説明

光源冷却装置、投写型表示装置、および光源冷却方法

【課題】発光部全体の温度差をなくし、小型、軽量で低騒音であること。
【解決手段】光源冷却装置は、ランプユニット2とランプホルダ3と防爆ガラスホルダ5とシャッター6とを備える。ホルダ3は、ホルダ5を通過した冷却風を発光部7に向けて吹き出す送風口1a’、1b’、1c’、1d’と、ホルダ5とでシャッター6を移動可能に保持する面3bとを有する。面3bには、ホルダ5を通過した冷却風が流入し、かつ送風口ごとに連通する流入口1a、1b、1c、1dが形成されている。光源冷却装置は、シャッター6が自重で面3bに沿って移動したとき、送風口1a’、1b’、1c’、1d’のうちの発光部7の光軸よりも重力方向と反対側に位置する流入口を開放し、残りの流入口を閉塞することで、ホルダ5を通過した冷却風を、光軸よりも重力方向と反対側に位置した送風口から吹き出す状態にする。冷却風の流れの上流側にある流入口の大きさは下流側にある流入口の大きさよりも小さい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投写型表示装置に備わる光源のための冷却構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
投写型表示装置の光源となる発光部の熱は重力方向の反対側に上昇するため、発光部の表面温度は発光部の下部に比べ上部が高くなる。発光部を適切な発光状態に保つためには、発光部の上部の温度を適正な値に管理するとともに、発光管全体の温度差を小さくすることが重要である。
【0003】
しかしながら、投写型表示装置の設置状態は装置を床面に設置する場合(以下、床面設置)だけでなく、装置を天地方向で逆にして天井面に吊り下げる場合(以下、天吊り設置)がある。そのため、発光部の上部だけを集中して冷却することができず、発光部の上部と下部を均等に冷却している。この結果、床面設置と天吊り設置のどちらの場合も、発光部の上部と下部との温度差は消費電力が300W前後のもので100℃〜150℃になって、白化や黒化による短寿命化やフリッカの原因となっていた。
【0004】
この課題を解決する従来技術として、特許文献1(特開2005-24735号)や特許文献2(特開2008-59930号)に開示されたものがある。
【0005】
特許文献1に開示された技術では、床面設置と天吊り設置の両姿勢に対し、発光部の上部にのみ冷却風を送り発光部の上部と下部との温度差を解消している。その構造は、それぞれの姿勢に対して専用のダクトを備え、ファン吹出口の直後に設けられ自重で上下に移動するダクト遮蔽部材によって、各ダクトの通風を制御する。
【0006】
しかし、この技術はダクト遮蔽部材が上下の2方向に自重で移動するため保持構造体との衝突による音が大きい。そのうえ、両姿勢に対して専用のダクトが必要なため表示装置の小型化が困難である。また、ファン吹出し口の直後にダクト遮蔽部材を設けているため、ファンから吹出した冷却風の半分が損失し、ファンの騒音は3dB以上大きくなる。さらに、両姿勢から90°傾けて床に向けて投写する姿勢(以下、床方向投写設置)と、天井に向けて投写する姿勢(以下、天井方向投写設置)とには対応できない。
【0007】
また、特許文献2に開示された技術は、リフレクタ内部で冷却風を循環させることにより、発光部の周囲を均等に冷却している。この技術は床面設置と天吊り設置の両姿勢に対応できるだけでなく、特許文献1に開示された発明では実施できない床方向投写設置と天井方向投写設置にも対応できる。
【0008】
しかし、当該技術は発光部の周囲を均等に冷却しているため発光部全体の温度差を小さくすることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2005-24735号公報
【特許文献2】特開2008-59930号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明の目的は、上記背景技術が有する課題を解決できる光源冷却装置、投写型表示装置および光源冷却方法を提供することにある。その目的の一例は、発光部全体の温度差をなくすことと、小型、軽量で低騒音であることとを同時に解決することである。その上、床面設置と天吊り設置のみならず床方向投写設置や天井方向投写設置にも対応することができる投写型表示装置を実現することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の光源冷却装置の一態様は、発光部を有する発光管とリフレクタからなるランプと、ランプを保持するランプホルダと、冷却風が流れ込む開口部および内部に冷却風が通過する空間を有するダクト状構造体と、ランプホルダとダクト状構造体の間に配置された板状構造物と、を備える。
