説明

光束制御部材およびこれを備えた発光装置

【課題】光学特性を極力犠牲にせずに、急峻な傾斜面を有し測定の難易度が高い突起部の形状管理を簡便、効率的かつ低コストで行うことができる光束制御部材およびこれを備えた発光装置を提供する。
【解決手段】突起部11は、径方向内側の第1面111の方が径方向外側の第2面112よりも光軸OAに対する角度が小さく形成され、第2面112は全反射面として機能し、複数の突起部11を径方向の位置毎に、内側領域、中間領域、外周領域としたとき、内側領域に配置された第1の特定の突起部11(SP1)は、基端部内周端および基端部外周端に、高さ測定用の光軸OAに直交する平面部が連設され、11(SP1)以外の突起部11は、原則的に、他の第1の特定の突起部以外の突起部11に内接または外接すること。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光束制御部材およびこれを備えた発光装置に係り、特に、光源から出射された光の進行方向を制御するのに好適な光束制御部材およびこれを備えた発光装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、光源から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材として、光の入射領域または出射領域が同心円環状(輪帯状)の複数の分割領域に分割された断面鋸刃状の形状(以下、フレネル形状と称する)を有する光束制御部材(いわゆるフレネルレンズ)が、薄型化および軽量化に適する等の理由によって、種々の用途(例えば、ルーペ、照明系)に用いられていた。
【0003】
この種の光束制御部材を照明用途の製品に組み込む場合には、例えば、フレネル形状に形成された入射領域側に、LED(発光ダイオード:Light Emitting Diode)等の光源を、この光源から出射される光の中心軸が光束制御部材の光軸と同軸となるように位置合わせを行った上で固定するようになっていた。
【0004】
また、この種の光束制御部材におけるフレネル形状には、光源から出射された光を屈折させる屈折面のみを備えたタイプのものと、屈折面だけでなく全反射面も備えたタイプのものとがあったが、後者は、光源(例えば、LED)から大きな広がり角で出射された光を効率良く捕捉して収束させる上で前者よりも有利であった。
【0005】
具体的には、光源の一例としてのLEDは、いわゆるランバーシアン分布にしたがった配光特性を有する広がり角が大きい光を出射するようになっており、この光を照明等の用途に効率的に利用するには、その光を光束制御部材によって配光特性を狭め、指向性を高めたいという市場の要求がある。そこで、LEDから出射された光を狭角配光に変化させるべく、屈折面のみを備えたフレネル形状を用いる場合には、光束制御部材の入射領域における光の進行方向変化量は屈折面による屈折のみで決まるため、光束制御部材への入射時における光の進行方向(元の進行方向)に対して光束制御部材内を伝搬する光の進行方向は大きな変化を示さないものとなる。このため、特にLEDから広角側に向かって出射された光を屈折によって目的の被照射面に向かわせることができず、光全体(光束)の広がりを十分に抑えることができないことになる。これに対して、全反射面を備えたフレネル形状では、光束制御部材に屈折面から入射した光を全反射面で全反射させて大きく進行方向を変えることが可能であるため、LEDから広角側に向かって出射された光についても、被照射面側に向かわせることができる。
【0006】
しかるに、全反射面を備えたフレネル形状は、光束制御には適しているが、その反面で、全反射面に起因してフレネル形状を構成する突起部の先端部(頂部)が尖鋭になり、生産が難しくなる傾向にあった。
【0007】
例えば、光束制御部材を射出成形によって得ようとする場合には、フレネル形状の突起部の先端部が尖鋭である程、金型における突起部の形状転写面への樹脂材料の充填が困難となっていたため、充填不足によって先端部のエッジが出ていない成形不良が発生し易くなっていた。
【0008】
そして、このような生産の難しさを反映して、全反射面を備えた尖鋭なフレネル形状に対しては、屈折面のみを備えたフレネル形状よりも厳しい形状管理が求められ、とりわけ、突起部の高さ(基端部から先端部までの寸法)の管理は重要であった。
【0009】
ここで、このような形状管理の一環として、フレネル形状の突起部の高さを測定する場合には、屈折面のみを備えた一般的なフレネル形状については、工具顕微鏡やレーザ顕微鏡等の汎用的な測定機によってフレネル形状の表面に光を当てながら形状をトレースし、焦点が合う位置を読み取ることで、フレネル形状の突起部の先端部と基端部との差を確認して高さを正確に割り出すことが可能であった。
【0010】
これに対して、全反射面を備えたフレネル形状については、汎用的な測定機では、突起部の高さを正確に測定することができなかった。蓋し、全反射面を備えたフレネル形状は、前述のように突起部の先端部が尖鋭であるだけでなく、隣接する突起部間に形成される谷形状についても、突起部の基端部周端が位置する谷底が鋭い鋭角を有する傾向があり、このような急峻な傾斜面によって形成される谷底に測定機の光を当てたとしても、ノイズが発生して正確な合焦位置(突起部の基端部周端)を読み取ることができなかったからである。
