説明

光学分析用の標本試料を含有する改良型カートリッジ

この発明は、生体試料、特に、希少な細胞の光学分析に用いるために改良された試料カートリッジおよびストッパーを提供し、これらの改良されたカートリッジおよびストッパーを一緒に用いることによって、生体試料の汚染を回避し、光学分析前のいかなる操作の間でもより良好な制御、光学分析のための磁気標識標的成分の均一分布、およびより低額な製造コストを達成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
この出願は、本出願であり、2002年11月25日付け出願の米国本出願第10/303,309号を基礎とする優先権を主張する。この出願は、一部PCT/US02/04124および米国出願第10/074,900号を基礎とする優先権も主張する。
【0002】
発明の分野
この発明は、光学分析に用いる標本試料を含有するためのチャンバーを有するカートリッジに関する先の出願(PCT/US02/04124)に対する改良である。一つの改良は、少量の生体試料、特に血液の分析について、より現実的かつ安価なカートリッジの使用を可能とする。もうひとつの改良は、分析前に、試料内の磁気標識標的成分のより効率的かつ均一な分布を可能とする。
【背景技術】
【0003】
懸濁液中の標本について光学分析を行うとき、光学分析後に標本を廃棄するのが通例である。しかしながら、稀少な細胞については、さらなる試験またはさらなる手順に使用するために、しばしば、標本を保存することが望ましい。ある種の手順において、(400μl未満の)比較的小さな試料の標本を(100mlまでの)より大きな体積から選択することが望ましく、そのような試料から抽出することができる標本の体積はおそらく制限され、標本またはそのいかなる実質的な部分の損傷をも回避することが特に重要になる。標本の汚染を回避し、標本の劣化または分析の障害に至るかもしれない状態を回避することが重要であろう。
【0004】
試料間の光学分析の不一致の一つの原因は、重力による液体試料中の磁気粒子および磁気標識標的成分の均一分布の欠如である。このプーリング効果は、試料を最初にカートリッジチャンバーに入れたときに発生する。チャンバーが完全に水平でなければ、磁気粒子は、磁気標識標的成分とともに、チャンバーの低い部分に沈殿する傾向にある。チャンバーを好ましい搭載位である垂直位に搭載すれば、磁気粒子および磁気標識標的成分はチャンバーの端部に沈殿する。その結果、磁気粒子および磁気標識標的成分は光学ウィンドー全体に均一に分散せず、光学分析の実行を不能にする。
【0005】
カートリッジおよびストッパーの開発におけるもうひとつの問題は、製造するのに比較的安価であるが(PCT/US02/04124)、試料を保存するのに満足のいく働きをする構造を提供することである。親出願のストッパー部品に記載されるような2つの別個のプラスチック材料製の構築物は製造するのに高価であり、その構築物において複雑である。標本試料は劣化防止されるように保存されるので、汚染物質および空気に対して適切に封鎖されるように締め付け性を維持する必要もある。かくして、単一のエラストマー組成物の利点とともに試料の劣化を最小限にするための締め付け機構を有するストッパーが必要である。
【0006】
光学分析のために試料の保存性を向上させる必要とともに、カートリッジ操作の簡便性および迅速性を増大する必要がある。カートリッジのより良好な握りが、試料チャンバー内に空気を入れてしまう不必要なカートリッジのたわみを防止し、搭載位から分析プラットホームへのカートリッジのより確実な移動を提供する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記の議論から分かるように、米国特許出願PCT/US02/04124の選択された局面に対するさらなる改良が必要である。この出願は分析用少量試料を単離し、さらなる試験用に試料を保存するように設計されたコレクションチャンバーを記載する。詳しくは、このコレクションデバイスは、空気を泡その他の形態で試料チャンバーから排除することを可能とするが、低コストチャンバーも分析のための均一な分析物分布も与えない。
【0008】
米国特許第5,246,669号は少量試料を収集し、次いでそれを試験液体と混合するサンプリングデバイスを開示する。この特許において、デバイスはピックアップデバイスを備え、それは、多めの量の試験する固体または半固体物質から少量試料を抽出する。このデバイスは少量試料を残余から分離し、少量試料または周囲雰囲気の汚染を避けるように残余を単離する。このデバイスは、試験試料または残渣のいずれの回収も考慮せず、また、空気を泡の形態で試験液体から排除することも一切考慮していない。
【0009】
カートリッジおよびストッパーを再設計する必要に加えて、この発明のカートリッジの製造方法で改良された光学分析も得られる。徹底して透明かつ均一な観察領域を可能とするカートリッジを製造する必要がある。試料は、特に、カートリッジドームと光学的に透明なランド面界面との間の接触領域の近くに位置するそれらの標的成分に関して磁気標識標的の分析における問題を回避するであろう。より詳しくは、光学的に透明なランド面とカートリッジの残りの部分とを接合するのに用いられる接着剤からの干渉が、チャンバーを製造する過程で光路上にその接着剤を塗り広げるときに生じる。かくして、光学分析領域への接着剤の侵入を防止するように光学的に透明なランド面を固定する方法を開発することが必要である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
