説明

光ディスク装置

【課題】トレーをシャシに収納する際の操作感を向上させる光ディスク装置を提供する。
【解決手段】シャシによって形成される箱形のシャシアセンブリと、光ディスクが装着され、前記シャシアセンブリ内に収納された状態と、前記シャシアセンブリから突出した状態との間を移動するトレーと、を備える光ディスク装置であって、前記シャシに実装される回路基板と、前記トレーに実装される回路基板とを接続し、その一部に他の部分より厚い補強部を設けた可撓性配線部材を備え、前記補強部は、前記シャシ側の端部の幅が他の部分の幅より狭いことことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ディスク装置に関し、特に、トレーとシャシとを接続する配線部材の構造に関する。
【背景技術】
【0002】
BD等の光ディスクに情報を読み書きする光ディスク装置において、トレーとシャシとを接続する配線部材には、フレキシブルフラットケーブル(FFC)、フレキシブル基板(FPC)等の可撓性が高い配線部材が使用されている。このフレキシブルフラットケーブル等の配線部材は、トレーをシャシに収納する際にトレーとシャシとの間に挟まって、配線部材を損傷することがあった。
【0003】
このような配線部材の損傷を防止するために、幅方向に突出する補強部を設け、この区間の面積を増やすことによって、フレキシブル配線板の剛性を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、フレキシブルケーブルの補強部の下面に、塗料を印刷して補強用膜を形成し、フレキシブルケーブルの補強部の剛性を向上させることが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003−158347号公報
【特許文献2】特開2002−324389号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前述したように、従来の光ディスク装置の配線部材に設けられた補強の端面が配線部材の延伸方向に略直角であった。このため、トレーがシャシに収納され、配線部材の補強部が屈曲を開始する際に、配線部材の屈曲に対する反発力が変化した。この反発力の変化によって、トレーをシャシに収納する際にトレーを押す力が大きくなり、操作感が悪くなる場合があった。
【0006】
また、補強部の位置によっては、トレーの突出量が確保できない場合があった。すなわち、トレーのロックが解除され、トレーがシャシから突出する場合、配線部材がトレーを後方に引っ張ることによって、トレーの突出量が抑えられる。すなわち、トレーを突出させるバネ力では、トレー突出時に配線部材の補強部が屈曲を開始することができず、補強部が屈曲を開始する手前で、トレーの突出が止まってしまうことがあった。
【0007】
本発明は、トレーをシャシに収納する際の操作感を向上させる光ディスク装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の代表的な一例を示せば以下の通りである。すなわち、シャシによって形成される箱形のシャシアセンブリと、光ディスクが装着され、前記シャシアセンブリ内に収納された状態と、前記シャシアセンブリから突出した状態との間を移動するトレーと、を備える光ディスク装置であって、前記シャシに実装される回路基板と、前記トレーに実装される回路基板とを接続し、その一部に他の部分より厚い補強部を設けた可撓性配線部材を備え、前記補強部は、前記シャシ側の端部の幅が他の部分の幅より狭いことことを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の実施の形態によると、トレーをシャシに収納する際の操作感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施の形態の光ディスク装置のトップケースを外した状態を示す上面図である。
【図2】本発明の実施の形態の光ディスク装置のトップケースを外した状態を示す斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルを示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルを示す平面図である。
【図5】本発明の実施の形態の光ディスク装置のトレーオープン状態を示す縦断面図である。
【図6】本発明の実施の形態の光ディスク装置の中間状態を示す縦断面図である。
【図7】本発明の実施の形態の光ディスク装置の中間状態を示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施の形態の光ディスク装置のトレー収納状態を示す縦断面図である。
【図9】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例1を示す平面図である。
