説明

光配線

光配線は、平行移動可能な光源125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738と、回路基板145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637上に配置され、光源125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738からの光ビーム130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747を受信するように構成される光変調素子135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550と、回路基板145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637上に配置され、変調素子135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550から変調された光ビーム130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747を受信するように構成される光受信機160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
【背景技術】
【0002】
光ビームは、たとえば、長距離電話及びインターネット通信用の光ファイバシステムにおいて、長距離にわたってデジタルデータを伝送するために、光信号として頻繁に使用されている。そのようなシステムでは、デジタルデータを搬送するために、必要に応じて、種々のプロトコルを用いて光ビームは変調される。動作検知、距離測定等のような目的を果たすために、パルス形式の光ビームが使用される場合もある。
【0003】
このように、光技術は、最新の電気通信及びデータ収集において重要な役割を果たしている。そのようなシステムにおいて使用される光学部品の例としては、発光ダイオード及びレーザのような光源又は発光源、導波路、光ファイバ、レンズ及び他の光学素子、光検出器及び他の光学センサ、感光性半導体、光変調器等を含む。
【0004】
光学部品を利用するシステムは、多くの場合、所望のタスクを達成するために、光のビームのような光エネルギーの正確な操作を必要とする。これは、2つのノード間において高速且つ低エネルギーの通信を行うために光を利用するシステムに、特に当てはまる。そうした光信号の操作には、例えば、情報を光信号の光ビーム上に符号化すること、及び光信号の光ビームを、符号化された光ビームを検出するセンサへ導くことを含む場合がある。
【発明の概要】
【0005】
添付の図面は、本明細書において記述される原理の種々の実施形態を例示し、本明細書の一部である。図示される実施形態は例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【図1】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの平面図である。
【図2】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの平面図である。
【図3】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの平面図である。
【図4】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの平面図である。
【図5】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの平面図である。
【図6】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの正面図である。
【図7】本明細書に記載する原理による、例示的な光配線を有する電子機器ラックの正面図である。
【図8】本明細書に記載する原理による、基板間光通信の例示的方法を示すフロー図である。
【図9】本明細書に記載する原理による、基板内光通信の例示的方法を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図面全体を通じて、同一の参照符号は、必ずしも同一ではないが、類似の構成要素を示す。
【0008】
上に記載したように、光ビーム、又は光ビームは、データ伝送を含む種々の目的に使用することができる。システムによっては、光ビームを光路内に導き、又は方向転換し、光路上で、その光ビームを指定された部品によって検出、又は受信することが出来るものがある。しかしながら、ラック内の基板のような、別個の部品間におけるデータの通信に光ビームを使用する場合、部品間における正確な位置合わせが重要となり、それを達成、及び維持することは、難しいことがある。さらに、そのようなシステムでは、光学的なインピーダンス、干渉、及び/又は歪みを最小限に抑えることが望ましいことがある。
【0009】
