説明

光学式マーク認識方法及び光学式マーク認識装置

【課題】 マーク用ガイダンスの領域に手書きマークが存在するか否かを認識し得る光学式マーク認識方法及びマーク認識装置を提供する。
【解決手段】 マーク用ガイダンスの印刷されている帳票より取得したイメージデータからマーク用ガイダンスの位置するマーク認識対象領域の画像を抽出するマーク認識対象領域抽出手段と、画像から連続する複数の黒画素のブロックに分けるブロック処理手段と、複数のブロックに基づいて特徴情報を生成する特徴情報生成部と、基本マーク用ガイダンスを連続する黒画素から成るブロックに分割し、複数のブロックに基づいて生成したマーク用ガイダンス特徴情報が格納されている基本マーク用ガイダンス情報格納部と、特徴情報とマーク用ガイダンス特徴情報とを比較して両者が相違すると帳票のマーク用ガイダンスに手書きマークが存在すると判定し、両者が一致すると手書きマークが不存在と判定する手書きマーク判定部とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、帳票などに記された手書きマークを光学的に認識する光学式マーク認識方法及び光学式マーク認識装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、金融機関及び公共機関などでは、帳票処理の効率化のために、帳票の所定領域に記された手書きマークを光学的に認識する光学式マーク認識装置が導入されている。このような装置では、帳票をスキャナで読み込んで帳票画像を生成すると、該帳票画像の各画素を予め設定した閾値に基づいて白黒の画素に2値化変換し、該2値化変換した画像から手書きマーク記入部分として設定した領域を抽出し、該抽出した領域内の黒画素の個数が予め設定した閾値以上であるか否かに基づいて、手書きマークが記されているか否かを認識している。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記装置では、手書きマークの記入を促すためのマーク用ガイダンスが印刷されている帳票に対しては、該帳票をスキャナで読み込んで2値化変換した場合、該マーク用ガイダンスの領域が黒画素となってしまうため、手書きマークが未記入にも拘らず、手書きマークが記されていると誤認してしまうという問題があった。そのため、帳票処理を行うオペレータは、上記マーク用ガイダンスが印刷された帳票については、上記装置を帳票処理に使用できず、目視で該帳票のマーク用ガイダンスに対する手書きマークが記されているか否かを確認せざるを得なかった。
【0004】
以上の問題点に鑑み、本発明の目的は、マーク用ガイダンスが印刷されている帳票において、該マーク用ガイダンスの領域に手書きマークが記されているか否かを認識し得る光学式マーク認識方法及び光学式マーク認識装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、以上の点を解決するために、次の構成を採用する。
<構成1>
本発明の光学式マーク認証装置は、マーク用ガイダンスの印刷されている帳票より取得したイメージデータからマーク用ガイダンスの位置するマーク認識対象領域の画像を抽出するマーク認識対象領域抽出手段と、取得した画像から連続する複数の黒画素のブロックに分けるブロック処理手段と、複数のブロックに基づいて特徴情報を生成する特徴情報生成部と、基本マーク用ガイダンスを連続する黒画素から成るブロックに分割し、複数のブロックに基づいて生成したマーク用ガイダンス特徴情報が格納されている基本マーク用ガイダンス情報格納部と、特徴情報とマーク用ガイダンス特徴情報とを比較して両者が相違すると帳票のマーク用ガイダンスに手書きマークが存在すると判定し、両者が一致すると手書きマークが不存在と判定する手書きマーク判定部とを含むことを特徴とする。
【0006】
上記構成において、特徴情報は、複数のブロックの各ブロックの黒画素数であることを特徴とする。
【0007】
特徴情報は、複数のブロックの両端に位置するブロックに対しX−Y方向に外接する矩形サイズであることを特徴とする。
【0008】
特徴情報は、複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値であることを特徴とする。
【0009】
特徴情報は、複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズであることを特徴とする。
【0010】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの複数のブロックの黒画素数に基づいて設定された黒画素数閾値であることを特徴とする。
【0011】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスに対しX−Y方向に外接する矩形サイズに基づいて設定された基本矩形サイズであることを特徴とする。
【0012】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値に基づいて設定された重心間距離差分閾値であることを特徴とする。
【0013】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズに基づいて設定された内方の矩形サイズ閾値であることを特徴とする。
【0014】
<構成2>
本発明の光学式マーク認証方法は、マーク用ガイダンスの印刷されている帳票より取得したイメージデータからマーク用ガイダンスの位置するマーク認識対象領域の画像を抽出すること、
取得した画像から連続する複数の黒画素のブロックに分けること、複数のブロックに基づいて特徴情報を生成すること、基本マーク用ガイダンスを連続する黒画素から成るブロックに分割し、複数のブロックに基づいてマーク用ガイダンス特徴情報を生成すること、特徴情報とマーク用ガイダンス特徴情報とを比較して両者が相違すると帳票のマーク用ガイダンスに手書きマークが存在すると判定し、両者が一致すると手書きマークが不存在と判定することを特徴とする。
【0015】
上記構成において、特徴情報は、複数のブロックの各ブロックの黒画素数であることを特徴とする。
【0016】
特徴情報は、複数のブロックの両端に位置するブロックに対しX−Y方向に外接する矩形サイズであることを特徴とする。
【0017】
特徴情報は、複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値であることを特徴とする。
【0018】
特徴情報は、複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズであることを特徴とする。
【0019】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの複数のブロックの黒画素数に基づいて設定された黒画素数閾値であることを特徴とする。
【0020】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスに対しX−Y方向に外接する矩形サイズに基づいて設定された基本矩形サイズであることを特徴とする。
【0021】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値に基づいて設定された重心間距離差分閾値であることを特徴とする。
【0022】
マーク用ガイダンス特徴情報は、マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズに基づいて設定された内方の矩形サイズ閾値であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、マーク用ガイダンスが印刷されている帳票において、該マーク用ガイダンスの領域に手書きマークが記されているか否かを光学的に認識することができる。
【0024】
以下、本発明の実施形態について実施例を用いて詳細に説明する。
【実施例】
【0025】
<実施例の構成>
本発明の実施例の光学式マーク認識装置10は、図2に示すように、ネットワーク20を介して接続する上位装置30と通信するためのI/F(Interface)部11、装置全体を制御するための装置制御部12と、帳票1を光学的に読み取り、イメージデータとして出力するための読取部13と、画像メモリ14と、画像処理部15と、マーク認識部16とを備える。
【0026】
画像処理部15は、図1に示すように、該画像処理部15全体を制御するための画像処理制御部151と、2値化処理部152と、マーク認識対象領域抽出部153と、マーク認識対象領域画像メモリ154と、ラベリング処理部155と、ラベル情報メモリ156と、ラベル黒画素数比較判定部157と、基本マーク用ガイダンス情報格納部158と、比較判定結果情報メモリ159と、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160と、ラベル重心間距離比較判定部161と、隣接ラベル垂直二等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162と、ラベル除去判定部163と、ラベル除去部164とを備える。
