説明

光ファイバの製造方法。

【課題】 光ファイバ用母材の接続箇所を含む廃却ファイバの線引きによる樹脂の無駄及び不良部分の線引き時間を極力抑える。
【解決手段】 本発明の光ファイバの製造方法は、複数のコアGaが軸方向に接続された接続箇所を有する光ファイバ用母材Gから廃却ファイバを線引きする際に、廃却ファイバの線引き制御を行う。廃却ファイバの線引き制御では、ガラスファイバG1の外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定し、制御部11がフィーダ4及びキャプスタン8を制御して、光ファイバ用母材Gの送り速度及び光ファイバG2の引き込み速度を速くするとともに、廃却ファイバとなるガラスファイバG1の外周を冷却する冷却装置6に流される冷却ガス流量を少なくする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ用母材を線引きしたガラスファイバの外周に樹脂を被覆して製品となる光ファイバを製造する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、光ファイバを製造する場合、まず、石英等の材料で製造した光ファイバ用母材をフィーダによって加熱炉に供給し、加熱炉において先端部を加熱溶融して下方に引き出して細径化することによりガラスファイバとする。
次いで、この細径化したガラスファイバを冷却装置により強制冷却した後、樹脂塗布用ダイスに通すことにより、外周に樹脂が被覆された光ファイバとし、キャプスタンによって引き取って巻き取り機のボビンに巻き取らせる。
光ファイバを製造する際に用いる光ファイバ用母材としては、一度の線引き作業によって極力長い光ファイバを製造するため、複数の母材を軸方向へ接続したり、あるいは軸方向に接続した複数のコア母材の外周にクラッド部分を形成することにより、複数のコア母材が軸方向に接続された接続部分を有する大型化したものが用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特表2002−513729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように複数の母材を軸方向に接続した光ファイバ用母材や軸方向に接続した複数のコア母材を有する光ファイバ用母材は、線引き後に、コア母材同士の接続箇所付近における屈折率分布が変動する。このため、この種の光ファイバ用母材を線引きする場合、接続箇所を含む前後の所定範囲の線引き部分を除去して廃却する必要がある。この廃却する廃却ファイバの長さは、母材の外径によって変わるが、一つの接続箇所につき接続箇所の前後約20km程度である。
【0005】
したがって、接続箇所を含む前後の所定範囲を線引きする際には、線引きした廃却ファイバの外周に被覆する樹脂及び廃却ファイバを線引きする作業時間が無駄となる。例えば、線速を1000m/分、ガラスファイバの外径を125μm、被覆外径を250μmとした場合、廃却される樹脂量は約809g、廃却ファイバの線引き時間は、約705秒となり、これらの無駄となる樹脂量及び時間を極力抑えることが要求されている。
【0006】
本発明は、光ファイバ用母材の接続箇所を含む廃却ファイバの線引きによる樹脂の無駄及び廃却ファイバの線引き時間を極力抑えることが可能な光ファイバの製造方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決することのできる本発明の光ファイバの製造方法は、第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバの外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定することを特徴としている。
【0008】
また、上記課題を解決することのできる本発明の光ファイバの製造方法は、第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバを強制冷却する冷却装置に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さく設定することを特徴としている。
【0009】
また、上記課題を解決することのできる本発明の光ファイバの製造方法は、第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバの外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定するとともに、前記ガラスファイバを強制冷却する冷却装置に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さく設定することを特徴としている。
【0010】
また、本発明の光ファイバの製造方法において、前記廃却ファイバの線引きが開始される前記光ファイバ用母材の位置を予め設定し、前記光ファイバ用母材の加熱炉への送り量が前記位置に達した時点から前記廃却ファイバの線引きを開始することが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバ用母材の接続箇所を含む廃却ファイバの線引きによる樹脂の無駄及び廃却ファイバの線引き時間を極力抑えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る光ファイバの製造方法の実施形態について図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1は、本実施形態に係る光ファイバの製造方法が適応可能な製造装置の概略構成図である。
