説明

光センサーに対する周辺光の影響を減じるための装置及び方法

【課題】光センサーに対する周辺光の影響を減じ且つ周辺光を測定し且つ定量的に補償するための装置及び方法を提供する。
【解決手段】ハウジング112内に収容されている回路基板170であって、該回路基板を貫通しており且つ前記回路基板の頂面から前記回路基板の底面への通路を形成している回路基板と、前記回路基板の底面に取り付けられた少なくとも1つの光検知器120であって、前記通路内を進む光が前記光感知面にぶつかることができるように配置されている光感知面を有している少なくとも1つの光検知器とを含むセンサー110。

【発明の詳細な説明】
【発明の分野】
【0001】
本発明は、光センサーに関し、より特別には、光センサーに対する周辺光の影響を減じるための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光センサーは、分析物(例えば、酸素、グルコース又はその他の分析物)の濃度を検知するために使用することができる装置である。本明細書にその開示が参考として組み入れられている米国特許第6,330,464号には、光センサーが記載されている。
【0003】
多量の周辺光が存在する環境(例えば、明るい晴天の日の屋外)で光センサーを使用することが望ましい場合があるかも知れない。幾つかの環境においては、多量の周辺光が光センサーの精度に悪影響を及ぼすかも知れない。従って、光センサーの機能に対する周辺光の悪影響を減じ及び/又は周辺光を定量的に測定し且つ補償する装置及び方法が望ましい。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、光センサーに対する周辺光の影響を減じ且つ周辺光を定量的に測定し且つ補償するための装置及び方法を提供する。
【0005】
一つの特徴においては、本発明は、光センサーの光検知器に到達する周辺光の量を減らす特徴を有する光センサーを提供する。これらの特徴は、一緒に又は別個に使用することができる。例えば、幾つかの実施形態において、本発明は、センサーの電気的構成要素を電気的に接続するために使用する回路基板が従来の酸化アルミニュームのセラミック回路基板と対照的に、不透明な材料(例えば、不透明なフェライト)によって作られている光センサーを提供している。いくつかの実施形態においては、光センサーの光検知器が回路基板の底面側に取り付けられており、指示分子からの光が光検知器に到達する手段を提供するために回路基板に穴が形成されている。
【0006】
別の特徴においては、本発明は、光センサーに対する周辺光の影響を減じる方法を一緒に又は別個に光センサーに使用し且つ付与するための方法を提供する。
【0007】
例えば、一つの特徴においては、本発明は、以下のステップを含んでいる方法を提供する。この方法は、指示分子を照射して指示分子に光を射出させるステップと、指示分子が照射されたその位置で光検知器に到達する光の量を測定し、それによって、周辺光量と光検知器に到達する指示分子から射出される光の量との合計を測定するステップと、指示分子の照射を停止させるステップと、指示分子の照射を停止した後に光検知器に到達する光の量を測定し、それによって光検知器に到達する周辺光の量を測定するステップと、第1の所定量の光の量から第2の所定量の光の量を差し引くことによって検知器に到達する指示分子から射出される光の量を判定するステップとを含んでいる。
【0008】
別の特徴においては、本発明は、改良されたセンサー読み取り装置及びセンサー読み取り装置を作動させる方法を提供する。例えば、一つの特徴においては、本発明は、センサー読み取り装置によって行われる方法を提供し、この方法は、周辺光の強度を測定するステップと、周辺光の強度が所定の閾値強度よりも大きいか否かを判定するステップと、周辺光の強度が所定の閾値強度よりも大きいと判定された場合に、ユーザーに警告を発するステップとを含んでいる。
【0009】
本発明の上記の及びその他の特徴及び利点のみならず、本発明の好ましい実施形態の構造及び作動を、添付図面を参考にして以下に詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本明細書に組み入れられ且つその一部を形成している添付図面は、本発明の種々の実施形態を例示する助けとなり且つこの説明と共に本発明の原理を説明し且つ当業者が本発明を作り且つ使用することができるようにしている。これらの図面においては、同様の参照符号は、同一の又は機能的に類似した部材を示している。更に、参照符号の最も左側の数字は、参照符号が最初に現れる図面を特定している。
【図1】図1は、本発明の実施形態による光センサーを示している構成図である。
【図2】図2は、本発明のもう一つ別の実施形態の光センサーを示している構成図である。
【図3】図3は、本発明の実施形態の回路基板の頂面図である。
【図4】図4は、本発明の実施形態による光検知器の視野を表している構成図である。
【図5】図5は、本発明の実施形態に従って患者に埋め込まれたセンサーを示している構成図である。
【図6】図6は、本発明の一つの実施形態によるアウトリガーを有しているセンサーの構成図である。
【図7】図7は、本発明の一つの実施形態によるセンサー読み取り装置の機能ブロック図である。
【図8】図8は、センサー読み取り装置によって行われる本発明の一つの実施形態によるプロセスを示しているフローチャートである。
【図9】図9は、光センサーによって提供される読み取り値に対する周辺光の影響を減じるためのプロセスを示しているフローチャートである。
【図10】図10は、本発明の一つの実施形態によるセンサーによって行われるプロセスを示しているフローチャートである。
【発明の実施形態】
【0011】
