説明

光ディスク記録装置、データ記録方法及びデータ記録プログラム

【課題】短時間でユーザデータUD及びパリティデータPDを光ディスク100に記録し得る。
【解決手段】光ディスク100にユーザデータUDを記録する際、記録領域Rを第1記録領域R1〜第4記録領域R4に分割し、第1記録領域R1〜第3記録領域R3にユーザデータUDを順次記録すると共に、対応セクタSCに記録するユーザデータUDの排他的論理和を算出してパリティデータを生成し、これを第4記録領域R4の対応セクタSCに記録するパリティ付加記録を行う。このとき光ディスク100における第1記録領域R1〜第3記録領域R3だけでなく、ハードディスク装置7に第1領域データUD1〜第3領域データUD3を記録しておき、パリティデータPDを算出する際に当該ハードディスク装置7から第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生するようにした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ディスク記録装置、データ記録方法及びデータ記録プログラムに関し、例えば光ディスク装置に適用して好適なものである。
【背景技術】
【0002】
従来、光ディスク装置においては、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)、或いはBD(Blu-ray Disc、登録商標)等の光ディスクに対し、音楽データやユーザデータUD、或いはコンピュータ等で利用される種々のデータを記録し、また再生し得るようになされたものが広く普及している。
【0003】
また、光ディスク装置における情報の記録速度及び再生速度、すなわちデータ転送速度を向上させると共に冗長性を高めるべく、光ディスクに対し、複数台のハードディスクドライブにより構成するRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)と同様データを分散してデータを記録し、また再生するようになされたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
この光ディスク装置では、各記録層をRAIDにおける1台のハードディスクドライブと同様に扱い、データ及び冗長性を持たせた情報信号(以下、これを冗長データと呼ぶ)を記録し、また再生するようになされている。
【特許文献1】特開2004−342204公報(第10図)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところでかかる光ディスク装置では、できるだけ短時間でデータ及び冗長データを記録及び再生できることが望ましい。ところがRAID機能により冗長データを記録する際には分散したデータにアクセスし再生後に演算して冗長データを生成する必要があり、短時間で処理するには光ディスクに対して高速でアクセスしなくてはならない。すなわちこの光ディスク装置では、通常の再生速度に比べて大幅に速い回転速度で光ディスクを回転しながらデータを読み出すと共に、分散して記録されたデータに対してアクセスするために通常の光ディスク装置よりも高速でシーク動作を実行しなくてはならない。しかしながら、光ディスク装置にかかる機能を付加するためには、光ディスク装置の構成を大きく変更しなくてはならないという問題があった。
【0006】
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、光ディスク記録装置としての構成を大きく変更することなく短時間でデータ及び冗長データを光ディスクに記録し得る光ディスク記録装置、データ記録方法及びデータ記録プログラムを提案しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を解決するため本発明の光ディスク記録装置においては、所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、当該光ディスクに記録すべき光記録データを記録する光ディスク装置と、光ディスクにおける記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、光記録データをデータ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当部と、データ領域とされた分割領域の間で、互いに対応するブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出部と、データ領域以外の分割領域を冗長領域とし、データ領域のブロックと対応する当該冗長領域のブロックに冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当部と、データ領域よりも大きい記録容量を有し、データを記録及び再生する記録再生装置と、光ディスク装置及び記録再生装置を制御することにより、データ領域に光記録データを記録すると共に光記録データの少なくとも一部を記録再生装置に記録させ、冗長データ算出部によって冗長データを算出する際に記録再生装置に記録された光記録データを再生させ、当該再生された光記録データに基づいて算出されてなる冗長データを冗長領域に記録させる当該記録制御部とを設けるようにした。
【0008】
これにより、冗長データの算出に必要な光記録データを迅速に再生することができるため、冗長データを算出するまでに要する時間を短縮することができる。
【0009】
また本発明のデータ記録方法及びデータ記録プログラムにおいては、所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、当該光ディスクに記録すべき光記録データをデータ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、光記録データを光ディスクに記録する光ディスク記録ステップと、データ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に対し、光記録データの少なくとも一部を記録する記録再生装置記録ステップと、記録再生装置から再生された光記録データに基づいて供給されるデータ領域とされた分割領域の間で互いに対応するブロックごとの記録データから当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出ステップと、データ領域以外の分割領域を冗長領域とし、データ領域のブロックと対応する当該冗長領域のブロックに冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当ステップと、冗長データを光ディスクに記録する冗長データ記録ステップとを設けるようにした。
【0010】
これにより、冗長データの算出に必要な光記録データを迅速に再生することができるため、冗長データを算出するまでに要する時間を短縮することができる。
【0011】
さらに本発明の光ディスク記録装置においては、所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、当該光ディスクに記録すべき光記録データを記録する光ディスク装置と、記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、記録データをデータ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当部と、データ領域とされた分割領域の間で互いに対応するブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出部と、データ領域以外の分割領域を冗長領域とし、データ領域のブロックと対応する当該冗長領域のブロックに冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当部と、データ領域よりも大きい記録容量を有し、当該記録再生装置に記録すべき装置記録データを記録及び再生する記録再生装置と、光ディスク装置及び記録再生装置が稼働していない空き時間に記録再生装置に記録された装置記録データを再生して冗長データ算出部に供給させることにより冗長データ算出部に冗長データを算出させると共に当該冗長データを当該記録再生装置に記録させ、装置記録データを光記録データとして記録する際、記録再生装置から装置記録データ及び冗長データを再生して光ディスクに記録させる記録制御部とを設けるようにした。
【0012】
これにより、光ディスクに光記録データ及び冗長データを記録する際、光記録データから冗長データを算出する必要がない。
【0013】
さらに本発明のデータ記録方法及びデータ記録プログラムにおいては、所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクにおける記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、光ディスクに記録されるべき光記録データをデータ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、光ディスク装置及び記録再生装置が稼働していない空き時間にデータ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に記録された装置記録データを再生し、冗長データ算出部に供給することによりデータ領域とされた分割領域の間で、互いに対応するブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出させると共に、当該冗長データを当該記録再生装置に記録する冗長データ記録ステップと、データ領域以外の分割領域を冗長領域とし、データ領域のブロックと対応する当該冗長領域のブロックに冗長データをそれぞれ割り当てるデータ割当ステップと、装置記録データを光記録データとして光ディスクに記録する際、記録再生装置から装置記録データ及び冗長データを再生して光ディスクに記録する光記録ステップとを設けるようにした。
【0014】
これにより、光ディスクに光記録データ及び冗長データを記録する際、光記録データから冗長データを算出する必要がない。
【0015】
本発明によれば、冗長データの算出に必要な光記録データを迅速に再生することができるため、冗長データを算出するまでに要する時間を短縮することができ、かくして短時間でデータ及び冗長情報を光ディスクに記録し得る光ディスク記録装置、データ記録方法及びデータ記録プログラムを実現できる。
【0016】
本発明によれば、光ディスクに光記録データ及び冗長データを記録する際、光記録データから冗長データを算出する必要がなく、かくして光ディスク記録装置としての構成を大きく変更することなく短時間でデータ及び冗長情報を光ディスクに記録し得る光ディスク記録装置、データ記録方法及びデータ記録プログラムを実現できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
【0018】
(1)第1の実施の形態
(1−1)ハードディスクレコーダの構成
図1において1は、全体としてハードディスクレコーダを示し、図示しないビデオカメラから入力される映像コンテンツとしての撮像データを記録したり、地上波ディジタル放送のテレビジョン放送番組を受信して録画し得るようになされている。
【0019】
このハードディスクレコーダ1では、図示しないCPU(Central Processing Unit )、ROM(Read Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)から構成されるシステムコントローラ2がハードディスクレコーダ1の全体を統括的に制御するようになされている。システムコントローラ2は、ROM又はハードディスクドライブ4に格納されている基本プログラムや安心記録プログラム等をRAMに展開することによって、これらのプログラムに基づいて各種処理や後述するパリティ付加記録処理等を実行するようになされている。
【0020】
このハードディスクレコーダ1は、外部のリモートコントローラ8の操作によりユーザから各種要求がなされた場合、このリモートコントローラ8によって生成された操作信号をリモートコントローラインターフェース9を介して取得し、これをシステムコントローラ2へ供給するようになされている。