【0011】
このため、全反射面を備えたフレネル形状の形状管理にあたっては、突起部の高さを測定することは断念して、代わりに、光束制御部材の光学特性そのものを評価する場合があった。このような光学特性の直接的な評価は、光束制御部材の目的が所望の光学特性であることからすれば、信頼性が高い製品検査方法の1つではある。
【0012】
しかしながら、光学特性の評価には、専用の評価装置が必要であり、測定時間も要するため、コストの上昇および検査効率の低下を招くといった問題があった。
【0013】
ここで、特許文献1には、フレネル形状における径方向において互いに隣位する突起部間に、光軸に直交する平面部が設けられた構成が開示されている。このような平面部は、高さ方向への形状変化が無い上にある程度の面積を有しているため、汎用的な測定機による光学的な読み取りを適正に行うことができる。したがって、この平面部を突起部の高さの基準(すなわち、突起部の基端部と同じ高さゼロの位置)として利用すれば、突起部の高さを簡便かつ正確に測定することが可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0014】
【特許文献1】特開2011−29168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
しかし、特許文献1に記載の構成は、全ての突起部間に、フレネル形状による光束制御が行われない平面部が設けられているため、この平面部を通る光が不要光(迷光)となって光学特性の低下を招くといった欠点がある。
【0016】
これに対して、従来から、入射領域にフレネル形状を有する光束制御部材においては、LEDからの光の出射角との関係から、周辺側(径方向における外側)の突起部ほど、これに中心側(径方向における内側)において隣位する他の突起部が遮光物となってLEDからの光の入射光量が制限される傾向にあることを考慮して、製品形状(金型形状)の簡素化等の観点から、周辺側の突起部の個数を間引く構成が採用される場合があった。このような構成においては、例えば、周辺側の互いに隣位する位置関係にある任意の一対の突起部間において、内側の突起部の先端部を掠めるように通過したLEDの光が、外側の突起部の基端部近傍に入射するように両突起部間に間隙部を設けることで、これまで間隙部に相当する位置に配置されていた突起部を除去できるようなレイアウトがなされていた。そして、このような構成においては、周辺側の突起部を間引いた結果、間引かれた領域(間隙部)に平面部が副次的に形成される場合があった。
【0017】
かかる構成によれば、結果的に平面部を周辺側の突起部に限定して配置することができるので、特許文献1に記載の多数の平面部を利用することに比べれば、光学特性の低下を抑制することは可能である。
【0018】
しかしながら、全反射面を備えたフレネル形状は、光源から出射される光の出射角およびこれにともなう全反射面に対する光の入射方向等との関係から、中心側の突起部の方が周辺側の突起部よりも先端部が尖鋭になる傾向にあるため、形状管理の重要性は、周辺側の突起部よりも寧ろ中心側の突起部に存すると言える。
【0019】
したがって、全反射面を備えたフレネル形状の場合には、前述のように平面部を周辺側に限定配置する構成は、突起部の形状管理の観点から好適とは言えない。
【0020】
その一方で、本欄の冒頭で述べたように、平面部を無闇に設けることは光学特性の観点から望ましくないことを念頭に置くべきであり、本来的に屈折タイプのフレネル形状よりも良好な光学特性を目的とした反射タイプのフレネル形状においては尚更のことである。
【0021】
そこで、本発明は、このような点に鑑みなされたものであり、光学特性を極力犠牲にせずに、急峻な傾斜面を有し測定の難易度が高い突起部の形状管理を簡便、効率的かつ低コストで行うことができる光束制御部材およびこれを備えた発光装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0022】
前述した目的を達成するため、本発明の請求項1に係る光束制御部材の特徴は、光源から出射された光が入射する入射領域と、この入射領域に入射した光を出射させる出射領域と、前記入射領域に形成され、光軸方向から見た場合に前記光軸を中心とした同心円環形状を呈するとともに前記光軸を含む断面において鋸刃形状を呈するような径方向に整列された複数の突起部とを有し、前記光源から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材であって、前記突起部は、前記径方向における内側に配置された第1面の方が前記径方向における外側に配置された第2面よりも前記光軸に対する角度が小さくなるように形成され、前記第2面は、これに到達した前記光源の光を所定の進行方向に向けて全反射させる全反射面として機能し、前記複数の突起部を前記径方向の位置毎に、内側領域、中間領域および外周領域としたとき、前記内側領域に配置された第1の特定の突起部は、これの基端部内周端および基端部外周端に、前記第1の特定の突起部の高さを測定するための前記光軸に直交する平面部がそれぞれ連設され、前記複数の突起部のうちの前記第1の特定の突起部以外の突起部は、原則的に、他の前記第1の特定の突起部以外の突起部に内接または外接するように配置されている点にある。
