説明

光学素子、光学素子モジュール、電子素子モジュールおよび電子情報機器

【課題】レンズ側面で反射した迷光が撮像素子の撮像領域に到達しないようにすることによりゴースト・フレアの原因を防止する。
【解決手段】側面を構成する切断面3dと下側のレンズ面3bとの間に、切断面3dからの乱反射光を全反射する傾斜面3eが形成されている。このように、迷光Lが乱反射する切断面3dと下側に接する面を傾斜面3eとすることにより、切断面3dで乱反射した迷光Lが、その傾斜面3eで全反射することにより迷光Lが撮像素子5の撮像面に到達しないようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レンズなどの光学素子や、複数のレンズが2次元状に配列された光学素子ウエハを一または複数積層した光学素子ウエハモジュールを切断した光学素子モジュール、この光学素子または光学素子モジュールを電子素子とモジュール化した電子素子モジュール、この電子素子モジュールを撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、携帯端末装置(PDA)、カメラ付き携帯電話装置およびテレビジョン電話装置などの電子情報機器に関する。
【背景技術】
【0002】
撮像素子とその上の集光用のレンズ素子とを有する従来の電子情報機器のカメラ付き携帯電話装置や携帯端末装置(PDA)などにおいて、更なる小型化や低コスト化と共に、更なる画像品質の向上が求められている。
【0003】
図9(a)は特許文献1に開示されている従来の撮像レンズユニットの斜視図、図9(b)は図9(a)の撮像レンズユニットのAA’線縦断面図である。
【0004】
図9(a)および図9(b)において、従来の撮像レンズユニット100において、上から3枚のレンズ101〜103が、光軸Cを一致させて互いに順次重なってモジュール化されている。3枚のレンズ101〜103の光軸Cがレンズ中心で一致し、レンズ101〜103の光軸Cに直交する方向に延びるフランジ部101a〜103aがレンズ101〜103の外周部にそれぞれ設けられている。これらのフランジ部101a〜103aには、位置決め突起や位置決め溝が設けられておらず、フランジ部101a〜103aは、平面視で外形が略正方形とされ、それぞれ光軸Cとほぼ平行な4つの外壁平面に整列されたフランジ側面101b〜103bを備えている。同一方向に配されるフランジ側面101b〜103bは、それぞれ光軸方向に沿う同一平面中に配置されている。
【0005】
レンズ101は、凸面からなる上側のレンズ面101cと凹面からなる下側のレンズ面101dを備えている。レンズ101の下側のレンズ102は、上下面共凸面からなるレンズ面102c、102dを備えている。レンズ102の下側のレンズ103は、凹面からなる上側のレンズ面103cと平面である下側のレンズ面103dからなっている。レンズ面101d側のフランジ部101aとレンズ面102c側のフランジ部102aとが互いに当接している。また、レンズ面102d側のフランジ部102aとレンズ面103c側のフランジ部103aとが互いに当接している。
【0006】
図10は、特許文献2に開示されている従来の撮像レンズユニットの縦断面図である。
【0007】
図10において、従来の撮像レンズユニット200は、4個のレンズ201〜204が光軸Cに沿って上から順次重なって配置されている。これらの4個のレンズ201〜204において、結像作用に影響のない外周部に光軸方向に厚い突縁部201a〜204aが設けられている。各レンズの突縁部201a〜204aの両側面201bおよび201c〜204bおよび204cのうち、レンズ201の側面201cとレンズ202の側面202b、レンズ202の側面202cとレンズ203の側面203b、レンズ203の側面203cとレンズ204の側面204bがそれぞれ接合され、各接合面が接着されることにより、各レンズ201〜204は相対位置が保持された状態で固着されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2004−088713号公報
【特許文献2】特開昭62−153908号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
上記特許文献1に開示されている従来の各撮像レンズユニット100では、切断面と接する面が平坦になっている。迷光Lがその切断面で乱反射し、その平坦部を通って撮像素子面に到達し、ゴースト・フレアの原因になるという問題を有していた。このことを図11(a)および図11(b)を用いて詳細に説明する。
【0010】
図11(a)は、ウエハレベルで複数枚のレンズを形成・貼り合わせたレンズウエハモジュールから切断した複数枚のレンズからなるレンズユニットのレンズモジュールと撮像素子とを模式的に示す縦断面図、図11(b)は、図11(a)のレンズモジュールの背面図である。
【0011】
図11(a)および図11(b)において、迷光Lがレンズモジュール300のレンズに斜め方向から入射してざらついた切断面301で乱反射し、裏面レンズの光学面302の外周側に設けられた平坦部303を、その反射した迷光Lが通って下方にある撮像素子303の撮像面に入射する。この迷光Lが撮像素子303で撮像されてゴースト・フレアの原因になる。図11のB’部分を拡大した拡大図を更に図12に示している。