種々の電子部品を有する回路基板は、マルチボードラックに収容されることがある。場合によっては、回路基板を適切に機能させるために、ラック内の基板のある電子部品から他の電子部品へ、データ伝送が必要となる場合がある。このタスクを達成するために、導電性バックプレーンを設け、それによって、回路基板間における電子データ経路のような相互接続を実現する場合がある。しかしながら、この解決策では、データ伝送帯域幅の拡大、伝送待ち時間の短縮、及び、部品間における光伝送システムの電力低減といった利点を得ることはできない。それゆえ、種々の回路基板における部品間データ伝送、及び回路基板間における部品間データ伝送を可能にする光配線システムを提供することが望ましい場合がある。
【0010】
回路基板の部品間におけるデータ伝送を可能にする1つの光学的解決策は、プラスチック導波路を使用して、或る電子部品から、その電子部品が配置された基板の縁部へ光データを移動させ、そのデータをラックのバックプレーンにおける光導波路に結合し、そのデータを第2の基板上の別の導波路に移動させ、最後に、そのデータを第2の基板上の電子部品へ導くことを含む。この解決策は一般に、導波路製造コスト、及び導波路接合部における光学的損失の他にも、データ経路長が長く、したがって、部品間における直接的な自由空間光データ伝送に比べて待ち時間が長い。しかしながら、自由空間光データ伝送法では、多くの場合、光源と受信機との間の十分な位置合わせが難しいという問題がある。したがって、位置合わせ不良の問題が生じ難く、かつデータを必要とする場所へ光ビームを能動的に導くことが可能な、種々の回路基板における部品間データ伝送のための自由空間光配線システムを提供することが、さらに必要とされている。
【0011】
これらの目標、及び他の目標を達成するために、本明細書は、マルチボードハウジング上に配置された平行移動可能で且つ方向転換可能な光源と、マルチボードハウジング内の基板上に配置され、光源からの光ビームを受信するように構成された光変調素子と、光変調素子から変調された光ビームを受信するように構成されたセンサとを有する光配線に関連するシステム、及び方法を開示する。
【0012】
本明細書、及び添付の特許請求の範囲において、「光エネルギー」という用語は、約10ナノメートル〜500マイクロメートルの波長を有する放射エネルギーを意味する。このように定義される光エネルギーの例としては、限定はしないが、紫外光、可視光、及び赤外光が挙げられる。光エネルギーのビームは、本明細書では、「光ビーム」、又は「光ビーム」と呼ばれることがある。
【0013】
本明細書、及び添付の特許請求の範囲において、「光源」という用語は、光エネルギーを発生するデバイスを意味する。このように定義される光源の例としては、限定はしないが、発光ダイオード、レーザ、白熱電球、ランプ、及び他の発光源が挙げられる。
【0014】
本明細書、及び添付の特許請求の範囲において、「光配線」という用語は、光ビームが伝搬する光路の種々の部分を連結する部品を広く意味する。光配線は、光ビームが、光ビームを受信するように構成された光学部品に入射し、又はその光学部品に到達するように、その光ビームを誘導し、又は方向転換することができる。したがって、適当な光配線を使用すれば、光路の長さや形状が特定の用途に適合するように、光路を構成することができる。
【0015】
本明細書、及び添付の特許請求の範囲において、「アクチュエータ」という用語は、物体に機械的動作、すなわち運動をさせる装置を意味する。このように定義されるアクチュエータの例としては、限定はしないが、電気モータ、圧電デバイス、液圧アーム、微小電気機械(MEMS)デバイス、及びばねが挙げられる。
【0016】
本明細書、及び添付の特許請求の範囲において、「平行移動可能」という用語は、一つの平面内で移動、または平行移動させることが可能な部品を意味する。この例としては、少なくとも2つの次元において制御される運動が挙げられる。「方向転換可能」という用語は、平行移動させることができ、且つ部品が平行移動する平面に対する部品の角度を調節するために、選択的に傾けることが可能な部品を意味する。
【0017】
以下の説明では、本システム、及び方法を十分に理解してもらうために、説明の都合上、多数の具体的な細部が記載される。しかしながら、本システム、及び方法が、それらの具体的な細部を使用せずに実施することも可能であることは、当業者には明らかであろう。本明細書において、「一実施形態」、「一実施例」、又は他の類似の語の使用は、その実施形態、又は実施例に関連して説明された特定の機能、構造、又は特性が、少なくともその一つの実施形態には含まれるが、必ずしも他の実施形態に含まれるとは限らないことを意味する。本明細書中の種々の場所における「一実施形態において」という文言、又は類似の文言は、必ずしも全てが同じ実施形態を指しているとは限らない。
【0018】
次に、本明細書において開示される原理を、例示的な光配線、及び例示的な光配線を使用する例示的方法に関連して説明する。
【0019】
例示的な光配線