【0027】
上位装置30は、WS(Work Station)及びPC(Personal Computer)などの帳票処理を行うオペレータ用端末である。
【0028】
オペレータが、光学式マーク認識装置10の読取部13に帳票1をセットし、該光学式マーク認識装置10の図示しない読み取り指示ボタンを押下すると、装置制御部12は、読取部13に該帳票1を光学的に読み取らせ、帳票画像を生成する。ここで、帳票1には、図8に示すように、手書きマークの記入を促すためのマーク用ガイダンスが印刷されている。
【0029】
装置制御部12は、上記帳票画像を生成すると、画像メモリ14に該帳票画像を記憶すると共に、画像処理部15に画像処理を指示する。
【0030】
画像処理部15の画像処理制御部151は、上記画像処理の指示を受けると、2値化処理部152へ、帳票画像の2値化処理を指示する。
【0031】
2値化処理部152は、上記2値化処理の指示を受けると、画像メモリ14に保持されている帳票画像の各画素を該画像処理部15の図示しないメモリに予め設定された画素閾値に基づいて白黒の画素に2値化変換し、2値化画像を生成する。
【0032】
そして、2値化処理部152が上記2値化画像を生成すると、画像処理制御部151は、マーク認識対象領域抽出部153にマーク認識対象領域の抽出を指示する。
【0033】
マーク認識対象領域抽出部153は、上記マーク認識対象領域の抽出の指示を受けると、上記2値化画像から図示しないメモリに予め設定されたフォーマット情報を利用してマーク認識対象領域を抽出し、マーク認識対象領域画像を生成する。ここで、図8に示す帳票1のように、上記マーク認識対象領域が複数ある場合には、上記マーク認識対象領域抽出部は、該複数のマーク認識対象領域分のマーク認識対象領域画像を生成する。そして、上記複数のマーク認識対象領域画像には、例えば口座の種類を示す図8の「普通」及び「当座」の文字情報が付与されている。
【0034】
そして、マーク認識対象領域抽出部153が上記マーク認識対象領域画像を生成すると、画像処理制御部151は、該マーク認識対象領域画像をマーク認識対象領域画像メモリ154に記憶する。ここで、マーク認識対象領域画像が複数生成された場合には、画像処理制御部151は、複数のマーク認識対象領域画像をマーク認識対象領域画像メモリ154に記憶するものとする。
【0035】
マーク認識対象領域抽出部153が上記マーク認識対象領域画像を記憶すると、画像処理制御部151は、ラベリング処理部155にラベリング処理を指示する。
【0036】
ラベリング処理部155は、ラベリング処理の指示を受けると、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持するマーク認識対象領域画像毎に、該マーク認識対象領域画像内の全ての黒画素に対して属性を示すラベル番号を付与する。ここで、ラベリング処理部155は、上記マーク認識対象領域画像上の連続している複数の黒画素にラベル番号を付与し、複数の黒画素のブロックをグループとして分類する。また、ラベリング処理としては、上下左右4方向の連続している黒画素にラベル番号を付与する4近傍ラベリング処理及び上下左右及び斜め8方向の連続している黒画素にラベル番号を付与する8近傍ラベリング処理いずれかを用いるものとする。
【0037】
そして、ラベリング処理部155は、マーク認識対象領域画像内の全ての黒画素をブロック化してラベル番号を付与すると共に、各ラベル番号に属して両端に位置する黒画素に対しX−Y方向に外接する矩形である外接矩形の4つの座標位置情報と、各ラベル番号とで構成されたラベル情報を生成する。
【0038】
ラベリング処理部155が上記ラベル情報を生成すると、画像処理制御部151は、該ラベル情報をラベル情報メモリ156へ記憶する。
【0039】
画像処理制御部151は、上記ラベル情報を記憶すると、ラベル黒画素数比較判定部157へラベル黒画素数の比較判定を指示する。
【0040】
基本マーク用ガイダンス情報格納部158は、図3に示すような、マーク用ガイダンスが印刷された試験帳票から予め取得したラベル情報に基づいて算出した基本マーク用ガイダンス情報が格納されている部である。ここで、基本マーク用ガイダンス情報は、後述する黒画素数閾値(DThr)と、基本外接矩形サイズ(H、W)と、ラベル重心間距離差分閾値(LThr)と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点の外接する内方矩形サイズ(PH、PW)とで構成されている。
【0041】
上記基本マーク用ガイダンス情報の黒画素数閾値(DThr)は、例えば図4に示すような、基本マーク用ガイダンスの各ラベル番号(N1〜N12)の外接矩形(R1〜R12)内の各黒画素数(D1〜D12)に基づいて算出された値である。ここで、黒画素数閾値(DThr)は、例えば、各ラベル番号毎の黒画素数(D1〜D12)の最小黒画素数(Dmin)及び最大黒画素数(Dmax)から算出された値(Dmax+(Dmax−Dmin))である。
【0042】
そして、上記基本マーク用ガイダンス情報の基本外接矩形サイズ(H、W)は、例えば図5に示すような、マーク用ガイダンス全体のX−Y方向に外接する矩形のサイズである。
【0043】
また、上記基本マーク用ガイダンス情報のラベル重心間距離差分閾値(LThr)は、例えば、図6に示すように、基本マーク用ガイダンスの隣接し合うラベル番号(ブロック)の二つの外接矩形の各重心間距離(L12〜L121)の最大重心間距離(Lmax)から最小重心間距離(Lmin)を差し引いた値(Lmax−Lmin)である。
【0044】
更に、上記基本マーク用ガイダンス情報の隣接ラベル垂直ニ等分線交点の外接する内方矩形サイズ(PH、PW)は、例えば、図7に示すように、上記した各重心間距離(L12〜L121)の各垂直ニ等分線の各交点の両端に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方矩形IWのサイズである。
【0045】
ラベル黒画素数比較判定部157は、マーク認識対象領域画像内の各ラベル番号の外接矩形内の各黒画素数が、上記説明した基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持するマーク用ガイダンス情報の黒画素数閾値(DThr)以下であるか否かに基づいて、全ラベル番号の黒画素のブロックを除去可能か否かを判定する部である。
【0046】
そして、ラベル黒画素数比較判定部157は、画像処理制御部151から上記ラベル黒画素数の比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図9(a)に示すようなマーク用ガイダンス及び手書きマークを含むマーク認識対象領域画像から得たラベル情報を用い、各ラベル番号(N´1〜N´8)の各外接矩形(R´1〜R´8)内の各黒画素数(D´1〜D´8)を計測する。
【0047】
また、ラベル黒画素数比較判定部157は、各黒画素数(D´1〜D´8)を計測すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本マーク用ガイダンス情報の黒画素数閾値(DThr)を検索し、該黒画素数閾値(DThr)と、各黒画素数(D´1〜D´8)とを比較する。
【0048】
更に、ラベル黒画素数比較判定部157は、図9(a)の例ではこの比較により、ラベル番号(N´1)の黒画素数(D´1)が手書きマークと対応するため黒画素数閾値(DThr)より大幅に大きくなるので、ラベル番号(N´1)の黒画素のブロックがマーク用ガイダンスの黒画素のブロックに該当せず、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する。
【0049】
一方、ラベル黒画素数比較判定部157は、例えば、図9(b)に示すように、手書きマークが存在しない場合、全てのラベル番号(N´´1〜N´´12)の黒画素数(D´´1〜D´´12)が該黒画素数閾値(DThr)以下となるので、手書きマークが存在しないマーク用ガイダンスとして除去可能と判定する。
【0050】
比較判定結果情報メモリ159は、後述するラベル黒画素数比較判定結果情報と、ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報と、ラベル重心間距離比較判定結果情報と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報とで構成された比較判定結果情報を記憶するための部である。図14(a)及び図14(b)に比較判定結果情報メモリ159の構成を示す。
