説明

光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ母材製造方法

【課題】光ファイバ母材内における気泡の発生を抑制できる光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る光ファイバ母材製造装置1は、反応容器10内に配されたターゲット部材20にガラス微粒子を堆積させるバーナ30,40を備えた光ファイバ母材製造装置であって、前記反応容器10を内在させるブース50と、前記ブース50の内部を、第一空間50aと第二空間50bとに区画する仕切板51と、前記第一空間50a内に清浄な空気を供給する給気手段60と、を備え、前記反応容器10及び前記バーナ30,40は、前記第一空間50a内に配され、前記仕切板51は、前記第一空間50aと前記第二空間50bとを互いに連通する複数の貫通孔51aを有しており、前記第二空間50b内の空気を排出するように排気手段70が設けられていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ母材製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光ファイバの母材を製造する方法として、VAD法や外付け法が知られている。図7は、VAD法を用いた従来の光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
図7に示すように、光ファイバ母材製造装置101は、反応容器110と、反応容器110内に設けられるターゲット部材120と、ターゲット部材120の先端(下方)に軸方向にガラス微粒子を堆積させるコアバーナ130及びクラッドバーナ140とを備えている。なお、外付け法を用いた従来の光ファイバ母材製造装置では、コアバーナ130は設けられておらず、クラッドバーナ140のみを備えている。
【0003】
ターゲット部材120は、例えば石英からなる棒状の部材であって、鉛直方向に延在して反応容器110内に設けられている。ターゲット部材120は、保持部121を介して、コラム122に支持されている。コラム122には、ターゲット部材120をその中心軸線周りに回転させ、且つ中心軸線方向に移動させる不図示の駆動装置が設けられている。コアバーナ130は、ターゲット部材120の先端(下方)に軸方向にコアとなるガラス微粒子を堆積させてコアスートS1を生成するバーナである。クラッドバーナ140は、コアスートS1の外周に、クラッドとなるガラス微粒子を堆積させてクラッドスートS2を生成するバーナである。ターゲット部材120の先端(下方)に軸方向にコアスートS1及びクラッドスートS2が生成されることで、光ファイバ多孔質母材S(以下、単に多孔質母材Sと称する)が製造される。製造された多孔質母材Sは、加熱による脱水処理及び透明ガラス化処理を経て、光ファイバ母材となる。さらに、必要に応じて不足したクラッドを付与した後、光ファイバ母材を線引きすることにより、光ファイバが製造される。
【0004】
製造される光ファイバ母材の内部には、できる限り気泡の無いことが要求される。これは、気泡が線引き後の光ファイバの強度を低下させ、光の伝送損失を増加させるためである。光ファイバ母材内に気泡が発生する原因としては、例えば塵埃が製造中の多孔質母材S内に混入することが挙げられる。気泡の発生を抑制するために、反応容器をブースに内在させ、ブース内に清浄な空気すなわちクリーンエアを導入させて、反応容器内の塵埃を減少させることが行われている(例えば特許文献1参照)。すなわち、図7に示すように、光ファイバ母材製造装置101は、反応容器110を内在させるブース150と、ブース150内にクリーンエアを供給するための給気装置160と、反応容器110内の空気を外部に排出する排気装置180とが設けられている。なお、排気装置180は、反応容器110に形成される反応容器排気口111に連結されている。
【0005】
給気装置160の作動により、ブース150内にクリーンエアが供給される。反応容器110の側壁には、クラッドバーナ140の径よりも大きな径の開口部が設けられており、その開口部にクラッドバーナ140が嵌挿され、その隙間からブース150内に供給されたクリーンエアが反応容器110内に入るように構成されている。反応容器110内の空気は排気装置180の作動により外部に排出されるため、ブース150内に供給されたクリーンエアは反応容器110内を通って外部に排出される。したがって、ブース150、給気装置160及び排気装置180を備える光ファイバ母材製造装置101は、反応容器110内における塵埃の個数を減少させることが可能である。よって、多孔質母材S内に混入される塵埃の個数を減少でき、光ファイバ母材内の気泡を抑制できるという一定の効果が得られた。
【0006】
しかしながら、光ファイバ母材製造装置101のメンテナンス時においては、作業員がブース150内に入り作業を行うために、ブース150内において塵埃が発生する。また、ターゲット部材120に堆積できなかったガラス微粒子が反応容器110の内面に付着したり、製造時における多孔質母材Sのスート割れが生じてスート粉が発生したりする。
