説明

光記録媒体

【課題】半透過記録層においての欠陥発生を抑えつつ、光透過率の向上を図ることにより、さらなる記録容量の増加を可能にする光記録媒体を提供する。
【解決手段】支持基板3と、支持基板3側から第1誘電体層101/半透過半反射層102/第2誘電体層103/相変化型の記録材料層104/第3誘電体層105を順に積層してなる半透過記録層7,9とを有し、半透過半反射層102が銀を用いて構成され、第1誘電体層101が、酸化ニオブを用いた複合酸化物層を有する光記録媒体1-1。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は光記録媒体に関し、特には複数の記録層を積層した相変化型の光記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
レーザ光の照射による情報の記録、再生および消去が可能な光記録媒体の一つとして相変化型の光記録媒体が知られている。相変化型の光記録媒体は、結晶−非晶質間、あるいは異なる結晶相間の転移を利用して情報の記録、再生および消去を行う。このような相変化型光記録媒体としては、例えばCD−RW(Compact Disc - Rewritable)、DVD−RW(Digital Versatile Disc - Rewritable)、DVD−RAM(Digital Versatile Disc - Random Access Memory)、Blu−ray Discなどが商品化されている。また近年は、記録容量を高めるために、複数の記録層を積層した構成(2層ディスク)が実用化されている。
【0003】
以上のような相変化型光記録媒体における2層ディスクの構成は、次のようである。すなわち、支持基板上に第1の記録層が形成され、その上に記録再生波長に対して透明な中間層を介して第2の記録層が形成され、その上に記録再生波長に対して透明な光透過保護層が形成された層構造を有する。記録再生に用いるレーザ光は光透過保護層側から対物レンズを通して光記録媒体に入射される。対物レンズを通過したレーザ光は第1の記録層または第2の記録層に集光され、情報の記録再生が行われる。
【0004】
ここで2層ディスクの特徴的な構成は、第2の記録層が第1の記録層の記録再生のために光を透過する性能を有する半透過記録層として構成されるところにある。このような第2の記録層は、誘電体、金属、相変化記録材料などを記録再生性能が発揮できるように積層してなり、典型的な積層構造は基板側から誘電体層/金属反射層/誘電体層/相変化記録材料層/誘電体層の順に積層されている。また、おおよそ45%から55%の光透過率をもたせることで、光ディスク記録再生装置(ドライブ)からみて、第1の記録層と第2の記録層の記録再生パワーや反射率が一致するように設計されている。
【0005】
第2の記録層(半透過記録層)に、このような高い光透過率を得る方法として、第2の記録層(半透過記録層)を構成する層のうち、金属反射層の基板側に配置された誘電体層を、透過率調整層として所定の屈折率を有する材料を用いる構成が提案されている。このような材料としては、TiO、ZrO、ZnO、Nb、Ta、SiO、Al、Bi、Ti−N、Zr−N、Nb−N、Ta−N、Si−N、Ge−N、Cr−N、Al−N、Ge−Si−N、Ge−Cr−NおよびZnSが例示されている。またこれらの材料は、混合物として用いても良い(以上、下記特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】国際公開第03/025922号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、以上の光記録媒体においては、さらなる記録容量の増加を図るために、記録層を3層とした3層ディスクや、4層とした4層ディスクの開発が進められている。これら3層ディスクおよび4層ディスクにおいては、レーザ光の入射側に配置される半透過記録層に、2層ディスクの半透過記録層よりもより高い光透過率が求められる。
【0008】
このような高い光透過率を実現するために、半透過記録層を構成する相変化記録材料層や金属反射層を薄膜化する傾向にあるが、これらの層の薄膜化は限界に達しており、さらなる薄膜化は欠陥の発生や記録再生信号特性の劣化を招く要因になる。
【0009】
そこで本発明は、半透過記録層においての欠陥発生を抑えつつ、光透過率の向上を図ることにより、さらなる記録容量の増加を可能にする光記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
このような目的を達成するための本発明は、半透過記録層を含む複数の記録層を積層した相変化型の光記録媒体に関する。この光記録媒体は、支持基板と、当該支持基板側から第1誘電体層/半透過半反射層/第2誘電体層/相変化型の記録材料層/第3誘電体層を順に積層してなる半透過記録層とを有する。そして特に、半透過半反射層が銀を用いて構成され、これに接する第1誘電体層が、酸化ニオブを用いた複合酸化物層を有することを特徴としている。