図1に示すように、光ファイバの製造装置1は、上流側に、光ファイバ用母材Gを加熱する発熱体2を有する加熱炉3を備えている。そして、この加熱炉3に供給された光ファイバ用母材Gは、発熱体2によって加熱されて線引き可能な状態に軟化される。
ここで、本実施形態では、線引きする光ファイバ用母材Gとして、軸方向に接続した複数のコア母材(第1母材、第2母材、…)Gaの外周にクラッドGbを形成したものを用いる場合を例に挙げて説明する。
【0013】
光ファイバ用母材Gは、フィーダ4によってその上部が把持されて、加熱炉3内に送られる。このように、加熱炉3内に供給された光ファイバ用母材Gは、その下端側が発熱体2によって加熱されて軟化し、下方に引き延ばされて細径化し、ガラスファイバG1が形成される。
加熱炉3の下流側には、例えば、レーザ光式の外径測定器5が設けられており、加熱炉3を出たガラスファイバG1は、この外径測定器5によりその外径が測定される。
外径測定器5の下流側には、冷却装置6が設けられている。この冷却装置6には、例えば、ヘリウムガスや窒素ガス等の冷却ガスが導入され、この冷却ガスによってガラスファイバG1を強制的に冷却する。
【0014】
冷却装置6の下流側には、ガラスファイバG1に樹脂を塗布するダイス7が設けられている。これにより、ガラスファイバG1は、ダイス7を通過することにより、その外周側に樹脂が塗布され、被覆が施された光ファイバG2とされる。
なお、光ファイバG2は、被覆された樹脂により外径が例えば約250μmとされる。
【0015】
その後、光ファイバG2は、ダイス7の下流側に設けられたキャプスタン8によって引き取られ、所定の張力が加えられる。キャプスタン8によって引き取られた光ファイバG2は、巻き取り機9に送られ、この巻き取り機9に巻き取られる。
【0016】
上記構造の製造装置1は、制御部11を備えている。この制御部11には、外径測定器5が接続されており、この外径測定器5から測定結果が送信される。
また、この制御部11は、フィーダ4、冷却装置6、ダイス7及びキャプスタン8にも接続されており、これらの動作を制御する。
【0017】
次に、本発明によって光ファイバG2を製造する方法について説明する。
まず、加熱炉3内に光ファイバ用母材Gを供給し、発熱体2によって加熱溶融して下方に引き延ばして細径化されたガラスファイバG1とする。
次いで、冷却装置6によって強制冷却されたガラスファイバG1の外周に、ダイス7によって樹脂を被覆し、樹脂が被覆された光ファイバG2とする。
【0018】
その後、光ファイバG2を、キャプスタン8によって引き込んで所定の張力を加え、巻き取り機9へ送り込み、巻き取り機9に巻き取らせる。
そして、上記のように光ファイバG2を製造する際に、制御部11は、外径測定器5からの測定結果に基づいて、光ファイバ用母材Gから線引きするガラスファイバG1の外径を、製品として出荷するための所定の外径(例えば、125μm)とすべく、フィーダ4及びキャプスタン8を制御する。
【0019】
ここで、本実施形態のように、複数のコア母材Gaが軸方向に接続された接続箇所を有する光ファイバ用母材Gは、線引き後に、コア母材Gaの接続箇所付近における屈折率分布が変動する。このため、制御部11は、この屈折率分布が変動する部分を線引きする際に、製品として出荷する良品部分の通常線引き制御を廃却ファイバの線引き制御に切り替える。
【0020】
次に、この制御部11による廃却ファイバの線引き制御について説明する。
まず、線引き前に、コア母材Ga同士の接続箇所の位置に基づいて、廃却ファイバが線引きされる光ファイバ用母材Gの位置(廃却ファイバの線引き開始位置及び廃却ファイバの線引き終了位置)を求め、その位置を制御部11に予め設定しておく。これにより、制御部11は、光ファイバ用母材Gの加熱炉3への送り量が、設定された廃却ファイバの線引き開始位置に達した時点から、廃却ファイバの線引き制御を開始する。
【0021】
通常線引き制御から廃却ファイバの線引き制御に切り替わると、光ファイバ用母材Gから線引きするガラスファイバG1の外径の設定値が、製品として出荷する部分の目標外径より大きな設定値となる。そして、制御部11は、外径測定器5からの測定結果に基づいてフィーダ4を制御し、フィーダ4による光ファイバ用母材Gの送り速度を速める。これにより、光ファイバ用母材Gから線引きされたガラスファイバG1の外径が、製品として出荷する部分の目標外径(例えば、125μm)より大きな外径(例えば、200μm)となる。
【0022】
その後、このガラスファイバG1は、ダイス7に通されて樹脂が被覆された光ファイバG2となり、キャプスタン8を介して巻き取り機9に巻き取られる。なお、樹脂が被覆された廃却ファイバ部分の光ファイバG2の外径は、ガラスファイバG1が通過するダイス7の出口の径によって決まるので、製品として出荷する良品部分の光ファイバG2と近い外径(例えば、250μm)となる。
