光通信装置
【課題】光ポートの通信状態の測定を容易に行う。
【解決手段】光通信装置は、第1、第2の通信ユニットを備える。第1の通信ユニットは、光源、光分岐部、遅延設定部および第1の光コネクタを含む。第2の通信ユニットは、光合波部、受光素子、測定部および第2の光コネクタを含む。光源は、基準光パルスを発出する。光分岐部は、基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する。遅延設定部は、分岐後の複数の光パルスに異なる遅延時間を設定する。光合波部は、光コネクタの各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波して光パルス列を生成する。受光素子は、光パルス列を電気パルス列に変換する。測定部は、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、光ポートの通信状態を判定する。
【解決手段】光通信装置は、第1、第2の通信ユニットを備える。第1の通信ユニットは、光源、光分岐部、遅延設定部および第1の光コネクタを含む。第2の通信ユニットは、光合波部、受光素子、測定部および第2の光コネクタを含む。光源は、基準光パルスを発出する。光分岐部は、基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する。遅延設定部は、分岐後の複数の光パルスに異なる遅延時間を設定する。光合波部は、光コネクタの各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波して光パルス列を生成する。受光素子は、光パルス列を電気パルス列に変換する。測定部は、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、光ポートの通信状態を判定する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信を行う光通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、波長多重伝送(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を行う光ネットワークが実用化され、インターネット・トラフィック等の増大により、光ネットワークの大容量化が進んでいる。このような光通信装置の容量の増大に伴い、1つの装置が持つ光ポート数も増大している。
【0003】
光通信装置は、入力信号をWDM可能な信号光に変換するトランスポンダなどのラインカード、波長合分波部、光スイッチおよび光アンプ等を有している。また、Add/Drop(挿入/分岐)が行われる部分などには、例えば、MPO(Multi−fiber Push On)コネクタのようなマルチポートのコネクタが使用される。
【0004】
MPOコネクタは、架間・装置間の接続用にプッシュプル操作で容易に着脱できる多心一括コネクタであり、多心ケーブルを接続するマルチポートコネクタとして広く使用されている。
【0005】
従来技術として、光パワーメータを使用しない光線路試験を行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−170393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光通信装置では、波長合分波部や光スイッチが収納可能な波長数をすべて埋めるだけの波長を、初回インストール時に導入することはまれであり、通常は一部の波長のみが導入されることの方が多い。
【0008】
そのため、MPOコネクタに対して、波長が導入されない一部の光ポートに対しては、初回インストール時に別の光源を用意して、該当光ポートが正常に主信号光を通すか否かの通信状態(疎通状態)を判別するための測定を行っている。
【0009】
従来では、インストール時に、連続光を発する試験用の光源を複数個用意して測定することで、光ポートの通信状態を判別していた。しかし、各光ポートの数に応じた、測定用の光源や受信機等の機器をそれぞれ複数個設置することになるため、測定システムのサイズやコストが大きくなり、建設時の手間を増大させてしまうといった問題があった。このような状況において、増え続ける光ポートの通信状態を容易に測定することが可能な技術の要望が高まっている。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、光ポートの通信状態の測定を容易に行って測定効率の向上を図った光通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、光通信装置が提供される。光通信装置は、基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを合波して光パルス列を生成する光合波部と、前記光パルス列を電気パルス列に変換する受光素子と、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットとを有する。
【発明の効果】
【0012】
光ポートの通信状態の測定を容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】光通信装置の構成例を示す図である。
【図2】光通信装置の構成例を示す図である。
【図3】光パルス伝送の動作を示すフローチャートである。
【図4】光コネクタ間の光ポートの接続状態を示す図である。
【図5】光パルスの波形を示す図である。
【図6】光パルス列と基準光パルスを示す図である。
【図7】電気パルス列を示す図である。
【図8】光ポートの通信状態の測定動作を説明するための図である。
【図9】パルス間隔をテーブル化した図である。
【図10】パルス間隔を示す図である。
【図11】光通信装置の構成例を示す図である。
【図12】電気パルス列を示す図である。
【図13】光通信装置の構成例を示す図である。
【図14】光通信装置の構成例を示す図である。
【図15】光通信装置の構成例を示す図である。
【図16】光通信装置の構成例を示す図である。
【図17】光通信装置の構成例を示す図である。
【図18】光通信装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置1は、通信ユニット1a(第1の通信ユニット)および通信ユニット1b(第2の通信ユニット)を備える。通信ユニット1aは、光源1a−1、光分岐部1a−2、遅延設定部1a−3および光コネクタc1(第1の光コネクタ)を含む。
【0015】
通信ユニット1bは、光合波部1b−1、受光素子1b−2、測定部1b−3および光コネクタc2(第2の光コネクタ)を含む。なお、光コネクタc1、c2は例えば、MPOコネクタであり、光コネクタc1、c2は、コネクタケーブルcaで互いに接続される。
【0016】
光源1a−1は、基準光パルスを発出する。光分岐部1a−2は、基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する。遅延設定部1a−3は、分岐後の複数の光パルスに異なる遅延時間を設定する。
【0017】
光合波部1b−1は、光コネクタc1、c2の各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波して光パルス列を生成する。受光素子1b−2は、光パルス列を電気パルス列に変換する。測定部1b−3は、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、光ポートの通信状態を判定する。
【0018】
このように、光通信装置1では、単一の光源から発出された基準光パルスを複数の光パルスに分岐し、分岐した光パルスに異なる遅延時間を設定し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波、受光して、電気パルスのレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0019】
また、従来では、光ポート数に応じて測定用の光源や受信機などの機器をそれぞれ複数個設置して、光ポートの通信状態を測定していたが、光通信装置1では、光ポート数によらず、上記の少ない構成要素で測定できるので、測定システムのサイズやコストを縮小化することが可能になる。
【0020】
次に光通信装置1の具体的な構成について説明する。図2は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10は、光挿入制御部11、光合波制御部12、光アンプ13−1、13−2および光スイッチ14を備える。
【0021】
光挿入制御部11は、光カプラ11a−1〜11a−n、光カプラ11b、光源3aおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12は、光カプラ12a−1〜12a−n、光合波部12b、光カプラ12c、PD(Photo Diode)3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を含む。また、光挿入制御部11の光コネクタc1と、光合波制御部12の光コネクタc2とは、コネクタケーブル(多心一括ケーブル)caを介して接続する。
【0022】
光送信機20−1〜20−nは、光挿入制御部11内の光カプラ11a−1〜11a−nとそれぞれ接続し、個々に異なる波長の主信号光を出力する。光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルス(主信号光とは異なる波長を持つ)を発出する。光カプラ11bは、基準光パルスを分岐して光カプラ11a−1〜11a−nへ出力する。
【0023】
光カプラ11bと、光カプラ11a−1〜11a−nとはそれぞれ、互いに異なる遅延時間が設定された光ファイバf1〜fnと接続しており、光ファイバf1〜fnに設定された遅延時間後に、光カプラ11bで分岐した複数の光パルスは、光カプラ11a−1〜11a−nに到達する。
【0024】
光カプラ11a−1〜11a−nは、光送信機20−1〜20−nから送信された主信号光と、光パルスとを合波して合波光を生成する。該合波光は、光コネクタc1を介して出力される。
【0025】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光コネクタc2を介して受信した合波光を、主信号光と光パルスとに分波し、主信号光を光合波部12bへ送信し、光パルスを光カプラ12cへ送信する。
【0026】
光合波部12bでは、互いに異なる波長の主信号光を合波して、光スイッチ14へ送信する。光アンプ13−1は、入力主信号光を光増幅する。光スイッチ14は、光増幅後の入力主信号光と、光合波部12bから出力された合波光との光スイッチング処理を行い、選択された波長の光多重が施されたWDM主信号光を出力する。光アンプ13−2は、光スイッチ14からの出力光を光増幅して次段ノードへ送信する。例えば、光合波部12bは光合波器(マルチプレクサ)で構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0027】
