説明

光ファイバ・インターフェースを有するメーター

【課題】光ファイバ・インターフェースを有するメーターのメーター、システム、および方法を提供する。
【解決手段】メーター106は、1または複数の計量センサ、非絶縁型電源、プロセッサ、および光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースを含み、プロセッサは、1または複数の計量センサと光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースとに動作可能に接続され、非絶縁型電源は、プロセッサ、1または複数の計量センサ、およびネットワーク・インターフェースが用いる任意の電力を供給し、光ファイバ・ケーブル部分は、メーター106をネットワーク110に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光ファイバ・インターフェースを有するメーターに関する。
【背景技術】
【0002】
現在、エネルギー収益メーターには、プロセッサの形態で知能が組み込まれていることが多い。これらのいわゆる「スマート・メータ」は、他のメーター、コンピューティング・デバイス、およびシステムと、ネットワークを介して通信することができる。場合によっては、これらの通信は、有線(光ファイバを含む)ネットワークを介して行なわれる。これまで、ほとんどのスマート・メータでは、絶縁型電源を用いて、計量したエネルギーからメーターのエレクトロニクスを電気絶縁していた。非絶縁型電源(たとえば変圧器または変流器)が、計量センサへの入力を計量するために用いられている。したがって、多くの場合、スマート・メータにおいては2つのタイプの電源が必要とされている。さらに、光ファイバ・ケーブルの進歩によって、ケーブルを家庭または敷地まで延ばすことが可能になっており、そのため、1本または非常に少数のファイバを介して通信および娯楽が提供されている。スマート・メータをこれらのファイバを介して通信するように構成することも、メーターをファイバに接続すれば可能であり、このような接続によってネットワークをメーターから電気的に絶縁することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第6,124,806号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
したがって、当該技術分野に存在する課題(そのうちの一部は前述した)を打開する装置、システム、および方法が求められている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書で説明するのは、光ファイバ・インターフェースを有するメーター、このようなメーターを用いるシステム、および使用方法の実施形態である。
【0006】
メーターの一実施形態は、1または複数の計量センサと、非絶縁型電源と、プロセッサと、光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースと、を含み、プロセッサは、1または複数の計量センサと光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースとに動作可能に接続され、非絶縁型電源は、プロセッサ、1または複数の計量センサ、およびネットワーク・インターフェースが用いる任意の電力を供給し、光ファイバ・ケーブル部分は、メーターをネットワークに接続するために用いられる。
【0007】
本発明の別の態様にはシステムが含まれている。システムの一実施形態はネットワークおよびメーターを含んでいる。メーターはさらに、1または複数の計量センサと、非絶縁型電源と、プロセッサと、光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースと、からなり、プロセッサは、1または複数の計量センサと光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースとに動作可能に接続され、非絶縁型電源は、プロセッサ、1または複数の計量センサ、およびネットワーク・インターフェースが用いる任意の電力を供給し光ファイバ・ケーブル部分は、メーターをネットワークに接続するために用いられる。
【0008】
さらに別の態様においては、方法が記載されている。方法の一実施形態には、メーターをネットワークに接続することであって、ネットワークの少なくとも一部には光ファイバ・ケーブルが含まれる、接続すること、が含まれている。メーターは、1または複数の計量センサ、非絶縁型電源、プロセッサ、およびネットワーク・インターフェースからなる。プロセッサは、1または複数の計量センサと光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースとに動作可能に接続され、非絶縁型電源は、プロセッサ、1または複数の計量センサ、およびネットワーク・インターフェースが用いる任意の電力を供給し、光ファイバ・ケーブル部分は、メーターをネットワークに接続するために用いられる。
【0009】