図1は、蛍光指示分子116の蛍光に基づいて作動する本発明の一実施形態による光センサー(“センサー”)110を示している。センサー110は、センサーハウジング112(センサーハウジング112は、適切な光透過性のポリマー材料によって作ることができる)、センサーハウジング112の外面上にコーティングされた基質層114であって層114全体に分布せしめられた蛍光指示分子116を備えている基質層114(層114は、ハウジング112の面の全て又は一部分を覆うことができる)、指示分子116と相互作用する波長(すなわち、蛍光に基づくセンサーの場合には、指示分子116に蛍光を発するようにさせる波長)の範囲に亘る放射線を含む放射線を射出する例えばLEDのような放射線源118及び蛍光に基づくセンサーの場合には指示分子116によって射出される蛍光に感応して指示分子の蛍光のレベルを示す信号が光検知器120によって発生されるようにする光検知器120(例えば、フォトダイオード、フォトトランジスタ、フォトレジスタ又はその他の光検知器)を含んでいる。センサー110が1つ以上の光検知器を有していても良いことを示すために、2つの光検知器120a及び120bが示されている。
【0012】
指示分子116は、センサー本体の表面にコーティングしても良いし又は当該技術において知られている方法によって準備され且つセンサーハウジング112の表面にコーティングされた生体適合性のポリマー基質を含む(図1に示されているような)基質層114内に含まれても良い。分析物に対して透過性でなければならない適切な生体適合性の基質材料としては、特に分析物に対して選択的に透過性であるように作ることが有利であり、分子量カットオフ機能を果たすので有利である幾つかのメタクリレート(例えば、HEMA)及びヒドロゲルがある。
【0013】
センサー110は、全体的に自蔵されていても良い。言い換えると、このセンサーは、センサーに(例えば、センサー118を駆動するための)電力を供給するために又はセンサーからの信号を伝えるために、センサーハウジング112内へ又はセンサーハウジング112から延びている電気リード線がないような方法で構成されても良い。センサーは、むしろ、センサーハウジング112内に全体的に埋設されか又はセンサーハウジング112内に収容されている電源140及び同じくセンサーハウジング112内に全体的に埋設されるか又は収容されている送信器142を含んでいても良い。
【0014】
電源140は、米国特許第6,400,974号に記載されているようにトランジスタ142のためのアンテナとすることができるようなインダクタであっても良い。トランジスタ142は、データを外部読み取り装置に無線電送する構造とされていても良い(図7参照)。
【0015】
使用することができるその他の自蔵電源としては、マイクロバッテリ、(超音波のような機械的エネルギに曝露されたときに電圧を発生する)圧電素子、音響的(例えば、超音波)駆動発電器及び光(赤外線)によって電力を供給される光電池がある。
【0016】
図1に示されているように、他の構成要素のうち、光源118及びトランジスタ142を制御するための電気回路を含んでいても良いプロセッサ166を含んでいるセンサー112の光電要素の多くは、回路基板170に固定されている。回路基板170は、構成要素素間の連絡路を提供する。
【0017】
図1に更に図示されているように、ハイパスフィルタ又はバンドパスフィルタのような光学フィルタ134が、光検知器120の光感知面上に設けられるのが好ましい。フィルタ134は、光源118によって発生される放射線が光検知器120の光感知面上にぶつからないようにするか又は実質的に減少させる。これと同時に、フィルタは、蛍光指示分子116によって射出される蛍光が通過して検知器120の光感知領域にぶつかるのを可能にする。これは、光源118からの入射放射線によって生じる光検知器信号内の“ノイズ”を著しく減じる。
【0018】
しかしながら、たとえフィルタ134が光源118からの放射によって生成される“ノイズ”を著しく減じることができても、フィルタ134は、周辺光源198からの“ノイズ”を著しく減じることができない。なぜならば、特に、皮膚を通過する光は、フィルタによって濾波されない波長を有するからである。すなわち、フィルタ134は、周辺光199が光検知器120の光感知面にぶつかるのを著しく阻止することができないからである。従って、センサー110は、周辺光を処理する他の特徴を有している。
【0019】
例えば、センサー110の基板170は、迷光を伝播しない材料か又は迷光が伝播するのを阻止する仕上げによってコーティングされている材料によって作られている。従って、このような基板170を使用することによって、光検知器120に到達する周辺光の量を減らすことができる。幾つかの実施形態においては、基材70は、フェライト回路基板170であり、一方、他の実施形態においては、基板170は、光が基板を伝播するのを阻止する仕上げを有している一般的な回路基板であっても良い。
【0020】
更に、センサー110においては、光検知器120は、回路基板170の下側に取り付けられても良い。これは、例えば、“フリップチップ”取り付け方法として知られている技術によって行うことができる。基板170の下側に光検知器120を取り付けるこの技術は、光検知器120の頂面以外の全ての光感知面が光遮断材料104(例えば、黒色の光遮断エポキシ樹脂材料)によってより容易に覆われるのを可能にする。しかしながら、図2になされているように、光検知器120は、回路基板170の頂部側に取り付けることができることが考えられる。図1に示された実施形態と同様に、図2に示された実施形態においては、光検知器の頂面以外の全ての面が光遮断材料によって覆われている。
【0021】
光検知器120が基板170の底面に取り付けられている実施形態においては、各光検知器120が基板170を貫通して形成されるのが好ましい。これは、基板170の頂面図である図3に示されている。図3に示されているように、光源118は、基板170の頂面371に取り付けられているのが好ましい。図3に更に示されているように、2つの穴301a及び301bが基板170を貫通して形成され、それによって光検知器120に到達する指示分子からの光の通路を提供している。回路基板170内の穴は、例えば、ドリル加工等によって形成することができる。各光検知器120は、図1に示されているように、その面が穴のすぐ下方にあり且つ穴を覆っているように位置決めされているのが好ましい。