全て低コストで、試料内の磁気標識標的成分を含有するチャンバーを操作する能力およびそれらを均一に表示する能力の改良は、この発明が光学分析用の一貫したプラットホームを提供することを可能とする。
【0011】
したがって、この発明は、標本の光学分析に用いる新規カートリッジの改良を提供する。元のカートリッジと同様に、改良版は、次なる手順のための標本を含有する試験チャンバーを有し、そのいかなる実質的な部分の損失もなく、標本の光学分析用のプラットホームを備え、その標本が気泡その他の汚染物質がない状態でカートリッジ試験チャンバー内にとどまることを可能とする。そのカートリッジは標本を取り扱う方法にも使用され、その標本が、そのいずれかの実質的な部分を損失する危険もなく、光学分析のために均一に分布する標的成分と一緒に試験チャンバー内で気泡の混入または他の劣化条件への暴露の危険もなく、光学分析のための試験チャンバーに存在することを可能とする。
【0012】
図面の簡単な説明
図1は、この発明により作製されたカートリッジおよび一対の反対磁極を有するレセプタクルの概略図である。
図2は、ストッパーがカートリッジの筐体との嵌合を例示する適切な位置にあり、この発明および関連する改良を具現するカートリッジの正面図である。
図3は、カートリッジの筐体から取り外されたストッパーを示す図2と同様の図である。
図4は、断面図(A)、拡大断面図(B)および長軸断面図である。図4Aおよび図4Bは、図3の線分4A―4Aでの断面図である。図4Bは、ランド面の光学的に透明なエッジに並列する筐体の棚部上のエッジにある接着トラフの拡大断面図である。図4Cは、図3の線分4B―4Bでの長軸断面図である。
図5は、図5A、5Bおよび5Cは、カートリッジ筐体とストッパー間の協同により空気不存在下でカートリッジ内に標本を捕捉することを例示する搭載位のカートリッジの断面図である。図5Aは、ストッパーが外され、標本がチャンバーおよび前房内の適正位置にあることを示す。図5Bは、図5Aと同様に、ストッパーのプローブの前房内のバッファーへの侵入を示す図である。図5Cは、チャンバーと前房との間のポートおよび前房の上端の双方を閉鎖する位置にあるストッパーを示す図である。
図6は、図2〜5に示されたストッパーの斜視図である。
図7は、カートリッジの筐体と操作可能に嵌合したストッパーと共のカートリッジの拡大部分的断面図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
この発明のデバイスは、搭載前に、標的成分の著しい沈殿を制限するように改良され、かくして、磁気応答性粒子および磁気標識標的成分の観察面に沿った均一分布を可能にする。生体試料は磁場の存在下でカートリッジに搭載されるため、磁気標識標的成分の不均一分布が確実である。試料の搭載前にカートリッジを磁場内に垂直に置くことによって、搭載が達成される。次に、試料をカートリッジチャンバーに入れ、ストッパーで閉鎖し、分析までそのままにする。試料間の整合性を維持するように、標的成分を沈殿させず、かつ、均一分布させて、光学分析を終了させる。
【0014】
親出願のカートリッジと同様に、標本試料をバッファー溶液とともにカートリッジの試験チャンバーに入れ、ここで、標本およびバッファーの各特性は試料からバッファー溶液を隔てる界面を与えるようなものである。試料チャンバーは一端で延長して開口となる。好ましくは、バッファー溶液の密度を試料の密度より低いかまたは同等として、開口を上にしてチャンバーを配置したときに、バッファー溶液が界面の上方に位置し、試料が界面の下方に位置するようにする。チャンバーに充填する間、バッファー溶液の密度よりも低いいかなる空気その他の汚染物質も、バッファー溶液を経由してチャンバーの上端にある開口に向かって重力に従って上昇する。試験チャンバーおよび外部環境の双方から密封できるオーバーフロー受けを含有する前房をもつチャンバーが設計される。ストッパーは、界面上方のバッファー溶液内に延びる付属プローブで前房の両端を密封するように備えられる。ストッパーが、そのプローブにより試験チャンバーの開口と嵌合すると、プローブはバッファーを前房に排出する。このとき、プローブは第1のシールを形成し、それは試験チャンバーを前房から閉鎖する。引き続き、ストッパーは、前房の外側入口を閉鎖する第2のシールを形成して、バッファーが前房から漏れ出すのを防止する。かくして、前房はオーバーフロー受けとして機能する。第1のシールはチャンバー内のいかなる有害な気泡も前房に移動した後に試験チャンバーを閉鎖する。その後、第2のシールは、オーバーフローチャンバーを閉鎖して、改良されたクリップ機構によるストッパーの同時嵌合でバッファーを損失しないように維持する。
【0015】