【図10】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例2を示す平面図である。
【図11】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例3を示す平面図である。
【図12】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例4を示す平面図である。
【図13】本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例5を示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
図1は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のトレーオープン状態でトップケースを外した状態を示す上面図であり、図2は、その斜視図である。
【0012】
本実施の形態の光ディスク装置は、光ディスクが装着されるトレー20を収納する箱形のシャシ10を備える。シャシ10は、底面及び三つの壁面によって略箱形を形成する。シャシ10の上面にはトップケース16(図5参照)が取り付けられ、トレー20が突出及び収納される開口部が正面に設けられた箱形のシャシアセンブリが形成される。
【0013】
トレー20はレール31、32によって、その左右を支持され、レール31、32と摺動可能に取り付けられている。シャシ10の左右側面にはレール31、32が摺動する摺動部11、12が設けられている。トレー20は、レール31、32及び摺動部11、12によって、シャシアセンブリ内からシャシアセンブリ外に突出するように移動する。
【0014】
シャシ10の内部には、FFCコネクタ14、インターフェースコネクタ15、インターフェース回路及び検出スイッチが実装されたプリント基板13が収納される。インターフェースコネクタ15は、SATA、ATA等の所定のプロトコルで計算機と接続するためのコネクタである。FFCコネクタ14には、シャシ10側の回路(プリント基板13)とトレー20側の回路(図5に示すプリント基板21)とを接続するフレキシブルフラットケーブル40が接続される。
【0015】
可撓性を有する配線部材であるフレキシブルフラットケーブル40は、シャシ側と接続される第1部41及びトレー側と接続される第2部42が重なるように形成されており、第1部41及び第2部42の接続部がテープ48によってシャシ10に固定されている。このため、図2に示すように、トレーオープン状態では、フレキシブルフラットケーブルの第2部42の先端が折り返すように、第2部42が屈曲されている。
【0016】
図3は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブル40を示す斜視図であり、図4は、その平面図である。
【0017】
フレキシブルフラットケーブル40は、矩形断面の平型導体(金属線)を上下からプラスチックフイルムテープで挟み、一体に形成された可撓性を有する導電部材である。なお、以下の実施の形態では可撓性配線部材40にフレキシブルフラットケーブル(FFC)を用いた場合について説明するが、フレキシブル基板(FPC)を用いてもよい。
【0018】
フレキシブルフラットケーブル40は、シャシ側と接続される第1部41及びトレー側と接続される第2部42を含む。第1部41及び第2部42は、折返部43で折り返され、自然な状態では重なるように形成される。
【0019】
フレキシブルフラットケーブル40の第1部41側の端部には、片面(図3では表面側)に櫛歯状に導体が露出した接続部45が設けられている。接続部45は、シャシ10内のプリント基板13上に設けられたFFCコネクタ14に接続される。フレキシブルフラットケーブル40の第2部42の端部には、片面(図3では裏面側)に櫛歯状に導体が露出した接続部46が設けられている。接続部46は、トレー2内のプリント基板上に設けられたFFCコネクタ(図示省略)に接続される。
【0020】
第2部42の中程には、合成樹脂製の薄いシートで形成された補強シート44が貼り付けられている。補強シート44は、接続部46側でその幅が広く、折返部43側でその幅が狭くなっている。特に、図4に示すフレキシブルフラットケーブル40では、幅広部441では補強シート44の左右両辺がフレキシブルフラットケーブル40の左右両辺と同じ位置になる幅を有するが、他端側の幅狭部442では補強シート44の左右両辺がフレキシブルフラットケーブル40の左右両辺から離れている。すなわち、略長方形の補強シート44の下側の二つの頂点部が面取りされており、下辺444が上辺443より短くなっている。
【0021】
