説明

光学式位置検出装置、光学式タッチパネルおよびフォトIC

【課題】小型化を図ることができる光学式タッチパネルならびにこれに用いられる光学式位置検出装置およびフォトICを提供する。
【解決手段】フォトIC31には、発光素子42からの光を受光する受光素子72が備えられている。また、フォトIC31には、受光素子72から出力される信号を処理する信号処理回路73に加えて、フォトIC31に対応づけられた発光素子32を駆動する発光素子ドライバ74が備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学式位置検出装置、光学式タッチパネルおよびフォトICに関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、ATM(Automatic teller machine)や自動券売機などには、タッチパネルが広く採用されている。
【0003】
タッチパネルの一種に、光学式タッチパネルがある。光学式タッチパネルは、複数の発光素子および受光素子の対を備えている。発光素子は、ディスプレイの画面の周辺で、X軸方向およびこれに直交するY軸方向に整列して配置されている。受光素子は、X軸方向に整列する各発光素子と画面を跨いでY軸方向に対向する位置に配置され、Y軸方向に整列する各発光素子と画面を跨いでX軸方向に対向する位置に配置されている。
【0004】
ディスプレイの画面には、操作ボタンなどが表示される。この表示中、X軸方向およびY軸方向に整列した発光素子がそれぞれ1つずつ順次に点灯(発光)される。画面の操作ボタンが操作者の指で触れられると、その操作ボタン上を通過する光が指で遮られるので、受光素子から出力される信号に基づいて、操作ボタンを触れた指の位置(X座標位置およびY座標位置)を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−134408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
受光素子としては、フォトトランジスタが一般的に採用されている。しかしながら、フォトトランジスタは、応答速度が遅く、また、感度のばらつきが大きい。さらに、X軸方向およびY軸方向にそれぞれ整列する複数の受光素子(フォトトランジスタ)から出力される信号をマイクロコンピュータに受光順に入力するために、マルチプレクサ、アナログスイッチおよび抵抗などを含む外付け回路が必要となる。これに加え、各発光素子に対して、発光素子を駆動するための回路(ドライバ)が設けられる。そのため、光学式タッチパネルは、そのサイズが比較的大きいという問題を有している。
【0007】
応答速度の向上を図るため、受光素子として、フォトトランジスタに代えて、フォトダイオードを用いることが考えられる。しかし、フォトダイオードを用いても、外付け回路を不要とすることはできず、光学式タッチパネルの小型化を達成することはできない。
【0008】
本発明の目的は、小型化を図ることができる光学式タッチパネルならびにこれに用いられる光学式位置検出装置およびフォトICを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記の目的を達成するため、本発明に係る光学式位置検出装置は、検出エリア内の物体の位置を検出する光学式位置検出装置であって、検出エリア内の物体の位置を検出する光学式位置検出装置であって、前記検出エリアの外側に配置された第1フォトICと、前記検出エリアの外側で前記第1フォトICに隣接して配置された第1発光素子と、前記検出エリアの外側に配置された第2フォトICと、前記検出エリアの外側で前記第2フォトICに隣接して配置された第2発光素子とを含む。そして、前記第1フォトICには、前記検出エリアを挟んで対向する前記第2発光素子からの光を受光する第1受光素子、前記第1受光素子から出力される信号を処理する第1信号処理回路および当該第1フォトICに隣接する前記第1発光素子を駆動する第1駆動回路が備えられている。また、前記第2フォトICには、前記検出エリアを挟んで対向する前記第1発光素子からの光を受光する第2受光素子、前記第2受光素子から出力される信号を処理する第2信号処理回路および当該第2フォトICに隣接する前記第2発光素子を駆動する第2駆動回路が備えられている。
【0010】
検出エリアの外側には、第1フォトICおよび第1発光素子が互いに隣接して配置されている。また、検出エリアの外側には、第2フォトICおよび第2発光素子が互いに隣接して配置されている。
【0011】
第1フォトICには、第1受光素子が備えられている。第1受光素子は、検出エリアを挟んで対向する第2発光素子からの光を受光する。第2フォトICには、第2受光素子が備えられている。第2受光素子は、検出エリアを挟んで対向する第1発光素子からの光を受光する。
【0012】
そして、第1フォトICには、第1受光素子から出力される信号を処理する第1信号処理回路が備えられている。また、第2フォトICには、第2受光素子から出力される信号を処理する第2信号処理回路が備えられている。そのため、信号処理のための外付け回路(マルチプレクサ、アナログスイッチおよび抵抗などを含む外付け回路)が不要である。
【0013】
さらに、第1フォトICには、第1信号処理回路に加えて、それに対応づけられた第1発光素子を駆動する第1駆動回路が備えられている。また、第2フォトICには、第2信号処理回路に加えて、それに対応づけられた第2発光素子を駆動する第2駆動回路が備えられている。したがって、検出エリアの周辺において、第1駆動回路および第2駆動回路を配置するための専用のスペースを必要としない。
【0014】
よって、光学式位置検出装置の小型化を図ることができる。
【0015】
検出エリアに対して所定のX軸方向と直交するY軸方向の一方側において、X軸方向に沿って、同じNx(Nx:2以上の整数)個の第1発光素子および第1フォトICがX軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置され、検出エリアに対してY軸方向の他方側において、X軸方向に沿って、それぞれNx個の第2フォトICおよび第2発光素子がX軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置されて、各第1フォトICが第2発光素子とY軸方向に対向し、各第2フォトICが第1発光素子とY軸方向に対向していてもよい。
【0016】
Nx個の第2発光素子からの光を各第2発光素子とY軸方向に対向する第1フォトICの第1受光素子が受光する。また、Nx個の第1発光素子からの光を各第1発光素子とY軸方向に対向する第2フォトICの第2受光素子が受光する。
【0017】
これにより、Y軸方向に進行する2Nx本の光で検出エリアを走査することができる。よって、第1フォトICおよび第2フォトICから出力される信号に基づいて、検出エリア内の物体のX軸方向の位置(X座標位置)を検出することができる。
【0018】
同様な走査を達成するために、検出エリアに対してY軸方向の一方側に2Nx個の発光素子が並べられ、その他方側に2Nx個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成が考えられる。
【0019】
しかしながら、検出エリアに対してY軸方向の一方側で列をなす第1フォトICおよび第1発光素子が共通の基板に実装され、検出エリアに対してY軸方向の他方側で列をなす第2フォトICおよび第2発光素子が共通の基板に実装されていることが好ましい。
【0020】
