、7、8の発明によれば、シャッターは、コネクタアダプタの額縁状端面の全周に当接する又はアダプタホルダーの端面と筺体カバーの端面とで構成される額縁状端面の全周に当接する額縁状当接部を有しており、捻りコイルバネは、そのシャッター側の端部がシャッターの外面の、前記額縁状当接部より内側の部分を押すようになっているため、軸ピンと軸穴にクリアランスがあっても、シャッターの額縁状当接部が、コネクタアダプタの額縁状端面の全周に又はアダプタホルダーの端面と筺体カバーの端面とで構成される額縁状端面の全周に、密接するようになる。このため、シャッターの額縁状当接部と、これに対向する額縁状端面との間に隙間が発生するおそれがなく、確実な防塵性能を得ることができる。
【0020】
また請求項2、9の発明によれば、シャッターを閉じたときに、シャッターの額縁状当接部と、それに対向する額縁状端面とがより確実に全周で密接するため、より確実な防塵性能が得られる。また、軸ピン及び軸穴の寸法公差が大きくとれるので、部品製造、部品組立が容易になり、コストを安くできる。
【0021】
また請求項3、11の発明によれば、コネクタアダプタの周壁が周方向に切れ目なく連続しているため、コネクタアダプタの額縁状端面にシャッターの額縁状当接部を当接させるだけで、確実な防塵性能を得ることができる。
【0022】
また請求項4の発明によれば、軸穴と軸ピンとのクリアランスが大きくても、シャッターを閉じたときにシャッターの位置ズレを矯正できるため、確実な防塵性能を得ることができる。
【0023】
また請求項5の発明によれば、シャッター内面とアダプタホルダー端面が入り組んだ構造となるため、塵埃がより入りにくくなる。
【0024】
また請求項10の発明によれば、周壁の一部に光コネクタの外面のキーを案内する切れ込みが形成されている従来タイプのコネクタアダプタを使用しても、その切れ込みが筺体のカバーで塞がれるため、確実な防塵性能を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
<実施形態1> 図1〜図6は本発明の一実施形態を示す。図において、1は光ケーブル、3は光ケーブル1の端部に取り付けられた光コネクタ、5は一端側の開口から光コネクタ3が挿入されたコネクタアダプタ、7はコネクタアダプタ5を保持するアダプタホルダー、9はコネクタアダプタ5の他端側の開口を塞ぐシャッター、11はアダプタホルダー7、コネクタアダプタ5、光コネクタ3及び光ケーブル1の余長を収容する筺体である。筺体11にはカバーが被せられるが、図示を省略してある。この実施形態では、アダプタホルダー7は筺体11の一隅に着脱可能に取り付けられている。コネクタアダプタ5の他端側には光コネクタ3に接続される相手方光コネクタ(図示せず)が挿入されるが、光コネクタ3は相手方光コネクタが接続されるまでの間、待受け状態にある。
【0026】
シャッター9は、図2及び図3に示すように、その一辺を軸ピン13によりアダプタホルダー7にヒンジ結合され、開閉可能となっている。またヒンジ結合部には、シャッター9を閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネ15が組み込まれている。捻りコイルバネ15は、そのコイル部15aが軸ピン13の周りに配置され、一方の端部15bがアダプタホルダー7に係止され、他方の端部15cがシャッター9の外面に係止されて、シャッター9を閉じる方向にバネ力を発生するように捻り付勢されている。図2はシャッター9を閉じた状態、図3はシャッター9を開いた状態を示す。なお、図2(C)に示すように、軸ピン13と軸穴17との間にはクリアランスが設けられている(詳細は後述)。
【0027】
上記のようにシャッター9を取り付けられたアダプタホルダー7は、図4のように筺体11に取り付けられる。なお、アダプタホルダー7は筺体11と一体に形成することもできる。
【0028】
コネクタアダプタ5は、図5に示すように、両端側とも、光コネクタが挿入される空洞の周壁が周方向に連続しており、当該周壁を構成する一つの平面壁の内面に、光コネクタの外面のキーを案内するキー溝19を形成したものである。つまり、このコネクタアダプタ5は、光コネクタ3の全周を切れ目なく覆い、周壁から内部に塵埃が入り込むのを防止する構造となっている。
【0029】
一方、シャッター9はコネクタアダプタ5の額縁状端面5aの全周に当接する額縁状当接部9aを有している。そして、捻りコイルバネ15は、そのシャッター側の端部15cが、図2(D)に示すように、シャッター9の外面の、前記額縁状当接部9aより内側の部分を押すように形成されている。特に、額縁状当接部9aの内側に相当する領域の中央部付近(丸印Mの部分)を押すように形成されていることが好ましい。なお、シャッター9を閉じた状態で、捻りコイルバネ15のシャッター側の部分は、端部15cのみがシャッター9の外面に接触し、端部以外の部分はシャッター9に接触せずにシャッター9との間に隙間Sを有している。この隙間Sを設けることにより、捻りコイルバネ15の端部15cで、シャッター9の外面の、額縁状当接部9aより内側の部分(好ましくは中央部付近)のみを確実に押すことができる。
【0030】
このように、捻りコイルバネ15の端部15cで、シャッター9の外面の、額縁状当接部9aより内側の部分を押すと、軸ピン13と軸穴17にクリアランスがあっても、シャッター9の額縁状当接部9aが、コネクタアダプタ5の額縁状端面5aの全周に密接するようになる。このため、シャッター9の額縁状当接部9aと、これに対向する額縁状端面5aとの間に隙間が発生するおそれがなく、確実な防塵性能を得ることができる。
【0031】
