説明

光周波数コム発生装置および光周波数コム発生方法

【課題】
GHzオーダのコム間隔周波数をもつ広帯域(たとえば、10〜100THz)の光周波数コムを低コストで生成し、かつ周波数間隔とスペクトル形状を可変にでき、絶対周波数確度を高くすることができる光周波数コム発生装置および光周波数コム発生方法を提供する。
【解決手段】
レーザ11と種コム発生部12と光パルス生成部13とパルス圧縮部14と光増幅器15と光ファイバ16と光スペクトラムアナライザ17とを備え、光スペクトラムアナライザ17の測定結果が、光パルス生成部13にフィードバックされる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コム間隔(たとえば、GHzオーダ)とスペクトル形状を可変にすることもできる、広帯域な光周波数コムを発生できる光周波数コム発生装置および光周波数コム発生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光周波数コム発生装置として、従来、図7(A)に示すようにフェムト秒レーザ81からの光パルスOPを、光増幅器82を介して光ファイバ(たとえば、フォトニック結晶ファイバ)83に伝搬させて、広帯域の光周波数コム(スーパーコンティニューム光)SCを発生させる技術が知られている(特許文献1,特許文献2,非特許文献1参照)。
【0003】
この技術は、図7(B)に示すように、非常に広帯域(たとえば、10〜50THz)な光周波数コムSCを生成することが可能であるが、光パルスOPのピーク強度が帯域幅を決定する主要因であるため、繰り返し周波数を低く抑えて(たとえば100MHz以下)、高ピークパワーのパルスを光ファイバ83に入射している。
【0004】
光周波数コムSCのコム間隔は、上記の繰り返し周波数で決まるため、通常、100MHz程度以下である。また、光周波数コムSCの中心周波数はレーザの仕様で決まるため、変更が難しい。さらに、光スペクトル形状は、光パルスOPの形状と光ファイバの特性により決まる。
【0005】
したがって、光周波数コムSCのコム間隔や中心周波数は調整することが困難であるため、スペクトル形状は使用するレーザとファイバで決定され、また各コムの絶対周波数を制御する機構がないため、絶対周波数確度は低い。
【0006】
また、光周波数コム発生装置として、従来、図8(A)に示すように、位相変調器を光共振器(鏡M1,M2により模式的に示す)内に設置した構造からなる共振型位相変調器92を用いる技術が知られている。
この方法では共振器でサイドバンドを繰り返し生成することで、半導体レーザ91からのレーザ光から帯域が、たとえば3THz程度の光周波数コムを生成する(特許文献3,特許文献4,特許文献5,特許文献6,非特許文献2参照)。
【0007】
この技術では、光周波数コムSCの特性(図8(B)参照)は、共振型位相変調器92の変調周波数で決まる。変調信号として、RF信号発生器921が生成する、たとえば10GHz程度のRF信号を利用することで、間隔が広い光周波数コムSCを生成することも可能である。しかし、コム間隔周波数は光が共振器を一周(往復)する時間で決まる基本共振周波数か、その整数倍に固定される。この技術による光スペクトル形状は、光強度は、中心周波数から低周波数側および高周波数側に離れるにつれて、エクスポネンシャルに低下する形状となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】PCT/JP2002/000579(広帯域光スペクトル生成装置およびパルス光生成装置)
【特許文献2】特開2007−279704(光ファイバおよび広帯域光源)
【特許文献3】特開平7−58386(光周波数コム発生器)
【特許文献4】特開平9−258286(光周波数コム発生装置)
【特許文献5】特開平10−65245(光周波数コム発生器)
【特許文献6】特開2002−341394(光周波数コム発生器及びその製造方法)
【非特許文献】
【0009】
【非特許文献1】H.Nishioka, W.Odajima, K.Ueda, and H.Takuma, “Ultrabroadband flat continuum generation in multichannel propagation of terawatt Ti:sapphire laser pulses,” Opt. Lett., vol. 20, no. 24, pp. 2505_2507, 1995.
【非特許文献2】M.Kourogi, K.Nakagawa, and M.Ohtsu,”Wide−span optical frequency comb generator for accurate optical frequency difference measurement,” IEEE J. Quantum Electron., vol. 29, pp. 2693_2701, Oct. 1993.