【0022】
この技術は、それらの面から及びフェライトを貫通している穴を通って入る光以外に光検知器120に光が入射するのを制限する。図1に更に示しているように、フェライト内の各穴は、光がフィルタ134を通過することによってのみ光検知器120に到達することができるように光学フィルタ134を充填しても良い。
【0023】
上記し且つ図1に示すように、光検知器120の底面及び全ての側面は、黒色の光遮断エポキシ樹脂によって覆っても良い。更に、回路基板170の頂面371上の部品によって発生されるかも知れない不所望な反射を最少化するために、光学装置の遠視野像内には無い全ての構成要素のためのポッティングとして、黒色のエポキシ樹脂を使用しても良い。更に、各光検知器120のためのフィルタ134を取り囲み、それによって、光の漏れがフィルタ134と回路基板の穴301との間の機械的公差によって形成される接着部を伝播するのを阻止するために、黒色のエポキシ樹脂を使用しても良い。
【0024】
図1に更に示されているように、NIRフィルタ106a及び106bを各々フィルタ134a及び134bの頂面上に配置しても良い。このような構造は、光検知器120に到達する全ての光がフィルタ134ばかりでなくNIRフィルタ106内を通過することを必要とする。
【0025】
図1及び2によって明確にされているように、光検知器120に到達する如何なる周辺光も、光が光検知器120の頂面にぶつかって光センサーと干渉する前に、最初に、指示分子及びフィルタを含む基質114を通過しなければならない。基質114は、重合作用の水分を増すことによって澄んだ性質となるけれども、多孔質度が高い基質材料114に生じる位相分離が発生する。(周囲媒体に対する)基質114の屈折率と共に大きなサイズの穴は、基質114内にかなりの光の散乱を生じる。この散乱は、外部の光源から到達するあらゆる周辺光をセンサーハウジングに入ることができる前に減衰させる助けとするのに有益である。従って、本発明の幾つかの実施形態においては、基質114を形成するプロセスは、基質114が多孔質程度が高いように変更される。
【0026】
例えば、幾つかの実施形態においては、基質114は、(a)400mLのHEMAを600mLの蒸留水に組み合わせること(40:60の比率)、(b)かき混ぜて混合すること、(c)10%の硫酸アンモニウム(APS)(水溶液)を50μLと50%TEMED(水溶液)を10μL添加すること、及び30分乃至1時間室温で重合作用させることによって生成される。このプロセスは、多孔度の高い基質(又は“白いゲル”基質)を生成するであろう。白いゲル基質を形成するために、高温又は低温での重合作用を使用することもできる。一つの例は、175μLの蒸留水+75μLのUEMA+8.44μLのVA−044(2,2’−アゾビス[2−(2−イミザゾリン−2−yl)プロパン]二塩化水素化物)(AIBN(2,2’−アゾビスイソブチロニトリル)のような他の遊離基開始剤を使用しても良い))を使用する30:70ゲルの形成である。
【0027】
センサー110のもう一つ別の特徴は、ハウジング112の少なくとも一部分が、有機ドーパント又は無機ドーパントによってドープされていても良く、このドーパントは、ハウジング112のドープされた部分を光学フィルタとして機能させるであろう。例えば、ハウジング112の一部分に有機光遮断材料であるサビニルブラック含金染料をドープさせることが考えられる。必要ならば、周辺光のある種の伝播ベクトルによって、単に光検知器120の視野内で直接領域が光を伝播させるのを可能にする方法でハウジング112を選択的にドープさせることが可能である。この機構は、予め加工された容器に入れる方法によって製造された“サドル型”移植片構成を使用するであろう。
【0028】
不透明な材料104及び非光伝播回路基板170の使用によって、光検知器120の光学的視野は、制御され且つセンサーハウジング112の面上への指示基質の取り付けの領域に限定される。図1に示された実施形態の一つの光検知器120(a)のための光学的視野が図4に示されている。
【0029】
光は後側から回路内を通過することができないので、センサー110は、外科的方法によって、皮膚を通過する光を最少にするために最も好ましい配置に光検知器120の光学的視野を配向させるように生体内で設置することができる。例えば、幾つかの実施形態においては、体のコア組織に向かって内方へセンサーの光学的視野を向けることは最も好ましい。このことは、図5に図示されている。図5に示されているように、不透明材料104によって覆われていない光検知器の一つの面(すなわち、面590)は、体のコア組織501に向かい且つ当該面が最も近い皮膚520から離れる方向へと内方に面している。この向きは設置に続いて生体内に維持されていないこと(例えば、センサーは通常の手足の動作中に横転するかも知れない)が起こり得るので、幾つかの実施形態においてはセンサーハウジング212上の回転防止“アウトリガー”を組み入れることが有利であろうということが考えられる。図6は、横転を防止するために、センサーハウジング212に取り付けられたアウトリガー610及び611を備えたセンサー110の前面図である。
【0030】
光センサー110の適正な機能に対する周辺光の影響を著しく減衰させる改良された光センサーの設計を提供することに加えて、本発明はまた、光センサー110から送られる出力データを受け取る外部読み取り装置に対する改良をも提供する。上記したように、問題となっている分析物の濃度に関する情報を伝えるこの出力データは、センサー110から無線で送られても良い。
【0031】