【0012】
そしてランプホルダは、ダクト状構造体を通過した冷却風をランプに向けて吹き出すための複数の送風口と、ダクト状構造体とで板状構造物を移動可能に保持する面と、を有する。その面には、ダクト状構造体を通過した冷却風が流入し、かつ送風口ごとに連通する複数の流入口が形成されている。さらに板状構造物は、ランプホルダとダクト状構造体との間を自重によって移動可能である。
【0013】
そして本態様の光源冷却装置は、板状構造物が自重で前記面に沿って移動したとき、複数の流入口のうちの発光部の光軸よりも重力方向と反対側に位置する流入口を開放し、残りの流入口を閉塞することで、ダクト状構造体を通過した冷却風を、光軸よりも重力方向と反対側に位置した送風口から吹き出す状態にし、冷却風の流れの上流側にある流入口の大きさは下流側にある流入口の大きさよりも小さいことを特徴とする。
【0014】
尚、本明細書及び特許請求の範囲で使用されている「上部」とは、重力方向とは反対方向を向いた部分をいい、「下部」とは重力方向を向いた部分をいう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の実施例による投写型表示装置の主要部品を示す斜視図。
【図2】本発明の実施例による光源冷却装置の分解図。
【図3】図2のランプユニットをその後方側上部から見た図。
【図4】図2のランプユニットへ冷却風を送るための送風口を示す図。
【図5】図2のランプユニットへ冷却風を送るための送風口を示す図。
【図6】本発明の実施例で使用したランプユニットの詳細図。
【図7】床面設置のときの、本発明の実施例の光源冷却装置の構造を示した図。
【図8】天吊り設置のときの、本発明の実施例の光源冷却装置の構造を示した図。
【図9】床方向投写設置のときの、本発明の実施例の光源冷却装置の構造を示した図。
【図10】天井方向投写設置のときの、本発明の実施例の光源冷却装置の構造を示した図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明する。尚、以下の説明において「前」や「後」という表現は、部品において光の進行方向に向いた側を「前」、その反対側を「後」としている。
【0017】
図1は本発明の実施例による投写型表示装置の主要部品を示す斜視図である。但し、発光部であるランプユニット2を冷却する冷却装置は図示していない。この図において、ランプユニット2から出射した光は光学エンジン10の内部の光学部品を経由し光学処理され、その後、ランプユニット2から光を出射した方向に対して交差する方向(本実施例では90°曲がった方向)に投写レンズ11によって投写される。
【0018】
図2は本発明の実施例による光源冷却装置の分解図である。図3は図2のランプユニット2をその後方側上部から見た図である。図4および図5はランプユニット2へ冷却風を送るための送風口1a’、1b’、1c’、1d’を示す図である。
【0019】
光源冷却装置は、ランプユニット2を保持するランプホルダ3と、ダクト状構造体である防爆ガラスホルダ5と、ランプホルダ3と防爆ガラスホルダ5の間に配置された略円環状で板状のシャッター6と、を備える。
【0020】
ランプホルダ3には、ランプユニット2を保持するためにリフレクタ22の前面22aが固定される。ランプホルダ3は中空体からなる。そしてランプホルダ3は、発光部7からの光が通過する穴3aを形成するように、リフレクタ22の外周に沿った環形に形成されている。
【0021】
さらにランプホルダ3は、発光部7へ送風を行う4つの送風口1a’、1b’、1c’、1d’と、それぞれが送風口ごとに連通する4つの流入口1a、1b、1c、1dと、を有する。各送風口はランプホルダ3の中央の穴3aの側面に形成され、かつ発光部7の光軸を中心に等角度に設けられている。各流入口はランプホルダ3の前面3bに形成されている。任意の流入口とこれに対応して連通する送風口とは開口面積や流路断面積が同じになっている。尚、本実施例では、互いに連通する流入口と送風口の数を4つとしたが、本発明はこれに限定されず、投写型表示装置の設置姿勢のタイプ数に合わせてそれら開口の数を3つまたは4つ以上としてもよい。