このため、反応容器110やブース150を清掃する必要がある。清掃作業も、作業員がブース150内に入ることで行われる。
【0007】
メンテナンスや清掃時に発生したスート粉等の塵埃は、ブース150の内面(特に床面151)に付着する。メンテナンス又は清掃後に再び多孔質母材Sの製造を開始すると、給気装置160の作動によってブース150内に空気の流れが生じ、ブース150の内面に付着した塵埃を巻き上げてしまう虞があった。また、排気装置180が反応容器排気口111を介して反応容器110内の空気を排出するために、ブース150内から反応容器110内に向かう空気の流れが生じる。このような空気の流れに乗ることで、巻き上げられた塵埃は反応容器110内に浸入し、製造中の多孔質母材Sに混入される。すなわち、メンテナンス又は清掃後において、製造される光ファイバ母材内の気泡の個数が増加してしまうというという課題があった。
また、光ファイバ母材内における気泡の増加が見られることから、メンテナンス又は清掃等を行った後に、一定の時間をおいてから製造を再開する必要があった。そのため、光ファイバ母材製造装置101の処理能力が低下してしまうという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平7−300332号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、このような従来の実情に鑑みてなされたものであって、ブース内の塵埃を反応容器内に通すことなく排出でき、反応容器内への塵埃の浸入を抑えて、光ファイバ母材内における気泡の発生を抑制できる光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に係る光ファイバ母材製造装置は、反応容器内に配されたターゲット部材にガラス微粒子を堆積させるバーナを備えた光ファイバ母材製造装置であって、前記反応容器を内在させるブースと、前記ブースの内部を、第一空間と第二空間とに区画する仕切板と、前記第一空間内に清浄な空気を供給する給気手段と、を備え、前記反応容器及び前記バーナは、前記第一空間内に配され、前記仕切板は、前記第一空間と前記第二空間とを互いに連通する複数の貫通孔を有しており、前記第二空間内の空気を排出するように排気手段が設けられ、前記複数の貫通孔は、前記仕切り板の全面に亘って形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
光ファイバ母材製造装置のメンテナンスや清掃時においては、作業員がブース内に入り、反応容器のメンテナンス及び清掃を行う。また、反応容器内で製造される多孔質母材にはスート割れが生じる場合があり、このような場合にはスートの微粒子すなわちスート粉が発生するため、発生したスート粉を清掃する必要がある。メンテナンス及び清掃等によって、ブース内にはスート粉等の塵埃が生じ、生じた塵埃がブースにおける仕切板に付着する。この状態で多孔質母材の製造を開始し、給気装置から清浄な空気を第一空間内に導入すると、第一空間内において空気の流れが生じ、仕切板に付着した塵埃を巻き上げる虞がある。
しかしながら、本発明における仕切板には複数の貫通孔が形成されている。さらに、第二空間内の空気を排出する排気手段が設けられており、この排気手段の作動によって、複数の貫通孔を通じて第一空間から第二空間に向かう空気の流れが生じる。すなわち、第一空間内の空気の大部分を反応容器内に通すことなく第二空間に流動させることが可能となる。仕切板に付着した塵埃が巻き上げられたとしても、第一空間から第二空間に向かう空気の流れに乗り、塵埃は複数の貫通孔を通じて第二空間に移動する。したがって、仕切板に塵埃が付着したまま多孔質母材の製造を開始したとしても、反応容器内に侵入する塵埃の個数を減少でき、製造中の多孔質母材内に塵埃が混入することを抑制できる。以上より、多孔質母材を加熱により透明ガラス化して成る光ファイバ母材内の気泡の発生を抑制できるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の第一の実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図2】本発明の第一の実施形態における、外付け法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図3】本発明の第二の実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図4】本発明の第三の実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図5】本発明の第四の実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図6】本発明の第五の実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【図7】VAD法を用いた従来の光ファイバ母材製造装置の概略構成を示す垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係る光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ製造方法について、図面を引用しながら詳しく説明する。なお、以下の説明で使用する図面は、本発明の特徴を判り易くするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等が実際と同じであるとは限らない。