【0012】
図12において、レンズ切断面301は個片化によって荒れているため、切断面301に内側から当たった迷光Lは乱反射し、様々な方向に迷光Lが進む。進んだ迷光Lと平坦部303との成す角度θ11〜θ13が所定角度よりも大きいと、迷光Lは全反射せずに平坦部303を抜けて外部に出て行く。平坦部303を抜けた迷光Lは撮像領域に至る。なお、レンズ切断面301が荒れていなければ、角度が浅い場合は全反射するが、一般的には迷光Lは切断面301に対して深い角度であるので、迷光Lは切断面301を通り抜けるため、迷光Lが平坦部303を通過する可能性がなくなる。
【0013】
上記特許文献2に開示されている従来の各撮像レンズユニット200は、レンズ側面に傾斜部を有しているものの、4個のレンズ201〜204が光軸Cに沿って上から順次傾斜部を重ねて位置合わせしているだけであり、この傾斜部はレンズ側面で反射した迷光を全反射する傾斜方向とは逆方向であって、レンズ側面も切断面ではなく前述したような乱反射がレンズ側面では起こらない。したがって、上記特許文献2に開示されている従来の各撮像レンズユニット200の傾斜部はレンズ側面で反射した迷光を全反射するための傾斜部ではありません。
【0014】
本発明は、上記従来の問題を解決するもので、レンズ側面で反射した迷光が撮像素子の撮像領域に到達しないようにすることによりゴースト・フレアの原因を防止することができるレンズなどの光学素子、光学素子ウエハモジュールから一括切断された光学素子モジュール、この光学素子モジュールを電子素子とモジュール化した電子素子モジュールおよび、その電子素子モジュールを画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
本発明の光学素子は、上側の光学面と下側の光学面の外形間に、入射光が内部で乱反射する側面を有し、少なくとも該側面と下側の光学面との間に、該側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されているものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0016】
また、好ましくは、本発明の光学素子における傾斜面は、前記上側の光学面と前記下側の光学面との光軸に直交する方向から鋭角に傾斜している。
【0017】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子における鋭角に傾斜している傾斜角度は、45度±5度である。
【0018】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子における傾斜面は、裏面の光学面の平面視外周側に設けられ、円環状または該円環状の外周部が平面視4角形の4辺を弦として切り取られた平面視形状になっている。
【0019】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子における平面視4角形の辺全体に対して、前記傾斜面から直接前記側面になる辺の長さの割合は1/10以上1/2以下である。
【0020】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子における側面は一部または全部が切断面である。
【0021】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子において、ウェハレベルプロセスにより、複数のレンズが2次元状でマトリクス状に配列されたレンズウエハを切断して前記側面が切断面となっている。
【0022】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子において、射出成形プロセスにより、レンズの側面のランナースプールを切断して該側面が一部切断面となっている。
【0023】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子における裏面外形が平面視円形の外周部を、少なくとも1辺を弦として切り取った平面視形状において、該裏面の光学面の平面視外周側に前記傾斜面が円環状に形成され、該傾斜面の平面視外周側に前記側面および平面視一部円環状の平坦面が形成されている。
【0024】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子は、集光用のレンズである。
【0025】
本発明の光学素子モジュールは、本発明の上記光学素子を最も下側に含む複数の光学素子が積層されたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0026】
また、好ましくは、本発明の光学素子モジュールにおける上側の光学素子と下側の光学素子との間に遮光板が設けられ、各光学素子の対向する光学面の光軸と、該遮光板の開口部の中心とが上下に一致した状態で該各光学素子およ該遮光板が貼り合わされている。
【0027】
さらに、好ましくは、本発明の光学素子モジュールにおける各光学素子は、互いに対向する光学面の平面視外周側に表面が平坦で平面視外形が4角形のフランジ部がそれぞれ設けられている。