さらなる優位性は、以下に続く説明に部分的に記載されているか、または実施することによって習得される場合がある。優位性は、特に添付の請求項に示される要素および組み合わせによって実現および達成される。当然のことながら、前述の一般的な説明および以下の詳細な説明は両方とも単に典型的で説明的なものであり、これらの説明は、特許請求されている通り、限定するものではない。
【0010】
添付図面は、本明細書に取り入れられて本明細書の一部を構成するものであるが、実施形態を例示し、説明とともに、方法およびシステムの原理を説明する役目を果たすものである。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】典型的な公共分配システムの部分の単一線ブロック図である。
【図2】本発明の一実施形態による三相、4線式(位相A、B、C、および中性N)配電システムの一部の典型的な詳細説明図である。
【図3】本発明の実施形態を実施するために用いることができるメーターの非限定の実施形態の概略ブロック図を例示する図である。
【図4】本発明の一実施形態によりメーター・エレクトロニクスとして動作することができる実体のブロック図を例示する図である。
【図5】本発明の実施形態を実施する方法に対して行なっても良い動作を例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本方法およびシステムを開示して説明する前に、本方法およびシステムは、具体的な合成方法、具体的な構成部品、または特定の組成物に限定されないことを理解されたい。また、本明細書で用いる専門用語は、単に特定の実施形態を説明するためであり、限定することは意図されていないことを理解されたい。
【0013】
明細書および添付の請求項で用いる場合、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈から明らかにそうでないと示される場合を除いて、複数形の指示物を含む。本明細書では、範囲を、「およそ」ある特定の値より、および/または「およそ」別の特定の値までと示す場合がある。このような範囲が示された場合、そのある特定の値より、および/またはその別の特定の値までが別の実施形態に含まれている。同様に、値を、先行する「およそ」を用いて概算値として示した場合、当然のことながら、その特定の値が別の実施形態を構成している。さらに当然のことながら、各範囲の端点は、両方とも他方の端点に関連して重要な意味を持ち、また他方の端点とは独立している。
【0014】
「任意的な」または「任意的に」の意味は、その後に説明される事象または状況は起きる場合もあるし起きない場合もあるということ、および説明には前記事象または状況が起きる場合と起きない場合とが含まれるということである。
【0015】
本明細書の記載および請求項の全体に渡って、用語「含む」ならびに用語の変形たとえば「含んでいる」および「含む」は、「含んでいるがこれに限定されない」ことを意味し、たとえば、他の付加物、構成部品、整数、またはステップを除外することは意図されていない。「典型的な」は、「一例である」を意味し、好ましいかまたは理想的な実施形態を示すものを伝えることは意図されていない。「たとえば(Such as)」は、限定的な意味では用いておらず、説明的な目的で用いている。
【0016】
開示した方法およびシステムを実施するために使用可能な構成部品について開示している。これらおよび他の構成部品が本明細書において開示されており、当然のことながら、これらの構成部品の組み合わせ、部分集合、相互作用、グループなどが開示されるときには、これらの様々な個別的および集合的な組み合わせおよび並べ換えのそれぞれに具体的に言及することが明白には開示されていない場合もあるが、それぞれは、本明細書において、すべての方法およびシステムに対して具体的に検討および説明されている。これは、本出願のすべての態様(たとえば、限定することなく、開示した方法におけるステップ)に適用される。したがって、実施可能な種々の付加的なステップがある場合には、当然のことながら、これらの付加的なステップはそれぞれ、開示した方法の任意の特定の実施形態または実施形態の組み合わせとともに、実施することができる。
【0017】
本方法およびシステムは、以下の好ましい実施形態の詳細な説明およびそこに含まれる実施例を参照することにより、また図およびその前述および以下の説明を参照することにより、より容易に理解される場合がある。
【0018】
図1を参照して、本発明の実施形態から利益を得るであろう1つのタイプのシステムの説明図を示している。図1は、典型的な公共分配システム(たとえば、配電システムなど)の部分の単一線のブロック図である。図1に示すように、公共サービスが、公共事業者100から種々の負荷L1〜Ln102に、分配システム104を通して提供される。一態様においては、提供される公共サービスは電力とすることができる。図1では単一線の図表として示しているが、当然のことながら、分配システム104は、単相および/または多相部品からなることができ、種々の電圧レベルとすることができる。負荷102による消費および需要は、負荷場所において収益メーターM1〜Mn106によって測定することができる。電気メータの場合、メーター106は、負荷102に応じて単相または多相電気メータとすることができ、当業者に知られている通りである。たとえば、負荷は単相とすることができ、したがってメーター106は単相とすることができる。単相負荷を、分配システム104の異なる位相(たとえば、位相A、位相B、または位相C)に接続することができる。同様に、たとえば、負荷102は多相負荷(たとえば三相負荷)とすることができ、メーター106は、負荷102にサービスを提供する三相を測定する三相メーターとすることができる。