【0023】
そして、この請求項1に係る発明によれば、平面部を、原則的に、内側領域に属する(配置された)第1の特定の突起部の基端部周端に内接または外接する位置に限定配置することにより、急峻な傾斜面を備えた複数の突起部において、形状管理の重要性が特に高い第1の特定の突起部の高さを優先的に測定することができ、その一方で、平面部の個数を可及的少数に抑えることによって、平面部に起因する光学特性の低下を抑制することができる。
【0024】
また、請求項2に係る光束制御部材の特徴は、請求項1において、更に、前記第1の特定の突起部は、前記径方向における最も内側に配置された突起部に対して前記径方向における外側において隣位する突起部とされている点にある。
【0025】
そして、この請求項2に係る発明によれば、形状管理の重要性が最も高い突起部を第1の特定の突起部として選択することにより、形状管理の最適化を図ることができる。
【0026】
さらに、請求項3に係る光束制御部材の特徴は、請求項1または2において、更に、前記第1の特定の突起部以外の突起部のうちの前記外周領域に配置された第2の特定の突起部は、例外的に、これの基端部内周端および基端部外周端に、前記第2の特定の突起部の高さを測定するための前記光軸に直交する平面部がそれぞれ連設されている点にある。
【0027】
そして、この請求項3に係る発明によれば、平面部を、例外的に、外周領域に属する(配置された)第2の特定の突起部の基端部周端に内接または外接する位置に追加配置することにより、平面部の増加数を可及的少数に抑えつつ、突起部の高さの測定精度を向上させることができる。
【0028】
さらにまた、請求項4に係る光束制御部材の特徴は、請求項3において、更に、前記第2の特定の突起部は、前記径方向における最も外側に配置された突起部とされている点にある。
【0029】
そして、この請求項4に係る発明によれば、最も確認し易い突起部の1つを第2の特定の突起部として選択することにより、取り扱い性を向上させることができる。
【0030】
また、請求項5に係る光束制御部材の特徴は、請求項1〜4のいずれか1項において、更に、前記平面部は、前記径方向の幅が5μm以上20μm未満に形成されている点にある。
【0031】
そして、この請求項5に係る発明によれば、平面部を、汎用の測定機による光学的な読み取りに耐え得る限度において十分に微小な大きさに形成することができるので、突起部の形状管理の簡便性・効率性・経済性を確保しつつ、平面部に起因する光学特性の低下を更に有効に抑制することができる。
【0032】
さらに、請求項6に係る発光装置の特徴は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の光束制御部材と、この光束制御部材の前記入射領域に対向配置された請求項1に記載の光源とを備えた点にある。
【0033】
そして、この請求項6に係る発明によれば、急峻な傾斜面を備えた複数の突起部において、形状管理の重要性が特に高い第1の特定の突起部の高さを優先的に測定することができるとともに、平面部に起因する光学特性の低下を抑制することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、光学特性を極力犠牲にせずに、急峻な傾斜面を有し測定の難易度が高い突起部の形状管理を簡便、効率的かつ低コストで行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明に係る光束制御部材の実施形態を示す正面図
【図2】図1の平面図
【図3】図1の下面図
【図4】図2のA−A断面図を光源とともに示した本発明に係る発光装置の概略構成図
【図5】図4のB枠部拡大図
【図6】図4のC枠部拡大図
【図7】本発明の第1の変形例における第1のパターンを示す要部拡大図
【図8】第1の変形例における第2のパターンを示す要部拡大図
【図9】本発明の第2の変形例における第1のパターンを示す構成図
【図10】第2の変形例における第2のパターンを示す構成図
【図11】本発明の実施例において、形状管理性能評価のための突起部の形状の読み取り結果を、対応する突起部の形状とともに示す図
【図12】本発明の実施例において、光学性能評価のための被照射面照度シミュレーションの条件を説明するための説明図
【図13】本発明の実施例において、従来品についての被照射面照度シミュレーションの結果を、対応する突起部の形状とともに示す図
【図14】本発明の実施例において、本発明品についての被照射面照度シミュレーションの結果を、対応する突起部の形状とともに示す図
【図15】本発明の実施例において、第1の比較品についての被照射面照度シミュレーションの結果を、対応する突起部の形状とともに示す図
【図16】本発明の実施例において、第2の比較品についての被照射面照度シミュレーションの結果を、対応する突起部の形状とともに示す図