ここで図1を参照すると、例示的な光配線を有する例示的な電子機器ラック100の平面図が示されている。例示的な電子機器ラック100は、複数のパネル105、110、115、120を含み、これらのパネルは複数の回路基板、たとえば第1の回路基板145、第2の回路基板150、及び第3の回路基板155を物理的に収容するように構成される。この図は、ラック100のフロントパネル105、サイドパネル115、120、及びバックパネル110を示している。本実施形態のラック100は、トップパネル、及びボトムパネル(図示せず)をさらに有することもある。回路基板をラックに挿入できるようにするために、パネル105、110、115、120のうちのいずれか、又は全ては取り外し可能に構成され、特にフロントパネル105、及び/又はバックパネル110は、取外し可能に構成される場合がある。それらのパネルはブラケット165、170、175、180、185,190を備え、ブラケットは、回路基板145、150、155の片面又は両面と係合し、回路基板145、150、155をラック100にしっかりと固定するとともに、基板145、150、155に対し、電気的な配線を提供する働きをする。この電気的な配線によって、主に、基板145、150、155への電力の供給が可能となる。
【0020】
回路基板145、150、155は、プロセッサチップ、及びメモリモジュールのような種々の電子部品を有し、部品によっては、部品の所望の機能を実現するために、他の電子部品との間の通信を必要とするものがある。この実施例では、例示的な光配線を通して、第1の基板145の種々の部品から第2の基板160の種々の部品へのデータ伝送が行われる。
【0021】
例示的な光配線は、電子機器ラック100のサイドパネル120上に配置された平行移動可能で且つ方向転換可能な光源125を備える。光源は、図1に矢印で示すようにサイドパネル120に沿って平行移動させることができ、また、ビームステアリングのために傾けることができ、さらに、第1の基板145上に配置された選択的に透過性又は反射性の変調素子135へ向けて、光ビーム130を放射するように構成される。本実施形態の第1の基板145は開口部140を備え、光ビーム130は、開口部140を通過して変調素子135へと伝搬する。
【0022】
変調素子135は選択的に透過性、又は反射性である。すなわち、変調素子134は、制御により、光源125からの光を透過する状態と、その光を反射する状態のいずれかの状態にすることができる。実施例によっては、変調素子135が、アクチュエータ、及び不透明部材を含み、不透明部材が、アクチュエータによって光ビームに出入りするように動かされ、光ビームを選択的に反射又は遮断し、データをビーム上に変調する場合がある。他の実施例として、変調素子135は、光ビームの経路上に配置され、その光学特性が、光ビームを透過、または遮断するように選択的に変更され、データをビーム上に変調する場合がある。換言すれば、光ビーム135に対するデータの符号化は、変調素子135の光学的な透過率、又は反射率を選択的に変更し、それによって変調素子135から発せられる光ビーム130の強度、又は輝度を選択的に変更することにより、行うことができる。このように、光ビーム130が選択的に変調素子135を通過し、または変調素子135によって反射されるようにすることにより、データを光ビーム130に符号化することができる。
【0023】
光受信機160は、第2の基板150上に配置され、変調素子135と実質的に位置合わせされる。光受信機160は、変調素子135から放射される変調された光ビーム130を受信し、光ビーム130に符号化された情報を復号するように構成される。
【0024】
光受信機160は、光ビーム130の1つ又は複数の態様を表す電気信号を出力するように構成される場合がある。たとえば、光受信機160は、受信した光ビームに符号化、すなわち変調されたデータを保持するデータ信号を生成することができる。このようにして、第1の基板145の部品から伝送されるデータは、第2の基板150の部品によって受信され、使用される場合がある。
【0025】
実施形態によっては、光受信機160は、1つ又は複数のフォトダイオードを含む場合がある。他の実施形態として、光受信機160は、限定はしないが、1つ又は複数の導波路、光ファイバ材料、光ケーブル、光学センサ、レンズ、半導体、及びそれらの組み合わせを含む場合がある。
【0026】
本実施形態では、光受信機160は、第2の基板150の片面に配置され、変調素子135からの光ビーム130を直接受信できるように、変調素子135と実質的に位置合わせされる。実施形態によっては、光ビームは、光受信機160に到達する前に、第2の基板150に形成された開口部を通過する場合がある。他の実施形態では、光ビーム130は、ミラー又はレンズのようなさらに別の光配線、及び/又は他の光学装置を使用して方向転換され、あるいは、さらに別の操作及び/又は角度調節を受け、変調されたビームを1つ又は別のターゲット受信機へ伝送する場合がある。
【0027】
光源125は、光源125を電子機器ラック100のサイドパネル120に沿って平行移動させることにより、光源125を変調素子135に対して実質的に位置合わせするように構成されたアクチュエータ195を備える場合がある。種々の実施形態において、アクチュエータ195は、サイドパネル120によって表される平面に対する光源125の位置、又は角度を調節することができるように構成される場合がある。変調素子135に対する光源125の最適な位置合わせを実現し、実施形態によっては、光受信機160との間の最適な位置合わせをさらに実現するために、変調素子、及び/又は光受信機160からの読み値は、アクチュエータと共に、フィードバックループにおいて使用される場合がある。