【0051】
画像処理制御部151は、ラベル黒画素数比較判定部157が、例えば図9(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与したラベル黒画素数比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該ラベル黒画素数比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0052】
そして、画像処理制御部151は、ラベル黒画素数比較判定部157が、例えば図9(b)に示すように、マーク用ガイダンスを除去可能であると判定すると、除去可能を示す識別番号「0」を付与したラベル黒画素数比較判定結果情報を生成し、図14(b)に示すように、該ラベル黒画素数比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0053】
画像処理制御部151が、上記黒画素数比較判定結果情報を記憶すると、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160に全ラベル外接矩形サイズの比較判定を指示する。
【0054】
全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、マーク認識対象領域画像内のラベル番号の付与した全外接矩形を含むX−Y方向の矩形サイズを求め、この矩形サイズが、上記説明した基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持するマーク用ガイダンス情報の基本外接矩形サイズ(H、W)に対し有効であるか、無効であるかを判定する部である。
【0055】
全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、画像処理制御部151から上記全ラベル外接矩形サイズの比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持するラベル情報を用いて、例えば図10(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の全てのラベル番号(N´1〜N´8)の外接矩形(R´1〜R´8)を含むX−Y方向の矩形サイズ(H´、W´)を計測する。
【0056】
そして、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、上記矩形サイズ(H´、W´)を計測すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本外接矩形サイズ(H、W)を検索し、基本外接矩形サイズ(H、W)と、計測した矩形サイズ(H´、W´)とを比較する。
【0057】
全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、この比較により、該矩形サイズ(H´、W´)が基本外接矩形サイズ(H、W)と同一となるため、該計測した矩形サイズ(H´、W´)が上記外接矩形サイズ(H、W)に対し有効と判定する。
【0058】
同様に、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、例えば、手書きマークが存在しない場合、図10(b)のように、計測した矩形サイズ(H´´、W´´)が基本外接矩形サイズ(H、W)と同一となるため、該矩形サイズ(H´´、W´´)が有効と判定する。
【0059】
一方、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、手書きマークがマーク用ガイダンスの外側に記入されるなどにより、計測した矩形サイズが基本外接矩形サイズ(H、W)より大きいと、該矩形サイズが無効と判定する。
【0060】
ここで、図11に示すように、例えば、マーク用ガイダンスの外側に記入された筆圧の弱い手書きマークを2値化処理すると、マーク用ガイダンスに近似する外形線が生じる。このため、図11に示すマーク認識領域画像の全てにラベル番号(N´´´1〜N´´´26)を付与すると、上記ラベル黒画素数比較判定部157では、全てのラベル番号(N´´´1〜N´´´26)の黒画素のブロックが除去可能と判定してしまう。しかるに、上記全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160では、例えば図11のマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号(N´´´1〜N´´´26)の外接矩形を含むX−Y方向に外接する矩形サイズ(H´´´、W´´´)を計測するので、上記基本外接矩形サイズ(H、W)より大きい計測サイズに対し無効であると判定する。
【0061】
画像処理制御部151は、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160が、例えば図10(a)に示すように、矩形サイズ(H´、W´)を有効と判定すると、外形線の無しを示す識別番号「0」を付与した全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0062】
同様に、画像処理制御部151は、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160が、例えば図10(b)に示すように、矩形サイズ(H´´、W´´)を有効と判定すると、同様に識別番号「0」を付与した全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(b)に示すように、該全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0063】
一方、画像処理制御部151は、図11に示すように、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160が、矩形サイズ(H´´´、W´´´)を無効と判定すると、外形線の有りを示す識別番号「1」を付与した全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、該全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0064】
そして、画像処理制御部151が、上記全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を記憶すると、ラベル重心間距離比較判定部161にラベル重心間距離の比較判定を指示する。
【0065】
ラベル重心間距離比較判定部161は、マーク認識対象領域画像内の隣接し合うラベル番号(ブロック)の二つの外接矩形の各重心間距離を計測し、該計測した重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた差分重心間距離を算出し、該算出した差分重心間距離がラベル重心間距離差分閾値(LThr)以下であるか否かに基づいて、全ラベル番号の黒画素のブロックを除去可能か否かを判定する部である。
【0066】
ラベル重心間距離比較判定部161は、画像処理制御部151から上記ラベル重心間距離の比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図12(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の隣接し合うラベル番号(N´1〜N´8)の二つの外接矩形(R´1〜R´8)の各重心間距離(L´12〜L´81)を計測する。
【0067】
そして、ラベル重心間距離比較判定部161は、各重心間距離(L´12〜L´81)を計測すると、該計測した重心間距離の重心間距離最大値(L´max)から重心間距離最小値(L´min)を差し引いた差分重心間距離(L´max−L´min)を算出する。
【0068】
更に、ラベル重心間距離比較判定部161は、上記差分重心間距離(L´max−L´min)を算出すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持するマーク用ガイダンス情報の外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)を検索し、該外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)と、算出した差分重心間距離(L´max−L´min)とを比較する。
【0069】