【0028】
本発明の電子素子モジュールは、本発明の上記光学素子または本発明の上記光学素子モジュールと、被写体からの入射光が該光学素子または該光学素子モジュールを透過した光を光電変換して撮像する複数の受光部がマトリクス状に形成された固体撮像素子とを有するものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0029】
また、好ましくは、本発明の電子素子モジュールにおいて、切断することによって製造された光学素子または光学素子モジュールであって、最も前記固体撮像素子側の光学素子形状が、切断面と接する面の一部が傾斜面形状になっている。
【0030】
本発明の電子情報機器は、本発明の上記電子素子モジュールを画像入力デバイスとして撮像部に用いたものであり、そのことにより上記目的が達成される。
【0031】
上記構成により、以下、本発明の作用を説明する。
【0032】
本発明の光学素子では、上側の光学面と下側の光学面の外形間に、入射光が内部で乱反射する側面を有し、少なくとも側面と下側の光学面との間に、側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されている。また、本発明の光学素子モジュールでは、本発明の光学素子を最も下側に含む複数の光学素子が積層されている。さらに、本発明の電子素子モジュールでは、被写体からの入射光が上記本発明の光学素子または上記本発明の光学素子モジュールを透過した光を光電変換して撮像する複数の受光部がマトリクス状に形成された固体撮像素子を有している。
【0033】
これによって、少なくとも側面と下側の光学面との間に、側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されているので、レンズ側面で反射した迷光が撮像素子の撮像領域に到達しないようにすることによりゴースト・フレアの原因を防止することが可能となる。
【発明の効果】
【0034】
以上により、本発明によれば、少なくとも側面と下側の光学面との間に、側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されているため、レンズ側面で反射した迷光が撮像素子の撮像領域に到達しないようにすることによりゴースト・フレアの原因を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態1におけるレンズウエハモジュールの製造を簡単に説明するための斜視図であって、(a)は貼り合わせ前の2枚のレンズウエハおよびその間の遮光板を模式的に示す斜視図、(b)は貼り合わせ後のレンズウエハモジュールを模式的に示す斜視図である。
【図2】図1のレンズウエハモジュールの構成例を模式的に示す一部縦断面図である。
【図3】(a)は、ウエハレベルで複数枚のレンズを形成・貼り合わせたレンズウエハモジュールから切断して個片化した2枚のレンズからなるレンズモジュールと撮像素子とを模式的に示す縦断面図、(b)は、(a)のレンズモジュールの背面図である。
【図4】図3(a)のB部分の拡大図である。
【図5】(a)は、本発明の実施形態2におけるレンズモジュールであって、射出成形プロセスにより作製したレンズモジュールを模式的に示す縦断面図、(b)は、(a)のレンズモジュールの背面図である。
【図6】(a)は、図5(a)のレンズモジュールの製造を説明するための縦断面図、(b)は、(a)のレンズモジュールの背面図である。
【図7】本発明の実施形態3における撮像モジュールを模式的に示す縦断面図である。
【図8】本発明の実施形態4として、上記発明の実施形態1、2のレンズモジュールまたはレンズを用いた撮像モジュールを撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【図9】(a)は特許文献1に開示されている従来の撮像レンズユニットの斜視図、(b)は(a)の撮像レンズユニットのAA’線縦断面図である。
【図10】特許文献2に開示されている従来の撮像レンズユニットの縦断面図である。
【図11】(a)は、ウエハレベルで複数枚のレンズを形成・貼り合わせたレンズウエハモジュールから切断して個片化した複数枚のレンズからなるレンズユニットのレンズモジュールと撮像素子とを模式的に示す縦断面図、(b)は、(a)のレンズモジュールの背面図である。
【図12】図11のB’部分の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下に、本発明の光学素子および光学素子モジュールの実施形態1、2および、この実施形態1、2の光学素子または光学素子モジュールを電子素子とモジュール化した電子素子モジュールの実施形態3、この電子素子モジュールの実施形態3を画像入力デバイスとして撮像部に用いた例えばカメラ付き携帯電話装置などの電子情報機器の実施形態4について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、各図における構成部材のそれぞれの厚みや長さなどは図面作成上の観点から、図示する構成に限定されるものではない。