【0019】
一態様においては、電気メータ106はスマート・メータである。スマート・メータは、本明細書で説明しており、当業者に知られている通りである。以下、本明細書では、収益メーター106を「メーター」、「電気メータ」、および/または「スマート・メータ」と言う。これらの用語は交換可能に用いることができる。スマート・メータの1つの非限定的な例は、GEI210+cメーターである。これは、ゼネラル・エレクトリック・カンパニ(「GE」)(スケネタクディ(Schenectady)、ニューヨーク州)から入手可能である。スマート・メータの別の非限定的な例は、GESM3000メーターである(やはりGEから入手可能)。消費または需要情報を、公共事業者100が、主に消費者に請求書を送るために用いる場合、その情報は、公共分配システムを計画し概略を描くなどの他の目的に対しても用いることができる。場合によっては、公共事業者100は、メータ106と電子的に通信することを、多くの目的から望む。たとえば、負荷102に対する公共サービスのスケジューリング切断または接続、自動計測(AMR)、負荷制限および負荷制御、自動分配およびスマート・グリッド用途、停電報告、ならびに付加サービスたとえばインターネット、映像、および音響などの提供である。前述したように、メーター106は、メーター106場所において電気パラメータ(たとえば電圧、電流、力率など)を測定するように構成することができる。これらの場合の多くにおいて、メータ106の構成を、通信ネットワーク110を通して1または複数のコンピューティング・デバイス108と通信するように設定することができる。通信ネットワークは、有線(光ファイバを含む)、無線、または有線および無線の組み合わせとすることができ、当業者に知られている通りである。一態様においては、ネットワーク110は、高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークである。AMIが指すシステムは、エネルギー使用量を測定、収集、および分析するとともに、高性能装置(たとえば電力メーター、ガス・メータ、水道メータなど)とのやり取りを、種々の通信媒体を通して、要求に応じて(オン・デマンドで)または予め定められたスケジュールで行なうシステムである。このインフラストラクチャには、ハードウェア、ソフトウェア、通信、消費者エネルギー・ディスプレイおよびコントローラ、顧客関連のシステム、メーター・データ管理(MDM)ソフトウェア、供給業者、およびネットワーク分配ビジネス・システムなどが含まれる。測定装置(たとえば、メーター106)とビジネス・システムとの間のネットワーク110によって、顧客、供給業者、公益事業会社、およびサービス事業者に対して情報の収集および配布を行なうことができる。この結果、これらのビジネスは、需要応答ソリューション、製品、およびサービスに関与するかまたはこれらを提供することができる。情報を顧客に提供することによって、システムは、エネルギー使用量を顧客の通常の消費パターンから変更することを助ける。変更は、価格の変動に応じて行なわれるか、またはピーク需要期間もしくは卸売価格が上昇した時にもしくは運用システムの信頼性が低い間に、エネルギー使用量を下げて使用することを促すようにデザインされた動機付けとして行なわれる。一態様においては、ネットワーク110には、スマート・グリッド・ネットワークの少なくとも一部が含まれる。一態様においては、ネットワーク110は、以下のうちの1または複数のうちの1または複数を用いる。WPAN(たとえば、ジグビー(ZigBee)、ブルートゥース(Bluetooth(商標))、LAN/WLAN(たとえば、802.11n、マイクロ波、レーザなど)、WMAN(たとえば、ウィマックス(WiMax)など)、WAN/WWAN(たとえば、UMTS、GPRS、EDGE、CDMA、GSM(商標)、CDPD、モビテックス(Mobitex)、HSDPA、HSUPA、3Gなど)、RS232、USB、ファイヤーワイヤー(Firewire)、イーサネット(商標)、無線USB、セルラー、オープンハン(OpenHAN)、電力線搬送(PLC)、電力線上ブロードバンド(BPL)など。
【0020】
一態様においては、メーター106は、光ファイバ・ケーブル部分を有するネットワーク・インターフェースを含むことができる。光ファイバ・ケーブル部分は、メーター106をネットワーク110に接続するために、またメーター106に対する電気的絶縁を実現するために用いることができる。光ファイバ・ケーブル部分によって得られる電気的絶縁によって、メーター106内で非絶縁型電源を用いることができる。