【0011】
このような構成の光記録媒体では、以降の実施例で詳細に説明するように、半透過記録層においての欠陥発生を抑えつつ、光透過率の向上が図られることが確認された。
【発明の効果】
【0012】
以上より本発明によれば、半透過記録層を含む複数の記録層を積層した相変化型の光記録媒体において、半透過記録層の積層数の増加を実現し、さらなる記録容量の増加を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】第1実施形態の光記録媒体の構造を示す模式図である。
【図2】半透過記録層を形成するスパッタ装置の構成図である。
【図3】半透過記録層の光学特性を説明する模式図である。
【図4】半透過記録層におけるコントラスト(Rc/Ra)のGa組成比依存性を示すグラフである。Ga組成比とは第1誘電体層の材料としてNb−Ga複合酸化物を用いた場合の組成比を指す。
【図5】半透過記録層におけるコントラスト(Rc/Ra)のZrO組成比依存性を示すグラフである。ZrO組成比とは第1誘電体層の材料としてNb−ZrO複合酸化物を用いた場合の組成比を指す。
【図6】第2実施形態の光記録媒体の構造を示す模式図である。
【図7】第3実施形態の光記録媒体の構造を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて、次に示す順に実施の形態を説明する。
1.第1実施形態(半透過記録層における支持基板側の第1誘電体層に複合酸化物を用いた例)
2.第2実施形態(第1実施形態の構成において第1誘電体層を積層構造とした例)
3.第3実施形態(第2実施形態の構成において透明保護膜側の第3誘電体層を積層構造とした例)
尚、以下で説明する各実施形態においては、相変化型の光記録媒体を説明するにあたり、同一の構成要素には同一の符号を用いて重複する説明は省略する。
【0015】
≪第1実施形態≫
図1は、第1実施形態の光記録媒体1-1の構成を示す模式図である。この図に示す光記録媒体1-1は、複数の記録層を積層した相変化型の光記録媒体である。特に本第1実施形態においては、半透過記録層を構成する最も支持基板側の第1誘電体層が特徴的である。尚、ここでは一例として、3層の記録層を積層した構成を説明するが、記録層の積層数がこれに限定されることはなく、2層の積層構造であっても良く、4層以上の層構造であっても良い。
【0016】
この光記録媒体1-1は、支持基板3と、支持基板3上に積層された複数の記録層5,7,9と、これらの記録層5,7,9間に挟持された透明な中間層11と、最上部に配置された透明保護膜13とを備えている。これらの記録層5,7,9は、支持基板3の直上に設けられた反射記録層5、およびこれよりも透明保護膜13側に設けられた半透過記録層7,9である。つまり、支持基板3側からは、支持基板3/反射記録層5/中間層11/半透過記録層7/中間層11/半透過記録層9/透明保護膜13がこの順に積層されている。尚、記録層が4層以上の場合、半透過記録層9と透明保護膜13との間に、中間層を介してさらに半透過記録層が積層される構成となる。
【0017】
ここで、この光記録媒体1-1の記録再生には、例えば波長が400〜410nmのレーザ光が用いられ、透明保護膜13側から入射される。ディスク記録再生装置から出射されて、透明保護膜13側から入射したレーザ光hは、ディスク記録再生装置側のフォーカス制御に応じて、反射記録層5または半透過記録層7,9に集光され、情報の記録再生が行われる。以下、各層の構成を説明する。
【0018】
<支持基板3>
支持基板3は、ポリカーボネート等のプラスチック、またはガラス等からなる。
【0019】
<反射記録層5>
反射記録層5は、相変化型の記録材料層と共に、記録再生に用いるレーザ光hを反射するための十分な厚みの反射層を備えている。このような反射記録層5は、支持基板3側から順に、少なくとも反射層/誘電体層/相変化型の記録材料層/誘電体層が順に積層されている。記録材料層は、相変化型の記録材料を用いたであれば良く、例えば次に説明する半透過記録層7,9を構成する記録材料と同様の材料の中から選択した材料を用いて構成される。
【0020】
<半透過記録層7,9>
半透過記録層7,9は、本第1実施形態に特徴的な第1誘電体層101を有する層である。これらの半透過記録層7,9は、相変化型の記録材料層104と共に、記録再生に用いるレーザ光hを反射すると共に透過する半透過半反射層102を備えている。このような半透過記録層7,9は、図示した通り、支持基板3側から順に第1誘電体層101/半透過半反射層102/第2誘電体層103/記録材料層104/第3誘電体層105が積層されている。本第1実施形態においては、このような積層構造の半透過記録層7,9において、最も支持基板3側に配置される第1誘電体層101を構成する材料が特徴的である。