【0037】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1におけるレンズウエハモジュールの製造を簡単に説明するための斜視図であって、(a)は貼り合わせ前の2枚のレンズウエハおよびその間の遮光板を模式的に示す斜視図、(b)は貼り合わせ後のレンズウエハモジュールを模式的に示す斜視図である。
【0038】
図1(a)に示すように、まず、複数のレンズが2次元状でマトリクス状に配列された光学素子ウエハとしての上下2枚のレンズウエハ11,12と、上下2枚のレンズウエハ11,12の間に、レンズ毎のレンズ開口部がマトリクス状に形成された遮光板13が配置される。次に、レンズウエハ11,12のレンズ11a、12aの位置と遮光板13の開口部13aの位置とを一致させるように各レンズ11a、12aと開口部13aの位置合わせをする。なお、このレンズウエハ11,12および遮光板13の位置合わせ前に、遮光板13の開口部13aを中央に含むように、遮光板13の表面と裏面にそれぞれ、後述する格子状の切断ライン(点線)に沿ってそれよりも幅広に接着剤(図示せず)が塗布されている。この接着剤塗布位置は、レンズウエハ11、12のレンズ11a、12aの光学面(レンズ面)の平面視外周側の平坦なフランジ部と遮光板13の開口部13aの外周側の位置である。
【0039】
図1(b)に示すように、レンズウエハ11、遮光板13およびレンズウエハ12を上からこの順に接着剤により貼り合わせて、上下のレンズ11a、12aの光学面(レンズ面)間に遮光板13の開口部13aが配置されたレンズユニットが複数個横方向に繋がった光学素子ウエハモジュールとしてのレンズウエハモジュール10を製造することができる。このレンズウエハモジュール10は、縦横の点線で示された格子状の切断ライン14に沿ってワイヤまたはブレードにて個片化されて、後述する光学素子モジュールとしてのレンズモジュールを製造することができる。
【0040】
図2は、図1のレンズウエハモジュール10の構成例を模式的に示す一部縦断面図である。
【0041】
図2に示すように、本実施形態1のレンズウエハモジュール10は、光学素子モジュールとしてのレンズモジュール1(レンズユニット)が縦横方向にマトリクス状に複数連なって設けられている。個々のレンズモジュール1は、上側のレンズ2と下側のレンズ3との間に遮光板4が設けられ、レンズ2、3の対向するレンズ面2a,3aの位置と、遮光板4の開口部4aの位置とが上下に位置合わせ(レンズ2、3の光軸と円形の開口部4aの中心位置とを一致)された状態で貼り合わされている。各レンズ2、3は、互いに対向するレンズ面2a,3aの平面視外周側に表面が平坦で外形が4角形のフランジ部2c、3cがそれぞれ設けられている。
【0042】
レンズ2は、凸面からなる上側のレンズ面2bと凹面からなる下側のレンズ面2aを備えている。レンズ3は、凹面からなる上側のレンズ面3aと凸面からなる下側のレンズ面3bを備えている。要するに、上下のレンズ面は凸面と凹面の組み合わせであり、凸面同士でもよいし凹面同士でもよい。レンズ面2aに連続したフランジ部2cとレンズ面3aに連続したフランジ部3cとが遮光板13を介して互いに接着剤で接着されている。
【0043】
本実施形態1のレンズウエハモジュール10の格子状の切断ライン14に沿って切断されて個々のレンズモジュール1が得られるが、その切断面、特に、レンズ3の切断面3dとレンズ3の下側のレンズ面3bの間は、レンズ3の切断面3dとレンズ3の上側のレンズ面3aの間の平坦なフランジ部3cではなく、平坦面から鋭角に傾斜した傾斜面3eが設けられている。この下側のレンズ3の切断面3dと下側のレンズ面3bの間の傾斜面3eについて図3および図4を用いて更に詳細に説明する。
【0044】
図3(a)は、ウエハレベルで複数枚のレンズを形成・貼り合わせたレンズウエハモジュール10から切断して個片化した複数枚(ここでは2枚)のレンズ2、3からなるレンズユニットのレンズモジュール1と撮像素子とを模式的に示す縦断面図、図3(b)は、図3(a)のレンズモジュール1の背面図である。図4は、図3(a)のB部分の拡大図である。
【0045】
図3(a)および図3(b)において、迷光Lがレンズモジュール1のレンズ2に斜め方向から入射して遮光板4の開口部4aを通して切断面3dで乱反射し、さらに、下側のレンズ3のレンズ面3b(光学面)の外周側であって、切断面3dとレンズ面3bの間に設けられた傾斜面3eで迷光Lは再び反射する。この傾斜面3eの傾斜角度によって、切断面3dで乱反射した迷光Lは、従来のようにレンズモジュール1の下方位置にある撮像素子5の撮像面に入射することがない。
【0046】
図3(b)に示すように、レンズモジュール1の裏面側において、レンズ面3bの外周側に円環状(または該円環状の外周部が平面視4角形の4辺を弦として切り取られた平面視形状)の傾斜面3eが設けられ、円環状の傾斜面3eの外周側の4角部分のみに略三角形状の平坦部3fが形成されている。外形が4角形の4角部分のみに平坦部3fがあっても、平坦部3fは、レンズ側面が中心から遠いので(レンズ側面に光が当たりにくいので)、平面視4角形の辺の中央部が傾斜面3eから直ぐに切断面3dであればよい。また、外形が4角形の4角部分のみに平坦部3fがあっても、平坦部3fの下方位置に固体撮像素子5の撮像領域はなく、前述したようなゴースト・フレアへの影響はない。なお、図3(b)の2点鎖線に示すように、この平坦部3fがなく、平面視4角形の外周側が全て傾斜面3eで構成されていてももちろんよく、この場合にはチップ自体は小さくなるものの、個片化するための切断を2回必要とする。ここでは、平面視4角形の辺全体のうちの、傾斜面3eから直ぐに切断面3dになる辺の長さの割合は、1/10以上1/2以下であればよい。