【0022】
防爆ガラスホルダ5は、中央に発光部7からの光が通過する開口5aが設けられており、ランプホルダ3の前面3bに沿って環状に形成されている。開口5aには、発光部7の爆裂による被害を防ぐ防爆ガラス4が保持される。
【0023】
防爆ガラスホルダ5の後部の外周縁5bと開口5aの周縁5cは、ランプホルダ3の前面3bの外周縁3cと穴3aの周縁3dと同じ形状になっている(図2,3)。そして、これらの周縁同士でランプホルダ3の前面3bと防爆ガラスホルダ5の後部とが接合される。
【0024】
ランプホルダ3の前面3bの外周縁3cと穴3aの周縁3dとは凸状すなわちリブ形状に形成されている。このリブ形状の高さは、円環状の板状構造体であるシャッター6の厚みよりも大きくしてある。さらに、防爆ガラスホルダ5の後部は、開口5aを挟んで互いに対向する2箇所に、シャッター6を保持する保持面5d、5eを有する(図3)。このような構成により、防爆ガラスホルダ5の後部をランプホルダ3の前面3bに接合したとき、ランプホルダ3と防爆ガラスホルダ5との間に、シャッター6は自重により重力方向に移動可能に保持される。
【0025】
さらに、防爆ガラスホルダ5の後部をランプホルダ3の前面3bに接合したときに、流入口が配設されたランプホルダ3の前面3bに沿ってダクトが形成されるように、防爆ガラスホルダ5の後部には、保持面5d、5eを除いた箇所に、凹状の空間5f,5g(図3)が設けられている。
【0026】
防爆ガラスホルダ5の周囲面の一部には、内部に風を導入するダクト8を接続する開口部5h(図2)を有する。開口部5hには、ダクト8からの風をホルダ5内部の二つの空間5f,5gに分岐する整流板51が形成されている。
【0027】
本実施例の光源冷却装置によれば、不図示のファンから供給される冷却風は、投写型表示装置の底面側に設置されたダクト8を経由し防爆ガラスホルダ5の内部へ流れ込み、ランプホルダ3の流入口を通り、これらの流入口に連通する送風口から発光部7に向かって吹き出す。
【0028】
このとき、投写型表示装置の設置状態の姿勢に関連して自重により重力方向に移動したシャッター6が、4つの流入口のうちの重力側の2つを閉塞し、重力方向と反対側に位置する2つの流入口を開放する。そのため、解放された流入口にそれぞれ連通する2つの送風口から発光部7の上部へ冷却風が送り込まれ、発光部7の上部を冷却する。
【0029】
図6は本実施例で使用したランプユニット2の詳細図である。
【0030】
ランプユニット2は、発光部7が発光する発光管21と、発光部7の発光光を所定の方向に反射するリフレクタ22と、リフレクタ22を固定し接着剤を介して発光管21を保持するリフレクタベース23と、を備える。発光管21は、いわゆる超高圧水銀ランプと呼ばれるものであり、内部に配設された電極に電圧を加えられることにより発光部7が発光する。リフレクタ22は楕円形リフレクタであり、鏡面加工された凹状面を持つ。
【0031】
発光部7の熱は重力の反対側に上昇するため、発光部7の温度は下部よりも上部の方が高くなる。ランプの性能は発光部7の温度に依存し、発光部7の温度が適正値よりも高いと発光部7が白くなる現象(白化)が発生し、明るさの低下が早まる。また、発光部7の温度が適正値よりも低いと、発光部7が黒くなる現象(黒化)が発生する、明るさが出ない、フリッカが発生する、という問題が生じる。
【0032】
よって、ランプの性能を最大限に引き出すには、発光部7の上部を最適な温度に冷却するとともに、発光部全体の温度差をなくすことが必要である。
【0033】
図7は、床面設置のときの本実施例の光源冷却装置の構造を示したものであり、図1の投写レンズ11による投写方向は図7中左向きである。
【0034】
ファンから供給される冷却風は、発光部7に対して重力方向に位置するダクト8(図7では図示しない。)を経由し防爆ガラスホルダ5の内部を整流板51によって左右に分流する。床面設置では、シャッター6は、重力方向側(下側)の2つの流入口1c、1dを閉塞し、重力方向と反対側(上側)に位置する2つの流入口1a、1bを開放している。このため、冷却風はランプホルダ3の流入口1a、1bを通過して送風口1a’、1b’(図7では図示しない。)から発光部7の上部へ送り込まれる。
【0035】
