説明

光受信システム及び伝送機器

【課題】給電時と無給電時の各々に適した形態で各機器の接続を行うことができる、光受信システム及び伝送機器を提供すること。
【解決手段】上流側から入力された信号を分岐して下流側に出力する分岐器40であって、幹線側入力端子41と、幹線側出力端子42と、分岐側出力端子43と、分岐部44と、切り替え部45とを備える。切り替え部45は、分岐器40に対する給電が行われている場合には、幹線側入力端子41を分岐部44に接続すると共に、分岐側出力端子43を分岐部44に接続し、分岐器40に対する給電が行われていない場合には、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光伝送システムにおいて光信号を受信するための光受信システムと、この光受信システム等に用いられて信号の分岐又は分配を行う伝送機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、光通信技術の進展に伴い、光ケーブルを用いた光伝送システムが普及している。この光伝送システムによれば、数10Km程度の無中継伝送が可能となるため、伝送システムを容易に広域化できる。この光伝送システムは、概略的には、送信者側に配置した光送信機と、受信者側に配置した光受信機(光終端端末装置、ONU:Optical Network Unit)とを、光ケーブルにて構成された長距離伝送路を介して接続して構成されている。このように構成された光伝送システムにおいて、送信側では、TV信号や告知放送信号が混合された電気信号を光送信機によって光信号に変換し、この光信号を光ケーブルを介して送信する。一方、受信側では、この光信号を光受信機を介して受信してRF信号やFM信号に変換し、これらRF信号をテレビ受像機と告知放送受信機に出力する。
【0003】
図20は、従来の光受信システム300の構成図である。この光受信システム300において、光受信機301は、光信号をRF信号に変換した後、このRF信号からFM信号を取得し、これらRF信号とFM信号を混合して出力する。この信号は、同軸ケーブルを介して分岐器302にて分岐され、テレビ受像機303と告知放送受信機304に送信される(例えば、特許文献1参照、図5参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009−33405号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記図20に示した如き従来の光受信機では、テレビ受像機や告知放送受信機の接続形態の観点から問題があった。すなわち、光受信機としては、従来から、無給電式の光受信機も実用化されている。この無給電式の光受信機は、受信者側の電源供給の有無にかかわらず信号が出力できる光受信機であり、給電時には、外部からの電力供給を受けて動作し、停電(無給電)時には、内部のPD(Photo Diode)の起電力により動作することができる光受信機であり、このような無給電式の光受信機を用いることで、無給電時であっても告知放送受信機からの非常用告知放送を行うこと等が可能となる。しかしながら、このような無給電式の光受信機は、停電時の出力が極めて小さい(給電時の出力と比較して例えば数十dB小さい)。そこで、従来、光受信機の下流側の分岐器における信号損失を最小限とすべく、分岐器の幹線端子に告知放送受信機を接続することで、停電時には告知放送受信機のみに信号が伝送できるようにしていた。しかしながら、このような接続形態では、テレビ受像機を分岐器の分岐端子に接続せざる負えないため、複数台のテレビ受像機を接続する場合には、各テレビ受像機に伝送する信号の出力が小さくなり、給電時のテレビ受像の観点からは、改善すべき余地があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、給電時と無給電時の各々に適した形態で各機器の接続を行うことができる、光受信システム及び伝送機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の伝送機器は、上流側から入力された信号を分岐又は分配して下流側に出力する伝送機器であって、上流側からの信号の入力を受ける幹線側入力端子と、下流側へ信号を出力する幹線側出力端子と、下流側へ信号を出力する分岐側出力端子と、分岐部と、切り替え部とを備え、前記分岐部は、上流側からの信号の入力を受ける幹線側内部入力端子と、下流側へ信号を出力するものであって前記幹線側出力端子に接続された幹線側内部出力端子と、下流側へ信号を出力する分岐側内部出力端子とを備え、前記切り替え部は、当該伝送機器に対する給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、当該伝送機器に対する給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する。
【0008】
請求項2に記載の伝送機器は、請求項1に記載の伝送機器において、前記幹線側出力端子又は前記分岐側出力端子に入力された電源を、前記分岐部及び前記切り替え部を介することなく、前記幹線側入力端子に給電する第1給電路を備える。
【0009】
請求項3に記載の伝送機器は、請求項1又は2に記載の伝送機器において、前記切り替え部は、当該伝送機器の下流側に配置された電源供給器から供給され前記幹線側出力端子又は前記分岐側出力端子に入力された電源によって駆動され、前記電源供給器から給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、前記電源供給器から給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する。
【0010】
請求項4に記載の伝送機器は、請求項1から3のいずれか一項に記載の伝送機器において、外部電源から供給された電源の入力を受ける電源入力端子と、前記電源入力端子に入力された電源を、前記分岐部及び前記切り替え部を介することなく、前記幹線側入力端子に給電する第2給電路を備える。
【0011】
請求項5に記載の伝送機器は、請求項4に記載の伝送機器において、前記切り替え部は、前記電源入力端子に入力された電源によって駆動され、前記外部電源から給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、前記外部電源から給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する。
【0012】
請求項6に記載の伝送機器は、請求項1から5のいずれか一項に記載の伝送機器において、前記幹線側出力端子を複数設け、複数の前記幹線側出力端子と前記分岐部の前記幹線側内部出力端子との間に、分配部を設けた。
【0013】
請求項7に記載の光受信システムは、光伝送路を介して送信された光信号をRF信号又はFM信号に変換して出力する光受信機と、前記光受信機にて変換されたRF信号を受信するテレビ受像機と、前記光受信機にて変換されたRF信号又はFM信号を受信する告知放送受信機と、前記光受信機にて変換されたRF信号とFM信号を分岐又は分配し、当該分岐又は分配されたRF信号を前記テレビ受像機に送信すると共に、当該分岐又は分配されたRF信号とFM信号を前記告知放送受信機に送信する伝送機器とを備えた光受信システムであって、前記伝送機器を、前記請求項1から6のいずれか一項に記載の伝送機器として構成した。
【0014】
請求項8に記載の光受信システムは、請求項7に記載の光受信システムにおいて、前記伝送機器と前記告知放送受信機との相互間に、前記伝送機器を介して前記光受信機に対して電源を供給するための電源供給器を配置した。
【発明の効果】
【0015】
このように、請求項1に記載の伝送機器によれば、伝送機器に対する給電が行われている場合には、伝送機器の幹線系統を介して信号をテレビ受像機に出力できるので、伝送機器に対して分配器等を介して複数台のテレビ受像機を接続した場合であっても、各テレビ受像機に対して十分な出力の信号を伝送することができる。また、伝送機器に対する給電が行われていない場合には、分岐部を介することなく、信号を告知放送受信機に出力できるので、分岐部における信号損失を生じさせることなく、告知放送受信機に対して十分な出力の信号を伝送することができる。従って、伝送機器に対して、給電時と無給電時の各々に適した形態で、テレビ受像機や告知放送受信機の接続を行うことができる。