このため、補強シート44の幅広部441と幅狭部442とでは、フレキシブルフラットケーブル40の曲げに対する剛性が異なる。すなわち、補強シート44の幅広部では、フレキシブルフラットケーブル40の曲げに対する反発力が大きく、フレキシブルフラットケーブル40は大きな曲率半径を保って屈曲する。一方、補強シート44の幅狭部とでは、フレキシブルフラットケーブル40の曲げに対する剛性が小さく、フレキシブルフラットケーブル40は小さな曲率半径で屈曲する。
【0022】
補強シート44を貼り付ける位置は図5から図8を用いて後述するが、トレー20の端部がシャシアセンブリ内に収容された後、フレキシブルフラットケーブル40が曲がり始める位置に、補強シート44が貼り付けられる(図7参照)。
【0023】
なお、図4に示すフレキシブルフラットケーブル40では、補強シート44の下端は直線であるが、例えば図11に示すように曲線でも、例えば図13に示すように頂点を形成してもよい。また、補強シート44の各角を曲線にしてもよい。
【0024】
なお、補強シート44は、補強シート44が貼り付けられた部分の曲げに対する剛性が高くなればよいので、合成樹脂の薄いシートに代わって、補強シート44の形にフレキシブルフラットケーブル40の被覆を厚くしたり、フレキシブルフラットケーブル40の表面に補強用膜を形成してもよい。
【0025】
図5から図8は、本発明の実施の形態の光ディスク装置の縦断面図であり、図5はトレー20が最も引き出されたオープン状態を示し、図8はトレー収納状態を示し、図6及び図7は、その中間状態を示す。
【0026】
図5に示すように、トレーオープン状態では、補強シート44は、トレーオープン状態では、小さな曲率で曲げられた状態(又は、ほぼ平面の状態)にある。また、図6に示すように、トレー20がシャシアセンブリに少し押し込まれた状態でも、補強シート44は、小さな曲率で曲げられた状態(又は、ほぼ平面の状態)にある。すなわち、補強シート44は、トレーオープン状態で、フレキシブルフラットケーブル40が大きく屈曲される位置にかからないことが必要である。
【0027】
これは、補強シート44が貼り付けられた位置は、フレキシブルフラットケーブル40の他の部分より、フレキシブルフラットケーブル40が曲がり難いからである。このため、トレー20の端部20Aとシャシの端部10Aとの間にフレキシブルフラットケーブル40が挟まれることがない。
【0028】
その後、図7に示すように、トレー20の端部がシャシアセンブリの内部に収容されると、補強シート44が貼り付けられた位置のフレキシブルフラットケーブル40が曲がり始める。本実施の形態の補強シート44は、折返部43側の幅が狭くなっているので、補強シート44が貼り付けられた位置のフレキシブルフラットケーブル40が曲がり始めたときに、トレー20を押し込むために必要な力が最初は小さく、徐々に大きくなり、急激に変化しない。このため、トレーをシャシに収納する際の操作感を向上させることができる。
【0029】
最終的には、図8に示すように、トレー20がシャシアセンブリに完全に収容された状態では、フレキシブルフラットケーブル40の補強シート44の上部が曲がることになる。
【0030】
図9は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブル40の変形例1を示す平面図である。
【0031】
変形例1のフレキシブルフラットケーブル40では、前述した実施の形態と同様に、第2部42の中程に、接続部46側でその幅が広く、折返部43側でその幅が狭くなっている補強シート44が貼り付けられている。特に、変形例1のフレキシブルフラットケーブル40は、幅広部441では補強シート44の左右両辺がフレキシブルフラットケーブル40の左右両辺と同じ位置になる幅を有し、他端側(幅狭部)442では補強シート44の一辺(図9では、右辺)がフレキシブルフラットケーブル40の一辺(図9では、右辺)から離れるように、補強シート44が形成されている。すなわち、略長方形の補強シート44の右下の頂点部が面取りされており、下辺444が上辺443より短くなっている。
【0032】
なお、図9では、補強シート44の右下部が欠けているが、左下部が欠けたものでもよい。
【0033】
このように構成することによって、変形例1のフレキシブルフラットケーブル40は、、折返部43側の下端444から端子部46側の上端443にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなるので、トレーを収納する操作に必要な力は、最初は小さく、徐々に大きくなり、急に変化しない。
【0034】
なお、変形例1のフレキシブルフラットケーブル40では、補強シート44の下端444は直線であるが、例えば図11に示すように曲線でも、例えば図13に示すように頂点を形成してもよい。また、補強シート44の各角を曲線にしてもよい。
【0035】
図10は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブル40の変形例2を示す平面図である。
【0036】