【0021】
すなわち第1誘電体層101は、酸化ニオブ(Nb)を含有する複合酸化物層として構成される。第1誘電体層101に酸化ニオブ(Nb)と共に含有される他の酸化物は、酸化ガリウム(Ga)または酸化ジルコニウム(ZrO)が好ましい。第1誘電体層101の膜厚は、半透過記録層7,9を構成する他層の膜厚と共に、記録再生に用いられるレーザ光hの光透過率tc、光透過率ta、および反射率Rc,反射率Raが所定の値となるように調整される。尚、透過率tc,taおよび反射率Rc,Raは、以降に説明するようにレーザ光の照射によって相変化する半透過記録層7,9が、各相状態にある場合のそれぞれの透過率および反射率である。
【0022】
半透過半反射層102は、金属薄膜で構成される。ここでは、例えば銀(Ag)または銀合金を用いた薄膜からなり、膜厚の調整によってレーザ光の透過率、反射率、および放熱速度が調整される。銀合金を用いる場合、銀(Ag)の他の材料には、例えばNd,Pd,Cuなどが用いられる。
【0023】
第2誘電体層103は、Al2O3,Bi2O3,CeO2,Cr2O3,Ga2O3,In2O3,MgO,Nb2O5,SiN,SiO2,SnO2,TiO2,ZnS−SiO2などがメディアの特性に応じて用いられる。
また第2誘電体層103は、単層構造であることに限定されることはなく、複数層を積層させた積層構造であっても良い。
【0024】
記録材料層104は、レーザ光の照射によって相変化する材料、さらに詳しくはレーザ光の照射による加熱後の冷却過程によって、結晶または非晶質、あるいは結晶1または結晶2の何れかの相に制御される材料を用いて構成される。このような材料として、組成式GeaSbTea+3、GeBi2Tea+3(1≦a≦20)の化合物が用いられる。これらの化合物は、ゲルマニウム(Ge)およびテルル(Te)の量を微調整して用いられ、また2種類を混ぜあわせた複合化合物として用いられる。またこれらの化合物を用いて構成される記録材料層104には、記録情報保存性能等を向上するために用途に応じた元素を適宜添加しても良い。
【0025】
第3誘電体層105は、屈折率2.4以上の材料が好ましく用いられる。このような材料としては、酸化ニオブ(Nb)、酸化チタン(TiO)、硫化亜鉛(ZnS)、酸化セリウム(CeO)、酸化ビスマス(Bi)、酸化シリコン(SiO)、窒化シリコン(SiN)などが例示される。これらの材料は、単体で、または複数用いた複合化合物として用いて構成される。また第3誘電体層105は、単層構造であることに限定されることはなく、複数層を積層させた積層構造であっても良い。
【0026】
以上のような半透過記録層7,9は、透明保護膜13側から入射された記録再生用のレーザ光が、反射記録層5にまで達するように光を透過する性能を有する。特には、レーザ光の照射とピックアップを行う記録再生装置(ドライブ)からみて、反射記録層5および半透過記録層7,9の記録再生パワーや反射率が一致するように設計されている。このため、半透過記録層7,9は、透明保護膜13に近く配置されるものほど、光透過率が大きくなるように構成されていることとする。
【0027】
例えば、反射記録層5を含めて3層の記録層を積層した構成であれば、支持基板3側の半透過記録層7では光透過率45%〜55%程度、透明保護膜13側の半透過記録層9では光透過率60%程度に調整される。このような調整は、記録再生に用いられるレーザ光hの光透過率tc、記録材料層104が結晶状態にある場合の反射率Rc、および記録材料層104が非晶質状態にある場合の反射率Raが所定の値となるように、各層の膜厚によって制御される。また、以下の実施例3で説明するように、第1誘電体層101の組成によって制御される。
【0028】
またこのような半透過記録層7,9の形成は、例えばスパッタ成膜によって行われる。図2には、スパッタ成膜に用いるスパッタ成膜装置の概略構成図を示す。この図に示すように、ここで用いるスパッタ成膜装置は、ロードチャンバ201とアンロードチャンバ202との間に、半透過記録層7,9を構成する各層の成膜チャンバ203〜207を順に配列したものである。これらのロードチャンバ201、各成膜チャンバ203〜207、およびアンロードチャンバ202間は、支持基板を真空雰囲気に保ったまま順次移動可能に接続されている。
【0029】
このようなスパッタ装置を用いた半透過記録層7,9の形成においては、支持基板3上に反射記録層5、中間層11を成膜した後、この支持基板3をロードチャンバ201に投入する。次に、このロードチャンバ201に接続された成膜チャンバ203内に支持基板3を搬送して、最下層の第1誘電体層101を成膜する。その後、成膜チャンバ203〜207間で支持基板3を順次移動させ、移動させた各成膜チャンバ203〜207内において、第1誘電体層101〜第3誘電体層105までの成膜を順に行う。これにより、支持基板3側から第1誘電体層101〜第3誘電体層105を順次を積層させた半透過記録層7,9を形成する。尚、スパッタ装置によってはロードチャンバ201がアンロードチャンバ202の役割を兼ねていても良い。