【図17】本発明の実施例において、被照射面の照度特性を示すグラフ
【発明を実施するための形態】
【0036】
以下、本発明に係る光束制御部材およびこれを備えた発光装置の実施形態について、図1〜図17を参照して説明する。
【0037】
ここで、図1は、本実施形態における光束制御部材1を示す正面図である。また、図2は、図1の平面図である。さらに、図3は、図1の下面図である。さらにまた、図4は、図2のA−A断面図を光源2とともに示したものであり、この図4は、本実施形態における発光装置3の概略構成図に相当する。また、図5は、図4のB枠部拡大図である。さらに、図6は、図4のC枠部拡大図である。
【0038】
図1に示すように、本実施形態における光束制御部材1は、光束の制御に関与する光軸OAを含む円板状の光束制御部4と、この光束制御部4を包囲する円筒状のコバ部5とによって構成されている。この光束制御部材1は、PMMA(ポリメタクリル酸メチル)、PC(ポリカーボネート)、COP(シクロオレフィン樹脂)、EP(エポキシ樹脂)、シリコーン樹脂等の透明樹脂材料を用いた射出成形法等によって、金型を用いて一体的に形成することができる。
【0039】
図1に示すように、光束制御部4は、光軸OA方向において互いに対向する入射領域7と出射領域8との2つの光束制御面7、8を有している。
【0040】
ここで、図4に示すように、入射領域7には、光軸OA上における入射領域74に対向する位置に配置されたLED等の光源2(発光素子)から出射された光L(光束)が入射するようになっている。ただし、光源2は、光束制御部材1側に向けて光軸OA方向に対して所定の広がり角を持つ光Lを出射するようになっている。また、光源2から出射される光Lの中心軸は、光束制御部材1の光軸OAと一致している。なお、図1においては、光源2における光軸OA上の一つの発光点から発光された光L(光束のうちの1本の光線を代表的に図示したもの)の光路のみが示されているが、実際には、光源2全体では面発光が行われるようになっている。
【0041】
一方、出射領域8には、入射領域7に入射した光源2の光Lが光束制御部4の内部を伝搬した後に光束制御部4の内側から入射(内部入射)するようになっており、この内部入射した光Lは、出射領域8から被照射面側に出射されるようになっている。
【0042】
入射領域7および出射領域8について更に詳述すると、図1に示すように、入射領域7は、下面図(図3)において光軸OAを中心とした円形状を呈する平坦な中央部10と、この中央部10を同心状に包囲する複数の突起部11とを有している。一方、出射領域8は、平面図(図2)において光軸OAを中心とした中央部10よりも大径の円形状を呈する平坦面に形成されている。
【0043】
ここで、図1に示すように、複数の突起部10は、径方向(図1における横方向)に整列されている。また、図3に示すように、各突起部11は、光軸OA方向から見た場合に(下面図において)、光軸OAを中心とした同心円環形状(輪帯形状)を呈するとともに、図4に示すように、光軸OAを含む断面において、鋸刃形状を呈しており、全体でフレネル形状を構成している。
【0044】
また、図5および図6において断面拡大図に示すように、各突起部11は、第1面111と、この第1面111に対して光軸OAを基準(径方向の内端)とした径方向の外側の位置に形成された全反射面としての第2面112とを有している。ここで、第1面111は、光源2側(図5、図6における下側)に向かうにしたがって光軸OAと反対側(径方向における外側)に傾斜するような光軸OAに対して所定の鋭角の傾斜角を有する光軸OAを中心軸とした傾斜面(テーパ面)に形成されている。一方、第2面112は、光源2側に向かうにしたがって光軸OA側(径方向における内側)に傾斜するような光軸OAに対して所定の鋭角の傾斜角を有する光軸OAを中心軸とした傾斜面(テーパ面)に形成されている。これら第1面111と第2面112とは、双方の先端部(図5、図6における下端部)において互いに連接されており、第1面111の方が第2面112よりも光軸OAに対する角度が小さくなるように形成されている。
【0045】
ここで、図5および図6に示すように、第1面111には、光源2から出射された光Lが入射するようになっており、この入射した光Lは、第1面111によって第2面112側に屈折されるようになっている。
【0046】
一方、図5および図6に示すように、第2面112には、第1面111によって屈折された光源2の光Lが突起部11の内部側から臨界角よりも大きな入射角で内部入射するようになっており、この内部入射した光Lは、第2面112によって出射領域8側すなわち被照射面側に全反射されるようになっている。
【0047】
なお、第2面112は光軸OAを対称軸とした回転対象形状に形成されているため、第2面112全体からは、光軸OAを中心としたコーン状(円錐状)の光が出射されることになる。
【0048】
そして、このようにして第2面112によって全反射された光は、出射領域8に到達した上で、出射領域8から被照射面に向けて出射されることになる。
【0049】
