説明

光射銃

【課題】所謂空気銃の感覚で使用することができる光射銃を提供する。
【解決手段】一端側にガス抜孔11aが設けられている接続部11が形成され、この接続部11に100気圧以上の気圧を検知し、これを信号として発信する圧力センサ12を設けた光射銃用発光装置1を、接続部11の内径に対応させた本体部2の装置装着部21の挿入口211内に、圧力センサ12のセンシング部12aを挿入して装着し、射手が引き金221を引くと、衝撃の発生とともに装置装着部21の挿入口211まで圧縮空気が送られてきてセンシング部12aが検知し、赤外発光LED13が赤外光レーザーを光射するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮空気を利用した実弾ライフル銃又は実弾ピストル銃等、所謂空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じることができ、実弾射撃競技である国際的な射撃競技大会に向けて最適な訓練、練習、さらには射撃競技大会等でも使用可能となることが期待される光射銃用発光装置と、これを備えた光射銃に関する。
【背景技術】
【0002】
射撃は、第1回夏期オリンピックのアテネ大会から実施され、参加国の多い種目としても知られる夏期オリンピックの競技種目の一つである。特に、夏期オリンピックをはじめ、国際的な射撃競技大会では大多数が、実弾を発射する銃、具体的には、圧縮空気を利用した所謂空気銃を使って実施されている。しかし、実弾射撃に関し、日本国内においては銃砲刀剣類所持等取締法の厳しい規制下にあるため、日頃から射撃の訓練、練習をするといったことが困難な環境にある。一方で、競技に出場又は活躍するためには訓練、練習の積み重ねが不可欠であることは言うまでもなく、結果的に、射撃競技に関わる競技人口の拡大を難しくさせ、射撃レベルの向上を図ることも難しくさせているという問題がある。また、競技に出場又は活躍するための訓練、練習等で実弾を使用することは、費用と安全性、鉛の使用という環境面等の観点から好ましいものとはいえないという問題もある。
【0003】
そこで、実弾射撃を行う空気銃に代わり、光線(例示:短いレーザー光ビーム)を発射する光線銃が登場している。その例示として、下記特許文献1にて提案されるような光線銃が公知である。また、本出願人においても、下記特許文献2に示されるような光線銃を用いた射撃競技システムを提案している。
【0004】
光線銃の構成としては、例えば、木材のグリップと、グリップに取り付けられて支持され、発光部として機能する砲身と、グリップと砲身との間の接合領域に配置されている引き金(トリガー)と、引き金戻しのレバーであるコッキングレバーと、砲身の先頭位置に配置される前方側視準器と、後方側視準器とからなるものが例示される。射手は、光線銃のグリップを持ち、その腕を延ばして腕の揺れを制止し、視準器の十字線に射手の視準線を合わして、引き金を1本の指で引くことにより、発光部から光線を発射するといった動作を行う。
【0005】
実弾射撃の場合、引き金によって瞬間的に実弾が発射され、また、実弾を発射するための機構が働くといった力学的変位力が発生し、この力学的変位力によって衝撃(反作用力)が射手の指等の全身に作用する。このような衝撃の存在が、射撃の訓練、練習を必要とさせる原因であり、また、射撃が競技として成立する根拠でもある。一方、光線銃の場合、実弾が発射されないため、力学的変位力が発生しないばかりか、この力学的変位力により生じる衝撃も存在しない。そうすると実質的に、光線銃を用いた射撃訓練や練習が、射撃競技大会に向けては役立たないものとなってしまう。したがって、実弾射撃の不都合を回避しつつ、射撃競技大会に向けて最適な訓練等ができるようにし、さらに競技人口を拡大させるためには、光線銃に、引き金によって力学的変位力を発生させ、この力学的変位力により生じる衝撃を射手に作用させる仕組みを備えさせる必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2004−144451号公報
【特許文献2】特開平8−303997号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上記特許文献1では、ソレノイドを駆動して部材同士を衝突させることにより、光線の発射が行われたことを射手に認識させるという仕組みが提案されている。しかし、ソレノイドを駆動して部材同士を衝突させる程度の力学的変位力では、射手が受ける衝撃にも限界があり、空気銃による実弾射撃に代えて光線銃を用いて訓練、練習を行うといった動機につながりにくい。また、射手にとっても、光線銃を使って比較的手軽に、実弾射撃と同質の衝撃を感じながら競技大会に向けた訓練等を行いたいという要望がある。一方、開発する立場からは、引き金によって力学的変位力を発生させ、この力学的変位力により生じる衝撃を射手に作用させる仕組みを簡素な構造で、構築したいという要求がある。