【0028】
実施形態によっては、図示した光源125に類似する複数の光源が、平行移動可能で且つ方向転換可能なアクチュエータ上に配置され、アクチュエータは、電子機器ラック100のサイドパネル120上に配置され、複数の光ビームを複数の変調素子に向けて放射するように構成され、さらに、該複数の変調素子が、データを光ビームに対して符号化し、該ビームを対応する複数の光受信機へ伝送する場合がある。変調素子、及び光受信機はそれぞれ、具体的なデータ通信要件に従って、異なる回路基板145、150、155上に配置される場合がある。
【0029】
さらに、実施形態によっては、光源125、変調素子135、及び光受信機160が、回路基板145、150、155の縁部に配置され、ある回路基板から他の回路基板へ光ビーム130を伝送するために、中間回路基板開口部140を設ける必要はない場合もある。
【0030】
次に、図2を参照すると、さらに別の例示的な電子機器ラック200の側断面図が示されている。例示的な電子機器ラック200は、第1のサイドパネル209と、2つのフロント及びバックパネル201、202と、第2のサイドパネル210とを有し、複数の回路基板、たとえば、第1の回路基板203、第2の回路基板204、第3の回路基板205、第4の回路基板206、第5の回路基板207及び第6の回路基板208を収容するように構成される。
【0031】
図1の実施例と同様に、回路基板203、204、205、206、207、208はそれぞれ、種々の電子部品を支持し、そのうちのいくつかは、所望の機能を実施するために、他の電子部品との間の通信を必要とする場合がある。本実施例では、第3の基板205の部品から第6の基板208の部品へ向けて、例示的な光配線を通じてデータ伝送が行われる。
【0032】
例示的な光配線は、例示的なラック200の第2のサイドパネル210上に配置された平行移動可能で且つ方向転換可能な光源215を含む。光源215は、第3の基板205上の選択的に透過性、又は反射性の変調素子220によって受信される光ビーム217を生成するように構成される。第3の基板205の電子部品は、変調素子220の透過率、又は反射率を選択的に変更し、第6の基板208へ伝送される光ビーム217にデータを符号化することによって、光ビーム217を選択的に操作する。その後、変調された光ビーム217は、本明細書の原理に従って、第6の基板208上の光受信機223によって受信され、復号される。
【0033】
第1の回路基板203、第2の回路基板204、及び第3の回路基板205は、平行移動可能な光源215と選択的に透過性又は反射性の変調素子220との間に、実質的に位置合わせされた開口部216、218、219をそれぞれ有する。平行移動可能で且つ方向転換可能な光源215は、光源215を変調素子220及び中間の回路基板開口部216、218、219に対して実質的に位置合わせするために、光源215を選択的に平行移動させ、又は傾けるアクチュエータを備える場合がある。上述のように、変調素子220、及び/又は光受信機223に対する光源の最適な位置合わせを実現するために、変調素子220及び/又は光受信機223からのフィードバックが、アクチュエータと共に使用される場合がある。
【0034】
第4の回路基板206、及び第5の回路基板207に形成された開口部221、222は、選択的に透過性又は反射性の変調素子220と、光受信機223との間に存在し、それらに対して実質的に位置合わせされる。本実施形態では、第5の回路基板207に形成される開口部222は、光受信機223に対する光ビーム217の最適な焦点合わせを可能とするように構成されたレンズを備える。
【0035】
次に、図3を参照すると、さらに別の例示的な電子機器ラック300の側断面図が示されている。例示的な電子機器ラック300は、サイドパネル309と、フロントパネル301及びバックパネル302と、第2のサイドパネル310とを有し、複数の回路基板、たとえば、第1の回路基板303、第2の回路基板304、第3の回路基板305、第4の回路基板306、第5の回路基板307、及び第6の回路基板308を収容するように構成される。
【0036】
上記の例において説明したように、回路基板303、304、305、306、307、308はそれぞれ、種々の電子部品を支持し、そのうちのいくつかは、所望の機能を実施するために、同じ基板上、又は別の基板上にある他の電子部品との間の通信を必要とすることがある。本実施例では、第2の回路基板304と第3の回路基板305との間、第4の回路基板306と第5の回路基板307との間、及び第6の回路基板308と第4の回路基板306との間でデータ伝送が行われる。
【0037】