図7は、外部読み取り装置701の例を示している。図7に示されている実施形態においては、光センサー110は患者の手首の近くに埋め込まれており、読み取り装置701は患者の腕に時計のように装着されている。すなわち、読み取り装置701はリストバンド790に取り付けられている。いくつかの実施形態においては、読み取り装置701は一般的な時計と組み合わせても良い。リストバンド790は不透明なリストバンドであるのが好ましい。不透明なリストバンド790を装着することによって、患者は、光センサーに到達する周辺光の量を減らすであろう。
【0032】
図7に示されているように、読み取り装置701は、レシーバ716、プロセッサ710及びユーザー用インターフェース711を含んでいる。ユーザー用インターフェース711は、例えば、液晶ディスプレイ(LCD)又はその他のタイプのディスプレイのようなディスプレイを含んでいても良い。レシーバ716は、センサーから送られたデータを受け取る。プロセッサ710は、受け取ったデータを処理して、センサーによって監視されている分析物の濃度を表す出力データ(例えば、数値)を形成することができる。
【0033】
例えば、いくつかの実施形態においては、センサー110は、2組のデータを読み取り装置701へ送る。第1の組のデータは、光源118がオンされているときの光検知器120の出力に対応していても良く、第2の組のデータは、光源118がオフされているときの光検知器120の出力に対応することができる。
【0034】
プロセッサ710は、これらの2つのデータの組を処理して、センサーが監視している分析物の濃度を測定するために使用することができる出力データを生じる。例えば、第1の組のデータは、処理されて、(1)光検知器120に到達した指示分子からの光の全体量と、(2)光検知器120に達した周辺光の全体量との合計に対する第1の結果を生じる。第2の組のデータは、処理されて、光検知器120に達した周辺光の全体量に対応する第2の結果を生じる。プロセッサ710は、次いで、第1の結果から第2の結果を差し引き、それによって、光検知器120に達した指示分子からの光の全体量に対応する最終的な結果を使用して、ユーザー用インターフェース711に、濃度を表す値を表示させて患者がそれを読むことができるようにする。
【0035】
読み取り装置701は、小さな光検知器714を含んでいるのが有利かも知れない。読み取り装置701内に光検知器714を含むことによって、読み取り装置は、周辺光の量を監視することができる。更に、プロセッサは、光検知器714によって検知された周辺光の量が所定の閾値を超えた場合に患者に警告を発するようにプログラムすることができる。例えば、プロセッサ710内へ入力される光検知器714の出力が、比較的多量の周辺光が存在することを示した場合には、プロセッサ710は、患者に、センサーが多量の周辺光によって機能することができないかも知れないことを警告するためにユーザー用インターフェース711上に警告メッセージを表示することができる。患者は、次いで、適当な動作を行うことができる。例えば、患者は、周辺光がより少ない場所に移動することができ又はより少ない周辺光がセンサーに到達するようにセンサーを覆うことができる。
【0036】
図8は、プロセッサ710において実行することができるプロセス800を示しているフローチャートである。プロセス800は、ステップ802において開始され、ステップ802においてプロセッサ710は、読み取り装置701のユーザーがセンサーから読み取り値を得ることを要求したことを示す入力を受け取るか又はプロセッサ710がセンサーからデータを受け取るときであることを自動的に判断する。
【0037】
ステップ804において、プロセッサ710は、周辺光の強度に関する情報を光検知器714から得る。ステップ808において、プロセッサ710は、ステップ804において得られた情報に基づいて、周辺光の強度がセンサーが適正に機能できないような程度であるか否かを判定する。例えば、プロセッサ710は、周辺光が何らかの所定の閾値よりも大きいか否かを判定することができる。周辺光強度がセンサーが適正に機能できない程度に大きい場合には、次いで、プロセッサ710はステップ890へ進み、そうでない場合には、プロセッサ710はステップ808へ進む。
【0038】
ステップ890においては、プロセッサ710は、ユーザーに警告を発する。例えば、プロセッサ710は、周辺光が多すぎることをユーザー用インターフェース711に表示するか又はユーザーに伝える。
【0039】
ステップ808においては、プロセッサ710はセンサーを作動させる。例えば、プロセッサ710は、センサーに無線で電力を供給しても良く、センサーに作動信号を送っても良く、又はさもなければセンサーを作動させても良い。
【0040】
ステップ810において、プロセッサ710はセンサーからデータを得る。例えば、上記したように、センサーから受け取るデータは、光源118がオンしているときの光検知器120の出力に対応するデータ及び光源118がオフされているときの光検知器120の出力に対応するデータを含んでいても良い。センサー110は、このデータを無線でレシーバ716に伝えることができ、レシーバ716は、次いでこのデータをプロセッサ710に提供する。
【0041】
ステップ812において、プロセッサ710は、受け取ったデータを処理し、センサーが正しく作動している場合(例えば、周辺光が多すぎない場合)には、センサーによって監視されている分析物の濃度を計算するために使用することができる結果を生じる。例えば、上記したように、プロセッサ710は、光源118がオフされているときの光検知器120の出力に対応するデータを、光源118がオンされているときの光検知器120の出力に対応するデータから差し引いて、センサーによって監視されている分析物の濃度を判定するのに使用することができる結果を生じる。
【0042】
ステップ814において、プロセッサ710は、ステップ812において形成された結果に基づくセンサーによって検知されている分析物に関する情報又はメッセージをユーザーに対して表示させる。
【0043】