さらに、図5と図6とを比較すれば分かるように、本実施形態において、各突起部11は、相対的に径方向における内側に配置された突起部11(図5)の方が、相対的に径方向における外側に配置された突起部11(図6)よりも先端部(下端部)が尖鋭に(換言すれば、第1面111と第2面112との狭角が小さく)形成されている。なお、各突起部11は、径方向における内側に向かうにしたがって、先端部の尖鋭度が漸増するように構成してもよいし、あるいは、先端部の尖鋭度が複数個置きに段階的に増加するように構成してもよい。ここで、径方向における内側に配置された突起部11(図5)の先端部の角度(頂角)の一例としては、35°を挙げることができ、その内訳は、図5の断面図における第1面111の光軸OA方向に対する傾斜角を5°、同図における第2面112の光軸OA方向に対する傾斜角を30°としてもよい。また、径方向における外側に配置された突起部11(図6)の先端部の角度の一例としては、45°を挙げることができ、その内訳は、図6の断面図における第1面111の光軸OA方向に対する傾斜角を5°、同図における第2面112の光軸OA方向に対する傾斜角を40°としてもよい。
【0050】
さらにまた、図5に示すように、各突起部11のうち、径方向における最も内側に配置された突起部11に対して径方向における外側において隣位する突起部(換言すれば、内側から第2番目の突起部)11(SP1)は、第1の特定の突起部11(SP1)とされている。この第1の特定の突起部11(SP1)は、各突起部11を、径方向の位置毎に、最も内側の内側領域、最も外側の外周領域および内側領域と外周領域との間の中間領域とに分類した場合に、内側領域に属する。これら3つの領域の分類の仕方として典型的な例は、各突起部11を径方向に三等分(例えば、突起部11が合計15個の場合に5個ずつに分類)して、内側から順に、内側領域、中間領域、外周領域とすることが挙げられる。このような分類を行う場合に、完全な三等分ができない場合には、三等分に準じた分類(例えば、突起部11が合計16個の場合における5個、5個、6個)を行えばよい。
【0051】
そして、図5に示すように、第1の特定の突起部11(SP1)の基端部(図5における上端部)内周端には、第1の特定の突起部11(SP1)の高さh(1)を測定するための第1の平面部12Aが連設(内接)されており、この第1の平面部12Aは、径方向における内側に向かって延出されている。更に詳述すると、この第1の平面部12Aは、光軸OA方向に直交するような光軸OAと同心の円環状の平坦面に形成されているとともに、最も内側の突起部11に外接している。また、図5に示すように、第1の特定の突起部11(SP1)の基端部外周端には、第1の平面部12Aと同様に第1の特定の突起部11(SP1)の高さh(1)を測定するための第2の平面部12Bが連設(外接)されており、この第2の平面部12Bは、径方向における外側に向かって延出されている。更に詳述すると、この第2の平面部12Bは、光軸OA方向に直交するような光軸OAと同心の円環状の平坦面に形成されているとともに、第1の特定の突起部11(SP1)に径方向における外側において隣位する突起部11に内接している。さらに、第1の平面部12Aと第2の平面部12Bとは、互いに同一平面上の位置関係にある。
【0052】
また、本実施形態において、各突起部11のうち、第1の特定の突起部11(SP1)以外の突起部11は、原則的に(すなわち、後述する第2の特定の突起部11(SP2)の例外を除いて)、他の突起部11(ただし、第1の特定の突起部11(SP1)以外の突起部11)に内接または外接するように配置されている。
【0053】
このような構成によれば、平面部12A、12Bを、原則的に、内側領域に配置された第1の特定の突起部11(SP1)に内接または外接する位置に限定配置することにより、光軸OAに対する角度が小さい急峻な面を備えた複数の突起部11において、尖鋭度に起因する形成の困難性にともなう形状管理の重要性が特に高い第1の特定の突起部11(SP1)の高さを優先的に測定することができる。なお、第1の特定の突起部11(SP1)以外の突起部11については、基本的に、形成が最も困難な第1の特定の突起部11(SP1)の高さの精度が出ていれば、測定するまでもなく当然に高さの精度が出ているとみなすことができる。また、その一方で、平面部12A、12Bの個数を可及的少数に抑えることによって、平面部12A、12Bに起因する不要光の発生を抑制することができる。さらに、形状管理の重要性が最も高い内側から数えて第2番目の突起部11を第1の特定の突起部11(SP1)として選択することにより、形状管理の最適化を図ることができる。ここで、最も内側の突起部11については、平坦な中央部10が内接しているため、尖鋭度が高い割には比較的容易に形成することができる。
【0054】
上記構成に加えて、更に、本実施形態においては、図6に示すように、各突起部11のうち、径方向における最も外側に配置された突起部11(SP2)が、第2の特定の突起部11(SP2)とされている。この第2の特定の突起部11(SP2)は、3つの領域(内側領域、中間領域および外周領域)のうちの外周領域に属する。
【0055】