図6は、軸ピン13の直径と、アダプタホルダー7の軸穴17Aの直径と、シャッター9の軸穴17Bの直径との関係を示す。まず、アダプタホルダー7の軸穴17Aの直径及びシャッター9の軸穴17Bの直径が、軸ピン13の直径より大きいことは前述のとおりである。その上で、アダプタホルダー7の軸穴17Aの直径及びシャッター9の軸穴17Bの直径が、図6(A)に示すように、捻りコイルバネのバネ力でシャッター9を閉じたときに、軸線方向から見てアダプタホルダー7の軸穴17Aとシャッター9の軸穴17Bとが重なり合う範囲内に、軸ピン13の相対的な移動を許容するクリアランスが残る寸法に設定されていることが好ましい。換言すれば、シャッター9を閉じたときに、軸ピン13が少なくとも一方の軸穴17A又は17Bの内面に接触していないことが好ましい。この状態では、シャッター9は軸ピン13により移動を制限されないため、捻りコイルバネにより外面中央部付近を押されると、シャッター9の額縁状当接部9aがコネクタアダプタ5の額縁状端面5aに全周で確実に密接することになる。
【0032】
これに対し、図6(B)又は(C)のように、捻りコイルバネのバネ力でシャッター9を閉じたときに、軸線方向から見て軸ピン13が軸穴17A、17Bの内面で拘束される状態になると、シャッター9の移動が軸ピン13によって制限され、シャッター9の額縁状当接部9aとコネクタアダプタ5の額縁状端面5aとの間に隙間ができる可能性があり、防塵性能が低下するおそれがある。なお図6では、分かりやすくするため、軸穴17A、17Bが軸ピン13より大きめに描かれている。
【0033】
ところで、シャッター9の内面には、図3に示すように、コネクタアダプタ5の開口内に入る位置決め用凸部21が形成されている。このような凸部21を形成しておくと、シャッター9を閉じたときに、凸部21がコネクタアダプタ5の開口の縁にガイドされて、シャッター9の位置ズレを矯正できる。このため、軸穴と軸ピンとのクリアランスが大きくても、確実な防塵性能を得ることができる。また、コネクタアダプタ5がアダプタホルダー7から上方へ抜け出すのを防止できる。
【0034】
また、図2(A)及び図3に示すように、アダプタホルダー7の端面にはリブ23が形成され、シャッター9の内面には前記リブ23が入る溝25が形成されている。このようにすると、シャッター9の内面とアダプタホルダー7の端面が入り組んだ構造となるため、塵埃がより入り込みにくくなる。
【0035】
<実施形態2> 図7は本発明の他の実施形態を示す。この実施形態が実施形態1と異なる点は、シャッター9が、アダプタホルダー7の端面と、筺体11のカバー27の端面とで囲まれる開口を塞ぐように形成されていることと、シャッター9が、前記アダプタホルダー7の端面とカバー27の端面とで構成される額縁状端面29の全周に当接する額縁状当接部31を有していることである。それ以外の構成は実施形態1と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。このような構成でも、実施形態1と同等の防塵性能を得ることができる。
【0036】
<実施形態3> 図8は本発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態が実施形態1と異なる点は、アダプタホルダー7が筺体11と一体に形成されていることである。それ以外の構成は実施形態1と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。このような構成でも、実施形態1と同等の防塵性能を得ることができる。
【0037】
<実施形態4> 図9(A)は本発明のさらに他の実施形態を示す。この実施形態が実施形態2と異なる点は、アダプタホルダー7が筺体11と一体に形成されていることと、コネクタアダプタ5として、同図(B)に示すように、筺体のカバー27側の壁に、光コネクタの外面のキーを案内する切れ込み33を形成したものを使用し、この切れ込み33を筺体のカバー27で覆うようにしたことである。図9(B)に示したコネクタアダプタ5は従来使用されているものと同じである。このコネクタアダプタは市場性が高いので、安価である。それ以外の構成は実施形態2と同様であるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。このような構成でも、実施形態2と同等の防塵性能を得ることができる。
【0038】
なお、図9(B)に示す従来タイプのコネクタアダプタ5を使用して、図7に示すようにアダプタホルダー7と筺体11を別に形成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置の一実施形態を示す平面図。
【図2】図1の装置の要部を示す、(A)は平面図、(B)は正面図、(C)は側面図、(D)は断面図。
【図3】図1の装置の要部を示す斜視図。
【図4】図1の装置の、コネクタアダプタを組み込む前の状態を示す斜視図。
【図5】図1の装置に用いたコネクタアダプタを示す斜視図。
【図6】図1の装置における軸ピンと軸穴の関係の、(A)は好ましい状態を、(B)、(C)は好ましくない状態を示す断面図。
【図7】本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置の他の実施形態を示す、(A)は断面図、(B)はシャッターを透視した正面図。
【図8】本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置のさらに他の実施形態を示す断面図。
【図9】(A)は本発明に係る光コネクタ防塵用シャッター装置のさらに他の実施形態を示す断面図、(B)は(A)の装置に用いたコネクタアダプタの斜視図。
【符号の説明】
【0040】
1:光ケーブル
3:待受け側の光コネクタ
5:コネクタアダプタ
5a:額縁状端面