改良された光センサーの設計及び改良された読み取り装置を提供することに加えて、本発明は、光センサーを作動させ、また、周辺光の悪影響をも減衰させるための改良された方法を提供する。この方法は、一般的な光センサー又は本発明による光センサーと共に使用することができる。図9は、光センサーによって提供された読み取り値に対する周辺光の影響を減じるためのプロセス900を示しているフローチャートである。
【0044】
プロセス900は、ステップ901から開始される。ステップ901においては、光検知器に到達する周辺光の量が測定される。例えば、ステップ901においては、1以上の光検知器によって生成された信号が、指示分子が蛍光状態ではない期間中に得られる。ステップ902においては、光検知器に達する周辺光の量が、センサーが正しい読み取りを提供することができそうにないかどうかについての判定がなされる。光検知器に到達する周辺光の量がセンサーが正確な読み取りを提供することができそうにない程多い場合には、プロセスは、次いでステップ990へと進み、そうでない場合には、プロセスはステップ903へと進む。
【0045】
ステップ990において、周辺光の量が多すぎることを示す情報がセンサー読み取り装置に送られる。ステップ990の後に、プロセスは終了させても良いし又はステップ902に戻っても良い。
【0046】
ステップ903においては、指示分子は、約x時間(例えば、50又は100ミリ秒)だけ照射される。例えば、ステップ903においては、指示分子を照射するために光源118が100ミリ秒間だけ作動せしめられる。一つの実施形態においては、光源は、約2ミリアンペアの駆動電流を使用して作動せしめられる。次いで、指示分子が照射されている間、光検知器120によって形成された信号が読み取られる(ステップ904)。
【0047】
次いで(ステップ908において)、ステップ901において得られた信号が、ステップ904において得られた信号から差し引かれて新しい信号が形成される。この新しい信号は、ステップ904において読み取られた信号よりも分析物の濃度により良く対応しているはずである。なぜならば、ステップ904において読み取られた信号は、指示分子によって照射された光ばかりでなく、光検知器に到達した周辺光をも含んでいるからである。次いで(ステップ910において)、この新しい信号は外部の読み取り装置に送られる。ステップ910の後に、プロセスはステップ901へ戻っても良い。
【0048】
プロセス900は、プロセッサ266において実行されても良い。すなわち、いくつかの実施形態においては、プロセッサ266は、プロセス900の1以上のステップを実行するために、ソフトウエア、ハードウエア又はこれらの両方の組み合わせを含んでいても良い。例えば、プロセッサ266は、プロセス900の1以上のステップを実行するように設計されているアプリケーション特有集積回路(ASIC)を含んでいても良い。
【0049】
図10は、本発明の実施形態による別のプロセス1000を示しているフローチャートである。プロセス1000はステップ1002において開始される。ステップ1002において、光源118が約x時間だけ(例えば、50又は100ミリ秒間)オンに切り換えられる。例えば、ステップ1002においては、光源118は、指示分子を照射するために100ミリ秒間だけ作動せしめられても良い。
【0050】
ステップ1004においては、光源118がオンされている間に光検知器120a及び120bによって発生される出力に対応するデータが読み取り装置701に送られる。ステップ1006において、読み取り装置701はデータを受け取る。このデータは、光検知器120aからの読み取り値及び基準光検知器と称される光検知器120bからの読み取り値を含んでいても良い。ステップ1008において、読み取り装置701は、受け取ったデータを処理して第1の値を形成する。例えば、この値は、光検知器120aからの読み取り値を光検知器120bからの読み取り値によって割ることによって形成しても良い。
【0051】
次に、光源118がオフに切り換えられる(ステップ1010)。ステップ1012においては、光源118がオフされている間に光検知器120a及び120bによって形成された出力に対応するデータが読み取り装置701に送られる。ステップ1014において、読み取り装置701がこのデータを受け取る。このデータは、光検知器120aからの読み取り値及び光検知器120bからの読み取り値を含んでいても良い。
【0052】
ステップ1016において、読み取り装置701は、受け取ったデータを処理して第2の値を形成する。例えば、この第2の値は、光検知器120aからの読み取り値を光検知器120bからの読み取り値で割ることによって形成しても良い。ステップ1018において、読み取り装置701は、第1の値から第2の値を差し引いて、センサーによって監視されている分析物の濃度を判定するのに使用することができる結果を得る。ステップ1020において、読み取り装置701は、分析物の濃度に関する情報を表示する(例えば、読み取り装置701は、測定された濃度を表す値を表示する)。
【0053】
上記のプロセスは、一連のステップとして示されているけれども、これらのステップのうちの少なくとも幾つかは示された順序で実行する必要はなく、更に、幾つかのステップを省略しても良いし、付加的なステップを追加しても良いことは、当業者によって理解されるべきである。
【0054】
以上、本発明の種々の実施形態及び変更例を説明したけれども、これらは、本発明を限定するためではなく単に例示として示されていることは理解されるべきである。従って、本発明の広さ及び範囲は、上記の例示的な実施形態によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲及びその等価物によってのみ規定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサーであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容されている回路基板であって、該回路基板を貫通しており且つ前記回路基板の頂面から前記回路基板の底面への通路を形成している回路基板と、
