説明

光反射フィルムおよびそれを用いた画像表示用バックライト装置

【課題】
輝度均一性に優れ、かつ高温条件での長時間使用においても輝度の経時的低下が少なく、高画質の画像を長期にわたって維持できる光反射フィルムを提供する。
【解決手段】
フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムであって、該フィルムの少なくとも片面に光安定剤と酸化防止剤を含有する塗布層が設けられており、150℃条件下で100時間熱処理された後の400〜700nmの波長を有する光の平均反射率が85%以上で、かつ、熱処理後のb値から熱処理前のb値を引いた差Δb値が5以下を特徴とする光反射フィルムである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光反射部材用に使用される、フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムの改良に関し、さらに詳しくは液晶画面用のエッジライトおよび直下型ライトの面光源の反射板、およびリフレクターに用いられる部材であって、高温条件下で長期間使用しても反射率、輝度及び輝度均一性に優れた光反射フィルムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液晶画面の照明用器材として、導光板のエッジから冷陰極線管を照明光源とした、いわゆるエッジライト方式が広く使用されている(例えば、特許文献1参照。)。この照明方法において、より光を効率的に活用するため、冷陰極線管の周囲にリフレクターが設けられ、更に導光板から拡散された光を液晶画面側に効率的に反射させるために導光板の下には反射板が設けられている。これにより冷陰極線管からの光のロスを少なくし、液晶画面を明るくする機能を付与している。また、液晶テレビのような大画面用では、エッジライト方式では画面の高輝度化が望めないことから直下型ライト方式が採用されてきている。この方式は、液晶画面の下部に冷陰極線管を並列に設けるもので、反射板の上に平行に冷陰極線管が並べられる。反射板は平面状であったり、冷陰極線管の部分を半円凹状に成形したものなどが用いられる。
【0003】
このような液晶画面用の面光源に用いられるリフレクターや反射板(面光源反射部材と総称する)には、高い反射機能が要求され、従来、白色染料、白色顔料を添加したフィルムや内部に微細な気泡を含有させたフィルムが単独で、もしくはこれらのフィルムと金属板、プラスチック板などとを張り合わせたものが使用されてきた(例えば、特許文献2、特許文献3参照)。近年、液晶画面を使用した用途の拡大はめざましく、これらの光反射フィルムも、据え置き型のパソコン、液晶テレビ、携帯電話のディスプレイ、各種ゲーム機などで広く採用されてきている。このような用途拡大に応じて画面の高輝度化、高精細化が望まれており、照明光源も高出力化や光源ランプ数の増加などの改良が図られてきている。更に液晶テレビのような大画面で、長時間使用などの要求に応えるためには、より高い輝度と耐久性が求められており、特に直下型の光源を使用する場合等においては光源から発光される光が直接当たることとなるために、より高度な反射板の耐久性が求められる。この点、従来のフィルムを使用したリクレクターや反射板では、長時間使用するとフィルムの劣化に伴う黄変が発生し、反射特性が低下し、引いては画面の輝度を低下させるという問題が生じるため、フィルムそのものの劣化に伴う黄変を防止するために、フィルム中に光安定剤を添加する方法や、光安定剤を含有する塗布層を設けたものが開発されている(例えば、特許文献4、特許文献5参照。)。
【特許文献1】特開昭63−62104号公報(特許請求の範囲(1)〜(4))
【特許文献2】特開平6−322153号公報([請求項1]〜[請求項4]、[0009]〜[0024]段落)
【特許文献3】特開平7−118433号公報([請求項2]、[0009]段落、[0014]段落)
【特許文献4】特開2001−287327号公報([請求項2]、[0014]段落)
【特許文献5】特開2002−90515号公報([請求項1]〜[請求項3]、[0019]〜[0033]段落)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルム(白色基材フィルムということがある)に光安定剤を含有する塗布層を設けた場合、紫外光への耐久性には優れるが、高温条件に対して非常に弱く、塗布層が黄変する問題があった。特に、サイドライト型バックライトのランプリフレクターや直下型バックライトに使用される光反射フィルムでは、冷陰極管と該フィルムとの距離が近く、光源からの熱を受けやすい環境にあるために、その影響を受ける可能性が充分にある。また、塗布層と該フィルムの密着性を向上させるために架橋剤を添加した場合、150℃の熱処理にて架橋剤が熱酸化し、更に変色度合いが大きくなるケースがあった。さらにはバックライト中でフィルムが耐電することにより、環境中の埃や塵を引き寄せ、光反射性能を低下させる要因となっている。
【0005】
本発明の目的は、高温条件での長時間使用においても輝度の経時的低下が少なく、高品質を長期にわたって維持できる光反射フィルムおよびそれを用いた画像表示用バックライト装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明によれば、フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、光安定剤と酸化防止剤を含有する塗布層が設けられており、150℃条件下で100時間熱処理された後の400〜700nmの波長を有する光の平均反射率が85%以上で、かつ、熱処理後のb値から熱処理前のb値を引いた差Δb値が5以下であることを特徴とする光反射フィルムおよびそれを用いた画像表示用バックライト装置が提供される。また、本発明の好ましい形態によれば、上記塗布層の固形分に対して、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が0.001重量%以上5.0重量%未満含まれているのが良い。さらには、上記塗布層を設けた面側の光反射フィルムの表面比抵抗値が1.0×1013Ω/□以下であることが好ましい。
【発明の効果】
【0007】
本発明の光反射フィルムでは、高温条件下での使用においても経時的劣化が小さく、平均反射率および輝度均一性に優れ、液晶ディスプレイの画質、明るさを長期に渡って維持することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明において、基材となるフィルムの内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、光安定剤を含有する塗布層を設けることが必要である。
【0009】
光安定剤としては、ヒンダードアミン系、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系、シアノアクリレート系、トリアジン系、ベンゾエート系、蓚酸アニリド系などの有機系の光安定剤、あるいはゾルゲルなどの無機系の光安定剤を用いることができる。好適に用いられる光安定剤の具体例を以下に示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0010】