【0021】
場合によっては、公共事業者100は、計量場所における1または複数の電気装置102と通信することを望む。一態様においては、ネットワーク110を公共事業者が用いて、1または複数の電気装置102と通信することができる。たとえば、公共事業者は、需要応答マネージメント・システム(DRMS)を用いることによって負荷(たとえば、電気装置)102の動作特性を制御することを望む場合がある。典型的なDRMSを、専用の制御システムを用いることによって実施して、公共事業者100による要求に応じてかまたは市場価格状態に基づいて負荷を取り除くことができる。サービス(たとえば、光、機械、空気調節など)を、危機的時期の間に、事前に計画された階層的な負荷優先順位付け方式に従って縮小することができる。一般的に、DRMSは、計量場所に見られる1または複数の電気装置102の動作特性を制御するかまたはこれに作用することができる。このような電気装置には、たとえば、加熱、換気、および空気調節(HVAC)ユニット、温水器、照明、食器洗い機、冷蔵庫、洗浄機、ドライヤ、電気ストーブまたはオーブン、電子レンジ、水ポンプなどのうちの1または複数を含むことができる。種々の場合において、公共事業者100は、電気装置102との通信を、ネットワーク110を用いることによって行なうことができる。ネットワーク110には、DRMS、AMI(本明細書で説明したように)、スマート・グリッド実装、インターネット接続、またはそれらの組み合わせの全部または一部を含めることができる。ネットワーク110媒体は、有線(光ファイバを含む)、無線、または、それらの組み合わせとすることができる。種々の態様において、公共事業者100は、1または複数の電気装置100の動作特性を調整することができる。たとえば、電気装置102の1または複数の動作特性を調整することには、電気装置102に流す電流を増やすこともしくはその動作電圧を通常の動作状態の場合よりも高くすることを含むことができ、または電気装置102に流す電流を減らすこともしくはその動作電圧を通常の動作状態の場合よりも低くすることを含むことができる。一態様においては、電気装置102の1または複数の動作特性を調整することには、電気装置のオンおよびオフを繰り返すことを含むことができる。このような繰り返しは、特定の頻度で行なうことができる。一態様においては、電気装置102の1または複数の動作特性を調整することには、定めた時間の間、電気装置102が動作しないようにまたは作動されないようにすることが含まれる。一態様においては、ネットワーク110は、メーター106(たとえばスマート・メータ)と通信する。メーター106自体は、無線でまたは有線接続を通して、計量場所における1または複数の電気装置と通信する。一態様においては、メーター106内の無線機が1または複数の装置と無線通信する。一態様においては、メーター106は、1または複数の電気装置との通信を、以下のうちの1または複数を用いて行なう。WPAN(たとえば、ジグビー、ブルートゥース)、LAN/WLAN(たとえば、802.11n、電子レンジ、レーザなど)、WMAN(たとえば、ウィマックスなど)、WAN/WWAN(たとえば、UMTS、GPRS、EDGE、CDMA、GSM(商標)、CDPD、モビテックス、HSDPA、HSUPA、3Gなど)、RS232、USB、ファイヤーワイヤー、イーサネット(商標)、無線USB、セルラー、オープンハン、電力線搬送(PLC)、電力線ブロードバンド(BPL)など。他の場合では、ネットワーク110は、1または複数の電気装置と、たとえばインターネット、セルラー電話、有線電話接続、有線ケーブル・テレビ接続などを用いて、直接通信することができる。
【0022】
次に、図2を参照して、ある場合には、配電システム104は多相システムたとえば三相、4線式ネットワークであっても良い。これは、給電線を用いて電力を供給する。そして各給電線は、複数の回路に分岐して、複数の局地的な柱上または地上設置型変圧器114に電力供給する。変圧器114は、電圧を最終電圧(たとえば、120または240ボルト対地間または相間)まで下げて、計量する法人および住宅顧客場所への送出および計量を図る。一般的に、住宅顧客は、三相系のうちのいずれか1つの位相に、単相メーターを用いて接続することができ、法人顧客は、三相すべてに、位相のいずれか1つに接続された負荷制御リレー(「LCR」)を伴う三相メーターを用いて接続することができる。図2は、本発明の一実施形態による三相、4線式(位相A、B、C、および中性N)分配システムの一部の典型的な詳細説明図である。図2に示すように、分配システム104は、3つの相導体(位相A、B、およびC)と中性(N)線とからなる。一態様においては、三相および中性はそれぞれ、各メーター106に設けられている。一態様においては、メーター106に与えられる電圧は、変圧器114によって、負荷102が利用できるレベル(たとえば、120/240、277/480など)まで下げられている。