【非特許文献3】Y.Tanaka, R.Kobe, T.Shioda, H.Tsuda and T.Kurokawa, “Generation of 100−Gb/s packets having 8−Bit return−to−zero patterns using an optical pulse synthesizer with a lookup table ”IEEE Photon. Technol. Lett., Vol. 21, No.1, pp.39−41, 2009.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
図7(A)に示した技術は、前述したように、フェムト秒レーザ81からの短光パルスOPを光ファイバ83に伝搬させることにより、スーパーコンティニューム光(間隔が広い光周波数コムSC)を、広帯域(帯域幅10から100THz以上)に発生することができる。
【0011】
しかし、この技術では、(a)コム間隔が100MHz以下であり、しかも可変にすることができない、(b)中心周波数や光スペクトル形状は、フェムト秒レーザと非線形ファイバの仕様で決まり変更が難しい、(c)各コムの絶対周波数を制御する機構がないため絶対周波数確度は低い、(d)フェムト秒レーザが極めて高価である、といった問題がある。このために、応用範囲が限られ、また低コスト化が困難、といった問題がある。
【0012】
図8(A)の技術は、前述したように、位相変調器による側帯波発生を利用するもので、単なる変調ではわずかな側帯波しか発生しないので、共振器中に位相変調器を設置することにより、発生した側帯波からさらに側帯波を生成するという増強効果によって光周波数コムを生成することができる。
【0013】
しかしこの技術では、(a)コム間隔は光共振器の共振周波数の制限を受けるため周波数を可変にすることが困難である、(b)コムの帯域は印加するRF信号パワーで制限され、実際上3THz程度が限界であるといった問題がある。このため、応用範囲が狭いといった問題がある。
【0014】
本発明は、図9に参照されるように、GHzオーダのコム間隔周波数をもつ広帯域(たとえば、10〜100THz)の光周波数コムを低コストで生成し、かつ周波数間隔とスペクトル形状を可変にでき、絶対周波数確度を高くすることができる光周波数コム発生装置および光周波数コム発生方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明は、以下を要旨とする。
(1) レーザと、
前記レーザの出射光を変調し、種コム光を生成する種コム発生部と、
前記種コム光から光パルスを生成する光パルス生成部と、
前記光パルス生成部から出射された光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成するパルス圧縮部と、
前記パルス圧縮部から出射した短光パルスが入射しスーパコンティニューム光を生成する光ファイバと、
前記スーパコンティニューム光のスペクトルを測定する光スペクトラムアナライザと、
を備えた光周波数コム発生装置であって、
前記光スペクトラムアナライザの測定結果が、前記光パルス生成部にフィードバックされることを特徴とする光周波数コム発生装置。
(2)
【0016】
前記パルス圧縮部がパルス圧縮用光ファイバであることを特徴とする(1)に記載の光周波数コム発生装置。
【0017】
(3)
前記パルス圧縮部が光位相変調器であり、前記測定結果が、前記光パルス生成部および前記パルス圧縮部にフィードバックされることを特徴とする(1)に記載の光周波数コム発生装置。
(4)
【0018】
光増幅器が、前記パルス圧縮部、前記光パルス生成部、前記種コム発生部、の後段の少なくとも一箇所に配置されることを特徴とする(1)から(3)の何れかに記載の光周波数コム発生装置。
【0019】
(5)
前記種コム発生部は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されることを特徴とする(1)から(4)の何れかに記載の種コム発生部。
【0020】
(6)
レーザと、前記レーザの出射光を変調し、種コム光を生成する種コム発生部と、
前記種コム光から光パルスを生成する光パルス生成部と、
前記光パルス生成部から出射された光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成するパルス圧縮部と、
前記パルス圧縮部から出射した短光パルスが入射しスーパコンティニューム光を生成する光ファイバと、
前記短光パルスを測定するパルス波形測定器と、
を備えた光周波数コム発生装置であって、
前記パルス波形測定器の測定結果が、前記光パルス生成部および前記パルス圧縮部にフィードバックされることを特徴とする光周波数コム発生装置。
【0021】
(7)
光増幅器が、前記パルス圧縮部、前記光パルス生成部、前記種コム発生部、の後段の少なくとも一箇所に配置されることを特徴とする(6)に記載の光周波数コム発生装置。
【0022】
(8)
前記種コム発生部は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されることを特徴とする(6)または(7)に記載の種コム発生部。
【0023】
(9)
レーザの出射光を変調することにより種コム光を生成し、