ヒンダードアミン系: ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物。
【0011】
サリチル酸系: p−t−ブチルフェニルサリシレート、p−オクチルフェニルサリシレート。
【0012】
ベンゾフェノン系:2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン、2,2’−4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、ビス(2−メトキシ−4−ヒドロキシ−5−ベンゾイルフェニル)メタン。
【0013】
ベンゾトリアゾール系: 2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t−オクチルフェノール)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ・t−アミルフェニル)ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)フェノール]、2(2’ヒドロキシ−5’−メタアクリロキシフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(3″,4″,5″,6″−テトラヒドロフタルイミドメチル)−5’−メチルフェニル]ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−アクリロイルエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾール。
【0014】
シアノアクリレート系: エチル−2−シアノ−3,3’−ジフェニルアクリレート。
【0015】
上記以外: ニッケルビス(オクチルフェニル)サルファイド、[2,2’−チオビス(4−tーオクチルフェノラート)]−n−ブチルアミンニッケル、ニッケルコンプレックス−3,5−ジ・t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル・リン酸モノエチレート、ニッケル・ジブチルジチオカーバメート、2,4−ジ−t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ・t−ブチルフェニル−3’,5’−ジ・t−ブチル−4’−ハイドロキシベンゾエート、2−エトキシ−2’−エチルオキザックアシッドビスアニリド、2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール。
【0016】
本発明においては、上記具体例のうち、少なくともヒンダードアミン系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系のいずれかを用いることが好ましく、さらには、これらを併用して用いることが、より好ましい。
【0017】
また、塗布層の形成をより容易にするために、塗布層中の光安定剤に対して、適宜他の樹脂成分を混合することが好ましい。すなわち、樹脂成分および光安定剤をそれぞれ溶解し得る有機溶媒、水、2種以上の有機溶媒の混合液、あるいは有機溶媒/水混合液に樹脂成分と光安定剤を溶解もしくは分散させて塗液状態にして用いることが好ましい態様である。もちろん、樹脂成分と光安定剤を予め別々に有機溶媒、水、有機溶媒混合液、あるいは有機溶媒/水混合液に溶解または分散させたものを任意に混合して使用してもよい。また、予め光安定剤成分と樹脂成分との共重合体を、そのまま塗布材料として用いることも好ましい態様である。もちろん、該共重合体を有機溶媒、水、2種以上の有機溶媒の混合液、あるいは有機溶媒/水混合液に溶解せしめたものを用いてもよい。混合または共重合する樹脂成分は特に限定されないが、その一例を挙げれば、ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、フッ素系樹脂などである。これらの樹脂は単独で用いても、あるいは2種以上の共重合体もしくは混合物としたものを用いてもよい。
【0018】
上記の樹脂製分のうち、アクリル樹脂もしくはメタクリル樹脂を選択して用いることが好ましく、さらにアクリル樹脂もしくはメタクリル樹脂に光安定剤成分を共重合したものを塗布層に使用することが、より好ましい。共重合する場合には、光安定剤モノマー成分に対してアクリルモノマー成分あるいはメタクリルモノマー成分とを共重合することが好ましい。
【0019】
光安定剤モノマー成分としては、例えばベンゾトリアゾール系反応性モノマー、ヒンダードアミン系反応性モノマー、ベンゾフェノン系反応性モノマーなどが好ましく使用できる。ベンゾトリアゾール系モノマーとしては、基体骨格にベンゾトリアゾールを有し、かつ不飽和結合を有するモノマーであればよく、特に限定されないが、例えば2−(2’−ヒドロキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メタクリロキシエチルフェニル)−2H−ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−アクリロイルエチルフェニル)−5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾールなどを挙げることができる。同様に、ヒンダードアミン系反応性モノマー、ベンゾフェノン系反応性モノマーとしては、基体骨格に各々ヒンダードアミン、ベンゾフェノンを有し、かつ不飽和結合を有するモノマーであればよい。ヒンダードアミン系反応性モノマーとしては、例えばビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−5−アクリロイルオキシエチルフェニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−5−アクリロイルオキシエチルフェニルピペリジン重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−5−メタクリロキシエチルフェニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−5−メタクリロキシエチルフェニルピペリジン重縮合物、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル−5−アクリロイルエチルフェニル)セバケート、コハク酸ジメチル・1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−5−アクリロイルエチルフェニルピペリジン重縮合物などを挙げることができる。また、ベンゾフェノン系反応性モノマーとしては、例えば2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−4,4’−テトラヒドロキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−アクリロイルオキシエチルフェニルベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−メタクリロキシエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−4,4’−テトラヒドロキシ−5−メタクリロキシエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−5−アクリロイルエチルフェニルベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ−5−アクリロイルエチルフェニルベンゾフェノンなどを挙げることができる。