【0047】
図4の拡大図に示すように、個片化によってレンズ切断面3dは表面が荒れているため、切断面3dに内側から当たった迷光Lは乱反射し、様々な方向に迷光Lが進む。進んだ迷光Lと傾斜面3eとの成す角度θ1〜θ3が所定角度よりも小さいため、迷光Lは傾斜面3eを透過せずに全反射し、この傾斜面3eで全反射した迷光Lは斜め下方の方向に進んで、傾斜面3eの下方位置にある撮像素子5の撮像面に至ることはない。この傾斜面3eの延長線とレンズ切断面3dとの成す角度はここでは鋭角の50度以下(ここでは角度50度)で、傾斜面3eの平坦面からの傾きも鋭角の40度以上(ここでは角度40度)である。要するに、傾斜面3eの平坦面(レンズ2,3の光軸に直交する方向の面)からの傾きは45度±5度(または角度40度以上50度未満)である。傾斜面3eの平坦面からの角度が40度以上であれば、傾斜面3eで全反射するが、角度が40度以上で増えるほど金型製作上困難になる。要するに、傾斜面3eは、上側の光学面と下側の光学面との光軸に直交する方向から鋭角に傾斜して切断面3dからの乱反射光が全反射する傾きであればよい。傾斜面3eは断面視直線状の傾斜面でなくて、略円弧形状の傾斜面でもよく、この場合は円弧の接線が平坦面からの傾き40度以上であれば、円弧形状の傾斜面で全反射する。なお、上記全反射角度はレンズの屈折率により変わるが、一般的なレンズ材料であれば40度以上あれば全反射する。また、傾斜面3eとは、ここでは断面視直線で図示しているが、断面視円弧状であってもよく、要は、切断面3dからの乱反射光がその傾斜面で全反射すればよい。したがって、断面視直線状の傾斜面および断面視円弧状の傾斜面を共に含めてここでは傾斜面と定義する。
【0048】
以上により、本実施形態1によれば、側面を構成する切断面3dと下側のレンズ面3bとの間に、切断面3dからの乱反射光を全反射する傾斜面3eが形成されている。このように、迷光Lが乱反射する切断面3dと下側に接する面を傾斜面3eとすることにより、切断面3dで乱反射した迷光Lが、その傾斜面3eで全反射することにより迷光Lが撮像素子5の撮像面に到達しないようにすることができる。このように、レンズ側面の切断面3dで乱反射した迷光Lが固体撮像素子5の撮像面に到達しないように、切断面3dで乱反射した迷光Lを傾斜面3eで全反射することにより、従来のゴースト・フレアの原因を防止することができる。これによって、ゴースト・フレアのない良好な高品位の撮像画像を得ることができる。
【0049】
なお、本実施形態1では、特に説明しなかったが、上側のレンズ2および下側のレンズ3のうちの下側のレンズ3において、迷光Lが乱反射する切断面3dと下側に接する面を傾斜面3eとしたことにより、迷光Lが切断面3dで反射した後に傾斜面3eで反射させて撮像素子5の撮像面に到達しないすることができたが、この場合に、上側のレンズ2の形状はどのようなものであってもよい。中央部に光学面が設けられ、この光学面の外周側に所定厚さを持つスペーサ部が設けられた光学素子であって、上記実施形態1の上側のレンズ2では、スペーサ部の表面高さが、光学面の表面高さよりも低く構成したが、これに限らず、スペーサ部の表面高さが光学面の表面高さよりも高く構成されていてもよい。これによって、切断時に保持テープが光学素子領域の表面に付かないようにすると共に、保持テープの剥がれを防いで、切削水によるレンズ光学面への汚染を防ぎ、光学特性の低下を抑止することが可能となって、光学的に機能する凸レンズ面などの光学素子表面(光学面)を綺麗に保つことが可能となる。
【0050】
なお、本実施形態1では、上側のレンズ2と下側のレンズ3との間に遮光板4が設けられ、各レンズ2,3の対向するレンズ面の光軸と、遮光板4の開口部の中心とが上下に一致した状態で各レンズ2,3および遮光板4が貼り合わされている場合について説明したが、これに限らず、2枚以上のレンズが上下に績奏されていてもよく、その各レンズ間に遮光板4が設けられていてもよい。いずれにせよ、上記本発明の傾斜面3eを有する光学素子としてのレンズを最も下側に含む複数の光学素子が積層された光学素子モジュールであればよい。
【0051】
(実施形態2)
上記実施形態1では、ウェハレベルプロセスの場合、即ち、複数のレンズウエハをモジュール化したレンズウエハモジュール10を切断して複数のレンズモジュール1を得る場合について説明したが、本実施形態2では、射出成形プロセスの場合、即ち、一つのレンズを射出成形プロセスによって作製する場合について説明する。
【0052】
図5(a)は、本発明の実施形態2における光学素子としてのレンズであって、射出成形プロセスにより作製したレンズを模式的に示す縦断面図、図5(b)は、図5(a)のレンズの背面図である。図6(a)は、図5(a)のレンズの製造方法を説明するための縦断面図、図6(b)は、図6(a)のレンズの背面図である。