【0030】
<中間層11および透明保護膜13>
中間層11および透明保護膜13は、記録再生に用いるレーザ光に対しての光吸収が小さい材料を用いて構成され、例えば光硬化性樹脂や、光硬化性樹脂を接着剤としてガラス基板や樹脂基板を張り合わせて用いても良い。尚、光記録媒体1-1中に設けられる中間層11は、同一構成であっても良く、それぞれが異なる構成であっても良い。尚、光記録媒体1中に設けられる複数の中間層11および透明保護膜13は、同一構成であっても良く、それぞれが異なる構成であっても良い。
【0031】
以上説明した光記録媒体1-1によれば、次の実施例1〜3で順に説明するように、従来の例えば酸化チタン(TiO)を第1誘電体層に用いた構成と比較して、半透過記録層7,9においての欠陥発生を抑えつつ、光透過率の向上が図られることが確認された。これにより、相変化型の光記録媒体1-1において、複数層の半透過記録層7,9を積層させた場合の光透過率を確保でき、さらなる記録容量の増加を図ることが可能になる。
【0032】
<実施例1>
記録再生波長として波長405nmのレーザ光を用いる場合を想定し、第1誘電体層101には各材料を用いて第1実施形態で説明した構成の半透過記録層7,9を形成した。半透過記録層7,9は、光硬化性樹脂からなる中間層11上に形成し、この上部を光硬化性樹脂からなる透明保護膜13で覆った。
【0033】
半透過記録層は、支持基板側から順に下記の材料を用いて形成した。
第1誘電体層101…下記表1(20nm)
半透過半反射層102…Ag合金(10nm)
第2誘電体層103…ITO(屈折率約2.2:6nm)
記録材料層104…GeBiTe記録材料(6nm)
第3誘電体層105…SiN(10nm)/TiO(屈折率約2.65:16nm)
尚、記録材料層104を構成するGeBiTe記録材料は、化合物系の記録材料であり、レーザ光の照射によって結晶と非晶質との間で相変化する。
【0034】
【表1】

【0035】
以上のようにして作製した半透過記録層7,9について、信頼性試験を行った前後の欠陥密度を測定した。信頼性試験は80℃、85%の温室度環境下で200時間保管する方法をとった。測定した半透過記録層の光透過率tc、初期欠陥密度、および欠陥増加率、さらには第1誘電体層101の成膜レートおよび屈折率(波長405nm)を、上記表1に合わせて示した。
【0036】
尚、図3に示すように、光透過率tcは、記録材料層104が結晶状態である場合においての半透過記録層7,9における光透過率である。半透過記録層7,9に入射した光成分ti、半透過記録層を通過した光成分toとした場合、光透過率tc=to/tiである。
【0037】
また初期欠陥密度は、半透過記録層形成直後の欠陥数を単位面積あたりの数に換算した数である。欠陥増加率は、信頼性試験前後における単位面積当たりの欠陥数の増加数を単位時間(1日)当たりに換算した数である。初期欠陥密度および欠陥増加率の算出のための欠陥数は、欠陥検査機を用いて測定した。また第1誘電体層101を構成する各材料の成膜レートはスパッタ装置に依存するため、相対比較のみ有効である。
【0038】
上記表1より、光透過率tcが50%以上でかつ初期欠陥密度および欠陥増加率が小数点2桁以下の材料として、酸化ニオブ(Nb)、窒化シリコン(SiN)、酸化ジルコニウム(ZrO)、および酸化ガリウム(Ga)の4種類を選択した。ここで、半透過記録層を含む複数の記録層を有する光記録媒体においては、半透過記録層の光透過率が50%以上であることが望まれる。また従来第1誘電体層として良く用いられている酸化チタン(TiO)は、屈折率は非常に高いが光透過率tcは期待するほど高くない。これは酸化チタン(TiO)の消衰係数を0に抑えられないためである。
【0039】
<実施例2>
次に、半透過記録層7,9における光透過率tc、および記録材料層104の相変化前後での反射率比(いわゆるコントラストRc/Ra)を、複合酸化物の組成比によって制御することを考慮する。ここで、反射率Rcは記録材料層104が結晶状態にある場合の反射率であり、反射率Raは記録材料層104が非晶質状態にある場合の反射率である。各反射率Rc,Raは、図3に示したように、透明保護膜13に入射するレーザ入射光を[1]としたとき、半透過記録層7,9で反射して再び透明保護膜13から放出される光成分である。
【0040】
そこで、上述の実施例1のように選択した4種類の材料のうちから、複合酸化物を構成し易い酸化ニオブ(Nb)、酸化ジルコニウム(ZrO)、酸化ガリウム(Ga)の3種類を選択した。また特に、実施例1で光透過率tcが最も高い酸化ニオブ(Nb)を主材料として用いることとした。