前記回路基板の底面に取り付けられた少なくとも1つの光検知器であって、前記通路内を進む光が前記光感知面にぶつかることができるように配置されている光感知面を有している少なくとも1つの光検知器とを含むセンサー。
【請求項2】
請求項1に記載のセンサーであって、
前記回路基板が迷光が進入しない材料によって構成されているセンサー。
【請求項3】
請求項1に記載のセンサーであって、
前記回路基板がフェライトを含んでいるセンサー。
【請求項4】
請求項1に記載のセンサーであって、
光学フィルタを更に含み、該光学フィルタの少なくとも一部分が前記通路内に配置されているセンサー。
【請求項5】
請求項4に記載のセンサーであって、
前記光学フィルタがハイパスフィルタであるセンサー。
【請求項6】
請求項4に記載のセンサーであって、
第1の光学フィルタに直列に配置されている第2の光学フィルタを更に含んでいるセンサー。
【請求項7】
請求項6に記載のセンサーであって、
前記第2の光学フィルタがNIRフィルタであるセンサー。
【請求項8】
請求項1に記載のセンサーであって、
前記回路基板の頂面に取り付けられた光源を更に含んでいるセンサー。
【請求項9】
請求項1に記載のセンサーであって、
前記少なくとも1つの光検知器の1以上の側面からの光を阻止するように配置された光遮断部材を更に含んでいるセンサー。
【請求項10】
請求項9に記載のセンサーであって、
前記光遮断部材が黒色のエポキシ樹脂を含んでいるセンサー。
【請求項11】
請求項1に記載のセンサーであって、
前記ハウジングの外面上に取り付けられた複数の指示分子を更に含んでいるセンサー。
【請求項12】
請求項11に記載のセンサーであって、
前記指示分子が、前記ハウジングの外面上に配置されているポリマー基質層内に含まれているセンサー。
【請求項13】
請求項12に記載のセンサーであって、
前記ポリマー基質層が高い多孔度を有しているセンサー。
【請求項14】
請求項11に記載のセンサーであって、
前記指示分子を照射するために前記ハウジング内に収容されている光源を更に含んでいるセンサー。
【請求項15】
請求項14に記載のセンサーであって、
前記光源が前記回路基板の頂面上に取り付けられているセンサー。
【請求項16】
請求項14に記載のセンサーであって、
前記指示分子が蛍光状態にある間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第1の信号出力を取り込む手段と、
前記指示分子が照射されていない間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第2の信号出力を取り込む手段とを更に含んでいるセンサー。
【請求項17】
請求項16に記載のセンサーであって、
前記第1及び第2の信号の関数である第3の信号を発生するための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項18】
請求項17に記載のセンサーであって、
前記第3の信号を発生するための手段が前記第1の信号から前記第2の信号を差し引くための手段を含んでいるセンサー。
【請求項19】
請求項16に記載のセンサーであって、
前記第1の信号及び第2の信号をセンサー読み取り装置に送るためのトランスミッタを更に含んでいるセンサー。
【請求項20】
請求項16に記載のセンサーであって、
約2ミリアンペアの電流によって光源を駆動することによって光源を作動させるための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項21】
センサーであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容されたフェライト回路基板と、
前記回路基板上に取り付けられた少なくとも1つの光検知器と、
前記ハウジング内に収容された光源と、
前記ハウジング内に収容されているトランスミッタと、
前記ハウジングの外面上に配置されている複数の指示分子とを含むセンサー。
【請求項22】
請求項21に記載のセンサーであって、
前記回路基板が、当該回路基板の頂面から当該回路基板の底面まで延びている通路を形成している穴を有しているセンサー。
【請求項23】
請求項22に記載のセンサーであって、
前記少なくとも1つの光検知器が前記回路基板の底面に取り付けられており、前記少なくとも1つの光検知器が光感知面を有しており、前記光感知面は、前記通路内を進む光が前記光感知面にぶつかることができるように配置されているセンサー。
【請求項24】
請求項23に記載のセンサーであって、
光学フィルタを更に含んでおり、当該光学フィルタの少なくとも一部分が前記通路内に配置されているセンサー。
【請求項25】
請求項24に記載のセンサーであって、
前記光学フィルタがハイパスフィルタであるセンサー。
【請求項26】
請求項24に記載のセンサーであって、
前記第1の光学フィルタと直列に配置されている第2の光学フィルタを更に含んでいるセンサー。
【請求項27】
請求項26に記載のセンサーであって、
前記第1の光学フィルタがNIRフィルタであるセンサー。
【請求項28】
請求項26に記載のセンサーであって、
前記光源が前記回路基板の頂面上に取り付けられているセンサー。
【請求項29】
請求項21に記載のセンサーであって、
前記少なくとも1つの光検知器の1以上の側面に光がぶつかるのを阻止するように配置されている光遮断材料を更に含んでいるセンサー。
【請求項30】
請求項29に記載のセンサーであって、
前記光遮断材料が黒色のエポキシ樹脂を含んでいるセンサー。
【請求項31】
請求項21に記載のセンサーであって、
前記指示分子が、前記ハウジングの外面上に配置されているポリマー基質層内に含まれているセンサー。
【請求項32】