一方、光カプラ12cでは、複数の光パルスを合波して光パルス列を生成して出力する。PD3bは、光カプラ12cから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信して、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルを測定して、光ポートの通信状態の判別処理を行う。例えば、測定処理部3cは、回路、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、プロセッサの少なくともいずれかを用いて構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0028】
なお、図示していないが、測定処理部3cには、保守端末が接続される。測定処理部3cは、保守端末から測定処理に要する設定を受け、また、保守端末に対して測定結果の表示制御なども行う。
【0029】
次に光ポート通信状態の測定処理について以降詳しく説明する。図3は光パルス伝送の動作を示すフローチャートである。測定対象光である光パルスが発出されて、O/E変換後に測定処理部3cに到達するまでの動作の流れを示している。なお、光コネクタc1、c2のそれぞれ4つの光ポートに対して光パルスを流すものとする。
【0030】
〔S1〕測定処理部3cは、基準光パルスの送出タイミング指示を出力する。
〔S2〕光源3aは、送出タイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。
〔S3〕光カプラ11bは、基準光パルスを4つに分岐して、4つの光パルス(光パルスp1〜p4とする)を出力する。
【0031】
〔S4〕光パルスp1〜p4は、光ファイバf1〜f4によって互いに異なる遅延時間が与えられて流れ、光カプラ11a−1〜11a−4へ到達する。その後、光パルスp1〜p4は、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れて、光カプラ12cへ到達する。
【0032】
〔S5〕光カプラ12cは、光パルスp1〜p4を合波して、光パルス列を生成する。そして、PD3bは、光パルス列を電気パルス列に変換する。
〔S6〕測定処理部3cは、電気パルス列を受信して、光コネクタc1、c2の4つの光ポートの各通信状態を測定する。
【0033】
図4は光コネクタ間の光ポートの接続状態を示す図である。光コネクタc1の測定対象の4つの光ポートをそれぞれ光ポート#1〜#4とし、光コネクタc2の測定対象の4つの光ポートをそれぞれ光ポート#11〜#14とする。
【0034】
光ポート#1と光ポート#11がポートラインL1を通じて接続し、光ポート#2と光ポート#12がポートラインL2を通じて接続する。また、光ポート#3と光ポート#13がポートラインL3を通じて接続し、光ポート#4と光ポート#14がポートラインL4を通じて接続する。なお、ポートラインL1〜L4は、多心一括ケーブルca内の個々のポート間接続ラインである。
【0035】
また、光パルスp1は、光ポート#1と光ポート#11間のポートラインL1を伝送し、光パルスp2は、光ポート#2と光ポート#12間のポートラインL2を伝送する。さらに、光パルスp3は、光ポート#3と光ポート#13間のポートラインL3を伝送し、光パルスp4は、光ポート#4と光ポート#14間のポートラインL4を伝送する。
【0036】
図5は光パルスの波形を示す図である。光ファイバf2〜f4によって所定の遅延量が与えられて、光カプラ11a−1〜11a−4に到達したときの光パルスp1〜p4の波形を示している。
【0037】
光パルスp1と光パルスp2との遅延量は時間T1であり、光パルスp1と光パルスp3との遅延量は時間T2であり、光パルスp1と光パルスp4との遅延量は時間T3である。
【0038】
図6は光パルス列と基準光パルスを示す図である。光パルス列5は、図5に示す光パルスp1〜p4を列状に示した波形である。周期dは、光源3aからの基準光パルスr1の発出周期である。また、基準光パルスr1の立ち上がりと、光パルス列5の先頭(光パルスp1の立ち上がり)との遅延量をTDとする。
【0039】
図7は電気パルス列を示す図である。測定対象の電気パルス列6は、PD3bの出力である。光パルスp1のO/E変換後のパルスがパルスp1−1であり、光パルスp2のO/E変換後のパルスがパルスp2−1である。また、光パルスp3のO/E変換後のパルスがパルスp3−1であり、光パルスp4のO/E変換後のパルスがパルスp4−1である。
【0040】
ここで、測定処理部3cでは、基準光パルスr1と電気パルス列6の先頭との時間差の期待値(予測値)Eを以下の式(1)で算出する。
E=TD+L/(c/n)・・・(1)
ただし、Lはコネクタケーブルcaの長さ、cは光速、nはコネクタケーブルcaの屈折率である。
【0041】
上記のような計算によって、測定処理部3cは、基準光パルスr1の立ち上がりから期待値Eの時間後に、電気パルス列6の先頭を受信することを予測できる。このため、測定処理部3cでは、基準光パルスr1の立ち上がりから期待値Eの時間後に受信したパルスは、電気パルス列6の先頭パルスであると識別する。
【0042】
また、測定処理部3cは、電気パルス列6内の先頭から各パルスの順番およびパルス間隔(T1〜T3)をあらかじめ認識している。このため、電気パルス列6内のパルスが、どの電気パルスp1−1〜p1−4であるか、すなわち、光コネクタc1、c2間のどの光ポートを流れてきた光パルスに対応するかを識別できる。
【0043】
図8は光ポートの通信状態の測定動作を説明するための図である。パルスp1−1、p2−1、p4−1が正常レベルであり、パルスp3−1が障害レベルであるとする。
測定処理部3cは、算出した期待値Eの時間でパルス信号を受信すると、該パルス信号を電気パルス列6の先頭パルスp1−1であることを識別する。測定処理部3cは、電気パルスp1−1のレベルを測定し、正常レベルか否かを測定する。あらかじめ設定したレベル値を超える場合は、正常レベルと判別する。この例では、先頭パルスp1−1は正常レベルと認識する。
【0044】
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T1後に受信したパルスを、電気パルスp2−1と識別してレベル測定を行う。パルスp2−1は、正常レベルと認識する。
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T2後に受信したパルスを電気パルスp3−1と識別してレベル測定を行う。電気パルスp3−1は、あらかじめ設定したレベル値を超えないとして、電気パルスp3−1は障害レベルと認識する。
【0045】
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T3後に受信したパルスを、電気パルスp4−1と識別してレベル測定を行う。電気パルスp4−1は、正常レベルと認識する。
【0046】
したがって、電気パルスp3−1が障害レベルであると判別されたので、光パルスp3が流れる経路に障害があることがわかる。例えば、光パルスp3が流れる光コネクタc1の光ポート#3、または光コネクタc2の光ポート#13に不良(汚れの付着など)があると判断できる。または、光パルスp3が流れる装置内の経路に何らかの障害があると判断できる。
【0047】
次にパルス識別の変形例について説明する。変形例では、パルス間の遅延量を所定の関数で設定して、パルス識別を行うものである。例えば、関数f(x)=x2とする。また、ポートラインLn〜ポートラインLm間のパルス時間間隔をtn−tmと表す。
【0048】
この場合、ポートラインL1〜L2のパルス時間間隔は、t1−t2=f(1)=1、t2−t3=f(2)=4、t3−t4=f(3)=9、t4−t5=f(4)=16となる。
【0049】
図9はパルス間隔をテーブル化した図であり、図10はパルス間隔を示す図である。図9、図10に示すようなパルス間隔となるように、光ファイバf1〜f4の遅延量を設定しておく。そして、測定処理部3cは、1周期内の電気パルス列6に対して、このようなパルス間の時間間隔をあらかじめ認識しておく。
【0050】
上記の数値の単位を(ns)とすると、例えば、1周期の先頭パルスの受信から、次に受信した電気パルスが14ns後であったとする。この場合、先頭パルスから1ns後に受信すべき電気パルスp2−1が損失しており、かつ先頭パルスから5ns後に受信すべき電気パルスp3−1が損失していることになる。
【0051】
したがって、光パルスp2、p3が流れる経路に障害があることがわかる。例えば、光パルスp2が流れる光コネクタc1の光ポート#2、または光コネクタc2の光ポート#12に不良があると判断できる。さらに、光パルスp3が流れる光コネクタc1の光ポート#3、または光コネクタc2の光ポート#13に不良があると判断できる。
【0052】
次に光通信装置の変形例について説明する。なお、以降では、測定対象の光パルスが流れる箇所を中心に構成を図示して説明する。
図11は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−1は、光挿入制御部11−1および光合波制御部12−1を備える。光挿入制御部11−1は、光カプラ11a−1〜11a−4、光カプラ3e、光源3a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−1は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、反射器3dおよび光コネクタc2を備える。例えば、反射器3はミラーやループミラーの少なくともいずれかを用いて構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0053】
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルス(主信号光とは異なる波長を持つ)を発出する。光カプラ3eは、基準光パルスを分岐して光カプラ11a−1〜11a−4へ出力する。
【0054】
光カプラ3eと光カプラ11a−1〜11a−4とはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜f4と接続しており、光ファイバf1〜f4に設定された遅延時間後に、分岐後の複数の光パルスは、光カプラ11a−1〜11a−4に到達する。
【0055】
光カプラ11a−1〜11a−4は、光送信機20−1〜20−4から送信された主信号光と、光パルスとをそれぞれ合波して合波光を生成する。該合波光は、光コネクタc1を介して出力される。