図8は、天吊り設置のときの本実施例の光源冷却装置の構造を示したものであり、図1の投写レンズ11による投写方向は図8中右向きである。
【0036】
ファンから供給される冷却風は、天吊り設置によって、発光部7に対して重力方向とは反対の方向に位置するダクト8(図8では図示しない。)を経由し防爆ガラスホルダ5の内部を整流板51によって左右に分流する。天吊り設置では、シャッター6は、下側の2つの流入口1a、1bを閉塞し、上側に位置する2つの流入口1c、1dを開放している。このため、冷却風はランプホルダ3の流入口1c、1dを通過して送風口1c’、1d’(図8では図示しない。)から発光部7の上部へ送り込まれる。
【0037】
このような天吊り設置のとき、上側に位置した2つの流入口1c、1dは、下側の2つの流入口1a、1bよりも、ファンから供給される冷却風の流れの上流側にある。したがって、2つの流入口1c、1dに連通する送風口1c’、1d’から吹出す冷却風の風速は、2つの流入口1a、1bに連通する送風口1a’、1b’から吹出す冷却風の風速よりも速い。
【0038】
このため、図7及び図8を見て分かるように2つの流入口1c、1dの大きさを2つの流入口1a、1bよりも小さくして、流入口1c、1dへの風の流入量を減らしている。このことによって、全ての送風口から吹出す冷却風の冷却能力を均等にすることができる。尚、図7,8中の流入口は図の左右方向に対しては対称な形状である。
【0039】
図9は、床方向投写設置のときの本実施例の光源冷却装置の構造を示したものであり、図1の投写レンズ11による投写方向は図9中下向きである。
【0040】
ファンから供給される冷却風は、床方向投写設置によって、発光部7に対して図中右側に位置するダクト8(図9では図示しない。)を経由し防爆ガラスホルダ5の内部を整流板51によって左右に分流する。床方向投写設置では、シャッター6は、下側の2つの流入口1a、1cを閉塞し、上側に位置する2つの流入口1b、1dを開放している。また、発光部7を挟んで整流板51と対向する部分は防爆ガラスホルダ5内の流路が閉塞する構造である。したがって、冷却風は防爆ガラスホルダ5内で上側の流路のみに流れ、ランプホルダ3の流入口1b、1dを通過して送風口1b’、1d’(図9では図示しない。)から発光部7の上部へ送り込まれる。
【0041】
図10は、天井方向投写設置のときの本実施例の光源冷却装置の構造を示したものであり、図1の投写レンズ11による投写方向は図10中上向きである。
【0042】
ファンから供給される冷却風は、天井方向投写設置によって、発光部7に対して図中左側に位置するダクト8(図10では図示しない。)を経由し防爆ガラスホルダ5の内部を整流板51によって左右に分流する。天井方向投写設置では、シャッター6は、下側の2つの流入口1b、1dを閉塞し、上側に位置する2つの流入口1a、1cを開放している。また、発光部7を挟んで整流板51と対向する部分は防爆ガラスホルダ5内の流路が閉塞する構造である。したがって、冷却風は防爆ガラスホルダ5内で上側の流路のみに流れ、ランプホルダ3の流入口1a、1cを通過して送風口1a’、1c’(図10では図示しない。)から発光部7の上部へ送り込まれる。
【0043】
本実施例の光源冷却装置は、発光部7の周囲に配置された複数の送風口のうち、実際に風が吹き出される送風口をシャッター6によって変更できる。また、床面設置、天吊り設置だけでなく、床方向投写設置、天井方向投写設置に対しても、常に発光部7の上部を重点的に冷却できるため、発光部全体の温度差を極めて小さくすることができる。結果、装置姿勢に係わらず、白化や黒化によるランプ短寿命化とフリッカを防止できる。
【0044】
また、防爆ガラス4(カバーガラス)の周囲の構造体をダクトとして利用するという特徴から、本発明を利用した投写型表示装置は小型であり重量も小さい。そして、ファンから離れた位置で流路断面積を小さくすることができる構造なので、送風に関して圧力損失が小さく高効率であり低騒音である。
【0045】
さらに、自重により移動する略円環状の板状構造体としてのシャッター6は装置内部を転がるように移動する。このため、装置設置姿勢を変更しても衝突音がなく稼動音も小さい。
【0046】
以上本発明の実施例について図面をもとに説明したが、本発明の技術思想を逸脱しない範囲において、図示した構造、形に限定することなく、上記実施例を適宜変更して実施することは可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部を有する発光管とリフレクタからなるランプと、
