説明

光断層画像測定装置および光断層画像測定システム

【課題】高感度かつ測定時間が短い光断層画像測定装置および光断層画像測定システムを提供することを課題とする。
【解決手段】光源2から入射された光を、参照光と、信号光と、に分割するする光分割手段11と、測定対象物3から反射された反射信号光を複数の反射信号光に分割する光分割手段34と、参照光を、反射信号光の分割数と同じ数の参照光に分割する光分割手段21と、分割された参照光および反射信号光のそれぞれを合波することによって、分割された参照光および反射信号光に対応する干渉光を生成する光合波手段41と、波長スペクトルをそれぞれの干渉光から取得し、取得したそれぞれの波長スペクトルをフーリエ変換する解析手段53と、を有し、分割された参照光または反射信号光におけるそれぞれの光路の長さが、異なるよう固定されている光路長変化部101を有することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光断層測定を行う光断層画像測定装置および光断層画像測定システムの技術に関する。
【背景技術】
【0002】
測定対象物の内部構造を非破壊で、高分解能に得ることができる手段として、OCT(Optical Coherence Tomography:光干渉断層計)が知られている。OCTでは、光源から出射された光を、信号光と参照光とに分割する。そして、信号光は測定対象物に照射される。一方、参照光は測定対象物に照射されない。従って、測定対象物に照射されることで、位相が変化した信号光は、参照光と比較して、位相がずれた状態となる。その後、信号光と参照光とを光学的に干渉させることで、干渉光を検出処理することにより、OCTは信号光と、参照光との位相のずれを検出し、測定対象物体の表面から深さ方向の構造情報を取得する。
【0003】
このようなOCTの計測方法には、大きく分けてTD(Time Domain)−OCTとFD(Fourier Domain)−OCTの2種類がある。
【0004】
TD−OCTは、参照光の光路長を、いろいろな長さに変更しながら干渉光強度を測定することにより、測定対象物の深さ方向の位置に対応した干渉反射光強度分布を取得する方法である。例えば、特許文献1には、このようなTD−OCTによる光反射像測定装置が開示されている。
【0005】
また、FD−OCTは、測定対象物を経由した信号光と参照光との干渉信号を波長スペクトルに分解して測定し、測定信号をフーリエ変換することで、測定対象物の深さ方向の位置に対応した干渉反射光強度分布を取得する方法である。FD−OCTでは、参照光の光路長を変更しなくてもいいので、TD−OCTと比較して、測定時間を短くできるという利点がある。例えば、特許文献2には、FD−OCTによる表面プロファイル測定および光断面画像撮影を解像力の低下と伴うことなく取得できるスペクトル干渉に基づく光学・トモグラフィーおよび光学表面プロファイル測定装置が開示されている。
【0006】
特許文献3に開示されている光学測定装置は、参照光を複数の光路に分割した上で、TD−OCTを用い、測定対象物の光学特性を測定するものである。この技術によれば、TD−OCTを用いながら、測定時間を短縮することができる。この技術では、低コヒーレント長の光を用いた光学測定装置内に、参照光を分割する光合分波器と、分割された各参照光に異なる変調を施す参照光変調機構を設けている。ここで、各参照光の光路は、光学測定装置によって、それぞれの振動数で振動・変化している。そして、参照光と、信号光との合波光が光電変換器に入射される。参照光と測定光の合波光に深さの異なる複数の測定点に関する情報が含まれるよう予め設定されており、コンピュータは、光電変換器の出力から、それら複数の測定点に関する光学特性データを算出する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平4−174345号公報
【特許文献2】特開平11−325849号公報
【特許文献3】特開平10−267830号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
TD−OCT(特許文献1に記載の技術)は、参照光の光路長を変化させる必要があるため、測定時間が長くなるという問題がある。
FD−OCT(特許文献2に記載の技術)は、測定試料からの反射あるいは散乱した光と、参照光の干渉光を分光器で分光し、アレー検出器等を使うことで、1回の露光で深さ方向の測定を一括して取得している。このため、FD−OCTは、前記の通りTD−OCTよりも測定時間を短くすることができる。