ラベル重心間距離比較判定部161は、図12(a)の例ではこの比較により、ラベル番号(N´1)及び(N´2)の外接矩形の重心間距離(L´12)と、ラベル番号(N´1)及び(N´8)の外接矩形の重心間距離(L´81)とが大幅に大きいため、上記差分重心間距離(L´max−L´min)が外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)より大きくなるので、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する。
【0070】
一方、ラベル重心間距離比較判定部161は、例えば、図12(b)に示すように、手書きマークが存在しない場合、隣接し合うラベル番号(N´´1〜N´´12)の二つの外接矩形の各重心間距離(L´´12〜L´´121)の差分重心間距離(L´´max−L´´min)が外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)以下となるので、手書きマークが存在しないマーク用ガイダンスとして除去可能と判定する。
【0071】
画像処理制御部151は、ラベル重心間距離比較判定部161が、例えば図12(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与したラベル重心間距離比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該ラベル重心間距離比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0072】
一方、画像処理制御部151は、ラベル重心間距離比較判定部161が、例えば図12(b)に示すように、マーク用ガイダンスを除去可能と判定すると、除去可能を示す識別番号「0」を付与したラベル重心間距離比較判定結果情報を生成し、図14(b)に示すように、該ラベル重心間距離比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0073】
そして、画像処理制御部151が、上記ラベル重心間距離比較判定結果情報を記憶すると、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162に隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズの比較判定を指示する。
【0074】
隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、マーク認識対象領域画像内の隣接し合うラベル番号(ブロック)の二つの外接矩形の各重心間距離の垂直ニ等分線の各交点の両端に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方矩形サイズを求め、この内方矩形サイズが、上記説明した基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本マーク用ガイダンス情報の隣接ラベル垂直ニ等分線交点の内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)以下であるか否かに基づいて、全ラベル番号の黒画素のブロックを除去可能か否かを判定する部である。
【0075】
隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、画像処理制御部151から上記隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズの比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図13(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の隣接し合うラベル番号(N´1〜N´8)の二つの外接矩形(R´1〜R´8)の重心間距離(L´12〜L´81)の垂直ニ等分線の各交点を求め、該各交点の両端に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方矩形サイズ(PH´、PW´)を算出する。
【0076】
そして、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、上記内方矩形サイズ(PH´、PW´)を算出すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本マーク用ガイダンス情報の隣接ラベル垂直ニ等分線交点の内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)を検索し、該内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)と、算出した内方矩形サイズ(PH´、PW´)とを比較する。
【0077】
そして、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、図13(a)の例ではこの比較により、内方矩形サイズ(PH´、PW´)が内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)より大幅に大きくなるので、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する。
【0078】
一方、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、例えば、手書きマークが存在しない場合、図13(b)に示すように、算出した内方矩形サイズ(PH´´、PW´´)が内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)以下となるので、手書きマークが存在しないマーク用ガイダンスとして除去可能と判定する。
【0079】
画像処理制御部151は、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162が、例えば図13(a)に示すように、マーク用ガイダンス及び手書きマークを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与した隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0080】
一方、画像処理制御部151は、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162が、例えば図13(b)に示すように、マーク用ガイダンスを除去可能と判定すると、除去可能を示す識別番号「0」を付与した隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(b)に示すように、該隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0081】
画像処理制御部151は、上記隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を記憶すると、ラベル除去判定部163にラベル除去の判定を指示する。
【0082】
ラベル除去判定部163は、比較判定結果情報メモリ159で保持する比較判定結果情報を検索し、上記ラベル黒画素数比較判定結果情報と、全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報と、ラベル重心間距離比較判定結果情報と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報との全てに識別情報「0」が付与されているか否かに基づいて、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持するマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを除去するか否かを判定する部である。
【0083】
そして、ラベル除去判定部163は、上記ラベル除去の判定の指示を受けると、上記比較判定結果情報を検索し、例えば、図14(a)に示すように、ラベル黒画素数比較判定結果情報と、ラベル重心間距離比較判定結果情報と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報とに識別情報「1」が付与されていると、手書きマークが存在するので、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持するマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを不除去と判定する。
【0084】