第1の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源315、及び第2の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源317は、ラック300の第1のサイドパネル310上に配置され、第3の方向転換可能な光源333は、ラック300の第2のサイドパネル309上に配置される。各光源315、317、333は、対応するパネルに沿って平行移動させることができ、及び/又はその角度を調節することができる。各光源315、317、333はアクチュエータを備え、アクチュエータは、光源を平行移動させ、及び/又は傾けることによって、本明細書の原理に従って、光源315、317、333をそれぞれ対応する選択的に透過性の変調素子327、331、337に対して実質的に位置合わせするように構成される。
【0038】
図示の例において、本明細書の原理によれば、第1の光源315は、光ビーム321を第1の選択的に透過性又は反射性の変調素子327に向けて放射するように構成され、変調素子327は、第2の回路基板304からのデータを光ビーム321に符号化する。光ビーム321は、第1の回路基板303、及び第2の回路基板304に形成された開口部318、324を通じて、第1の選択的に透過性又は反射性の変調素子327へ伝送される。開口部318、324は、第1の光源315、及び第1の変調素子327に対して実質的に位置合わせされる。変調された光ビーム321は、選択的に透過性又は反射性の変調素子327から第3の回路基板305上の第1の光受信機328へ伝送される。
【0039】
本明細書の原理によれば、第2の光源317は、光ビーム323を第2の選択的に透過性又は反射性の変調素子331に向けて放射するように構成され、変調素子331は、第4の回路基板306からのデータを光ビーム323に符号化する。光ビーム323は、第1の回路基板303、第2の回路基板304、第3の回路基板305、及び第4の回路基板306に形成された開口部320、326、329、330を通じて、第2の選択的に透過性又は反射性の変調素子331へ伝送される。開口部320、326、329、330は、第2の光源317、及び第2の変調素子331に対して実質的に位置合わせされる。第3の回路基板305に形成される開口部329は、光ビーム323を第2の変調素子331に対して焦点合わせするためのレンズを備える。変調された光ビーム323は、選択的に透過性又は反射性の変調素子331から第5の回路基板307上の第2の光受信機332へ透過され、又は反射される。
【0040】
本明細書の原理によれば、第3の光源333は、光ビーム334を第3の選択的に透過性又は反射性の変調素子337に向けて放射するように構成され、変調素子337は、第6の回路基板308からのデータを光ビーム334に符号化する。光ビーム334は、第6の回路基板308に形成された開口部335を通じて、第3の選択的に透過性又は反射性の変調素子337へ伝送される。開口部335は、第3の光源333、及び第3の変調素子337に対して実質的に位置合わせされる。変調された光ビーム334は、選択的に透過性又は反射性の変調素子337から第5の回路基板307に形成された開口部を通じて第4の回路基板306上の第3の光受信機336へ透過され、又は反射される。
【0041】
次に、図4を参照すると、電子機器ラック400のさらに別の例示的な実施形態の側断面図が示されている。例示的なラック400は、第1のサイドパネル408と、フロントパネル405及びバックパネル407と、第2のサイドパネル406とを備え、複数の回路基板、たとえば、第1の回路基板409、第2の回路基板410、及び第3の回路基板411を収容するように構成される。第1の回路基板409、及び第2の回路基板410はいずれも、基板内通信のための例示的な光配線システム420、421を備える。回路基板409、410上の個々の部品間の光通信は、一部の従来の基板内通信方法に比べてはるかに高い速度、広い帯域幅、及び少ない電力使用で達成することができる。
【0042】
第1の回路基板409の例示的な光配線システム420において、第1の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源412は、バックパネル407上に配置され、光ビーム413を第1の変調素子414へ向けて放射するように構成される。光源412は、バックパネル407に対して平行移動可能で且つ方向転換可能であり、光ビーム413を第1の変調素子414に対して実質的に位置合わせするアクチュエータを備える場合がある。第1の変調素子414は、データを光ビーム413に符号化し、変調された光ビーム413を第1の光受信機415へ伝送するように構成される。第1の光受信機415は、変調された光ビーム413を受信し、その中に符号化されたデータを復号する。
【0043】
第2の回路基板410の例示的な光配線システム421において、第2の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源416は、フロントパネル405上に配置され、光ビーム417を第2の変調素子418へ向けて放射するように構成される。光源416は、フロントパネル405に対して平行移動可能で且つ方向転換可能であり、光ビーム417を第2の変調素子418に対して実質的に位置合わせするアクチュエータを備える場合がある。第2の変調素子418は、データを光ビーム417に符号化し、変調された光ビーム417を第2の光受信機419へ伝送するように構成される。第2の光受信機419は、変調された光ビーム417を受信し、その中に符号化されたデータを復号する。