【0020】
これらの光安定剤モノマー成分と共重合されるアクリルモノマー成分あるいはメタクリルモノマー成分、またはそのオリゴマー成分としては、アルキルアクリレート、アルキルメタクリレート(アルキル基としてはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、2−エチルヘキシル基、ラウリル基、ステアリル基、シクロヘキシル基など)、および架橋性官能基を有するモノマー、例えばカルボキシル基、メチロール基、酸無水物基、スルホン酸基、アミド基、メチロール化されたアミド基、アミノ基、アルキロール化されたアミノ基、水酸基、エポキシ基などを有するモノマーを例示することができる。更にはアクリロニトリル、メタクリロニトリル、スチレン、ブチルビニルエーテル、マレイン酸、イタコン酸およびそのジアルキルエステル、メチルビニルケトン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酢酸ビニル、ビニルピリジン、ビニルピロリドン、ビニル基を有するアルコキシシラン、不飽和ポリエステルなどとの共重合体としてもよい。
【0021】
これらの光安定剤モノマー成分と共重合するモノマー類との共重合比率は特に限定するものではなく、それぞれの1種または2種以上を任意の割合で共重合することができるが、好ましくは光安定剤モノマー成分の比率が10重量%以上、より好ましくは20重量%以上、更には35重量%以上であることが最も好ましい。もちろん、光安定剤モノマー成分の単独重合体であってもよい。これらの重合体の分子量は特に限定されないが、通常5,000以上、好ましくは10,000以上、更には20,000以上であることが塗布層の強靱性の点で最も好ましい。これらの重合体は有機溶媒、水あるいは有機溶媒/水混合液に溶解もしくは分散した状態で使用される。これら以外にも市販のハイブリッド系光安定ポリマー、例えば、“ユーダブル”(日本触媒(株)製)なども使用することができる。
【0022】
光安定剤を含有する塗布層の厚みは、特に限定しないが、0.5〜15μmが好ましく、より好ましくは1〜10μm、更には2〜7μmであることが最も好ましい。厚みがこの範囲内であれば、塗布層の耐久性が十分得られ、また、輝度が低下することもなく、好ましい。
【0023】
光安定剤を含有する塗布層は、任意の方法で塗布することができる。例えばグラビアコート、ロールコート、スピンコート、リバースコート、バーコート、スクリーンコート、ブレードコート、エアーナイフコート、ディッピングなどの方法を用いることができる。また、塗布後に塗布層を硬化する場合、その硬化方法は、公知の方法をとりうる。例えば熱硬化、あるいは紫外線、電子線、放射線などの活性線を用いる方法、さらにはこれらの組み合わせによる方法などが適用できる。本発明においては熱風オーブンによる熱硬化方法が好ましい。さらに熱風オーブンによる硬化では、材料予熱/恒率乾燥/残率乾燥と、段階的に乾燥温度を上昇させていく方法が、塗布層に溶媒を残留させず、かつ塗剤中に含まれた微粒子を塗布層内で均一に分散させるのに有効である。高温で急激に硬化した場合には、溶媒揮発が激しくなり粒子が凝集するので好ましくない。また、本発明での塗膜硬化には架橋剤などの硬化剤を併用することが好ましい。また、塗布層を設ける方法としては、白色基材フィルム製造時に塗布(インラインコーティング)してもよいし、結晶配向完了後の該白色フィルム上に塗布(オフラインコーティング)してもよい。
【0024】
光安定剤を含有する塗布層は、白色基材フィルム上に直接設けてもよいが、接着性が不足する場合には、該白色フィルムのコロナ放電処理や、下引き処理として易接着層を設けることが好ましい。易接着層には、該白色フィルム製造工程内で設ける方法(インラインコーティング法)でもよく、また、該白色フィルムを製造後、別途塗布して設ける方法(オフラインコーティング法)でもよい。下引き処理に適用する材料は特に限定するものではなく、適宜選択すればよいが、好適なものとしては共重合ポリエステル樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、メタクリル樹脂、および各種カップリング剤などが適用できる。
【0025】
該フィルムの熱酸化を防ぐ方法として、本発明では塗布層に酸化防止剤を添加する。例えば、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、有機金属塩系酸化防止剤などがある。特に、塗布層にイソシアネート架橋剤などを添加する場合には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤が該架橋剤の熱酸化防止に効果的である。その具体例を以下に示すが、もちろんこれらに限定されるものではない。
【0026】
テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、トリス−(3,5,−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イシアヌレイト、N,N’−ヘキサメチレンビス(3,5−ジ−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナミド)、トリエチレングリコール−ビス[3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、2,2−チオ−ジエチレンビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、オクタデシル−3−(3,5−)ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,4,−ビス[(オクチルチオ)メチル]−o−クレゾール、イソオクチル−3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、2,2’−メチレンビス(6−t−ブチル−4−メチルフェニル)、4,4’−ブチリデンビス(6−t−ブチル−3−メチルフェニル)、3,9−ビス[2−〔3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ〕−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5・5]ウンデカン。
【0027】
上記の酸化防止剤の含有量は、塗布層の固形分に対して0.001〜5.0重量%の範囲で添加するのが好ましく、さらには0.1〜3.0重量%、最も好ましくは0.3〜2.0重量%である。酸化防止剤の含有量が上記範囲内であれば、耐熱効果が発揮され、塗膜への分散も良好である。