ストッパーに対する改良は、価格低下およびカートリッジ取り扱いの容易さの向上をもたらした。改良されたストッパーは、約60ないし90の好ましいジュロメータ値を有する単一のエラストマーからなる。このストッパーはカートリッジ内の適切な位置に柔軟壁によって固定され、第2のシールがオーバーフローチャンバーを閉鎖するとき、各保持エレメントに対する位置に向かって外側にパチンとはまるまで壁は圧縮される。この相互作用がストッパーを適正位置に固定し、チャンバーとのストッパー整列を容易にし、充填後にストッパーがより一層外れにくくなる。
【0016】
適正位置にあるとき、ストッパーおよびハンドルは、カートリッジが把持され、標的細胞が検出器具に対する観察場内の適切な位置にあるように試験チャンバーを配置する向きで光学検出装置に対する適当な位置に操作できるようにする。
【0017】
カートリッジを適正位置に操作するために用いられるカートリッジのグリップは、内向きテーパーを外側に開く改良がされ、より堅固な把持およびより良好な制御を可能とする。したがって、カートリッジを簡単に顕微鏡その他の検出器具に搭載し、生体試料中の標的成分を器具の試料観察場内に位置調整することができる。ハンドル部内でグリップ領域間に、カートリッジは、ストッパーとカートリッジとの間に確立されたシールに影響を及ぼす意図しないたわみを防止するための改良サポートを有する。
【0018】
最後に、カートリッジのプラスチック部分に光学ランド面を取り付ける新型の製造方法を説明する。より詳しくは、プラスチックエッジは、通常ガラスである光学的に透明なランド面と接する。エッジは小さな棚のような形状をして、ランド面を設置する。棚はランド面と接すべき全領域に広がる。小さなトラフを棚に沿って、しかし接すべき領域内に配置する。結合接着剤をトラフ内で接触領域全体に沿って注入する。結合接着剤は、非蛍光性であり試料と反応しない光学的に透明な接着剤である。光学的に透明なランド面を棚に接するように置くと、接着剤は、光路から流れ去る。これは、光学分析の間、より再現性があり、かつ、より整合性のある観察を考慮したものである。上記の特徴を持ついかなる接着剤でもよいが、接着剤は感圧型、熱硬化型、または紫外線により活性化されるものである。
【0019】
生体試料、特に、希少な細胞の光学分析は、安価で再現性を可能とする状態で標本を維持するための方法および手段を必要とする。改良された試料カートリッジおよびストッパーは、一緒に用いるとき、生体試料の汚染を回避するように設計されているが、光学分析前のいかなる操作の間でもより良好な制御、光学分析のための磁気標識標的成分の均一分布、およびより低額な製造コストを考慮した改良された設計および製造による。
【0020】
試料調製における一つの改良は、試料充填および光学分析前に、印可磁場内で親版または改良版のいずれかのカートリッジアッセンブリーを搭載し保存することである。カートリッジは、試料搭載の準備において、印可磁場内に搭載する前に垂直に配置する。試料を磁場内でカートリッジチャンバーに入れ、磁気応答性粒子およびいかなる磁気標識標的成分のいかなる沈殿も防止する。したがって、磁気標識標的成分を均等に分散させ、試料間で整合性をもって表示させる。磁場はこれらの同一の磁気標識標的成分が光学分析前に一領域に結集することを防止する。かくして、ストッパーをカートリッジに挿入した後、生体試料の磁気標識標的成分は、分析後磁場から取り出されるまで、カートリッジの平坦なランド面に沿って安定に配置されたまま維持される。
【0021】
改良発明のカートリッジおよびストッパーは、双方とも出典明示して本明細書に含まれるとみなされる、2000年1月11日にLibertiらに特許された米国特許第6,013,532号に示され、[Nature Biotechnology, Bol. 17, December 1999, pp1210-1213]において発行されたArjan G.J. Tibbeらによる"Optical Tracking and Detection of Immunomagnetically Selected and Aligned Cells"と題される論文に記載されたごとき検出装置の使用に特に適合する。その特許の図1に概略的に示されるカートリッジおよびレセプタクルは、観察、分析または操作用の液体媒体内で、細胞のごとき磁気標識標的部分を固定化するのに有効である。磁気標識標的部分は試験チャンバー内に入れ、そこで、磁気標識標的部分は磁場によって操作され、試験チャンバーの壁に沿った単層に磁気標識標的部分が配置される。自動磁気分離技術の議論が、双方とも出典明示して本明細書の一部とみなされる、1999年11月16日にGerald J. Dolanらに特許された米国特許第5,985,153号および[Cytometry, 43:31-37 (2001)]において発行されたArjan G.L. Tibbeらによる"Cell Analysis System Based on Immunomagnetic Cell Selection and Alignment Followed By Immunofluorescent Analysis Using Compact Disk Technologies"と題される論文に含まれる。
【0022】