請求項31に記載のセンサーであって、
前記ポリマー基質層が高い多孔度を有しているセンサー。
【請求項33】
請求項21に記載のセンサーであって、
前記指示分子が蛍光状態にある間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第1の信号出力を取り込む手段と、
前記指示分子が照射されていない間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第2の信号出力を取り込む手段とを更に含んでいるセンサー。
【請求項34】
請求項33に記載のセンサーであって、
前記第1及び第2の信号の関数である第3の信号を発生するための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項35】
請求項34に記載のセンサーであって、
前記第3の信号を発生するための手段が、前記第1の信号から前記第2の信号を差し引く手段を含んでいるセンサー。
【請求項36】
請求項33に記載のセンサーであって、
前記第1及び第2の信号をセンサー読み取り装置に送るためのトランスミッタを更に含んでいるセンサー。
【請求項37】
請求項33に記載のセンサーであって、
約2ミリアンペアの電流によって光源を駆動することによって光源を作動させるための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項38】
センサーであって、
ハウジングと、
前記ハウジング内に収容されている少なくとも1つの光検知器と、
前記ハウジング内に収容されているトランスミッタと、
前記ハウジングの外面上に配置されている高い多孔度を有するポリマー基質層内に含まれている複数の指示分子とを含むセンサー。
【請求項39】
請求項38に記載のセンサーであって、
前記ハウジング内に収容されている回路基板を更に含んでおり、前記少なくとも1つの光検知器が前記回路基板上に取り付けられているセンサー。
【請求項40】
請求項39に記載のセンサーであって、
前記回路基板がフェライト回路基板であるセンサー。
【請求項41】
請求項39に記載のセンサーであって、
前記回路基板が、前記回路基板の頂面から前記回路基板の底面まで延びている通路を形成している穴を有しており、前記光検知器が、前記通路内を進む光が前記光感知面にぶつかることができるように配置されている少なくとも1つの光感知面を備えているセンサー。
【請求項42】
請求項41に記載のセンサーであって、
少なくとも一部分が前記通路内に配置されている光学フィルタを更に含んでいるセンサー。
【請求項43】
請求項42に記載のセンサーであって、
前記光学フィルタがハイパスフィルタであるセンサー。
【請求項44】
請求項42に記載のセンサーであって、
前記第1の光学フィルタと直列に配置されている第2の光学フィルタを更に含んでいるセンサー。
【請求項45】
請求項44に記載のセンサーであって、
前記第2の光学フィルタがNIRフィルタであるセンサー。
【請求項46】
請求項41に記載のセンサーであって、
前記光源が前記回路基板の頂面上に取り付けられており、前記少なくとも1つの光検知器が前記回路基板の底面上に取り付けられているセンサー。
【請求項47】
請求項38に記載のセンサーであって、
光が前記少なくとも1つの光検知器の1以上の側面にぶつかるの阻止するように配置された光遮断材料を更に含んでいるセンサー。
【請求項48】
請求項47に記載のセンサーであって、
前記光遮断材料が黒色のエポキシ樹脂を含んでいるセンサー。
【請求項49】
請求項38に記載のセンサーであって、
前記指示分子が蛍光状態にある間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第1の信号出力を取り込む手段と、
前記指示分子が照射されていない間に、前記少なくとも1つの光検知器の光感知面にぶつかる光の強度の関数である前記少なくとも1つの光検知器からの第2の信号出力を取り込む手段とを更に含んでいるセンサー。
【請求項50】
請求項49に記載のセンサーであって、
前記第1及び第2の信号の関数である第3の信号を発生するための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項51】
請求項49に記載のセンサーであって、
前記第3の信号を発生するための手段が、前記第1の信号から前記第2の信号を差し引く手段を含んでいるセンサー。
【請求項52】
請求項49に記載のセンサーであって、
前記第1及び第2の信号をセンサー読み取り装置に送るためのトランスミッタを更に含んでいるセンサー。
【請求項53】
請求項49に記載のセンサーであって、
約2ミリアンペアの電流によって光源を駆動することによって光源を作動させるための手段を更に含んでいるセンサー。
【請求項54】
センサー読み取り装置であって、
センサーから送られた無線信号を受け取るためのレシーバと、
当該センサー読み取り装置のユーザーに対して、前記無線信号内に含まれる情報に関する情報を表示するためのユーザー用インターフェースと、
周辺光の強度を検知するための光検知器とを含むセンサー読み取り装置。
【請求項55】
請求項54に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記レシーバ、ユーザー用インターフェース及び光検知器を収容するためのハウジングを更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項56】
請求項55に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記ハウジングが取り付けられている不透明なリストバンドを更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項57】