【0009】
ここで、FD−OCTの光軸方向の測定範囲(1回の露光で測定可能な深さ方向の距離)は分光器の波長分解能の逆数に比例する特性がある。
そのためFD−OCTにおいて、一度に取得できる光軸方向の測定範囲を広げようとすると、分光器の波長分解能を高くすることが必要となる。そのため、一度に取得できる光軸方向の測定範囲を広げようとすると、高い波長分解能で光検出できる装置を用意する必要があり、装置が高精度化、高価格化してしまう。
【0010】
特許文献3に記載の技術は、一回の露光で可能な測定範囲をさらに広げるため、分割された、それぞれの参照光を、TD−OCTのようにミラーの位置や、参照光の光路である光ファイバの長さを、参照光の光路毎に定められている振動数で変化させ、その変化毎に測定している。このため、特許文献3に記載の技術では、ミラーの移動や、光ファイバの長さの変化のため、サブミクロンオーダの精密な移動機構を用意する必要がある。このため、特許文献3に記載の技術は、ミラーの移動や、光ファイバの長さの変化により測定時間が長くなるという問題がある。
測定時間が長くなると、測定中の測定対象位置の変動が大きくなるためシグナルノイズ比が悪化するという問題がある。
【0011】
このような背景に鑑みて本発明がなされたのであり、本発明は、高感度かつ測定時間が短い光断層画像測定装置および光断層画像測定システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記課題を解決するため、本発明は、光源から入射された光を、測定対象物に照射されない参照光と、前記測定対象物に照射される信号光と、に分割するする第1の光分割手段と、前記参照光を、複数の参照光に分割する第2の光分割手段と、前記測定対象物に照射した後、前記測定対象物から反射された光である反射信号光を、前記参照光の分割数と同じ数の反射信号光に分割する第3の光分割手段と、前記分割された参照光および反射信号光のそれぞれを合波することによって、前記分割された参照光および反射信号光に対応する干渉光を生成する光合波手段と、波長スペクトルをそれぞれの前記干渉光から取得し、前記取得したそれぞれの波長スペクトルをフーリエ変換する解析手段と、を有し、前記分割された参照光または反射信号光におけるそれぞれの光路の長さが、異なるよう固定されていることを特徴とする。
その他の解決手段については、実施形態中で後記する。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、高感度かつ測定時間が短い光断層画像測定装置および光断層画像測定システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係る光断層画像測定装置の構成例を示す図である。
【図2】第1実施形態に係る光断層画像測定装置で得ることができる光断層測定データの深さ範囲を示す模式図である。
【図3】第2実施形態に係る光断層画像測定システムの構成例を示す図である。
【図4】第2実施形態に係る光断層画像測定システムの効果を説明するための図である。
【図5】第3実施形態に係る光断層画像測定システムの構成例を示す図である。
【図6】第3実施形態に係る光断層画像測定システムの効果を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
次に、本発明を実施するための形態(「実施形態」という)について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る光断層画像測定装置の構成例を示す図である。
光断層画像測定装置1は、具体的にはOCT計測装置であり、光源2から光路L1を介して低コヒーレント長の光が入射されると、この光は第1の光分割手段である光分割手段11によって参照光と、信号光とに分割され、参照光は光路LR1を進み、信号光はLS1を進む。ここで、各光路上の矢印は光の進行方向を示している。
まず、参照光の光路から説明する。参照光は、光分割手段11による分割後、光路LR1を通って、第2の光分割手段である光分割手段21に入射される。参照光は、光分割手段21でn個の光(本実施形態では、n=3)に分割された後、分割された各参照光は、各参照光毎の光路LR2(本実施形態ではLR2a〜LR2c)を通って、各光路LR2毎に設置されている光合波手段41に入射される。各光路LR2は、光路長変化部101によって異なる長さとなるようになっている。なお、特許文献3に記載の技術とは異なり、各光路LR2a〜LR2cの長さは固定されている。つまり、各光路長変化部101によって、分割された参照光におけるそれぞれの光路の長さが、異なるよう固定されている。