【0021】
例えば、現在放送中のテレビジョン放送番組を録画する旨の録画要求を表す操作信号がリモートコントローラインターフェース9から供給されると、システムコントローラ2は、現在放送中のテレビジョン放送番組を受信すると共に当該テレビジョン放送番組の録画処理を実行する。
【0022】
具体的にシステムコントローラ2は、テレビジョン放送番組をハードディスク装置7におけるハードディスクメディア(以下、HDメディアと呼ぶ)に記録する旨のHD記録命令を記録再生ブロック6に供給すると共に、選局された周波数帯域のディジタル放送信号をチューナ3によって選択して受信し、当該ディジタル放送信号をユーザデータUDとして画像処理部4及び記録再生ブロック6に供給する。
【0023】
画像処理部4は、このユーザデータUDに対し、復号処理、多重分離処理等を実行することにより画像データ及び音声データ(以下、これらをまとめて画像音声データと呼ぶ)を生成し、これらを表示制御部5に供給する。
【0024】
表示制御部5は、画像音声データに基づいて画像出力信号及び音声出力信号を生成し図示しない表示装置に供給することにより、当該表示装置に画像データに基づく画像を表示させると共に、音声データに基づく音声を出力させるようになされている。
【0025】
記録再生ブロック6は、HD記録命令及びユーザデータUDが供給されると、当該ユーザデータUDを記録すべきHD用記録アドレスを生成し、当該HD用記録アドレスを当該ユーザデータUD及び情報記録命令と共にハードディスク装置7に供給することにより、ハードディスク装置7によってHDメディアにユーザデータUDを記録させる。
【0026】
またシステムコントローラ2は、外部インターフェース11に接続されたビデオカメラ(図示せず)が有する撮像データを光ディスク100に記録する旨の記録要求を表す操作信号がリモートコントローラインターフェース9から供給されると、当該ユーザデータUDの光ディスク100への記録処理を実行する。
【0027】
すなわちシステムコントローラ2は、外部インターフェース11を介してビデオカメラ(図示せず)から撮像データが入力されると、当該撮像データをユーザデータUDとして光ディスク情報命令と共に記録再生ブロック6に供給する。
【0028】
記録再生ブロック6は、ユーザデータUDに対する光ディスク用記録アドレスを生成し、情報記録命令、ユーザデータUD及び光ディスク用記録アドレスを光ディスク装置10に供給することにより、光ディスク100に対してユーザデータUDを記録させるようになされている。
【0029】
またシステムコントローラ2は、HDメディア又は光ディスク100に記録されている画像音声データを再生する旨の再生要求を表す操作信号がリモートコントローラインターフェース9から供給されると、ユーザデータUDの再生処理を実行する。
【0030】
すなわち、システムコントローラ2は、ハードディスク装置7又は光ディスク装置10からユーザの指定したユーザデータUDを取得すると共に、当該ユーザデータUDを画像処理部4に供給する。画像処理部4は、ユーザデータUDに対して復号処理、多重分離処理等を実行することにより画像音声データを生成し、これらを表示制御部5に供給する。
【0031】
表示制御部5は、画像音声データに基づいて画像出力信号及び音声出力信号を生成し図示しない表示装置に供給することにより、当該表示装置に画像データに基づく画像を表示させると共に、音声データに基づく音声を出力させるようになされている。
【0032】
さらにシステムコントローラ2は、HDメディアに記録されているユーザデータUDを光ディスク100に対して記録する旨の記録要求を表す操作信号がリモートコントローラインターフェース9から供給されると、当該ユーザデータUDの光ディスク100への記録処理を実行する。
【0033】
すなわちシステムコントローラ2は、ユーザデータUD、光ディスク記録命令及び再生アドレス情報を記録再生ブロック6に供給する。記録再生ブロック6は、ハードディスク装置7に対して情報再生命令及び再生アドレス情報を供給することにより、ハードディスク装置7からユーザデータUDを取得する。
【0034】
記録再生ブロック6は、ユーザデータUDに対する光ディスク用記録アドレスを生成し、情報記録命令、ユーザデータUD及び光ディスク用記録アドレスを光ディスク装置10に供給することにより、光ディスク100に対してユーザデータUDを記録させるようになされている。
【0035】
このように、ハードディスクレコーダ1は、チューナ3から入力されるユーザデータUDや外部インターフェース11から入力されるユーザデータUDをHDメディア及び光ディスク100に記録し、又HDメディア及び光ディスク100に記録済みのユーザデータUDを再生するようになされている。
【0036】
(1−2)光ディスク装置の構成
図2に示すように、光ディスク装置10は、例えばDVD(Digital Versatile Disc)方式やBD(Blu-ray Disc、登録商標)方式の光ディスク100に対して光ビームを照射することにより、トラッキング制御及びフォーカス制御を行った上で、情報の記録や再生を行うようになされている。
【0037】
光ディスク装置10は、制御部22により全体を統括制御するようになされている。制御部22は、図示しないCPU(Central Processing Unit)を中心に構成されており、図示しないROM(Read Only Memory)から基本プログラムや情報記録プログラム、安心記録プログラム等の各種プログラムを読み出し、これらを図示しないRAM(Random Access Memory)に展開することにより、情報記録処理、情報再生処理及びパリティ付加記録処理等の各種処理を実行するようになされている。
【0038】
例えば制御部22は、光ディスク100が装填された状態で、ハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6から情報記録命令、記録情報としてのユーザデータUD及び光ディスク用記録アドレス情報を受け付けると、光ディスク用記録アドレス情報及び駆動命令を駆動制御部23へ供給すると共に、ユーザデータUDを記録情報として信号処理部24へ供給する。
【0039】
因みに、光ディスク100の記録層100sには、螺旋状又は同心円状のトラックが形成されると共に当該トラックの位置を特定するためのアドレスが適宜割り付けられている。光ディスク用記録アドレス情報は、データを記録又は再生すべきトラック(以下、これを目標トラックと呼ぶ)のアドレスを示す情報である。
【0040】
駆動部23は、制御部22から供給される駆動命令に従ってスピンドルモータ25を駆動制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、スレッドモータ26を駆動制御することにより、光ピックアップ27を移動軸に沿って光ディスク100のトラック方向(すなわち内周方向又は外周方向)における光ディスク用記録アドレス情報に対応した位置へ移動させる。
【0041】
信号処理部24は、供給された記録情報に対して所定の符号化処理や変調処理等の各種信号処理を施すことにより記録信号を生成し、これを光ピックアップ27へ供給する。
【0042】
光ピックアップ27は、内部のレーザダイオード(図示せず)から光ディスク100の方式に応じた所定の波長でなる光ビームを出射させ、対物レンズ28により当該光ビームを集光し、光ディスク100に照射するようになされている。
【0043】
このとき光ピックアップ27は、駆動制御部23の制御に基づいて対物レンズ28のフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、光ディスク100の記録層100sに形成されているトラックに光ビームの照射位置を合わせて、信号処理部24からの記録信号に応じてデータを記録するようになされている。
【0044】
また制御部22は、例えば外部機器からデータ再生命令及び再生すべきデータのアドレスを示す再生アドレス情報を受け付けると、駆動部23に対して駆動命令を供給すると共に、再生処理命令を信号処理部24へ供給する。
【0045】
駆動部23は、データを記録する場合と同様、スピンドルモータ25を駆動制御することにより光ディスク100を所定の回転速度で回転させると共に、スレッドモータ26を駆動制御することにより光ピックアップ27を再生アドレス情報に対応した位置へ移動させる。
【0046】
光ピックアップ27は、駆動部23の制御に基づいてフォーカス制御及びトラッキング制御を行うことにより、光ディスク100の記録層100sにおける、再生アドレス情報により示されるトラック(すなわち目標トラック)に対して光ビームの照射位置を合わせ、所定光量の光ビームを照射する。このとき光ピックアップ27は、光ディスク100における記録層100sにより反射されてなる反射光ビームを検出し、その光量に応じた検出信号を信号処理部24へ供給するようになされている。
【0047】
信号処理部24は、供給された検出信号に対して所定の復調処理や復号化処理等の各種信号処理を施すことにより再生データを生成し、この再生データを制御部22へ供給する。これに応じて制御部22は、この再生データを外部機器へ送出するようになされている。
【0048】
このように光ディスク装置10は、制御部22によって光ピックアップ27を制御することにより、光ディスク100の記録層100sにおける目標トラックにデータを記録し、また当該目標トラックからデータを再生するようになされている。
【0049】
(1−3)光ディスクへのデータの記録
ハードディスクレコーダ1は、ユーザのリモートコントローラ8に対する操作入力に応じて、例えば外部インターフェース11に接続されたビデオカメラ(図示せず)が有するユーザデータUDを光ディスク100に記録する旨の記録要求を表す操作信号がリモートコントローラインターフェース9から供給されると、図3に示すように、安心モード選択画面PC1を表示装置(図示せず)に表示させる。
【0050】
この安心モード選択画面PC1では、リモートコントローラ8の操作入力に応じて画面上に表示された矢印を移動させることにより、LP(Long Play)モード又はSP(Standard Play)モードのいずれかをユーザに選択させる。このLPモードは、記録されるユーザデータUDの圧縮率を高めて(すなわち画質を低下させて)より多くのユーザデータUDを記録するモードである。またSPモードは、ユーザデータUDを通常の圧縮率で圧縮して記録情報を記録するモードである。
【0051】
また安心モード選択画面PC1では、「安心モード」と表示された領域に隣接してチェックボックスCHを表示させており、当該チェックボックスCHにチェックを入れるか否かをユーザに選択させるようになされている。
【0052】
ハードディスクレコーダ1は、通常モードと安心モードとを有している。通常モードは、光ディスク100の記録層100sにおける例えば最内周部分から最外周部分まで順次ユーザデータUDを記録していくモードである。
【0053】
また安心モードは、ユーザデータUDを重複させて記録する又はユーザデータUDのパリティデータPDを記録するモードである。これにより光ディスク100に記録されたユーザデータUDの一部が再生できないような場合に、重複するユーザデータUD又はパリティデータPDを用いて再生させることが可能となる。
【0054】
ハードディスクレコーダ1は、チェックボックスCHにチェックが入れられない状態でリモートコントローラ8の決定ボタン(図示せず)が操作されると、通常モードが選択されたと認識し、ユーザデータUDを順次光ディスク100に記録する。
【0055】
一方ハードディスクレコーダ1は、リモートコントローラ8に対する操作入力に応じてチェックボックスCHにチェックが入れられると、安心モードが選択されたと認識し、表示装置にRAID(Redundant Arrays of Inexpensive Disks)モード選択画面PC2を表示させる。
【0056】