【0014】
<第一実施形態>
図1は、本実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置1の概略構成を示す垂直断面図である。なお、図1における紙面上下方向は、鉛直方向となっている。
図1に示すように、光ファイバ母材製造装置1は、光ファイバ多孔質母材S(以下、単に「多孔質母材S」と称する)を製造する装置であって、反応容器10と、ターゲット部材20と、コアバーナ30(バーナ)と、クラッドバーナ40(バーナ)と、ブース50と、給気装置60(給気手段)と、第一排気装置70(排気手段)と、第二排気装置80とを備えている。
【0015】
反応容器10は、製造される多孔質母材Sを内在する容器である。反応容器10には、不図示の開口部が形成されており、反応容器10の内側と外側とが互いに連通された構成となっている。また、反応容器10には、反応容器排気口11が設けられている。反応容器排気口11は、反応容器10内の気体を外部に向けて排出するための通気口である。
【0016】
ターゲット部材20は、鉛直方向に延在して反応容器10内に設けられる棒状の部材であって、その先端(下方)に軸方向に多孔質母材Sが製造されるものである。なお、ターゲット部材20は、反応容器10から一部突出して配されている。ターゲット部材20は、例えば石英を用いて製作される。ターゲット部材20は、保持部21を介してコラム22(剛性部材)に支持されている。コラム22には、ターゲット部材20をその中心軸線周りに回転させ、且つ中心軸線方向に移動させる不図示の駆動装置が設けられている。コラム22は、鉛直方向に延びる柱状の剛性部材であって、ブース50の外部に設置されている。
【0017】
コアバーナ30は、ターゲット部材20の先端(下方)に軸方向にガラス微粒子を堆積させて、コアスートS1を生成するものである。コアバーナ30のノズル先端は、反応容器10に設けられた開口部から、反応容器10内に突出して配されており、斜め上方に向けて設置されている。コアバーナ30には、ガラス微粒子を生成するための四塩化ケイ素(SiCl)や四塩化ゲルマニウム(GeCl)等のガラス原料ガスと、水素等の燃料ガスと、燃料ガスの燃焼に用いられる酸素ガスと、アルゴン等の不活性ガスからなるキャリアガスとが供給される。なお、光ファイバに屈折率分布を付与するため、コアバーナ30と後述のクラッドバーナ40とに供給されるガラス原料ガスの組成は互いに異なっており、コアバーナ30には例えば四塩化ゲルマニウム(GeCl)といったドーパント用原料が供給されている。コアバーナ30では、燃料ガス及び酸素ガスの燃焼により生じる燃焼ガス内において、ガラス原料ガスから酸化反応や加水分解反応等によりガラス微粒子が生成される。
【0018】
クラッドバーナ40は、コアスートS1の外周にガラス微粒子を堆積させて、クラッドスートS2を生成するためのものである。なお、多孔質母材Sは、コアスートS1とクラッドスートS2とからなる。クラッドバーナ40は、コアバーナ30の鉛直方向上方に配されている。クラッドバーナ40のノズル先端は、反応容器10に設けられた開口部から、反応容器10内に突出して配されている。コアバーナ30と同様にクラッドバーナ40には、ガラス原料ガスと、燃料ガスと、酸素ガスと、キャリアガスとが供給される。ガラス原料ガスとしては、例えば四塩化ケイ素(SiCl)等が挙げられる。クラッドバーナ40では、燃料ガス及び酸素ガスの燃焼により生じる燃焼ガス内において、ガラス原料ガスから酸化反応等によりガラス微粒子が生成される。なお、クラッドバーナ40は複数本であってもよい。
【0019】
ブース50は、反応容器10を内在させるものであり、その内部に清浄な空気すなわちクリーンエアが流動する空間を形成するものである。ブース50には、その内部の空間を第一空間50aと第二空間50bとに区画する仕切板51が設けられている。なお、重力方向に向けて、第一空間50aと第二空間50bとが順に配されている。すなわち、仕切板51は反応容器10の鉛直方向下方に配されている。仕切板51は、光ファイバ母材製造装置1のメンテナンスや清掃時に、装置内に立ち入る作業員の足場となる部位である。
仕切板51は、板厚方向に貫通する複数の貫通孔51aを有している。すなわち、複数の貫通孔51aは、第一空間50aと第二空間50bとを互いに連通するように配されている。なお、本実施形態における複数の貫通孔51aは、仕切板51の全面に亘って形成されている。
【0020】
ブース50の第一空間50a内には、反応容器10、コアバーナ30及びクラッドバーナ40が配されている。反応容器10は、図示しないがブース50の側壁又はコラム22に固定されている。なお、反応容器10の反応容器排気口11は、ブース50の側壁を貫通して設けられ、反応容器10内の空気を第一空間50aに通すことなく外部に排出できる構成となっている。コアバーナ30は、第一支持部材31を介して仕切板51に固定されている。クラッドバーナ40は、図示しないがブース50の側壁に固定されている。
