説明

光ピックアップ

【課題】放熱フィンに相当する複数の突条と、突条の相互間に位置する溝条とを備えた放熱機構を備えた光ピックアップにおいて、放熱機構の構成を、ディスクの回転によって光ピックアップの周囲に発生する気流との関係で規定することによって放熱効率を向上させる。
【解決手段】金属製の光学ベース40と、光学ベース40に設けられた放熱機構30と、を備えている。放熱機構30が、ディスクの回転によって発生する気流の流れ方向に沿って延びる突条31と溝条32とを備えている。溝条32の底面34を、気流Fを遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録媒体としてのディスクの記録面を光学的に処理することに用いられる光ピックアップに関する。特に、ディスクの回転によって発生する気流による奪熱効率を高めることによって放熱性能を向上させることのできる対策が講じられた光ピックアップに関する。
【背景技術】
【0002】
光ピックアップは、発光素子や受光素子、ミラー、その他の光学部品が組み付けられた光学ベースに、対物レンズや電磁駆動手段を備えた可動子としての光学アクチュエータを取り付けてなり、光学アクチュエータによってディスクの記録面が光学的に処理されるように構成されている。そして、光学ベースの走行が、主軸や副軸の作用により記録媒体としてのディスクの半径方向に案内される。
【0003】
この種の光ピックアップは、光源としての発光素子や電磁駆動手段、その他の発熱源を備えている。そして、それらの発熱源は発熱によって自己の初期性能を劣化させる特性を有しているだけでなく、発熱源で発生した熱が光学ベースに伝わり、光学ベースに組み付けられている対物レンズやミラーなどの他の光学部品の歪みを引き起こして光学的収差などの光学特性を劣化させてしまうおそれがある。
【0004】
そこで、従来より、発熱源で発生した熱を放熱させることによって、発熱源や光学ベースの過度の温度上昇を抑えるための様々な研究が行われている。
先行例として、発熱による対物レンズの歪みを抑制して球面収差の増加を防ぐようにした光学ヘッドが提案されている(たとえば、特許文献1参照)。ここで掲げた特許文献1には、図8に断面図で示した光学ヘッドについての記述がある。同図のように、この光学ヘッドは、対物レンズ1を保持しているアルミニウム製のレンズホルダー2の周囲に放熱溝3を形成してある。また、この特許文献1には、磁界発生装置4のコイル5への通電によって発生した熱を、磁性コア6からDLC膜7を経てレンズホルダー2の端面に伝達させてレンズホルダー2の放熱溝3から空気中に放熱することが記載されている。なお、図8において、符号9は記録媒体、符号10は光ビームを、それぞれ示している。
【0005】
他の先行例として、対物レンズの温度上昇を抑えるための対策として図9に示した構成を採用した事例がある(たとえば、特許文献2参照)。図9は特許文献2に示されている対物レンズの断面構成図である。同図の対物レンズ10では、2つのレンズ部12,13を備えるウエハ11に、片側のレンズ部12の周囲に位置する放熱フィン14を設けてある。そして、放熱フィン6が、ウエハ11の表面に形成された細かい凹凸形状部分15と、その凹凸形状部分15の表面に成膜されたDLC膜16とによって形成されている。
【0006】
さらに他の先行例として、対物レンズのフランジ部に環状の放熱フィンを形成することによって、対物レンズの加熱又は昇温を抑えるようにしたものも提案されている(たとえば、特許文献3参照)。
【0007】
そのほか、光ディスク装置において、ターンテーブルを回転させるためのスピンドルモータの回転軸にシロッコファンを取り付け、そのシロッコファンからの排気によって光ピックアップの冷却効率を高めるという技術も提案されている(たとえば、特許文献4参照)。また、ヒートシンクを利用して光ピックアップの発熱を抑えることも提案されている(たとえば、特許文献5、特許文献6参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000−173123号公報(0020,0025,図1)
【特許文献2】特開2002−365406号公報(図1)
【特許文献3】特開2005−63515号公報
【特許文献4】特開2006−92650号公報