RAIDモード選択画面32では、リモートコントローラ8の操作入力に応じて画面上に表示された矢印を移動させることにより、安心モードとして表示された3つのRAIDモード「モード1」、「モード2」及び「モード3」のうちいずれかのモードをユーザに選択させる。
【0057】
これら3つのモードでは、ユーザデータUDを重複させて又はユーザデータUDのパリティデータPDを記録するため、光ディスク100の記録容量を低下させることになる。そこでRAIDモード設定画面32では、3つのモードの下に記録容量が減少する旨の注意書きを表示している。
【0058】
モード1は、ユーザデータUD及び当該ユーザデータUDから生成されたパリティデータPDを記録するモードであり(詳しくは後述する)、当該パリティデータPDを記録することにより光ディスク100の記録容量が約75%に減少する。このためRAIDモード選択画面PC2では、「モード1」に隣接して「記録可能75%」と表示することにより、ユーザにどの程度記録容量が減少するか(すなわち記録容量の減少度)を認識させ得るようになされている。なお、モード2及びモード3にも同様に記録容量の減少度が表示されている。
【0059】
具体的に光ディスク100は、DVD方式の規格に準拠しており、図5に示すように直径約120[mm]の円盤状に構成されている。光ディスク100は、直径約15[mm]でなる中心孔100Hを有しており、光ディスク装置10(図2)において保持部5Aにより当該中心孔100Hを介してスピンドルモータ25の出力軸に固定されるようになされている。
【0060】
光ディスク100は、図中に斜線で示すような、仮想的な中心100Cから約24〜58[mm]となる領域(以下、これを記録領域Rと呼ぶ)にデータが記録され、また当該記録領域Rからデータが再生されるようになされている。記録領域Rには、螺旋状にトラックが形成されており、当該トラック同士の間隔(いわゆるトラックピッチ)が約0.74[μm]となるように構成されている。
【0061】
記録領域Rには、管理用のデータ等以外の本来記録すべきデータ(いわゆるユーザデータUD)が記録されるようになされている。ユーザデータUDは、記録領域Rに記録される際、32768バイトごとにエラー訂正符号の算出及びインターリーブ処理が施され、さらに2048バイトごとにセクタSCに分割されるようになされており、各セクタSCに割り当てられたセクタ番号により管理されるようになされている。
【0062】
実際上、記録領域Rでは、最内周にある先頭セクタSCsに0x30000番地(16進表記、以下同じ)が割り当てられ、最外周にある末尾セクタSCeに0x25FDBF番地が割り当てられている。因みに、先頭セクタSCsから末尾セクタSCeまでは、10進数で2293184個のセクタSCが存在することになり、1セクタの容量が2048バイトであるため、光ディスク100全体としては、2293184×2048=4696440832バイト、すなわち約4.7ギガバイトの容量となる。
【0063】
図5と対応する図6に示すように、光ディスク100では、記録領域Rが第1記録領域R1、第2記録領域R2、第3記録領域R3及び第4記録領域R4に4分割されている。
【0064】
第1記録領域R1〜第4記録領域R4は、それぞれの記録容量が等しくなるように分割されており、当該第1記録領域R1及び当該第2記録領域R2の境界部分は光ディスク100の中心100Cから約35.7[mm]となり、当該第2記録領域R2及び当該第3記録領域R3の境界部分は光ディスク100の中心100Cから約44.4[mm]となり、当該第3記録領域R3及び当該第4記録領域R4の境界部分は光ディスク100の中心100Cから約51.6[mm]となっている。
【0065】
また第1記録領域R1、第2記録領域R2及び第3記録領域R3には、ユーザデータUDが記録されるようになされており、また第4記録領域R4には、ユーザデータUDを基に生成したパリティデータPDが記録されるようになされている。
【0066】
ハードディスクレコーダ1(図1)は、光ディスク100にデータを記録する際、システムコントローラ2により所定のデータ記録プログラムを実行し、ユーザによって選択された光ディスク100に記録すべきデータ(すなわちユーザデータUD)を光ディスク100に記録する。
【0067】
このときハードディスクレコーダ1は、ユーザデータUDを光ディスク100におけるユーザデータUD領域の各セクタSCに割り当てると共に、当該ユーザデータUD領域において互いに対応するセクタSCに割り当てたユーザデータUDの排他的論理和を算出し、これをパリティデータ領域における対応するセクタSCのパリティデータPDとして割り当てる。
【0068】
具体的にハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6は、図7に示すように、各セクタSCのアドレス順に第1記録領域R1の各セクタSC、第2記録領域R2の各セクタSC、第3記録領域R3の各セクタSC及び第4記録領域R4の各セクタSCを対応付けている。記録再生ブロック6は、第1記録領域R1〜第4記録領域R4における各セクタSCのアドレスの対応関係をテーブル化したセクタ対応テーブルTSを図示しないROMに格納している。
【0069】
記録再生ブロック6は、互いに対応する第1記録領域R1〜第3記録領域R3のセクタSCに記録するユーザデータUDの排他的論理和(図中、演算記号「$」で示す)を1バイトごとに算出することによりパリティデータPDを生成し、これを第4記録領域R4のセクタSCに記録するようになされている。
【0070】
例えば記録再生ブロック6は、第1記録領域R1の0x30000番地におけるセクタSCのユーザデータUD、第2記録領域R2の0xBBF70番地におけるセクタSCのユーザデータUD及び第3記録領域R3の0x147EE0番地におけるセクタSCのユーザデータUDの排他的論理和をバイト単位で算出する。そして記録再生ブロック6は、これを第4記録領域R4の0x1D3E50番地におけるセクタSCのパリティデータとする。なおモード1に対応するパリティ付加記録処理の詳細については後述する。
【0071】
またモード2は、ユーザデータUDを2回に亘って光ディスク100に記録するモードである。従ってモード2によって記録された光ディスク100には、同一のユーザデータUDが2つ重複して記録されることになる。このため光ディスク100の記録容量は約50%に減少することになる。
【0072】
この場合光ディスク100の記録領域Rが第1記録領域R1及び第2記録領域R2に2分割されている。第1記録領域R1及び第2記録領域R2は、それぞれの記録容量が等しくなるように分割されており、当該第1記録領域R1及び当該第2記録領域R2の境界部分は、光ディスク100の中心100Cから約44.4[mm]となっている。
【0073】
ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1にユーザデータを記録し、第2記録領域R2にユーザデータと同一のコピーデータを記録するようになされている。このときハードディスクレコーダ1は、各セクタSCのアドレス順に第1記録領域R1の各セクタSCと第2記録領域R2の各セクタSCとを対応付け、対応するセクタSC同士に同一のデータを記録するようになされている。
【0074】
またモード3は、ユーザデータUDを4回に亘って光ディスク100に記録するモードである。従ってモード2によって記録された光ディスク100には、同一のユーザデータUDが4つ重複して記録されることになる。
【0075】
この場合第1記録領域R1〜第4記録領域R4は、モード1と同様に分割される。ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1にユーザデータUDを記録し、第2記録領域R2、第3記録領域R3及び第4記録領域R4のそれぞれにユーザデータUDと同一のコピーデータを記録するようになされている。
【0076】
このとき光ディスク装置1は、各セクタSCのアドレス順に第1記録領域R1の各セクタSC〜第4記録領域R2の各セクタSCとをそれぞれ対応付け、対応するセクタSC同士に同一のデータを記録するようになされている。
【0077】
なおハードディスクレコーダ1では、ユーザデータUDのデータ量(以下、これをUDデータ量と呼ぶ)を確認すると共に、各モードにおける光ディスク100の記録容量と当該UDデータ量とを比較し、当該ユーザデータUDを1枚の光ディスク100内に記録できるか否かを判別する。
【0078】
そしてハードディスクレコーダ1は、ユーザデータUDを1枚の光ディスク100内に記録できない場合、RAIDモード設定画面32(図4)の下部に例えば「現在の選択モード2では容量が足りません。モード1に変更してください。」のように、記録容量が不足している旨及びモードの変更を推奨する旨を表示するようになされている。
【0079】
このようにハードディスクレコーダ1では、光ディスク100にユーザデータUDを記録する際、ユーザの選択に応じて通常モードと安心モードとを切り換えさせ得るようになされている。
【0080】
(1−4)パリティ付加記録処理
次に、モード1における情報記録処理(以下、これをパリティ付加記録処理と呼ぶ)の内容について具体的に説明する。なお第1の実施の形態におけるパリティ付加記録処理は、光ディスク100にユーザデータUDを記録する際にパリティデータPDを生成するリアルタイム方式でなる。
【0081】
ハードディスクレコーダ1のシステムコントローラ2(図1)は、パリティ付加記録処理を開始すると、外部インターフェース11から入力されるユーザデータUD及び光ディスク記録命令を記録再生ブロック6に供給する。またシステムコントローラ2は、UDデータ量を示すUDデータ量情報を記録再生ブロック6に供給する。
【0082】
図8に示すように記録再生ブロック6において、ユーザデータUDはデータ割当部31に供給される。データ割当部31は、UDデータ量情報に基づいて当該ユーザデータUDを3等分して第1記録領域R1、第2記録領域R2及び第3記録領域R3に割り当てると共に、当該ユーザデータUDに光ディスク用記録アドレスを付加し、記録制御部32に供給する。
【0083】
なお以下、第1記録領域R1に割り当てられたユーザデータUDを第1領域データUD1、第2記録領域R2に割り当てられたユーザデータUDを第2領域データUD2、第3記録領域UD3に割り当てられたユーザデータUDを第3領域データUD3と呼ぶ。
【0084】
記録制御部32は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を光ディスク装置10に供給する。この結果光ディスク100の第1記録領域R1〜第3記録領域R3には、光ディスク用記録アドレスとして示された各セクタSCに第1領域データUD1〜第3領域データUD3がそれぞれ記録されることになる。
【0085】
同時に記録制御部32は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3にHD用記録アドレスを付加すると共に、当該第1領域データUD1〜第3領域データUD3及びHD用記録アドレスをハードディスク装置7に供給する。この結果HDメディアには、光ディスク用記録アドレスが付加された状態で第1領域データUD1〜第3領域データUD3が記録されることになる。
【0086】
記録制御部32は、光ディスク100に第1領域データUD1〜第3領域データUD3を記録し終えると、図8に対応する図9に示すように、ハードディスク装置7から第1領域データUD1〜第3領域データUD3を例えば数セクタ毎に取得し、当該第1領域データUD1〜第3領域データUD3を互いに対応するセクタ毎に並べ替えてパリティデータ生成部33に供給する。
【0087】
パリティデータ生成部33は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3から光ディスク用記録アドレスを抽出すると共に、抽出後の第1領域データUD1〜第3領域データUD3の排他的論理和を算出してパリティデータPDを生成し、これを抽出した光ディスク用記録アドレスと共にパリティデータ割当部34に供給する。
【0088】