一方、ラベル除去判定部163は、例えば、図14(b)に示すように、全ての比較判定結果情報に識別情報「0」が付与されていると、手書きマークが存在しないので、上記マーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを除去と判定する。
【0085】
画像処理制御部151は、ラベル除去判定部163が例えば、図14(a)に示すように、上記マーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを不除去と判定すると、画像処理終了信号を生成し、該画像処理終了信号を装置制御部12へ送信する。
【0086】
一方、画像処理制御部151は、ラベル除去判定部163が例えば、図14(b)に示すように、上記マーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを除去と判定すると、画像処理制御部151は、ラベル除去部164へラベル除去を指示する。
【0087】
ラベル除去部164は、上記ラベル除去判定部163においてラベル除去と判定されたマーク認識対象領域画像メモリ154で保持するマーク認識対象領域画像の全てのラベル番号の黒画素のブロックを白画素に変換し、該マーク認識対象領域画像を更新する部である。
【0088】
そして、ラベル除去部164は、上記ラベル除去の指示を受けると、例えば図9(b)に示すように、手書きマークが未記入のマーク認識対象領域画像上から全てのラベル番号(N´´1〜N´´12)の黒画素のブロックを白画素に変換し、該マーク認識対象領域画像を更新する。
【0089】
画像処理制御部151は、ラベル除去部164が上記マーク認識対象領域画像を更新すると、上記画像処理終了信号を生成し、該画像処理終了信号を装置制御部12へ送信する。
【0090】
装置制御部12は、上記画像処理終了信号を受けると、マーク認識部16にマーク認識を指示する。
【0091】
マーク認識部16は、画像処理部15のマーク認識対象領域画像メモリ154で保持するマーク認識対象領域画像内の黒画素数を計測し、該黒画素数が光学式マーク認識装置10の図示しないメモリに予め設定してあるマーク認識黒画素数閾値以下であるか否かに基づいて、手書きマーク記入の有無を認識する部である。
【0092】
そして、マーク認識部16は、上記マーク認識の指示を受けると、画像処理部15のマーク認識対象領域画像メモリ154で保持する、例えば図15(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを含むマーク認識対象領域画像内の黒画素数を計測し、該黒画素数が光学式マーク認識装置10の図示しないメモリに予め設定してあるマーク認識黒画素数閾値より大きいので、手書きマーク記入と認識する。
【0093】
一方、マーク認識部16は、例えば図15(b)に示すように、全ての画素が白画素のマーク認識対象領域画像内の黒画素数を計測し、該黒画素数が0であるので、手書きマーク未記入と認識する。
【0094】
マーク認識部16が手書きマーク記入と認識すると、装置制御部12は、手書きマーク記入を示す識別情報「1」を付与した帳票データを上位装置30へ送信する。
【0095】
一方、マーク認識部16が手書きマーク未記入と認識すると、装置制御部12は、手書きマーク未記入を示す識別情報「0」を付与した帳票データを上位装置30へ送信する。ここで、マーク認識対象領域画像メモリ154に複数のマーク認識対象領域画像が保持されていると、装置制御部12は、マーク認識部16において全てのマーク認識対象領域画像に対するマーク認識が終了してから、帳票データを上位装置30へ送信するものとする。
【0096】
上位装置30は、光学式マーク認識装置10から上記帳票データを取得すると、該上位装置30の図示しないメモリの制御プログラムを実行し、該帳票データに基づいた、例えば図16に示すような認識結果画面情報を生成し、該認識結果画面情報を該上位装置30の図示しない画面上に表示させる。
【0097】
帳票処理を行うオペレータは、上位装置30の図示しない画面上に表示された、例えば図16のような認識結果画面情報を参照すると、帳票1の「普通」のマーク認識対象領域に手書きマークが記入されており、「当座」のマーク認識対象領域に手書きマークが未記入であるので、顧客が「普通」を選択したことを認識することができる。
【0098】
<実施例の動作>
次に、本発明の光学式マーク認識装置10の実施例におけるマーク認識処理の動作について、図17に示すフローチャートを用いて説明する。ここで、光学式マーク認識装置10は、図8に示すマーク用ガイダンスが印刷された帳票1の「普通」及び「当座」の各マーク用ガイダンス領域に、手書きマークが記入されているか否かを認識するものとする。
【0099】
オペレータが、光学式マーク認識装置10の読取部13に帳票1をセットし、該光学式マーク認識装置10の図示しない読み取り指示ボタンを押下すると、装置制御部12は、読取部13に該帳票1を光学的に読み取らせ、帳票画像を生成する(ステップS101)。
【0100】
装置制御部12は、上記帳票画像を生成すると、画像メモリ14に該帳票画像を記憶すると共に、画像処理部15に画像処理を指示する。
【0101】
画像処理部15の画像処理制御部151は、上記画像処理の指示を受けると、2値化処理部152へ、帳票画像の2値化処理を指示する。
【0102】
2値化処理部152は、上記2値化処理の指示を受けると、画像メモリ14に保持されている帳票画像の各画素を該画像処理部15の図示しないメモリに予め設定された画素閾値に基づいて白黒の画素に2値化変換し、2値化画像を生成する。
【0103】
そして、2値化処理部152が上記2値化画像を生成すると、画像処理制御部151は、マーク認識対象領域抽出部153にマーク認識対象領域の抽出を指示する。
【0104】
マーク認識対象領域抽出部153は、上記マーク認識対象領域の抽出の指示を受けると、上記2値化画像から図示しないメモリに予め設定されたフォーマット情報を利用してマーク認識対象領域を抽出し、「普通」及び「当座」のマーク認識対象領域画像を生成する(ステップS102)。
【0105】
そして、マーク認識対象領域抽出部153が上記「普通」及び「当座」のマーク認識対象領域画像を生成すると、画像処理制御部151は、該「普通」及び「当座」のマーク認識対象領域画像をマーク認識対象領域画像メモリ154に記憶する。
【0106】
マーク認識対象領域抽出部153が上記「普通」及び「当座」のマーク認識対象領域画像を記憶すると、画像処理制御部151は、ラベリング処理部155にラベリング処理を指示する。
【0107】
ラベリング処理部155は、ラベリング処理の指示を受けると、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持する「普通」のマーク認識対象領域画像内の全ての黒画素に対して属性を示すラベル番号を付与する。
【0108】
そして、ラベリング処理部155は、「普通」のマーク認識対象領域画像内の全ての黒画素をブロック化してラベル番号を付与すると共に、各ラベル番号に属して両端に位置する黒画素に対しX−Y方向に外接する矩形である外接矩形の4つの座標位置情報と、各ラベル番号とで構成されたラベル情報を生成する(ステップS103)。
【0109】
ラベリング処理部155が上記ラベル情報を生成すると、画像処理制御部151は、該ラベル情報をラベル情報メモリ156へ記憶する。
【0110】
画像処理制御部151は、上記ラベル情報を記憶すると、ラベル黒画素数比較判定部157へラベル黒画素数の比較判定を指示する。
【0111】
ラベル黒画素数比較判定部157は、画像処理制御部151から上記ラベル黒画素数の比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図9(a)に示すようなマーク用ガイダンス及び手書きマークを含むマーク認識対象領域画像から得たラベル情報を用い、各ラベル番号(N´1〜N´8)の各外接矩形(R´1〜R´8)内の各黒画素数(D´1〜D´8)を計測する。
【0112】
そして、ラベル黒画素数比較判定部157は、各黒画素数(D´1〜D´8)を計測すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本マーク用ガイダンス情報の黒画素数閾値(DThr)を検索し、該黒画素数閾値(DThr)と、各黒画素数(D´1〜D´8)とを比較する。
【0113】
更に、ラベル黒画素数比較判定部157は、図9(a)の例ではこの比較により、ラベル番号(N´1)の黒画素数(D´1)が手書きマークと対応するため黒画素数閾値(DThr)より大幅に大きくなるので、ラベル番号(N´1)の黒画素のブロックがマーク用ガイダンスの黒画素のブロックに該当せず、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する(ステップS104)。