【0016】
また、請求項2に記載の伝送機器によれば、幹線側出力端子又は分岐側出力端子に入力された電源を、切り替え部の切り替え状態に関わらず、幹線側入力端子を介して、その上流の光受信機に供給することができる。従って、切り替え部にサージが発生しなくなり、サージによって切り替え部にストレスが生じることを防止できる。また、電源を分岐器を介して常に光受信機に給電することで、光受信機を自己発熱させて耐湿度性を高めておくことで、光受信機が湿度によりダメージを受けることを防止できる。
【0017】
また、請求項3に記載の伝送機器によれば、電源供給器からの電源供給の有無に応じて切り替え部を自動的に動作させることが可能になるので切り替え部を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。
【0018】
また、請求項4に記載の伝送機器によれば、伝送機器の下流側の電源供給器を省略することができるので、光受信システムを一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0019】
また、請求項5に記載の伝送機器によれば、外部電源からの電源供給の有無に応じて切り替え部を自動的に動作させることが可能になるので切り替え部を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。
【0020】
また、請求項6に記載の伝送機器によれば、分岐機能と分配機能を統合することができ、分配器を別途に設ける必要がなくなるので、光受信システムを一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0021】
また、請求項7に記載の光受信システムによれば、伝送機器に対する給電が行われている場合には、伝送機器の幹線系統を介して信号をテレビ受像機に出力できるので、伝送機器に対して分配器等を介して複数台のテレビ受像機を接続した場合であっても、各テレビ受像機に対して十分な出力の信号を伝送することができる。また、伝送機器に対する給電が行われていない場合には、分岐部を介することなく、信号を告知放送受信機に出力できるので、分岐部における信号損失を生じさせることなく、告知放送受信機に対して十分な出力の信号を伝送することができる。従って、伝送機器に対して、給電時と無給電時の各々に適した形態で、テレビ受像機や告知放送受信機の接続を行うことができる。
【0022】
請求項8に記載の光受信システムによれば、伝送機器を配置した場合においても、伝送機器を使用していない従来の光受信システムと同様に、電源供給器の電源により光受信機を動作させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態1に係る光受信システムの構成図である。
【図2】実施の形態1に係る分岐器の回路図である。
【図3】実施の形態1に係る分岐部の回路図である。
【図4】実施の形態2に係る分岐器の回路図である。
【図5】実施の形態3に係る分岐器の回路図である。
【図6】実施の形態4に係る分岐器の回路図である。
【図7】実施の形態5に係る分岐器の回路図である。
【図8】実施の形態6に係る分岐器の回路図である。
【図9】実施の形態7に係る分岐器の回路図である。
【図10】実施の形態8に係る分岐器の回路図である。
【図11】実施の形態9に係る分岐器の回路図である。
【図12】実施の形態10に係る分岐器の回路図である。
【図13】実施の形態11に係る分岐器の回路図である。
【図14】実施の形態12に係る分岐器の回路図である。
【図15】実施の形態13に係る分岐器の回路図である。
【図16】実施の形態14に係る光受信システムの構成図である。
【図17】実施の形態14に係る分配器の回路図である。
【図18】実施の形態14に係る分配部の回路図である。
【図19】実施の形態15に係る分配器の回路図である。
【図20】従来の光受信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る光受信システム及び伝送機器の各実施の形態を詳細に説明する。ただし、これら各実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0025】
〔実施の形態1〕
最初に、実施の形態1について説明する。この実施の形態1は、最も簡易に構成された分岐器に係る形態である。
【0026】
(構成)
図1は、実施の形態1に係る光受信システム1の構成図である。この図1に示すように、光受信システム1は、光受信機10と、1台の告知放送受信機20と、複数台のテレビ受像機30とを、分岐器40及び分配器50を介して、図示のように接続して構成されている。また、この光受信システム1には、パワーインサータ(各図では「PI」と示す)60が配置されている。なお、告知放送受信機20及びテレビ受像機30については、従来と同様に構成することができるので、その詳細な説明は省略する。また、光受信機10、分配器50、及びパワーインサータ60についても、基本的には従来と同様に構成することができるので、以下では、特に本実施の形態に関連する構成のみを説明し、その他の詳細な説明は省略する。
【0027】
(構成−光受信機)
光受信機10は、電源供給の有無にかかわらず光電変換した信号を出力することができる無給電式の光受信機であって、PD、アンプ、出力端子11を備えて構成されている(PD及びアンプの図示は省略する)。この光受信機10は、当該光受信機10に対するパワーインサータ60からの給電が行われている場合には、当該パワーインサータ60から供給された電力を出力端子11を介して受電し、この電力を用いて、PDにて光信号を電気信号(以下、RF信号)に変換し、このRF信号からFM信号を取得し、これらRF信号とFM信号を混合して出力端子11を介して外部に出力する。また、光受信機10は、当該光受信機10に対するパワーインサータ60からの給電が行われていない場合には、PDを無バイアスモードで駆動することにより起電力を発生させ、この電力を用いてRF信号を生成し、このRF信号から取得されたFM信号を出力端子11を介して外部に出力する。以下では、光受信機10から出力されるRF信号、FM信号、あるいはこれらの混合信号を、特に相互に区別する必要がない場合には単に「信号」と称する。このような無給電式の光受信機10の具体的な回路構成としては、上述の特許文献1に開示されている構成等を適用することができる。なお、当該光受信機10に対するパワーインサータ60からの給電が行われている場合とは、通常は非停電時を意味し、当該光受信機10に対するパワーインサータ60からの給電が行われていない場合とは、通常は停電時を意味するが、後者の場合としては、非停電時であっても、パワーインサータ60が故障したり、パワーインサータ60の電源が誤って抜かれたりする場合も含み得る。以下では、光受信システム1に配置された各機器に対して電源が供給されている状態を「給電時」と称し、これら各機器に対して電源が供給されていない状態をその原因に関わらず「無給電時」と称する。
【0028】
(構成−分岐器)
分岐器40は、上流側から入力された信号を分岐して下流側に出力する伝送機器である。図2には、分岐器40の回路図を示す。この図2に示すように、分岐器40は、幹線側入力端子41、幹線側出力端子42、分岐側出力端子43、分岐部44、切り替え部45、直流カットコンデンサ46〜48、及びチョークコイル49を備えて構成されている。
【0029】
幹線側入力端子41は、上流側からの信号の入力を受ける入力端子であり、光受信機10の出力端子11と同軸ケーブルを介して接続されている。幹線側出力端子42は、下流側へ信号を出力する端子であり、分岐部44の後述する幹線側内部出力端子44bと接続されると共に、分岐器40の下流の分配器50と同軸ケーブルを介して接続されている。分岐側出力端子43は、下流側へ信号を出力する端子であり、分岐器40の下流のパワーインサータ60と同軸ケーブルを介して接続されている。
【0030】