【特許文献5】特開2002−109774号公報
【特許文献6】特開平10−214437号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
図8又は図9を参照して説明した上掲の特許文献1及び特許文献2によって提案されている放熱対策は、いずれも対物レンズの昇温による歪みを抑制して球面収差の増加を防ぐものである。そして、これらの技術では、ただ単にレンズホルダー2に放熱溝3を形成したり(図8参照)、対物レンズ10に放熱フィン14を形成したり(図9参照)することによって放熱面積を拡大しているに過ぎず、ディスクの回転によって光ピックアップの周囲に発生する気流の流れ方向との関係を勘案して放熱効率を向上させているようなものではない。特許文献3による提案についても同様である。また、特許文献1〜3によって提案されている技術は、光学アクチュエータ側の対物レンズの昇温を抑制する技術であって、光ピックアップの光学ベースの放熱を促進するというものではない。
【0010】
そこで、本発明は、放熱フィンに相当する複数の突条と、相隣接する突条の相互間に位置する溝条とを備えた放熱機構を、光学ベースからの放熱を促進することに利用することを基本として、放熱機構の構成を、ディスクの回転によって光ピックアップの周囲に発生する気流との関係で規定することによって放熱効率を向上させることのできる光ピックアップを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る光ピックアップは、記録媒体としてのディスクの半径方向に走行される光学ベースと、この光学ベースに設けられて当該光学ベースで発生した熱を放出させるための放熱機構と、上記光学ベースに組み付けられて上記ディスクの記録面を光学的に処理する光学アクチュエータと、を備えている。そして、上記放熱機構が、互いに沿って並んだ複数の突条と相隣接する上記突条の相互間に位置する溝条とを備え、その放熱機構の上記突条と上記溝条とが、上記ディスクの回転によって発生する気流の流れ方向に沿って延びている。
【0012】
光ピックアップにおいて、ディスクの回転によって発生する気流の流れ方向(風向き)は常にほゞ一定であることが判っている。そのため、上記構成を備えた光ピックアップによると、ディスクの回転によって発生する気流が、光学ベースに設けられた放熱機構の突条や溝条に沿って流れるようになる。そのため、その気流が突条にじゃまされずに溝条の内側にも流入しやすくなり、溝条の内側を十分に多くの量の気流が流れるようになる。このことにより、放熱機構の突条や溝条が気流の流れ方向に対して交差する方向に延びているものに比べて、気流に対する放熱機構の接触面積が拡大すると同時に、溝条の内側を流れる気流の量が多くなってそれだけ放熱効率が向上し、光学ベースからの放熱が促進される。
【0013】
本発明では、放熱機構の上記溝条の底面が、上記気流を遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成されていることが望ましい。この構成であると、ディスクの回転によって発生する風向き一定の気流が放熱機構の突条の外面や溝条の底面に接触することによって上記のように光学ベースからの放熱が促進されることは勿論、それだけにとどまらず、気流を遮る方向に傾斜した勾配を有する溝条の底面に気流が強制的に衝突しながら流れることになって、それだけ気流による奪熱作用が高まって放熱機構による放熱効率が向上する。
【0014】
本発明では、放熱機構の上記突条の頂面が、上記底面に沿ってその底面と同一方向に傾斜して延びていることが望ましい。この構成であると、放熱機構の溝条の深さが気流の流れ方向で一様になるために、気流が突条の外面や溝条の底面に広い面積で接触する。
【0015】
本発明では、放熱機構の上記突条の頂面が、上記底面に沿ってその底面と同一方向に傾斜して延びていて、その突条の頂面が平坦であることが望ましい。この構成であると、ディスクの回転によって発生する風向き一定の気流が放熱機構の突条の外面や溝条の底面に接触することによって上記のように光学ベースからの放熱が促進されることは勿論、それだけにとどまらず、溝条の底面と突条の頂面との両方が気流を遮る方向に傾斜した勾配を有していることになるので、溝条の底面や突条の頂面に気流が強制的に衝突させられて流れることになって、気流による奪熱作用がいっそう顕著に発揮され、放熱機構による放熱効率が格段に向上する。