【0028】
本発明の光反射フィルムは、150℃条件下で100時間熱処理された後の400〜700nmの波長を有する光の平均反射率が、85%以上でなければならず、より好ましくは87%以上、特に好ましくは90%以上であることが望ましい。また、この上限は100%である。平均反射率が85%未満の場合には、適用する液晶ディスプレイによっては輝度が不足する場合がある。なお、本発明で規定される、前記150℃条件下で100時間熱処理された後の400〜700nmの波長を有する光の平均反射率とは、分光光度計を用い、400〜700nmの範囲の分光反射率を10nm間隔で測定したその平均値をさすものとする。
【0029】
更に、上記条件の熱処理後のb値から熱処理前のb値を引いた差Δb値が5以下でなければならず、更に好ましくは4.8、最も好ましくは4.6以下である。Δb値が5以上の場合、熱処理前と熱処理後との反射率が大きく異なり、適用する液晶ディスプレイによっては輝度が不足する場合がある。なお、本発明においてb値とは、分光式色差計を用い、JIS Z−8722に準じて測定したb値をさすものとする。
【0030】
さらに、本発明においては、光拡散性の増加や輝度均一性のために、塗布層中に有機および/または無機の微粒子を添加することが出来る。無機微粒子としては、シリカ、アルミナ、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、ゼオライト、カオリン、タルクなどを用いることができ、有機粒子としては、シリコーン化合物、架橋スチレン、架橋アクリル、架橋メラミンなどを用いることができる。有機および/または無機の微粒子の粒子径は0.05〜15μmが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましい。0.05μm以上であれば光沢度低減の効果が十分得られ、15μm以下であれば表面が必要以上に粗面化されることもなく、また、粒子の脱落も起こりにくく好ましい。また、その含有量は、60重量%以下であることが好ましく、より好ましくは1〜50重量%、さらには5〜30重量%が最も好ましい。含有量がかかる範囲内にあれば、表面光沢度低減の効果が得られ、塗布が容易である上、表面が必要以上に粗面化されることもなく、粒子の脱落が起こりにくく、好ましい。
【0031】
本発明では、光安定剤と酸化防止剤を含有する塗布層中に、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤を添加することが出来る。添加剤としては、例えば、架橋剤、蛍光増白剤、有機の滑剤、帯電防止剤、核剤、カップリング剤などを用いることができる。
【0032】
例えば、塗布層中に架橋剤を添加することは、白色基材フィルムへの密着性が向上し、より好ましいものである。架橋剤としては、例えば、イソシアネート架橋剤、シリコーン架橋剤、ポリオレフィン架橋剤などが挙げられるが、水酸基を持つ化合物と付加重合し、ウレタン結合を形成するイソシアネート架橋剤が好適に用いられる。イソシアネート架橋剤は、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなどが挙げられるが、もちろんこれらに限定されることはない。また、塗布層中の架橋剤の含有量は、5重量%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1〜4重量%、さらには0.5〜3重量%の範囲内であることが最も好ましい。かかる好ましい範囲内にあれば、その効果が十分得られ、また、塗布層を設けた後にフィルムがカールすることもなく好ましい。
【0033】
本発明の光反射フィルムは、上記塗布層を設けた面側の光反射フィルムの表面比抵抗値が1.0×1013Ω/□以下であることが好ましい。より好ましくは1.0×10〜1.0×1012Ω/□、さらに好ましくは1.0×10〜1.0×1010Ω/□である。かかる範囲にあれば、静電気による該フィルム表面の汚染を防止することができ、長期にわたって高品質を維持することができる。なお、塗布層を白色フィルムの両面に設けている場合には、少なくとも一方の面側の表面比抵抗値がかかる範囲を満たしていればよい。
【0034】
さらに、上記表面比抵抗値を満たすためには、基材フィルムの少なくとも片面に光安定剤を含有する塗布層の下引き処理として設けた易接着層に帯電防止剤を添加するか、または該塗布層へ直接、帯電防止剤を添加することが好ましい。
【0035】
帯電防止の材料としては、例えば界面活性剤、イオン系導電性ポリマー、電子伝導性ポリマー、導電性金属酸化物、金属類などが挙げられるが、これに限られることはない。またイオン系導電性成分である界面活性剤、イオン系導電性ポリマーについては、具体的には下記の様なものが挙げられる。
【0036】
界面活性剤としては、スルホン酸塩化化合物、N−アシルアミノ酸またはその塩、アルキルエーテルカルボン酸塩などの陰イオン界面活性剤、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩などの陽イオン界面活性剤、カルボキシベタイン、イミダゾリニウムベタイン、アミノカルボン酸塩などの両性界面活性剤などが挙げられる。中でもスルホン酸塩化化合物は好ましく適用され、具体的にはドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ステアリルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オクチルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸カリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸リチウム、オクチルナフタレンスルホン酸リチウム、オキシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレンスルホン酸カリウム、ブチルスルホン酸ナトリウム、ペンチルスルホン酸ナトリウム、ヘキシルスルホン酸ナトリウム、ヘプチルスルホン酸ナトリウム、オクチルスルホン酸ナトリウム、ノニルスルホン酸ナトリウム、デシルスルホン酸ナトリウム、ウンデシルスルホン酸ナトリウム、ドデシルスルホン酸ナトリウム、トリデシルスルホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、テトラデシルスルホン酸ナトリウム、ペンタデシルスルホン酸ナトリウム、ヘキサデシルスルホン酸ナトリウム、ヘプタデシルスルホン酸ナトリウム、オクタデシルスルホン酸ナトリウム、デシルスルホン酸カリウム、ドデシルスルホン酸カリウム、オクタデシルスルホン酸カリウムなどが挙げられる。
【0037】
イオン系導電性ポリマーとしては、ポリスチレンスルホン酸およびそのアルカリ金属塩、アンモニウム塩などのポリスチレンスルホン酸塩類、アルキルリン酸エステル塩やアルキルエーテルリン酸エステル塩に代表されるリン酸塩系低分子化合物をモノマーとして共重合したリン酸高分子化合物、イオン性官能基を有するポリアクリル酸エステルなどが挙げられる。