【0023】
制御部11は、光ファイバ用母材Gの加熱炉3への送り量が、予め設定された廃却ファイバの線引き終了位置に達した時点で、廃却ファイバの線引き制御から通常線引き制御に切り替え、製品として出荷する良品部分の光ファイバG2を製造する。
【0024】
このように、第1実施形態の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバ用母材Gの線引き位置が廃却ファイバの線引き開始位置に達した時点から、ガラスファイバG1の外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定する廃却ファイバの線引き制御を行うので、廃却ファイバにおけるガラスファイバG1の外径を太くすることができる。これにより、廃却ファイバの線引き時間及び廃却ファイバに使用する樹脂の量を大幅に削減することができ、無駄を省いて低コスト化を図ることができる。
【0025】
具体的な例としては、線速を1000m/分、ガラスファイバG1の外径を125μm、光ファイバG2の外径を250μmとした場合、従来は廃却される樹脂量が約809g、廃却ファイバの線引き時間が約705秒であったが、上記の廃却ファイバの線引き制御を行い、ガラスファイバG1の外径を200μm、光ファイバG2の外径を250μmで線引きを行った場合、廃棄される樹脂量が386g、廃却ファイバの線引き時間が468秒と大幅に減少した。
【0026】
(第2実施形態)
次に、本発明に係る第2実施形態の光ファイバの製造方法について説明する。
上記第1実施形態では、制御部11がフィーダ4及びキャプスタン8を制御することにより、廃却ファイバの線引き制御を行ったが、第2実施形態では、制御部11が冷却装置6を制御することにより廃却ファイバの線引き制御を行う。
次に、第2実施形態における制御部11による廃却ファイバの線引き制御について説明する。
【0027】
通常線引き制御から廃却ファイバの線引き制御に切り替わると、制御部11は、冷却装置6を制御し、この冷却装置6における冷却ガスの流量を、製品として出荷する良品部分を強制冷却する際の目標流量よりも少なくし、廃却ファイバの線引きにおける冷却効率を、製品として出荷する良品部分における冷却効率よりも低下させる。
これにより、光ファイバ用母材Gから線引きされた廃却ファイバとなるガラスファイバG1は、ダイス7による樹脂の被覆前における温度が、良品部分を線引きしたガラスファイバG1の温度よりも高くなる。
【0028】
その後、この廃却ファイバとなるガラスファイバG1は、ダイス7に通されて樹脂が被覆された光ファイバG2となり、キャプスタン8を介して巻き取り機9に巻き取られる。このとき、樹脂を被覆するガラスファイバG1は、通常の線引き時よりも温度が高くなっているので、樹脂が付着しにくく、廃却ファイバとなる光ファイバG2の外径は、製品として出荷する良品部分の光ファイバG2よりも小径となる。
【0029】
制御部11は、光ファイバ用母材Gの加熱炉3への送り量が、予め設定された廃却ファイバの線引き終了位置に達した時点で、廃却ファイバの線引き制御から通常線引き制御に切り替え、製品として出荷する良品部分の光ファイバG2を製造する。
【0030】
このように、第2実施形態の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバ用母材Gの線引き位置が廃却ファイバの線引き開始位置に達した時点から、冷却装置6に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する良品部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さくし、樹脂の被覆前のガラスファイバG1の温度を、製品として出荷する良品部分の線引き時におけるガラスファイバG1の温度よりも高くする廃却ファイバの線引き制御を行うので、廃却ファイバにおけるガラスファイバG1への樹脂の付着量を少なく抑えることができる。これにより、廃却ファイバに使用する樹脂の量を大幅に削減することができ、無駄を省いて低コスト化を図ることができる。
また、冷却ガスの流量を少なくして冷却装置6における冷却効率を低下させるので、冷却ガスの使用量も少なくすることができる。
【0031】
(第3実施形態)
次に、本発明に係る第3実施形態の光ファイバの製造方法について説明する。
上記第3実施形態では、制御部11が、フィーダ4、キャプスタン8及び冷却装置6を制御することにより廃却ファイバの線引き制御を行う。
次に、第3実施形態における制御部11による廃却ファイバの線引き制御について説明する。
【0032】
通常線引き制御から廃却ファイバの線引き制御に切り替わると、光ファイバ用母材Gから線引きするガラスファイバG1の外径の設定値が、製品として出荷する良品部分の目標外径より大きな設定値となる。そして、制御部11は、外径測定器5からの測定結果に基づいてフィーダ4を制御し、フィーダ4による光ファイバ用母材Gの送り速度を速める。これにより、光ファイバ用母材Gから線引きされるガラスファイバG1の外径が、製品として出荷する良品部分の目標外径より大きな外径となる。
【0033】