分岐部44は、従来の一般的な分岐器と同様の機能を有するもので、上流側からの信号の入力を受ける幹線側内部入力端子44aと、下流側へ信号を出力するものであって直流カットコンデンサ47を介して幹線側出力端子42に接続された幹線側内部出力端子44bと、下流側へ信号を出力する分岐側内部出力端子44cとを備える(これら各端子は図3に図示)。切り替え部45は、幹線側入力端子41、幹線側出力端子42、及び分岐側出力端子43と、分岐部44とを、切り替え可能に接続するものであり、具体的には、第1スイッチ45aと第2スイッチ45bを備えて構成されている。これら第1スイッチ45aや第2スイッチ45bは、手動の機械式スイッチであって、ユーザやメンテナンス者が任意のタイミングで手動操作することができる。直流カットコンデンサ46は、幹線側入力端子41への直流成分の流入をカットするコンデンサであり、直流カットコンデンサ47は、幹線側出力端子42への直流成分の流入をカットするコンデンサであり、直流カットコンデンサ48は、分岐側出力端子43への直流成分の流入をカットするコンデンサである。
【0031】
チョークコイル49は、分岐側出力端子43に入力された電源を、分岐部44及び切り替え部45を介することなく、幹線側入力端子41に給電する第1給電路を構成する。この構成では、第1スイッチ45aや第2スイッチ45bが図4の点線側(給電時)と実線側(無給電時)のいずれに切り替えられている場合であっても、この切り替え状態に関わらず、幹線側入力端子41と分岐側出力端子43とがチョークコイル49を介して接続される。このため、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に入力された電源が、チョークコイル49を介して幹線側入力端子41に入力され、その上流の光受信機10に供給される。従って、第1スイッチ45a及び第2スイッチ45bが点線側に切り替えられている場合であって、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に入力された電源が幹線側出力端子42に入力されている場合において、間違えて又は故意に第1スイッチ45a及び第2スイッチ45bが実線側に切り替えられた場合であっても、第1スイッチ45aや第2スイッチ45bにサージが発生しなくなり、サージによって第1スイッチ45aや第2スイッチ45bにストレスが生じることを防止できる。また、一般に光受信機10は屋外に設置されることが多く、光受信機10を電源OFF状態としたままで長期間放置しておくと、光受信機10が湿度によりダメージを受けることがあるが、パワーインサータ60からの電源を分岐器40を介して常に光受信機10に給電することで、光受信機10を自己発熱させて耐湿度性を高めておくことで、光受信機10が湿度によりダメージを受けることを防止できる。ただし、分岐器40を非電通とする場合には、チョークコイル49を省略してもよく、このように分岐器40を非電通とした場合であっても、光受信機10と分岐器40の相互間にパワーインサータ60を配置することで、光受信機10への電源供給を行うことが可能になる。あるいは、幹線側入力端子41と幹線側出力端子42とをチョークコイル49を介して接続してもよく、この場合には、パワーインサータ60を分岐器40の幹線側出力端子42の下流側に配置することで、光受信機10への電源供給を行うことが可能になる。
【0032】
(構成−分岐器−分岐部)
さらに、分岐器40の分岐部44の構成について説明する。図3には、分岐部44の回路図を示す。この図3に示すように、分岐部44は、上述の幹線側内部入力端子44a、幹線側内部出力端子44b、及び分岐側内部出力端子44cに加えて、高周波トランス44d及び抵抗44eを図示のように接続して構成されている。この図3から明らかなように、分岐部44の内部の送電系統は、幹線側内部入力端子44aから幹線側内部出力端子44bに至る系統が幹線系統となっており、幹線側内部入力端子44aから分岐側内部出力端子44cに至る系統が分岐線系統となっている。
【0033】
(構成−パワーインサータ)
図1において、パワーインサータ60は、光受信機10に対してDC電源(電圧)を給電するための電源供給器である。このパワーインサータ60は、分岐器40の分岐側出力端子43と告知放送受信機20との相互間に接続されている。
【0034】
(動作)
次に、このように構成された光受信システム1の動作について説明する。まず、給電時には、第1スイッチ45a及び第2スイッチ45bを図2の点線の状態に切り替えることにより、幹線側入力端子41を分岐部44の幹線側内部入力端子44aに接続し、分岐側出力端子43を分岐部44の分岐側内部出力端子44cに接続する。この状態においては、パワーインサータ60から供給された電力が、分岐器40の分岐側出力端子43、チョークコイル49、及び幹線側入力端子41を順次介して、光受信機10に供給される。そして、光受信機10の出力端子から出力された信号が、分岐器40の幹線側入力端子41に入力され、分岐部44で分岐されて、幹線側出力端子42と分岐側出力端子43を介して出力される。幹線側出力端子42から出力された信号は、分配器50で分配されて、各テレビ受像機30に入力される。分岐側出力端子43から出力された信号は、告知放送受信機20に入力される。この結果、テレビ受像機30によるTV受像と、告知放送受信機20による告知放送が可能になる。
【0035】
特に、このような給電時の動作によれば、幹線側入力端子41から入力された信号のうち、大部分を分岐部44を介して幹線側出力端子42に出力し(損失約1dB)、残りの部分を分岐側出力端子43に出力することができる(損失約10dB)。このため、分岐器40の下流側において、分配器50を介して複数のテレビ受像機30に信号を分配した場合であっても、各テレビ受像機30に対して十分な出力の信号を送信することが可能になる。
【0036】
一方、無給電時には、第1スイッチ45a及び第2スイッチ45bを図2の実線の状態に切り替えることにより、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する。この状態においては、光受信機10は無給電時の所定の機能に従って、出力端子11からFM信号を出力する。そして、このFM信号が、分岐器40の幹線側入力端子41に入力され、幹線側出力端子42から出力される。分岐側出力端子43から出力されたFM信号は、告知放送受信機20に入力される。この結果、無給電時においても、告知放送受信機20による告知放送が可能になる。
【0037】
ここで、上述したように、無給電時における光受信機10からのFM信号の出力は、給電時に比べて極めて小さいが(給電時の出力と比較して約40dB程度小さいが)、このような無給電時の動作によれば、幹線側入力端子41に入力された信号の全てを、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に出力することができる(損失約0dB)。この結果、無給電時においても、告知放送受信機20に対して十分な出力の信号を送信することが可能になる。
【0038】
なお、このような給電時と無給電時における第1スイッチ45aと第2スイッチ45bの手動切り替えの操作忘れ等を防止するため、告知放送受信機20からユーザに対して、当該告知放送受信機20に対する外部電源からの電源の供給状態に応じて、ユーザに対する注意喚起を音声や表示により出力してもよい。例えば、告知放送受信機20の図示しない制御部は、当該告知放送受信機20に対する外部電源からの電源の供給状態を監視しており、電源が所定時間以上遮断された場合であって、かつ、自己に対して上流側から所定レベル以上の信号が入力されなくなった場合には、停電等が発生したものの、ユーザが第1スイッチ45aや第2スイッチ45bの手動切り替えを忘れているために信号の入力がない可能性が高いとし、「第1スイッチ及び第2スイッチを無給電側に切り替えて下さい」のような音声メッセージを出力したり、同様の文字メッセージを図示しない液晶パネル等に表示したり、図示しないスイッチ確認要求灯の如き所定の表示灯を点灯又は点滅させたりすることで、ユーザに対する注意喚起を行ってもよい。また、その後、電源が所定時間以上継続して供給された場合であって、かつ、自己に対して上流側から所定レベル以上の信号が入力されなくなった場合には、停電等が復旧したものの、ユーザが第1スイッチ45aや第2スイッチ45bの手動切り替えを忘れているために信号の入力がない可能性が高いとし、「第1スイッチ及び第2スイッチを給電側に切り替えて下さい」のような音声メッセージを出力したり、同様の文字メッセージを液晶パネル等に表示したり、スイッチ確認要求灯の如き所定の表示灯を点灯又は点滅させたりすることで、ユーザに対する注意喚起を行ってもよい。