【0056】
光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した合波光を、主信号光と光パルスとに分波し、主信号光を光合波部12bへ送信し、光パルスを反射器3dへ送信する。
【0057】
光合波部12bでは、互いに異なる波長の主信号光を合波して後段処理部へ送信する。反射器3dは、光カプラ12a−1からの出力光を反射して、光カプラ12a−1へ折り返し、光カプラ12a−2からの出力光を反射して、光カプラ12a−2へ折り返す。同様に、光カプラ12a−3からの出力光を反射して、光カプラ12a−3へ折り返し、光カプラ12a−4からの出力光を反射して、光カプラ12a−4へ折り返す。
【0058】
光カプラ12a−1〜12a−4は、反射器3dで折り返された光パルス(反射光パルス)を光コネクタc2へ向けて出力する。光カプラ11a−1〜11a−4は、光コネクタc1を介して受信した反射光パルスを受信すると、光カプラ3eへ反射光パルスを送信する。
【0059】
光カプラ3eは、4つの反射光パルスを合波して光パルス列を生成し、PD3bへ出力する。PD3bは、光カプラ3eから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0060】
図12は電気パルス列を示す図である。光パルス列5aは、光パルスp1〜p4を含むが、反射器3dで反射して折り返されているため、パルス間隔は図7の場合と比べて2倍になっている。電気パルス列6aは、PD3bの出力であり、同様にパルス間隔は2倍となる。なお、期待値Eも2倍となる。光通信装置10−1では、パルス間隔が2倍となることを考慮して、図7〜図10で上述したようなパルス識別を行って、光ポートの通信状態を測定する。
【0061】
このように、光通信装置10−1では、単一の光源から発出された基準光パルスを複数の光パルスに分岐し、分岐した光パルスに異なる遅延時間を設定し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送して、測定先のユニット側の反射器で反射させる。そして、反射された光パルスを合波、受光して、電気パルスのレベル測定を行う構成とした。
【0062】
これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。また、光源、PDおよび測定処理部といった測定に関する構成要素を、分散させずに1ユニット内に配置することができるので、測定システムのサイズをより縮小化することが可能になる。
【0063】
次に第2の変形例について説明する。図13は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−2は、光挿入制御部11−2および光合波制御部12−2を備える。光挿入制御部11−2は、光源31a、波長分波部3f、光カプラ11a−1〜11a−4および光コネクタc1を含む。光合波制御部12−2は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長合波部3h、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を備える。
【0064】
光源31aは、波長チューナブル光源であり、任意の波長の光を発出する。波長分波部3fは、波長毎に光を分波する機能を有し、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、波長分波部3fはデマルチプレクサであり、この点は以降に示す実施例でも同様である。
【0065】
例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長分波部3fは、波長λ1の光を光カプラ11a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ11a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ11a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ11a−4へ出力する。
【0066】
波長合波部3hは、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れてきた異なる波長の光を合波する。PD3bは、合波光を電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し通信状態の判別処理を行う。
【0067】
このように、光通信装置10−2では、波長可変光源から異なる波長の光を発出して、波長単位に光を分波し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送された光を受光してレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0068】
次に第3の変形例について説明する。図14は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−3は、光挿入制御部11−3および光合波制御部12−3を備える。光挿入制御部11−3は、光カプラ11a−1〜11a−4、波長合分波部3g、光源31a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−3は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、反射器3dおよび光コネクタc2を備える。
【0069】
光源31aは、任意の波長の光を発出する。波長合分波部3gは、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長合分波部3gは、波長λ1の光を光カプラ11a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ11a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ11a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ11a−4へ出力する。
【0070】
反射器3dは、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れてきた光を反射する。すなわち、光カプラ12a−1からの出力光を反射して、光カプラ12a−1へ折り返し、光カプラ12a−2からの出力光を反射して、光カプラ12a−2へ折り返す。
【0071】
同様に、光カプラ12a−3からの出力光を反射して、光カプラ12a−3へ折り返し、光カプラ12a−4からの出力光を反射して、光カプラ12a−4へ折り返す。
光カプラ12a−1〜12a−4は、反射器3dで折り返された反射光を光コネクタc2へ向けて出力する。光カプラ11a−1〜11a−4は、光コネクタc1を介して受信した反射光を受信すると、波長合分波部3gへ反射光を送信する。
【0072】
波長合分波部3gは、各波長の反射光を合波して合波光を生成してPD3bへ出力する。PD3bでは、合波光を受信して電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し通信状態の判別処理を行う。
【0073】
このように、光通信装置10−3では、波長可変光源から異なる波長の光を発出して、波長単位に光を分波し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送して、測定先のユニット側の反射器で反射させる。そして、反射光を合波、受光してレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0074】
また、光源、PDおよび測定処理部といった測定に関する構成要素を、分散させずに1ユニット内に配置することができるので、測定システムのサイズをより縮小化することが可能になる。
【0075】
次に第4の変形例について説明する。図15は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−4は、図2で示した光通信装置10の光源3aおよび光ファイバf1〜fnを光合波制御部側に設置し、PD3bおよび測定処理部3cを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0076】
光通信装置10−4は、光挿入制御部11−4および光合波制御部12−4を備える。光挿入制御部11−4は、光カプラ11a−1〜11a−n、光カプラ11b、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−4は、光カプラ12a−1〜12a−n、光カプラ12c、光合波部12b、光源3aおよび光コネクタc2を含む。
【0077】
光通信装置10−4では、主信号光の流れとは逆方向に光パルスを流す構成であり、このような構成にすることにより、主信号光と光パルスの波長を同一にすることができる。
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。光カプラ12cは、光パルスを分岐して光カプラ12a−1〜12a−nへ出力する。
【0078】
光カプラ12cと、光カプラ12a−1〜12a−nとはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜fnと接続しており、光ファイバf1〜fnに設定された遅延時間後に、光カプラ12cで分岐した複数の光パルスは、光カプラ12a−1〜12a−nに到達する。
【0079】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光パルスを光コネクタc2へ送信する。光カプラ11a−1〜11a−nは、光コネクタc1を介して受信した光パルスを光カプラ11bへ送信する。光カプラ11bは、光パルスを合波して光パルス列を生成してPD3bへ送信する。
【0080】
PD3bは、光カプラ11bから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。測定処理の内容は、図7〜図10で上述した内容と同じなので説明は省略する。
【0081】
次に第5の変形例について説明する。図16は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−5は、図11で示した光通信装置10−1の光源3a、PD3b、測定処理部3c、光カプラ3eおよび光ファイバf1〜f4を光合波制御部側に設置し、反射器3dを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0082】