【0041】
下記表2に示すように、上述のように選択した各材料を第1誘電体層101として用い、第1実施形態で説明した構成の半透過記録層7,9を支持基板3上に形成した。第1誘電体層101以外の構成は実施例1と同様である。
【0042】
【表2】

【0043】
以上のようにして作製した半透過記録層7,9について、実施例1と同様に信頼性試験を行い、初期欠陥密度および欠陥増加率を測定した。上記表2には、測定結果を合わせて示した。
【0044】
上記表2より、酸化ニオブ(Nb)と酸化ガリウム(Ga)、酸化ニオブ(Nb)と酸化ジルコニウム(ZrO)との複合酸化物は、初期欠陥密度、欠陥増加率とも小数点2桁以下に抑えられており、信頼性の高い半透過記録層7,9が得られることが確認された。これに対して、酸化ガリウム(Ga)と酸化ジルコニウム(ZrO)との複合酸化物は、各材料単体で用いた場合と比較して欠陥増加率が2桁程度も悪化していた。
【0045】
以上から、酸化ニオブ(Nb)と共に酸化ガリウム(Ga)や酸化ジルコニウム(ZrO)とを含有する複合酸化物を用いて第1誘電体層101を構成することで、半透過記録層7,9における欠陥の発生および増加を抑えられることが確認された。
【0046】
<実施例3>
次に、第1誘電体層101を構成する複合酸化物の組成比による、半透過記録層7,9における光透過率tc、および記録材料層104の相変化前後での反射率比(いわゆるコントラストRc/Ra)の制御について、以下のように確認した。
【0047】
下記表3および表4に示すように、実施例2で欠陥の抑制が確認された複合酸化物を各組成比で用いて第1誘電体層101とし、第1実施形態で説明した構成の半透過記録層7,9を支持基板3上に形成した場合のシミュレーションを行った。ここでは、記録材料層104が結晶状態である場合の反射率をRc=3.0%に固定し、半透過記録層7,9の光透過率tc、および記録材料層104の相変化前後での反射率比(いわゆるコントラストRc/Ra)を算出した。尚、反射率Rc=3.0%に固定するに当たり、第1誘電体層101の膜厚を調整した。
【0048】
下記表3,4には、各組成比の誘電体層(複合酸化物)の屈折率と共に、このように調整された第1誘電体層101の膜厚を合わせて示した。また、図4には表3の反射率比をグラフ化した図を示し、図5には表4の反射率比をグラフ化した図を示した。
【0049】
【表3】

【0050】
【表4】

【0051】
表3および図4から、酸化ニオブ(Nb)と酸化ガリウム(Ga)との複合酸化物を第1誘電体層101に用いた半透過記録層の光学特性は次のようである。すなわち、反射率比Rc/Raは、Rc/Ra=5.3〜21.1の範囲で変化し、酸化ガリウム(Ga)の組成比80mol%程度でピークになる。一方、光透過率tcは、tc=51.6〜61.1の範囲で酸化ガリウム(Ga)の組成比が高くなる程低くなる。
【0052】
表4および図5から、酸化ニオブ(Nb)と酸化ジルコニウム(ZrO)との複合酸化物を第1誘電体層101に用いた半透過記録層の光学特性は次のようである。すなわち、反射率比Rc/Raは、Rc/Ra=5.3〜20.8の範囲で変化し、酸化ジルコニウム(ZrO)の組成比と共に高くなる。一方、光透過率tcは、tc=56.8〜61.9の範囲で変化し、酸化ガリウム(Ga)の組成比40mol%程度でピークとなる。
【0053】
以上から、第1誘電体層101は、光透過率tcが高い酸化ニオブ(Nb)を単体で用いるよりも、酸化ガリウム(Ga)や酸化ジルコニウム(ZrO)と複合化することで、僅かな透過率の低下と引き換えに良好な反射率特性が得られることがわかる。
【0054】
そして第1誘電体層101を複合酸化物としたことにより、組成によって第1誘電体層の屈折率、熱伝導率、光透過率、反射率、および膜厚等を微調整することができ、半透過記録層7,9の信号特性をより繊細に向上させることが可能になる。例えば、第1誘電体101は、記録材料層104の反射率Rc,Raに対して大きな影響を及ぼす相であり、反射率比Rc/Raの調整に有効な部分である。反射率比Rc/Raが高いほど、再生信号のS/Nがよくなり良好な再生信号品質が得られるようになる。
【0055】
具体的には、酸化ニオブ(Nb)と酸化ガリウム(Ga)との複合酸化物を第1誘電体層101に用いることにより、反射率比Rc/Raおよび光透過率tcをより広い範囲で制御することが可能であることがわかる。一方、酸化ニオブ(Nb)と酸化ジルコニウム(ZrO)との複合酸化物を第1誘電体層101に用いることにより、Gaの場合よりも組成比のばらつきに対して反射率比Rc/Raおよび光透過率tcのばらつきを小さく抑えた制御が可能であることがわかる。
【0056】