【0039】
(効果)
このように実施の形態1によれば、分岐器40に対する給電が行われている場合には、分岐器40の幹線系統を介して信号をテレビ受像機30に出力できるので、分岐器40に対して分配器50等を介して複数台のテレビ受像機30を接続した場合であっても、各テレビ受像機30に対して十分な出力の信号を伝送することができる。また、分岐器40に対する給電が行われていない場合には、分岐部44を介することなく、信号を告知放送受信機20に出力できるので、分岐部44における信号損失を生じさせることなく、告知放送受信機20に対して十分な出力の信号を伝送することができる。従って、分岐器40に対して、給電時と無給電時の各々に適した形態で、テレビ受像機30や告知放送受信機20の接続を行うことができる。
【0040】
〔実施の形態2〕
次に、実施の形態2について説明する。この実施の形態2は、実施の形態1と同様の分岐器に対して、さらに、幹線側出力端子からの電源供給を可能とした形態である。ただし、実施の形態2の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態1と同様であるものとし、実施の形態1と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態1の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0041】
(構成)
図4は、実施の形態2に係る分岐器70の回路図である。この図4に示すように、分岐器70において、幹線側入力端子41と幹線側出力端子42とを接続する線路には、チョークコイル71、72とダイオード73が設けられており、幹線側入力端子41と分岐側出力端子43とを接続する線路には、実施の形態1のチョークコイル49に加えて、チョークコイル74とダイオード75が設けられている。チョークコイル71、72は、幹線側入力端子41と幹線側出力端子42とを、切り替え部45を介することなく、相互に接続する第1給電路を構成する。チョークコイル49、74は、幹線側入力端子41と分岐側出力端子43とを、切り替え部45を介することなく、相互に接続する第1給電路を構成する。このような構成によれば、パワーインサータ60を、幹線側出力端子42の下流側と分岐側出力端子43の下流側とのいずれに設けた場合であっても、光受信機10への電源供給を行うことができ、光受信システム1の構成の自由度を高めることができる。ダイオード73は、幹線側出力端子42への電源の逆流を防止するものであり、ダイオード75は、分岐側出力端子43への電源の逆流を防止するものである。また、この構成では、幹線側出力端子42分岐側出力端子43の両方から電圧が印加された場合、電圧源同士の接続になるために電源が故障する可能性があるが、ダイオード73、75を入れているため、電源同士の衝突を防止することができる。
【0042】
(効果)
このように実施の形態2によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、パワーインサータ60を、幹線側出力端子42の下流側と分岐側出力端子43の下流側とのいずれに設けることもできるので、光受信システム1の構成の自由度を高めることができる。
【0043】
〔実施の形態3〕
次に、実施の形態3について説明する。この実施の形態3は、実施の形態1と同様の分岐器の切り替え部を、当該分岐器の下流側に配置された電源供給器から供給された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態3の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態1と同様であるものとし、実施の形態1と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態1の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0044】
(構成)
図5は、実施の形態3に係る分岐器80の回路図である。この図5に示すように、分岐器80には、リレー81、82とチョークコイル83が設けられている。これらリレー81、82は、分岐側出力端子43に接続されており、分岐側出力端子43の下流側に配置されたパワーインサータ60から供給され分岐側出力端子43に入力された電源によって駆動される。このうち、一方のリレー81は、第1スイッチ45aを駆動するものであり、他方のリレー82は、第2スイッチ45bを駆動するものである。そして、給電時には、リレー81は、幹線側入力端子41を分岐部44の幹線側内部入力端子44aに接続し、他方のリレー82は、分岐側出力端子43を分岐部44の分岐側内部出力端子44cに接続する。無給電時には、これらリレー81、82は、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する。また、チョークコイル83は、リレー81、82のコイルラインに対する交流成分をカットするコイルであり、分岐側出力端子43とリレー81、82の相互間に接続されている。ただし、リレー81、82の駆動電流が小さい場合には、チョークコイル83に代えて、単なるコイルを使用してもよい。また、リレー81、82のコイルで交流成分をカットできる場合には、チョークコイル83を省略してもよい。
【0045】
(効果)
このように実施の形態3によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、パワーインサータ60からの電源供給の有無に応じて切り替え部45を自動的に動作させることが可能になるので切り替え部45を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。
【0046】
〔実施の形態4〕
次に、実施の形態4について説明する。この実施の形態4は、実施の形態2と同様の分岐器の切り替え部を、実施の形態3と同様に、当該分岐器の下流側に配置された電源供給器から供給された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態4の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態2、3と同様であるものとし、実施の形態2、3と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態2、3の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0047】
(構成)
図6は、実施の形態4に係る分岐器90の回路図である。この図6に示すように、分岐器90には、リレー91、92が設けられている。これらリレー91、92は、分岐側出力端子43に接続されており、分岐側出力端子43の下流側に配置されたパワーインサータ60から供給され分岐側出力端子43に入力された電源によって駆動される。このうち、一方のリレー91は、第1スイッチ45aを駆動するものであり、他方のリレー92は、第2スイッチ45bを駆動するものである。そして、給電時には、リレー91は、幹線側入力端子41を分岐部44の幹線側内部入力端子44aに接続し、他方のリレー92は、分岐側出力端子43を分岐部44の分岐側内部出力端子44cに接続する。無給電時には、これらリレー91、92は、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する。
【0048】
(効果)
このように実施の形態4によれば、実施の形態2と同様の効果に加えて、実施の形態3と同様に、パワーインサータ60からの電源供給の有無に応じて切り替え部45を自動的に動作させることが可能になるので、切り替え部45を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。
【0049】
〔実施の形態5〕