【0018】
一方、信号光は、光分割手段11による分割後、光路LS1を介してサーキュレータ31に入射される。サーキュレータ31は、光路LS1から信号光を抽出すると、光路LS3を介してプローブ32へ抽出した信号光を送る。プローブ32は、サーキュレータ31から送られた光を、コリメータレンズ33を介して測定対象物3へ照射する。なお、図1における破線は、照射光および反射光を示している。
【0019】
測定対象物3からの反射光は、コリメータレンズ33を介して、プローブ32に入射される。なお、コリメータレンズ33は省略されてもよい。プローブ32は、入射された反射光を光路LS3を介してサーキュレータ31に送る。送られた反射光(以下、反射信号光と称する)は、光路LS4を介して、第3の光分割手段である光分割手段34へ送られる。反射信号光は、光分割手段34でn個の光(本実施形態ではn=3)に分割された後、分割された各反射信号光は、各反射信号光毎の光路LS2(本実施形態ではLS2a〜LS2c)を通って各光合波手段41に入射される。
【0020】
光合波手段41は、光路LR2を通って入射された参照光と、光路LS2を通って入射された反射信号光とを、各光路毎に合波し、合波した光(干渉光)を解析部50へ送る。
【0021】
解析部50は、干渉光から測定対象物3の光断層測定データを算出するものであり、FD−OCTにおける解析手法が用いられる。このように、解析方法としてFD−OCTを用いることで、分割された各参照光の異なる長さの光路LR2毎に、異なる深さ方向(光軸方向)の光断層測定が可能となる。つまり、図2の例に示すように、測定対象物3における光断層測定において、光路LS2a(図1)と光路LR2a(図2)の干渉光から、解析部50は、信号光の光軸方向SAに対し、深さの範囲(以降、深さ範囲と称する)D1の光断層測定データを得る。同様に、光路LS2bと光路LR2bの干渉光から、解析部50は、深さ範囲D2の光断層測定データを得、光路LS2cと光路LR2cの干渉光から、解析部50は、深さ範囲D3の光断層測定データを得る。なお、光路LR2a〜LR2cにおけるそれぞれの長さは、図2に示すように、光断層測定データの深さ範囲D1の一部と、深さ範囲D2の一部とが重なっており、深さ範囲D2の一部と、深さ範囲D3の一部とが重なるように調整されているが、重ならないよう調整されてもよい。
【0022】
解析部50は、分光手段51と、光検出手段52とが、各合波手段41に対応して設けられている。
分光手段51は、入射された干渉光を各波長毎の光に分光し、算出手段53から指示された波長の光を光検出手段52へ入射する。光検出手段52は、各波長毎の光の強度を検出すると、検出した各波長における光の強度を算出手段53へ送信する。算出手段53は、干渉光の検出により得られた波長スペクトルにフーリエ変換を行うことで、光断層測定データを算出する。このようにして、算出手段53は、測定対象物の深さ位置に対応した反射光強度分布を算出するFD−OCTの解析手法に基づいて各光合波手段41から送られてきた干渉光から光断層測定データを算出する。
【0023】
なお、本実施形態において、光路L1,LR1,LR2,LS1〜LS4などは光ファイバを用いるのが好ましい。
また、光源2は、SLD(Super Luminescent Diode)や、ASE(Amplified Spontaneous Emission)などを用いるのが好ましい。
【0024】
また、光分割手段11は、2×2の光ファイバカプラなどを用いるのが望ましい。
そして、光分割手段21,34は、1×n(本実施形態ではn=3)の光ファイバカプラなどを用いるのが望ましい。
また、光合波手段41は、2×1の光ファイバカプラなどが用いられるのが望ましい。
そして、分光手段51は、回折格子、プリズム、グリズムなどを用いるのが好ましい。
【0025】
また、光検出手段52は、2次元検出可能な、例えばダイオードアレイ検出器が用いられるのが好ましい。なお、光検出手段52は、波長スペクトルを効率よく取得するための手段の1つであるので、波長スペクトルを検出できるものであれば、ダイオードアレイ検出器に限らない。