【0016】
本発明では、光学ベースと放熱機構とが金属で一体に製作されていることが望ましい。この構成であると、光学ベース自体からの放熱と、光学ベースの熱が伝達された放熱機構からの放熱とが併行される。したがって、光学ベースに備わっている発熱源の発熱が抑えられ、発熱源となる発光素子などの素子類や電子部品の初期性能の劣化を抑制しやすく、また、対物レンズやミラーなどの他の光学部品の歪みの発生を抑制して光学的収差に起因するような光学特性の劣化を抑制しやすくなる。なお、光学ベースと放熱機構とを金属で一体に製作する場合には、放熱機構を有する光学ベースとして、熱伝導率の大きなアルミニウムダイキャスト成形品とすることができる。
【発明の効果】
【0017】
以上のように、本発明に係る光ピックアップは、突条と溝条とを備える放熱機構の構成を、ディスクの回転によって光ピックアップの周囲に発生する気流の流れ方向との関係で規定したことにより、従来の放熱フィンに比べて放熱性能を顕著に改善することが可能になり、光学ベースや発熱源となる電子部品の初期性能の劣化を抑制しやすくなり、また、対物レンズやミラーなどの他の光学部品の歪みの発生を抑制して光学的収差に起因するような光学特性の劣化を抑制しやすくなる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施形態に係る光ピックアップを一部省略して示した概略斜視図である。
【図2】図1の光ピックアップに設けられている放熱機構の拡大斜視図である。
【図3】図2のIII−III線に沿う部分を説明的に示した断面図である。
【図4】放熱機構の作用を説明的に示した断面図である。
【図5】変形例としての放熱機構の作用を説明的に示した断面図である。
【図6】さらに他の変形例としての放熱機構の作用を説明的に示した断面図である。
【図7】比較例としての放熱機構の作用を説明的に示した断面図である。
【図8】先行例としての特許文献1に示されている光学ヘッドの断面図である。
【図9】他の先行例としての特許文献2に示されてる対物レンズの断面構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
図1は本発明の実施形態に係る光ピックアップ20を一部省略して示した概略斜視図、図2は図1の光ピックアップ20に備わっている放熱機構30の拡大斜視図、図3は図2のIII−III線に沿う部分を説明的に示した拡大断面図である。
【0020】
図1に示した光ピックアップ20では、光学ベース40に光学アクチュエータ(不図示)が組み付けられている。光学アクチュエータは、対物レンズを保持しているレンズホルダー(不図示)のほか、電磁駆動機構(不図示)などを備えていて、電磁駆動機構の作用でフォーカス方向やトラッキング方向といった多方向に変位可能である。光学アクチュエータは、記録媒体としてのディスクの記録面(不図示)を光学的に処理する機能を有している。
【0021】
光学ベース40は、たとえばアルミニウムダイキャスト成形品などの金属製であり、高い熱伝導率を有している。光学ベース40には、主軸用スライド軸受41と副軸用スライド軸受42とが一体に備わっている。そして、図示していないシャーシに組み付けられている主軸43に主軸用スライド軸受41が摺動自在に嵌合し、同様にシャーシに組み付けられている副軸44に副軸用スライド軸受42が摺動自在に係合している。この光学ベース40は、図示していない走行駆動機構の作用によって、主軸43及び副軸44に案内されて走行する。光学ベース40の走行方向Yは、録媒体としてのディスクの半径方向に定められている。
【0022】
図1及び図2に示した放熱機構30は、光学ベース40と一体に形成されている。図例の放熱機構30は、光学ベース40の走行方向Yに互いに沿うように平行に並んだ複数の突条31…と相隣接する2つの突条31,31の相互間に位置する溝条32…とを備えている。そして、それらの突条31…と溝条32…との延び出し方向(長手方向)が、ディスクの回転によって発生する気流Fの流れ方向(風向き)との関係で定められている。
【0023】