光通信装置10−5は、光挿入制御部11−5および光合波制御部12−5を備える。光挿入制御部11−5は、光カプラ11a−1〜11a−4、反射器3dおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−5は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、光カプラ3e、光源3a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を含む。
【0083】
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。光カプラ3eは、光パルスを分岐して、光カプラ12a−1〜12a−nへ出力する。
【0084】
光カプラ3eと光カプラ12a−1〜12a−4とはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜f4と接続しており、光ファイバf1〜f4に設定された遅延時間後に、分岐後の複数の光パルスは、光カプラ12a−1〜12a−4に到達する。
【0085】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光パルスを光コネクタc2へ送信する。光カプラ11a−1〜11a−nは、光コネクタc1を介して受信した光パルスを反射器3dへ送信する。反射器3dは、光カプラ11a−1からの出力光を反射して、光カプラ11a−1へ折り返し、光カプラ11a−2からの出力光を反射して、光カプラ11a−2へ折り返す。同様に、光カプラ11a−3からの出力光を反射して、光カプラ11a−3へ折り返し、光カプラ11a−4からの出力光を反射して、光カプラ11a−4へ折り返す。
【0086】
光カプラ11a−1〜11a−4は、反射器3dで折り返された反射光パルスを光コネクタc1へ向けて出力する。光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した反射光パルスを受信すると、光カプラ3eへ反射光パルスを送信する。
【0087】
光カプラ3eは、4つの反射光パルスを合波して光パルス列を生成してPD3bへ出力する。PD3bは、光カプラ3eから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0088】
次に第6の変形例について説明する。図17は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−6は、図13で示した光通信装置10−2の光源31aおよび波長分波部3fを光合波制御部側に設置し、波長合波部3h、PD3bおよび測定処理部3cを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0089】
光通信装置10−6は、光挿入制御部11−6および光合波制御部12−6を備える。光挿入制御部11−6は、光カプラ11a−1〜11a−4、波長合波部3h、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−6は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長分波部3f、光源31aおよび光コネクタc2を備える。
【0090】
光源31aは、波長チューナブル光源であり、任意の波長の光を発出する。波長分波部3fは、波長毎に光を分波する機能を有し、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。
【0091】
例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長分波部3fは、波長λ1の光を光カプラ12a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ12a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ12a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ12a−4へ出力する。
【0092】
波長合波部3hでは、光カプラ12a−1〜12a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ11a−1〜11a−4を介して流れてきた異なる波長の光を合波する。PD3bは、合波光を電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0093】
次に第7の変形例について説明する。図18は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−7は、図14で示した光通信装置10−3の波長合分波部3g、光源31a、PD3bおよび測定処理部3cを光合波制御部側に設置し、反射器3dを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0094】
光通信装置10−7は、光挿入制御部11−7および光合波制御部12−7を備える。光挿入制御部11−7は、光カプラ11a−1〜11a−4、反射器3dおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−7は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長合分波部3g、光源31a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を備える。
【0095】
光源31aは、任意の波長の光を発出する。波長合分波部3gは、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長合分波部3gは、波長λ1の光を光カプラ12a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ12a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ12a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ12a−4へ出力する。
【0096】
反射器3dは、光カプラ12a−1〜12a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ11a−1〜11a−4を介して流れてきた光を反射する。すなわち、光カプラ11a−1からの出力光を反射して、光カプラ11a−1へ折り返し、光カプラ11a−2からの出力光を反射して、光カプラ11a−2へ折り返す。
【0097】
同様に、光カプラ11a−3からの出力光を反射して、光カプラ11a−3へ折り返し、光カプラ11a−4からの出力光を反射して、光カプラ11a−4へ折り返す。
光カプラ11a−1〜11a−4は、反射器3dで折り返された反射光を光コネクタc1へ向けて出力する。光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した反射光を受信すると、波長合分波部3gへ反射光を送信する。
【0098】
波長合分波部3gは、各波長の反射光を合波して合波光をPD3bへ出力する。PD3bでは、合波光を受信して電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0099】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 光通信装置
1a、1b 通信ユニット
1a−1 光源
1a−2 光分岐部
1a−3 遅延設定部
1b−1 光合波部
1b−2 受光素子
1b−3 測定部
c1、c2 光コネクタ
ca コネクタケーブル
【技術分野】
【0001】
本発明は、光通信を行う光通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、波長多重伝送(WDM:Wavelength Division Multiplexing)を行う光ネットワークが実用化され、インターネット・トラフィック等の増大により、光ネットワークの大容量化が進んでいる。このような光通信装置の容量の増大に伴い、1つの装置が持つ光ポート数も増大している。
【0003】
光通信装置は、入力信号をWDM可能な信号光に変換するトランスポンダなどのラインカード、波長合分波部、光スイッチおよび光アンプ等を有している。また、Add/Drop(挿入/分岐)が行われる部分などには、例えば、MPO(Multi−fiber Push On)コネクタのようなマルチポートのコネクタが使用される。
【0004】
MPOコネクタは、架間・装置間の接続用にプッシュプル操作で容易に着脱できる多心一括コネクタであり、多心ケーブルを接続するマルチポートコネクタとして広く使用されている。
【0005】
従来技術として、光パワーメータを使用しない光線路試験を行う技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−170393号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
光通信装置では、波長合分波部や光スイッチが収納可能な波長数をすべて埋めるだけの波長を、初回インストール時に導入することはまれであり、通常は一部の波長のみが導入されることの方が多い。
【0008】
そのため、MPOコネクタに対して、波長が導入されない一部の光ポートに対しては、初回インストール時に別の光源を用意して、該当光ポートが正常に主信号光を通すか否かの通信状態(疎通状態)を判別するための測定を行っている。
【0009】
従来では、インストール時に、連続光を発する試験用の光源を複数個用意して測定することで、光ポートの通信状態を判別していた。しかし、各光ポートの数に応じた、測定用の光源や受信機等の機器をそれぞれ複数個設置することになるため、測定システムのサイズやコストが大きくなり、建設時の手間を増大させてしまうといった問題があった。このような状況において、増え続ける光ポートの通信状態を容易に測定することが可能な技術の要望が高まっている。
【0010】
本発明はこのような点に鑑みてなされたものであり、光ポートの通信状態の測定を容易に行って測定効率の向上を図った光通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、光通信装置が提供される。光通信装置は、基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを合波して光パルス列を生成する光合波部と、前記光パルス列を電気パルス列に変換する受光素子と、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットとを有する。
【発明の効果】
【0012】