【0008】
本発明は上記実情に鑑みて提案され、圧縮空気を利用した実弾ライフル銃又は実弾ピストル銃等、空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じることができ、実弾射撃競技である国際的な射撃競技大会に向けて最適な訓練、練習、さらには射撃競技大会等でも使用可能となることが期待される光射銃用発光装置と、これを備えた光射銃を提供することを目的とする。具体的には、本発明者は、実弾発射用の銃身(砲身)を光線銃用の銃身(砲身)に置き換えることが可能になれば、空気銃の圧縮空気による力学的変位力から生じる衝撃をそのまま、射手に作用させることができるようになると想到したことに基づき、実弾発射用の銃身を光線銃用の銃身に置き換えることが可能となる接続構造とともに、圧縮空気に基づいて素子にて発光させるための圧力−光変換機構を創作した。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明は、一端側に接続部が形成され、この接続部に、所定値以上の気圧を検知し、これを信号として発信する圧検知素子が設けられ、他端側に発光により光を光射する発光素子が設けられている筒状の光射銃用発光装置であって、前記発光素子は、前記接続部の気圧が所定値以上となることに起因して光射することを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る光射銃は、上記光射銃用発光装置の接続部が着脱可能に取り付けられる装置装着部を備えることを特徴とする。
【0011】
特に、上記光射銃の装置装着部は、弾射用銃身が着脱可能に取り付けられる弾射用銃身用取付構造を有し、上記光射銃用発光装置に代えて、弾射用銃身を取り付け可能としたものであることが好ましい。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、筒状の光射銃用発光装置を、一端側の接続部に、所定値以上の気圧を検知し、これを信号として発信する圧検知素子を設け、他端側に発光により光を光射する発光素子を設けて構成するとともに、発光素子が、接続部の気圧が所定値以上となることに起因して光射するようにした。これにより、光射銃用発光装置の接続部を、圧縮空気を利用した空気銃の銃身の取付口に取り付けることで、弾丸発射時に得られる圧縮空気の衝撃を競技者が感じることができるとともに、圧縮空気に基づいて発光素子が光射する光射銃として提供することができる。したがって、本発明によって、実弾射撃競技である国際的な射撃競技大会に向けて最適な訓練、練習ができる光射銃として、さらには、衝撃の存在が競技を成立させる理由となっていることから、射撃競技大会等でも使用可能となることが期待される光射銃として活用されるための光射銃用発光装置を提供することができる。また、このような光射銃の用途の広がりにより、射撃競技に興味をもつ人口の拡大も期待することができる。
【0013】
また、本発明に係る光射銃では、上記光射銃用発光装置の接続部が着脱可能に取り付けられる装置装着部を備えるように構成したので、空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じることができる光射銃を、比較的簡素な構造にて構成することができる。
【0014】
さらに、上記光発銃の装置装着部を、弾射用銃身が着脱可能に取り付けられる弾射用銃身用取付構造を有し、上記光射銃用発光装置に代えて、弾射用銃身を取り付け可能な構成としたので、空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じ得ることができる光射銃としての活用だけでなく、空気銃としても活用することができる。したがって、ただちに射撃競技大会等でも使用可能となる銃としても提供することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明に係る光射銃の概略全体を説明する概略側面図である。
【図2】図1において装着されている光射銃用発光装置を説明する説明図である。