図1について言及すると、この発明を具現するカートリッジは21で示され、間にギャップが形成された一対の反対磁極22および23を有するレセプタクル20に搭載される。例示された検出装置において、レセプタクル20は、ギャップを上向きにして装置の光学系の経路に水平に配置されるが、他のアプリケーションでは、このレセプタクルを垂直に配置することができる。図1において、極22および23の下面はギャップに向ってテーパーがつけられているので、チャンバーに印加される磁場は不均一であり、ギャップの方向に向う実質的な垂直勾配効果を有し、カートリッジ21の長軸に対して横断し、チャンバー内部の磁気応答性粒子をギャップと実質的に共平面であるカートリッジの壁に推進する。磁気標識標的部分は試験チャンバーの内面上の規則的な一重層に表示され、自動観察システムを構成してカートリッジと観察システムの集光エレメントとの間の相対運動を与え、自動計数のために収集された標的部分を追跡し得、それは収集された標的による発光、吸収または散乱された光の分光分析を含み得る。
【0023】
完全なシステムはオーディオおよびデータ記憶技術の分野で知られているコンパクトディスクを読み出すのに用いられるものと同様の光学トラッキングビーム分析成分を含む(PCT/US02/04124を参照せよ)。簡単に言えば、一対のレーザダイオードが光の平行ビームを発する。一方のビームは標的部分のラインを位置付け追跡する分析系(図示せず)に用いられる。他方のビームは位置付けられたライン近傍にある収集された標的部分の存在を検出するために用いられる。カートリッジと分析システムの光学エレメントとの間の相対運動は、メカニカル並進ユニット(図示せず)によって与えられる。分析システムの機能はマイクロプロセッサー(図示せず)によって調整される。トラッキングビームは二色性ミラーによって反射され、アパーチャを通り、対物レンズによってカートリッジの上面に焦点が合わされる。二色性ミラー7は、二色性レンズおよび対物レンズによって検出ビームを反射する。
【0024】
トラッキングラインおよび標的部分によって反射された光は二色性ミラーを通過してフォトディテクターに向う(図示せず)。ディテクターはユニット用のマイクロプロセッサーに供給されるデータ信号を発生し、上記米国特許第5,985,153号により完全に記載されているように、ユニットの並進を制御し、ディテクターによって供給されるデータを加工する。
【0025】
改良されたカートリッジ21は上記米国特許第6,013,532号に記載されるように、顕微鏡のごとき他の検出装置にも用いることができ、ここに、当該ステージは、カートリッジの表面が顕微鏡の光路中に位置するようにレセプタクル20を収容する。上記したように、試験チャンバーの向きは水平、垂直または検出装置の計装によって決定されるいずれの角度であってもよい。
【0026】
図1に示される向きの場合、改良されたカートリッジ21は、反対側に外側に広がるグライド52および53を有するドーム状筐体部51を有する。カートリッジをグリップ37および38とで把持しつつ、グライド52および53は、レセプタクルのガイドウェイ54および55に滑り込んで、カートリッジのドーム状筐体部が極22および23の下面の下に入るように設計される。ガイドウェイ54と55との中間に、レセプタクルはスロット56を有し、レセプタクルの底部を通る光路を提供する。この光路は、カートリッジがレセプタクル20内の位置に挿入されたとき、カートリッジの長軸中心線と重なる。
【0027】
図2は、この発明および関連する改良を具現するカートリッジ21の正面図を示し、そのストッパーはカートリッジの筐体との嵌合を例示する適切な位置にある。このストッパーは密嵌合するプラグ74と一緒に示される。ストッパーが完全に挿入されると、プラグ74は前房の基端を閉鎖する。ストッパーは改良されたハンドホールド75および、2つの柔軟壁76,76からなる改良された締め付け機構を有する。柔軟壁76,76はプラグ74の側面にあり、改良され、カートリッジのハンドル部61に位置するそれらの各保持エレメント77,77と嵌合する。改良された保持エレメントはハンドル部の頂部にて、保持エレメントの側部に対して横方向に支持される。これは、図示するように嵌合したとき、非常に堅固な保持を与える。
【0028】
図3は、この発明および関連する改良を具現するカートリッジ21の正面図を示し、そのストッパーはカートリッジの筐体と嵌合していないときの別の状態を例示する取り外された位置にある。
【0029】
改良されたカートリッジは、蛍光物質無添加のポリカーボネート、ポリスチレンまたはアクリルのごとき非磁性不活性材料製であり、光学分析システムの光路内にまたはそれから操作することができる剛直なチャンバーを備えるように形成される。ストッパーが取り外された断面図は、側面グリップ37,38およびガラスのごとき光学的に透明な材料から形成され、ドーム51の頂部に固定され、中央に位置する平坦ランド面62を有する(図4A)。
【0030】
光学的に透明なランド面62をカートリッジに固定する手順は、より良好な接着性(図4を参照せよ)、観察アパーチャに対するより整合性のあるランド面62の向きを与えるが、最も重要なことは、チャンバー領域の過剰接着剤による光学分析との干渉がほとんどないことである。これらの手順は、ランド面62と非磁性不活性ドーム51との間の境界に沿ってより均一かつ制御された塗布を考慮したものである。より詳しくは、改良された固定は、チャンバー領域から離れた接着剤に力を加えることによって両横方向に接着剤が広がるのを防止する。