変圧器114は、負荷にサービスを提供するために、必要に応じて、単一の変圧器、2つもしくは3つの単相変圧器、または単一の三相変圧器とすることができる。図2に例示するのは、三相配電システム104の位相Bからサービスを受ける単相負荷102であるが、当然のことながら、本発明の実施形態は多相負荷(およびメーター)に同等に適用される。図2に示すように、コンピューティング・デバイス108は、ネットワーク110を通してメーター106に接続して機能する。たとえば、コンピューティング・デバイス108は、メーター106と通信して、メーター106に電気装置102の動作特性を調整させることができる。前述したように、電気装置102の1または複数の動作特性を調整することには、電気装置のオンおよびオフを繰り返すことであって特定の頻度で実施できる繰り返すことか、または電気装置102を動作しないようにすることを含むことができる。ネットワーク110には、DRMS、AMI、インターネット、それらの組み合わせなどを含むことができる。種々の態様において、ネットワークは、有線(光ファイバを含む)もしくは無線機器、またはそれらの組み合わせからなることができる。光ファイバ・ケーブル部分をメーター内に取り入れて、ネットワーク・インターフェースとすることができる。光ファイバ・ケーブル部分を用いて、メーターを光ファイバ・ネットワークたとえばファイバー・ツー・ザ・ホーム(FTTH)、ファイバー・ツー・ザ・プレミシズ(FTTP)、ファイバー・ツー・ザ・カーブ(FTTC)ネットワークなどに接続することができる。これらは、これまで実施されているとともに、実施され続けている。一態様においては、光ファイバ部分をオプト・カプラとともに用いて、メーターを有線(導電性)ネットワーク(たとえばRS232、RS485、イーサネット(商標)などを用いるもの)と接続することができる。
【0023】
図2に示すシステムがさらに含んでいるのは、モニタリング・システム120である。モニタリング・システム120は、少なくとも1つ以上のセンサ122からなる。センサ122は、電気装置102に電気エネルギーを供給する多相電気システム104の1または複数の位相の少なくとも1つの電気パラメータの変化を検出するように構成され、検出を行なうことができる。一態様においては、モニタリング・システム120には、監視制御データ収集(SCADA)システムの全部または一部が含まれる。別の態様においては、モニタリング・システム120には、配電管理システム(DMS)の全部または一部が含まれる。別の態様においては、モニタリング・システム120は、SCADAシステムおよびDMSの全部または一部の組み合わせである。一態様においては、モニタリング・システム120は、別個のコンピューティング・デバイス(たとえば、SCADAプロセッサ)を有しており、一方で他の態様においては、モニタリング・システム120は、コンピューティング・デバイス108(SCADAプロセッサとして機能することができる)を用いている。モニタリング・システム120は、電気装置102に電気エネルギーを供給する多相電気システム104の1または複数の位相の少なくとも1つの電気パラメータの変化を検出することができる。種々の態様において、センサ122は、電気装置102に電気エネルギーを供給する多相電気システム104の1または複数の位相の電圧、電流、抵抗、周波数、キャパシタンス、インダクタンス、力率、有効電力、無効電力などのうちの少なくとも1つの変化を検出することができる。一態様においては、モニタリング・システム120はさらに、センサ122から受信した信号を分析することができる。たとえば、ある場合においては、モニタリング・システム120は、センサ信号の高速フーリエ変換(FFT)を行なって、影響を受けた電気パラメータを検出することができる。一態様においては、このような分析を、プロセッサたとえば本明細書で説明したSCADAプロセッサまたはコンピューティング・デバイス108上で行なうことができる。他の態様では、モニタリング・システム120は、他の周波数または時間ドメイン分析を、センサ信号に対して行なうことができる。
【0024】
コンピューティング・デバイス108は、モニタリング・システム120から、電気装置102に電気エネルギーを供給する多相電気システム104の1または複数の位相の少なくとも1つの電気パラメータの変化についての情報を受け取ることができる。たとえば、モニタリング・システム108は、センサ122の場所におけるかまたはそれに隣接する電気システム104の力率の変化を検出することができる。検出された力率変化に応じて、コンピューティング・デバイス108はメーター106に、1または複数の電気装置102の少なくとも1つの動作特性に変化を起こさせることができる信号を送ることができる。
【0025】