【0044】
次に、図5を参照すると、さらに別の例示的な電子機器ラック500の平面断面図が示されている。例示的な電子機器ラック500は、第1のサイドパネル504と、フロントパネル505及びバックパネル507と、第2のサイドパネル506とを有し、複数の回路基板、たとえば、第1の回路基板508、第2の回路基板509、第3の回路基板510、及び第4の回路基板511を収容するように構成される。
【0045】
電子機器ラック500は、基板間データ伝送及び基板内データ伝送の双方を可能にする光配線システムを備える。本明細書の原理によれば、第1の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源512、第2の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源514、第3の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源515、及び第4の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源517が設けられる。これらの光源512、514、515、517は、対応する第1の光ビーム518、第2の光ビーム520、第3の光ビーム521、及び第4の光ビーム523を、第1の回路基板508に形成された第1の開口部524、第2の開口部528、第3の開口部529、及び第4の開口部534を通じて、第1の選択的に透過性又は反射性の変調素子525、第2の選択的に透過性又は反射性の変調素子527、第3の選択的に透過性又は反射性の変調素子530、及び第4の選択的に透過性又は反射性の変調素子533へ向けて放射する。変調素子525、527、530、533によってデータを符号化した後、光ビーム518、520、521、523は、変調素子525、527、530、533から第3の回路基板510上の第1の光受信機537、第2の光受信機538、第3の光受信機541、及び第4の光受信機542へ伝送される。
【0046】
本明細書の原理による第5の平行移動可能で且つ方向転換可能な光源543は、フロントパネル505上に配置され、光ビーム544を第5の選択的に透過性又は反射性の変調素子545へ伝送するように構成される。データは第5の変調素子545によって光ビーム544に符号化され、その後、光ビーム544はミラー546によって(又は反射性変調器によって)、第4の回路基板511上の第5の光受信機547に向けて反射され、又は方向転換され、第4の回路基板511上で復調される。
【0047】
本明細書の原理による第6の平行移動可能な光源548は、ラック500のバックパネル507上に配置され、光ビーム549を第6の選択的に透過性又は反射性の変調素子550へ伝送するように構成される。第6の変調素子550によってデータが光ビーム549に対して符号化されると、その光ビーム549は、変調素子550から光ビーム549の進行によって示される方向に離れた位置にある第6の光受信機551によって受信され、復調される。
【0048】
次に、図6を参照すると、さらに別の例示的な電子機器ラック600の正面図が示されている。例示的なトップパネル610、サイドパネル605、615及びボトムパネル620が示されている。例示的な電子機器ラック600は、20枚までの回路基板を収容するように構成され、回路基板を摺動させ、ラック600内の4つの層に出し入れすることができる。この例では、例示的な電子機器ラック600は、16枚の回路基板621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637を収容する。
【0049】
例示的な電子機器ラック600は、本明細書に記載する原理による光配線を備え、4つの層のそれぞれの上に積重ねられた回路基板624、626、628、629の間において、垂直方向に光通信をすることが出来る。光配線は、光ビーム639を放射するように構成された光源638を含む。第1の光デバイス640、第2の光デバイス642、第3の光デバイス644、及び第4の光デバイス646はそれぞれ、第1の回路基板624、第2の回路基板626、第3の回路基板628、及び第4の回路基板629上に配置される。光デバイス640、642、644、646は、ラック600の枠内の光学部品又は対応する開口部641、643、645間に選択的に配置され、選択的に、データを光ビーム639に変調し、又は光ビーム639を受信し、復号することができる。
【0050】
本実施例では、第4の回路基板629にデータを伝送する第1の回路基板624が示されており、それゆえ、第1の光デバイス640は、光源638と第1の開口部641との間の位置に配置される。第1の光デバイス640は、第1の回路基板624からのデータで光ビーム639を変調するように構成される。光ビームは、第1の開口部641、第2の開口部643、及び第3の開口部645を通して第4の光デバイス646へ伝送される。第4の光デバイス646は、光ビーム639を受信し、その中に符号化されてたデータを復号するように構成される。