【図3】本発明に係る光射銃について、光射銃用発光装置と空気銃用の銃身が置換可能であることを説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明に係る光射銃について、一実施形態を図面とともに説明する。なお、以下説明する実施形態は、本発明の構成を具現化した一例に過ぎず、特許請求の範囲に記載した事項を逸脱しないで設計変更する等可能であるので、本発明は多数の実施形態を含むものである。また、本願においていう「光射」とは、発光素子が発光することにより、例えば、赤外波長領域やこれに近い波長領域のレーザー光ビームをはじめとする光線が、発光素子から発射されることを意味する。また、「弾射」は、空気銃が実弾を発射することを意味するものとして用いている。
【0017】
本発明に係る光射銃Aは、例えば、図1に示すように、発光部である本発明の光射銃用発光装置1と、本体部2とから構成されている。
【0018】
光射銃用発光装置1は筒状で、一端側にガス抜孔11aが設けられている接続部11が形成され、この接続部11に、所定値以上、例えば、100気圧以上(好ましくは150気圧以上)の気圧を検知し、これを信号として発信する圧検知素子としての圧力センサ12が、例えば、嵌合により設けられている。また、他端側には、圧力センサ12が発信した信号を受信して発光することにより、例えば、赤外波長領域のレーザー光ビームを光射する発光素子としての赤外発光LED13が設けられている。また、図2に基づいて説明すると、光射銃用発光装置1の内部には、圧力センサ12が発信した信号を受信し、この信号を電流に代える信号変換ユニット14と、この信号変換ユニット14からの電流を、所定時間だけ流すようにするタイマー素子を配置して形成した回路15が収容され、回路15の一端が赤外発光LED13の電極に接続されるようになっている。また、圧力センサ12や信号変換ユニット14を作動させるための電力を供給する電源としての二次電池16も、光射銃用発光装置1の内部に収容されている。
【0019】
なお、圧検知素子としては所定値以上、例えば、例えば、100気圧以上(好ましくは150気圧以上)で初めて作動する圧検知素子である限り、適宜の手段を採用可能であり、圧力センサ12のほか、プッシュスイッチ、振動センサなどを採用することができる。また、発光素子は競技用光射銃を想定すれば、赤外光を光射するものであることが好ましく、赤外発光LED13のほか、赤外レーザー素子などを採用することができる。発光素子の光量は、10mの距離において3000ルクス以上であることが好ましい。
【0020】
また、図1に示すように、本体部2は、光射銃用発光装置1の接続部11を挿入し、例えば、ネジ止めして装着する挿入口211が設けられ、この挿入口211上にはガス抜孔21aが形成されている装置装着部21と、弾倉室223、引き金221および、この引き金221の操作により連動して駆動する駆動機構222が収容されるフレーム部22と、射手が射撃の際に握るグリップ部23とから構成されている。なお、本体部2には、図示を省略したが、射手が射撃した後に引き金22を初期位置に戻すコッキングレバーも設けられている。
【0021】
フレーム部22に収容された駆動機構222は、従来の圧縮空気銃(エアガン)と類似又は同様の構造を備えている。すなわち、フレーム部22には、詳細な図示は省略するものの、例えば、圧縮空気が充填されるシリンダーと、このシリンダーに設けられた排気バルブから圧縮空気を一定量ずつ小出しするため、排気バルブを打撃するハンマー/ストライカーとから構成された駆動機構222が収容されている。なお、駆動機構222は、排気バルブから排出される圧縮空気の量を一定に維持するために、レギュレータを併せて構成部品とすることが好ましい。また、駆動装置222における排気バルブから排出された圧縮空気を、ある程度圧縮された状態のままで、フレーム部22内に形成されている空の弾倉室223を通過させ、装置装着部21の挿入口211まで向かわせるようにするため、弾倉室223には、圧縮空気の気圧を維持するために、実弾が充填されていない空の弾倉ケースが嵌め込まれている。
【0022】