パリティデータ割当部34は、抽出した光ディスク用記録アドレスに基づいてパリティデータPDに第4記録領域R4における光ディスク用記録アドレスを付加し、これを記録制御部32に供給する。
【0089】
記録制御部32は、パリティデータPD及び付加された光ディスク用記録アドレスを光ディスク装置10に供給する。この結果光ディスク100の第4記録領域R4には、光ディスク用記録アドレスとして示された各セクタSCにパリティデータPDが記録されることになる。
【0090】
このようにハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を光ディスク100だけでなくHDメディアにも記録しておく。そして記録再生ブロック6は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を光ディスク100に記録し終えると、HDメディアから当該第1領域データUD1〜第3領域データUD3を読み出してパリティデータPDを生成し、光ディスク100に記録するようにした。
【0091】
これによりハードディスクレコーダ1は、アクセスの早いハードディスク装置7によって第1領域データUD1〜第3領域データUD3を迅速に取得して、パリティデータPDを生成することができる。この結果ハードディスクレコーダ1は、光ディスク100に対して全ての第1領域データUD1〜第3領域データUD3及びパリティデータPDを記録し終えるまでの時間を短縮し得るようになされている。
【0092】
(1−5)光ディスクからのデータの再生
ハードディスクレコーダ1のシステムコントローラ2は、モード1によってパリティ付加記録された光ディスク100を再生する場合、通常の光ディスク100を再生する場合と同様、ユーザデータUDを先頭セクタSCs(図2)から、すなわち第1記録領域R1の0x30000番地から順次読み出す。
【0093】
このときシステムコントローラ2は、32768バイトごとに記録されているエラー訂正符号を基に、全てのユーザデータUDについて所定のエラー訂正処理を行い、エラーの有無を判定すると共に訂正可能なエラーについては訂正を行う。そのうえでシステムコントローラ2は、誤り訂正処理によりエラーを訂正しきれなかったデータ(以下、これを訂正不可エラーデータと呼ぶ)があるか否かを判定する。
【0094】
システムコントローラ2は、訂正不可エラーデータがある場合、当該エラーデータ記録されているセクタSC(以下、これをエラーセクタSCrと呼ぶ)のアドレスを認識し、エラーセクタSCrと対応付けられている他の分割記録領域のセクタSC(すなわち対応セクタ)からユーザデータUD及びパリティデータ(以下、これらを対応正常データと呼ぶ)を読み出す。続いてシステムコントローラ2は、対応正常データの排他的論理和を算出することにより、エラーセクタSCrのユーザデータUDを復元する。
【0095】
例えばシステムコントローラ2は、第2記録領域R2の0xBBF71番地(図7)のセクタSCからユーザデータUDを正しく読み出せず、当該セクタSCがエラーセクタSCrであったとする。このときシステムコントローラ2は、エラーセクタSCrと対応する第1記録領域R1の0x30001番地、第3記録領域R3の0x147EE1番地及び第4記録領域R4の0x1D3E51番地の各セクタSCからユーザデータUD又はパリティデータをそれぞれ読み出して対応正常データとする。
【0096】
続いてシステムコントローラ2は、対応正常データの排他的論理和を算出することにより、エラーセクタSCrである第2記録領域R2の0xBBF71番地のユーザデータUDを復元する。
【0097】
このようにシステムコントローラ2は、パリティ付加記録された光ディスク100からユーザデータUDを再生する場合、ユーザデータUD領域に記録されたユーザデータUDのうち正しく読み出し得なかったエラーセクタSCrについて、当該エラーセクタSCrと対応する他の分割記録領域のセクタSCからユーザデータUD又はパリティデータを読み出して対応正常データとし、当該対応正常データの排他的論理和を算出してエラーセクタSCrのユーザデータUDを復元することにより、当該ユーザデータUDの読み出し性能を向上させるようになされている。以下、このようにデータを再生することをパリティ復元再生と呼ぶ。
【0098】
因みに光ディスク100としては、ハードディスクレコーダ1の光ディスク装置10により記録された光ディスクに限らず、例えば他の光ディスク装置により記録された光ディスクや、工場等においてスタンパ等を用いてピット等が形成されることによりデータが記録された、いわゆるROM型の光ディスクであっても良い。
【0099】
(1−6)モード選択処理手順
次に、安心記録プログラムに従って実行されるモード選択処理手順RT1について、図10に示すフローチャートを用いて説明する。
【0100】
ハードディスクレコーダ1のシステムコントローラ2は、光ディスク100にユーザデータUDを記録する旨の要求がなされると、ステップSP1へ移る。
【0101】
ステップSP1において、システムコントローラ2は、安心モード選択画面PC1を表示し、ユーザに対して通常モード又は安心モードのいずれによる記録を実行するかを選択させると、次のステップSP2へ移る。
【0102】
ステップSP2において、システムコントローラ2は、安心モードが選択されたか否かについて確認し、否定結果が得られた場合には、次のステップSP8へ移り、通常記録モードでの記録を開始し、終了ステップに移って処理を終了する。
【0103】
これに対してステップSP2において肯定結果が得られた場合、システムコントローラ2は、次のステップSP3へ移り、ユーザデータUDのデータ量であるUDデータ量を確認し、次のステップSP4へ移る。
【0104】
ステップSP4においてシステムコントローラ2は、RAIDモード設定画面PC2を表示し、ユーザにモード1〜モード3のいずれかのRAIDモードを選択させると、次のステップSP5へ移る。
【0105】
ステップSP5において、システムコントローラ2は、選択されたRAIDモードによる光ディスク100の記録容量とUDデータ量とを比較し、記録容量が足りるか否かについて判別する。
【0106】
ここで否定結果が得られた場合、このことは1枚の光ディスク100にユーザデータUDの全てを記録し得ないことを表しており、このときシステムコントローラ2はステップSP4へ戻り、RAIDモード設定画面PC2に記録容量が不足している旨及びモードの変更を推奨する旨を表示すると共に、新たなRAIDモードが選択されるのを待ち受ける。
【0107】
これに対してステップSP5において肯定結果が得られた場合、このことは1枚の光ディスク100にユーザデータUDの全てを記録可能であることを表しており、このときシステムコントローラ2は、次のステップSP6へ移る。
【0108】
ステップSP6において、システムコントローラ2は、安心モードのうち、選択されたRAIDモードによるユーザデータUDの記録を開始し、終了ステップに移って処理を終了する。
【0109】
(1−7)パリティ付加記録処理手順
次に、安心記録プログラムに従って実行されるパリティ付加記録処理手順RT2について、図11に示すフローチャートを用いて説明する。
【0110】
ハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6は、パリティ付加記録処理を開始すると、ステップSP21へ移り、第1領域データUD1を光ディスク100の第1記録領域R1に記録すると共に、当該第1領域データUD1をHDメディアに記録すると、次のステップSP22へ移る。
【0111】
ステップSP22において、記録再生ブロック6は、第2領域データUD2を光ディスク100の第2記録領域R2に記録すると共に、当該第2領域データUD2をHDメディアに記録すると、次のステップSP23へ移る。
【0112】
ステップSP23において、記録再生ブロック6は、第3領域データUD3を光ディスク100の第3記録領域R3に記録すると共に、当該第3領域データUD3をHDメディアに記録すると、次のステップSP24へ移る。
【0113】
ステップSP24において、記録再生ブロック6は、HDメディアから第1領域データUD1〜第3領域データUD3の読み出しを開始し、次のステップSP25へ移る。
【0114】
ステップSP25において、記録再生ブロック6は、順次読み出される第1領域データUD1〜第3領域データUD3に基づいてパリティデータPDの生成を開始し、次のステップSP26へ移る。
【0115】
ステップSP26において、記録再生ブロック6は、順次生成されるパリティデータPDの全てを光ディスク100の第4記録領域R4に記録すると、終了ステップに移って処理を終了する。
【0116】
(1−8)動作及び効果
以上の構成において、ハードディスクレコーダ1は、所定のブロックであるセクタSCごとにデータが管理される光ディスク100に対して、当該光ディスク100に記録すべき光記録データであるユーザデータUDを記録する光ディスク装置10を有している。
【0117】
ハードディスクレコーダ1は、光ディスク100における記録領域Rを所定の分割数として4つの分割領域である第1記録領域R1〜第4記録領域R4に分割してその一部である第1記録領域R1〜第3記録領域R3をデータ領域とし、ユーザデータUDを第1領域データUD1〜第3データ領域UD3にそれぞれ割り当てる。
【0118】
ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3の間で、互いに対応するセクタSCごとのユーザデータUD(第1領域データUD1〜第2領域データUD3)に基づいてユーザデータUDを復元するための冗長データであるパリティデータPDを算出する。
【0119】
ハードディスクレコーダ1は、データ領域以外の分割領域を冗長領域としての第4記録領域R4とし、第1記録領域R1〜第3記録領域R3のセクタSCと対応する当該第4記録領域R4のセクタSCにパリティデータPDをそれぞれ割り当てる。
【0120】
またハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3よりも大きい記録容量を有し、データを記録及び再生する記録再生装置としてのハードディスク装置7を有している。ハードディスクレコーダ1は、記録再生ブロック6によって光ディスク装置10及びハードディスク装置7を制御することにより、第1記録領域R1〜第3記録領域R3に第1領域データUD1〜第3領域データUD3を記録すると共に当該1領域データUD1〜第3領域データUD3をハードディスク装置7に記録させる。
【0121】
ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3への第1領域データUD1〜第3領域データUD3の記録が終了し、パリティデータPDを算出する際にハードディスク装置7に記録されたユーザデータUDを再生し、当該再生されたユーザデータUDに基づいて算出されてなるパリティデータPDを第4記録領域R4に記録させる。
【0122】
ここでハードディスクレコーダ1は、順次供給される第1領域データUD1〜第3領域データUD3を光ディスク100の第1記録領域R1〜第3記録領域R3に順次記録する。これに対してハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3において対応する各セクタSCに記録された第1領域データUD1〜第3領域データUD3を基にパリティデータPDを生成する必要がある。
【0123】
すなわちハードディスクレコーダ1は、仮に光ディスク100から第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生する場合、第1記録領域R1〜第3記録領域R3に対して交互にアクセスする必要が生じてしまう。一般的に光ディスク装置10では、光ディスク100に対するアクセスが遅く、特に離隔する記録領域Rにアクセスする度に光ビームの引き込みを必要とするため、第1記録領域R1〜第3記録領域R3に対して交互にアクセスする場合には、ユーザデータUDの再生に多大な時間を要することになる。
【0124】