光ポートの通信状態の測定を容易に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】光通信装置の構成例を示す図である。
【図2】光通信装置の構成例を示す図である。
【図3】光パルス伝送の動作を示すフローチャートである。
【図4】光コネクタ間の光ポートの接続状態を示す図である。
【図5】光パルスの波形を示す図である。
【図6】光パルス列と基準光パルスを示す図である。
【図7】電気パルス列を示す図である。
【図8】光ポートの通信状態の測定動作を説明するための図である。
【図9】パルス間隔をテーブル化した図である。
【図10】パルス間隔を示す図である。
【図11】光通信装置の構成例を示す図である。
【図12】電気パルス列を示す図である。
【図13】光通信装置の構成例を示す図である。
【図14】光通信装置の構成例を示す図である。
【図15】光通信装置の構成例を示す図である。
【図16】光通信装置の構成例を示す図である。
【図17】光通信装置の構成例を示す図である。
【図18】光通信装置の構成例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置1は、通信ユニット1a(第1の通信ユニット)および通信ユニット1b(第2の通信ユニット)を備える。通信ユニット1aは、光源1a−1、光分岐部1a−2、遅延設定部1a−3および光コネクタc1(第1の光コネクタ)を含む。
【0015】
通信ユニット1bは、光合波部1b−1、受光素子1b−2、測定部1b−3および光コネクタc2(第2の光コネクタ)を含む。なお、光コネクタc1、c2は例えば、MPOコネクタであり、光コネクタc1、c2は、コネクタケーブルcaで互いに接続される。
【0016】
光源1a−1は、基準光パルスを発出する。光分岐部1a−2は、基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する。遅延設定部1a−3は、分岐後の複数の光パルスに異なる遅延時間を設定する。
【0017】
光合波部1b−1は、光コネクタc1、c2の各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波して光パルス列を生成する。受光素子1b−2は、光パルス列を電気パルス列に変換する。測定部1b−3は、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、光ポートの通信状態を判定する。
【0018】
このように、光通信装置1では、単一の光源から発出された基準光パルスを複数の光パルスに分岐し、分岐した光パルスに異なる遅延時間を設定し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送された光パルスを合波、受光して、電気パルスのレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0019】
また、従来では、光ポート数に応じて測定用の光源や受信機などの機器をそれぞれ複数個設置して、光ポートの通信状態を測定していたが、光通信装置1では、光ポート数によらず、上記の少ない構成要素で測定できるので、測定システムのサイズやコストを縮小化することが可能になる。
【0020】
次に光通信装置1の具体的な構成について説明する。図2は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10は、光挿入制御部11、光合波制御部12、光アンプ13−1、13−2および光スイッチ14を備える。
【0021】
光挿入制御部11は、光カプラ11a−1〜11a−n、光カプラ11b、光源3aおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12は、光カプラ12a−1〜12a−n、光合波部12b、光カプラ12c、PD(Photo Diode)3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を含む。また、光挿入制御部11の光コネクタc1と、光合波制御部12の光コネクタc2とは、コネクタケーブル(多心一括ケーブル)caを介して接続する。
【0022】
光送信機20−1〜20−nは、光挿入制御部11内の光カプラ11a−1〜11a−nとそれぞれ接続し、個々に異なる波長の主信号光を出力する。光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルス(主信号光とは異なる波長を持つ)を発出する。光カプラ11bは、基準光パルスを分岐して光カプラ11a−1〜11a−nへ出力する。
【0023】
光カプラ11bと、光カプラ11a−1〜11a−nとはそれぞれ、互いに異なる遅延時間が設定された光ファイバf1〜fnと接続しており、光ファイバf1〜fnに設定された遅延時間後に、光カプラ11bで分岐した複数の光パルスは、光カプラ11a−1〜11a−nに到達する。
【0024】
光カプラ11a−1〜11a−nは、光送信機20−1〜20−nから送信された主信号光と、光パルスとを合波して合波光を生成する。該合波光は、光コネクタc1を介して出力される。
【0025】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光コネクタc2を介して受信した合波光を、主信号光と光パルスとに分波し、主信号光を光合波部12bへ送信し、光パルスを光カプラ12cへ送信する。
【0026】
光合波部12bでは、互いに異なる波長の主信号光を合波して、光スイッチ14へ送信する。光アンプ13−1は、入力主信号光を光増幅する。光スイッチ14は、光増幅後の入力主信号光と、光合波部12bから出力された合波光との光スイッチング処理を行い、選択された波長の光多重が施されたWDM主信号光を出力する。光アンプ13−2は、光スイッチ14からの出力光を光増幅して次段ノードへ送信する。例えば、光合波部12bは光合波器(マルチプレクサ)で構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0027】
一方、光カプラ12cでは、複数の光パルスを合波して光パルス列を生成して出力する。PD3bは、光カプラ12cから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信して、電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルを測定して、光ポートの通信状態の判別処理を行う。例えば、測定処理部3cは、回路、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、プロセッサの少なくともいずれかを用いて構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0028】
なお、図示していないが、測定処理部3cには、保守端末が接続される。測定処理部3cは、保守端末から測定処理に要する設定を受け、また、保守端末に対して測定結果の表示制御なども行う。
【0029】
次に光ポート通信状態の測定処理について以降詳しく説明する。図3は光パルス伝送の動作を示すフローチャートである。測定対象光である光パルスが発出されて、O/E変換後に測定処理部3cに到達するまでの動作の流れを示している。なお、光コネクタc1、c2のそれぞれ4つの光ポートに対して光パルスを流すものとする。
【0030】
〔S1〕測定処理部3cは、基準光パルスの送出タイミング指示を出力する。
〔S2〕光源3aは、送出タイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。
〔S3〕光カプラ11bは、基準光パルスを4つに分岐して、4つの光パルス(光パルスp1〜p4とする)を出力する。
【0031】
〔S4〕光パルスp1〜p4は、光ファイバf1〜f4によって互いに異なる遅延時間が与えられて流れ、光カプラ11a−1〜11a−4へ到達する。その後、光パルスp1〜p4は、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れて、光カプラ12cへ到達する。
【0032】
〔S5〕光カプラ12cは、光パルスp1〜p4を合波して、光パルス列を生成する。そして、PD3bは、光パルス列を電気パルス列に変換する。
〔S6〕測定処理部3cは、電気パルス列を受信して、光コネクタc1、c2の4つの光ポートの各通信状態を測定する。
【0033】
図4は光コネクタ間の光ポートの接続状態を示す図である。光コネクタc1の測定対象の4つの光ポートをそれぞれ光ポート#1〜#4とし、光コネクタc2の測定対象の4つの光ポートをそれぞれ光ポート#11〜#14とする。
【0034】
光ポート#1と光ポート#11がポートラインL1を通じて接続し、光ポート#2と光ポート#12がポートラインL2を通じて接続する。また、光ポート#3と光ポート#13がポートラインL3を通じて接続し、光ポート#4と光ポート#14がポートラインL4を通じて接続する。なお、ポートラインL1〜L4は、多心一括ケーブルca内の個々のポート間接続ラインである。
【0035】
また、光パルスp1は、光ポート#1と光ポート#11間のポートラインL1を伝送し、光パルスp2は、光ポート#2と光ポート#12間のポートラインL2を伝送する。さらに、光パルスp3は、光ポート#3と光ポート#13間のポートラインL3を伝送し、光パルスp4は、光ポート#4と光ポート#14間のポートラインL4を伝送する。
【0036】
図5は光パルスの波形を示す図である。光ファイバf2〜f4によって所定の遅延量が与えられて、光カプラ11a−1〜11a−4に到達したときの光パルスp1〜p4の波形を示している。
【0037】
光パルスp1と光パルスp2との遅延量は時間T1であり、光パルスp1と光パルスp3との遅延量は時間T2であり、光パルスp1と光パルスp4との遅延量は時間T3である。
【0038】
図6は光パルス列と基準光パルスを示す図である。光パルス列5は、図5に示す光パルスp1〜p4を列状に示した波形である。周期dは、光源3aからの基準光パルスr1の発出周期である。また、基準光パルスr1の立ち上がりと、光パルス列5の先頭(光パルスp1の立ち上がり)との遅延量をTDとする。
【0039】
図7は電気パルス列を示す図である。測定対象の電気パルス列6は、PD3bの出力である。光パルスp1のO/E変換後のパルスがパルスp1−1であり、光パルスp2のO/E変換後のパルスがパルスp2−1である。また、光パルスp3のO/E変換後のパルスがパルスp3−1であり、光パルスp4のO/E変換後のパルスがパルスp4−1である。
【0040】
ここで、測定処理部3cでは、基準光パルスr1と電気パルス列6の先頭との時間差の期待値(予測値)Eを以下の式(1)で算出する。
E=TD+L/(c/n)・・・(1)
ただし、Lはコネクタケーブルcaの長さ、cは光速、nはコネクタケーブルcaの屈折率である。