この構成では、検出エリアに対してY軸方向の一方側に2Nx個の発光素子が並べられ、その他方側に2Nx個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成と比較して、1枚の基板に実装されるフォトIC(第1フォトICおよび第2フォトIC)の個数が半分になるので、各基板のサイズを縮小することができる。その結果、基板のサイズの縮小によるコストダウンを図ることができる。
【0021】
さらに、検出エリアに対してX軸方向の他方側において、Y軸方向に沿って、それぞれNy(Ny:2以上の整数)個の第1発光素子および第1フォトICがY軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置され、検出エリアに対してX軸方向の一方側において、Y軸方向に沿って、それぞれNy個の第2フォトICおよび第2発光素子がY軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置されて、各第1フォトICが第2発光素子とX軸方向に対向し、各第2フォトICが第1発光素子とX軸方向に対向していてもよい。
【0022】
Ny個の第2発光素子からの光を各第2発光素子とX軸方向に対向する第1フォトICの第1受光素子が受光する。また、Ny個の第1発光素子からの光を各第1発光素子とX軸方向に対向する第2フォトICの第2受光素子が受光する。
【0023】
これにより、X軸方向に進行する2Ny本の光で検出エリアを走査することができる。よって、第1フォトICおよび第2フォトICから出力される信号に基づいて、検出エリア内の物体のY軸方向の位置(Y座標位置)を検出することができる。
【0024】
同様な走査を達成するために、検出エリアに対してX軸方向の一方側に2Ny個の発光素子が並べられ、その他方側に2Ny個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成が考えられる。
【0025】
しかしながら、検出エリアに対してX軸方向の他方側で列をなす第1フォトICおよび第1発光素子が共通の基板に実装され、検出エリアに対してX軸方向の一方側で列をなす第2フォトICおよび第2発光素子が共通の基板に実装されていることが好ましい。
【0026】
この構成では、検出エリアに対してX軸方向の一方側に2Nx個の発光素子が並べられ、その他方側に2Nx個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成と比較して、1枚の基板に実装されるフォトIC(第1フォトICおよび第2フォトIC)の個数が半分になるので、各基板のサイズを縮小することができる。その結果、基板のサイズの縮小によるコストダウンを図ることができる。
【0027】
また、検出エリアに対してY軸方向の一方側およびX軸方向の他方側に第1発光素子および第1フォトICが並べられ、Y軸方向の他方側およびX軸方向の一方側に第2発光素子および第2フォトICが並べられる構成では、第1発光素子からの光を第1発光素子とX軸方向およびY軸方向に交差する斜め方向(たとえば、第1発光素子、第1フォトIC、第2発光素子および第2フォトICが等間隔を空けて配置される場合、X軸方向およびY軸方向に対して斜め45°の方向)に対向する第2フォトICで受光し、第1フォトICが第1フォトICとその斜め方向に対向する第2発光素子からの光を受光することができる。
【0028】
これにより、斜め方向に進行する2×(Nx+Ny)本の光で検出エリアを走査することができる。その結果、第1フォトICおよび第2フォトICから出力される信号に基づいて、検出エリア内の物体のX軸方向およびY軸方向の位置の検出精度(分解能)を向上することができる。
【0029】
第1フォトICには、2つのDフリップフロップからなる第1シフトレジスタおよび第1動作信号出力回路が備えられていて、その前段のDフリップフロップからハイレベル信号が出力され、後段のDフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、第1動作信号出力回路から第1信号処理回路を動作させる信号が出力され、その前段のDフリップフロップからローレベル信号が出力され、後段のDフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、第1動作信号出力回路から第1駆動回路を動作させる信号が出力されてもよい。
【0030】
これにより、第1フォトICを第2発光素子からの光を受光する受光モードと第1発光素子を発光させる発光モードとに切り替えて動作させることができる。
【0031】
また、第2フォトICには、2つのDフリップフロップからなる第2シフトレジスタおよび第2動作信号出力回路が備えられていて、その前段のDフリップフロップからハイレベル信号が出力され、後段のDフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、第2動作信号出力回路から第2駆動回路を動作させる信号が出力され、その前段のDフリップフロップからローレベル信号が出力され、後段のDフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、第2動作信号出力回路から第2信号処理回路を動作させる信号が出力されてもよい。
【0032】
これにより、第2フォトICを第1発光素子からの光を受光する受光モードと第2発光素子を発光させる発光モードとに切り替えて動作させることができる。
【0033】
第1フォトICは、X軸方向またはY軸方向の一方側から他方側に向かって順に、相対的に一方側の第1フォトICの後段のDフリップフロップからの出力信号が相対的に他方側の第1フォトICの前段のDフリップフロップに入力されるように、シリアル接続されていてもよい。また、第2フォトICは、X軸方向またはY軸方向の一方側から他方側に向かって順に、相対的に一方側の第2フォトICの後段のDフリップフロップからの出力信号が相対的に他方側の第2フォトICの前段のDフリップフロップに入力されるように、シリアル接続されていてもよい。
【0034】
この場合、X軸方向またはY軸方向の一端の第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップの入力Dが一定時間だけハイレベルにされ、その間に各Dフリップフロップにクロックパルスが入力されると、第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップの出力Qがハイレベルになる(ハイレベル信号が出力される)。これにより、第1フォトICでは、第1動作信号出力回路から第1信号処理回路を動作させる信号が出力され、第2フォトICでは、第2動作信号出力回路から第2駆動回路を動作させる信号が出力される。その結果、第2発光素子から第1フォトICに向けて光が出射され、この光を受光した第1フォトICの第1受光素子から信号が出力される。そして、第1受光素子からの信号が第1信号処理回路で処理され、その処理後の信号が検出信号として出力される。
【0035】
X軸方向またはY軸方向の一端の第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップの入力Dがローレベルに戻った後、第1フォトICおよび第2フォトICの各Dフリップフロップに次のクロックパルスが入力されると、第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップの出力Qがローレベルになり、各後段のDフリップフロップの出力Qがハイレベルになる。これにより、第1フォトICでは、第1動作信号出力回路から第1駆動回路を動作させる信号が出力され、第2フォトICでは、第2動作信号出力回路から第2信号処理回路を動作させる信号が出力される。その結果、第1発光素子から第2フォトICに向けて光が出射され、この光を受光した第2フォトICの第2受光素子から信号が出力される。そして、第2受光素子からの信号が第2信号処理回路で処理され、その処理後の信号が検出信号として出力される。