すなわち、光ピックアップの光学アクチュエータは、定位置で回転している記録媒体としてのディスクの記録面を光学的に処理するように構成されている。そのため、光学アクチュエータの動作中には、ディスクが一定方向に回転していて、その回転によって発生する気流Fの風向きが、光学ベース40の下側又は上側で常に一定になる。また、そのときの風向きは、図1に矢印で示した気流Fのように、光学ベース40の走行方向Yに対して略直交する方向、言い換えると、放熱機構30の複数の突条31…や溝条32…の並び方向に対して略直交する方向になる。したがって、この実施形態の光ピックアップ20では、放熱機構30の突条31と溝条32とが、上記した気流Fの風向きに沿って延びている。
【0024】
図4は放熱機構30の作用を説明的に示した断面図、図5は変形例としての放熱機構30の作用を説明的に示した断面図、図6はさらに他の変形例としての放熱機構30の作用を説明的に示した断面図である。
【0025】
図4に示した放熱機構30では、複数の突条31…及び溝条32…とが、ディスクの回転によって発生する気流Fの風向きに沿って延びていることにより、気流Fが、それらの突条31…や溝条32…に沿って流れるようになる。そのため、気流Fが突条31にじ
ゃまされずに矢印で示した気流F1のように溝条32の内側に容易に流入し、その溝条32の内部を矢印で示した気流F2,F3のように流れる。このことにより、気流F1,F2,F3に対する放熱機構30の接触面積が広く確保され、同時に、溝条32の内側を十分に多くの量の気流F2,F3が流れて光学ベース40からの放熱が促進される。
【0026】
特に、この事例では、溝条32の底面34が、溝条32の内側に流入した気流F3を遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成されている。そのため、風向き一定の気流Fが放熱機構30の突条31の外面や溝条32の底面34にただ単に接触するだけにとどまらず、溝条32の底面34に気流F3が矢印のように強制的に衝突させられて溝条32の内側を流れるようになる。その結果、ただ単に気流が溝条32の内側を流れるだけの状況に比べると、溝条32の底面34に衝突しながら流れる気流F3による奪熱作用が高まって放熱機構30による放熱効率が向上する。
【0027】
さらにこの事例では、放熱機構30の突条31の頂面33が、溝条32の傾斜した底面34に沿ってその底面34と同一方向に傾斜して平行に延びている。放熱機構30がこの構成を有していると、突条31の高さ又は溝条32の深さが溝条32の内側を流れる気流F3の風向き方向(流れ方向)で一様になる。そのため、溝条32の深さが気流の下流側に向かって漸次浅くなっているものに比べると、気流F2,F3に接触する突条31の外面や溝条32の底面34の面積が広く確保されるようになって、放熱効率の低下を防ぎやすくなる。
【0028】
さらにこの事例では、図3に示したように、溝条32の傾斜した底面34に平行な突条31の頂面33が平坦になっている。この構成であると、突条31の頂面33に、気流が矢印F4のように強制的に衝突させられる。その結果、ただ単に気流が突条31の頂面33に沿って流れるだけの状況に比べると、突条31の頂面33に衝突しながら流れる気流F4による奪熱作用が高まって放熱機構30による放熱効率が向上する。
【0029】
以上、図4を参照して説明したところから明らかなように、放熱機構30の複数の突条31…と溝条32…とが、ディスクの回転によって発生する気流Fの風向きに沿って延びていて、溝条32の底面34が、溝条32の内側に流入した気流F3を遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成され、突条31の平坦な頂面33が、溝条32の底面34に沿ってその底面34と同一方向に傾斜して延びている、という構成を採用しておくことにより、気流に接触する放熱機構の表面積が十分に広く確保され、併せて、放熱機構30からの奪熱に十分な量の気流が寄与すると共に、気流が溝条32の底面34や突条31の頂面33に衝突しながら流れることになるので、放熱機構30によってきわめて高い放熱効率が得られるようになる。その結果、従来の放熱フィンに比べて放熱性能が顕著に改善され、光学ベース40や発熱源となる電子部品の初期性能の劣化を抑制しやすくなり、対物レンズやミラーなどの他の光学部品の歪みの発生を抑制しやすくなる。