【0031】
基本的に、改良は接着剤トラフ12の形状にあり、平坦ランド面が取り付けられたとき接着剤がチャンバー領域から流れ去るように設計される(図4B)。成型不活性材料のカートリッジドームはエッジにて小さな棚15として形作られ、平坦ランド面62との接触領域を形成する。小トラフは、接着剤が充填され、エッジに沿う。このトラフは接触領域全体にわたり、平坦ランド面がエッジに置かれたとき、接着剤と接触する。接着剤はトラフを下り接触領域を横切り流れ出る。次いで、この領域にUV光を照射し、熱硬化させ、またはいずれかの手段によって処理して、エッジをランド面にしっかりと結合する。好ましい具体例は、UV光接着剤を用いて、成型プラスチックとの厳しい許容誤差でカットされた0.5mm厚のガラスを結合することである。成型プラスチックは非蛍光性、剛直、光学的に透明、かつ、試料と非反応性でなければならない。典型例は、ポリカーボネートまたはポリスチレンである。
【0032】
ランド面62は光学的に透明で恒久的にカートリッジに固定される。かくして、レセプタクル20内に配置されたとき、試験チャンバー63は、レセプタクル20が搭載された検出装置の光路に沿ってレセプタクルのアパーチャ56と整列する。これは、最適な分析観察面を考慮したものである。
【0033】
試験チャンバー63はハンドル61から離れた末端にて閉鎖され、グリップ37,38に隣接する基端にてインレット開口65を有する(図5A)。充填のためカートリッジを垂直に置いたとき、インレット開口65がチャンバー63の最上部にくるように、インレット65を試験チャンバー63の基端の端壁中心に配置する。カートリッジの筐体は前房チャンバー66を備え、それはその入口端に拡張された口67を有する。前房チャンバー66は、インレット開口65を通じて試験チャンバー63と連絡する。口67とインレット65との間の前房66は、より完全に以下に記載するように、オーバーフロー受けとなる。
【0034】
試験チャンバー63は、改良されたストッパーのプランジャー71によって閉鎖されるように適合され、プランジャー71は試験チャンバー63のインレット65に嵌合して密閉するように適合されたプローブ72を有する。プローブ72の後方に、ストッパーはリブ付きステム73を有する。リブ付きステムは、ストッパーが前房66に完全に挿入されたとき、口67に嵌合して密閉するように適合したプラグ74で終わる。完全に挿入されたとき、プラグ74は前房66の基端を閉鎖する。プラグ74の向こう側に、ストッパーは改良されたハンドホールド75および、2つの柔軟壁76、76からなる改良された締め付け機構を有する。柔軟壁76,76はプラグ74の側面にあり、改良され、カートリッジのハンドル部61に位置するそれらの各保持エレメント77,77と嵌合する。改良された保持エレメントはハンドル部の頂部にて、保持エレメントの側部に沿って横方向に支持される。これは、嵌合したとき、非常に堅固な保持を与える。ストッパーの柔軟壁76,76が嵌合したとき、それらは改良された保持エレメント77,77によって圧縮されるが、最終的に適切な位置にあるとき外側にパチンとはまる。
【0035】
改良されたカートリッジは、レセプタクルからのカートリッジの出し入れを可能にする連結したグリップが付いたハンドル部61を有する。ハンドル部61も、ハンドルのいずれかの側のグリップ37,38を開く改良がされている。グリップ領域は各頂部エッジから外側に開くように作製されている。ハンドル部は、第1の面上にアーチ上の延長を有する。第1の面は筐体のドーム側に位置し、ハンドルの最上部に沿い、グリップ領域の外側に開いたエッジ間に広がる。ハンドルの第2の面はドーム状筐体に対向し、2つの保持エレメント77,77によってカートリッジの放射線軸上に沿い、ハンドルの最上部および前房の拡張された口67によって長軸上に沿って、結合された内枠構造を含有する。両面に対する変更が、適切な位置に嵌合したとき、ストッパーのより堅固な締め付けおよびカートリッジ操作に対する一層改良された剛直支持を提供する。
【0036】
プローブ72およびプラグ74を含むストッパーの突出部は、それぞれ、インレット65および口67を密閉できる熱可塑性エラストマー(ダイナフレックス(DYNAFLEXR))のごとき弾性材料その他の弾性材料を含む。弾性材料は非蛍光性であり、かつ、試料と非反応性でもなければならない。弾性材料のジュロメータは、約60〜100の範囲にあり、より好ましくは約80ないし90の範囲にあり、最も好ましくは約90である。ストッパーのハンドホールド75および柔軟壁76,76はプローブおよびプラグとして同一のエラストマーで形成され、かくして、ストッパー全体は単一のエラストマーで作製される。親のカートリッジ/ストッパーと同様に、特に、柔軟壁がきっちりとその適正位置に固定された後は、ストッパーハンドホールド75をその軸周りにひねることはほぼ不可能である。保持77,77との嵌合を解放するために、カートリッジハンドホールド61の枠領域内部の窓が、柔軟壁を手で押さえ付け、嵌合を外すためのアクセスを可能とする。全体として、この単一エラストマー設計はより低コストのカートリッジ/ストッパーアッセンブリーを考慮したものである。
【0037】