そして、図6に示すように、第2の特定の突起部11(SP2)の基端部内周端には、第2の特定の突起部11(SP2)の高さh(2)を測定するための第3の平面部12Cが連設(内接)されており、この第3の平面部12Cは、径方向における内側に向かって延出されている。更に詳述すると、この第3の平面部12Cは、光軸OA方向に直交するような光軸OAと同心の円環状の平坦面に形成されているとともに、径方向における外側から数えて第2番目の突起部11に外接している。また、図6に示すように、第2の特定の突起部11(SP2)の基端部外周端には、第3の平面部12Cと同様に第2の特定の突起部11(SP2)の高さh(2)を測定するための第4の平面部12Dが連設(外接)されており、この第4の平面部12Dは、径方向における外側に向かって延出されている。更に詳述すると、この第4の平面部12Cは、光軸OA方向に直交するような光軸OAと同心の円環状の平坦面に形成されているとともに、コバ部5の端面によって構成されている。さらに、第3の平面部12Cと第4の平面部12Dとは、互いに同一平面上の位置関係にある。なお、第3の平面部12Cおよび第4の平面部12Dは、第1の平面部12Aおよび第2の平面部12Bに対しても、互いに同一平面上の位置関係を有していてもよい。
【0056】
このような構成によれば、平面部12C、12Dを、例外的に、外周領域に配置された第2の特定の突起部11(SP2)の基端部周端に内接または外接する位置に追加配置することにより、平面部12C、12Dの増加数を可及的少数に抑えつつ、突起部11の高さの測定精度を向上させることができる。また、最も確認し易い突起部11の1つを第2の特定の突起部11(SP2)として選択することにより、取り扱い性を向上させることができる。
【0057】
更に、好ましい実施形態としては、各平面部12A〜12Dの径方向の幅を5μm以上20μm未満に形成する。より好ましくは、各平面部12A〜12Dの幅は、10μmに形成する。
【0058】
このような構成によれば、平面部12A〜12Dを、汎用の測定機による光学的な読み取りに耐え得る限度において十分に微小な大きさに形成することができるので、突起部11の形状管理の簡便性・効率性・経済性を確保しつつ、平面部に起因する光学特性の低下を更に有効に抑制することができる。
【0059】
なお、本発明には、以上の基本構成以外にも、種々の変形例を適用することができる。
【0060】
(変形例1)
例えば、突起部11として、図7または図8に示すように、第1面111の先端部と第2面112の先端部とを接続する第3面113を備えたものを採用してもよい。ここで、図7における第3面113は、光源2側に向かうにしたがって光軸OAと反対側(径方向における外側)に傾斜された傾斜面(テーパ面)であり、この第3面113は、光源2の光Lを入射・屈折させて第2面112側に向かわせるように機能する。一方、図8における第3面113は、光源2側に向かうにしたがって光軸OA側に傾斜された傾斜面(テーパ面)であり、この第3面113は、これに入射した光源2の光L’を、屈折させて出射領域8側に向かわせるように機能する。
【0061】
本変形例における突起部11は、図4〜図6に示した基本構成における突起部11に対して先端部の尖鋭度が緩和されたものであり、形成が比較的容易ではある。しかるに、それでも尚、特に中心側の突起部11については、隣接する突起部11間の谷部が尖鋭であることによって既存の測定機を用いた突起部11の基端部周端の読み取りが困難であるといった反射タイプならではの形状管理の困難性の問題は依然として残るため、本発明を適用することによるメリットは大きい。
【0062】
(変形例2)
また、図9に示すように、基本構成(図4)に対して、出射領域8のレイアウトを変更し、入射領域7に光軸OA方向において対向する位置に、光軸OAを含む平面を対称面としたV字屈折面状(面対称形状)または光軸OAを対象軸とした逆円錐状(回転対称形状)の全反射面14を配置し、この全反射面14に対する光の全反射方向側に、出射領域8を配置してもよい。なお、全反射面14は、臨界角よりも大きな光源2の光の入射角をより有効に確保できるように、適度な湾曲を持たせるようにしてもよい。
【0063】
このような構成によれば、光源2の光Lが、入射領域7に入射した後に全反射面14において側方に全反射され、そして、出射領域8から側方に出射されることになる。
【0064】
さらに、図10に示すように、基本構成と同じ条件にしたがって平面部12が配置された突起部11を、出射領域8上に形成してもよい。
【実施例】
【0065】
次に、本実施例においては、本発明の光束制御部材1(本発明品)に対する性能評価を、従来の光束制御部材1’(従来品)または本発明品の基準から逸脱する光束制御部材1”(比較品)との比較によって行った。
【0066】
(形状管理性能評価)
すなわち、本実施例においては、まず、形状管理性能評価として、突起部11の高さを測定するために突起部11の形状を光学的に読み取った場合に、高さの基準となる基端部を正確に認識できるか否かを評価した。
【0067】