7:アダプタホルダー
9:シャッター
9a:額縁状当接部
11:筺体
13:軸ピン
15:捻りコイルバネ
17、17A、17B:軸穴
19:キー溝
21:位置決め用凸部
23:リブ
25:溝
27:カバー
29:額縁状端面
31:額縁状当接部
33:切れ込み

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側の開口から待受け側の光コネクタが挿入されたコネクタアダプタと、
このコネクタアダプタを保持するアダプタホルダーと、
前記コネクタアダプタの他端側の額縁状端面で囲まれた開口を塞ぐシャッターと、
このシャッターの一辺を前記アダプタホルダーにヒンジ結合する軸ピンと、
コイル部が前記軸ピンの周りに配置され、一方の端部がアダプタホルダーに係止され、他方の端部がシャッターに係止されて、前記シャッターを閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネとを備え、
前記シャッターは前記コネクタアダプタの額縁状端面の全周に当接する額縁状当接部を有しており、
前記捻りコイルバネは、そのシャッター側の端部が、シャッターの外面の、前記額縁状当接部より内側の部分を押すように形成されている、
ことを特徴とする光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項2】
アダプタホルダーの軸穴の直径及びシャッターの軸穴の直径は、軸ピンの直径より大きく、前記捻りコイルバネによりシャッターを閉じたときに、軸線方向から見て前記アダプタホルダーの軸穴とシャッターの軸穴とが重なり合う範囲内に、前記軸ピンの相対的な移動を許容するクリアランスが残る寸法に設定されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項3】
コネクタアダプタの周壁は周方向に連続しており、当該周壁の内面に、光コネクタの外面のキーを案内するキー溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項4】
シャッターの内面に、コネクタアダプタの開口内に入る位置決め用凸部が形成されていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項5】
アダプタホルダーの端面にリブを形成し、シャッターの内面に前記リブが入る溝を形成したことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の光コネクタ防塵装置。
【請求項6】
アダプタホルダーが、待受け側の光コネクタを収容する筺体と一体に形成されていることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項7】
一端側の開口から待受け側の光コネクタが挿入されたコネクタアダプタと、
このコネクタアダプタを保持するアダプタホルダーと、
このアダプタホルダーが取り付けられた筺体と、
この筺体に被せられるカバーと、
前記アダプタホルダーの端面と前記カバーの端面とで囲まれる開口を塞ぐシャッターと、
このシャッターの一辺を前記アダプタホルダーにヒンジ結合する軸ピンと、
この軸ピンの周りにコイル部が配置され、一方の端部がアダプタホルダーに係止され、他方の端部がシャッターに係止されて、前記シャッターを閉じる方向にバネ力を発生する捻りコイルバネとを備え、
前記シャッターは前記アダプタホルダーの端面と前記カバーの端面とで構成される額縁状端面の全周に当接する額縁状当接部を有しており、
前記捻りコイルバネは、そのシャッター側の端部が、シャッターの外面の、前記額縁状当接部より内側の部分を押すように形成されている、
ことを特徴とする光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項8】
アダプタホルダーが筺体と一体に形成されていることを特徴とする請求項7記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項9】
アダプタホルダーの軸穴の直径及びシャッターの軸穴の直径は、軸ピンの直径より大きく、前記捻りコイルバネによりシャッターを閉じたときに、軸線方向から見て前記アダプタホルダーの軸穴とシャッターの軸穴とが重なり合う範囲内に、前記軸ピンの相対的な移動を許容するクリアランスが残る寸法に設定されていることを特徴とする請求項7又は8記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項10】
コネクタアダプタの筺体のカバー側の壁には、光コネクタの外面のキーを案内する切れ込みが形成されており、この切れ込みは前記筺体のカバーで覆われていることを特徴とする請求項7ないし9のいずれかに記載の光コネクタ防塵用シャッター装置。
【請求項11】
請求項1ないし9のいずれかに記載の光コネクタ防塵用シャッター装置に使用するコネクタアダプタであって、光コネクタが挿入される空洞の周壁が周方向に連続しており、当該周壁の内面に、光コネクタの外面のキーを案内するキー溝が形成されていることを特徴とするコネクタアダプタ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−14960(P2009−14960A)
【公開日】平成21年1月22日(2009.1.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−175954(P2007−175954)
【出願日】平成19年7月4日(2007.7.4)
【出願人】(591199590)株式会社正電社 (34)
【出願人】(595083051)株式会社ジャパンリーコム (40)
【Fターム(参考)】