請求項54に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記レシーバ、光検知器及びユーザー用インターフェースと連通しているプロセッサを更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項58】
請求項57に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記プロセッサが、前記光検知器から前記周辺光の強度に対応するデータを受け取るようにプログラムされており、更に、前記周辺光の強度に対応するデータが前記強度が所定の閾値よりも大きいことを示している場合にユーザーに警告を発するようにプログラムされているセンサー読み取り装置。
【請求項59】
請求項57に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記プロセッサが、(a)前記光検知器から前記周辺光の強度に対応するデータを受け取り、(b)前記レシーバから前記センサーから送られたデータを受け取り、(c)前記光検知器から受け取ったデータと前記レシーバから受け取ったデータとに基づく値を計算し、(d)前記値を前記ユーザー用インターフェース上に表示するようにプログラムされているセンサー読み取り装置。
【請求項60】
光検知器と、光センサーから信号を受け取るためのレシーバと、当該センサー読み取り装置のユーザーから入力を受け取り且つユーザーに情報を提供するためのユーザー用インターフェースとを有するセンサー読み取り装置において、
周辺光の強度を測定するステップと、
周辺光の強度が所定の閾値強度よりも大きいか否かを判定するステップと、
前記周辺光の強度が前記所定の閾値強度よりも大きいと判定された場合に、ユーザーに対して警告を発するステップとを含む方法。
【請求項61】
請求項60に記載の方法であって、
前記周辺光の強度が前記所定の閾値強度よりも小さいことが判定された場合に前記センサーを作動させることを更に含んでいる方法。
【請求項62】
請求項61に記載の方法であって、
分析物に関する情報を含んでいる前記光センサーから送られた信号を受け取ることを更に含んでいる方法。
【請求項63】
請求項62に記載の方法であって、
前記信号内に含まれた情報と前記測定された周辺光の強度とを使用して前記分析物に関する値を計算することを更に含んでいる方法。
【請求項64】
請求項62に記載の方法であって、
ユーザーに、前記ユーザー用インターフェースを介して、前記光センサーから受け取った信号内に含まれている情報の関数である情報を出力することを更に含んでいる方法。
【請求項65】
請求項62に記載の方法であって、
前記信号が無線で送られる方法。
【請求項66】
センサー読み取り装置であって、
光検知器と、
光センサーから信号を受け取るためのレシーバと、
当該センサー読み取り装置のユーザーから入力を受け取り且つユーザーに対して情報を提供するためのユーザー用インターフェースと、
周辺光の強度を測定するための手段と、
前記周辺光の強度が所定の閾値強度よりも大きいか否かを判定するための手段と、
前記周辺光の強度が前記所定の閾値強度よりも大きいと判定された場合に、ユーザーに対して警告を発するための手段とを含むセンサー読み取り装置。
【請求項67】
請求項66に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記周辺光が前記所定の閾値強度よりも小さいことを前記手段が判定すると前記センサーを作動させるための手段を更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項68】
請求項67に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記センサーが作動せしめられた後に、前記レシーバが、分析物に関する情報を含んでいる前記光センサーから送られた信号を受け取るセンサー読み取り装置。
【請求項69】
請求項68に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記信号内に含まれる情報及び前記周辺光の測定された強度を使用して分析物に関する値を計算する手段を更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項70】
請求項68に記載のセンサー読み取り装置であって、
ユーザーに、前記ユーザー用インターフェースを介して、前記光センサーから受け取った信号内に含まれる情報の関数である情報を出力するための手段を更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項71】
請求項68に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記信号が無線で送られるセンサー読み取り装置。
【請求項72】
請求項66に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記レシーバ、ユーザー用インターフェース及び光検知器を収容するためのハウジングを更に含んでいるセンサー読み取り装置。
【請求項73】
請求項72に記載のセンサー読み取り装置であって、
前記ハウジングが取り付けられた不透明なリストバンドを更に含んでいるセンサー読み取り装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−256363(P2010−256363A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−140820(P2010−140820)
【出願日】平成22年6月21日(2010.6.21)
【分割の表示】特願2006−509989(P2006−509989)の分割
【原出願日】平成16年4月14日(2004.4.14)
【出願人】(501078166)センサーズ・フォー・メデセン・アンド・サイエンス・インコーポレーテッド (17)
【Fターム(参考)】