なお、本評価の対象となる光束制御部材(本発明品1、従来品1’)は、金型を用いた樹脂材料の射出成形法によって成形した。このとき、本発明品1としては、平面部12の径方向の幅が本発明品の基準として最小の5μmのものを成形した。また、従来品1’としては、平面部12を有しないものを成形した。さらに、本評価において、突起部11の形状の読み取りには、既存のレーザ顕微鏡を用いた。
【0068】
この読み取りの結果は、図11に示すものとなった。
【0069】
図11(b)に示すように、本発明品1によれば、突起部11の形状の読み取り結果に基づいて、突起部11の高さの基準となる突起部11の基端部Pを正確に認識することができる。すなわち、図11(b)に示す読み取り結果のグラフ上には、突起部11の傾斜面111、112を反映した傾斜状の区間と、平面部12を反映した水平状の区間とが表われており、両区間の境界点を突起部11の基端部周端として容易に割り出すことができる。
【0070】
一方、図11(a)に示すように、平面部12を有しない従来品1’の場合には、水平状の区間は存在せず、基端部周端においてノイズ(波形の急峻な落ち込みおよび立ち上がり)のみが発生しているため、基端部周端を正確に認識することができない。
【0071】
このような結果によれば、従来品1’よりも本発明品1の方が形状管理に優れていることが分かる。
【0072】
また、図11(b)の突起部11の形状の読み取り結果における水平状の区間が、これ以上短くなると、形状管理上、正確な測定結果を得ることが困難になる。
【0073】
したがって、平面部12の幅を5μm以上とすることが好ましい。
【0074】
(光学性能評価)
次に、本実施例においては、光学性能評価として、図12に示すように、光源2からの光を光束制御部材(1、1’、1”)によって被照射面16に照射して、被照射面16上の照度分布を測定する被照射面照度シミュレーションを行い、このシミュレーションの結果に基づいて、光学特性が維持されるか否かを評価した。
【0075】
なお、本シミュレーションにおいては、光源2を、発光面サイズがφ0.3mmのLEDとし、また、光束制御部材(1、1’、1”)のサイズをφ10mmとし、さらに、光束制御部材(1、1’、1”)と被照射面16との間の光軸OA方向の距離を20mmとした。
【0076】
このようなシミュレーション条件は、平面部12の光学特性への影響が出易い条件であり、このような厳しい条件の下で本発明品1の光学特性を維持できるということは、本発明品1を様々な用途に有効に適用できるということを意味する。
【0077】
また、本シミュレーションにおいては、本発明品1を、平面部12の径方向の幅が10μmのものとし、また、比較品1”として、平面部12の幅が50μmのものと100μmのものとを用いた。
【0078】
このような条件の下で、本シミュレーションの結果は、図13〜図16の照度グラフに示すものとなった。ただし、図13は、従来品1’についてのシミュレーション結果である。また、図14は、本発明品1についてのシミュレーション結果である。さらに、図15は、平面部12の幅を50μmとした第1の比較品1”についてのシミュレーション結果である。さらにまた、図16は、平面部12の幅を100μmとした第2の比較品1”についてのシミュレーション結果である。また、各図において、グラフの横軸は、被照射面16上における光軸OAとの交点を原点とした径方向の距離〔mm〕であり、縦軸は、被照射面16における横軸に対応する位置の照度〔lx〕である。
【0079】
ここで、従来品1’のシミュレーション結果(図13の右図)は、被照射面16における中心(横軸の原点)から周辺の所定範囲にわたって、照度(縦軸の値)がほぼ均一となっており、今回のシミュレーション結果の中では、最も良好な特性を示している。ただし、従来品1’は、前述した形状管理性能評価が不良であるため、本願の目的を達成することはできない。
【0080】
これに対し、本発明品1のシミュレーション結果(図14の右図)は、被照射面16における中心においてやや照度の落ち込みがあるものの、照度ムラとしては実使用上問題がない良好な光学特性を示している。また、本発明品1は、前述した形状管理性能評価において良好と評価された光束制御部材1(平面部12の幅5μm)よりも平面部12の幅が大きいため、当然に、形状管理性能評価は良好となるものである。
【0081】
一方、比較品1”のシミュレーション結果(図15の右図、図16の右図)は、被照射面16の中央における照度の落ち込みが著しくなり、実使用上許容し得ない照度ムラを示している。
【0082】
次に、上記のシミュレーション結果に基づいて、各光束制御部材(1、1’、1”)の光学特性の違いを定量的に把握すべく、以下の表1に示すように、各光束制御部材(1、1’、1”)の照度分布の頂部における最大値と最小値(中央部の値)との差分を求め、さらに、これに基づいて、図17に示すように、平面部12の幅に対する照度特性グラフをまとめた。
【0083】
【表1】

【0084】
表1および図17に示すように、本発明品1においては、照度分布の頂部における中央部の落ち込みを15%程度に抑えることができるのに対して、比較品1”においては、照度の落ち込みが20%付近または30%付近になることが分かる。
【0085】
そして、このような性能評価によれば、本発明品1が、形状管理および光学特性の双方を両立させる観点から最も好ましいことが分かる。