【0036】
その後、各Dフリップフロップにクロックパルスが入力されると、X軸方向またはY軸方向の一端の第1フォトICおよび第2フォトICにそれぞれ隣接する第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップの出力Qがハイレベルになる。
【0037】
このように、X軸方向またはY軸方向の一端の第1フォトICおよび第2フォトICの各前段のDフリップフロップから順に、クロックパルスが入力される度に、各Dフリップフロップの出力が1つずつシフトしていく。そして、そのシフトにより、第1フォトICおよび第2フォトICの動作モードが受光モードと発光モードとに切り替わり、その動作モードが切り替わる第1フォトICおよび第2フォトICが1つずつシフトしていく。その結果、第1発光素子および第2発光素子が交互に順に発光し、その発光した第1発光素子および第2発光素子にそれぞれ対応した第2フォトICおよび第1フォトICから検出信号が出力される。
【0038】
したがって、検出エリアに物体が存在しない状態では、クロックパルスに同期して、並び方向の一端の第1フォトICおよび第2フォトICから順に、第1フォトICおよび第2フォトICから交互に検出信号が出力され、最終的に、すべての第1フォトICおよび第2フォトICから検出信号が出力される。検出エリアに物体が存在すると、第1発光素子および/または第2発光素子からの光が物体に遮られ、その光が受光されるべき第1フォトICおよび/または第2フォトICから検出信号が出力されない。そのため、第1フォトICおよび/または第2フォトICから出力される検出信号に基づいて、検出エリア内における物体の位置を検出することができる。
【0039】
また、本発明に係る光学式タッチパネルは、画像が表示される画面を有する表示装置と、前記画面上を検出エリアとして、前記検出エリア内の物体の位置を検出する光学式位置検出装置とを含む。そして、その光学式位置検出装置として、前述の光学式位置検出装置を用いている。
【0040】
この光学式タッチパネルでは、前述の光学式位置検出装置に関連して述べた作用効果と同様の作用効果を奏することができる。
【0041】
また、本発明に係るフォトICは、光を受光して信号を出力する受光素子と、前記受光素子から出力される信号を処理する信号処理回路と、発光素子を駆動する駆動回路とを含む。
【0042】
このフォトICを用いることにより、前述の光学式位置検出装置を実現することができる。
【0043】
フォトICは、信号処理回路を動作させる信号と駆動回路を動作させる信号とを選択的に出力する動作信号出力回路をさらに備えていてもよい。
【0044】
また、フォトICは、2つのDフリップフロップからなるシフトレジスタをさらに含み、シフトレジスタの一方のDフリップフロップからハイレベル信号が出力され、他方のDフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、動作信号出力回路から信号処理回路を動作させる信号が出力され、シフトレジスタの一方のDフリップフロップからローレベル信号が出力され、他方のDフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、動作信号出力回路から第1駆動回路を動作させる信号が出力されてもよい。
【発明の効果】
【0045】
本発明によれば、光学式位置検出装置の小型化およびコストダウンを図ることができる。そして、その光学式位置検出装置が光学式タッチパネルに用いられることにより、光学式タッチパネルの小型化およびコストダウンを図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図1は、本発明の一実施形態に係る光学式タッチパネルの構成を示す図である。
【図2】図2は、センサ基板の構成を示す図である。
【図3】図3は、フォトICの構成を示す図である。
【図4】図4は、光学式位置検出装置による位置検出時の各種信号の状態を示すタイミングチャートである。
【図5】図5は、X軸方向およびY軸方向に進行する光で検出エリアを走査したときに検出されるゴーストについて説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0047】
以下では、本発明の実施の形態について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0048】
図1は、本発明の一実施形態に係る光学式タッチパネルの構成を示す図である。
【0049】
光学式タッチパネル1は、たとえば、ATMや自動券売機などに、各種情報を入力するための入力装置として用いられる。光学式タッチパネル1は、表示装置2および光学式位置検出装置3を備えている。
【0050】
表示装置2は、たとえば、LCD(Liquid Crystal Display:液晶ディスプレイ)である。表示装置2は、矩形状の画面4を有している。画面4のサイズは、たとえば、475mm×300mmである。画面4には、操作ボタンなどの画像が表示される。
【0051】
光学式位置検出装置3は、画面4上を検出エリアAとし、この検出エリアA内に配置される指やタッチペンなどの物体の位置を検出する装置である。光学式位置検出装置3は、4つのセンサ基板XL,XR,YL,YRおよびコントロール基板Cを備えている。
【0052】
センサ基板XL,XR,YL,YRは、細長い矩形状をなしている。センサ基板XL,XR,YL,YRは、検出エリアA(画面4)を四方から取り囲むように配置されている。具体的には、センサ基板XL,XRは、それぞれ検出エリアAに対して画面4の短辺に沿う方向の一方側および他方側において、画面4の長辺に沿う方向に延びるように配置されている。センサ基板YL,YRは、それぞれ検出エリアAに対して画面4の長辺に沿う方向の一方側および他方側において、画面4の短辺に沿う方向に延びるように配置されている。
【0053】
なお、以下では、画面4の長辺に沿う方向をX軸方向といい、画面4の短辺に沿う方向をY軸方向という。
【0054】
センサ基板XL,XR,YL,YRには、それぞれ基板接続コネクタ5,6,7,8が設けられている。
【0055】
コントロール基板Cには、CPUおよびメモリなどを備えるマイクロコンピュータ9が実装されている。また、コントロール基板Cには、給電線10が接続される電源コネクタ11と、データ信号線12が接続されるデータ出力コネクタ13とが設けられている。さらに、コントロール基板Cには、センサ基板XL,XR,YL,YRにそれぞれ対応して、4つの基板接続コネクタ14,15,16,17が設けられている。マイクロコンピュータ9は、コントロール基板Cに形成されたプリント配線(図示せず)を介して、電源コネクタ11、データ出力コネクタ13および基板接続コネクタ14〜17と電気的に接続されている。
【0056】
基板接続コネクタ14〜17には、それぞれワイヤハーネス18,19,20,21の一端に設けられた端子が接続されている。ワイヤハーネス18〜21の各他端に設けられた端子は、それぞれセンサ基板XLの基板接続コネクタ5、センサ基板XRの基板接続コネクタ6、センサ基板YLの基板接続コネクタ7およびセンサ基板YRの基板接続コネクタ8に接続されている。
【0057】
図2は、センサ基板の構成を示す図である。
【0058】
センサ基板XLには、Nx個(たとえば、24個)のフォトIC31と、それと同数の発光素子32とが実装されている。
【0059】
Nx個のフォトIC31は、X軸方向(センサ基板XLの長手方向)に等間隔(たとえば、約20mm間隔)で整列して配置されている。
【0060】