次に、実施の形態5について説明する。この実施の形態5は、実施の形態3と同様の分岐器の切り替え部を、電気式スイッチとして構成した形態である。ただし、実施の形態5の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態3と同様であるものとし、実施の形態3と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態3の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0050】
(構成)
図7は、実施の形態5に係る分岐器100の回路図である。この図7に示すように、分岐器100には、切り替え部101、直流カットコンデンサ102〜106、及び直流用コイル107が設けられている。切り替え部101は、給電時には、幹線側入力端子41を分岐部44の幹線側内部入力端子44aに接続すると共に、分岐側出力端子43を分岐部44の分岐側内部出力端子44cに接続し、無給電時には、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する切り替え手段である。
【0051】
この切り替え部101は、第1〜第4回路ブロック108〜111を備えて構成されている。概略的には、給電時には、第1回路ブロック108及び第2回路ブロック109がオンになると共に、第3回路ブロック110及び第4回路ブロック111がオフになり、無給電時には、第1回路ブロック108及び第2回路ブロック109がオフになると共に、第3回路ブロック110及び第4回路ブロック111がオンになる。具体的には、第1回路ブロック108は、幹線側入力端子41と分岐部44を接続する線路に配置されたピンダイオード108aと、この線路から分岐された線路に配置された交流カットコイル108bと、ピンダイオード108a用の電流制限抵抗108cを備えて構成されている。第2回路ブロック109は、分岐部44と分岐側出力端子43を接続する線路に配置されたピンダイオード109aと、この線路から分岐された線路に配置された交流カットコイル109bと、ピンダイオード109a用の電流制限抵抗109cを備えて構成されている。第3回路ブロック110と第4回路ブロック111は、幹線側入力端子41と分岐側出力端子43とを接続する線路に配置されたFET110a、111aと、これらFET110a、111aに対してバイアス電圧をかけるための抵抗110b、110c、111b、111cとを備えて構成されている。直流用コイル107は、分岐側出力端子43からピンダイオード108aに直流電流を流すためのコイルである。
【0052】
(動作)
このように構成された切り替え部101において、給電時には、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に電圧が印加されると、交流カットコイル108bと電流制限抵抗108cを介して、ピンダイオード108aに電流が流れることで、当該ピンダイオード108aのインピーダンスが小さくなると共に、交流カットコイル109bと電流制限抵抗109cを介して、ピンダイオード109aに電流が流れることで、当該ピンダイオード109aのインピーダンスが小さくなる。従って、第1回路ブロック108及び第2回路ブロック109がオンになり、分岐側出力端子43と幹線側入力端子41とを分岐部44を介して接続する線路が実質的に接続状態になる。また、給電時には、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に電圧が印加されると、FET110a、111aのゲート−ソース間に負電圧(ソース電圧に対してゲート電圧が低い)が印加され、FET110a、111aのインピーダンスが大きくなるので、第3回路ブロック110及び第4回路ブロック111がオフになり、分岐側出力端子43と幹線側入力端子41とを直接接続する線路が実質的に非接続状態になる。
【0053】
一方、無給電時には、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に電圧が印加されないことから、ピンダイオード108a、109aに電流が流れないために、当該ピンダイオード108a、109aのインピーダンスが大きくなり、第1回路ブロック108及び第2回路ブロック109がオフになって、分岐側出力端子43と幹線側入力端子41とを分岐部44を介して接続する線路が実質的に非接続状態になる。また、この無給電時には、パワーインサータ60から分岐側出力端子43に電圧が印加されないことから、FET110a、111aのゲート−ソース間電圧が0Vになり、FET110a、111aのインピーダンスが小さくなるので、第3回路ブロック110及び第4回路ブロック111がオンになり、分岐側出力端子43と幹線側入力端子41とを直接接続する線路が実質的に接続状態になる。なお、FET111aのソースは、分岐側出力端子43とピンダイオード109aとを接続する線路にできるだけ短距離で接続することが好ましく、FET110aのソースは、ピンダイオード108aと直流カットコンデンサ102を接続する線路にできるだけ短距離で接続することが好ましいが、FET111aのドレインがピンダイオード108aと直流カットコンデンサ102を接続する線路に短距離で接続できる場合には、第3回路ブロック110は省略してもよい。
【0054】
(効果)
このように実施の形態5によれば、実施の形態3と同様の効果に加えて、切り替え部101を電気式のスイッチとして構成することで、その信頼性を一層向上させることができる。さらに、実施の形態3と同様に、給電の有無に応じて切り替え部101を自動的に動作させることが可能になるので、切り替え部101を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。
【0055】
〔実施の形態6〕
次に、実施の形態6について説明する。この実施の形態6は、実施の形態5と同様の分岐器に対して、分岐側出力端子ではなく幹線側出力端子からの電源供給を可能とした形態である。ただし、実施の形態6の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態5と同様であるものとし、実施の形態5と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態5の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0056】
(構成)
図8は、実施の形態6に係る分岐器120の回路図である。この図8に示すように、分岐器120には、分岐側出力端子43とピンダイオード109aとを接続する線路に直流カットコンデンサ121が配置されており、この線路から幹線側出力端子42と直流カットコンデンサ104との間に至る線路にコイル122が設けられている。この構成によれば、給電時には、パワーインサータ60から幹線側出力端子42に電圧が印加されると、直流用コイル107を介して、ピンダイオード108aに直流電流が流れる。また、コイル122を介して、ピンダイオード109aに直流電流が流れると共に、FET111aに直流バイアスが印加され、第1〜第4回路ブロック108〜111が実施の形態5と同様に動作する。
【0057】
(効果)
このように実施の形態6によれば、幹線側出力端子42の下流側にパワーインサータ60を配置した場合であっても、実施の形態5と同様の効果を得ることができ、光受信システム1の構成の自由度を高めることができる。
【0058】
〔実施の形態7〕
次に、実施の形態7について説明する。この実施の形態7は、実施の形態5と同様の分岐器に対して、実施の形態2と同様に、分岐側出力端子に加えて幹線側出力端子からの電源供給を可能とした形態である。ただし、実施の形態7の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態2、5と同様であるものとし、実施の形態2、5と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態2、5の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0059】
(構成)