これに対してハードディスク装置7では、HDメディアに対するアクセス速度が光ディスク装置10の光ディスク100に対するアクセス速度と比較して極めて速く、またシーク動作もさほど時間を要さない。
【0125】
ハードディスクレコーダ1は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3をハードディスク装置7のHDメディアにも記録しておき、パリティデータPDを算出する際に当該HDメディアから第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生する。
【0126】
これによりハードディスクレコーダ1は、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生する時間を短縮することができるため、パリティ付加記録処理において光ディスク100に対してパリティデータPDを記録し終えるまでの時間を短縮することができる。
【0127】
換言するとハードディスクレコーダ1は、本来であればユーザの要求に応じてユーザデータUDの記録に使用されるハードディスク装置7をいわばワークメモリとして使用することができるため、ワークメモリの記録容量を大きくしなくても済む。
【0128】
またハードディスクレコーダ1は、ユーザデータUD(第1領域データUD1〜第3領域データUD3)の全てをハードディスク装置7におけるHDメディアに記録させ、ハードディスク装置7に対するユーザデータUDの記録が終了し、光ディスク100に対するユーザデータUDの記録が終了すると、当該ハードディスク装置7からユーザデータUDを再生してパリティデータ生成部33に供給させる。
【0129】
これによりハードディスクレコーダ1は、光ディスク100に対してユーザデータUDを記録した後に迅速に再生されたユーザデータUDに基づいてパリティデータPDを生成させて記録することができる。
【0130】
さらにハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3において互いに対応するセクタSCごとにユーザデータUDをパリティデータ生成部33に供給させる。
【0131】
これによりハードディスクレコーダ1は、例えば数セクタSC毎にユーザデータUDをパリティデータ生成部33に供給させる場合と比較して、バッファメモリの容量を小さくすることができる。
【0132】
以上の構成によれば、ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1、第2記録領域R2、第3記録領域R3及び第4記録領域R4をそれぞれ独立した記録領域とみなし、各第1記録領域R1〜第3記録領域R3の各セクタSCにユーザデータUDを記録する。またハードディスクレコーダ1は、当該第1記録領域R1〜第3記録領域R3の互いに対応する各セクタSCに記録すべきユーザデータUDの排他的論理和を算出してパリティデータとし、これをパリティデータ領域の対応するセクタSCに記録するようになされている。これは、複数台のハードディスクドライブを用いたRAID3又はRAID4に一部類似する記録手法と見なすこともできる。
【0133】
このときハードディスクレコーダ1は、光ディスク100における第1記録領域R1〜第3記録領域R3だけでなく、ハードディスク装置7に第1領域データUD1〜第3領域データUD3を記録しておき、パリティデータPDを算出する際に当該ハードディスク装置7から第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生するようにした。これによりハードディスクレコーダ1は、光ディスク100から第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生する場合と比較して、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生する時間を著しく短縮することができ、かくしてハードディスクレコーダ1としての構成を大きく変更することなく短時間でユーザデータUD及びパリティデータPDを光ディスク100に記録し得る光ディスク記録装置及びデータ記録方法を実現できる。
【0134】
(1−9)他の実施の形態
なお上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100における第3記録領域R3に対する第3領域データUD3の記録を終了するとパリティデータPDの生成を開始するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えばハードディスク装置7に対する第3領域データUD3の記録が終了すると、パリティデータPDの生成を開始するようにしても良い。
【0135】
すなわち記録制御部32は、第3領域データUD3の全てをハードディスク装置7に供給し終えると、光ディスク装置10に対する記録状況に拘わらず情報再生命令及び再生アドレス情報をハードディスク装置7に供給し、第1領域データUD1〜第3領域データUD3の再生を開始させる。そして記録制御部32は、そのまま第1領域データUD1〜第3領域データUD3をセクタ毎に並べ替え、パリティデータ生成部33に供給し、パリティデータPDの生成を開始させる。これにより第3記録領域R3に対する第3領域データUDの記録が終了してから第4記録領域R4に対するパリティデータPDの記録開始までのタイムラグを減少させることが可能である。
【0136】
また上述した第1の実施の形態においては、ハードディスク装置7におけるHDメディアに第1領域データUD1〜第3領域データUD3を記録するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。要は第1記録領域R1〜第3記録領域R3よりも大きい記録容量を有しているメモリに記録すれば良く、例えばフラッシュメモリなどに記録した場合であっても上述した実施の形態と同様の効果を得ることができる。
【0137】
さらに上述した第1の実施の形態においては、HDメディアに第1領域データUD1〜第3領域データUD3を順次記録するようにした場合について述べたが、本発明はこれにかぎられるものではない。例えば第1領域データUD1〜第3領域データUD3の互いに対応するセクタ同士が固められて記録される(例えば第1領域データUD1〜第3領域データUD3がセクタ毎に記録される)ようにしても良い。これによりハードディスクレコーダ1は、HDメディアから第1領域データUD1〜第3領域データUD3を順次読み出すだけで特に並べ替えなどをすることなくセクタ毎に対応する第1領域データUD1〜第3領域データUD3を再生できる。
【0138】
さらに上述した第1の実施の形態においては、ハードディスク装置7を有するハードディスクレコーダ1に本発明を適用する場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。要は光ディスク装置と、第1記録領域R1〜第3記録領域R3よりも大きい記録容量を有しているメモリを備えていれば良く、例えばビデオカメラ装置やパーソナルコンピュータなどの各種電子機器に適用することができる。
【0139】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100の記録領域Rを4分割するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、3以上の任意の分割数としても良い。この場合、分割数を増加させると、各分割記録領域の容量が小さくなりパリティデータの容量も小さくなるため、ユーザデータUDの記録容量を増やすことができる。しかしながら、パリティ復元再生を行う際、対応セクタSCのうちエラーセクタSCr以外の全てのセクタSCから、すなわち(分割数−1)個のセクタSCからデータを正しく読み出し得る必要があるため、データの再生可能性を低下させてしまうことになる。このため、実際には、ユーザデータUDの記録容量と再生可能性との兼ね合いにより分割数を適宜定めると良い。さらには複数の記録層を有する光ディスクに対し、記録層ごとに記録領域を分割する場合であっても本発明を適用することができる。
【0140】
さらに上述した第1の実施の形態においては、対応セクタSCにおける各ユーザデータUDの排他的論理和を算出することによりパリティデータを算出し、また正常に読み出せたユーザデータUD及びパリティデータ(すなわち対応正常データ)の排他的論理和を算出することによりユーザデータUDを復元するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、他の種々の演算手法により冗長データを算出し、またこれに対応した演算手法によりユーザデータUDを復元するようにしても良い。
【0141】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100からデータを再生する際、ユーザデータUDを読み出した際の誤り訂正により訂正しきれないエラーがあったときにコピーデータ又はパリティデータを読み出すようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば誤り訂正の結果に拘わらず当該コピーデータ又はパリティデータを読み出すことにより、読み出したユーザデータUDの正当性を常時確認するようにするなどしても良い。
【0142】
さらに上述した第1の実施の形態においては、2048バイトでなるセクタSC単位で分割記録領域間のデータを対応させるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、1つのセクタSCを任意のバイト数としても良く、またセクタSC以外の所定バイト数でなるブロック単位で分割記録領域間のデータを対応させるようにしても良い。
【0143】
さらに上述した第1の実施の形態においては、32768バイトごとにエラー訂正処理を行うようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、エラー訂正処理の単位を任意のバイト数とするようにしても良く、或いは上述したようにユーザデータUDの正当性を常時確認する場合には、エラー訂正処理を特に行わないようにしても良い。
【0144】
さらに上述した第1の実施の形態においては、図7に示したように、各分割記録領域における互いのアドレスの差分値が一定となるようなセクタSC同士を組み合わせて対応セクタとするようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、任意のアドレスのセクタSC同士を組み合わせて対応セクタとしても良く、要はセクタ対応テーブルTSを参照することにより当該対応セクタを構成する各セクタSCのアドレスを認識し得るようになされていれば良い。
【0145】
さらに上述した第1の実施の形態においては、セクタ対応テーブルTSを参照して対応セクタのアドレスを認識するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば図7に示したように、各分割記録領域における互いのアドレスの差分値が一定となるような場合に、差分を算出する数式等を用いて対応セクタSCのアドレスを算出するようにしても良い。
【0146】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100のトラックが螺旋状に形成されるようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、当該トラックが同心円状に形成されていても良く、要はセクタSCをアドレスにより一意に指定し得るようになされていれば良い。
【0147】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100が片面に記録層を1層のみ有するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、例えば記録層を複数有するようにし、或いは光ディスク100の両面に記録層を有するようにしても良い。この場合、各セクタSCをアドレスにより一意に識別し得るようになされていれば良く、特に対応セクタSCが互いに上下に重ならないようにすれば、ディフェクトがあるときの再生可能性を高めることができる。