そして、Nx個の発光素子32は、それぞれフォトIC31に1対1に対応づけられて、それぞれ対応づけられたフォトIC31に対してX軸方向の一方側(図1における右側、図2における左側)に配置されている。また、発光素子32は、隣り合う2つのフォトIC31の間の中央に位置するように配置されている。これにより、発光素子32およびフォトIC31は、X軸方向に沿ってX軸方向の一方側からこの順に交互に等間隔(たとえば、約10mm間隔)で整列して配置されている。発光素子32は、たとえば、LED(Light Emitting Diode:発光ダイオード)である。
【0061】
また、センサ基板XLには、出力ライン33、クロックライン34、データ転送ライン35、VCCライン36(図3参照)およびGNDライン37が形成されている。出力ライン33、クロックライン34、データ転送ライン35およびVCCライン36は、基板接続コネクタ5(図1参照)に接続されている。基板接続コネクタ5とコントロール基板Cの基板接続コネクタ14とにワイヤハーネス18が接続されることにより、出力ライン33、クロックライン34、データ転送ライン35およびVCCライン36は、基板接続コネクタ5、ワイヤハーネス18、基板接続コネクタ14およびコントロール基板Cに形成されたプリント配線を介して、マイクロコンピュータ9と電気的に接続される。
【0062】
センサ基板XRには、Nx個のフォトIC41と、Nx個の発光素子42とが実装されている。
【0063】
Nx個のフォトIC41は、X軸方向(センサ基板XRの長手方向)に等間隔(たとえば、約20mm間隔)で整列し、それぞれセンサ基板XLの発光素子32とY軸方向に対向するように配置されている。
【0064】
Nx個の発光素子42は、それぞれフォトIC41に1対1に対応づけられて、それぞれ対応づけられたフォトIC41に対してX軸方向の他方側(図2における右側)に配置されている。また、発光素子42は、隣り合う2つのフォトIC41の間の中央に位置し、それぞれセンサ基板XLのフォトIC31とY軸方向に対向するように配置されている。これにより、フォトIC41および発光素子42は、X軸方向に沿ってX軸方向の一方側からこの順に交互に等間隔(たとえば、約10mm間隔)で整列して配置されて、それぞれセンサ基板XLの発光素子32およびフォトIC31とY軸方向に対向している。発光素子42は、たとえば、LEDである。
【0065】
また、センサ基板XRには、出力ライン43、クロックライン44、データ転送ライン45、VCCライン46およびGNDライン47が形成されている。出力ライン43、クロックライン44、データ転送ライン45およびVCCライン46は、基板接続コネクタ6(図1参照)に接続されている。基板接続コネクタ6とコントロール基板Cの基板接続コネクタ15とにワイヤハーネス19が接続されることにより、出力ライン43、クロックライン44、データ転送ライン45およびVCCライン46は、コントロール基板Cに形成されたプリント配線を介して、マイクロコンピュータ9と電気的に接続される。
【0066】
なお、センサ基板YL,YRの構成は、それらに実装されるフォトIC51,61および発光素子52,62の個数がNy個(たとえば、16個)でフォトIC31,41および発光素子32,42の個数と異なる以外、それらの相対的な位置関係を含めて、センサ基板XL,XRの構成と同じであるから、それについての説明を省略する。
【0067】
図3は、フォトICの構成を示す図である。
【0068】
センサ基板XL,XR,YL,YRにそれぞれ実装されているフォトIC31,41,51,61は、同じ構成を有している。以下では、フォトIC31を取り上げて、その構成について説明する。
【0069】
フォトIC31は、1つのパッケージ71内に、受光素子72、信号処理回路73、発光素子ドライバ74、シフトレジスタ75および動作信号出力回路76を備えている。
【0070】
パッケージ71は、外部からのノイズの進入に対するシールド性を有している。
【0071】
受光素子72は、たとえば、PD(Photodiode:フォトダイオード)である。受光素子72は、パッケージ71に形成された光通過窓77に臨むように配置されている。フォトIC31は、光通過窓77が発光素子42とY軸方向に対向するように配置されている。これにより、発光素子42から発生する光は、フォトIC31に向かって進み、光通過窓77を通過して、受光素子72に受光される。光通過窓77には、レンズ(図示せず)が嵌められている。
【0072】
信号処理回路73は、受光素子72から出力される信号を増幅するアンプ78と、アンプ78による増幅後の信号を出力/遮断するスイッチング素子79とを含む。アンプ78は、スイッチング素子79を介して、パッケージ71内から外部に突出する出力端子80と電気的に接続されている。出力端子80は、センサ基板XLの出力ライン33に接続されている。これにより、スイッチング素子79がオンの状態において、受光素子72から出力される信号は、アンプ78で増幅された後、出力端子80から出力ライン33に出力される。そして、出力ライン33に出力された信号は、ワイヤハーネス18などを介して、コントロール基板Cのマイクロコンピュータ9に入力される。スイッチング素子79は、たとえば、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である。
【0073】
発光素子ドライバ74は、フォトIC31と対応づけられた発光素子32(図2参照)を駆動するための回路である。発光素子ドライバ74は、パッケージ71内から外部に突出するドライバ端子81に接続されている。ドライバ端子81には、発光素子32が電気的に接続されている。
【0074】
シフトレジスタ75は、2つのDフリップフロップ82,83からなる。
【0075】
各Dフリップフロップ82,83は、パッケージ71内から外部に突出するクロック端子84に接続されている。クロック端子84は、センサ基板XLのクロックライン34に接続されている。これにより、各Dフリップフロップ82,83には、マイクロコンピュータ9から出力されるクロックパルスがワイヤハーネス18およびクロックライン34などを介して並列に入力される。
【0076】
前段のDフリップフロップ82は、パッケージ71内から外部に突出するデータ入力端子85に接続されている。後段のDフリップフロップ83は、パッケージ71内から外部に突出するデータ出力端子86に接続されている。データ入力端子85およびデータ出力端子86は、センサ基板XLのデータ転送ライン35に接続されている。
【0077】
具体的には、図2に示されるように、X軸方向の一方側(図1における右側、図2における左側)の端部に配置されるフォトIC31のデータ入力端子85が接続されるデータ転送ライン35は、センサ基板XLの基板接続コネクタ5に接続されている。これにより、その端部のフォトIC31のデータ入力端子85(前段のDフリップフロップ82)には、マイクロコンピュータ9から出力される信号DIがワイヤハーネス18およびクロックライン34などを介して入力される。
【0078】
また、データ出力端子86が接続されるデータ転送ライン35は、X軸方向の他方側(図2における右側)に隣接するフォトIC31のデータ入力端子85に接続されている。これにより、X軸方向に一方側の端部に配置されるフォトIC31から順に、相対的に一方側のフォトIC31のデータ出力端子86(後段のDフリップフロップ83)から出力される信号DO(出力Q2)が相対的に他方側のフォトIC31のデータ入力端子85に信号DIとして入力されるように、フォトIC31は、データ転送ライン35によってシリアル接続されている。
【0079】