【0021】
ブース50には、ブース排気口52が形成されている。ブース排気口52は、第二空間50bと連通して設けられ、第二空間50b内の気体を外部に排出するための通気口である。ブース50における、仕切板51の鉛直方向下方には、底面53が配されている。底面53は、ブース50において第二空間50bを形成する内面の一部を成している。
【0022】
給気装置60は、クリーンエア(フィルタ等により塵埃が除去された空気)を、ブース50の第一空間50a内に供給する装置である。給気装置60がクリーンエアを供給することで、第一空間50a内は例えばクラス1000程度のクリーン度に維持される。図1における給気装置60は、ブース50の上面と、ブース50の側壁における上面近傍とにそれぞれ設けられている。なお、ブース50の上面のみ、又はブース50の側壁における上面近傍のみに設けられる構成であってもよいし、設けられる給気装置60が1つであってもよい。
給気装置60がブース50の第一空間50a内にクリーンエアを供給するための給気口61は、ブース50の天板または側壁に開けられた穴であって、複数設けられていてもよい。また、給気口61は、コアバーナ30及びクラッドバーナ40よりも上方に配されている。換言すれば、給気装置60から供給されるクリーンエアの流れが、給気口61を通して第一空間50aに供給されてから、コアバーナ30及びクラッドバーナ40が配された位置を通過し、さらに仕切板51における複数の貫通孔51aを通過して、第二空間50bに導入されるように、給気口61と、コアバーナ30及びクラッドバーナ40と、仕切板51とが配されている。
【0023】
第一排気装置70は、ブース排気口52を介して、第二空間50b内の空気を排出する装置である。
【0024】
第二排気装置80は、反応容器排気口11を介して、反応容器10内の空気を吸引する装置である。なお、反応容器10内の空気には、コアバーナ30及びクラッドバーナ40にて生じた燃焼ガス・排気ガス等が含まれるため、第二排気装置80に排気ガス浄化装置等を設けることが好ましい。
【0025】
次に、本実施形態における光ファイバ母材製造装置1を用いた、光ファイバ多孔質母材Sの製造方法について説明する。
コラム22に設けられる不図示の駆動装置の作動により、ターゲット部材20がその中心軸線周りに回転しつつ、鉛直方向下方から上方に向けて移動する。このターゲット部材20の移動とともに、コアバーナ30及びクラッドバーナ40の燃焼ガス内で生成されるガラス微粒子が、ターゲット部材20の先端(下方)に軸方向に堆積する。コアバーナ30から供給されるガラス微粒子によってコアスートS1が生成され、クラッドバーナ40から供給されるガラス微粒子によってクラッドスートS2が生成される。なお、コアバーナ30は、クラッドバーナ40の鉛直方向下方に設けられていることから、下方から上方に向けて移動するターゲット部材20の先端(下方)には、先ずコアスートS1が生成され、その後コアスートS1の外周にクラッドスートS2が生成される。したがって、中心部にはコアスートS1が配され、外周部にはクラッドスートS2が配された多孔質母材Sが製造される。
【0026】
次に、本実施形態における反応容器10内の塵埃の個数を抑制する作用について説明する。
給気装置60からクリーンエアが第一空間50a内に供給される。また、第二排気装置80が、反応容器排気口11を介して反応容器10内の空気を第一空間50aに通すことなくブース50の外部へ排出する。反応容器10には不図示の開口部が形成されていることから、第一空間50aから反応容器10内へ向かうクリーンエアの流れが形成される。
すなわち、反応容器10内の塵埃の個数を抑制できる。なお、装置の構成上開口部を設けない場合において、反応容器10の構造上隙間が出来てしまっている場合も、本願の効果を奏する。
【0027】
光ファイバ母材製造装置1のメンテナンスや清掃時においては、作業員がブース50内に入り、反応容器10、コアバーナ30及びクラッドバーナ40等のメンテナンス又は清掃を行う。メンテナンス又は清掃等によって、ブース50内にはスート粉等の塵埃が生じ、生じた塵埃が重力方向に落下して、仕切板51の上面に付着する。
しかしながら、本実施形態におけるブース50の仕切板51には、板厚方向に貫通する複数の貫通孔51aが形成されており、複数の貫通孔51aを通じて、仕切板51の上面に付着した塵埃を第二空間50bに向けて落下させることができ、仕切板51の上面における塵埃の清掃を容易に行うことができる。第二空間50bに向けて落下した塵埃は、ブース50の底面53に堆積する。
【0028】
もっとも、仕切板51の清掃を実施しても、仕切板51の上面に塵埃が残る可能性がある。この状態で、多孔質母材Sの製造を開始し、給気装置60からクリーンエアを第一空間50a内に供給すると、第一空間50a内において空気の流れが生じ、仕切板51に付着した塵埃を巻き上げる虞がある。