【0030】
図5に示した変形例による放熱機構30は、突条31の高さ又は溝条32の深さが、溝条32の内側に流入した気流F3の流れ方向で一様になっていないという点で、図4に示した放熱機構30と相違している。すなわち、この放熱機構30では、突条31と溝条32とが、ディスクの回転によって発生する気流Fの風向きに沿って延びている点、溝条32の底面34が、溝条32の内側に流入した気流F3を遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成されている点では、図4に示した放熱機構30と同様の構成を有しているけれども、突条31の頂面33が気流Fの風向きに平行になっている点で図4に示した放熱機構30とは相違している。そのため、溝条32の深さが、気流の下流側に向かって漸次浅くなっている。
【0031】
図5の放熱機構30によると、気流Fが突条31にじゃまされずに溝条32の内側に容易に流入して、溝条32の内側を十分な量の気流F3が流れるという作用、溝条32の底面34に、気流F4が強制的に衝突させられて溝条32の内側を流れるという作用、が発揮されるので、ただ単に気流が溝条32の内側を流れるだけの状況に比べると、気流F3による奪熱作用が高まって放熱機構30による放熱効率が向上する、という作用が奏される。
【0032】
図6に示した他の変形例による放熱機構30は、突条31の高さ又は溝条32の深さが、溝条32の内側に流入した気流F3の流れ方向で一様になっているけれども、突条31の頂面34や溝条32の底面33は、気流Fの風向きに平行になっている。そのため、気流Fが突条31にじゃまされずに矢印F4のように溝条32の内側に容易に流入し、その溝条32の内側を十分な量の気流F3が流れるという作用が発揮される。このことにより、気流F4に対する放熱機構30の接触面積が広く確保されて、それだけ放熱効率が向上し、光学ベース40からの放熱が促進される。
【0033】
図7には比較例としての放熱機構50を説明的に示してある。この放熱機構50は、複数の突条51…と溝条52…とが、気流Fの風向きに対して直交する方向に延びている。放熱機構50がこのように構成されていると、溝条52の内側に流入しようとする気流Fが突条51によりじゃまされるために、溝条52の内側に気流Fが流入しにくくなってその溝条52の内側に流入する気流の量が少なくなり、それだけ放熱性能が低下してしまうしたがって、この構成の放熱機構50による放熱性能は、図4〜図6に示した放熱機構30よりも劣る。言い換えると、図4〜図6に示した放熱機構30による放熱性能は、図7の放熱機構50の放熱性能を凌いでいるということが云える。
【符号の説明】
【0034】
30 放熱機構
31 突条
32 溝条
33 突条の頂面
34 溝条の底面
40 光学ベース
F ディスクの回転によって発生する気流

【特許請求の範囲】
【請求項1】
記録媒体としてのディスクの半径方向に走行される光学ベースと、この光学ベースに設けられて当該光学ベースで発生した熱を放出させるための放熱機構と、上記光学ベースに組み付けられて上記ディスクの記録面を光学的に処理する光学アクチュエータと、を備え、
上記放熱機構が、互いに沿って並んだ複数の突条と相隣接する上記突条の相互間に位置する溝条とを備え、その放熱機構の上記突条と上記溝条とが、上記ディスクの回転によって発生する気流の流れ方向に沿って延びていることを特徴とする光ピックアップ。
【請求項2】
放熱機構の上記溝条の底面が、上記気流を遮る方向に傾斜した勾配を有する傾斜面として形成されている請求項1に記載した光ピックアップ。
【請求項3】
放熱機構の上記突条の頂面が、上記底面に沿ってその底面と同一方向に傾斜して延びている請求項2に記載した光ピックアップ。
【請求項4】
放熱機構の上記突条の頂面が平坦である請求項3に記載した光ピックアップ。
【請求項5】
上記光学ベースと放熱機構とが金属で一体に製作されている請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載した光ピックアップ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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