【0114】
画像処理制御部151は、ラベル黒画素数比較判定部157が、例えば図9(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与したラベル黒画素数比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該ラベル黒画素数比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0115】
画像処理制御部151が、上記黒画素数比較判定結果情報を記憶すると、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160に全ラベル外接矩形サイズの比較判定を指示する。
【0116】
全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、画像処理制御部151から上記全ラベル外接矩形サイズの比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持するラベル情報を用いて、例えば図10(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の全てのラベル番号(N´1〜N´8)の外接矩形(R´1〜R´8)を含むX−Y方向の矩形サイズ(H´、W´)を計測する。
【0117】
そして、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、上記矩形サイズ(H´、W´)を計測すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本外接矩形サイズ(H、W)を検索し、基本外接矩形サイズ(H、W)と、計測した矩形サイズ(H´、W´)とを比較する。
【0118】
更に、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160は、この比較により、該矩形サイズ(H´、W´)が基本外接矩形サイズ(H、W)と同一となるため、該計測した矩形サイズ(H´、W´)が上記外接矩形サイズ(H、W)に対し有効と判定する(ステップS105)。
【0119】
画像処理制御部151は、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160が、例えば図10(a)に示すように、矩形サイズ(H´、W´)を有効と判定すると、外形線無しを示す識別番号「0」を付与した全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0120】
そして、画像処理制御部151が、上記全ラベル外接矩形サイズ比較判定結果情報を記憶すると、ラベル重心間距離比較判定部161にラベル重心間距離の比較判定を指示する。
【0121】
ラベル重心間距離比較判定部161は、画像処理制御部151から上記ラベル重心間距離の比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図12(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の隣接し合うラベル番号(N´1〜N´8)の二つの外接矩形(R´1〜R´8)の各重心間距離(L´12〜L´81)を計測する。
【0122】
そして、ラベル重心間距離比較判定部161は、各重心間距離(L´12〜L´81)を計測すると、該計測した重心間距離の重心間距離最大値(L´max)から重心間距離最小値(L´min)を差し引いた差分重心間距離(L´max−L´min)を算出する。
【0123】
更に、ラベル重心間距離比較判定部161は、上記差分重心間距離(L´max−L´min)を算出すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持するマーク用ガイダンス情報の外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)を検索し、該外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)と、算出した差分重心間距離(L´max−L´min)とを比較する。
【0124】
ラベル重心間距離比較判定部161は、図12(a)の例ではこの比較により、ラベル番号(N´1)及び(N´2)の外接矩形の重心間距離(L´12)と、ラベル番号(N´1)及び(N´8)の外接矩形の重心間距離(L´81)とが大幅に大きいため、上記差分重心間距離(L´max−L´min)が外接矩形重心間距離差分閾値(LThr)より大きくなるので、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する(ステップS106)。
【0125】
画像処理制御部151は、ラベル重心間距離比較判定部161が、例えば図12(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与したラベル重心間距離比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該ラベル重心間距離比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0126】
そして、画像処理制御部151が、上記ラベル重心間距離比較判定結果情報を記憶すると、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162に隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズの比較判定を指示する。
【0127】
隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、画像処理制御部151から上記隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズの比較判定の指示を受けると、ラベル情報メモリ156で保持する上記ラベル情報を用いて、例えば、図13(a)に示すようなマーク用ガイダンス(手書きマーク存在)の隣接し合うラベル番号(N´1〜N´8)の二つの外接矩形(R´1〜R´8)の重心間距離(L´12〜L´81)の垂直ニ等分線の各交点を求め、該各交点の両端に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方矩形サイズ(PH´、PW´)を算出する。
【0128】
そして、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、上記内方矩形サイズ(PH´、PW´)を算出すると、基本マーク用ガイダンス情報格納部158で保持する基本マーク用ガイダンス情報の隣接ラベル垂直ニ等分線交点の内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)を検索し、該内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)と、算出した内方矩形サイズ(PH´、PW´)とを比較する。
【0129】
更に、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162は、図13(a)の例ではこの比較により、内方矩形サイズ(PH´、PW´)が内方の外接矩形サイズ閾値(PHThr、PWThr)より大幅に大きくなるので、従って、手書きマークが存在し、マーク用ガイダンスを除去不可と判定する(ステップS107)。
【0130】
画像処理制御部151は、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162が、例えば図13(a)に示すように、マーク用ガイダンス及び手書きマークを除去不可と判定すると、除去不可を示す識別番号「1」を付与した隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を生成し、図14(a)に示すように、該隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を比較判定結果情報メモリ159に記憶する。
【0131】
画像処理制御部151は、上記隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報を記憶すると、ラベル除去判定部163にラベル除去の判定を指示する。
【0132】