【0026】
第1実施形態では、各光路LR2に異なる長さを与えるため、例えば、各光路LR2は異なる長さの光ファイバを使用している。そして、信号光の光路LS2は、分割された各反射光に関して同じ長さとなるように設置されている。
なお、本実施形態では、参照光における各光路LR2において、光路長を変えているが、反射信号光における各光路LS2の長さを変えるようにしてもよい。つまり、分割された信号光におけるそれぞれの光路の長さが、異なるよう固定されてもよい。この場合、参照光の各光路LR2の長さが同じとなる。
また、第1実施形態では、参照光および信号光を、各3つずつに分割しているが、これに限らず、2以上であれば、いくつに分割してもよい。
【0027】
ここで、本実施形態に記載の技術と、特許文献3に記載の技術との差異を説明する。
特許文献3に記載の技術では、参照光を分割し、分割した各参照光毎にTD−OCTを行っている。一般にTD−OCTでは、1つの参照光に対し深さ方向1点のみの断面撮像画像しか得ることができない。例えば、許文献3に記載の技術において、参照光を3つに分割して、それぞれの参照光に対してTD−OCTを用いるとすると、この3つの参照光からは、深さの異なる3点(深さ方向「0」)の断面撮像画像しか得ることができない。
この点を補うため、特許文献3に記載の技術では、分割後における各参照光の光路を機械的かつ周期的に変化させることで、各参照光毎に深さ方向に一定の幅を有する断面撮像画像を得ている。
【0028】
これに対し、本実施形態では、FD−OCTを用いることで、特許文献3のように分割後の各参照光(または各信号光)の光路を変化させることなく、各参照光毎(または各信号光毎)に対し深さ方向に一定の幅を有する断面撮像画像を得ることができる。
【0029】
つまり、本実施形態によれば、参照ミラーの駆動系(あるいは、光路の長さの可変駆動系)を不要とすることができるので、特許文献3に記載の技術と比較して、計測時間を短くすることができる。また、前記したように駆動系を必要としないため、特許文献3に記載の技術と比較して、測定時間を短くすることができ、光断層画像測定装置1のコストを下げることができる。
【0030】
さらに、測定時間が短くなることで、測定中における測定対象物の移動によるノイズを低減でき、高感度かつ高精度な光断層測定が可能となる。本実施形態によれば、深さ方向を短く分割して測定し、各測定結果をつなげて所定の深さを有する光断層画像を得ることができる。このため、本実施形態では、一度に深さ方向を大きく測定する必要がない。従って、一度に深さ方向を大きく測定する技術と比較して、分光手段51の波長精度を低くすることができ、かつ、分光手段51における光学系の振動や環境温度変化による熱膨張起因の光学的ずれの影響を小さくすることができる。
【0031】
(第2実施形態)
図3は、第2実施形態に係る光断層画像測定システムの構成例を示す図である。
図3に示す光断層画像測定システム100では、3つの光断層画像測定装置1(1a〜1c)を備えている。
図3に示す光断層画像測定システム100では、光源2から出射された光は、光分割手段5によって分割され、光路L1a〜L1cを介して各光断層画像測定装置1a〜1cへ入射される。光分割手段5としては、1×n(本実施形態ではn=3)の光ファイバカプラなどが用いられるのが好ましい。
なお、光断層画像測定装置1a〜1cは、図1に示す光断層画像測定装置1と同様の構成を有するため、符号および説明を省略する。
【0032】
図4は、第2実施形態に係る光断層画像測定システムの効果を説明するための図である。なお、図4においてコリメータレンズ33は省略してある。
プローブ32a〜32cは、それぞれ図3における光断層画像測定装置1a〜1cに備えられているプローブである。
第2実施形態に係る光断層画像測定システム100(図3)では、第1実施形態の効果に加えて、図4に示すように、プローブ32a〜32c毎に、信号光Sの進行方向に対し、測定対象物3の平面方向に異なる位置の測定が可能とすることができる。
【0033】
(第3実施形態)
図5は、第3実施形態に係る光断層画像測定システムの構成例を示す図である。
第3実施形態に係る光断層画像測定システム100aが、第2実施形態に係る光断層画像測定システム100(図3)と異なる点は、光分割手段5で分割された光を各光断層画像測定装置1a〜1cへ導く光路L1d〜L1fにおいて、各光路L1d〜L1fを光路長調整部201で長さを変化させている点である。