次いで、前記種コム光から光パルスを生成し、
さらに、前記光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成し、
この後、前記短光パルスを光ファイバを通過させることでスーパコンティニューム光を生成する光周波数コム発生方法において、
前記スーパコンティニューム光のスペクトルを測定し、スペクトル測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする光周波数コム発生装置。
【0024】
(10)
パルス圧縮用光ファイバにより前記パルス圧縮が行われることを特徴とする(9)に記載の光周波数コム発生方法。
【0025】
(11)
光位相変調器により前記パルス圧縮が行われる光周波数コム発生方法であって、前記スペクトル測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする(9)に記載の光周波数コム発生方法。
【0026】
(12)
前記種コム光は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されて生成されることを特徴とする(9)から(11)の何れかに記載の光周波数コム発生方法。
【0027】
(13)
レーザの出射光を変調することにより種コム光を生成し、
次いで、前記種コム光から光パルスを生成し、
さらに、前記光パルスを位相変調してよりパルス幅の短い短光パルスを生成し、
この後、前記短光パルスを光ファイバを通過させることでスーパコンティニューム光を生成する光周波数コム発生方法において、
前記短光パルスを測定し、測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする光周波数コム発生装置。
【0028】
(14)
前記種コム光は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されて生成されることを特徴とする(13)に記載の光周波数コム発生方法。
【発明の効果】
【0029】
〔1〕 コムの周波数間隔はGHzオーダでかつ可変にできる。
〔2〕 任意の中心光周波数に設定でき、かつ絶対周波数確度を高くできる。
〔3〕 広帯域で任意のスペクトル形状の光周波数コムを作ることができる。このため、きわめて広い応用(高精度分光、3次元計測、光通信など)がすべて可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】パルス圧縮部として光位相変調器を用いた本発明の光周波数コム発生装置の一実施形態を示す説明図である。
【図2】本発明において使用される種コム発生部の具体例を示す図であり、(A)は1台の光変調器による構成例を、(B)はタンデムにつないだ2台の光変調器から構成した例を示す図である。
【図3】本発明において使用される光パルス生成部との一例を示す図である。
【図4】図1の各過程において、光スペクトルと時間波形がどのように変化していくかを模式的に示す図である。
【図5】パルス圧縮部がパルス圧縮用光ファイバである本発明の光周波数コム発生装置の実施形態を示す図である。
【図6】光ファイバから出力されるスーパコンティニューム光を測定せずに、パルス圧縮部から出力した短光パルスを測定してフィードバックする本発明の光周波数コム発生装置の実施形態を示す図である。
【図7】従来技術の説明図であり、(A)はフェムト秒レーザからの光パルスを光増幅器を介して光ファイバに伝搬させて広帯域の光周波数コムを発生させる例を示す図、(B)は出射光(広帯域の光周波数コム)のスペクトルを示す図である。
【図8】従来技術の説明図であり、(A)、共振型位相変調器92を用いて共振器でサイドバンドを繰り返し生成することで半導体レーザからのレーザ光から帯域が狭い光周波数コムを生成する例を示す図、(B)は出射光(狭帯域の光周波数コム)のスペクトルを示す図である。
【図9】本発明で達成されるGHzオーダのコム間隔周波数をもつ広帯域(たとえば、10〜100THz)な光周波数コムのスペクトルを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
図1により本発明の一実施形態を説明する。
図1において、光周波数コム発生装置1Aは、レーザ11と、種コム発生部12と、光パルス生成部13と、パルス圧縮部14と、光増幅器15と、光ファイバ16と、光スペクトラムアナライザ17とを備えている。
【0032】
レーザ11として、連続光を出力する半導体レーザ,ガスレーザ,固体レーザ等を用いることができる。たとえば、絶対的な周波数標準として利用されるアセチレンの吸収線に発振波長をロックしたレーザを用いることができる。最終的に発生する光周波数コムSC(スーパコンティニューム光)は光源の周波数を基準にして、一定周波数間隔ごとに周波数成分を有するので、上記のレーザを用いることで、周波数の絶対確度の高い周波数コムを生成できる。あるいはまた、レーザ11として、波長可変レーザをもちいて、最終的に発生する光周波数コムSCの中心波長を任意の波長に設定することもできる。
【0033】