ラベル除去判定部163は、上記ラベル除去の判定の指示を受けると、比較判定結果情報メモリ159で保持する比較判定結果情報を検索し、例えば、図14(a)に示すように、ラベル黒画素数比較判定結果情報と、ラベル重心間距離比較判定結果情報と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定結果情報とに識別情報「1」が付与されていると、手書きマークが存在するので、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持する「普通」のマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを不除去と判定する(ステップS108)。
【0133】
画像処理制御部151は、ラベル除去判定部163が例えば、図14(a)に示すように、「普通」のマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを不除去と判定すると、画像処理終了信号を生成し、該画像処理終了信号を装置制御部12へ送信する。
【0134】
一方、ラベル除去判定部163が例えば、図14(b)に示すように、「当座」のマーク認識対象領域画像内の全てのラベル番号の黒画素のブロックを除去と判定すると、画像処理制御部151は、ラベル除去部164へラベル除去を指示する。
【0135】
ラベル除去部164は、上記ラベル除去の指示を受けると、例えば図9(b)に示すように、手書きマークが未記入のマーク認識対象領域画像上から全てのラベル番号(N´´1〜N´´12)の黒画素のブロックを白画素に変換し、該マーク認識対象領域画像を更新する(ステップS109)。
【0136】
画像処理制御部151は、ラベル除去部164が上記マーク認識対象領域画像を更新すると、上記画像処理終了信号を生成し、該画像処理終了信号を装置制御部12へ送信する。
【0137】
装置制御部12は、上記画像処理終了信号を受けると、マーク認識部16にマーク認識を指示する。
【0138】
マーク認識部16は、上記マーク認識の指示を受けると、画像処理部15のマーク認識対象領域画像メモリ154で保持する、例えば図15(a)に示すように、手書きマーク及びマーク用ガイダンスを含む「普通」のマーク認識対象領域画像内の黒画素数を計測し、該黒画素数が光学式マーク認識装置10の図示しないメモリに予め設定してあるマーク認識黒画素数閾値より大きいので、手書きマーク記入と認識する(ステップS110)。
【0139】
一方、マーク認識部16は、例えば図15(b)に示すように、全ての画素が白画素の「当座」のマーク認識対象領域画像内の黒画素数を計測し、該黒画素数が0であるので、手書きマーク未記入と認識する。
【0140】
マーク認識部16が上記「普通」のマーク認識対象領域画像を手書きマーク記入と認識すると、装置制御部12は、手書きマーク記入を示す識別情報「1」を付与した帳票データを生成する。
【0141】
一方、マーク認識部16が上記「当座」の手書きマーク未記入と認識すると、装置制御部12は、手書きマーク未記入を示す識別情報「0」を付与した帳票データを生成する。
【0142】
そして、装置制御部12は、マーク認識対象領域画像メモリ154で保持する「普通」及び「当座」のマーク認識対象領域画像に対するマーク認識が終了すると、上記帳票データをI/F部11を介して上位装置30へ送信する。
【0143】
上位装置30は、光学式マーク認識装置10から上記帳票データを取得すると、該上位装置30の図示しないメモリの制御プログラムを実行し、例えば図16に示すような「普通」のマーク認識対象領域画像のマーク認識結果「手書きマークあり」と、「当座」のマーク認識対象領域画像のマーク認識結果「手書きマークなし」とを示す認識結果画面情報を生成し、該認識結果画面情報を該上位装置30の図示しない図面上に表示させる。
【0144】
帳票処理を行うオペレータは、上位装置30の図示しない画面上に表示された、例えば図16のような認識結果画面情報を参照すると、帳票1の「普通」のマーク認識対象領域に手書きマークが記入されており、「当座」のマーク認識対象領域に手書きマークが未記入であるので、顧客が「普通」を選択したことを認識することができる。
【0145】
<実施例の効果>
本実施例の光学式マーク認識装置10によれば、マーク用ガイダンスの印刷された未記入の試験帳票から取得した基本マーク用ガイダンス情報を基本マーク用ガイダンス情報格納部158に格納し、読取部13から読み取った帳票画像からマーク認識対象領域を抽出して生成したマーク認識対象領域画像に対してラベリング処理を行い、該ラベリング処理により生成したラベル情報に対し、ラベル黒画素数比較判定部157と、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160と、ラベル重心間距離比較判定部161と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162とにおいて該基本マーク用ガイダンス情報に基づいた比較判定を行い、これら全ての比較判定部がマーク用ガイダンスであると判定したラベル情報の黒画素のブロックを白画素に変換するので、マーク認識部16は、手書きマークの記入された黒画素が閾値より大きいマーク認識対象領域画像と、マークガイダンス部分が白画素に変換された黒画素が閾値以下のマーク認識対象領域画像とに対し、手書きマークの記入の有無を認識することができる。
【0146】
尚、本実施例では、手書きマーク記入の有無の判定に、ラベル黒画素数比較判定部157と、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160と、ラベル重心間距離比較判定部161と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162とにおける比較判定結果を用いるという構成にしたが、図示しないメモリに予め設定した試験帳票から取得したマーク用ガイダンスの基本ラベル数と、マーク認識対象領域画像から取得したラベル数を比較し、該基本ラベル数と該ラベル数が一致するか否かに基づいて手書きマークの有無を認識するという構成にしてもよい。
【0147】
そして、本実施例では、手書きマーク記入の有無の判定に、ラベル黒画素数比較判定部157と、全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160と、ラベル重心間距離比較判定部161と、隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162とにおける比較判定結果を用いるという構成にしたが、該ラベル黒画素数比較判定部157及び該全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160を備え、これら2つの比較判定部からの比較判定結果に基づいて手書きマークの有無を認識するという構成にしてもよい。
【0148】
また、本実施例では、同様に、ラベル重心間距離比較判定部161及び隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162を備え、これら2つの比較判定部からの比較判定結果に基づいて手書きマークの有無を認識するという構成にしてもよい。
【0149】
更に、本実施例では、同様に、ラベル重心間距離比較判定部161及び隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162のいずれか一方を備え、いずれか一方の比較判定部からの比較判定結果に基づいて手書きマークの有無を認識するという構成にしてもよい。
【0150】
その上、本実施例では、同様に、ラベル重心間距離比較判定部161及び隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部162のいずれか一方と、ラベル黒画素数比較判定部157及び全ラベル外接矩形サイズ比較判定部160とを備え、これら3つの比較判定部からの比較判定結果に基づいて手書きマークの有無を認識するという構成にしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0151】
前記した実施例では、金融機関向けの光学式マーク認識装置の例を説明したが、これに限る必要はなく、公共機関向けの光学式マーク認識装置に適応してもよい。
【図面の簡単な説明】
【0152】
【図1】本発明に係る実施例の画像処理部を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る実施例の光学式マーク認識装置を示すブロック図である。
【図3】本発明に係る実施例のマーク用ガイダンスの印刷された未記入試験帳票の概要を示す図である。
【図4】本発明に係る実施例のラベル情報及びラベル黒画素数の概要を示す図である。
【図5】本発明に係る実施例の基本外接矩形サイズの概要を示す図である。
【図6】本発明に係る実施例のラベル重心間距離の概要を示す図である。
【図7】本発明に係る実施例の隣接ラベル垂直ニ等分線交点の内方の外接矩形サイズの概要を示す図である。