また表1を参照すると、第1誘電体層101に用いる酸化ニオブ(Nb)、酸化ガリウム(Ga)、および酸化ジルコニウム(ZrO)は、従来第1誘電体層として多用されている酸化チタン(TiO)に比べて成膜レートが高い。このため、第1実施形態の構成では、第1誘電体層101を含む半透過記録層7,9をスパッタ成膜によって形成する際のタクトタイムを短縮することが可能である。またこのようなタクトタイムの短縮は、成膜装置の改良によらずに実現できるため、コストの上昇を抑えることも可能である。
【0057】
これに対して、成膜レートの低い酸化チタン(TiO)を第1誘電体層に用いて半透過記録層形成のタクトタイムを短縮する場合、第1誘電体層の成膜チャンバを複数に分割して直列に配置し、1つの成膜チャンバでの成膜時間を短縮する構成をとる。この場合、半透過記録層中の材料層数よりも多くの成膜チャンバを用意する必要があり、設備投資のコストが光記録媒体の単価に上乗せされるのである。
【0058】
≪第2実施形態≫
図6は、第2実施形態の光記録媒体1-2の構成を示す模式図である。この図に示す光記録媒体1-2が、図1を用いて説明した第1実施形態の光記録媒体と異なるところは、半透過記録層7,9における第1誘電体層101’が、2層構造であるところにあり、他の構成は同様である。
【0059】
すなわち、半透過記録層7,9における第1誘電体層101’は、酸化ニオブ(Nb)を含有する複合酸化物層101aにおける半透過半反射層102側の界面に、酸化チタン(TiO)層101bを設けた積層構造となっている。つまり、第1誘電体層101’は、支持基板3側から順に、複合酸化物層101a/窒化チタン層101bを積層している。
【0060】
複合酸化物層101aは、第1実施形態の第1誘電体層101’と同様の構成であり、酸化ニオブ(Nb)と酸化ガリウム(Ga)または酸化ジルコニウム(ZrO)とからなる複合酸化物で構成されている。
【0061】
また複合酸化物層101aと酸化チタン(TiO)層101bの膜厚は、半透過記録層7,9を構成する他層の膜厚と共に、記録再生に用いられるレーザ光hの光透過率tc、および反射率Rc,反射率Raが所定の値となるように調整される。
【0062】
以上の構成によれば、複合酸化物層101aを構成する酸化ニオブ(Nb)、酸化ジルコニウム(ZrO)、および酸化ガリウム(Ga)とは異なる熱伝導率を持つ酸化チタン(TiO)層101bを半透過半反射層102に隣接して設けた。これにより、半透過記録層7,9の熱物性の制御範囲を広げ、記録材料層104における相状態の制御を容易にし、記録再生信号品質の向上を図ることが可能になる。
【0063】
また以下の実施例4で説明するように、酸化チタン(TiO)層101bを設けたことによる欠陥増加率の上昇も抑えられており、信頼性の確保も可能である。
【0064】
<実施例4>
第2実施形態で説明した図6の積層構造の第1誘電体層101’を構成1として作製した。また比較として、構成1において酸化チタン(TiO)層101bを設けない単層構造の第1誘電体層を構成2として作製した。
【0065】
下記表5に示すように構成1では、上述のように選択した各材料からなる複合酸化物層101aと酸化チタン層(TiO)層101bとの積層構造からなる第1誘電体層101’を用い、第2実施形態で説明した構成の半透過記録層7,9を支持基板3上に形成した。複合酸化物層101aの膜厚は21nmであり、酸化チタン層(TiO)層101bの膜厚は2nmである。構成2は、構成1から酸化チタン層(TiO)層101bを除いた構成である。また第1誘電体層101’以外の構成は実施例1と同様である。尚、比較のため複合酸化物層101aを、酸化ニオブ(Nb)のみからなる層に置き換えた構成の半透過記録層7,9も形成した。
【0066】
【表5】

【0067】
以上のようにして作製した半透過記録層7,9について、実施例1と同様に信頼性試験を行い、欠陥増加率を測定した。上記表5には、測定結果を合わせて示した。
【0068】
上記表5より、第1誘電体層101’に酸化チタン(TiO)層101bを設けて積層構造とした構造1であっても、第1誘電体層が複合酸化物層の単層構造である場合と同程度に欠陥増加率が抑えられていることがわかる。
【0069】
以上より第2実施形態の構成によれば、酸化チタン(TiO)層101bを半透過半反射層102に隣接させた第1誘電体層101’の構成とした。これにより、欠陥発生の抑制効果を第1実施形態と同程度に維持しつつ、半透過記録層7,9の熱物性の制御範囲を拡大可能であることが確認された。またこの結果、第1実施形態の構成と比較して、光記録媒体1-2における記録再生信号品質向上が可能であることが確認された。
【0070】
≪第3実施形態≫
図7は、第3実施形態の光記録媒体1-3の構成を示す模式図である。この図に示す光記録媒体1-3は、第2実施形態で説明した光記録媒体において、半透過記録層7,9における第3誘電体層105’が、酸化ニオブ(Nb)を含有する層とその上部の保護層との積層構造であるところが特徴的である。他の構成は第2実施形態と同様である。