【0038】
電子伝導性導電成分である電子伝導性ポリマーとしては、具体的には次の様なものが挙げられる。例えば、ポリアセチレン誘導体、ポリパラフェニレン誘導体、ポリパラフィニレンビニレン誘導体、ポリチオフェン誘導体、ポリアニリン誘導体、ポリピロール誘導体、ポリフラン誘導体、ポリアズレン誘導体などの公知の導電性ポリマーなどがある。さらに、電子伝導性ポリマーの補助成分としてドーパント成分が添加されるが、例えばBr、Cl、Iなどのハロゲン類、BF、PF、SbF、AsFなどのルイス酸、HSO、HClO、HCl、HF、CFSOなどのプロトン酸、FeCl、MoCl、WCl、SnCl、MoFなどの遷移金属ハライドなどの低分子量ドーパントのほか、ポリスチレンスルホン酸誘導体のようなポリマータイプのドーパントが挙げられる。
【0039】
また、導電性金属酸化物としては、ITO、ATOなどの錫化合物、導電性処理が表面に施された酸化チタン、シリカ、酸化インジウム、酸化スズ、酸化亜鉛、酸化バナジウム、酸化ルテニウム、酸化タンタルなどが挙げられる。
【0040】
また、Al、Cr、Cd、Ti、Fe、Cu、In、Ni、Pd、Pt、Rh、Ag、Au、Ru、W、Sn、Zr、Irなどの金属類を蒸着あるいは塗布することによって形成される導電層も本発明に適用することができる。
【0041】
本発明で白色フィルムに設けられる導電層には、バインダー成分、例えばポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フェノール樹脂およびこれらの変性体などが配合されていてもよく、中でも各種被覆物との接着性などを付与出来る点で、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂ウレタン樹脂およびこれらの変性体から選ばれる少なくとも一種を好ましく用いることが出来る。これらのバインダー成分は、水、または有機溶媒などの任意の溶媒に溶解もしくは分散した状態で用いるのが好ましい。
【0042】
本発明で白色フィルムに設けられる導電層には、本発明の効果を阻害しない範囲内で各種の添加剤を添加することが出来る。添加剤としては、例えば、有機または無機の微粒子、顔料、染料、架橋剤、蛍光増白剤、有機の滑剤、帯電防止剤、核剤、カップリング剤などを用いることができる。また、導電層の厚みは0.01〜5μmが好ましく、さらに好ましくは0.05〜3μmである。かかる範囲にあれば、その効果を充分に発揮出来る。
【0043】
白色フィルムに設けられる導電層または光安定剤を含有する塗布層における帯電防止剤の含有量は、乾燥後の被膜重量に対して50重量%以下であることが好ましく、さらには0.01〜20重量%の範囲内であることが好ましい。
【0044】
本発明の光反射フィルムは、光反射性の白色フィルムと、その表面に設けた塗布層とからなり、該白色フィルムとしては、光の反射率が高く、色調に偏りがないことから、フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムであることが必須である。
【0045】
このようなフィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムとは、熱可塑性のポリエステルフィルムに有機、無機の染料、微粒子などを添加したもの;フィルムを構成するポリエステル樹脂に該樹脂成分とは非相溶性の樹脂、および/または有機もしくは無機の粒子を混合して溶融押出しした後、少なくとも1方向に延伸し、内部に微細な気泡を形成させたもの;ポリエステル樹脂に発泡性粒子を添加し、溶融押出することによって発泡させたもの;ポリエステル樹脂に炭酸ガスなどの気体を注入して押出発泡させたものなど、見かけ上白色性を有するものであれば特に限定するものではない。特に本発明の用途においては、より反射率が向上し、輝度が向上するものとして、フィルムを構成するポリエステル樹脂に該樹脂成分とは非相溶性の樹脂、および/または有機もしくは無機の粒子を混合して溶融押出しした後、少なくとも1方向に延伸し、内部に微細な気泡を形成させたものが好ましい。更に内部に微細な気泡を形成させたフィルムの少なくとも片面に、有機もしくは無機の微粒子を添加した熱可塑性樹脂を共押出などの方法によって積層、さらに延伸し、表層部に内層部よりも微細な気泡を形成させた複合フィルムが特に好ましい。
【0046】
該白色基材フィルムを構成するポリエステル樹脂は、寸法安定性や機械的特性が良好で、可視光線域における吸収がほとんどない。ポリエステル樹脂の具体例としては、ポリエチレンテレフタレート(以下、PETと略称する)、ポリエチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート(以下、PENと略称する)、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−シクロヘキシレンジメチレンテレフタレートなどを挙げることができる。もちろん、これらのポリエステルはホモポリマーであってもコポリマーであってもよいが、好ましくはホモポリマーである。コポリマーである場合の共重合成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸、脂環族ジカルボン酸、炭素数2〜15のジオール成分を挙げることができ、これらの例としては、たとえばイソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、スルホン酸塩基含有イソフタル酸、およびこれらのエステル形成性化合物、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、分子量400〜2万のポリアルキレングリコールなどを挙げることができる。
【0047】
これらのポリエステル中には本発明の効果を阻害しない範囲内で各種添加物、たとえば耐熱安定剤、耐酸化安定剤、有機の滑剤、有機、無機の微粒子、耐光剤、帯電防止剤、核剤、カップリング剤などが添加されていてもよい。
【0048】
以下、本発明の好ましい例として、ポリエステルを白色フィルムの基材としたものについて詳述する。本発明の効果がより顕著に発現するには、基材としてポリエステルを用い、フィルム内部に微細な気泡を含有させる必要がある。このためには、(1)発泡剤を含有せしめ押出時や製膜時の熱によって発泡、あるいは化学的分解により発泡させる方法、(2)押出時または押出後に炭酸ガスなどの気体または気化可能な物質を添加し、発泡させる方法、(3)ポリエステルと非相溶性の熱可塑性樹脂を添加し、溶融押出後、1軸または2軸に延伸する方法、(4)有機もしくは無機の微粒子を添加して溶融押出後、1軸または2軸に延伸する方法などを挙げることができる。本発明においては、微細な気泡を形成することにより反射界面を増加させることが好ましく、この点から上記(3)もしくは(4)の方法を用いることが好ましい。
【0049】