図3に、本発明の実施形態を実施するために用いることができるメーター106の非限定の実施形態の概略ブロック図を例示する。この典型的な実施形態においては、公共サービスは、少なくとも1つの相導体および中性導体312からなる単相電力であるが、当然のことながら、本発明の実施形態は、単相および多相電気システムたとえば二相、三相、四相などとともに用いることができる。図3に示すメーター106の実施形態がさらに含んでいるのは、メーターのエレクトロニクス306である。アナログ電圧および電流入力が、メーター・エレクトロニクス306に与えられる。一態様においては、アナログ信号は、負荷102にサービスを提供する電力供給線から得られ、メーター106によって計測される。別の態様においては、アナログ信号は別個の電源から得られる。一態様においては、アナログ電圧信号を、必要に応じて、1または複数の変圧器(PT)308から供給することができるが、他の手段(たとえば分圧器、容量結合など)を用いることができる。供給源の電圧レベルが十分に低い(たとえば、.25ボルトAC以下である)場合には、電圧を下げるかまたは変換するPT308または他の手段を省略することができる。同様に、一態様においては、アナログ電流信号は、1または複数の変流器(CT)310から得ることができる。一態様においては、1または複数のCT310は巻数比が1:2500とすることができる。一態様においては、1または複数の抵抗器(図示せず)を用いて、CT310からの電流信号を電圧信号に変換することができる。一態様においては、メーター・エレクトロニクス306は、メモリ(図3に示さず)および他の計量センサを含むことができる。一般的に、検知および測定目的で用いるPT308および/またはCT310からの電圧または電流に加えて、任意の必要電力をメーター・エレクトロニクスに供給する絶縁型電源を設ける。たとえば、絶縁型電源を用いて、プロセッサ、1または複数の計量センサ、およびネットワーク・インターフェースが必要とする任意の電力を供給する。しかし本発明の実施形態では、非絶縁型電源を用いている。この意味は、PT308からの電圧または電流を用いて、任意の必要な電力をメーター・エレクトロニクスに供給する非絶縁型電源に供給することができるということである。メーター106は、光ファイバ・ケーブル部分302を含む。光ファイバ・ケーブル部分302は、メーターのエレクトロニクス306のネットワーク・インターフェースと接続して機能し、メーターのエレクトロニクス306をネットワークに接続する。この光ファイバ・ケーブル部分302によって、メーター106とネットワーク110との間の電気的絶縁が得られる。なぜならば、光ファイバ・ケーブル部分302は非導電性であるからである。光学式送受信機を、必要に応じて設け、電気信号を光信号に変換して光ファイバ・ケーブル部分302を通した送信を図るとともに、光信号を電気信号に変換して導電性ネットワーク110を通した送信を図る。
【0026】
メーターのエレクトロニクスのメモリを用いて、たとえば、負荷102を構成する1または複数の電気装置を識別する装置識別子を記憶することができる。負荷102は、電気装置の動作特性を、ネットワーク110を介してメーター・エレクトロニクス306が受信した信号に基づいて変えることができる。一態様においては、電気装置を、信号に従って、停止させること、開始させること、または動作させないようにすることができる。たとえば、信号を、ネットワーク110を介してメーター106に送ることができる。一態様においては、ネットワーク110は高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークである。
【0027】
次に、図4を参照して、本発明の一実施形態によりメーター・エレクトロニクス306として動作することができる実体(entity)のブロック図を示す。メーター・エレクトロニクス306として動作することができる実体には、本発明の実施形態による1または複数の機能(本明細書でより詳細に図示し説明するものを含む)を行なうための種々の手段が含まれる。しかし当然のことながら、実体のうちの1または複数には、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、1または複数の同様の機能を行なうための代替手段が含まれていても良い。図示したように、メーター・エレクトロニクス306として動作することができる実体には一般的に、実体の種々の機能を実行または制御するための1または複数のプロセッサ404などの手段を含むことができる。図4に示すように、一実施形態においては、メーター・エレクトロニクス306は、計量部品たとえば計量センサ402を含むことができ、これはメーター入力およびフィルタリング部品を含むことができる。計量センサは、たとえば、変流器(CT)、抵抗シャント、ロゴスキー・コイルなどとすることができる。一態様においては、メーター入力およびフィルター部品には、電圧および電流入力、1または複数のADC、フィルタリング部品などを含むことができる。メーター・エレクトロニクス306のこの実施形態がさらに含んでいるのは、1または複数のプロセッサ404およびメモリ406である。
【0028】