それ以外は、第2実施形態と同様であるため、符号を同一とし、説明を省略する。
【0034】
図6は、第3実施形態に係る光断層画像測定システムの効果を説明するための図である。なお、図6において、図4と同様の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。また、図6においてコリメータレンズ33は省略してある。
第2実施形態に係る光断層画像測定システム100aで測定を行うと、各測定点からの反射光の散乱(散乱光M)によって、近隣のプローブ32a〜32cによる信号光の影響を受けてしまうおそれがある。
そこで、第3実施形態に係る光断層画像測定システム100aのように、光路L1d〜L1fの長さを変化させることで、測定対象物3に照射される信号光Sに対し、プローブ32a〜32c毎に遅延を与えることができ、反射光の散乱による影響を防止することができる。つまり、第3実施形態に係る光断層画像測定システム100aによれば、第1実施形態および第2実施形態の効果に加えて、反射光の散乱による影響を防止することができる。
【0035】
なお、第2実施形態および第3実施形態において、光断層画像測定システム100,100aは、3つの光断層画像測定装置1a〜1cを備えるとしたが、2以上の光断層画像測定装置1であれば、いくつでもよい。
【符号の説明】
【0036】
1 光断層画像測定装置
2 光源
3 測定対象物
11 光分割手段(第1の光分割手段)
21 光分割手段(第2の光分割手段)
34 光分割手段(第3の光分割手段)
31 サーキュレータ
32 プローブ
33 コリメータレンズ
41 光合波手段
50 解析部(解析手段)
51 分光手段
52 光検出手段
53 算出手段
100,100a 光断層画像測定システム
101,201 光路長調整部
L1,L1a〜L1f,LR1,LR2,LR2a〜LR2c,LS1〜LS4,LS2a〜LS2c 光路
S 信号光
M 散乱光

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から入射された光を、測定対象物に照射されない参照光と、前記測定対象物に照射される信号光と、に分割するする第1の光分割手段と、
前記参照光を、複数の参照光に分割する第2の光分割手段と、
前記測定対象物に照射した後、前記測定対象物から反射された光である反射信号光を、前記参照光の分割数と同じ数の反射信号光に分割する第3の光分割手段と、
前記分割された参照光および反射信号光のそれぞれを合波することによって、前記分割された参照光および反射信号光に対応する干渉光を生成する光合波手段と、
波長スペクトルをそれぞれの前記干渉光から取得し、前記取得したそれぞれの波長スペクトルをフーリエ変換する解析手段と、
を有し、
前記分割された参照光または反射信号光におけるそれぞれの光路の長さが、異なるよう固定されている
ことを特徴とする光断層画像測定装置。
【請求項2】
前記光源から入射される光は、低コヒーレントの光である
ことを特徴とする請求項1に記載の光断層画像測定装置。
【請求項3】
前記それぞれの光路の長さは、それぞれの前記干渉光から得られる前記フーリエ変換の結果である、それぞれの光断層測定データの深さ範囲が重なるよう、調整されている
ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の光断層画像測定装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の光断層画像測定装置を複数有し、
各々の前記光断層画像測定装置には、同一の光源から光が入射される
ことを特徴とする光断層画像測定システム。
【請求項5】
前記光源から、前記各々の光断層画像測定装置までの光路の光路長が、前記各々の光断層画像測定装置毎に異なる
ことを特徴とする請求項4に記載の光断層画像測定システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−29317(P2013−29317A)
【公開日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−163501(P2011−163501)
【出願日】平成23年7月26日(2011.7.26)
【出願人】(501387839)株式会社日立ハイテクノロジーズ (4,325)
【Fターム(参考)】