しかしながら、仕切板51には複数の貫通孔51aが形成されている。さらに、ブース排気口52には第一排気装置70が接続されており、第一排気装置70の作動によって、ブース排気口52を通じて第二空間50b内の空気が外部に排出される。第二空間50b内の空気がブース排気口52から排出されることにより、複数の貫通孔51aを通じて、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れが生じる。すなわち、第一空間50a内の空気を反応容器10内に通すことなく第二空間50bに流動させることが可能となる。仕切板51の上面に付着した塵埃が巻き上げられたとしても、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れに乗り、塵埃は貫通孔51aを通じて第二空間50bに移動する。したがって、仕切板51に塵埃が付着したまま、多孔質母材Sの製造を開始したとしても、反応容器10内に浸入する塵埃の個数を減少でき、製造中の多孔質母材S内に塵埃が混入することを抑制できる。以上より、多孔質母材Sを加熱により透明ガラス化して成る光ファイバ母材内の気泡の発生を抑制できる。
【0029】
また、給気装置60の給気口61から供給されるクリーンエアの流れが、第一空間50aに供給されてから、コアバーナ30及びクラッドバーナ40が配された位置を通過し、さらに仕切板51における複数の貫通孔51aを通過して、第二空間50bに導入されるように、給気口61と、コアバーナ30及びクラッドバーナ40と、仕切板51とが配されている。したがって、給気口61から第二空間50bに向かうクリーンエアの流れの中に、コアバーナ30及びクラッドバーナ40が配されており、コアバーナ30及びクラッドバーナ40の周辺において生じる塵埃を第二空間50bに向けて排出できる。
【0030】
なお、複数の貫通孔51aは仕切板51の全面に形成されているため、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れは、仕切板51の全面に亘って生じる。すなわち、複数の貫通孔51aにおける空気の流れは、第一空間50aから第二空間50bに向かう、鉛直方向に平行な流れ(層流)となり、ブース50の側壁と仕切板51との隅部や、コアバーナ30を支持する第一支持部材31の周辺等に発生する虞のある空気の澱みを防止でき、仕切板51の全面に亘って塵埃を第二空間50bに排出することができる。
また、複数の貫通孔51aを通じて、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れが生じることから、ブース50の底面53に堆積した塵埃が巻き上がり、再び第一空間50a内に浸入することを防止できる。
【0031】
さらに、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れを用い、複数の貫通孔51aを通じて、塵埃を第二空間50bに移動できることから、メンテナンスや清掃後の第一空間50a内に未だ多くの塵埃が存在している状態であっても、これら塵埃を迅速に第二空間50bに排出することができる。よって、メンテナンスや清掃後において、多孔質母材Sの製造を開始するまでに確保していた一定の待機時間(塵埃を落下させるための時間)を短縮又は無くすことが可能となる。すなわち、光ファイバ母材製造装置1を用いた多孔質母材Sの処理能力を向上させることができる。
【0032】
ところで、多孔質母材Sの製造においては、コアバーナ30及びクラッドバーナ40から燃焼ガスが生じ、この燃焼ガスの熱によってガラス微粒子が生成される。この燃焼ガスが反応容器10内に導入されることから、反応容器10の内部や、反応容器10の内部と連通する第一空間50a内の温度は上昇する。すなわち、反応容器10及びブース50は加熱され、熱による劣化が進行することで、劣化した反応容器10やブース50から塵埃が発生する虞がある。なお、反応容器10は、石英製や金属製などのものが一般的に使用されるが、SUS(ステンレス鋼)やアルミなどの金属製であってもよい。
また、燃焼ガスによって加熱され、ブース50、コアバーナ30及びクラッドバーナ40に変形又は緩み等が生じる可能性がある。このような変形又は緩みにより、コアバーナ30及びクラッドバーナ40におけるガラス微粒子を供給する方向が変化し、製造中の多孔質母材Sにおける品質・光学特性のバラツキや、スート割れを発生させる虞がある。
しかしながら、本実施形態の光ファイバ母材製造装置1においては、複数の貫通孔51aを通じて、コアバーナ30及びクラッドバーナ40が配置されている第一空間50aから、第二空間50bに向かう空気の流れが生じる。そのため、燃焼ガスの熱を効率よく第二空間50bに向けて排出できるため、反応容器10及びブース50の熱劣化を抑えることができる。すなわち、熱劣化を原因とする塵埃の発生を抑制することができる。また、燃焼ガスの熱を効率よく第二空間50bに向けて排出できるため、ブース50、コアバーナ30及びクラッドバーナ40の熱変形又は緩み等を抑えることができる。すなわち、多孔質母材Sにおける品質のバラツキ、スート割れ等を防止・抑制することができる。