種コム発生部12は、レーザ11の出射光を変調し種コム光PLを生成することができる。種コム発生部12は、図2(A)に示すように、1台の光変調器、または図2(B)に示すようにタンデムにつないだ第1変調器12a,第2変調器12bから構成できる。光変調器12にはRF信号発生器121が生成する、たとえばGHzオーダ(図2(A),(B)では10GHz)のRF正弦波信号を印加する。
【0034】
光パルス生成部13は、種コム光PLを入射し光パルスOPを生成する。光パルス生成部13の一例を図3に示す。図3では光パルス生成部13は、光回路131と電流制御器132と光サーキュレータ133とを備えている。
【0035】
図3では、光回路131は、種コム光PLの各周波数成分の光を異なるチャネル導波路Cへ分波するアレイ導波路格子(AWG)1311とチャネルCごとに設置された強度変調器1312・位相変調器1313が集積されている。この光回路13については非特許文献3がある(非特許文献3)。
【0036】
光信号の波形は、様々な周波数の成分の重ね合わせで構成されており、それぞれの位相が揃っていればパルスとなり、位相がバラバラだとパルスとならない。光パルス生成部13は、種コム光PLの各周波数成分の振幅と位相を個別に調整することで任意形状の光パルスOPを合成することができる。図4に各過程で光のスペクトルと時間波形がどのように変化していくかを模式的に示す。
【0037】
パルス圧縮部14は、光パルス生成部13から出射されたパルス光のスペクトル帯域を拡げ、パルスの幅を圧縮して短光パルスNPを生成する。光パルスOPの圧縮には、図1では光位相変調器が用いられているが、後述するようにパルス圧縮用の光ファイバを用いることもできる。
【0038】
パルス圧縮部14として光位相変調器を用いる場合は、光パルスOPに位相変調をかけることによりスペクトル帯域を拡げ、光パルスOPの幅を圧縮することができる。このとき、光位相変調器には、RF信号発生器140からRF正弦波信号を印加する。このRF正弦波信号の周波数は、種コム発生部で変調器に印加するRF正弦波信号と同一周波数にする。
【0039】
パルス圧縮された短光パルスNPは、そのエネルギーが短いパルス幅に凝縮されるため、ピークパワーが高くなる。このピークパワーが高くなることにより、後述するように光ファイバ16から出射される光周波数コムSC(スーパコンティニューム光)は効率が高くなり広帯域になる。
【0040】
光増幅器15は、パルス圧縮された短光パルスを増幅し、さらにピークパワーを高くする。
【0041】
光ファイバ16は、増幅された短光パルスNPを伝搬させ、光周波数コムSCを生成する。すなわち、増幅された短光パルスNPが光ファイバ内を入射、伝搬する間に光非線形効果によって広帯域の光周波数コムSCが生成する。
【0042】
光周波数コム発生装置1の作用、および本発明の光周波数コム発生方法、すなわち、光周波数コムSCのスペクトル帯域やスペクトル形状の制御について説明する。
【0043】
所望のスペクトル帯域やスペクトル形状をもつ光周波数コムSCを得るために、図3に参照される光パルス生成部13の強度変調器1312と位相変調器1323に印加する信号を最適に制御する必要がある。
【0044】
また、パルス圧縮部14に光位相変調器を用いる場合は、パルス圧縮部14の光位相変調器に印加するRF正弦波信号の電圧を最適に制御する必要がある。そこで、最適に制御するために、図1に示したように、光スペクトラムアナライザ17により、光周波数コムSCのスペクトルを観測して、目標とするスペクトル波形との差を誤差信号として、光パルス生成部13およびパルス圧縮部14へフィードバックすることにより、自動的に目標とするスペクトル波形に近いスペクトルをもつSC光を生成する。この制御のアルゴリスムとしては、例えば遺伝的アルゴリスムを使うことができる。
【0045】
図5は、パルス圧縮部14がパルス圧縮用光ファイバ(符号141で示す)である光周波数コム発生装置1Bを示している。図5では、光ファイバ141の前段にも光増幅器(符号151で示す)が追加されている。光周波数コム発生装置1Bでは、パルス圧縮部14として光ファイバ141を用いる場合は、光パルス生成部13から出射されたパルス光は光ファイバ141を伝搬し、この伝搬中に、光ファイバ141の光非線形効果(特に光カー効果)によりパルスのスペクトルが広がり、パルス幅が圧縮される。
【0046】
図6は、光ファイバの出力(光周波数コムSC)を測定せずに、パルス圧縮部から出力した短光パルスNPを測定する光周波数コム発生装置1Cを示している。光周波数コム発生装置1Cは、図1の光周波数コム発生装置1Aにおいて、光スペクトラムアナライザ17を取り除き、パルス圧縮部14の出射側にパルス波形測定器18を設けた構成とされている。
パルス波形測定器18は、短光パルスNPの特性を測定して、測定結果を光パルス生成器13およびパルス圧縮部14にフィードバックする。パルス波形測定器18により、パルス圧縮部14から出力した短光パルスNPの時間波形を観測して、目標とする短光パルスNPの時間波形との差を誤差信号として、光パルス生成部13およびパルス圧縮部14へフィードバックすることにより、自動的に広帯域なスペクトルをもつ光周波数コムSCを生成する。
【符号の説明】
【0047】
1A,1B,1C 光周波数コム発生装置
11 レーザ
12 種コム発生部
12a 第1変調器
12b 第2変調器
13 光パルス生成部
14 パルス圧縮部
15 光増幅器
16 光ファイバ