ここで、光発銃用発光装置1の接続部11と、本体部2の装置装着部21との接続は、以下のように行われる。すなわち、本発明では、光射銃用発光装置1の接続部11の内径が本体部2の装置装着部21の挿入口211の外径に対応するものとして、さらに、光射銃用発光装置1の接続部11に嵌合させた圧力センサ12が、そのセンシング部12a(図1中の凸状部)を筒状の光射銃用発光装置1の一端側(外側)へ向けたものとして構成されている。したがって、このセンシング部12aを本体部2の装置装着部21の挿入口211に挿入しつつ、光射銃用発光装置1の接続部11と本体部2の装置装着部21とをネジ止めすれば、光射銃用発光装置1の接続部11のガス抜孔11aと、本体部2の装置装着部21の挿入口211上のガス抜孔21aとを一致させつつ、光射銃用発光装置1を本体部2の装置装着部21に装着することが可能となる。なお、光射銃用発光装置1の接続部11と本体部2の装置装着部21との接続は、使用時の非常に高圧な圧縮空気によっても外れない接続手段を採用すればよいので、ネジ止めのほか適宜の手段を採用することが可能である。また、圧力センサ12を光射銃用発光装置1の接続部11に嵌合させている理由は、圧力センサ12が使用時の非常に高圧な圧縮空気によっても接続部11から脱落しないようにするためである。
【0023】
次に、本発明に係る光射銃Aの使用時の作用について説明する。
【0024】
まず、光射銃Aの使用時、例えば、競技大会に向けた訓練の場面において、射手はグリップ部23を握り、照準を合わせながら、引き金221に指をかける。そして、射手が引き金221を引くと、フレーム部22に収容された駆動機構222が作動し、装置装着部21の挿入口211まで圧縮空気が送られてくる。具体的には、駆動機構222のハンマー/ストライカーによって排気バルブが打撃され、圧縮空気が充填されているシリンダーから一定量の圧縮空気が排気され、排気バルブから排出された圧縮空気が、ある程度圧縮された状態のまま弾倉室223を通過し、続いて、装置装着部21の挿入口211まで届けられる。
【0025】
圧縮空気は駆動機構222のシリンダー内において、約200気圧程度まで圧縮されているので、排気バルブから排出されると、その衝撃が光射銃A全体に伝わり、射手にも伝わる。また、圧縮空気は排気バルブから排出されると、徐々にその圧力を減少させていくが、装置装着部21の挿入口211や光射銃用発光装置1の接続部11において約150気圧前後の高圧を維持している。この高圧状態で、挿入口211に挿入された光射銃用発光装置1の圧力センサ12のセンシング部12aが圧縮空気を検知し、信号を発信するようになる。
【0026】
圧力センサ12が信号を発信すれば、その信号が信号変換ユニット14によって電流に変換され、回路15を通じて赤外発光LED13の電極に達し、赤外発光LED13が赤外レーザー光を光射する。なお、赤外発光LED13が赤外レーザー光を光射する時間は、回路15上のタイマー素子によって所定時間だけ光射するように制御されている。本実施形態では、赤外発光LED13の光射時間を、例えば、1ミリ秒としている。なお、赤外発光LED13を光射させる所定時間は、本発明が適用される場面に応じて、適宜決定すればよい。
【0027】
以上のように、本発明に係る光射銃Aでは、射手が引き金221を引くことにより、赤外発光LED13を、接続部11に嵌め合わせた圧力センサ12が所定値以上の気圧を検知することに起因して光射させることができるようになり、しかも、赤外発光LED13を所定時間、例えば、1ミリ秒だけ光射させるように制御することもできる。
【0028】
ここで、本発明に係る光射銃Aでは、光射銃用発光装置1の接続部11および本体部2の挿入口211上に設けられたガス抜孔11a,21aの孔径の大小を調節することにより、赤外発光LED13が赤外レーザー光を光射する時間を制御することも可能である。すなわち、光射銃用発光装置1の接続部11と本体部2の挿入口211とを含む領域に存在している圧縮空気は、ガス抜孔11a,21aを通じて外部へ拡散されることになるので、ガス抜孔11a,21aの孔径を調節することにより、当該領域における気圧が所定時間後に圧力センサ12が気圧を検知しなくなる所定値以下になるように制御するのである。そうすると、射手が光射銃Aの引き金221を引いた所定時間後には、圧力センサ12が気圧を検知しなくなる所定値以下まで、ガス抜孔11a,21aを通じて圧縮空気が外部へ拡散し、圧力センサ12が信号を発信しなくなり、赤外発光LED13の光射も止まるようになる。
【0029】
なお、本発明では、赤外発光LED13が赤外レーザー光を光射する所定時間の制御を、ガス抜孔11a,21aの孔径の大小および回路15上のタイマー素子との併用で行うことも、好ましい実施形態といえる。
【0030】