一実施形態においては、1または複数のプロセッサ404は、コンテンツ、データなどを記憶するメモリ406(たとえば揮発性および/または不揮発性メモリ)と通信状態にあるかまたはこれを含んでいる。たとえば、メモリ406は、実体から送信されおよび/または実体が受信するコンテンツを記憶しても良い。また、たとえば、メモリ406は、1または複数のプロセッサ404に対するソフトウェア・アプリケーション、命令などを記憶して、本発明の実施形態による実体の動作に付随するステップを行なっても良い。一態様においては、メーターのエレクトロニクス306には、1または複数の計量マイクロ・コントローラ、たとえば、とりわけ、テリディアン(Teridian)6533コントローラまたはテリディアン6521コントローラを含むことができる。これらは、マキシム・インテグレーテッド・プロダクツ(MaximIntegratedProducts)社(サニーベール、カリフォルニア州)から入手可能である。一態様においては、1または複数のプロセッサ404は、計量機能(たとえば、負荷102が消費する電力のキロワット時(KWH)、キロボルト・アンペア無効時(kVARh)、力率などの数を決定すること)を行なうことができる。
【0029】
メモリ406以外に、1または複数のプロセッサ404を、データ、コンテンツなどを表示、送信および/または受信するための少なくとも1つのインターフェースまたは他の手段に接続することもできる。この点に関して、インターフェースには、データ、コンテンツなどを送信および/または受信するための少なくとも1つの通信インターフェース408または他の手段を含むことができ、それとともに、ディスプレイ410および/またはユーザ入力インターフェース412を含むことができる少なくとも1つのユーザ・インターフェースを含むことができる。一態様においては、通信インターフェース408を用いて、メモリ406に記憶した情報を、遠隔のコンピューティング・デバイス108(たとえば本明細書で説明したもの)にネットワーク110を介して転送することもできるし、遠隔のコンピューティング・デバイス108から信号を受け取ることもできる。一態様においては、通信インターフェースは、光ファイバ・ケーブル部分302を介してネットワークに接続している。一態様においては、ネットワーク110は高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークである。一態様においては、通信インターフェース408にはさらに、メーター106の場所におけるかまたはそれに隣接する電気装置102と通信するために用いることができる無線通信インターフェースたとえばワイ・ファイ(Wi−Fi)送受信装置または無線機を含むことができる。ユーザ入力インターフェース412自体は、実体がユーザからデータを受け取ることができるようにする複数の装置(たとえば、キーパッド、タッチ・ディスプレイ、ジョイスティック、または他の入力装置)のうちのいずれかを含むことができる。
【0030】
メーター・エレクトロニクス306として動作することができる実体の実施形態がさらに含んでいるのは、非絶縁型電源414である。図示したように、非絶縁型電源を用いて、電力および/または信号源を、メーター・エレクトロニクス306を構成する部品(プロセッサ404および計量センサ402を含む)のいずれかに与えることができる。本明細書で示したように、非絶縁型電源302は、電源402を駆動するエネルギー源(たとえば、PT308、CT310)から電気的に絶縁されてはいない。
【0031】
次に、図5を参照して、メーターをネットワークに接続するために行なっても良い動作を例示する。ステップ502において、メーターのネットワーク・インターフェースに光ファイバ・ケーブル部分が取り付けられたものを設ける。ステップ504において、光ファイバ・ケーブル部分を用いてメーターをネットワークに接続する。
【0032】
特に明記のない限り、本明細書で述べた任意の方法について、そのステップを特定の順番で行なう必要があると解釈することは、決して意図されていない。したがって、方法クレームがそのステップが従うべき順番を実際には列挙していないか、そうでなければ、ステップを特定の順番に限定すべきであるとクレームまたは説明に明確には述べていない場合には、いかなる意味においても、順番を推測すべきであるということは決して意図されていない。このことは、解釈するための任意の可能な黙示原則に対して成り立つ。たとえば、ステップまたは動作フローの配置に関する論理の問題、文法構成または句読法から導き出される明白な意味、明細書に記載される実施形態の数または種類である。
【0033】
本出願の全体に渡って、種々の刊行物を参照しても良い。これらの刊行物の開示内容を、本方法およびシステムが関係する従来技術をより十分に説明するために、それらの全体において、本明細書において参照により本出願に取り入れている。
【0034】
本明細書で述べた本発明の多くの変更および他の実施形態が、本発明のこれら実施形態に関係し、前述の記載および関連する図面に示した教示の利益を受ける当業者には、想起される。したがって、当然のことながら、本発明の実施形態は、開示した特定の実施形態に限定すべきではなく、変更および他の実施形態が添付の請求項の範囲に含まれることが意図されている。また、前述した記載および関連する図面では、典型的な実施形態を、特定の典型的な組み合わせの要素および/または機能に関連して説明しているが、当然のことながら、異なる組み合わせの要素および/または機能を、添付の請求項の範囲から逸脱することなく、代替的な実施形態によって提供しても良い。この点に関して、たとえば、上記で明確に述べたものとは異なる組み合わせの要素および/または機能も考えられ、これについては添付の請求項の一部において述べる場合がある。本明細書では具体的な用語を用いているが、それらは単に一般的および記述的な意味で用いており、限定することは目的とはしていない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数の計量センサ(402)と、