【0053】
図5(a)および図5(b)に示すように、本実施形態2の光学素子としてのレンズ20は、透明樹脂材料などによる射出樹脂成形により、上に凸面からなる上側のレンズ面21および下に凸面からなる下側のレンズ面22と、このレンズ面21の平面視外周側に設けられた、一部を弦で切り取った平面視一部円形の平坦なフランジ部23と、平面視一部円形の平坦なフランジ部23に隣接した円周側面24および、その一部を弦で切り取った側平面25と、側平面25と下側のレンズ面22の間であって円形のレンズ面22の外周側に設けられた平面視円環状の傾斜面であって、平坦面から鋭角に傾いた傾斜面26と、平面視円環状の傾斜面26のさらに外周側に設けられた平面視一部円環状の平坦面27とを形成している。この側平面25には、図6(a)および図6(b)に示すように、射出樹脂成形の製造時には、樹脂材料を金型内に注入したときのランナースプール28が残されており、金型離形後にランナースプール28は側平面25から切断位置29で切断されてレンズ20が作製される。
【0054】
本実施形態2のレンズ20の切断面を含む側平面25および平面視一部円環状の平坦面27と下側のレンズ面22の間に、平坦面から鋭角に傾斜した傾斜面26が設けられている。即ち、裏面外形が平面視円形の外周部を、少なくとも1辺を弦として切り取った平面視形状において、裏面の光学面(レンズ面22)の平面視外周側に傾斜面26が円環状に形成され、この傾斜面26の平面視外周側に側平面25および平面視一部円環状の平坦面27が形成されている。
【0055】
以上により、本実施形態2によれば、迷光Lが乱反射する、ランナースプール28を切り取った切断面を含む側平面25とその下側に接する面を平面視円環状の傾斜面26とすることにより、側平面25の切断面で乱反射した迷光Lが、その傾斜面26で全反射することにより迷光Lが、ここでは図示していない撮像素子5の撮像面に到達しないようにすることができる。このように、レンズ20の平面25の切断面で乱反射した迷光Lが撮像素子5の撮像面に到達しないように、平面25の切断面で乱反射した迷光Lを傾斜面26で全反射させることにより、従来のゴースト・フレアの原因を防止することができる。これによって、ゴースト・フレアのない良好な撮像画像を得ることができる。
【0056】
(実施形態3)
上記実施形態1では、ウェハレベルプロセスで作製したレンズウエハモジュール10を切断してレンズモジュール1を得、上記実施形態2では、射出成形プロセスで作製したレンズを得、本実施形態3では、上記実施形態1、2のレンズモジュール1またはレンズ20を用いた撮像モジュールについて説明する。
【0057】
図7は、本発明の実施形態3における撮像モジュールを模式的に示す縦断面図である。
【0058】
図7において、本実施形態3の電子素子モジュールとしての撮像モジュール30は、防塵用ケースであるホルダー部材31と、このホルダー部材31の上部に装着されるレンズホルダー32と、レンズホルダー32内に収容される上記集光用のレンズモジュール1(またはレンズ20)と、基板33と、この基板33上に設けられ、基板33との間でワイヤボンディングされた電子素子としての固体撮像素子5(センサーチップ)と、このホルダー部材31内の段差部に固定され、レンズモジュール1(またはレンズ20)と固体撮像素子5間を横切って配置されたIRカットフィルタ34と、ホルダー部材31の外壁底面と基板32との間を固着する接着部35とを有している。
【0059】
ホルダー部材31は、基板33とで、上から順に内蔵されたレンズホルダー32、レンズモジュール1(またはレンズ20)、IRカットフィルタ34および固体撮像素子5を覆って内部を密閉または半密閉する構造になっている。ホルダー部材31は、外壁厚が薄く内部を遮光および密閉または半密閉可能とする樹脂製の筐体で構成されている。レンズホルダー32には、筐体上面、即ち、円筒形の上面に、レンズモジュール1(またはレンズ20)に対向した入射光通過用の円形穴が形成されている。この円形穴の中心をレンズモジュール1(またはレンズ20)の光軸が通過している。ホルダー部材31は、レンズモジュール1(またはレンズ20)により入射光を固体撮像素子5の撮像領域上に合焦して結像するように位置決めされている。
【0060】
レンズモジュール1(またはレンズ20)は、固体撮像素子5の撮像領域に被写体光を、焦点を合わせて結像させるための組レンズであり、透明なアクリル系プラスチック材料やガラス材料などで構成されている。
【0061】
固体撮像素子5は、その中央の撮像領域に、被写体からの入射光がレンズモジュール1(またはレンズ20)を透過した光を光電変換して撮像する複数の光電変換部(複数の受光部)がマトリクス状に形成された固体撮像素子を有している。この固体撮像素子を、CMOSイメージセンサおよびCCDイメージセンサのいずれにも適用することができる。CMOSイメージセンサでは、多層配線層によって互いに接続されて光電変換部の選択および光電変換部からの信号出力に係る信号読出回路が単位画素部毎に設けられている。CCDイメージセンサでは、複数の光電変換部が撮像領域の受光面に2次元状に設けられ、光電変換部で光電変換された信号電荷が電荷転送部CCDに読み出されて所定方向に順次電荷転送された後に、電荷検出部で受光部毎ではなく一括して順次電荷検出されて撮像信号として増幅されて信号出力される。