【0071】
すなわち第3実施形態の半透過記録層7,9における第3誘電体層105’は、支持基板3および記録材料層104側から順に、第1界面層105a/酸化ニオブ(Nb)を用いた層(Nb含有層と称する)105b/第2界面層105cを積層している。
【0072】
このうち第1界面層105aは、記録材料層104に接する界面に設けられる層であり、結晶化促進効果や熱伝導制御などの点で有益な材料を用いて構成される。このような材料として、例えば窒化シリコン(Si)が用いられる。尚、次に説明する酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105bが、界面層と同様の効果を有する材料で構成される場合であれば、第1界面層105aを設けずに2層構造の第3誘電体層105’としても良い。
【0073】
Nb含有層105bは、記録再生に用いる波長400〜410nmのレーザ光に対して高い光透過率tcを有する酸化ニオブ(Nb)を用いた層である。このNb含有層105bは、酸化ニオブ(Nb)と共に、他の酸化物を用いた複合酸化物を用いて構成しても良い。酸化ニオブ(Nb)と共に複合酸化物を構成する他の酸化物が限定されることはないが、光透過率tcを保持できる材料として例えば酸化ガリウム(Ga)や酸化ジルコニウム(ZrO)が好ましく用いられる。
【0074】
第2界面層105cは、酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105bのみでは抑制しきれない半透過記録層7,9の欠陥発生を抑制する材料を用いて構成された層である。このような材料として、酸化ビスマス(Bi)、酸化ガリウム(Ga)、酸化チタン(TiO)、または窒化シリコン(SiN)が例示される。
【0075】
以上第3実施形態によれば、第2実施形態の構成において、透過率の高い酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105b上に第2界面層105cを積層した第3誘電体層105’を、記録材料層104に隣接して設けた構成とした。これにより、下記実施例5に示すように、第2実施形態と比較して、半透過記録層7,9における光透過率のさらなる向上と欠陥発生の抑制効果を得ることができ、相変化型の光記録媒体1-3において、さらなる記録容量の増加を図ることが可能になる。
【0076】
<実施例5>
記録再生波長として波長405nmのレーザ光を用いる場合を想定し、第3誘電体層105’に各材料を用いて第3実施形態で説明した構成の半透過記録層7,9を形成した。半透過記録層7,9は、光硬化性樹脂からなる中間層11上に形成し、この上部を光硬化性樹脂からなる透明保護膜13で覆った。
【0077】
半透過記録層は、支持基板側から順に下記の材料を用いて形成した。
第1誘電体層101…酸化チタン(TiO)単層
半透過半反射層102…Ag合金(10nm)
第2誘電体層103…酸化インジウムを含む複合酸化物
記録材料層104…GeBiTe記録材料(6nm)
第3誘電体層105’…下記表6
尚、記録材料層104を構成するGeBiTe記録材料は、化合物系の記録材料であり、レーザ光の照射によって結晶と非晶質との間で相変化する。
【0078】
【表6】

【0079】
以上のようにして作製した半透過記録層7,9について、実施例1と同様に光透過率tc、初期欠陥密度、および欠陥増加率を測定した。また、第2界面層105cの成膜レートおよび屈折率(波長405nm)を、上記表6に合わせて示した。
【0080】
表6より、酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105bの上部に、第2界面層105cを設けた第3実施形態の構成とすることにより、初期欠陥密度が減少することが確認された。特に、第2界面層105cを、酸化チタン(TiO)、酸化ビスマス(Bi)、窒化シリコン(SiN)、または酸化ガリウム(Ga)で構成することにより、初期欠陥密度および欠陥増加率が小数点2桁以下にまで抑えられることが確認された。
【0081】
これに対して、第2界面層105cに酸化セリウム(CeO)を用いた構成では、第2界面層105cを設けた効果はあるものの、初期欠陥密度および欠陥増加率を小数点1桁以下に抑えるに止まっており、実用レベルではない。
【0082】
また表6より、光透過率はどの構成であっても60%台に確保されていることがわかる。このことからも、酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105b上部の第2界面層105cとして、酸化ビスマス(Bi)、酸化ガリウム(Ga)、酸化チタン(TiO)、または窒化シリコン(SiN)が好適に用いられることが確認された。
【0083】