非絶縁型電源(414)と、
プロセッサ(404)と、
光ファイバ・ケーブル部分(302)を有するネットワーク・インターフェース(408)と、からなるメーター(106)であって、
前記プロセッサ(404)は、前記1または複数の計量センサ(402)と前記光ファイバ・ケーブル部分(302)を有するネットワーク・インターフェース(408)とに動作可能に接続され、
前記非絶縁型電源(414)は、前記プロセッサ(404)、前記1または複数の計量センサ(402)、および前記ネットワーク・インターフェース(408)が用いる任意の電力を供給し、
前記光ファイバ・ケーブル部分(302)は、前記メーター(106)をネットワーク(110)に接続するために用いられる、メーター(106)。
【請求項2】
前記ネットワーク(110)は、高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークを含む請求項1に記載のメーター(106)。
【請求項3】
前記1または複数の計量センサ(402)は、変流器、抵抗シャント、またはロゴスキー・コイルのうちの1または複数を含む請求項1に記載のメーター(106)。
【請求項4】
ネットワーク(110)と、
メーター(106)と、からなるシステムであって、
前記メーター(106)はさらに、
1または複数の計量センサ(402)と、
非絶縁型電源(414)と、
プロセッサ(404)と、
光ファイバ・ケーブル部分(302)を有するネットワーク・インターフェース(408)と、からなり、
前記プロセッサ(404)は、前記1または複数の計量センサ(402)と前記光ファイバ・ケーブル部分(302)を有するネットワーク・インターフェース(408)とに動作可能に接続され、
前記非絶縁型電源(414)は、前記プロセッサ(404)、前記1または複数の計量センサ(402)、および前記ネットワーク・インターフェース(408)が用いる任意の電力を供給し、
前記光ファイバ・ケーブル部分(302)は、前記メーター(106)を前記ネットワーク(110)に接続するために用いられる、システム。
【請求項5】
前記ネットワーク(110)は、高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークを含む請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記1または複数の計量センサ(402)は、変流器、抵抗シャント、またはロゴスキー・コイルのうちの1または複数を含む請求項4に記載のシステム。
【請求項7】
メーター(106)をネットワーク(110)に接続することを含む方法であって、
前記ネットワーク(110)の少なくとも一部は光ファイバ・ケーブル(302)を含み、前記メーター(106)は、
1または複数の計量センサ(402)と、
非絶縁型電源(414)と、
プロセッサ(404)と、
ネットワーク・インターフェース(408)と、からなり、
前記プロセッサ(404)は、前記1または複数の計量センサ(402)と前記光ファイバ・ケーブル部分(302)を有するネットワーク・インターフェース(408)とに動作可能に接続され、
前記非絶縁型電源(414)は、前記プロセッサ(404)、前記1または複数の計量センサ(402)、および前記ネットワーク・インターフェース(408)が用いる任意の電力を供給し、
前記光ファイバ・ケーブル部分(302)は、前記メーター(106)を前記ネットワーク(110)に接続するために用いられる、方法。
【請求項8】
前記ネットワーク(110)は、高度検針インフラストラクチャ(AMI)ネットワークを含む請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1または複数の計量センサ(402)は、変流器、抵抗シャント、またはロゴスキー・コイルのうちの1または複数を含む請求項7に記載の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2013−42498(P2013−42498A)
【公開日】平成25年2月28日(2013.2.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−177636(P2012−177636)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ZIGBEE
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】