【0062】
赤外線(IR)カットフィルタ34は、固体撮像素子5の上方を横切るように、ホルダー部材31の段差部間に掛け渡されて固定され、レンズモジュール1(またはレンズ20)を通った入射光から赤外光をカットするものである。
【0063】
以上により、上記実施形態1または2のレンズモジュール1またはレンズ20を組み込んだ上記実施形態3の撮像モジュール30によれば、切断することによって製造された3次元積層品の光学素子としてのレンズ20または光学素子モジュールとしてのレンズモジュール1であって、最も固体撮像素子5側の光学素子形状が、切断面3dまたは25と接する面の一部が傾斜面3eまたは26の斜面形状である。
【0064】
これによって、迷光Lが乱反射するレンズモジュール1またはレンズ20の切断面とその下側に接する面を傾斜面とすることにより、切断面で乱反射した迷光Lが、その傾斜面で全反射することにより迷光Lが固体撮像素子5の撮像面に到達しないようにすることができる。このように、レンズ側面の切断面で乱反射した迷光Lが固体撮像素子5の撮像面に到達しないように、切断面で乱反射した迷光Lを傾斜面で全反射することにより、従来のゴースト・フレアの原因を防止することができる。これによって、ゴースト・フレアのない良好な高品位の撮像画像を得ることができる。
【0065】
(実施形態4)
図8は、本発明の実施形態4として、上記発明の実施形態1、2のレンズモジュール1またはレンズ20を用いた撮像モジュールを撮像部に用いた電子情報機器の概略構成例を示すブロック図である。
【0066】
図8において、本実施形態3の電子情報機器90は、上記レンズモジュール1(またはレンズ20)を用いた撮像モジュール30から得た撮像信号に所定の信号処理(ノイズ低減処理、黒レベル処理、色補間、ホワイトバランスおよびγ処理などのデジタル画像処理)を施してカラー画像信号を得る固体撮像装置91と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を記録用に所定の信号処理した後にデータ記録可能とする記録メディアなどのメモリ部92と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を表示用に所定の信号処理した後に液晶表示画面などの表示画面上に表示可能とする液晶表示装置などの表示部93と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を通信用に所定の信号処理をした後に通信処理可能とする送受信装置などの通信部94と、この固体撮像装置91からのカラー画像信号を印刷用に所定の印刷信号処理をした後に印刷処理可能とするプリンタなどの画像出力部95とを有している。なお、この電子情報機器90として、これに限らず、固体撮像装置91の他に、メモリ部92と、表示部93と、通信部94と、プリンタなどの画像出力部95とのうちの少なくともいずれかを有していてもよい。
【0067】
この電子情報機器90としては、前述したように例えばデジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、監視カメラ、ドアホンカメラ、車載用後方監視カメラなどの車載用カメラおよびテレビジョン電話用カメラなどの画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、カメラ付き携帯電話装置および携帯端末装置(PDA)などの画像入力デバイスを有した電子機器が考えられる。
【0068】
したがって、本実施形態3によれば、この固体撮像装置91からのカラー画像信号に基づいて、これを表示画面上に良好に表示したり、これを紙面にて画像出力手段95により良好にプリントアウト(印刷)したり、これを通信データとして有線または無線にて良好に通信したり、これをメモリ部92に所定のデータ圧縮処理を行って良好に記憶したり、各種データ処理を良好に行うことができる。
【0069】
以上のように、本発明の好ましい実施形態1〜4を用いて本発明を例示してきたが、本発明は、この実施形態1〜4に限定して解釈されるべきものではない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。当業者は、本発明の具体的な好ましい実施形態1〜4の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。本明細書において引用した特許、特許出願および文献は、その内容自体が具体的に本明細書に記載されているのと同様にその内容が本明細書に対する参考として援用されるべきであることが理解される。
【産業上の利用可能性】
【0070】