【0148】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク100のタイプについて特に限定していないが、読み出し専用型(いわゆるROM型)、追記型(いわゆるR(Recordable)型)、或いは書き換え型(いわゆるRW(ReWritable)型又はRE型)のいずれであっても良い。
【0149】
さらには、光ディスク100に代えて、光磁気ディスクや磁気ディスク等、光学的、磁気的又はその両方、或いは他の手法により情報が記録され、また再生される1枚のディスク状の記録媒体を用いるようにしても良い。この場合、光ディスク装置10の光ピックアップ27に代えて、当該ディスク状の記録媒体に対応した情報書込・読出機能を有する部品が設けられていれば良い。
【0150】
さらに上述した第1の実施の形態においては、安心記録プログラム等の各種プログラムをシステムコントローラ2内のROMに格納しておくようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、各種プログラムを所定のDVD−ROMメディアから読み出し不揮発性のフラッシュメモリ(図示せず)等にインストールして実行し、或いは図示しないメモリースティック(ソニー株式会社の登録商標)等のような着脱自在の記憶媒体から読み出して直接実行する等しても良く、さらにはUSBインターフェース(図示せず)や有線LAN(Local Area Network)インターフェース、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11a/b/g/n等に準拠した無線LANインターフェース(図示せず)等を介し各種プログラムを取得して実行するようにしても良い。
【0151】
さらに上述した第1の実施の形態においては、光ディスク装置としての光ディスク装置10と、記録データ割当部としてのデータ割当部31と、冗長データ算出部としてのパリティデータ生成部33と、記録再生装置としてのハードディスク装置7と、冗長データ割当部としてのパリティデータ割当部34と、記録制御部としての記録制御部32とによって光ディスク記録装置としてのハードディスクレコーダ1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成による光ディスク装置と、記録データ割当部と、冗長データ算出部と、記録再生装置と、冗長データ割当部と、記録制御部とによって本発明の光ディスク記録装置を構成するようにしても良い。
【0152】
(2)第2の実施の形態
図12〜図15は第2の実施の形態を示すもので、図1〜11に示す第1の実施の形態に対応する部分を同一符号で示している。第2の実施の形態では、第3領域データUD3が供給される際にHDメディアに記録しておいた第1領域データUD1及び第2領域データUD2を読み出してパリティデータPDを生成する点が第1の実施の形態と異なっている。なお、ハードディスクレコーダ1及び光ディスク装置10としての構成は第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。なお第2の実施の形態におけるパリティ付加記録処理は、第1の実施の形態と同様、光ディスク100にユーザデータUDを記録する際にパリティデータPDを生成するリアルタイム方式でなる。
【0153】
(2−1)光ディスクに対するパリティ付加記録
図8と対応する図12に示すように、データ割当部31Xは、UDデータ量情報に基づいて当該ユーザデータUDを3等分して第1記録領域R1、第2記録領域R2及び第3記録領域R3に割り当てると共に、当該ユーザデータUDに光ディスク用記録アドレスを付加し、順次記録制御部32Xに供給する。
【0154】
記録制御部32Xは、第1領域データUD1及び第2領域データUD2が供給されると、当該第1領域データUD1及び第2領域データUD2を光ディスク装置10に供給する。この結果光ディスク100の第1記録領域R1及び第2記録領域R2には、光ディスク用記録アドレスとして示された各セクタSCに第1領域データUD1及び第2領域データUD2がそれぞれ記録されることになる。
【0155】
同時に記録制御部32Xは、第1領域データUD1及び第2領域データUD2にHD用記録アドレスを付加すると共に、当該第1領域データUD1及び第2領域データUD2並びにHD用記録アドレスをハードディスク装置7に供給する。この結果HDメディアには、第1領域データUD1及び第2領域データUD2が記録されることになる。
【0156】
記録制御部32Xでは、第1領域データUD1及び第2領域データUD2に続いて第3領域データUD3が供給されることになる。記録制御部32Xでは、ハードディスク装置7のHDメディアに第1領域データUD1及び第2領域データUD2を記録し終えると、続けて供給される第3領域データUD3に対応する第1領域データUD1及び第2領域データUD2をハードディスク装置7から読み出すことにより、互いに対応するセクタ毎に第1領域データUD1〜第3領域データUD3をパリティデータ生成部33Xに供給する。
【0157】
このとき記録制御部32Xは、図12に対応する図13に示すように、記録制御部32Xは、第3領域データUD3を第1領域データUD1及び第2領域データUD2と同様にして光ディスク100に記録する。
【0158】
パリティデータ生成部33Xは、第1領域データUD1〜第3領域データUD3から光ディスク用記録アドレスを抽出すると共に、第1領域データUD1〜第3領域データUD3の排他的論理和を算出してパリティデータPDを生成し、これを抽出された光ディスク用記録アドレスと共にパリティデータ割当部34Xに供給する。
【0159】
パリティデータ割当部34Xは、抽出された光ディスク用記録アドレスに基づいてパリティデータPDに第4記録領域R4における光ディスク用記録アドレスを付加し、これらを記録制御部32Xに供給する。
【0160】
記録制御部32Xは、パリティデータPDにHD用記録アドレスを付加すると共に、当該パリティデータPD並びにHD用記録アドレスをハードディスク装置7に供給する。この結果HDメディアには、光ディスク用記録アドレスが付加された状態でパリティデータPDが記録されることになる。
【0161】
そして記録制御部32Xでは、光ディスク100に第3領域データUD3を記録し終えると、図12に対応する図13に示すように、HDメディアからパリティデータPD及び光ディスク用記録アドレスを読み出すと共に、当該パリティデータPD及び光ディスク用記録アドレスを光ディスク装置10に供給する。この結果光ディスク100の第4記録領域R4には、光ディスク用記録アドレスとして示された各セクタSCにパリティデータPDが記録されることになる。
【0162】
なお記録制御部32Xは、光ディスク100に対するパリティデータPDの記録が終了すると、第1領域データUD1〜第3領域データUD3及びパリティデータPDをHDメディアから消去するようになされている。
【0163】
これによりハードディスクレコーダ1は、パリティ付加記録処理に伴ってユーザの意図しないデータがHDメディアに記録されることにより当該HDメディアの記録容量が減少することを防止し得るようになされている。
【0164】
このようにハードディスクレコーダ1は、第1領域データUD1及び第2領域データUD2を光ディスク100だけでなくHDメディアにも記録しておく。ハードディスクレコーダ1は、第3領域データUD3が供給されると、当該第3領域データUD3を光ディスク100に記録すると共に、当該第3領域データUD3に対応する第1領域データUD1及び第2領域データUD2をHDメディアから読み出してパリティデータPDを生成し、これをHDメディアに記録しておく。そしてハードディスクレコーダ1は、光ディスク100に対して第3領域データUD3を記録し終えると、HDメディアからパリティデータPDを読み出して光ディスク100に記録するようにした。
【0165】
これによりハードディスクレコーダ1は、第3領域データUD3の記録と同時並行してパリティデータPDを生成することができるため、後はHDメディアからパリティデータPDを読み出して光ディスク100の第4記録領域P4に記録するだけで良く、第1の実施の形態と比較して第1領域データUD1を記録し始めてからパリティデータPDを記録し終えるまでの記録所要時間を短縮し得るようになされている。
【0166】
(2−2)パリティ付加記録処理手順
次に、安心記録プログラムに従って実行されるパリティ付加記録処理手順RT3について、図15に示すフローチャートを用いて説明する。
【0167】
ハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6Xは、パリティ付加記録処理を開始すると、ステップSP31に移り、第1領域データUD1を光ディスク100の第1記録領域R1に記録すると共に、当該第1領域データUD1をHDメディアに記録すると、次のステップSP32へ移る。
【0168】
ステップSP32において、記録再生ブロック6Xは、第2領域データUD2を光ディスク100の第2記録領域R2に記録すると共に、当該第2領域データUD2をHDメディアに記録すると、次のステップSP33へ移る。
【0169】
ステップSP33において、記録再生ブロック6Xは、第3領域データUD3を光ディスク100の第3記録領域R3への記録を開始すると、次のステップSP34へ移る。
【0170】
ステップSP34において、記録再生ブロック6Xは、第1領域データUD1及び第2領域データUD2のHDメディアからの読み出しを開始すると、次のステップSP35へ移る。
【0171】
ステップSP35において、記録再生ブロック6Xは、順次供給される第3領域データUD3、HDメディアから順次読み出される第1領域データUD1及び第2領域データUD2からパリティデータPDの生成を開始し、次のステップSP36へ移る。
【0172】
ステップSP36において、記録再生ブロック6Xは、パリティデータPDのHDメディアへの記録を開始し、次のステップSP37へ移る。
【0173】
ステップSP37において、記録再生ブロック6Xは、第3領域データUD3の第3記録領域R3への記録が終了したか否かについて判別し、否定結果が得られた場合には、肯定結果が得られるまで処理を継続する。
【0174】
これに対してステップSP37において肯定結果が得られた場合、このことはユーザデータUDの全てを光ディスク100に記録し終えたことを表しており、このとき記録再生ブロック6Xは、次のステップSP38へ移る。
【0175】
ステップSP38において、記録再生ブロック6Xは、HDメディアからパリティデータPDを読み出すと共に当該パリティデータPDを第4記録領域R4に記録すると、次のステップSP39へ移る。
【0176】
ステップSP39において、記録再生ブロック6Xは、HDメディアから第1領域データUD1〜第3領域データUD3及びパリティデータPDを消去すると、終了ステップへ移ってパリティ付加記録処理手順RT3を終了する。
【0177】
(2−3)動作及び効果
以上の構成において、ハードディスクレコーダ1は、第1記録領域R1〜第3記録領域R3のうちユーザデータUDが最後に記録される第3記録領域R3に割り当てられた最終領域記録データとしての第3領域データUD3を除いた先領域記録データとしての第1記録領域R1及び第2記録領域R2をハードディスク装置7に記録する。
【0178】
そしてハードディスクレコーダ1は、第2領域記録データR2のハードディスク装置7に対する記録が終了すると、ハードディスク装置7から第1領域データR1及び第2領域データR2を再生してパリティデータ生成部33Xに供給させると共に、当該パリティデータ生成部33Xによって生成されたパリティデータPDをハードディスク装置7のHDメディアに記録する。
【0179】
これによりハードディスクレコーダ1は、第3記録領域R3に第3領域データUD3が記録される間にパリティデータPDを生成してハードディスク装置7に記録しておくことができるため、後はハードディスク装置7からパリティデータPDを再生してそのまま光ディスク100の第4記録領域R4に記録すればよい。
【0180】