17 光スペクトラムアナライザ
18 パルス波形測定器
131 光回路
132 電流制御回路
133 サーキュレータ
1311 アレイ導波路格子(AWG)
1312 強度変調器
1313 位相変調器
140 RF信号発生器
141 パルス圧縮用光ファイバ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レーザと、
前記レーザの出射光を変調し、種コム光を生成する種コム発生部と、
前記種コム光から光パルスを生成する光パルス生成部と、
前記光パルス生成部から出射された光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成するパルス圧縮部と、
前記パルス圧縮部から出射した短光パルスが入射しスーパコンティニューム光を生成する光ファイバと、
前記スーパコンティニューム光のスペクトルを測定する光スペクトラムアナライザと、
を備えた光周波数コム発生装置であって、
前記光スペクトラムアナライザの測定結果が、前記光パルス生成部にフィードバックされることを特徴とする光周波数コム発生装置。
【請求項2】
前記パルス圧縮部がパルス圧縮用光ファイバであることを特徴とする請求項1に記載の光周波数コム発生装置。
【請求項3】
前記パルス圧縮部が光位相変調器であり、前記測定結果が、前記光パルス生成部および前記パルス圧縮部にフィードバックされることを特徴とする請求項1に記載の光周波数コム発生装置。
【請求項4】
光増幅器が、前記パルス圧縮部、前記光パルス生成部、前記種コム発生部、の後段の少なくとも一箇所に配置されることを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の光周波数コム発生装置。
【請求項5】
前記種コム発生部は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されることを特徴とする請求項1から4の何れかに記載の種コム発生部。
【請求項6】
レーザと、前記レーザの出射光を変調し、種コム光を生成する種コム発生部と、
前記種コム光から光パルスを生成する光パルス生成部と、
前記光パルス生成部から出射された光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成するパルス圧縮部と、
前記パルス圧縮部から出射した短光パルスが入射しスーパコンティニューム光を生成する光ファイバと、
前記短光パルスを測定するパルス波形測定器と、
を備えた光周波数コム発生装置であって、
前記パルス波形測定器の測定結果が、前記光パルス生成部および前記パルス圧縮部にフィードバックされることを特徴とする光周波数コム発生装置。
【請求項7】
光増幅器が、前記パルス圧縮部、前記光パルス生成部、前記種コム発生部、の後段の少なくとも一箇所に配置されることを特徴とする請求項6に記載の光周波数コム発生装置。
【請求項8】
前記種コム発生部は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されることを特徴とする請求項6または7に記載の種コム発生部。
【請求項9】
レーザの出射光を変調することにより種コム光を生成し、
次いで、前記種コム光から光パルスを生成し、
さらに、前記光パルスを圧縮してよりパルス幅の短い短光パルスを生成し、
この後、前記短光パルスを光ファイバを通過させることでスーパコンティニューム光を生成する光周波数コム発生方法において、
前記スーパコンティニューム光のスペクトルを測定し、スペクトル測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする光周波数コム発生装置。
【請求項10】
パルス圧縮用光ファイバにより前記パルス圧縮が行われることを特徴とする請求項9に記載の光周波数コム発生方法。
【請求項11】
光位相変調器により前記パルス圧縮が行われる光周波数コム発生方法であって、前記スペクトル測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする請求項9に記載の光周波数コム発生方法。
【請求項12】
前記種コム光は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されて生成されることを特徴とする請求項9から11の何れかに記載の光周波数コム発生方法。
【請求項13】
レーザの出射光を変調することにより種コム光を生成し、
次いで、前記種コム光から光パルスを生成し、
さらに、前記光パルスを位相変調してよりパルス幅の短い短光パルスを生成し、
この後、前記短光パルスを光ファイバを通過させることでスーパコンティニューム光を生成する光周波数コム発生方法において、
前記短光パルスを測定し、測定結果をフィードバックして所望形状の前記スーパコンティニューム光を生成することを特徴とする光周波数コム発生装置。
【請求項14】
前記種コム光は、一定周波数または可変周波数の正弦波信号により変調されて生成されることを特徴とする請求項13に記載の光周波数コム発生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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