【0041】
上記のような計算によって、測定処理部3cは、基準光パルスr1の立ち上がりから期待値Eの時間後に、電気パルス列6の先頭を受信することを予測できる。このため、測定処理部3cでは、基準光パルスr1の立ち上がりから期待値Eの時間後に受信したパルスは、電気パルス列6の先頭パルスであると識別する。
【0042】
また、測定処理部3cは、電気パルス列6内の先頭から各パルスの順番およびパルス間隔(T1〜T3)をあらかじめ認識している。このため、電気パルス列6内のパルスが、どの電気パルスp1−1〜p1−4であるか、すなわち、光コネクタc1、c2間のどの光ポートを流れてきた光パルスに対応するかを識別できる。
【0043】
図8は光ポートの通信状態の測定動作を説明するための図である。パルスp1−1、p2−1、p4−1が正常レベルであり、パルスp3−1が障害レベルであるとする。
測定処理部3cは、算出した期待値Eの時間でパルス信号を受信すると、該パルス信号を電気パルス列6の先頭パルスp1−1であることを識別する。測定処理部3cは、電気パルスp1−1のレベルを測定し、正常レベルか否かを測定する。あらかじめ設定したレベル値を超える場合は、正常レベルと判別する。この例では、先頭パルスp1−1は正常レベルと認識する。
【0044】
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T1後に受信したパルスを、電気パルスp2−1と識別してレベル測定を行う。パルスp2−1は、正常レベルと認識する。
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T2後に受信したパルスを電気パルスp3−1と識別してレベル測定を行う。電気パルスp3−1は、あらかじめ設定したレベル値を超えないとして、電気パルスp3−1は障害レベルと認識する。
【0045】
測定処理部3cは、電気パルスp1−1から時間T3後に受信したパルスを、電気パルスp4−1と識別してレベル測定を行う。電気パルスp4−1は、正常レベルと認識する。
【0046】
したがって、電気パルスp3−1が障害レベルであると判別されたので、光パルスp3が流れる経路に障害があることがわかる。例えば、光パルスp3が流れる光コネクタc1の光ポート#3、または光コネクタc2の光ポート#13に不良(汚れの付着など)があると判断できる。または、光パルスp3が流れる装置内の経路に何らかの障害があると判断できる。
【0047】
次にパルス識別の変形例について説明する。変形例では、パルス間の遅延量を所定の関数で設定して、パルス識別を行うものである。例えば、関数f(x)=x2とする。また、ポートラインLn〜ポートラインLm間のパルス時間間隔をtn−tmと表す。
【0048】
この場合、ポートラインL1〜L2のパルス時間間隔は、t1−t2=f(1)=1、t2−t3=f(2)=4、t3−t4=f(3)=9、t4−t5=f(4)=16となる。
【0049】
図9はパルス間隔をテーブル化した図であり、図10はパルス間隔を示す図である。図9、図10に示すようなパルス間隔となるように、光ファイバf1〜f4の遅延量を設定しておく。そして、測定処理部3cは、1周期内の電気パルス列6に対して、このようなパルス間の時間間隔をあらかじめ認識しておく。
【0050】
上記の数値の単位を(ns)とすると、例えば、1周期の先頭パルスの受信から、次に受信した電気パルスが14ns後であったとする。この場合、先頭パルスから1ns後に受信すべき電気パルスp2−1が損失しており、かつ先頭パルスから5ns後に受信すべき電気パルスp3−1が損失していることになる。
【0051】
したがって、光パルスp2、p3が流れる経路に障害があることがわかる。例えば、光パルスp2が流れる光コネクタc1の光ポート#2、または光コネクタc2の光ポート#12に不良があると判断できる。さらに、光パルスp3が流れる光コネクタc1の光ポート#3、または光コネクタc2の光ポート#13に不良があると判断できる。
【0052】
次に光通信装置の変形例について説明する。なお、以降では、測定対象の光パルスが流れる箇所を中心に構成を図示して説明する。
図11は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−1は、光挿入制御部11−1および光合波制御部12−1を備える。光挿入制御部11−1は、光カプラ11a−1〜11a−4、光カプラ3e、光源3a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−1は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、反射器3dおよび光コネクタc2を備える。例えば、反射器3はミラーやループミラーの少なくともいずれかを用いて構成され、この点は以降に示す実施例においても同様である。
【0053】
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルス(主信号光とは異なる波長を持つ)を発出する。光カプラ3eは、基準光パルスを分岐して光カプラ11a−1〜11a−4へ出力する。
【0054】
光カプラ3eと光カプラ11a−1〜11a−4とはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜f4と接続しており、光ファイバf1〜f4に設定された遅延時間後に、分岐後の複数の光パルスは、光カプラ11a−1〜11a−4に到達する。
【0055】
光カプラ11a−1〜11a−4は、光送信機20−1〜20−4から送信された主信号光と、光パルスとをそれぞれ合波して合波光を生成する。該合波光は、光コネクタc1を介して出力される。
【0056】
光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した合波光を、主信号光と光パルスとに分波し、主信号光を光合波部12bへ送信し、光パルスを反射器3dへ送信する。
【0057】
光合波部12bでは、互いに異なる波長の主信号光を合波して後段処理部へ送信する。反射器3dは、光カプラ12a−1からの出力光を反射して、光カプラ12a−1へ折り返し、光カプラ12a−2からの出力光を反射して、光カプラ12a−2へ折り返す。同様に、光カプラ12a−3からの出力光を反射して、光カプラ12a−3へ折り返し、光カプラ12a−4からの出力光を反射して、光カプラ12a−4へ折り返す。
【0058】
光カプラ12a−1〜12a−4は、反射器3dで折り返された光パルス(反射光パルス)を光コネクタc2へ向けて出力する。光カプラ11a−1〜11a−4は、光コネクタc1を介して受信した反射光パルスを受信すると、光カプラ3eへ反射光パルスを送信する。
【0059】
光カプラ3eは、4つの反射光パルスを合波して光パルス列を生成し、PD3bへ出力する。PD3bは、光カプラ3eから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0060】
図12は電気パルス列を示す図である。光パルス列5aは、光パルスp1〜p4を含むが、反射器3dで反射して折り返されているため、パルス間隔は図7の場合と比べて2倍になっている。電気パルス列6aは、PD3bの出力であり、同様にパルス間隔は2倍となる。なお、期待値Eも2倍となる。光通信装置10−1では、パルス間隔が2倍となることを考慮して、図7〜図10で上述したようなパルス識別を行って、光ポートの通信状態を測定する。
【0061】
このように、光通信装置10−1では、単一の光源から発出された基準光パルスを複数の光パルスに分岐し、分岐した光パルスに異なる遅延時間を設定し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送して、測定先のユニット側の反射器で反射させる。そして、反射された光パルスを合波、受光して、電気パルスのレベル測定を行う構成とした。
【0062】
これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。また、光源、PDおよび測定処理部といった測定に関する構成要素を、分散させずに1ユニット内に配置することができるので、測定システムのサイズをより縮小化することが可能になる。
【0063】
次に第2の変形例について説明する。図13は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−2は、光挿入制御部11−2および光合波制御部12−2を備える。光挿入制御部11−2は、光源31a、波長分波部3f、光カプラ11a−1〜11a−4および光コネクタc1を含む。光合波制御部12−2は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長合波部3h、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を備える。
【0064】
光源31aは、波長チューナブル光源であり、任意の波長の光を発出する。波長分波部3fは、波長毎に光を分波する機能を有し、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、波長分波部3fはデマルチプレクサであり、この点は以降に示す実施例でも同様である。
【0065】
例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長分波部3fは、波長λ1の光を光カプラ11a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ11a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ11a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ11a−4へ出力する。
【0066】
波長合波部3hは、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れてきた異なる波長の光を合波する。PD3bは、合波光を電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し通信状態の判別処理を行う。
【0067】
このように、光通信装置10−2では、波長可変光源から異なる波長の光を発出して、波長単位に光を分波し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送された光を受光してレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0068】