上記の方法によって得られる気泡の大きさ(厚み方向の断面積サイズ)は0.5μm〜50μm、好ましくは1μm〜30μmのものが輝度向上の点で好ましい。また、気泡の断面形状は円状、楕円状のいずれでもよい。これらの気泡の数については特に限定されないが、フィルムの厚み方向において10個以上の気泡が存在している構造(このとき、フィルムの面内においてどの位置の厚み方向を観察しても気泡が10個以上存在すること)が反射率向上の点で好ましく、さらには20〜200個が好ましい。これらの気泡の数は、走査型電子顕微鏡S−2100A型((株)日立製作所製)の画像にて観察することができる。すなわち反射板としたときに光源から発せられる光がフィルム表面から入射するが、この入射光が内部の気泡によってすべて反射されることが最も好ましい形態である。実際にはフィルム内部を通過する光もあり、この部分は損失となるが、これをカバーするために入射光側(光源側)とは反対面のフィルム面側にアルミニウム、銀などの金属蒸着を施すことが好ましい。また、内部に微細な気泡を含有させたフィルムの光損失を減少する意味で、該気泡含有ポリエステルフィルムの表面に、有機もしくは無機の微粒子による微細気泡を含有させた層を設けることが好ましい。この表面層は、ポリエステル樹脂に有機もしくは無機の微粒子を含有させ、前記内部気泡含有フィルムの製造時に共押出し複合化した後、少なくとも1方向に延伸することによって得られる。また、表層部の気泡は、内層部の気泡よりも小さい方が輝度の点で好ましい。その比率(表層部の気泡の大きさ/内層部の気泡の大きさ)は特に限定されないが、好ましくは0.05〜0.8、より好ましくは0.07〜0.7、最も好ましくは0.1〜0.6である。気泡の大きさは、添加する粒子のサイズによってコントロールすることができる。
【0050】
ここで、気泡を形成するために添加される、ポリエステル樹脂と非相溶性の樹脂、および内層部、表層部に添加される有機もしくは無機の微粒子について述べる。ポリエステル樹脂と非相溶性の樹脂(以降、非相溶性樹脂と省略する)とは、ポリエステル以外の熱可塑性樹脂であって、かつポリエステル中に粒子状に分散し得るものである。一例を挙げれば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、フッ素樹脂などが好ましい。これらは単独重合体であっても共重合体であってもよく、2種以上を併用してもよい。特にポリエステルとの臨界表面張力差が大きく、延伸後の熱処理によって変形しにくい樹脂が好ましく、ポリオレフィン系樹脂、中でもポリメチルペンテンが特に好ましい。非相溶性樹脂の白色フィルム中の含有量は特に限定されず、製膜時の破れ、非相溶性樹脂を核とした気泡形成による輝度を考慮して選定すればよく、通常は3〜35重量%が好ましく、より好ましくは4〜30重量%、さらには5〜25重量%の範囲内であることが最も好ましい。かかる好ましい範囲内であれば、輝度向上効果が十分得られ、また、製膜時にフィルム破れが発生しにくくなり好ましい。
【0051】
内層部および/または表層部に添加する無機微粒子としては、それ自体を核として気泡を形成し得るものが好ましく、たとえば炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、酸化チタン(アナターゼ型、ルチル型)、酸化亜鉛、硫酸バリウム、硫化亜鉛、塩基性炭酸鉛、雲母チタン、酸化アンチモン、酸化マグネシウム、リン酸カルシウム、シリカ、アルミナ、マイカ、タルク、カオリンなどを用いることができる。これらの中で400〜700nmの可視光域において吸収の少ない炭酸カルシウム、硫酸バリウムを用いることが特に好ましい。可視光域で吸収があると輝度が低下する問題が発生する。有機微粒子の場合には、溶融押出によって溶融しないものが好ましく、架橋スチレン、架橋アクリルなどの架橋微粒子が特に好ましい。また、有機微粒子は中空状のものを用いることもできる。上記の微粒子は単独でも2種以上を併用してもよい。上記微粒子の粒子径は特に限定しないが、通常0.05〜15μm、好ましくは0.1〜10μm、更に好ましくは0.3〜5μmであることが望ましい。かかる好ましい範囲内であれば、気泡形成性が十分であり、表面が必要以上に粗面化されてしまうこともなく好ましい。表層部に微粒子を含有させ、内層部に非相溶樹脂を含有させる場合には、その微粒子を核とした気泡径は内層部に形成される気泡径よりも小さい方が輝度の点で好ましい。さらに、上記微粒子の白色フィルム中の含有量は1〜30重量%が好ましく、より好ましくは2〜25重量%、さらには3〜20重量%が最も好ましい。含有量がかかる好ましい範囲内であれば、輝度向上効果が十分となり、また、製膜時にフィルム破れが発生しにくくなり好ましい。
【0052】
このような気泡を含有した白色フィルムの気泡含有率の目安となる比重は0.1以上1.3未満のものが好ましい。比重が0.1未満の場合にはフィルムとしての機械的強度が不十分であったり、折れやすく取り扱い性に劣るなどの問題が生じる場合がある。一方、1.3を越える場合には気泡の含有率が低すぎて反射率が低下し、輝度が不十分になる傾向にある。また、本発明においては、耐熱性、寸法安定性、長期使用安定性等の点から、該白色フィルムの比重が0.7〜1.1の範囲が好ましく、かつ、主にポリエステルにより構成されていることが好ましい。
【0053】
光反射フィルムとは、前述したように光反射のために面光源に組込まれる板状材であって、具体的には、液晶画面用のエッジライトの反射板、直下型ライトの面光源の反射板、および冷陰極線管の周囲のリフレクター、等に用いられ、画面の色調の点で反射板は白色度が高い方が好ましく、また、黄味より青みがかった色目の方が好ましい。この点を考慮して、基材となる白色フィルム中に蛍光増白剤を添加することが好ましい。蛍光増白剤としては市販のものを適宜使用すればよく、たとえば、“ユビテック”(チバガイギ−社製)、OB−1(イーストマン社製)、TBO(住友精化社製)、“ケイコール”(日本曹達社製)、“カヤライト”(日本化薬社製)、“リューコプア”EGM(クライアントジャパン社製)などを用いることができる。蛍光増白剤の白色フィルム中の含有量は、0.005〜1重量%が好ましく、より好ましくは0.007〜0.7重量%、さらには0.01〜0.5重量%の範囲内であることが最も好ましい。かかる好ましい範囲内にあれば、その効果が十分得られ、また、黄味を帯びてくることもなく好ましい。該白色フィルムが複合フィルムの場合には、蛍光増白剤は表層部に添加することが、より有効である。
【0054】
本発明における白色フィルムの厚みは10〜500μmが好ましく、20〜300μmがより好ましい。厚みが10μm以上であれば、反射率あるいは白色度、色目が低レベルである他、取り扱い性が低下することもなく好ましい。一方、500μm以下であれば、面光源反射部材として液晶ディスプレイなどに用いた場合、重量が重過ぎることもなく、さらには高コストともならず好ましい。また、白色フィルムが複合フィルムである場合、その表層部/内層部の比率は1/30〜1/3が好ましく、1/20〜1/4がより好ましい。表層部/内層部/表層部の3層複合フィルムの場合、該比率は両表層部の合計/内層部で表される。
【0055】
次に本発明の光反射フィルムの製造方法について、その一例を説明するが、かかる例に限定されるものではない。
【0056】