各Dフリップフロップ82,83の出力Q1,Q2は、図3に示されるように、動作信号出力回路76にも入力される。動作信号出力回路76は、Dフリップフロップ82,83の出力Q1,Q2の状態に基づいて、信号処理回路73を動作させる信号と発光素子ドライバ74を動作させる信号とを選択的に出力する。また、動作信号出力回路76は、クロック端子84に接続されており、動作信号出力回路76には、クロックパルスが入力される。さらに、動作信号出力回路76は、パッケージ71内から外部に突出するスイッチ端子87に接続されている。スイッチ端子87は、センサ基板XLのVCCライン36またはGNDライン37に接続されている。スイッチ端子87がVCCライン36に接続されているか、GNDライン37に接続されているかにより、動作信号出力回路76の動作が異なる。これについては、後に詳述する。
【0080】
図4は、光学式位置検出装置による位置検出時の各種信号の状態を示すタイミングチャートである。
【0081】
図2に示されるように、センサ基板XLでは、各フォトIC31のスイッチ端子87がGNDライン37に接続されている。一方、センサ基板XRでは、各フォトIC41のスイッチ端子87がVCCライン46に接続されている。
【0082】
以下、センサ基板XL,XRの各部の動作について説明する。センサ基板YL,YRの各部の動作は、センサ基板XL,XRの各部の動作と同じであるから、それについての詳細な説明を省略する。
【0083】
図4に示されるように、時刻T1からの一定時間、マイクロコンピュータ9から出力される信号DIがハイレベルにされる。これにより、その一定時間、X軸方向の一方側(図1における右側、図2における左側)の端部に配置されるフォトIC31,41(以下、「1番目のフォトIC31,41」という。)の前段のDフリップフロップ82の入力Dがハイレベルとなる。
【0084】
信号DIがハイレベルに切り替わった後、各フォトIC31,41にクロックパルスが入力されると、そのクロックパルスの立ち上がりに応答して、1番目の各フォトIC31,41において、前段のDフリップフロップ82の出力Q1がローレベルからハイレベルに切り替わる(時刻T2)。後段のDフリップフロップ83の出力Q2は、ローレベルのままである。
【0085】
1番目のフォトIC41では、出力Q1がハイレベルになったことに応答して、動作信号出力回路76からスイッチング素子79にハイレベルの信号(スレッショルド電圧以上のゲート電圧)が入力される。スイッチング素子79にハイレベルの信号が入力されている間、スイッチング素子79のオン状態が維持される。
【0086】
一方、1番目のフォトIC31では、出力Q1がハイレベルになった後も、動作信号出力回路76からスイッチング素子79にローレベルの信号が入力されている。
【0087】
1番目のフォトIC31では、出力Q1がハイレベルになった後、クロックパルスの立ち下がりに応答して、動作信号出力回路76から発光素子ドライバ74に駆動パルスが入力される(時刻T3)。発光素子ドライバ74に駆動パルスが入力されると、発光素子ドライバ74から発光素子32に電圧が印加され、発光素子32が発光する。
【0088】
発光素子32からの光は、1番目のフォトIC41の受光素子72に受光される。この受光により、受光素子72から信号が出力される。このとき、スイッチング素子79がオン状態であるので、受光素子72から出力される信号は、アンプ78で増幅された後、検出信号として、出力端子80から出力ライン43に出力される。
【0089】
動作信号出力回路76から発光素子ドライバ74に入力される駆動パルスのパルス幅は、クロックパルスのパルス間隔よりも小さい。駆動パルスの立ち下がり後、各フォトIC31,41に次のクロックパルスが入力されると、そのクロックパルスの立ち上がりに応答して、1番目の各フォトIC31,41において、前段のDフリップフロップ82の出力Q1がハイレベルからローレベルに切り替わり、後段のDフリップフロップ83の出力Q2がローレベルからハイレベルに切り替わる(時刻T4)。
【0090】
1番目のフォトIC31では、出力Q2がハイレベルになったことに応答して、動作信号出力回路76からスイッチング素子79にハイレベルの信号が入力される。スイッチング素子79にハイレベルの信号が入力されている間、スイッチング素子79のオン状態が維持される。
【0091】
一方、1番目のフォトIC41では、出力Q1がローレベルになったことに応答して、動作信号出力回路76からスイッチング素子79に入力される信号がハイレベルからローレベルに切り替わる。これにより、スイッチング素子79は、オフ状態となる。
【0092】
その後、1番目のフォトIC41では、クロックパルスの立ち下がりに応答して、動作信号出力回路76から発光素子ドライバ74に駆動パルスが入力される(時刻T5)。発光素子ドライバ74に駆動パルスが入力されると、発光素子ドライバ74から発光素子42に電圧が印加され、発光素子42が発光する。
【0093】
発光素子42からの光は、1番目のフォトIC31の受光素子72に受光される。この受光により、受光素子72から信号が出力される。このとき、スイッチング素子79がオン状態であるので、受光素子72から出力される信号は、アンプ78で増幅された後、検出信号として、出力端子80から出力ライン33に出力される。
【0094】
その後、各フォトIC31,41に次のクロックパルスが入力されると、そのクロックパルスの立ち上がりに応答して、1番目の各フォトIC31,41において、後段のDフリップフロップ83の出力Q2がハイレベルからローレベルに切り替わる(時刻T6)。
【0095】
一方、1番目の各フォトIC31,41に対してX軸方向の他方側(図2における右側)に配置されるフォトIC31,41(以下、「2番目のフォトIC31,41」という。)の前段のDフリップフロップ82の出力Q1がローレベルからハイレベルに切り替わる。後段のDフリップフロップ83の出力Q2は、ローレベルのままである。
【0096】
したがって、その後は、2番目のフォトIC31,41において、各部が1番目のフォトIC31,41の場合と同様に動作する。フォトIC31,41へのクロックパルスの入力がさらに進むと、2番目の各フォトIC31,41に対してX軸方向の他方側(図2における右側)に配置されるフォトIC31,41の各部が1番目のフォトIC31,41の場合と同様に動作する。
【0097】
このように、1番目のフォトIC31,41の各前段のDフリップフロップ82から順に、クロックパルスが入力される度に、各Dフリップフロップ82,83の出力が1つずつシフトしていく。そして、そのシフトにより、フォトIC31,41の動作モードがそれぞれ発光素子42,32からの光を受光する受光モードと、それぞれ発光素子32,42を発光させる発光モードとに切り替わり、その動作モードが切り替わるフォトIC31,41が1つずつシフトしていく。
【0098】
その結果、センサ基板XLの発光素子32およびセンサ基板XRの発光素子42が交互に順に発光し、その発光した発光素子32,42とそれぞれY方向に対向するフォトIC41,31から検出信号が出力される。
【0099】
また同様に、センサ基板YLの発光素子52およびセンサ基板YRの発光素子62が交互に順に発光し、その発光した発光素子52,62とそれぞれX方向に対向するフォトIC61,51から検出信号が出力される。
【0100】
検出エリアAに指などの物体が存在しない状態では、クロックパルスに同期して、1番目のフォトIC31,41から順に、フォトIC31,41から交互に検出信号が出力され、最終的に、すべてのフォトIC31,41から検出信号が出力される。また、Y軸方向の一方側(図1における下側)の端部に配置されるフォトIC51,61から順に、フォトIC51,61から交互に検出信号が出力され、最終的に、すべてのフォトIC51,61から検出信号が出力される。
【0101】