次に第3の変形例について説明する。図14は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−3は、光挿入制御部11−3および光合波制御部12−3を備える。光挿入制御部11−3は、光カプラ11a−1〜11a−4、波長合分波部3g、光源31a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−3は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、反射器3dおよび光コネクタc2を備える。
【0069】
光源31aは、任意の波長の光を発出する。波長合分波部3gは、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長合分波部3gは、波長λ1の光を光カプラ11a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ11a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ11a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ11a−4へ出力する。
【0070】
反射器3dは、光カプラ11a−1〜11a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ12a−1〜12a−4を介して流れてきた光を反射する。すなわち、光カプラ12a−1からの出力光を反射して、光カプラ12a−1へ折り返し、光カプラ12a−2からの出力光を反射して、光カプラ12a−2へ折り返す。
【0071】
同様に、光カプラ12a−3からの出力光を反射して、光カプラ12a−3へ折り返し、光カプラ12a−4からの出力光を反射して、光カプラ12a−4へ折り返す。
光カプラ12a−1〜12a−4は、反射器3dで折り返された反射光を光コネクタc2へ向けて出力する。光カプラ11a−1〜11a−4は、光コネクタc1を介して受信した反射光を受信すると、波長合分波部3gへ反射光を送信する。
【0072】
波長合分波部3gは、各波長の反射光を合波して合波光を生成してPD3bへ出力する。PD3bでは、合波光を受信して電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し通信状態の判別処理を行う。
【0073】
このように、光通信装置10−3では、波長可変光源から異なる波長の光を発出して、波長単位に光を分波し、光コネクタ間の各光ポートを通じて伝送して、測定先のユニット側の反射器で反射させる。そして、反射光を合波、受光してレベル測定を行う構成とした。これにより、光ポートの通信状態の測定を容易に行うことができ、測定効率の向上を図ることが可能になる。
【0074】
また、光源、PDおよび測定処理部といった測定に関する構成要素を、分散させずに1ユニット内に配置することができるので、測定システムのサイズをより縮小化することが可能になる。
【0075】
次に第4の変形例について説明する。図15は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−4は、図2で示した光通信装置10の光源3aおよび光ファイバf1〜fnを光合波制御部側に設置し、PD3bおよび測定処理部3cを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0076】
光通信装置10−4は、光挿入制御部11−4および光合波制御部12−4を備える。光挿入制御部11−4は、光カプラ11a−1〜11a−n、光カプラ11b、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−4は、光カプラ12a−1〜12a−n、光カプラ12c、光合波部12b、光源3aおよび光コネクタc2を含む。
【0077】
光通信装置10−4では、主信号光の流れとは逆方向に光パルスを流す構成であり、このような構成にすることにより、主信号光と光パルスの波長を同一にすることができる。
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。光カプラ12cは、光パルスを分岐して光カプラ12a−1〜12a−nへ出力する。
【0078】
光カプラ12cと、光カプラ12a−1〜12a−nとはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜fnと接続しており、光ファイバf1〜fnに設定された遅延時間後に、光カプラ12cで分岐した複数の光パルスは、光カプラ12a−1〜12a−nに到達する。
【0079】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光パルスを光コネクタc2へ送信する。光カプラ11a−1〜11a−nは、光コネクタc1を介して受信した光パルスを光カプラ11bへ送信する。光カプラ11bは、光パルスを合波して光パルス列を生成してPD3bへ送信する。
【0080】
PD3bは、光カプラ11bから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。測定処理の内容は、図7〜図10で上述した内容と同じなので説明は省略する。
【0081】
次に第5の変形例について説明する。図16は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−5は、図11で示した光通信装置10−1の光源3a、PD3b、測定処理部3c、光カプラ3eおよび光ファイバf1〜f4を光合波制御部側に設置し、反射器3dを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0082】
光通信装置10−5は、光挿入制御部11−5および光合波制御部12−5を備える。光挿入制御部11−5は、光カプラ11a−1〜11a−4、反射器3dおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−5は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、光カプラ3e、光源3a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を含む。
【0083】
光源3aは、測定処理部3cから送信されたタイミング指示にもとづき、基準光パルスを発出する。光カプラ3eは、光パルスを分岐して、光カプラ12a−1〜12a−nへ出力する。
【0084】
光カプラ3eと光カプラ12a−1〜12a−4とはそれぞれ、互いに異なる遅延量が設定された光ファイバf1〜f4と接続しており、光ファイバf1〜f4に設定された遅延時間後に、分岐後の複数の光パルスは、光カプラ12a−1〜12a−4に到達する。
【0085】
光カプラ12a−1〜12a−nは、光パルスを光コネクタc2へ送信する。光カプラ11a−1〜11a−nは、光コネクタc1を介して受信した光パルスを反射器3dへ送信する。反射器3dは、光カプラ11a−1からの出力光を反射して、光カプラ11a−1へ折り返し、光カプラ11a−2からの出力光を反射して、光カプラ11a−2へ折り返す。同様に、光カプラ11a−3からの出力光を反射して、光カプラ11a−3へ折り返し、光カプラ11a−4からの出力光を反射して、光カプラ11a−4へ折り返す。
【0086】
光カプラ11a−1〜11a−4は、反射器3dで折り返された反射光パルスを光コネクタc1へ向けて出力する。光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した反射光パルスを受信すると、光カプラ3eへ反射光パルスを送信する。
【0087】
光カプラ3eは、4つの反射光パルスを合波して光パルス列を生成してPD3bへ出力する。PD3bは、光カプラ3eから出力された光パルス列を電気パルス列に変換する。測定処理部3cは、電気パルス列を受信してレベル測定により、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0088】
次に第6の変形例について説明する。図17は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−6は、図13で示した光通信装置10−2の光源31aおよび波長分波部3fを光合波制御部側に設置し、波長合波部3h、PD3bおよび測定処理部3cを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0089】
光通信装置10−6は、光挿入制御部11−6および光合波制御部12−6を備える。光挿入制御部11−6は、光カプラ11a−1〜11a−4、波長合波部3h、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−6は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長分波部3f、光源31aおよび光コネクタc2を備える。
【0090】
光源31aは、波長チューナブル光源であり、任意の波長の光を発出する。波長分波部3fは、波長毎に光を分波する機能を有し、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。
【0091】
例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長分波部3fは、波長λ1の光を光カプラ12a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ12a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ12a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ12a−4へ出力する。
【0092】
波長合波部3hでは、光カプラ12a−1〜12a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ11a−1〜11a−4を介して流れてきた異なる波長の光を合波する。PD3bは、合波光を電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0093】
次に第7の変形例について説明する。図18は光通信装置の構成例を示す図である。光通信装置10−7は、図14で示した光通信装置10−3の波長合分波部3g、光源31a、PD3bおよび測定処理部3cを光合波制御部側に設置し、反射器3dを光挿入制御部側へ配置した構成である。
【0094】
光通信装置10−7は、光挿入制御部11−7および光合波制御部12−7を備える。光挿入制御部11−7は、光カプラ11a−1〜11a−4、反射器3dおよび光コネクタc1を含む。光合波制御部12−7は、光カプラ12a−1〜12a−4、光合波部12b、波長合分波部3g、光源31a、PD3b、測定処理部3cおよび光コネクタc2を備える。