図4Cに示すように、カートリッジは、試験チャンバー63の平坦ランド面62が検出装置の観察場に配置されるようにその長軸を水平にして配置される。試験チャンバー63を充填するとき、カートリッジは、前房66が試験チャンバー63の上方に配置されるようにその長軸を垂直にして配置する。
【0038】
図5Aないし5Cに示すように、試験液体をいずれかの関連するバッファー溶液と一緒に試験チャンバー63に入れる。バッファー溶液は試験液体以下の密度を有し、液界面がそれら2つの液体間に形成される。バッファー溶液の体積は、試験チャンバー63を完全に充填するのに十分である。充填操作は試験チャンバー63から空気を排除し、バッファー溶液に残存するいかなる気泡をもインレット65を経由して前房66に向かって重力に従って上昇する。
【0039】
チャンバーの構成および配列は、気泡が試験チャンバーから排除され、ユニット中に内在する圧力を回避することを保証する。図5Aないし5Cに示されるように、ストッパー60が前房に挿入されると、プローブ72を含有する突出部は、それが設定の満水線に入ったときバッファー溶液を排除する。図示するように、インレット65は広がった口88およびこの広がった口の下に筒状チャネル89を有する(図5B)。この時点で、バッファー溶液の液面は上昇した満水線まで上に移動する。ストッパーがさらに下に動くと、プローブ72の先端がインレット65のチャネル89に入る。プローブ72が筒状チャネル89に嵌合すると、このプローブは第1のシールとして作用して、試験チャンバー63と前房66との間の連絡を閉鎖する。インレット65の筒状チャネル89の筒状部内にプローブ72がさらに進入すると、密封が完全となる(図5C)。プローブ72の先端が筒状チャネル89を閉鎖し、本件ではインレット65の筒状チャネル89の内径がチャンバー63の内寸よりも小さいので、チャネル中のバッファー溶液の量は最小限であり、プローブ72のチャネル89への嵌合は、第1のシールとして作用するとき、試験チャンバー63内の圧力をあまり上昇させない。プラグ74が口67に入るまで、前房の頂部は開放されたままで、前房が外圧に維持されるようにする。
【0040】
この発明の設計はいずれの分析チャンバーにも用いることができるが、それは1ml未満の量の極少試料の試験用の分析チャンバー用に特別に創作された。例示された具体例において、図4Bについて言及すると、ランド面62の下のチャンバー63の幅は約3mm、深さは約4mmであって、10ないし14平方ミリメータの範囲の断面積を与える。長軸に沿った長さは約30mmである。チャンバー63の容積は22μlと675μlとの間の範囲にあるべきであって、好ましくは少なくとも315μlである。インレット65の直径は0.0381mmと3.18mmとの間の範囲であり、好ましくは2.35mmであって、約10平方ミリメータの流動面積を与える。インレット65の向こう側に前房が張り出し、この場合直径4.23mmまでで、この場合6.3mmの幅を有する口67まで約14mm延びる。プラグが完全に挿入されたとき、前房66の容積は、好ましくは、少なくとも95μlである。上部壁での試験チャンバーの幅はインレット65のチャネル89の直径よりも僅かに大きい。図示しないが、上部壁の周囲の角は切り欠けまたは斜面が付けられて、チャンバー63から重力に従って上昇してきたいかなる気泡も捕捉しないようにする。斜面の角度は、好ましくはチャンバー63とインレット65の長軸に対して2゜と30゜との間である。
【0041】
ストッパー60がさらに移動すると、ステム73の基端のプラグ74は前房の口67に嵌合し、前房の上端を閉鎖する第2のシールとして作用するようになる。図6および7に示すように、プラグ74は長方形ブロックであって、相補的な長方形の形状を有するソケットの形態の口67に適合する。ブロック74はプローブ72と同じプラスチック材料製であり、図5Cに示すように嵌合したときに、ソケット67との良好な密封を形成するのに十分な弾性を有する。ソケット67中のプラグ74の移動は、満水線87の上方の気圧を実質的に上昇させない。
【0042】
インレット65の筒状チャネル89の上部と口67を形成するソケットの底部との間の距離はプローブ72の先端とプラグ74の底部との間の距離よりも小さく、プラグ74がソケット67の底部に収まる前にプローブがチャネル89に挿入されることを保証する。この配置が、前房66に内在するいずれの実質的な圧力も回避することを保証する。ステム73はその周囲を取込むように隙間をあけてリブ91を有し、これらのリブ間の隙間が、インレットの筒状部89へプローブが侵入する間に排出されるバッファー溶液を内包する適度な空間となる。
【0043】
クリップが保持エレメント77と嵌合してストッパーを適所に保持すると、空気は第1および第2のシールの間の前房66内に閉じ込められ、試験チャンバー63中の液体の光学分析を妨害する気泡等を懸念せずにカートリッジを操作することができる。充填され、栓がされた後、上記および図1〜4に図示するごとく、検出装置での分析のため、長軸が水平になるように、カートリッジを新しい方向に向けることができる。なぜならば、試験チャンバー63は完全に液体で満たされたからであり、分析者によって選ばれた検出装置により要求されるであろう別の向きでも、それを操作することができる。試験液体に接するいずれのバッファー溶液もカートリッジ内の試験チャンバー63または前房66内のいずれかに保持され、試験液体のいずれの重要な部分の損失の危険性もほとんどない。充填操作中カートリッジ内の試験液体の上にあるバッファー溶液は、試験液体の空気への最小限の暴露および、試験液の劣化または汚染の危険性を減少することを保証する。