本発明は、複数のレンズが2次元状に配列された光学素子ウエハを複数積層した光学素子ウエハモジュール、この光学素子ウエハモジュールを切断した光学素子モジュール、この光学素子モジュールを電子素子とモジュール化した電子素子モジュール、この電子素子モジュールを撮像部に用いた例えばデジタルビデオカメラおよびデジタルスチルカメラなどのデジタルカメラや、画像入力カメラ、スキャナ装置、ファクシミリ装置、携帯端末装置(PDA)、カメラ付き携帯電話装置およびテレビジョン電話装置などの電子情報機器の分野において、少なくともレンズ側面と下側のレンズ面との間に、レンズ側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されているため、レンズ側面で反射した迷光が撮像素子の撮像領域に到達しないようにすることによりゴースト・フレアの原因を防止することができる。
【符号の説明】
【0071】
1 レンズモジュール(光学素子モジュール)
2、3 レンズ
2a、2b、3a、3b レンズ面
2c、3c フランジ部
3d 切断面
3e 傾斜面
4 遮光板
4a 開口部
5 固体撮像素子
10 レンズウエハモジュール(光学素子ウエハモジュール)
11,12 レンズウエハ
11a、12a レンズ
13 遮光板
13a 開口部
14 切断ライン
20 レンズ(光学素子)
21 上側のレンズ面
22 下側のレンズ面
23 フランジ部
24 円周側面
25 側平面
26 傾斜面
27 平坦面
28 ランナースプール
29 切断位置
30 撮像モジュール(電子素子モジュール)
31 ホルダー部材
32 レンズホルダー
33 基板
34 IRカットフィルタ
35 接着部
90 電子情報機器
91 固体撮像装置
92 メモリ部
93 表示部
94 通信部
95 画像出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
上側の光学面と下側の光学面の外形間に、入射光が内部で乱反射する側面を有し、少なくとも該側面と下側の光学面との間に、該側面からの乱反射光を全反射する傾斜面が形成されている光学素子。
【請求項2】
前記傾斜面は、前記上側の光学面と前記下側の光学面との光軸に直交する方向から鋭角に傾斜している請求項1に記載の光学素子。
【請求項3】
前記鋭角に傾斜している傾斜角度は、45度±5度である請求項2に記載の光学素子。
【請求項4】
前記傾斜面は、裏面の光学面の平面視外周側に設けられ、円環状または該円環状の外周部が平面視4角形の4辺を弦として切り取られた平面視形状になっている請求項1〜3のいずれかに記載の光学素子。
【請求項5】
前記平面視4角形の辺全体に対して、前記傾斜面から直接前記側面になる辺の長さの割合は1/10以上1/2以下である前記請求項4に記載の光学素子。
【請求項6】
前記側面は一部または全部が切断面である請求項1に記載の光学素子。
【請求項7】
ウェハレベルプロセスにより、複数のレンズが2次元状でマトリクス状に配列されたレンズウエハを切断して前記側面が切断面となっている請求項6に記載の光学素子。
【請求項8】
射出成形プロセスにより、レンズの側面のランナースプールを切断して該側面が一部切断面となっている請求項6に記載の光学素子。
【請求項9】
裏面外形が平面視円形の外周部を、少なくとも1辺を弦として切り取った平面視形状において、該裏面の光学面の平面視外周側に前記傾斜面が円環状に形成され、該傾斜面の平面視外周側に前記側面および平面視一部円環状の平坦面が形成されている請求項6または8に記載の光学素子。
【請求項10】
集光用のレンズである請求項1〜9に記載の光学素子。
【請求項11】
請求項1〜10に記載の光学素子を最も下側に含む複数の光学素子が積層された光学素子モジュール。
【請求項12】
上側の光学素子と下側の光学素子との間に遮光板が設けられ、各光学素子の対向する光学面の光軸と、該遮光板の開口部の中心とが上下に一致した状態で該各光学素子およ該遮光板が貼り合わされている請求項11に記載の光学素子モジュール。
【請求項13】
前記各光学素子は、互いに対向する光学面の平面視外周側に表面が平坦で平面視外形が4角形のフランジ部がそれぞれ設けられている請求項12に記載の光学素子モジュール。
【請求項14】
請求項1〜10のいずれかに記載の光学素子または請求項11〜13のいずれかに記載の光学素子モジュールと、
被写体からの入射光が該光学素子または該光学素子モジュールを透過した光を光電変換して撮像する複数の受光部がマトリクス状に形成された固体撮像素子とを有する電子素子モジュール。
【請求項15】
切断することによって製造された光学素子または光学素子モジュールであって、最も前記固体撮像素子側の光学素子形状が、切断面と接する面の一部が傾斜面形状になっている請求項14に記載の電子素子モジュール。
【請求項16】
請求項14または15に記載の電子素子モジュールを画像入力デバイスとして撮像部に用いた電子情報機器。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図1】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−189912(P2012−189912A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−54837(P2011−54837)
【出願日】平成23年3月11日(2011.3.11)
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】