さらに、ブース50には一般的に透明の部材が用いられるが、この部材に、高い耐熱性を有しないが安価なプラスチック板(アクリル板や塩ビ板等)を用いることができ、光ファイバ母材製造装置1の装置コストを削減できる。
【0033】
なお、本実施形態における仕切板51は、反応容器10の鉛直方向下方に配されているが、このような構成に限定されるものではなく、反応容器10の鉛直方向下方とは異なる位置に仕切板51が設けられる構成であってもよい。このような構成であっても、仕切板51に付着した塵埃を、反応容器10内に通すことなく、第一空間50aから第二空間50bに排出できるため、反応容器10に浸入する塵埃の個数を減らし、製造される光ファイバ母材内の気泡の発生を抑制することができる。
【0034】
また、本実施形態における光ファイバ母材製造装置1は、VAD法を用いた製造装置であるが、これに限定されるものではなく、外付け法を用いた光ファイバ母材製造装置であってもよい。図2は、本実施形態における、外付け法を用いた光ファイバ母材製造装置1Aの概略構成を示す垂直断面図である。なお、図2において、図1に示す光ファイバ母材製造装置1と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2に示す光ファイバ母材製造装置1Aにおいて、反応容器10の内部には、ターゲット部材20が設けられている。外付け法ではターゲット部材20の周囲にガラス微粒子を堆積させる。ターゲット部材20は、コアあるいはコアとクラッドの一部からなる棒状ガラスであったり、後に引き抜かれるダミー部材であったりする。クラッドバーナ40は複数本であってもよく、また、必要に応じて四塩化ゲルマニウム(GeCl)などのドーパント用原料が供給されることもある。
【0035】
以上より、本実施形態によれば、ブース50内の塵埃を反応容器10内に通すことなく排出でき、反応容器10内への塵埃の浸入を抑えて、光ファイバ母材内における気泡の発生を抑制できるという効果がある。
【0036】
<第二実施形態>
図3は、本実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置1Bの概略構成を示す垂直断面図である。なお、図3において、図1に示す第一の実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態におけるコアバーナ30は、第一支持部材31を介して仕切板51に配されている。また、第一支持部材31は弾性部材32を挟持して構成されている。弾性部材32は、弾性を有するゴムや樹脂からなり、仕切板51が振動したときにその振動を吸収し、コアバーナ30の振動を抑制するための部材である。
【0037】
仕切板51には複数の貫通孔51aが形成されていることから、その剛性は貫通孔51aが無い場合に比べて低くなっている。そのため、ブース50に設けられる装置(例えば給気装置60)の作動に伴い、仕切板51の振動が生じる虞がある。仕切板51が振動すると、仕切板51に第一支持部材31を介して固定されているコアバーナ30が振動し、コアバーナ30からのガラス微粒子の供給方向が安定せず、製造される光ファイバ多孔質母材Sにおける品質のバラツキが生じる虞がある。
しかしながら、本実施形態における第一支持部材31には弾性部材32が設けられており、仕切板51が振動したとしてもその振動を弾性部材32が吸収して、コアバーナ30が振動することを防止・抑制できる。よって、本実施形態によれば、コアバーナ30の振動を防止・抑制することにより、多孔質母材Sの品質を安定化できるという効果がある。
【0038】
<第三実施形態>
図4は、本実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置1Cの概略構成を示す垂直断面図である。なお、図4において、図1に示す第一の実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態におけるコアバーナ30は、第二支持部材33を介して、ブース50の底面53に固定されている。第二支持部材33は、鉛直方向に延びる複数の棒状部材からなり、この棒状部材は、仕切板51の貫通孔51aに非接触状態で挿通されている。すなわち、第二支持部材33は、仕切板51と非接触状態に配されている。
また、コアバーナ30と仕切板51との間には、符号hで示す間隔が形成されている。
【0039】
第二支持部材33が仕切板51と非接触状態に配されていることから、仕切板51が振動したとしても、その振動は第二支持部材33に伝達されず、結果としてコアバーナ30の振動を防止できる。よって、本実施形態によれば、コアバーナ30の振動を防止でき、多孔質母材Sの品質を安定化できるという効果がある。
また、コアバーナ30と仕切板51との間に間隔hが形成されていることから、コアバーナ30の周囲における清掃が容易になるという効果がある。さらに、コアバーナ30の周囲において、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れにおける澱みを抑制でき、コアバーナ30の周囲に塵埃が堆積することを防止・抑制できるという効果がある。