このためハードディスクレコーダ1は、パリティデータPDを生成するためのタイムラグを生じさせることなく、例えば第3領域データUD3を第3記録領域R3に記録し終わってからそのままパリティデータPDを第4記録領域R4に記録開始することができる。
【0181】
(2−4)他の実施の形態
なお上述した第1の実施の形態においては、第3領域データUD3が供給されると第1領域データUD1〜第3領域データUD3の排他的論理和を算出することによるパリティデータPDを生成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えばハードディスクレコーダ1は、第2領域データUD2が供給される際にハードディスク装置7から第1領域データUDを読み出して第1領域データUD1及び第2領域データUD2の排他的論理和を算出してハードディスク装置7に記録しておく。そしてハードディスクレコーダ1は、第3領域データUD3が供給されると、第1領域データUD1及び第2領域データUD2の排他的論理和、並びに第3領域データUD3の排他的論理和を算出することにより、パリティデータPDを生成することができる。
【0182】
(3)第3の実施の形態
図16〜図19は第3の実施の形態を示すもので、図1〜11に示す第1の実施の形態に対応する部分を同一符号で示している。第3の実施の形態では、予めHDメディアに記録されているユーザデータUDに対してパリティデータPDを生成しておく点が第1の実施の形態と異なっている。なお、ハードディスクレコーダ1及び光ディスク装置10としての構成は第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0183】
(3−1)光ディスクに対するパリティ付加記録
ハードディスクレコーダ1は、例えば現在受信中のディジタル放送番組をHDメディアに記録する際、ユーザデータUDがモード1によって光ディスク100に記録されることを想定し、予めユーザデータUDを光ディスク100における第1記録領域R1〜第3記録領域R3に割り当てるようになされている。すなわち第3の実施の形態におけるパリティ付加記録処理は、予めパリティデータPDを予備的に生成して記録しておき、光ディスク100にユーザデータUDを記録する際にパリティデータPDを再生して記録する予備記録方式でなる。
【0184】
具体的に図8に対応する図16に示すように、記録再生ブロック6Yは、HDメディアにユーザデータUDを記録する旨を表すHD記録命令及びユーザデータUDが供給されると、データ割当部31Yを介して当該ユーザデータUDを記録制御部32Yに供給する。
【0185】
記録制御部32Yは、ユーザデータUDに対してHD用記録アドレスを付加し、当該HD用記録アドレス及びユーザデータUDをハードディスク装置7に供給する。この結果HDメディアには、ユーザデータUDが記録される。
【0186】
データ割当部31Yは、ユーザデータUDの供給が停止すると、当該ユーザデータUDのUDデータ量に基づき、ユーザデータUDをほぼ3等分に分割するユーザデータUDの先頭からのデータ量を表す分割情報を生成し、これを記録制御部32Yに供給する。
【0187】
記録制御部32Yは、分割情報とHD用記録アドレスとを対応付けて記録することにより、ユーザデータUDを第1領域データUD1〜第3領域データUD3として記録させるようになされている。
【0188】
またハードディスクレコーダ1では、当該ハードディスクレコーダ1が稼働していない空き時間においてパリティデータPDを生成し、HDメディアに記録しておくようになされている。
【0189】
具体的に図16に対応する図17に示すように、記録再生ブロック6Yは、システムコントローラ2からパリティ生成命令が供給されると、記録制御部32Yによって第1領域データUD1〜第3領域データUD3をセクタ毎に読み出す。
【0190】
記録制御部32Yは、第1領域データUD1〜第3領域データUD3を対応するセクタ毎にパリティデータ生成部33Yに供給する。パリティデータ生成部33Yは、第1領域データUD1〜第3領域データUD3の排他的論理和を算出してパリティデータPDを生成し、記録制御部32Yに供給する。記録制御部32Yは、パリティデータPDに対してHD用記録アドレスを付加し、これをハードディスク装置7に供給する。この結果HDメディアには、パリティデータPDが記録される。
【0191】
そしてハードディスクレコーダ1は、ユーザによりHDメディアに記録されたユーザデータUDをモード1により光ディスク100に記録する旨の要求がなされると、HDメディアからユーザデータUD及びパリティデータPDを読み出して光ディスク100に記録する。
【0192】
具体的に図16に対応する図18に示すように、記録再生ブロック6Yは、記録制御部32YによってHDメディアから第1領域データUD1、第2領域データUD2、第3領域データUD3及びパリティデータPDを順次読み出し、光ディスク用記録アドレスを付加して光ディスク装置10に供給する。この結果光ディスク100の第1記録領域R1〜第4記録領域R4には、第1領域データUD1、第2領域データUD2、第3領域データUD3及びパリティデータPDがそれぞれ記録されるようになされている。
【0193】
このようにハードディスクレコーダ1では、ハードディスク装置7及び光ディスク装置10が使用されていない空き時間に予めパリティデータPDを生成し、ハードディスク装置7に記憶させておくようにした。これによりハードディスクレコーダ1は、ユーザのモード1による記録要求に応じ、ハードディスク装置7からユーザデータUD及びパリティデータPDを再生して記録するだけの簡易な処理により迅速に光ディスク100にユーザデータ及びパリティデータPDを記録することができる。
【0194】
(3−2)パリティ付加記録処理手順
次に、安心記録プログラムに従って実行されるパリティ付加記録処理手順RT4について、図19に示すフローチャートを用いて説明する。
【0195】
ハードディスクレコーダ1の記録再生ブロック6Yは、ユーザの要求に応じてユーザデータのHDメディアに対する記録処理を開始すると、ステップSP41へ移り、ユーザデータUDを第1領域データUD1、第2領域データUD2及び第3領域データUD3としてHDメディアに記録し、次のステップSP42へ移る。
【0196】
ステップSP42において、記録再生ブロック6Yは、ハードディスクレコーダ1が記録処理及び再生処理を実行していない空き時間にパリティデータPDを生成し、HDメディアに記録すると、次のステップSP43へ移る。
【0197】
ステップSP43において、記録再生ブロック6Yは、HDメディアに記録されたユーザデータUDを光ディスク100に対して記録する旨を表す光ディスク記録命令が供給されるのを待ち受け、当該光ディスク記録命令が供給されると、次のステップSP44へ移る。
【0198】
ステップSP44において、記録再生ブロック6Yは、ハードディスク装置7から第1領域データUD1を取得し、光ディスク100における第1記録領域R1に第1領域データUD1を記録すると、次のステップSP45へ移る。
【0199】
ステップSP45において、記録再生ブロック6Yは、ハードディスク装置7から第2領域データUD2を取得し、光ディスク100における第2記録領域R2に第2領域データUD2を記録すると、次のステップSP46へ移る。
【0200】
ステップSP46において、記録再生ブロック6Yは、ハードディスク装置7から第3領域データUD3を取得し、光ディスク100における第3記録領域R3に第3領域データUD3を記録すると、次のステップSP47へ移る。
【0201】
ステップSP47において、記録再生ブロック6Yは、ハードディスク装置7からパリティデータPDを取得し、光ディスク100における第4記録領域R4にパリティデータPDを記録すると、次のステップSP48へ移る。
【0202】
ステップSP48において、記録再生ブロック6Yは、HDメディアからパリティデータPDを消去すると、終了ステップへ移ってパリティ付加記録処理手順RT4を終了する。
【0203】
(3−3)動作及び効果
以上の構成において、ハードディスクレコーダ1は、光ディスク装置10及びハードディスク装置7がいずれも稼働していない空き時間にハードディスク装置7に記録された装置記録データとしてのユーザデータUDを再生してパリティデータ生成部33Yに供給させることによりパリティデータ生成部33YにパリティデータPDを算出させる。
【0204】
ハードディスクレコーダ1は、当該パリティデータPDを当該ハードディスク装置7に記録させ、光ディスク100にユーザデータUDを記録する際、ハードディスク装置7からユーザデータUD及びパリティデータPDを再生して光ディスク100に記録させる。
【0205】
これによりハードディスクレコーダ1は、パリティ付加記録処理の際、単にハードディスク装置7からユーザデータUD及びパリティデータPDを再生して光ディスク100に記録させるだけの簡易な処理によって、短時間で光ディスク100にユーザデータUD及びパリティデータPDを記録することができる。
【0206】
またハードディスクレコーダ1は、セクタSCを表す光ディスク用記録アドレスをユーザデータUDに付加しない状態でハードディスク装置7にユーザデータUDを記録する。
【0207】
これによりハードディスクレコーダ1は、ユーザの要求に応じてハードディスク装置7に記録されたユーザデータUDに手を加えることなく記録できるため、ユーザの要求に応じて当該ユーザデータUDをハードディスク装置7から再生する際、通常の再生処理によって当該ユーザデータUDを再生することができる。
【0208】
このときハードディスクレコーダ1は、HDメディアの4セクタごとに光ディスク100における1セクタ分のデータを記録することができるため、HDメディアから光ディスク100の1セクタ毎にユーザデータUDを読み出すことが可能となる。
【0209】
(3−4)他の実施の形態
なお上述した第3の実施の形態においては、パリティ付加記録処理の後パリティデータPDを消去するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、必ずしも消去する必要はない。またユーザの選択に応じて消去又は非消去を選択させるようにしても良い。例えばハードディスクレコーダは、ハードディスクレコーダの空き容量が少なくなった場合にはユーザに安心ディスク記録用に予備で記録したパリティデータの一部あるいは全部を選択させる消去選択画面を表示し、ユーザの選択に応じてパリティデータを消去することができる。
【0210】
また上述した第1ないし第3の実施の形態においては、モード1が選択されると第1〜第3の実施の形態によるいずれかのパリティ付加記録処理を実行するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限られるものではない。例えばハードディスクレコーダ1は、RAIDモード選択画面PC2においてモード1が選択されると、図示しない選択画面を表示させることにより第1又は第2の実施の形態によるリアルタイム方式と第3の実施の形態による予備記録方式とから一の方式をユーザに選択させるようにしたり、また初期設定として一の方式を選択させる用にしても良い。
【0211】
さらに上述した第3の実施の形態においては、光ディスク装置としての光ディスク装置10と、記録データ割当部としてのデータ割当部31Yと、冗長データ算出部としてのパリティデータ生成部33Yと、記録再生装置としてのハードディスク装置7と、冗長データ割当部及び記録制御部としての記録制御部32Yとによって光ディスク記録装置としてのハードディスクレコーダ1を構成するようにした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、その他種々の構成による光ディスク装置と、記録データ割当部と、冗長データ算出部と、記録再生装置と、冗長データ割当部と、記録制御部とによって本発明の光ディスク記録装置を構成するようにしても良い。
【産業上の利用可能性】
【0212】
本発明は、ユーザデータUDや音声データ、或いはコンピュータで扱う種々のデータ等を種々の方式の光ディスクに記録し、また再生する光ディスク装置でも利用できる。