【0086】
以上述べたように、本発明によれば、平面部12を、原則的に、径方向における内側に配置された第1の特定の突起部11(SP1)の基端部周端に内接または外接する位置に限定配置することにより、光学特性を極力犠牲にせずに、全反射面112を備えた突起部11の形状管理を簡便、効率的かつ低コストで行うことができる。
【0087】
前述の実施の形態においては、径方向内側の突起部11の方が径方向外側の突起部11よりも先端部が尖鋭である場合を示したが、特異な仕様においては、径方向外側に配置された突起部11も径方向内側に配置された突起部11と同程度の尖鋭な角度に形成される場合も想定される。このような場合においても、複数の突起部11を径方向の位置毎に3つの領域(内側領域、中間領域、および外周領域)に分類したうちの内側領域に第1の特定の突起部11(SP1)を形成することで、前述の実施の形態と同様の効果を得ることができる。更に、外周領域に第2の特定の突起部11(SP2)を形成することで、前述の実施形態と同様、突起部11の高さの測定精度を向上させることができるという効果を得ることができる。いずれの場合も、光学特性の低下を最小限に抑えるため、中間領域には平面部12を形成しない。
【0088】
なお、本発明は、前述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の特徴を損なわない限度において種々変更することができる。
【符号の説明】
【0089】
1 光束制御部材
2 光源
7 入射領域
8 出射領域
11 突起部
11(SP1) 第1の特定の突起部
112 第2面
12 平面部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源から出射された光が入射する入射領域と、
この入射領域に入射した光を出射させる出射領域と、
前記入射領域に形成され、光軸方向から見た場合に前記光軸を中心とした同心円環形状を呈するとともに前記光軸を含む断面において鋸刃形状を呈するような径方向に整列された複数の突起部と
を有し、
前記光源から出射された光の進行方向を制御する光束制御部材であって、
前記突起部は、前記径方向における内側に配置された第1面の方が前記径方向における外側に配置された第2面よりも前記光軸に対する角度が小さくなるように形成され、
前記第2面は、これに到達した前記光源の光を所定の進行方向に向けて全反射させる全反射面として機能し、
前記複数の突起部を前記径方向の位置毎に、内側領域、中間領域および外周領域としたとき、前記内側領域に配置された第1の特定の突起部は、これの基端部内周端および基端部外周端に、前記第1の特定の突起部の高さを測定するための前記光軸に直交する平面部がそれぞれ連設され、
前記複数の突起部のうちの前記第1の特定の突起部以外の突起部は、原則的に、他の前記第1の特定の突起部以外の突起部に内接または外接するように配置されていること
を特徴とする光束制御部材。
【請求項2】
前記第1の特定の突起部は、前記径方向における最も内側に配置された突起部に対して前記径方向における外側において隣位する突起部とされていること
を特徴とする請求項1に記載の光束制御部材。
【請求項3】
前記第1の特定の突起部以外の突起部のうちの前記外周領域に配置された第2の特定の突起部は、例外的に、これの基端部内周端および基端部外周端に、前記第2の特定の突起部の高さを測定するための前記光軸に直交する平面部がそれぞれ連設されていること
を特徴とする請求項1または請求項2に記載の光束制御部材。
【請求項4】
前記第2の特定の突起部は、前記径方向における最も外側に配置された突起部とされていること
を特徴とする請求項3に記載の光束制御部材。
【請求項5】
前記平面部は、前記径方向の幅が5μm以上20μm未満に形成されていること
を特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光束制御部材。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の光束制御部材と、
この光束制御部材の前記入射領域に対向配置された請求項1に記載の光源と
を備えたことを特徴とする発光装置。

【図1】
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【図2】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図3】
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【公開番号】特開2013−57858(P2013−57858A)
【公開日】平成25年3月28日(2013.3.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−196987(P2011−196987)
【出願日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(000208765)株式会社エンプラス (403)
【Fターム(参考)】