なお、本実施形態における第二支持部材33は、底面53に固定されているが、これに限定されるものではなく、ブース50の側壁に固定される構成であってもよい。
【0040】
<第四実施形態>
図5は、本実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置1Dの概略構成を示す垂直断面図である。なお、図5において、図1に示す第一の実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態におけるコアバーナ30は、第三支持部材34を介して、ブース50の外部に配置されるコラム22に固定されている。第三支持部材34は、図示しないが、ブース50の側壁を貫通して設けられている。また、第三支持部材34は、仕切板51と非接触状態に配されている。
また、コアバーナ30と仕切板51との間には、符号hで示す間隔が形成されている。
【0041】
第三支持部材34が仕切板51と非接触状態に配されていることから、仕切板51が振動したとしても、その振動は第三支持部材34に伝達されず、結果としてコアバーナ30の振動を防止できる。よって、本実施形態によれば、コアバーナ30の振動を防止でき、多孔質母材Sの品質を安定化できるという効果がある。
また、コアバーナ30と仕切板51との間に間隔hが形成されていることから、コアバーナ30の周囲における清掃が容易になるという効果がある。さらに、コアバーナ30の周囲において、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れにおける澱みを抑制でき、コアバーナ30の周囲に塵埃が堆積することを防止・抑制できるという効果がある。
【0042】
<第五実施形態>
図6は、本実施形態における、VAD法を用いた光ファイバ母材製造装置1Eの概略構成を示す垂直断面図である。なお、図6において、図1に示す第一の実施形態と同一の要素については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態におけるコアバーナ30は、第四支持部材35を介して、反応容器10の外面に固定されている。なお、反応容器10は、ブース50の側壁又はコラム22に固定され、且つ仕切板51と非接触状態に配されている。そのため、第四支持部材35は、仕切板51と非接触状態に配されている。
また、コアバーナ30と仕切板51との間には、符号hで示す間隔が形成されている。
【0043】
第四支持部材35が仕切板51と非接触状態に配されていることから、仕切板51が振動したとしても、その振動は第四支持部材35に伝達されず、結果としてコアバーナ30の振動を防止できる。よって、本実施形態によれば、コアバーナ30の振動を防止でき、多孔質母材Sの品質を安定化できるという効果がある。
また、コアバーナ30と仕切板51との間に間隔hが形成されていることから、コアバーナ30の周囲における清掃が容易になるという効果がある。さらに、コアバーナ30の周囲において、第一空間50aから第二空間50bに向かう空気の流れにおける澱みを抑制でき、コアバーナ30の周囲に塵埃が堆積することを防止・抑制できるという効果がある。
【0044】
<実施例>
表1に示されるそれぞれの装置で、スート母材を製造した後、脱水、透明ガラス化処理をして、外径φ100mm、有効長1000mmの光ファイバ母材を得た。清掃後から製造開始するまでの時間を、直後及び2時間後にして、それぞれ5本ずつ母材を製造し、母材5本の平均の気泡個数を計数した。また、スート割れが発生した直後に製造した母材の気泡個数を計数した。ブース50の側壁における最高温度も測定している。また、製造した母材に一定倍率のクラッドをつけて光ファイバにしたときに予想されるMFD(Mode Field Diameter)の変動を、母材の屈折率分布の測定結果から推定した。これは比較例1を基準とした。
なお、表1に示すように、給気装置60からのクリーンエアの供給量を調整している。
これは比較例1を基準とした。
【0045】
【表1】

【0046】
上記実施例について考察する。
実施例1と比較例1と比較例2とを比較すると、クリーンエアの供給量を増やしても、MFD変動は大きくならず、むしろ小さくなっており、熱対策の効果が見られる。清掃直後に製造された母材や、スート割れ直後に製造された母材中の気泡が減少しており、気泡削減の効果も見られる。よってガラス微粒子の堆積に影響を与えず、気泡を削減する効果を大きくできる。
また、比較例1では100本ほど母材を生成したところでブース50の側壁が熱により歪んでいくのが観察され、母材の気泡個数も増大の傾向を示した。ブース50内のクリーン度を測定したところ、通常クラス1000未満であるのに対し、クラス3500程度有り、クリーン度が落ちていた。しかし、実施例1では100本の母材を生成してもブース50の側壁の歪みなどは見られず、気泡個数が増大することもなかった。
【0047】
実施例2と実施例3とを比較すると、仕切板51の開口面積(貫通孔51aの開口面積)を広く(開口面積比率36%→74%(仕切板51の面積に対する貫通孔51aの開口面積の比率))してクリーンエア通風量を増大させると、実施例2では、実施例1に比べややMFD変動が大きくなる傾向が見られるが、実施例3ではMFD変動は小さい。