【0044】
本明細書において、この発明の特定の具体例が例示され、説明されてきたが、それはこの発明をそのような開示に限定する意図はなく、それらには、特許請求の範囲内で変化および修飾を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】この発明により作製されたカートリッジおよび一対の反対磁極を有するレセプタクルの概略図。
【図2】ストッパーがカートリッジの筐体との嵌合を例示する適切な位置にあり、この発明および関連する改良を具現するカートリッジの正面図。
【図3】カートリッジの筐体から取り外されたストッパーを示す図2と同様の図。
【図4A】図3の線分4A―4Aでの断面図。
【図4B】図3の線分4A―4Aでの拡大断面図。
【図4C】図3の線分4B―4Bでの長軸断面図。
【図5A】カートリッジ筐体とストッパー間の協同により空気不存在下でカートリッジ内に標本を捕捉することを例示する搭載位のカートリッジの断面図。
【図5B】カートリッジ筐体とストッパー間の協同により空気不存在下でカートリッジ内に標本を捕捉することを例示する搭載位のカートリッジの断面図。
【図5C】カートリッジ筐体とストッパー間の協同により空気不存在下でカートリッジ内に標本を捕捉することを例示する搭載位のカートリッジの断面図。
【図6】図2〜5に示されたストッパーの斜視図。
【図7】カートリッジの筐体と操作可能に嵌合したストッパーと共のカートリッジの拡大部分的断面図。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
満水線の上または下のいずれかのレベルにまでチャンバーを充填するのに十分な容積を有するチャンバーに液体を入れ;液体の密度と異なる密度を有するバッファー溶液を添加し、満水線を下回るとき、前記液体と前記バッファー溶液とを合計した体積は合計液体の水面を満水線にまでもってくるのに十分であり、試験液体およびバッファー溶液が試験チャンバー内に液体界面を形成し、バッファー溶液がその一方の側にあり、液体が他方の側にあり;ついで、設置ステップの間に、バッファー溶液を液体界面の前記一方の側からシール界面経由でオーバーフロー受けに排除し、かつ、試験チャンバーから第2のシール経由で空気を排除してオーバーフロー受けの空隙形成を妨げることによって、分析チャンバーを液体で充填するための改良された方法であって、
ここに、改良が、
(a)カートリッジを垂直に配置し;
(b)試験チャンバーが完全に試料流体で充填されるように、磁場内で試験チャンバーを磁気応答性粒子および磁気標識標的成分を含有する流体試料で充填し;ついで
(c)光学分析を実行する装置に使用するためにカートリッジを磁場内に保存することを特徴とする改良された方法。
【請求項2】
磁場内の充填が、磁場を誘起する一対の磁極を有するレセプタクル内で行われる請求項1記載の改良方法。
【請求項3】
磁場内の充填が:
(a)カートリッジを、対向する向きで一対の反対磁極を有し、かつ、その間にギャップが形成されているレセプタクルに搭載し;ついで
(b)前記磁極の下面をギャップに向かってテーパー付けして、磁気応答性粒子および磁気標識標的成分を試験チャンバー内でカートリッジの壁に向かって推進するように磁場を試験チャンバーに印可することを特徴とする請求項2記載の改良方法。
【請求項4】
満水線の上または下のいずれかのレベルにまでチャンバーを充填するのに十分な容積を有するチャンバーに液体を入れ;液体の密度と異なる密度を有するバッファー溶液を添加し、満水線を下回るとき、前記液体と前記バッファー溶液とを合計した体積は合計液体の水面を満水線にまでもってくるのに十分であり、試験液体およびバッファー溶液が試験チャンバー内に液体界面を形成し、バッファー溶液がその一方の側にあり、液体が他方の側にあり;ついで、設置ステップの間に、バッファー溶液を液体界面の前記一方の側からシール界面経由でオーバーフロー受けに排除し、かつ、試験チャンバーから第2のシール経由で空気を排除してオーバーフロー受けの空隙形成を妨げることによって、分析チャンバーを液体で充填するための改良された装置であって、
ここに、改良が、
(a)カートリッジを垂直に配置する手段;
(b)試験チャンバーが完全に試料流体で充填されるように、磁場内で試験チャンバーを磁気応答性粒子および磁気標識標的成分を含有する流体試料で充填する手段;および
(c)光学分析を実行する装置に使用するためにカートリッジを磁場内に保存する手段を有する改良された装置。
【請求項5】
磁場内の充填手段が磁場を誘起する一対の磁極を有するレセプタクル内にある請求項4記載の改良された装置。
【請求項6】
磁場内の充填手段が
(a)カートリッジを、対向する向きで一対の磁極を有し、かつ、その間にギャップが形成されているレセプタクルに搭載する手段;および