押出機Aと押出機Bを備えた複合製膜装置において、押出機Aには、乾燥したPET85重量部とポリメチルペンテン15重量部と、分子量約4000のポリエチレングリコール1重量部とを混合した材料を供給する。押出機Bには、PET90重量部と、平均粒子系約1μmの炭酸カルシウム10重量部と、蛍光増白剤0.03重量部とを混合した材料を供給する。もちろん押出機A,Bに供給する原料の各成分は事前にペレタイズなどの方法で混合しておいてもよい。押出機A、Bを280〜300℃に加熱し、溶融押出しする。この時に押出機Aの原料が内層、押出機Bの原料が両表面に積層されるように複合化する。押し出されたシートを表面温度10〜60℃の冷却ドラム上で固化させる。この時、均一なシートを得るために静電気を印加してドラムに密着させることが好ましい。冷却固化されたシートを70〜120℃に加熱されたロール群に導き、長手方向に約2〜5倍延伸し、20〜40℃のロール群で冷却する。更に連続的にフィルムの端部をクリップで把持しつつテンター内に導き、90〜120℃に予熱した後、幅方向に3〜6倍延伸する。引き続き連続的に180〜230℃に加熱されたゾーンに導き、約3〜20秒間熱処理を行いその後40℃以下に冷却して白色フィルムを得る。得られた白色フィルムの一方の面に紫外線吸収能を有する化合物、光安定剤、樹脂、酸化防止剤、添加剤を所定の比率で混合した塗液を、乾燥後の塗布厚みが3〜7μmとなるように塗布し、70〜130℃の条件にて乾燥する。
【0057】
このようにして得られる本発明の光反射フィルムは、輝線や輝度不均一性を発生させることなく初期輝度に優れ、かつ長期使用においても劣化が少なく、液晶画面の輝度を維持することができる。
【0058】
[特性の測定方法および評価方法]
(1)基材フィルム内部の気泡数
ミクロトーム((株)日本ミクロトーム研究所製)を用いて、フィルム内部の気泡を潰すことなく厚み方向に切断し、この切片を走査型電子顕微鏡S−2100A型((株)日立製作所製)にてフィルム断面の上部と下部が画像に収まるように倍率を設定し、拡大画像を得る。この画像中のフィルム上部の任意の点から下部に向かって、フィルム表面に対して垂直な線を引き、この線に交わる0.5μm〜50μmの大きさの気泡数を求めた。なお、任意の20点の気泡数を求め、その平均気泡数を算出した。
【0059】
(2)塗布層の厚み
フィルムの断面を、走査型電子顕微鏡S−2100A形((株)日立製作所製)を用いて500〜5,000倍に拡大観察して撮影した断面写真より、塗布層の長さを厚み方向に計測し、拡大倍率から逆算して塗布層の厚みを求めた。なお厚みを求めるに当たっては、互いに異なる測定視野から任意に選んだ計5箇所の断面写真を使用し、その平均値として算出した。
【0060】
(3)平均反射率
分光光度計U−3410(日立製作所(株)製)を用いて、フィルムの光安定剤を有する塗布層面の400〜700nmの範囲の分光反射率を10nm間隔で測定し、その平均値を平均反射率とした。測定ユニットはφ60mmの積分球(型番130−0632)を使用し、10°傾斜スペーサーを取り付けた。また、標準白色板には酸化アルミニウム(型番210−0740)を使用した。平均反射率85%以上が合格で、90%以上であれば非常に優れている。
【0061】
(4)b値測定
分光式色差計SE−2000型(日本電色工業(株)製)を用い、JIS Z−8722に準じてフィルムの光安定剤を有する塗布層面のb値を測定した。試料測定径は30mmφ、測定モードは反射モードであった。
【0062】
(5)バックライト輝度および輝度均一性
直下型バックライト181BLM07(NEC(株)製)を用い、図1に示す装置に準じて測定を行った。バックライト内に貼り合わせられている現行フィルムを剥がし、光安定剤を有する塗布層面を上にして測定サンプル1を貼った。その状態で拡散フィルム3と拡散板4を取付け、冷陰極線管2を1時間点灯して光源を安定させた後に、拡散フィルム3側より色彩輝度計BM−7fast((株)TOPCON製)を用いて輝度(cd/m)を測定した。輝度はバックライト表面を9分割した9点について測定し、その9点の最大値、最小値、平均値から下記式により輝度均一性を求めた。輝度均一性が5%未満が合格で、2.5%未満であれば非常に優れている。
・輝度均一性(%)=(最大値−最小値)/(平均値)×100。
【0063】
(6)密着性評価
塗布層の密着性を、JIS K−5400の碁盤目テープ法に準じて測定した。すきま間隔は1mm、ます目の数は100とし、セロハン粘着テープ“ニチバン405”の18mmを用いた。90/100以上を合格とする。なお、塗布層がフィルムの両面に設けられている場合は、どちらの塗布層の密着性も90/100以上であれば合格とする。
【0064】
(7)耐熱性試験後の平均反射率、輝度
ギアオーブンを用い、下記の条件で耐熱試験を行った。
「耐熱試験条件」
温度150℃、熱処理時間:100時間
熱処理後のサンプルについて上記、(3)、(4)、(5)の方法に準じて平均反射率、b値、輝度を測定した。b値については、下記式よりΔb値を算出し、その大きさを判定した。Δb値が5.0以下であれば合格で、4.6以下であれば非常に優れている。
・Δb=(熱処理後のb)−(熱処理前のb)。
【0065】
(8)表面比抵抗
(株)アドバンテスト製デジタル超高抵抗/微小電流計(R8340/R8430A)を用いて、23℃、65%RHの環境下で24時間放置したサンプルの塗布層側の表面比抵抗を測定した。印可電圧は100Vであった。表面比抵抗値(塗布層がフィルムの両面に設けられている場合は、少なくとも一方の塗布層側の表面比抵抗値)が1.0×1013Ω/□以下であれば合格で、1.0×1012Ω/□以下であれば非常に優れている。
【0066】
(9)フィルムの汚染評価
25℃、50%RH、直径が1μm以上のパーティクルが1.0×10〜5.0×10個/cmの室内環境下でサンプルを30日間放置した後、(3)に従って平均反射率を測定した。平均反射率85%以上が合格で、90%以上であれば非常に優れている。
【実施例】
【0067】
本発明を以下の実施例および比較例を用いて説明するが、特にこれらに限定されるものではない。
【0068】
(実施例1)
押出機Aと押出機Bを有する複合製膜装置に、下記組成の原料を供給した。
・押出機A:180℃で4時間真空乾燥したPET90重量部、ポリメチルペンテン10重量部、及び、分子量4000のポリエチレングリコール1重量部。
・押出機B:平均粒径1.2μmの炭酸カルシウム15重量%を含有したPETチップを180℃で4時間真空乾燥したもの100重量部、及び、蛍光増白剤(OB−1:イーストマン社製)を0.8重量%含有したPETマスターチップを180℃4時間真空乾燥したもの3重量部。
【0069】
押出機A、Bからそれぞれの原料を290℃で溶融押出し、押出機Aの溶融原料が内層に、押出機Bの溶融原料が両表面層となるように合流させTダイよりシート状に押出した。複合フィルムの厚み構成比はB/A/B(7.15/85.7/7.15)であった。このシートを表面温度20℃の鏡面冷却ドラム上でキャストして未延伸シートとした。このシートを90℃に加熱されたロール群で予熱し、95℃で長手方向に3.4倍延伸した。その後、シート端部をクリップで把持して105℃に加熱されたテンター内に導き予熱し、その後連続的に120℃の雰囲気中で幅方向に3.6倍延伸した。更に連続的に210℃の雰囲気中で10秒間の熱処理を行い、総厚み188μmの白色基材フィルムを得た。