仕切板51の開口面積を大きくし、クリーンエア通風量を増やしても、コアバーナの振動起因の特性変動は発生しない。
【0048】
実施例2と実施例4とを比較すると、仕切板51の開口面積を広くしてクリーンエア通風量を増大させると、実施例2では、実施例1に比べややMFD変動が大きくなる傾向が見られるが、実施例4ではMFD変動は小さい。
仕切板51の開口面積を大きくし、クリーンエア通風量を増やしても、コアバーナ30の振動起因の特性変動は発生しない。
【0049】
実施例5によれば、気泡削減効果がさらに大きくなっている。
【0050】
以上、光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ母材製造方法について説明してきたが、本発明はこれに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【産業上の利用可能性】
【0051】
本発明は、光ファイバ母材製造装置及び光ファイバ母材製造方法に広く適用可能である。
【符号の説明】
【0052】
1 光ファイバ母材製造装置、10 反応容器、20 ターゲット部材、22 コラム(剛性部材)、30 コアバーナ(バーナ)、31 第一支持部材、32 弾性部材、33 第二支持部材、34 第三支持部材、35 第四支持部材、40 クラッドバーナ(バーナ)、50 ブース、50a 第一空間、50b 第二空間、51 仕切板、51a 貫通孔、60 給気装置(給気手段)、61 給気口、70 第一排気装置(排気手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応容器内に配されたターゲット部材にガラス微粒子を堆積させるバーナを備えた光ファイバ母材製造装置であって、
前記反応容器を内在させるブースと、
前記ブースの内部を、第一空間と第二空間とに区画する仕切板と、
前記第一空間内に清浄な空気を供給する給気手段と、を備え、
前記反応容器及び前記バーナは、前記第一空間内に配され、
前記仕切板は、前記第一空間と前記第二空間とを互いに連通する複数の貫通孔を有しており、
前記第二空間内の空気を排出する排気手段が設けられ、
前記複数の貫通孔は、前記仕切り板の全面に亘って形成されていることを特徴とする光ファイバ母材製造装置。
【請求項2】
重力方向に向けて、前記第一空間と前記第二空間とが順に配されていることを特徴とする請求項1に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項3】
前記空気の流れが、前記給気手段から給気口を通して前記第一空間に供給されてから、前記バーナが配された位置を通過し、さらに前記仕切板における前記複数の貫通孔を通過して、前記第二空間に導入されるように、
前記給気口と、前記バーナと、前記仕切板とが配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項4】
前記バーナを複数備え、
前記バーナの一部は、第一支持部材を介して前記仕切板に配されており、
前記第一支持部材は、弾性部材を含んでなることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項5】
前記バーナを複数備え、
前記バーナの一部は、第二支持部材を介して、前記第二空間を形成する前記ブースの内面に固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項6】
前記バーナを複数備え、
前記バーナの一部は、第三支持部材を介して、前記ブースの外部に配される剛性部材に固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項7】
前記バーナを複数備え、
前記バーナの一部は、第四支持部材を介して、前記反応容器の外面に固定されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の光ファイバ母材製造装置。
【請求項8】
請求項1から7のいずれか一項に記載の光ファイバ母材製造装置を用いて、
前記空気を、前記第一空間に供給してから、前記バーナが配された位置を通過させ、さらに前記仕切板における前記複数の貫通孔を通過させて、前記第二空間に導入させつつ、光ファイバ母材を製造することを特徴とする光ファイバ母材製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−6767(P2013−6767A)
【公開日】平成25年1月10日(2013.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−204733(P2012−204733)
【出願日】平成24年9月18日(2012.9.18)
【分割の表示】特願2010−173902(P2010−173902)の分割
【原出願日】平成22年8月2日(2010.8.2)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】