以上のように、本発明に係る光射銃Aは、衝撃を存在させつつ光射することが実現されるので、実弾射撃競技である国際的な射撃競技大会に向けて最適な訓練、練習ができる光発銃として活用することができる。また、本発明に係る光射銃用発光装置1を簡便に、装置装着部21に取り付け可能としており、比較的簡素な構造にて空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じ得ることができる光発銃を提供することができる。
【0031】
このほか、本発明に係る光射銃Bは、図3に示すように、本体部2の装置装着部21の挿入口211に、光射銃用発光装置1に代えて、弾射用銃身3を着脱可能に取り付けることができ、空気銃としても活用することができるものである。
【0032】
例えば、弾射用銃身3の一端の外径と本体部2の装置装着部21の挿入口211の内径を対応するものとして構成し、弾射用銃身3の一端を挿入口211に挿入し、ネジ止めにより装着すれば、本発明に係る光射銃Bを空気銃として用いることができる。この場合、射撃訓練を行うときには、空の弾倉室223に実弾を詰めた弾倉を装着し、従来通りの手法で扱えば、弾射用銃身3から実弾を弾射することができる。仮に、図1のように、装置装着部21の挿入口211上にガス抜孔21aが設けられた本体部2を構成として備える光射銃Aを用いた場合にも、弾射用銃身3の一端が本体部2の装置装着部21の挿入口211の内に挿入されるので、空気銃としての使用に問題となることはない。すなわち、本発明に係る光発銃Bは、空気銃の弾丸発射時に得られる衝撃を競技者が感じ得ることができる光射銃としての活用だけでなく、空気銃としても活用することができる。
【0033】
以上、本発明の実施形態を例示して詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0034】
例えば、圧検知素子が発信する信号には複数種が考えられる。そして、この信号を電流とした場合、直接回路に流すことができるので、信号変換ユニットの構成を省くことができる。また、電源についても、射撃訓練が屋外で行われる場合もあることを考慮すると、光射銃用発光装置の筒状側面に太陽電池セルなどを設け、これを電源として活用して二次電池を省く構成も考えられる。このほか、本体部の装置装着部は、例えば、アダプターとして別部品として構成することもでき、この場合、光射銃用発光装置(弾射用銃身)と本体部との多様な接続構造を形成することも可能となる。また、圧検知素子、発光素子や回路、信号変換ユニット、二次電池等は、公知の手段により構成することもできる。このほか、従来の空気銃を、適宜改良することでも、本発明を構成することができる。
【符号の説明】
【0035】
A・・・光射銃
B・・・光射銃(空気銃)
1・・・光射銃用発光装置
11・・接続部
11a・ガス抜孔
12・・圧力センサ(圧検知素子)
12a・センシング部
13・・赤外発光LED(発光素子)
14・・信号変換ユニット
15・・回路
16・・二次電池(電源)
2・・・本体部
21・・装置装着部
21a・ガス抜孔
211・挿入口
22・・フレーム部
221・引き金
222・駆動機構
223・弾倉室
23・・グリップ部
3・・・弾射用銃身

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端側に接続部が形成され、この接続部に、所定値以上の気圧を検知し、これを信号として発信する圧検知素子が設けられ、他端側に発光により光を光射する発光素子が設けられている筒状の光射銃用発光装置であって、
前記発光素子は、前記接続部における気圧が所定値以上となることに起因して光射することを特徴とする光射銃用発光装置。
【請求項2】
請求項1に記載の光射銃用発光装置の接続部が着脱可能に取り付けられる装置装着部を備えることを特徴とする光射銃。
【請求項3】
請求項2に記載の光射銃において、
前記装置装着部は、弾射用銃身が着脱可能に取り付けられる弾射用銃身用取付構造を有し、請求項1記載の光射銃用発光装置に代えて、前記弾射用銃身を取り付け可能としたことを特徴とする光発銃。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate


【公開番号】特開2012−141073(P2012−141073A)
【公開日】平成24年7月26日(2012.7.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−292088(P2010−292088)
【出願日】平成22年12月28日(2010.12.28)
【出願人】(394006060)興東電子株式会社 (2)
【Fターム(参考)】