図9は、実施の形態7に係る分岐器130の回路図である。この図9に示すように、分岐器130には、チョークコイル49、71、72、74、ダイオード73、75、及びコイル131が設けられている。この構成では、分岐側出力端子43の下流側にパワーインサータ60を配置した場合、給電時には、チョークコイル49、ダイオード75、チョークコイル74、幹線側入力端子41を順次経る第1給電路を介して、光受信機10に電源が給電される。また、幹線側出力端子42の下流側にパワーインサータ60を配置した場合、給電時には、チョークコイル71、ダイオード73、チョークコイル72、幹線側入力端子41を順次経る第1給電路を介して、光受信機10に電源が給電される。また、ダイオード75によって、分岐側出力端子43への電源の逆流が防止され、ダイオード73によって、幹線側出力端子42への電源の逆流が防止される。また、幹線側出力端子42と分岐側出力端子43の両方から電圧が印加された場合であっても、ダイオード73、75を入れているため、電源同士の衝突を防止することができる。コイル131は、ピンダイオード109aに直流電流を流すためのコイルである。
【0060】
(効果)
このように実施の形態7によれば、実施の形態5と同様の効果に加えて、パワーインサータ60を、幹線側出力端子42の下流側と分岐側出力端子43の下流側とのいずれに設けることもできるので、光受信システム1の構成の自由度を高めることができる。
【0061】
〔実施の形態8〕
次に、実施の形態8について説明する。この実施の形態8は、実施の形態1と同様の分岐器の切り替え部を、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態8の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態1と同様であるものとし、実施の形態1と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態1の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0062】
(構成)
図10は、実施の形態8に係る分岐器140の回路図である。この図10に示すように、分岐器140には、電源入力端子141とチョークコイル142が設けられている。電源入力端子141は、図示しないACアダプタ(外部電源)から供給されたDC電源の入力を受ける端子である。チョークコイル142は、電源入力端子141に入力された電源を、分岐部44及び切り替え部45を介することなく、幹線側入力端子41に給電する第2給電路を構成する。この構成によれば、ACアダプタから電源入力端子141に供給された電源を、切り替え部45の切り替え状態に関わらず、幹線側入力端子41を介して光受信機10に供給することができる。このため、図1のパワーインサータ60の機能を分岐器140に持たせることができ、パワーインサータ60を省略することができる。
【0063】
(効果)
このように実施の形態8によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、分岐器140の下流側のパワーインサータ60を省略することができるので、光受信システム1を一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0064】
〔実施の形態9〕
次に、実施の形態9について説明する。この実施の形態9は、実施の形態3と同様の分岐器の切り替え部を、実施の形態8と同様に、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態9の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態3、8と同様であるものとし、実施の形態3、8と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態3、8の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0065】
(構成)
図11は、実施の形態9に係る分岐器150の回路図である。この図11に示すように、分岐器150においては、電源入力端子141とチョークコイル142を接続する線路に、リレー81、82が接続されている。そして、外部電源から電源入力端子141を介して給電が行われている場合には、リレー81は、第1スイッチ45aを図示点線側に切り替えることによって、幹線側入力端子41を分岐部44の幹線側内部入力端子44aに接続し、リレー82は、第2スイッチ45bを図示点線側に切り替えることによって、分岐側出力端子43を分岐部44の分岐側内部出力端子44cに接続する。また、外部電源から電源入力端子141を介して給電が行われていない場合には、これらリレー81、82は、第1スイッチ45aと第2スイッチ45bを図示実線側に切り替えることによって、幹線側入力端子41を、分岐部44を介することなく、分岐側出力端子43に接続する。
【0066】
(効果)
このように実施の形態9によれば、外部電源からの電源供給の有無に応じて切り替え部45を自動的に動作させることが可能になるので切り替え部45を手動で操作する手間を省くことができると共に、手動操作時の誤動作を防止することができる。また、パワーインサータ60を省略することができるので、光受信システム1を一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0067】
〔実施の形態10〕
次に、実施の形態10について説明する。この実施の形態10は、実施の形態6と同様の分岐器の切り替え部を、実施の形態8と同様に、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態10の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態6、8と同様であるものとし、実施の形態6、8と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態6、8の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0068】
(構成)
図12は、実施の形態10に係る分岐器160の回路図である。この図12に示すように、分岐器160には、コイル161、162が設けられている。この構成によれば、給電時には、電源入力端子141に電圧が印加されると、コイル161を介して、ピンダイオード108aに直流電流が流れると共に、コイル162を介して、FET111aに直流バイアスが印加され、第1〜第4回路ブロック108〜111が実施の形態6と同様に動作する。
【0069】
(効果)
このように実施の形態10によれば、実施の形態6と同様の効果に加えて、パワーインサータ60を省略することができるので、光受信システム1を一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0070】
〔実施の形態11〕
次に、実施の形態11について説明する。この実施の形態11は、実施の形態2と同様の分岐器の切り替え部を、分岐器の下流側に配置した電源供給器から供給され幹線側出力端子又は分岐側出力端子のいずれかに入力された電源や、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態11の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態2と同様であるものとし、実施の形態2と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態2の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0071】
(構成)