たとえば、表示装置2の画面4に表示された操作ボタンなどの画像が操作者の指で触れられると、発光素子32,42からの光が物体に遮られ、その光が受光されるべきフォトIC31,41,51,61から検出信号(受光に応答した信号)が出力されない。マイクロコンピュータ9において、各フォトIC31,41,51,61からの検出信号がマイクロコンピュータ9に入力されるタイミングは既知なので、検出信号が入力されるべきタイミングに検出信号が入力されないと、そのタイミングに基づいて、検出信号が出力されなかったフォトIC31,41を容易に特定することができる。よって、画像を触れた指の位置(X座標位置およびY座標位置)を容易に検出することができる。
【0102】
以上のように、検出エリアAの周辺(外側)には、第1フォトICとしてのフォトIC31,51および第1発光素子としての発光素子32,52が配置されている。また、検出エリアAの周辺(外側)には、第2フォトICとしてのフォトIC41,61および第2発光素子としての発光素子42,62が配置されている。発光素子32,42,52,62は、それぞれフォトIC31,41,51,61に隣接して配置されている。
【0103】
フォトIC31,51には、受光素子72が備えられている。フォトIC31,51の受光素子72は、それぞれ検出エリアAを挟んで対向する発光素子42,62からの光を受光する。フォトIC41,61には、受光素子72が備えられている。フォトIC41,61の受光素子72は、それぞれ検出エリアAを挟んで対向する発光素子31,51からの光を受光する。
【0104】
そして、フォトIC31,51には、受光素子72から出力される信号を処理する信号処理回路73が備えられている。また、フォトIC41,61には、受光素子72から出力される信号を処理する信号処理回路73が備えられている。そのため、信号処理のための外付け回路(マルチプレクサ、アナログスイッチおよび抵抗などを含む外付け回路)が不要である。
【0105】
さらに、フォトIC31,51には、信号処理回路73に加えて、フォトIC31,51にそれぞれ対応づけられた発光素子32,52を駆動する発光素子ドライバ74が備えられている。また、フォトIC41,61には、信号処理回路73に加えて、フォトIC41,61にそれぞれ対応づけられた発光素子42を駆動する発光素子ドライバ74が備えられている。したがって、検出エリアAの周辺において、発光素子ドライバ74を配置するための専用のスペースを必要としない。
【0106】
また、フォトIC31,41,51,61に備えられる受光素子72がPDであっても、パッケージ71が外部からのノイズに対するシールド性を有しているので、別途シールド対策(たとえば、センサ基板XL,XR,YL,YRをシールドケースで覆う。)を施す必要がない。
【0107】
よって、光学式位置検出装置3の小型化を図ることができ、ひいては、光学式タッチパネル1の小型化を図ることができる。
【0108】
検出エリアAに対するY軸方向の一方側(図1における下側)において、X軸方向に沿って、それぞれNx個の発光素子32およびフォトIC31がX軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置され、検出エリアAに対するY軸方向の他方側において、X軸方向に沿って、それぞれNx個のフォトIC41および発光素子42がX軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置されて、各フォトIC31が発光素子42とY軸方向に対向し、各フォトIC41が発光素子32とY軸方向に対向している。
【0109】
Nx個の発光素子32からの光を各発光素子32とY軸方向に対向するフォトIC41の受光素子72が受光する。また、Nx個の発光素子42からの光を各発光素子42とY軸方向に対向するフォトIC31の受光素子72が受光する。
【0110】
これにより、Y軸方向に進行する2Nx本の光で検出エリアAを走査することができる。よって、フォトIC31,41から出力される信号に基づいて、検出エリアA内に配置された物体のX軸方向の位置(X座標位置)を検出することができる。
【0111】
検出エリアAに対するY軸方向の一方側で列をなすフォトIC31および発光素子32が共通のセンサ基板XLに実装され、検出エリアAに対するY軸方向の他方側で列をなすフォトIC41および発光素子42が共通のセンサ基板XRに実装されている。
【0112】
検出エリアAに対するY軸方向の一方側に2Nx個の発光素子が並べられ、その他方側に2Nx個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成と比較して、センサ基板XL,XRにそれぞれ実装されるフォトIC31,41の個数が半分であるので、センサ基板XL,XRのサイズが小さくてすむ。その結果、センサ基板XL,XRのサイズの縮小によるコストダウンを図ることができる。
【0113】
さらに、検出エリアAに対するX軸方向の他方側において、Y軸方向に沿って、それぞれNy個の発光素子52およびフォトIC51がY軸方向の一方側(図1における下側)からこの順に交互に並べて配置され、検出エリアAに対するX軸方向の一方側において、Y軸方向に沿って、それぞれNy個のフォトIC61および発光素子62がY軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置されて、各フォトIC51が発光素子62とX軸方向に対向し、各フォトIC61が発光素子52とX軸方向に対向している。
【0114】
Ny個の発光素子52からの光を各発光素子52とX軸方向に対向するフォトIC61の受光素子72が受光する。また、Ny個の発光素子62からの光を各発光素子62とX軸方向に対向するフォトIC51の受光素子72が受光する。
【0115】
これにより、X軸方向に進行する2Ny本の光で検出エリアAを走査することができる。よって、フォトIC51,61から出力される信号に基づいて、検出エリアA内に配置された物体のY軸方向の位置(Y座標位置)を検出することができる。
【0116】
検出エリアAに対するX軸方向の他方側で列をなすフォトIC51および発光素子52が共通のセンサ基板YLに実装され、検出エリアAに対してX軸方向の一方側で列をなすフォトIC61および発光素子62が共通のセンサ基板YRに実装されている。
【0117】
検出エリアAに対してX軸方向の一方側に2Nx個の発光素子が並べられ、その他方側に2Nx個のフォトICが並べられて、発光素子およびフォトICがそれぞれ個別の基板に実装される構成と比較して、センサ基板YL,YRにそれぞれ実装されるフォトIC51,61の個数が半分であるので、センサ基板YL,YRのサイズが小さくてすむ。その結果、センサ基板YL,YRのサイズの縮小によるコストダウンを図ることができる。
【0118】
また、光学式位置検出装置3では、発光素子32,52からの光を発光素子32,52とX軸方向およびY軸方向に交差する斜め45°の方向に対向するフォトIC41,61で受光し、フォトIC31,51がフォトIC31,51とその斜め45°方向に対向する発光素子42,62からの光を受光することができる。
【0119】
図5は、X軸方向およびY軸方向に進行する光で検出エリアを走査したときに検出されるゴーストについて説明するための図である。
【0120】
たとえば、図5に示されるように、センサ基板XLの2番目の発光素子32およびセンサ基板YRにおけるY軸方向の一方側(図5における下側)の端部から2番目のフォトIC61と対向する位置P1に物体が配置されるとともに、センサ基板XLにおけるX軸方向の一方側(図5における右側)の端部から3番目の発光素子32およびセンサ基板YRにおけるY軸方向の一方側の端部から3番目のフォトIC61と対向する位置P2に物体が配置された場合を想定する。
【0121】