(b)前記磁極の下面をギャップに向かってテーパー付けして、磁気応答性粒子および磁気標識標的成分を試験チャンバー内でカートリッジの壁に向かって推進するように磁場を試験チャンバーに印可する手段を含む請求項4記載の改良された装置。
【請求項7】
流体試料の光学分析を実行する装置のレセプタクルにスライドして嵌合するように適合された非磁性不活性材料の筐体であって、光学分析の観察場内に位置するように適合された光学的に透明な平坦ランド面を持つドーム状断面を有し;ランド面下で長軸に沿って垂直に流体試料で充填するように適合された試験チャンバー;試験チャンバー上で試験チャンバーおよび外部環境の双方から密封できるオーバーフロー受けとして機能するように適合された前房;および試験チャンバーと前房との間のインレットを持つ改良されたカートリッジであって、
ここに、改良が、
(a)当該ハンドルの各頂部エッジの外側に広がるように作製されたグリップ領域が側面にあるハンドル部;
(b)第1の面上にアーチ状の延長を有するハンドルであって、第1の面は筐体のドーム側に位置し、アーチ状の延長はハンドルの最上部に沿い、グリップ領域の外側に開いたエッジ間に広がるハンドルを含む改良されたカートリッジ。
【請求項8】
改良において、筐体として透明プラスチック製チャンバーを含む請求項7記載の改良されたカートリッジ。
【請求項9】
ポリカーボネート、ポリスチレンおよびアクリルよりなる群から選択された筐体を含む請求項7記載の改良されたカートリッジ。
【請求項10】
蛍光性添加剤を含まない請求項9記載の改良されたカートリッジ。
【請求項11】
突出するステムにプローブを有する改良されたストッパーであって、プローブはインレット内に密封可能に設置され、インレットを閉鎖するように適合された第1のシールを形成し、第1のシールは、インレット内に設置されることによって、試験チャンバー内の空気捕捉を妨げ、プローブは、第1のシールがインレットを閉鎖する前に試験チャンバーのインレットを設定された満水レベルより下に入れるように適合された遠位端を有し;遠位端は、液体をインレット経由で上に排除し、かつ、第1のシールがインレットおよびプローブの突出ステム上のプラグを閉鎖する前に、流体試料の液面を前房に配置するのに十分な厚さを有し;
プラグは、プローブによってインレットが閉鎖され、その後、前房の上端を閉鎖する第2のシールとして作用する前房上の拡張された口にプラグが嵌合するような突出ステムに沿った位置を有し、
ここに、改良が、
(a)単一エラストマー;および
(b)ストッパーハンドホールドの各側に柔軟壁を有して第2のシールが前房を閉鎖したとき、ストッパーが適切な位置で固定されるように柔軟壁が外側にパチンとはまるまで圧縮される、カートリッジ上の保持エレメントと嵌合する締め付け機構を含むことを特徴とする改良されたストッパー。
【請求項12】
エラストマーが約60ないし100のジュロメータ値を有する請求項11記載の改良されたストッパー。
【請求項13】
エラストマーが約80ないし90のジュロメータ値を有する請求項11記載の改良されたストッパー。
【請求項14】
エラストマーが約90のジュロメータ値を有する請求項11記載の改良されたストッパー。
【請求項15】
プラスチック筐体に固定された光学的に透明なランド面を有するカートリッジの製造方法であって、
(a)光学的に透明なランド面に接するようにプラスチックエッジを成型して、プラスチックエッジをランド面の外縁部を設置するための小さな棚に形作り;
(b)小さな棚の接触部分全体を小トラフに形作り、小トラフがランド面の外縁部に沿うようにし;
(c)接触領域全体に沿って小トラフを光学的に透明な接着剤で充填し;
(d)接着剤が小トラフを流れて全ての潜在的な光路から離れるように、ランド面の外縁部を小トラフ上に置き;ついで
(e)光学的に透明なランド面をプラスチックエッジに固定されるように、接着剤をUV光に暴露することを特徴とする製造方法。
【請求項16】
光学的に透明な接着剤がUV光への暴露後に結合する非蛍光性化合物である請求項15記載の製造方法。
【請求項17】
光学的に透明な接着剤が、感圧性接着剤、熱硬化性接着剤、および紫外線によって活性化される接着剤よりなる群から選択される請求項15記載の方法。
【請求項18】
光学的に透明な接着剤が紫外線によって活性化される接着剤である請求項15記載の製造方法。
【請求項19】
光学的に透明なランド面がガラスである請求項15記載の製造方法。
【請求項20】
ガラスが厳しい許容誤差で約0.5mm厚×31mm長および5mm厚にカットされる請求項19記載の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2006−510007(P2006−510007A)
【公表日】平成18年3月23日(2006.3.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−555506(P2004−555506)
【出願日】平成15年11月20日(2003.11.20)
【国際出願番号】PCT/US2003/037105
【国際公開番号】WO2004/048926
【国際公開日】平成16年6月10日(2004.6.10)
【出願人】(399012963)イムニベスト・コーポレイション (10)
【氏名又は名称原語表記】IMMUNIVEST CORPORATION
【Fターム(参考)】