図13は、実施の形態11に係る分岐器170の回路図である。この図13に示すように、分岐器170には、電源入力端子141とダイオード171が設けられている。この構成では、分岐側出力端子43の下流側にパワーインサータ60を配置した場合、給電時には、チョークコイル49、ダイオード75、チョークコイル74、及び幹線側入力端子41を順次経る第1給電路を介して、光受信機10に電源が給電される。また、幹線側出力端子42の下流側にパワーインサータ60を配置した場合、給電時には、チョークコイル71、ダイオード73、チョークコイル72、及び幹線側入力端子41を順次経る第1給電路を介して、光受信機10に電源が給電される。あるいは、図示しないACアダプタ(外部電源)を電源入力端子141に接続した場合、給電時には、ダイオード171、チョークコイル72、及び幹線側入力端子41を順次経る第2給電路を介して、光受信機10に電源が給電される。また、ダイオード171によって、電源入力端子141への電源の逆流が防止されると共に、幹線側出力端子42や分岐側出力端子43から電圧が印加された場合であっても、電源同士の衝突を防止することができる。なお、ダイオード171のカソードを、ダイオード75とチョークコイル74の間に接続するようにしてもよい。また、幹線側出力端子42から幹線側入力端子41に至る第1給電路と、分岐側出力端子43から幹線側入力端子41に至る第1給電路のうち、不要な第1給電路については省略してもよい。
【0072】
(効果)
このように実施の形態11によれば、実施の形態2と同様の効果に加えて、幹線側出力端子42、分岐側出力端子43、及び電源入力端子141のいずれを介しても電源供給を行うことが可能になるので、光受信システム1の構成の自由度を一層高めることができる。
【0073】
〔実施の形態12〕
次に、実施の形態12について説明する。この実施の形態12は、実施の形態4と同様の分岐器の切り替え部を、実施の形態11と同様に、分岐器の下流側に配置した電源供給器から供給され幹線側出力端子又は分岐側出力端子のいずれかに入力された電源や、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態12の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態4、11と同様であるものとし、実施の形態4、11と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態4、11の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0074】
(構成)
図14は、実施の形態12に係る分岐器180の回路図である。この図14に示すように、分岐器180には、電源入力端子141とダイオード171が設けられている。この構成によれば、幹線側出力端子42又は分岐側出力端子43の下流側にパワーインサータ60を配置し、あるいは、電源入力端子141に外部電源を接続することで、幹線側入力端子41を介して光受信機10に電源供給を行うことが可能になる。
【0075】
(効果)
このように実施の形態12によれば、実施の形態4と同様の効果に加えて、幹線側出力端子42、分岐側出力端子43、及び電源入力端子141のいずれを介しても電源供給を行うことが可能になるので、光受信システム1の構成の自由度を一層高めることができる。
【0076】
〔実施の形態13〕
次に、実施の形態13について説明する。この実施の形態13は、実施の形態7と同様の分岐器の切り替え部を、実施の形態11と同様に、分岐器の下流側に配置した電源供給器から供給され幹線側出力端子又は分岐側出力端子のいずれかに入力された電源や、分岐器の外部の電源から供給され電源入力端子に入力された電源によって駆動されるように構成した形態である。ただし、実施の形態13の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態7、11と同様であるものとし、実施の形態7、11と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態7、11の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0077】
(構成)
図15は、実施の形態13に係る分岐器190の回路図である。この図15に示すように、分岐器190には、電源入力端子141とダイオード171が設けられている。この構成によれば、幹線側出力端子42又は分岐側出力端子43の下流側にパワーインサータ60を配置し、あるいは、電源入力端子141に外部電源を接続することで、幹線側入力端子41を介して光受信機10に電源供給を行うことが可能になる。
【0078】
(効果)
このように実施の形態13によれば、実施の形態7と同様の効果に加えて、幹線側出力端子42、分岐側出力端子43、及び電源入力端子141のいずれを介しても電源供給を行うことが可能になるので、光受信システム1の構成の自由度を一層高めることができる。
【0079】
〔実施の形態14〕
次に、実施の形態14について説明する。この実施の形態14は、実施の形態1の分岐器に分配機能を統合することによって構成された分配器に係る形態である。ただし、実施の形態14の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態1と同様であるものとし、実施の形態1と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態1の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0080】
(構成)
図16は、実施の形態14に係る光受信システム2の構成図である。この図16に示すように、光受信システム2は、光受信機10と、1台の告知放送受信機20と、複数台のテレビ受像機30とを、分配器200を介して、図示のように接続して構成されている。
【0081】
(構成−分配器)
分配器200は、上流側から入力された信号を分岐及び分配して下流側に分配出力する伝送機器である。図17には、分配器200の回路図を示す。この図17に示すように、分配器200は、図2の分岐器40の直流カットコンデンサ47と幹線側出力端子42に代えて、分配部201、直流カットコンデンサ47a〜47d、及び第1から第4幹線側出力端子42a〜42dを備えて構成されている。
【0082】
分配部201は、従来の一般的な分配器と同様の機能を有するもので、第1から第4幹線側出力端子42a〜42dと分岐部44の幹線側内部出力端子44bとの間に配置されている。この分配部201は、図18の回路図に示すように、上流側からの信号の入力を受ける幹線側内部入力端子201aと、下流側へ信号を出力する第1から第4の幹線側内部出力端子201b〜201eと、高周波トランス201f〜201jと、コンデンサ201m、201nを備える。幹線側内部入力端子201aは、分岐部44の幹線側内部出力端子44bに接続され、第1から第4の幹線側内部出力端子201b〜201eは、第1から第4幹線側出力端子42a〜42dにそれぞれ接続されている。この構成において、動作は基本的には実施の形態1の分岐器40と同じであり、給電時には、分岐部44の幹線側内部出力端子44bから出力された信号が、分配部201で分配されて各第1から第4幹線側出力端子42a〜42dを介してそれぞれ出力される。なお、本実施の形態では、分配部201における分配数を4としているが、この分配数は任意に変更できる。また、分配器200を非電通とする場合には、図17のチョークコイル49を省略してもよく、このように分配器200を非電通とした場合であっても、光受信機10と分配器200の相互間にパワーインサータ60を配置することで、光受信機10への電源供給を行うことが可能になる。あるいは、第1から第4幹線側出力端子42a〜42dのいずれかと幹線側入力端子41とをチョークコイル49を介して接続してもよく、この場合には、パワーインサータ60をこれら第1から第4幹線側出力端子42a〜42dのいずれかの下流側に配置することで、光受信機10への電源供給を行うことが可能になる。
【0083】
(効果)
このように実施の形態14によれば、実施の形態1と同様の効果に加えて、分岐機能と分配機能を統合することができ、分配器を別途に設ける必要がなくなるので、光受信システム2を一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0084】
〔実施の形態15〕