この場合、センサ基板XRにおけるX軸方向の一方側から2番目および3番目のフォトIC41には、それぞれセンサ基板XLの2番目および3番目の発光素子32からの光が入射しない。また、センサ基板YRの2番目および3番目のフォトIC61には、それぞれセンサ基板YLのY軸方向の一方側から2番目および3番目の発光素子52からの光が入射しない。したがって、その4つのフォトIC41,61からは、受光に応答した検出信号が出力されない。
【0122】
そのため、このときにフォトIC31,41,51,61から出力される信号の状態に基づいては、2つの物体の位置P1,P2だけでなく、センサ基板XLの2番目の発光素子32およびセンサ基板YRの3番目のフォトIC61と対向する位置P3ならびにセンサ基板XLの3番目の発光素子32およびセンサ基板YRの2番目のフォトIC61と対向する位置P4がいわゆるゴーストとして検出(位置P3,P4に物体が配置されていると誤検出)されてしまう。
【0123】
光学式位置検出装置3では、次のような方法により、ゴーストの検出を回避して、複数の物体の位置を正確に検出することができる。
【0124】
まず、前述したように、センサ基板XLの発光素子32およびセンサ基板XRの発光素子42が交互に順に点灯(発光)され、マイクロコンピュータ9により、その点灯した発光素子32,42とそれぞれY方向に対向するフォトIC41,31から出力される信号の状態(検出信号の有無)が調べられる。また、センサ基板YLの発光素子52およびセンサ基板YRの発光素子62が交互に順に点灯されて、マイクロコンピュータ9により、その点灯した発光素子52,62とそれぞれX方向に対向するフォトIC61,51から出力される信号の状態が調べられる。そして、マイクロコンピュータ9により、それらの検出信号に基づいて、2つの物体の正確な位置P1,P2とともに、ゴーストの位置P3,P4が検出される。
【0125】
次に、センサ基板XLの発光素子32がX軸方向の一方側から順に点灯され、また、その点灯と交互に、センサ基板YRの発光素子62がY軸方向の一方側から順に点灯される。そして、センサ基板XLの1番目の発光素子32の発光に応答して、マイクロコンピュータ9により、センサ基板YRのY軸方向の一方側の端部に配置される1番目のフォトIC61から出力される信号の状態が調べられる。また、センサ基板YRのY軸方向の一方側端部に配置される1番目の発光素子62の発光に応答して、マイクロコンピュータ9により、センサ基板XLの1番目のフォトIC31から出力される信号の状態が調べられる。さらに、センサ基板XLの2番目の発光素子32の発光に応答して、マイクロコンピュータ9により、センサ基板YRのY軸方向の一方側から2番目のフォトIC61から出力される信号の状態が調べられる。このようにして、マイクロコンピュータ9により、センサ基板XLの各フォトIC31から出力される信号およびセンサ基板YRの各フォトIC61から出力される信号の状態が順に調べられる。言い換えれば、点灯した発光素子32,62に対してX軸方向およびY軸方向に交差する斜め45°の方向にそれぞれ対向するフォトIC61,31から出力される信号の状態がマイクロコンピュータ9によって調べられる。
【0126】
センサ基板YRのすべての発光素子62が発光し、センサ基板YRのすべてのフォトIC61から出力される信号の状態が調べられると、センサ基板XLの発光素子32の順次点灯が続けられるとともに、その発光素子32の点灯と交互に、センサ基板XRの発光素子42がX軸方向の一方側から順に点灯される。そして、マイクロコンピュータ9により、センサ基板XLのフォトIC31から出力される信号およびセンサ基板XRのフォトIC41から出力される信号の状態が調べられる。
【0127】
その後、センサ基板XLのすべての発光素子32が発光し、センサ基板XLのすべてのフォトIC31から出力される信号の状態が調べられると、センサ基板XRの発光素子42の順次点灯が続けられるとともに、その発光素子42の点灯と交互に、センサ基板YLの発光素子52がY軸方向の一方側から順に点灯される。そして、マイクロコンピュータ9により、センサ基板XRのフォトIC41から出力される信号およびセンサ基板YLのフォトIC51から出力される信号の状態が調べられる。
【0128】
こうして、マイクロコンピュータ9により、すべてのフォトIC31,41,51,61から出力される信号の状態が調べられると、それらの信号の状態に基づいて、2つの物体の位置P1,P2が特定される(ゴーストの位置P3,P4が排除される)。
【0129】
すなわち、センサ基板XLのX軸方向の一方側から3番目のフォトIC31とセンサ基板YRのY軸方向の一方側から3番目の発光素子62とを結ぶ直線が位置P1を通り、位置P1には物体が配置されているので、センサ基板YRの3番目の発光素子62から出力される光は、物体によって遮られ、センサ基板XLの3番目のフォトIC31には受光されない。また、センサ基板XLのX軸方向の一方側から5番目のフォトIC31とセンサ基板YRのY軸方向の一方側から5番目の発光素子62とを結ぶ直線が位置P2を通り、位置P2には物体が配置されているので、センサ基板YRの5番目の発光素子62から出力される光は、物体によって遮られ、センサ基板XLの5番目のフォトIC31には受光されない。
【0130】
一方、センサ基板XLのX軸方向の一方側から4番目のフォトIC31とセンサ基板YRのY軸方向の一方側から4番目の発光素子62とを結ぶ直線が位置P3,P4を通るが、位置P3,P4には物体が配置されていないので、センサ基板YRの4番目の発光素子62から出力される光は、物体によって遮らず、センサ基板XLの4番目のフォトIC31には受光される。
【0131】
よって、フォトIC31,41から出力される信号に基づいて、位置P1,P2に物体が配置され、位置P3,P4に物体が配置されていないと判断することができる。
【0132】
このように、光学式位置検出装置3では、斜め方向に進行する2×(Nx+Ny)本の光で検出エリアAを走査することができる。これにより、検出エリアA内に複数の物体が配置された場合であっても、フォトIC31,41,51,61から出力される信号に基づいて、それらの物体の位置P1,P2を正確に検出することができる。よって、検出エリアA内における物体のX軸方向およびY軸方向の位置の検出精度(分解能)を向上することができる。
【0133】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、他の形態で実施することもできる。
【0134】
前述の実施形態では、光学式位置検出装置3が光学式タッチパネル1に用いられた場合を取り上げた。しかしながら、光学式位置検出装置3は、たとえば、台上に置かれた1または複数の物体の位置を検出する目的で使用されてもよい。また、光学式位置検出装置3は、検出エリアにおける物体の通過を検出するなどの目的で、それ単独で使用されてもよい。この場合、センサ基板XL,XRの組およびセンサ基板YL,YRの組の一方が省略されてもよい。
【0135】
また、センサ基板XL,XRに実装されるフォトIC31,41および発光素子32,42の個数Nxとセンサ基板YL,YRに実装されるフォトIC51,61および発光素子52,62の個数Nyとが異なるとしたが、それらの個数Nx,Nyは、同じであってもよい。
【0136】
その他、前述の構成には、特許請求の範囲に記載された事項の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
【符号の説明】
【0137】
1 光学式タッチパネル
2 表示装置
3 光学式位置検出装置
4 画面
31 フォトIC(第1フォトIC)
32 発光素子(第1発光素子)
41 フォトIC(第2フォトIC)
42 発光素子(第2発光素子)
51 フォトIC(第1フォトIC)
52 発光素子(第1発光素子)
61 フォトIC(第2フォトIC)