変形例2のフレキシブルフラットケーブル40では、前述した実施の形態と同様に、第2部42の中程には、接続部側でその幅が広く、折返部43側でその幅が狭くなっている補強シート44が貼り付けられている。特に、変形例2の補強シート44は、幅広部441ではフレキシブルフラットケーブル40の幅と同じ幅を有し、途中で幅が変化し、幅が変化する箇所から他端側にかけての幅狭部442では補強シート44の一辺(図10では、右辺)がフレキシブルフラットケーブル40の一辺(図10では、右辺)から離れた状態で、補強シート44の幅が変化しない幅で(すなわち、幅狭部442では補強シート44の右辺がフレキシブルフラットケーブル40の辺と平行に)、補強シート44が形成されている。すなわち、略長方形の補強シート44の右下側が長方形によって切り欠かれており、下辺444が上辺443より短くなっている。
【0037】
なお、図10では、補強シート44の右下が欠けているが、左下が欠けたものでもよい。
【0038】
このように構成することによって、変形例2のフレキシブルフラットケーブル40は、折返部43側の下端444を含む幅狭部442の幅が、端子部46側の上端443を含む幅広部441の幅より狭いので、トレーを収納する操作に必要な力は、最初は小さく、最終的にトレーが収納された状態では大きくなる。
【0039】
なお、変形例2のフレキシブルフラットケーブル40では、補強シート44の下端444は直線であるが、例えば図11に示すように曲線でも、例えば図13に示すように頂点を形成してもよい。また、幅狭部442の幅を、上端側より下端側を狭くなるように、変えてもよい。さらに、補強シート44の各角を曲線にしてもよい。
【0040】
図11は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブル40の変形例3を示す平面図である。
【0041】
変形例3のフレキシブルフラットケーブル40では、前述した実施の形態と同様に、第2部42の中程に補強シート44が貼り付けられている。特に、変形例3の補強シート44は、略長方形の上端443及び下端444が曲線によって形成されている。すなわち、補強シート44の中央の幅広部441はフレキシブルフラットケーブル40と同じ幅を持ち、幅広部441の上側及び下側は、円弧(例えば、半円弧)となっている。このため、幅広部441から上端443及び下端444にかけて、補強シート44の幅が徐々に狭くなる。
【0042】
このように構成することによって、変形例3のフレキシブルフラットケーブル40は、折返部43側の下端444から中央の幅広部441にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなるので、トレーを収納する操作に必要な力は、最初は小さく、徐々に大きくなる。
【0043】
また、幅広部441の下側が半円であり、下端444が辺ではないので、フレキシブルフラットケーブル40の屈曲に対する反発力が急激に変化することを防止することができる。
【0044】
図12は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例4を示す平面図である。
【0045】
変形例4のフレキシブルフラットケーブル40では、前述した実施の形態と同様に、第2部42の中程に補強シート44が貼り付けられている。特に、変形例4の補強シート44は、略長方形の各角が大きく面取りされている。すなわち、補強シート44の中央の幅広部441はフレキシブルフラットケーブル40と同じ幅を持ち、幅広部441の上側及び下側は、幅広部441側を底辺とした台形となっている。このため、上端443及び下端444から幅広部441にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなる。すなわち、略長方形の補強シート44の四つの角が三角形によって切り欠かれており、上辺443及び下辺444が幅広部441の幅より狭くなっている。なお、幅広部441の上側及び下側の台形は、左右対称の等脚台形であるが、左右非対称の台形であってもよい。
【0046】
このように構成することによって、変形例4のフレキシブルフラットケーブル40は、折返部43側の下端444から中央の幅広部441にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなるので、トレーを収納する操作に必要な力は、最初は小さく、徐々に大きくなり、急に変化しない。
【0047】
なお、変形例4のフレキシブルフラットケーブル40は、補強シート44の上端443及び下端444は直線であるが、曲線でもよい。また、補強シート44の各角を曲線にしてもよい。
【0048】
図13は、本発明の実施の形態の光ディスク装置のフレキシブルフラットケーブルの変形例5を示す平面図である。
【0049】