前記ランプを保持するランプホルダと、 冷却風が流れ込む開口部および内部に前記冷却風が通過する空間を有するダクト状構造体と、
前記ランプホルダと前記ダクト状構造体の間に配置された板状構造物と、を備え、
前記ランプホルダは、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風を前記ランプに向けて吹き出すための複数の送風口と、前記ダクト状構造体とで前記板状構造物を移動可能に保持する面と、を有し、
該面には、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風が流入し、かつ前記送風口ごとに連通する複数の流入口が形成されており、
前記板状構造物は、
前記ランプホルダと前記ダクト状構造体との間を自重によって移動可能であり、かつ、自重で前記面に沿って移動したとき、前記複数の流入口のうちの前記発光部の光軸よりも重力方向と反対側に位置する流入口を開放し、残りの流入口を閉塞することで、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風を、前記光軸よりも重力方向と反対側に位置した送風口から吹き出す状態にし、
前記冷却風の流れの上流側にある流入口の大きさは下流側にある流入口の大きさよりも小さい
ことを特徴とする光源冷却装置。
【請求項2】
前記送風口が3つ以上設けられており、かつ前記ランプの光軸を中心に等角度に配置されている、請求項1に記載の光源冷却装置。
【請求項3】
前記ランプホルダおよび前記ダクト状構造体は、中央に前記ランプからの光が通過する開口を有する一つの環状体からなる、請求項1または請求項2に記載の光源冷却装置。
【請求項4】
前記板状構造物は略円環状の板状構造物である、請求項1から3のいずれか1項に記載の光源冷却装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載の光源冷却装置を備えた投写型表示装置。
【請求項6】
前記ランプから出射する光の方向と投写方向とが交差する、請求項5に記載の投写型表示装置。
【請求項7】
発光部を有する発光管とリフレクタからなるランプと、前記ランプを保持するランプホルダと、冷却風が流れ込む開口部および内部に前記冷却風が通過する空間を有するダクト状構造体と、前記ランプホルダと前記ダクト状構造体の間に配置された板状構造物と、を備え、
前記ランプホルダは、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風を前記ランプに向けて吹き出すための複数の送風口と、前記ダクト状構造体とで前記板状構造物を移動可能に保持する面と、を有し、
該面には、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風が流入し、かつ前記送風口ごとに連通する複数の流入口が形成されており、
前記板状構造物は、前記ランプホルダと前記ダクト状構造体との間を自重によって移動可能であるようにされた光源冷却装置の光源冷却方法であって、
前記板状構造物が自重で前記面に沿って移動したとき、前記複数の流入口のうちの前記発光部の光軸よりも重力方向と反対側に位置する流入口を開放し、残りの流入口を閉塞することで、前記ダクト状構造体を通過した前記冷却風を、前記光軸よりも重力方向と反対側に位置した送風口から吹き出す状態にし、
前記冷却風の流れの上流側にある流入口の大きさは下流側にある流入口の大きさよりも小さくされていることを特徴とする光源冷却方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−137784(P2012−137784A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−79481(P2012−79481)
【出願日】平成24年3月30日(2012.3.30)
【分割の表示】特願2010−535589(P2010−535589)の分割
【原出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(300016765)NECディスプレイソリューションズ株式会社 (289)
【Fターム(参考)】