尚、上記表6の第2界面層105cを省略した構成の比較において、第3誘電体層105’形成して1時間後に透明保護膜13を形成したものは、10分後に透明保護膜13を形成したものよりも初期欠陥が約4倍も大きかった。これより、酸化ニオブ(Nb)を用いたNb含有層105bの成膜後には、出来るだけ早く第2界面層105cを形成することが、信頼性を確保する上で重要であることがわかる。
【0084】
また表6に示した成膜レート比から、酸化チタン(TiO)の成膜レートに対して他の材料の成膜レート比は4倍である。したがって、第3誘電体層105’のNb含有層105bと第2界面層105cとに変えて酸化チタン(TiO)からなる層を設ける場合と比較して、他の材料を用いた積層構造とすることにより、製造タクトタイムを短縮することが可能になる。
【0085】
<実施例6>
第3実施形態の比較例として、下記表7に示す構成の第3誘電体層105’を有する半透過記録層7,9を形成した。第3誘電体層105’以外の構成は実施例5と同様である。
【0086】
【表7】

【0087】
以上のようにして作製した半透過記録層7,9について、実施例1と同様に光透過率tc、初期欠陥密度、および欠陥増加率を測定した。また、記録した情報の再生信号品質として、i−MLSE(信号特性)を測定した。尚、i−MLSEは、Blu−rayディスクの情報層1層あたり32.0GB〜33.4GBのデータ容量となるRF信号の評価に用いられている評価指標である。信号記録条件は、チャンネルクロック132MHz、チャンネルビット長55.87nmとした。尚、作製した光記録媒体は、誘電体材料ごとに特性を十分発揮できるように記録層構成を最適化したわけではないので、i-MLSE(信号特性)の数値は13%以下であれば良好とする。
【0088】
表7より、第3誘電体層105’に酸化ビスマス(Bi)を用いた光記録媒体は、信号特性が極端に悪いことがわかる。これは酸化ビスマス(Bi)が非常に熱伝導率の低い材料であるために、ここで用いている相変化型の記録材料層にとっては記録時に熱が籠りすぎて記録マーク形成しづらくなったためである。このため急冷によって非晶質のマーク領域を形成する相変化型の記録材料層にとっては好ましくない状態になった。加えて欠陥増加率も非常に悪い結果になった。
【0089】
一方、酸化ガリウム(Ga)や窒化シリコン(SiN)を用いた場合は、信号特性を確保することはできた。しかし光透過率が減少した。これは屈折率が低いことが原因であるが、光透過率を稼ぎたい場合には、酸化ガリウム(Ga)や窒化シリコン(SiN)は、不向きな材料である。
【0090】
また酸化ガリウム(Ga)は、欠陥増加率が若干高く、実用の範囲を超えていた。酸化チタン(TiO)の場合も信号特性を確保することができた。しかし前述の通り酸化チタン(TiO)の成膜レートが非常に遅いため生産効率が下がってしまう。酸化ニオブ(Nb)の場合も信号特性は良好だが、当初の問題点の通り欠陥増加が問題になる。
【符号の説明】
【0091】
1-1,1-2,1-3…光記録媒体、3…支持基板、7,9…半透過記録層、101,101’…第1誘電体層、101a…複合酸化物層、101b…酸化チタン層、102…半透過半反射層、103…第2誘電体層、104…記録材料層、105,105’…第3誘電体層、105b…Nb含有層(酸化ニオブを用いた層)、105c…第2界面層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持基板と、当該支持基板側から第1誘電体層/半透過半反射層/第2誘電体層/相変化型の記録材料層/第3誘電体層を順に積層してなる半透過記録層とを有し、
前記半透過半反射層が銀を用いて構成され、
前記第1誘電体層が、酸化ニオブを用いた複合酸化物層を有する
光記録媒体。
【請求項2】
前記複合酸化物層は、酸化ニオブと共に酸化ガリウムまたは酸化ジルコニウムを含有する
請求項1に記載の光記録媒体。
【請求項3】
前記第1誘電体層は、前記複合酸化物層における前記半透過半反射層側に、酸化チタン層を有する
請求項1または2に記載の光記録媒体。
【請求項4】
前記第3誘電体層は、前記支持基板側から酸化ニオブを用いた層と、当該酸化ニオブを用いた層を保護する層との積層構造である
請求項1記載の光記録媒体。
【請求項5】
前記保護層は、酸化ビスマス、酸化ガリウム、酸化チタン、または窒化シリコンからなる
請求項4記載の光記録媒体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−33218(P2012−33218A)
【公開日】平成24年2月16日(2012.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−170887(P2010−170887)
【出願日】平成22年7月29日(2010.7.29)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】