変形例5のフレキシブルフラットケーブル40では、前述した実施の形態と同様に、第2部42の中程に補強シート44が貼り付けられている。特に、変形例5の補強シート44は、略長方形の各角が大きく面取りされている。すなわち、補強シート44の中央の幅広部441はフレキシブルフラットケーブル40と同じ幅を持ち、幅広部441の上側が幅広部441側を底辺とした台形となっており、下側が三角形となっている。このため、上端443及び下端444から幅広部441にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなる。すなわち、略長方形の四つの角が三角形によって切り欠かれており、上端443及び下端444が幅広部441の幅より短くなっている。なお、幅広部441の上側の台形は、左右対称の等脚台形であるが、左右非対称の台形であってもよい。また、幅広部441の下側の三角形は、左右対称の二等辺三角形であるが、左右非対称の三角形であってもよい。
【0050】
このように構成することによって、変形例5のフレキシブルフラットケーブル40は、折返部43側の下端444から中央の幅広部441にかけて、補強シート44の幅が徐々に広くなるので、トレーを収納する操作に必要な力は、最初は小さく、徐々に大きくなる。
【0051】
また、幅広部441の上側が台形であり、上端443が直線となっているので、補強シート44の上端443の貼付強度が確保でき、トレー20の出し入れに伴う補強シート44の屈曲が繰り返されることによる補強シート44の上端443からの剥がれを防止することができる。
【0052】
また、幅広部441の下側が三角形であり、下端444が頂点となっているので、フレキシブルフラットケーブル40の屈曲に対する反発力が、補強シート44によって急激に変化することを防止することができる。
【0053】
本発明では、実施例及び変形例1から2のように、幅広部441は補強シート44の上端に設けられていてもよいし、変形例3から5のように、幅広部441は補強シート44の中央に設けられていてもよい。すなわち、本発明では、補強シート44の折返部43側の幅が他の部分より狭くなっていることが重要である。
【符号の説明】
【0054】
10 シャシ
11、12 摺動部
13 プリント基板
14 FFCコネクタ
15 インターフェースコネクタ
16 トップケース
20 トレー
21 プリント基板
31、32 レール
40 フレキシブルフラットケーブル
41 第1部(シャシ側)
42 第2部(トレー側)
43 折返部
44 補強シート
441 幅広部
442 幅狭部
443 上端
444 下端
45 接続部(シャシ側)
46 接続部(トレー側)
48 テープ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シャシによって形成される箱形のシャシアセンブリと、
光ディスクが装着され、前記シャシアセンブリ内に収納された状態と、前記シャシアセンブリから突出した状態との間を移動するトレーと、を備える光ディスク装置であって、
前記シャシに実装される回路基板と、前記トレーに実装される回路基板とを接続し、その一部に他の部分より厚い補強部を設けた可撓性配線部材を備え、
前記補強部は、前記シャシ側の端部の幅が他の部分の幅より狭いことことを特徴とする光ディスク装置。
【請求項2】
前記補強部のトレー側端部は、前記収納状態で、前記可撓性配線部材が屈曲される位置付近に設けられることを特徴とする請求項1に記載の光ディスク装置。
【請求項3】
前記補強部のシャシ側端部は、前記トレーが前記シャシアッセンブリから最大に突出した状態で、前記可撓性配線部材が屈曲される位置にかからないことを特徴とする請求項1又は2に記載の光ディスク装置。
【請求項4】
前記補強部の端部は、曲線で形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の光ディスク装置。
【請求項5】
前記補強部のシャシ側端部の角は、直線によって面取りされていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一つに記載の光ディスク装置。
【請求項6】
前記補強部のトレー側端部の形状とシャシ側端部の形状とが異なることを特徴とする請求項1から5のいずれか一つに記載の光ディスク装置。
【請求項7】
前記補強部のトレー側端部は、前記可撓性配線部材が前記収納状態で屈曲される曲面の中心となる直線と略並行な直線を含んで構成されることを特徴とする請求項1から6のいずれか一つに記載の光ディスク装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2011−165226(P2011−165226A)
【公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−23044(P2010−23044)
【出願日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【出願人】(501009849)株式会社日立エルジーデータストレージ (646)
【Fターム(参考)】