最後に、実施の形態15について説明する。この実施の形態15は、実施の形態14と同様の分配器に対して、実施の形態2と同様に、さらに、幹線側出力端子からの電源供給を可能とした形態である。ただし、実施の形態15の構成及び動作に関して、特に説明なき場合には実施の形態2、14と同様であるものとし、実施の形態2、14と同様の構成に対しては、必要に応じて、実施の形態2、14の説明で使用したものと同じ符号を付す。
【0085】
(構成)
図19は、実施の形態15に係る分配器210の回路図である。この図19に示すように、分配器210において、幹線側入力端子41と第1幹線側出力端子42aとを接続する線路には、チョークコイル71、72とダイオード73が設けられており、幹線側入力端子41と分岐側出力端子43とを接続する線路には、実施の形態1のチョークコイル49に加えて、チョークコイル74とダイオード75が設けられている。この構成によれば、パワーインサータ60を、第1幹線側出力端子42aの下流側と分岐側出力端子43の下流側とのいずれに設けた場合であっても、光受信機10への電源供給を行うことができ、光受信システム1の構成の自由度を高めることができる。なお、幹線側入力端子41と第2から第4幹線側出力端子42b〜42dとを接続する線路を設け、この線路にチョークコイル71、72とダイオード73を設けることにより、第2から第4幹線側出力端子42b〜42dの下流側にパワーインサータ60を配置できるようにしてもよい。
【0086】
(効果)
このように実施の形態15によれば、実施の形態2と同様の効果に加えて、分岐機能と分配機能を統合することができ、分配器を別途に設ける必要がなくなるので、光受信システム2を一層簡易かつ安価に構成することができる。
【0087】
〔各実施の形態に対する変形例〕
以上、本発明の各実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0088】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0089】
(具体的な回路構成について)
光受信機10、分岐器40、70、80、90、100、120、130、140、150、160、170、180、190、分岐部44、分配器200、210、及び分配部201の具体的な回路構成としては、上記説明したこれらの機能を奏することができる限りにおいて、各実施の形態で例示した回路構成以外にも、公知の回路構成を適用することができる。
【0090】
(各実施の形態の相互の関係について)
各実施の形態は、相互に組み合わせることもできる。例えば、図17、19に示した分配部201を、図5から図15に示した分岐器80、90、100、120、130、140、150、160、170、180、190に同様に設けてもよい。
【符号の説明】
【0091】
1、2、300 光受信システム
10、301 光受信機
11 出力端子
20、304 告知放送受信機
30、303 テレビ受像機
40、70、80、90、100、120、130、140、150、160、170、180、190、302 分岐器
41 幹線側入力端子
42 幹線側出力端子
42a 第1幹線側出力端子
42b 第2幹線側出力端子
42c 第3幹線側出力端子
42d 第4幹線側出力端子
43 分岐側出力端子
44 分岐部
44a、201a 幹線側内部入力端子
44b 幹線側内部出力端子
44c 分岐側内部出力端子
44d、201f〜201j 高周波トランス
44e、110b、110c、111b、111c 抵抗
45、101 切り替え部
46〜48、47a〜47d、102〜106、121 直流カットコンデンサ
49、71、72、74、83、142 チョークコイル
50 分配器
60 パワーインサータ
73、75、171 ダイオード
81、82、91、92 リレー
107 直流用コイル
108 第1回路ブロック
109 第2回路ブロック
110 第3回路ブロック
111 第4回路ブロック
108a、109a ピンダイオード
108b、109b 交流カットコイル
108c、109c 電流制限抵抗
110a、111a FET
122、131、161、162 コイル
141 電源入力端子
200、210 分配器
201 分配部
201b 第1幹線側内部出力端子
201c 第2幹線側内部出力端子
201d 第3幹線側内部出力端子
201e 第4幹線側内部出力端子
201m、201n コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上流側から入力された信号を分岐又は分配して下流側に出力する伝送機器であって、
上流側からの信号の入力を受ける幹線側入力端子と、
下流側へ信号を出力する幹線側出力端子と、
下流側へ信号を出力する分岐側出力端子と、
分岐部と、
切り替え部とを備え、
前記分岐部は、上流側からの信号の入力を受ける幹線側内部入力端子と、下流側へ信号を出力するものであって前記幹線側出力端子に接続された幹線側内部出力端子と、下流側へ信号を出力する分岐側内部出力端子とを備え、
前記切り替え部は、
当該伝送機器に対する給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、
当該伝送機器に対する給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する、
伝送機器。
【請求項2】
前記幹線側出力端子又は前記分岐側出力端子に入力された電源を、前記分岐部及び前記切り替え部を介することなく、前記幹線側入力端子に給電する第1給電路、
を備える請求項1に記載の伝送機器。
【請求項3】
前記切り替え部は、
当該伝送機器の下流側に配置された電源供給器から供給され前記幹線側出力端子又は前記分岐側出力端子に入力された電源によって駆動され、
前記電源供給器から給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、
前記電源供給器から給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する、
請求項1又は2に記載の伝送機器。
【請求項4】
外部電源から供給された電源の入力を受ける電源入力端子と、
前記電源入力端子に入力された電源を、前記分岐部及び前記切り替え部を介することなく、前記幹線側入力端子に給電する第2給電路、
を備える請求項1から3のいずれか一項に記載の伝送機器。
【請求項5】
前記切り替え部は、
前記電源入力端子に入力された電源によって駆動され、
前記外部電源から給電が行われている場合には、前記幹線側入力端子を前記分岐部の幹線側内部入力端子に接続すると共に、前記分岐側出力端子を前記分岐部の前記分岐側内部出力端子に接続し、
前記外部電源から給電が行われていない場合には、前記幹線側入力端子を、前記分岐部を介することなく、前記分岐側出力端子に接続する、
請求項4に記載の伝送機器。
【請求項6】
前記幹線側出力端子を複数設け、
複数の前記幹線側出力端子と前記分岐部の前記幹線側内部出力端子との間に、分配部を設けた、
請求項1から5のいずれか一項に記載の伝送機器。
【請求項7】
光伝送路を介して送信された光信号をRF信号又はFM信号に変換して出力する光受信機と、
前記光受信機にて変換されたRF信号を受信するテレビ受像機と、
前記光受信機にて変換されたRF信号又はFM信号を受信する告知放送受信機と、
前記光受信機にて変換されたRF信号とFM信号を分岐又は分配し、当該分岐又は分配されたRF信号を前記テレビ受像機に送信すると共に、当該分岐又は分配されたRF信号とFM信号を前記告知放送受信機に送信する伝送機器と、
を備えた光受信システムであって、
前記伝送機器を、前記請求項1から6のいずれか一項に記載の伝送機器として構成した、
光受信システム。
【請求項8】
前記伝送機器と前記告知放送受信機との相互間に、前記伝送機器を介して前記光受信機に対して電源を供給するための電源供給器を配置した、
請求項7に記載の光受信システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−235344(P2012−235344A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−103104(P2011−103104)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【Fターム(参考)】