【図面の簡単な説明】
【0213】
【図1】ハードディスクレコーダの全体構成を示す略線図である。
【図2】光ディスク装置の構成を示す略線図である。
【図3】安心モード選択画面を示す略線図である。
【図4】RAIDモード設定画面を示す略線図である。
【図5】光ディスクの記録領域を示す略線図である。
【図6】記録領域の分割の説明に供する略線図である。
【図7】セクタの対応及びパリティデータの生成の説明に供する略線図である。
【図8】第1の実施の形態による第1〜第3記録領域への記録の説明に供する略線図である。
【図9】第1の実施の形態による第4記録領域への記録の説明に供する略線図である。
【図10】モード選択処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図11】第1の実施の形態におけるパリティ付加記録処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図12】第2の実施の形態による第1〜第2記録領域への記録の説明に供する略線図である。
【図13】第2の実施の形態による第3記録領域への記録の説明に供する略線図である。
【図14】第2の実施の形態による第4記録領域への記録の説明に供する略線図である。
【図15】第2の実施の形態におけるパリティ付加記録処理手順の説明に供するフローチャートである。
【図16】第3の実施の形態によるユーザデータのHDDへの記録の説明に供する略線図である。
【図17】第3の実施の形態によるパリティデータの生成の説明に供する略線図である。
【図18】第3の実施の形態による光ディスクへの記録の説明に供する略線図である。
【図19】第3の実施の形態におけるパリティ付加記録処理手順の説明に供するフローチャートである。
【符号の説明】
【0214】
1……ハードディスクレコーダ、2……システムコントローラ、6、6X、6Y……記録再生ブロック、7……ハードディスク装置、10……光ディスク装置、31、31X、31Y……データ割当部、32、32X、32Y……記録制御部、33、33X、33Y……パリティデータ生成部、34、34X、34Y……パリティデータ割当部、UD……ユーザデータ、UD1……第1領域データ、UD2……第2領域データ、UD3……第3領域データ、PD……パリティデータ、R1……第1記録領域、R2……第2記録領域、R3……第3記録領域、R4……第4記録領域、SC……セクタ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、当該光ディスクに記録すべき光記録データを記録する光ディスク装置と、
上記光ディスクにおける記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、上記光記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当部と、
上記データ領域とされた上記分割領域の間で、互いに対応する上記ブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出部と、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当部と、
上記データ領域よりも大きい記録容量を有し、データを記録及び再生する記録再生装置と、
上記光ディスク装置及び上記記録再生装置を制御することにより、上記データ領域に上記光記録データを記録すると共に上記光記録データの少なくとも一部を上記記録再生装置に記録させ、上記冗長データ算出部によって上記冗長データを算出する際に上記記録再生装置に記録された上記光記録データを再生させ、当該再生された光記録データに基づいて算出されてなる上記冗長データを上記冗長領域に記録させる当該記録制御部と
を有する光ディスク記録装置。
【請求項2】
上記記録制御部は、
上記光記録データの全てを上記記録再生装置に記録させ、上記記録再生装置に対する上記光記録データの記録が終了すると、当該記録再生装置から上記光記録データを再生して上記冗長データ算出部に供給させる
請求項1に記載の光ディスク記録装置。
【請求項3】
上記記録制御部は、
上記データ領域の上記分割領域のうち上記光記録データが最後に記録される分割領域に割り当てられた最終領域記録データを除いた先領域記録データを上記記録再生装置に記録し、上記先領域記録データの上記記録再生装置に対する記録が終了すると、上記記録再生装置から上記先領域記録データを再生して上記冗長データ算出部に供給させると共に、当該冗長データ算出部によって生成された冗長データを上記記録再生装置に記録する
請求項1に記載の光ディスク記録装置。
【請求項4】
上記記録制御部は、
上記各データ領域において互いに対応するブロックごとに上記光記録データを上記冗長データ算出部に供給させる
請求項1に記載の光ディスク記録装置。
【請求項5】
上記記録制御部は、
上記ブロックを表す記録アドレスを上記装置記録データに付加した状態で上記記録再生装置に上記光記録データを記録する
請求項1に記載の光ディスク記録装置。
【請求項6】
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、当該光ディスクに記録すべき光記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、
上記光記録データを上記光ディスクに記録する光ディスク記録ステップと、
上記データ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に対し、上記光記録データの少なくとも一部を記録する記録再生装置記録ステップと、
上記記録再生装置から再生された上記光記録データに基づいて供給される上記データ領域とされた上記分割領域の間で互いに対応する上記ブロックごとの記録データから、当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出ステップと、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当ステップと、
上記冗長データを上記光ディスクに記録する冗長データ記録ステップと
を有するデータ記録方法。
【請求項7】
コンピュータに対し、
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、当該光ディスクに記録すべき光記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、
上記光記録データを上記光ディスクに記録する光ディスク記録ステップと、
上記データ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に対し、上記光記録データの少なくとも一部を記録する記録再生装置記録ステップと、
上記記録再生装置から再生された上記光記録データに基づいて供給される上記データ領域とされた上記分割領域の間で互いに対応する上記ブロックごとの記録データから、当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出ステップと、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当ステップと、
上記冗長データを上記光ディスクに記録する冗長データ記録ステップと
を実行させるデータ記録プログラム。
【請求項8】
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクに対して、当該光ディスクに記録すべき光記録データを記録する光ディスク装置と、
記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当部と、
上記データ領域とされた上記分割領域の間で互いに対応する上記ブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出する冗長データ算出部と、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てる冗長データ割当部と、
上記データ領域よりも大きい記録容量を有し、当該記録再生装置に記録すべき装置記録データを記録及び再生する記録再生装置と、
上記光ディスク装置及び上記記録再生装置が稼働していない空き時間に上記記録再生装置に記録された装置記録データを再生して上記冗長データ算出部に供給させることにより上記冗長データ算出部に上記冗長データを算出させると共に当該冗長データを当該記録再生装置に記録させ、上記装置記録データを上記光記録データとして記録する際、上記記録再生装置から上記装置記録データ及び上記冗長データを再生して上記光ディスクに記録させる記録制御部
を有する光ディスク記録装置。
【請求項9】
上記記録制御部は、
上記ブロックを表す記録アドレスを上記装置記録データに付加しない状態で上記記録再生装置に上記装置記録データを記録する
請求項8に記載の光ディスク記録装置。
【請求項10】
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクにおける記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、光ディスクに記録されるべき光記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、
上記光ディスク装置及び上記記録再生装置が稼働していない空き時間に上記データ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に記録された装置記録データを再生し、冗長データ算出部に供給することにより上記データ領域とされた上記分割領域の間で、互いに対応する上記ブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出させると共に、当該冗長データを当該記録再生装置に記録する冗長データ記録ステップと、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てるデータ割当ステップと、
上記装置記録データを上記光記録データとして上記光ディスクに記録する際、上記記録再生装置から上記装置記録データ及び上記冗長データを再生して上記光ディスクに記録する光記録ステップと
を有するデータ記録方法。
【請求項11】
コンピュータに対して、
所定のブロックごとにデータが管理される光ディスクにおける記録領域を所定の分割数の分割領域に分割してその一部をデータ領域とし、光ディスクに記録されるべき光記録データを上記データ領域の各分割領域にそれぞれ割り当てる記録データ割当ステップと、
上記光ディスク装置及び上記記録再生装置が稼働していない空き時間に上記データ領域よりも大きい記録容量を有する記録再生装置に記録された装置記録データを再生し、冗長データ算出部に供給することにより上記データ領域とされた上記分割領域の間で、互いに対応する上記ブロックごとの記録データに基づいて当該記録データを復元するための冗長データを算出させると共に、当該冗長データを当該記録再生装置に記録する冗長データ記録ステップと、
上記データ領域以外の上記分割領域を冗長領域とし、上記データ領域の上記ブロックと対応する当該冗長領域の上記ブロックに上記冗長データをそれぞれ割り当てるデータ割当ステップと、
上記装置記録データを上記光記録データとして上記光ディスクに記録する際、上記記録再生装置から上記装置記録データ及び上記冗長データを再生して上記光ディスクに記録する光記録ステップと
を実行させるデータ記録プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2009−277320(P2009−277320A)
【公開日】平成21年11月26日(2009.11.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−129732(P2008−129732)
【出願日】平成20年5月16日(2008.5.16)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】