【0070】
この白色基材フィルムに、直径100mmのマイクログラビア版・キスコートにて、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を添加した下記調整塗液を、乾燥後の厚みが5.0μmになるように塗布し、乾燥は20m/分にて70℃/100℃/120℃(各ゾーンは10m)と段階的に熱風乾燥し、乾燥後に50℃、60%RHに調温調湿された環境下で72時間のエージング処理をした。かくして得られたフィルムは、表1に示すとおり良好な特性を示すものであった。
【0071】
・塗液:疎水性シリカ粒子“サイロホービック100”(富士シリシア(株)製)を乾燥後の被膜重量に対して10重量%となるように光安定剤“ユータブル”UV−G13(日本触媒(株)製)にサンドミル法によって分散させた後、20重量%溶液となるようにトルエンで希釈して万能攪拌機(回転数160rpm)にて10分間攪拌した。この溶液に、ヒンダードフェノール系酸化防止剤IRGANOX1520L(チバガイギー(株)製)を乾燥後の被膜重量に対して0.5重量%となるように加え、さらにイソシアネート架橋剤“デスモジュールN3200”(住化バイエルウレタン(株)製)を2重量%添加し、万能攪拌機(回転数160rpm)で5分間攪拌後、フィルターで濾過して塗液を調整した。
【0072】
(実施例2)
実施例1で使用したヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー(株)製IRGANOX1520L)を1.0重量%添加し、乾燥後の厚みを3.5μmとすること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは、表1に示す通り、優れた特性であった。
【0073】
(実施例3)
酸化防止剤をヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー(株)製IRGANOX1035)とすること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは表1に示す通り、極めて優れた特性であった。
【0074】
(実施例4)
酸化防止剤にヒンダードアミン系酸化防止剤(ビス(2,2,2,6−テトラメチル−4−ピペルジル)セバケート)を3.0重量%添加すること以外は実施例1と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは表1に示す通り良好であった。
【0075】
(実施例5)
実施例3で使用したヒンダードフェノール系酸化防止剤(チバガイギー(株)製IRGANOX1035)を6.0重量%添加すること以外は実施例3と同様にしてフィルムを得た。得られたフィルムは耐熱試験後の性能に優れるものであったが、実施例3と比較して密着性が悪く、耐熱試験後の塗膜表面に酸化防止剤がブリードアウトした。
【0076】
(実施例6)
実施例3の塗液に、短径1.0μm、長さ10μmの針状単結晶体酸化亜鉛を乾燥後の被膜重量に対して15重量%添加すること以外は、実施例3と同様にしてフィルムを得た。かくして得られたフィルムは耐熱性能に加えて耐汚染性が非常に優れたものであった。
【0077】
(実施例7)
実施例3の基材フィルム作製において、長手方向に延伸したフィルムにインラインで下記調整液を乾燥後の塗布厚みが0.2μmとなるようにコーティングを施し、基材フィルムの表面に帯電防止層を設けたこと以外は実施例3と同様にフィルムを作製した。得られたフィルムは、耐汚染性に優れるものであった。
【0078】
・塗液:架橋性アクリル樹脂エマルジョンAの乾燥後の被膜重量が2重量%となるように精製水で希釈し、三菱化学(株)サフトマーST3600を乾燥後の被膜重量に対して10重量%加えた。
エマルジョンAの組成:メチルメタアクリレート60重量部、エチルアクリレート34重量部、アクリル酸2重量部、N−メチロールアクリルアミド4重量部。
【0079】
(比較例1)
実施例1で得た白色基材フィルムを、そのまま光反射フィルムとして評価をした結果、光沢度および初期輝度には優れるものの、耐熱試験後は黄味が増大し平均反射率、輝度均一性の低下が著しいものであった。
【0080】
(比較例2)
実施例1と同様にして白色基材フィルムを得た。この白色基材フィルム上に、酸化防止剤を添加しない以外は実施例1と同様の光安定剤を含有する塗布層を設けた。その結果、光沢度および初期輝度には優れるものの、耐熱試験後は黄味が増大し平均反射率、輝度均一性の低下が著しいものであった。
【0081】
【表1】

【産業上の利用可能性】
【0082】
本発明は、エッジライト方式および直下型の液晶画面の光反射フィルムに限らず、屋外の電飾板用光反射フィルムなどにも応用することができるが、その応用範囲が、これらに限られるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】面光源の輝度を測定するための、装置構造の概略を示す装置縦断面概略図である。
【符号の説明】
【0084】
1 測定サンプル
2 冷陰極線管
3 拡散フィルム
4.拡散板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フィルム内部に微細な気泡を含有する白色ポリエステルフィルムの少なくとも片面に、光安定剤と酸化防止剤を含有する塗布層が設けられており、150℃条件下で100時間熱処理された後の400〜700nmの波長を有する光の平均反射率が85%以上で、かつ、熱処理後のb値から熱処理前のb値を引いた差Δb値が5以下であることを特徴とする光反射フィルム。
【請求項2】
前記塗布層の固形分に対する酸化防止剤の含有量が0.001重量%以上5.0重量%未満であることを特徴とする請求項1に記載の光反射フィルム。
【請求項3】
前記塗布層に含まれる酸化防止剤が、ヒンダードフェノール系酸化防止剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載の光反射フィルム。
【請求項4】
前記塗布層を設けた面側の光反射フィルムの表面比抵抗値が1.0×1013Ω/□以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の光反射フィルム。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれかに記載の光反射フィルムが少なくとも一部に用いられていることを特徴とする画像表示用バックライト装置。

【図1】
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【公開番号】特開2006−163378(P2006−163378A)
【公開日】平成18年6月22日(2006.6.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−324391(P2005−324391)
【出願日】平成17年11月9日(2005.11.9)
【出願人】(000003159)東レ株式会社 (7,677)
【Fターム(参考)】