62 発光素子(第2発光素子)
72 受光素子(第1受光素子、第2受光素子)
73 信号処理回路(第1信号処理回路、第2信号処理回路)
74 発光素子ドライバ(第1駆動回路、第2駆動回路)
75 シフトレジスタ(第1シフトレジスタ、第2シフトレジスタ)
76 動作信号出力回路(第1動作信号出力回路、第2動作信号出力回路)
78 アンプ
79 スイッチング素子
82D フリップフロップ
83D フリップフロップ
A 検出エリア

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検出エリア内の物体の位置を検出する光学式位置検出装置であって、
前記検出エリアの外側に配置された第1フォトICと、
前記検出エリアの外側で前記第1フォトICに隣接して配置された第1発光素子と、
前記検出エリアの外側に配置された第2フォトICと、
前記検出エリアの外側で前記第2フォトICに隣接して配置された第2発光素子とを含み、
前記第1フォトICには、前記検出エリアを挟んで対向する前記第2発光素子からの光を受光する第1受光素子、前記第1受光素子から出力される信号を処理する第1信号処理回路および当該第1フォトICに隣接する前記第1発光素子を駆動する第1駆動回路が備えられ、
前記第2フォトICには、前記検出エリアを挟んで対向する前記第1発光素子からの光を受光する第2受光素子、前記第2受光素子から出力される信号を処理する第2信号処理回路および当該第2フォトICに隣接する前記第2発光素子を駆動する第2駆動回路が備えられている、光学式位置検出装置。
【請求項2】
前記検出エリアに対して所定のX軸方向と直交するY軸方向の一方側において、前記X軸方向に沿って、それぞれNx(Nx:2以上の整数)個の前記第1発光素子および前記第1フォトICが前記X軸方向の一方側からこの順に交互に並べて配置されており、
前記検出エリアに対して前記Y軸方向の他方側において、前記X軸方向に沿って、それぞれ前記Nx個の前記第2フォトICおよび前記第2発光素子が前記X軸方向の前記一方側からこの順に交互に並べて配置されており、
各第1フォトICは、前記第2発光素子と前記Y軸方向に対向し、
各第2フォトICは、前記第1発光素子と前記Y軸方向に対向している、請求項1に記載の光学式位置検出装置。
【請求項3】
前記検出エリアに対して前記Y軸方向の前記一方側で列をなす前記第1フォトICおよび前記第1発光素子は、共通の基板に実装されており、
前記検出エリアに対して前記Y軸方向の前記他方側で列をなす前記第2フォトICおよび前記第2発光素子は、共通の基板に実装されている、請求項2に記載の光学式位置検出装置。
【請求項4】
前記検出エリアに対して前記X軸方向の他方側において、前記Y軸方向に沿って、それぞれNy(Ny:2以上の整数)個の前記第1発光素子および前記第1フォトICが前記Y軸方向の前記一方側からこの順に交互に並べて配置されており、
前記検出エリアに対して前記X軸方向の前記一方側において、前記Y軸方向に沿って、それぞれ前記Ny個の前記第2フォトICおよび前記第2発光素子が前記Y軸方向の前記一方側からこの順に交互に並べて配置されており、
各第1フォトICは、前記第2発光素子と前記X軸方向に対向し、
各第2フォトICは、前記第1発光素子と前記X軸方向に対向している、請求項2または3に記載の光学式位置検出装置。
【請求項5】
前記検出エリアに対して前記X軸方向の前記他方側で列をなす前記第1フォトICおよび前記第1発光素子は、共通の基板に実装されており、
前記検出エリアに対して前記X軸方向の前記一方側で列をなす前記第2フォトICおよび前記第2発光素子は、共通の基板に実装されている、請求項4に記載の光学式位置検出装置。
【請求項6】
前記第1フォトICには、
2つのDフリップフロップからなる第1シフトレジスタと、
前記第1シフトレジスタの前段の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力され、その後段の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、前記第1信号処理回路を動作させる信号を出力し、前記第1シフトレジスタの前段の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力され、その後段の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、前記第1駆動回路を動作させる信号を出力する第1動作信号出力回路とが備えられており、
前記第2フォトICには、
2つのDフリップフロップからなる第2シフトレジスタと、
は、前記第2シフトレジスタの前段の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力され、その後段の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、前記第2駆動回路を動作させる信号を出力し、前記第2シフトレジスタの前段の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力され、その後段の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、前記第2信号処理回路を動作させる信号を出力する第2動作信号出力回路とが備えられている、請求項2〜5のいずれか一項に記載の光学式位置検出装置。
【請求項7】
前記第1フォトICは、前記X軸方向または前記Y軸方向の前記一方側から前記他方側に向かって順に、相対的に前記一方側の前記第1フォトICの後段の前記Dフリップフロップからの出力信号が相対的に前記他方側の前記第1フォトICの前段の前記Dフリップフロップに入力されるように、シリアル接続されており、
前記第2フォトICは、前記X軸方向または前記Y軸方向の前記一方側から前記他方側に向かって順に、相対的に前記一方側の前記第2フォトICの後段の前記Dフリップフロップからの出力信号が相対的に前記他方側の前記第2フォトICの前段の前記Dフリップフロップに入力されるように、シリアル接続されている、請求項6に記載の光学式位置検出装置。
【請求項8】
画像が表示される画面を有するディスプレイと、
前記画面上を検出エリアとして、前記検出エリア内の物体の位置を検出する光学式位置検出装置とを含み、
前記光学式位置検出装置は、請求項1〜7のいずれか一項に記載の光学式位置検出装置である、光学式タッチパネル。
【請求項9】
光を受光して信号を出力する受光素子と、
前記受光素子から出力される信号を処理する信号処理回路と、
発光素子を駆動する駆動回路とを含む、フォトIC。
【請求項10】
前記信号処理回路を動作させる信号と前記駆動回路を動作させる信号とを選択的に出力する動作信号出力回路をさらに含む、請求項9に記載のフォトIC。
【請求項11】
2つのDフリップフロップからなるシフトレジスタをさらに含み、
前記動作信号出力回路は、前記シフトレジスタの一方の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力され、他方の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力されている間に、前記信号処理回路を動作させる信号を出力し、前記シフトレジスタの一方の前記Dフリップフロップからローレベル信号が出力され、他方の前記Dフリップフロップからハイレベル信号が出力されている間に、前記駆動回路を動作させる信号を出力する、請求項10に記載のフォトIC。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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