【0095】
光源31aは、任意の波長の光を発出する。波長合分波部3gは、波長毎に異なる出力ポートから該当波長の光を出力する。例えば、光源31aから波長λ1〜λ4の互いに異なる波長を持つ光が出力されたとする。この場合、波長合分波部3gは、波長λ1の光を光カプラ12a−1へ出力し、波長λ2の光を光カプラ12a−2へ出力する。また、波長λ3の光を光カプラ12a−3へ出力し、波長λ4の光を光カプラ12a−4へ出力する。
【0096】
反射器3dは、光カプラ12a−1〜12a−4、光コネクタc1、c2および光カプラ11a−1〜11a−4を介して流れてきた光を反射する。すなわち、光カプラ11a−1からの出力光を反射して、光カプラ11a−1へ折り返し、光カプラ11a−2からの出力光を反射して、光カプラ11a−2へ折り返す。
【0097】
同様に、光カプラ11a−3からの出力光を反射して、光カプラ11a−3へ折り返し、光カプラ11a−4からの出力光を反射して、光カプラ11a−4へ折り返す。
光カプラ11a−1〜11a−4は、反射器3dで折り返された反射光を光コネクタc1へ向けて出力する。光カプラ12a−1〜12a−4は、光コネクタc2を介して受信した反射光を受信すると、波長合分波部3gへ反射光を送信する。
【0098】
波長合分波部3gは、各波長の反射光を合波して合波光をPD3bへ出力する。PD3bでは、合波光を受信して電気信号に変換する。測定処理部3cは、各波長に対応する電気信号毎にレベルを測定し、光ポートの通信状態の判別処理を行う。
【0099】
以上、実施の形態を例示したが、実施の形態で示した各部の構成は同様の機能を有する他のものに置換することができる。また、他の任意の構成物や工程が付加されてもよい。
【符号の説明】
【0100】
1 光通信装置
1a、1b 通信ユニット
1a−1 光源
1a−2 光分岐部
1a−3 遅延設定部
1b−1 光合波部
1b−2 受光素子
1b−3 測定部
c1、c2 光コネクタ
ca コネクタケーブル
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを合波して光パルス列を生成する光合波部と、前記光パルス列を電気パルス列に変換する受光素子と、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットと、
を有することを特徴とする光通信装置。
【請求項2】
前記測定部は、
前記基準光パルスの発出時から前記電気パルス列を受信するまでの到達時間を算出し、
前記到達時間で受信した前記電気パルスを、前記電気パルス列の先頭パルスと認識し、
前記先頭パルスと前記遅延時間とにもとづいて、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項1記載の光通信装置。
【請求項3】
前記遅延設定部は、前記光パルスに所定関数で求められる前記遅延時間を設定し、
前記測定部は、前記遅延時間にもとづき、前記電気パルス列内の前記電気パルスの互いのパルス間隔を認識することで、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項1記載の光通信装置。
【請求項4】
基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、光合波部と、受光素子と、測定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを反射する反射器と、を備える第2の通信ユニットと、
を有し、
前記光合波部は、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された反射光パルスを合波して光パルス列を生成し、
前記受光素子は、前記光パルス列を電気パルス列に変換し、
前記測定部は、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する、
ことを特徴とする光通信装置。
【請求項5】
前記測定部は、
前記基準光パルスの発出時から前記電気パルス列を受信するまでの到達時間を算出し、
前記到達時間で受信した前記電気パルスを、前記電気パルス列の先頭パルスと認識し、
前記先頭パルスと、反射による折り返し時間を含む前記遅延時間とにもとづいて、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項4記載の光通信装置。
【請求項6】
前記遅延設定部は、前記光パルスに所定関数で求められる前記遅延時間を設定し、
前記測定部は、反射による折り返し時間を含む前記遅延時間にもとづき、前記電気パルス列内の前記電気パルスの互いのパルス間隔を認識することで、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項4記載の光通信装置。
【請求項7】
異なる波長の光を発出する波長可変光源と、波長単位に前記光を分波する波長分波部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された、互いに異なる複数波長の前記光を電気信号に変換する受光素子と、前記電気信号のレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットと、
を有することを特徴とする光通信装置。
【請求項8】
異なる波長の光を発出する波長可変光源と、波長単位に前記光を分波する波長分波部と、受光素子と、測定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光を反射する反射器と、を備える第2の通信ユニットと、
前記受光素子は、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された反射光を電気信号に変換し、
前記測定部は、前記電気信号のレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する、
ことを特徴とする光通信装置。
【請求項1】
基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを合波して光パルス列を生成する光合波部と、前記光パルス列を電気パルス列に変換する受光素子と、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットと、
を有することを特徴とする光通信装置。
【請求項2】
前記測定部は、
前記基準光パルスの発出時から前記電気パルス列を受信するまでの到達時間を算出し、
前記到達時間で受信した前記電気パルスを、前記電気パルス列の先頭パルスと認識し、
前記先頭パルスと前記遅延時間とにもとづいて、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項1記載の光通信装置。
【請求項3】
前記遅延設定部は、前記光パルスに所定関数で求められる前記遅延時間を設定し、
前記測定部は、前記遅延時間にもとづき、前記電気パルス列内の前記電気パルスの互いのパルス間隔を認識することで、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項1記載の光通信装置。
【請求項4】
基準光パルスを発出する光源と、前記基準光パルスを分岐して複数の光パルスを生成する光分岐部と、前記光パルスに異なる遅延時間を設定する遅延設定部と、光合波部と、受光素子と、測定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光パルスを反射する反射器と、を備える第2の通信ユニットと、
を有し、
前記光合波部は、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された反射光パルスを合波して光パルス列を生成し、
前記受光素子は、前記光パルス列を電気パルス列に変換し、
前記測定部は、前記電気パルス列内のそれぞれの電気パルスのレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する、
ことを特徴とする光通信装置。
【請求項5】
前記測定部は、
前記基準光パルスの発出時から前記電気パルス列を受信するまでの到達時間を算出し、
前記到達時間で受信した前記電気パルスを、前記電気パルス列の先頭パルスと認識し、
前記先頭パルスと、反射による折り返し時間を含む前記遅延時間とにもとづいて、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項4記載の光通信装置。
【請求項6】
前記遅延設定部は、前記光パルスに所定関数で求められる前記遅延時間を設定し、
前記測定部は、反射による折り返し時間を含む前記遅延時間にもとづき、前記電気パルス列内の前記電気パルスの互いのパルス間隔を認識することで、前記電気パルス列内の前記電気パルスが、どの前記光ポートを流れてきた前記光パルスに対応するかを識別することを特徴とする請求項4記載の光通信装置。
【請求項7】
異なる波長の光を発出する波長可変光源と、波長単位に前記光を分波する波長分波部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された、互いに異なる複数波長の前記光を電気信号に変換する受光素子と、前記電気信号のレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する測定部とを備える第2の通信ユニットと、
を有することを特徴とする光通信装置。
【請求項8】
異なる波長の光を発出する波長可変光源と、波長単位に前記光を分波する波長分波部と、受光素子と、測定部と、第1の光コネクタと、を備える第1の通信ユニットと、
前記第1の光コネクタと接続する第2の光コネクタと、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された前記光を反射する反射器と、を備える第2の通信ユニットと、
前記受光素子は、前記第1、第2の光コネクタの各光ポートを通じて伝送された反射光を電気信号に変換し、
前記測定部は、前記電気信号のレベルにもとづいて、前記光ポートの通信状態を判定する、
ことを特徴とする光通信装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2012−257002(P2012−257002A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−127911(P2011−127911)
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月8日(2011.6.8)
【出願人】(000005223)富士通株式会社 (25,993)
【Fターム(参考)】
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