【図8】本発明に係る実施例のマーク用ガイダンスの印刷された手書きマーク記入帳票の一部を示す図である。
【図9】本発明に係る実施例のラベル黒画素数比較判定部における比較判定処理の説明図である。
【図10】本発明に係る実施例の全ラベル外接矩形サイズ比較判定部における比較判定処理の説明図(その1)である。
【図11】本発明に係る実施例の全ラベル外接矩形サイズ比較判定部における比較判定処理の説明図(その2)である。
【図12】本発明に係る実施例のラベル重心間距離比較判定部における比較判定処理の説明図である。
【図13】本発明に係る実施例の隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部における比較判定処理の説明図である。
【図14】本発明に係る実施例の比較判定結果情報メモリの構成を示す説明図である。
【図15】本発明に係る実施例のマーク認識部におけるマーク認識処理の説明図である。
【図16】本発明に係る実施例の認識結果画面情報の表示の一例を示す図である。
【図17】本発明に係る実施例の光学式マーク認識装置の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0153】
1 帳票
10 光学式マーク認識装置
11 I/F(Inter Face)部
12 装置制御部
13 読取部
14 画像メモリ
15 画像処理部
151 画像処理制御部
152 2値化処理部
153 マーク認識対象領域抽出部
154 マーク認識対象領域画像メモリ
155 ラベリング処理部
156 ラベル情報メモリ
157 ラベル黒画素数比較判定部
158 基本マーク用ガイダンス情報格納部
159 比較判定結果情報メモリ
160 全ラベル外接矩形サイズ比較判定部
161 ラベル重心間距離比較判定部
162 隣接ラベル垂直ニ等分線交点外接矩形サイズ比較判定部
163 ラベル除去判定部
164 ラベル除去部
16 マーク認識部
20 ネットワーク
30 上位装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マーク用ガイダンスの印刷されている帳票より取得したイメージデータからマーク用ガイダンスの位置するマーク認識対象領域の画像を抽出するマーク認識対象領域抽出手段と、
取得した前記画像から連続する複数の黒画素のブロックに分けるブロック処理手段と、
前記複数のブロックに基づいて特徴情報を生成する特徴情報生成部と、
基本マーク用ガイダンスを連続する黒画素から成るブロックに分割し、前記複数のブロックに基づいて生成したマーク用ガイダンス特徴情報が格納されている基本マーク用ガイダンス情報格納部と、
前記特徴情報と前記マーク用ガイダンス特徴情報とを比較して両者が相違すると前記帳票のマーク用ガイダンスに手書きマークが存在すると判定し、前記両者が一致すると前記手書きマークが不存在と判定する手書きマーク判定部とを含むことを特徴とする光学式マーク認識装置。
【請求項2】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの各ブロックの黒画素数であることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項3】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの両端に位置するブロックに対しX−Y方向に外接する矩形サイズであることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項4】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値であることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項5】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズであることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項6】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの複数のブロックの黒画素数に基づいて設定された黒画素数閾値であることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項7】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスに対しX−Y方向に外接する矩形サイズに基づいて設定された基本矩形サイズであることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項8】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値に基づいて設定された重心間距離差分閾値であることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項9】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズに基づいて設定された内方の矩形サイズ閾値であることを特徴とする請求項1に記載の光学式マーク認識装置。
【請求項10】
マーク用ガイダンスの印刷されている帳票より取得したイメージデータからマーク用ガイダンスの位置するマーク認識対象領域の画像を抽出すること、
取得した前記画像から連続する複数の黒画素のブロックに分けること、
前記複数のブロックに基づいて特徴情報を生成すること、
基本マーク用ガイダンスを連続する黒画素から成るブロックに分割し、前記複数のブロックに基づいてマーク用ガイダンス特徴情報を生成すること、
前記特徴情報と前記マーク用ガイダンス特徴情報とを比較して両者が相違すると前記帳票のマーク用ガイダンスに手書きマークが存在すると判定し、前記両者が一致すると前記手書きマークが不存在と判定することを特徴とする光学式マーク認識方法。
【請求項11】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの各ブロックの黒画素数であることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項12】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの両端に位置するブロックに対しX−Y方向に外接する矩形サイズであることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項13】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値であることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項14】
前記特徴情報は、前記複数のブロックの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズであることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項15】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの複数のブロックの黒画素数に基づいて設定された黒画素数閾値であることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項16】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスに対しX−Y方向に外接する矩形サイズに基づいて設定された基本矩形サイズであることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項17】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の最大重心間距離から最小重心間距離を差し引いた重心間距離差分値に基づいて設定された重心間距離差分閾値であることを特徴とする請求10に記載の光学式マーク認識方法。
【請求項18】
前記マーク用ガイダンス特徴情報は、前記マーク用ガイダンスの隣接し合うブロックの各重心間距離の各垂直ニ等分線の各交点に位置する交点に対しX−Y方向に外接する内方の矩形サイズに基づいて設定された内方の矩形サイズ閾値であることを特徴とする請求項10に記載の光学式マーク認識方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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