また、制御部11は、冷却装置6を制御し、この冷却装置6における冷却ガスの流量を、製品として出荷する良品部分を強制冷却する際の目標流量よりも少なくし、廃却ファイバの線引きにおける冷却効率を、製品として出荷する良品部分における冷却効率よりも低下させる。これにより、光ファイバ用母材Gから線引きされた廃却ファイバとなるガラスファイバG1は、ダイス7による樹脂の被覆前における温度が、良品部分を線引きしたガラスファイバG1の温度よりも高くなって樹脂が付着しにくくなり、廃却ファイバとなる光ファイバG2の外径が、良品部分の光ファイバG2よりも小径となる。ダイス7に通されて樹脂が被覆された光ファイバG2は、キャプスタン8を介して巻き取り機9に巻き取られる。
【0034】
このように、第3実施形態の光ファイバの製造方法によれば、光ファイバ用母材Gの線引き位置が廃却ファイバの線引き開始位置に達した時点から、ガラスファイバG1の外径の設定値を、製品として出荷する良品部分の目標外径より大きく設定するとともに、冷却装置6に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する良品部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さくし、樹脂の被覆前のガラスファイバG1の温度を、良品部分の線引き時におけるガラスファイバG1の温度よりも高くすることができる。これにより、廃却ファイバにおけるガラスファイバG1の外径を太くするとともに、このガラスファイバG1に樹脂を被覆した光ファイバG2を細くすることができる。したがって、廃却ファイバの線引き時間、廃却ファイバに使用する樹脂の量及び冷却ガスの量を大幅に削減することができ、無駄を省いて低コスト化を図ることができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、線引きする光ファイバ用母材Gとして、軸方向に接続した複数のコア母材Gaの外周にクラッドGbをスス付けあるいはガラスパイプのコラプスにより形成したものを用いる場合を例にとって説明したが、本発明は、少なくとも第1母材と第2母材を軸方向に配置し一連長の母材とした光ファイバ用母材Gとして、他の形態にも適用可能である。
例えば、光ファイバ用母材Gとして、第1母材と第2母材を接続し、クラッド層をスス付けし焼結して一体化した光ファイバ母材、第1母材と第2母材を接続し、クラッド層となるガラスパイプ内に配置(コラプスする場合としない場合を含む)した光ファイバ母材、第1母材と第2母材を長手方向に接続せずに配置し、クラッド層となるガラスパイプ内に配置(コラプスする場合としない場合を含む)した光ファイバ母材、が挙げられる。なお、第1母材及び第2母材は、コアのみ、あるいはコアとクラッドの一部からなる母材である。また、第1母材と第2母材に加えて、第3以降の母材を使用しても良い。
また、コアとクラッドからなる第1母材と第2母材を直接接続して、一連長の光ファイバ用母材Gとすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明に係る光ファイバの製造方法が適応可能な光ファイバの製造装置の概略構成図である。
【符号の説明】
【0037】
1 光ファイバの製造装置
4 フィーダ
6 冷却装置
11 制御部
G 光ファイバ用母材
Ga コア
G1 ガラスファイバ
G2 光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、
前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバの外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定することを特徴とする光ファイバの製造方法。
【請求項2】
第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、
前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバを強制冷却する冷却装置に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さく設定することを特徴とする光ファイバの製造方法。
【請求項3】
第1母材と第2母材を軸方向に配置して一連長の母材とした光ファイバ用母材を線引きする光ファイバの製造方法であって、
前記第1母材と前記第2母材との間を線引きする際に発生する廃却ファイバの線引きにおいて、被覆が施される前の線引きされたガラスファイバの外径の設定値を、製品として出荷する部分の目標外径より大きく設定するとともに、前記ガラスファイバを強制冷却する冷却装置に流される冷却ガスの流量を、製品として出荷する部分を強制冷却する際の目標流量よりも小さく設定することを特徴とする光ファイバの製造方法。
【請求項4】
前記廃却ファイバの線引きが開始される前記光ファイバ用母材の位置を予め設定し、前記光ファイバ用母材の加熱炉への送り量が前記位置に達した時点から前記廃却ファイバの線引きを開始することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の光ファイバの製造方法。

【図1】
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