【0051】
他の実施形態では、データ伝送要件に従って、光ビーム639の経路上に、光デバイス640、642、644、646の異なる組み合わせが選択的に配置される場合がある。
【0052】
本実施例では、光デバイス640、642、644、646はそれぞれ、光変調器又は光受信機として機能するように再構成される場合がある。このように、個々の回路基板が置き換えられ、又はラック内の異なる場所に動かされるため、光通信におけるより大きな自由度が得られる。
【0053】
他の実施形態では、各基板624、626、628、629上に、別個の光変調器及び光受信機が存在し、同様の形で、光ビーム639の経路上に選択的に配置される場合がある。さらに、本明細書に記載する原理によれば、さらに別の光配線、及び光受信機を使用し、電子機器ラック600内の3つの次元の全てについて光ビーム639を操作する場合がある。
【0054】
さらに、実施形態によっては、実質的に位置合わせされた開口部を有する回路基板のシステムの両側に別個の光源を設けることによって、双方向光通信を実現する場合がある。データ伝送の方向、及びデータを伝送する回路基板によって、平行移動可能な片方向性又は双方向性の光デバイスが、開口部の上に選択的に配置される場合がある。
【0055】
次に、図7を参照すると、さらに別の例示的な電子機器ラック700の正面図が示されている。例示的なラック700は、先行する図において示されるラック600(図6)に類似している。したがって、例示的なラック700は、第1の回路基板624、第2の回路基板626、第3の回路基板628、及び第4の回路基板629上にそれぞれ配置される第1の光デバイス740、第2の光デバイス742、第3の光デバイス744、及び第4の光デバイス746を備える。
【0056】
本実施例の光デバイス740、742、744、746は、光源738からの複数の光ビーム739、747を選択的に通過させ、変調し、又は受信するように構成される。このようにして、複数の光ビーム739、747から、種々の基板624、626、628、629において情報を符号化することができ、種々の基板624、626、628、629において検出することができる。本実施例では、第1の光ビーム739は第1の回路基板624において第1の光デバイス740によって変調され、第1の開口部741、第2の光デバイス742、第2の開口部743、第3の光デバイス744、及び第3の開口部745を通して伝送された後、第4の回路基板629上の第4の光デバイス746によって受信され、復調される。
【0057】
同様に、光源738からの第2の光ビーム747は、第1の回路基板624上の第1の光デバイスにおいて変調され、第1の開口部741、第2の光デバイス742、及び第2の開口部743を通して伝送される。第2の光ビーム747は、第3の回路基板628上の第3の光デバイス744によって受信され、復号される。
【0058】
当業者には明らかであるように、本明細書に記載する構成は例示にすぎない。本明細書に記載する原理を用いて、特定の用途に最も適合するように、異なる回路基板又は回路基板部品間に任意の数の光学的なデータ経路を実現することができる。
【0059】
例示的な方法
次に、図8を参照すると、本明細書の原理による基板間光通信の例示的な方法800を示すフロー図が示されている。本方法800は、回路基板ハウジング上に平行移動可能で且つ方向転換可能な光源を設けること(ステップ805)、及び光源を平行移動させ、又は傾けて、第1の回路基板上に配置される選択的に透過性又は反射性の変調素子に対する光学的な位置合わせを行うこと(ステップ810)を含む。
【0060】
光源からの光ビームを変調素子において受信し(ステップ815)、変調素子の光透過率又は反射率を選択的に変更し(ステップ820)、光ビーム上にデータを符号化する。その後、変調された光ビームを第2の基板上の光受信機へ伝送し、又は反射する(ステップ825)。本方法800は、符号化されたビームを光受信機において復調すること、及び該光受信機から、光ビーム上に符号化されたデータを表すデジタル信号又はアナログ信号を出力することをさらに含む場合がある。実施形態によっては、光受信機からのフィードバックを用いて、光源が変調素子に対して光学的に位置合わせされた状態にある時を求める場合がある。さらに、実施形態によっては、複数の光源から複数の選択的に透過性又は反射性の変調素子へ、及び対応する複数の光受信機へ、複数の光ビームを伝送する場合がある。
【0061】
次に、図9を参照すると、本明細書の原理による基板内光通信の例示的な方法800を示すフロー図が示されている。本方法900は、回路基板ハウジング上に平行移動可能で且つ方向転換可能な光源を設けること(ステップ905)、及び光源を平行移動させ、及び/又は傾けて、回路基板ハウジング内の回路基板上に配置された選択的に透過性又は反射性の変調素子に対する最適な位置合わせを行うこと(ステップ910)を含む。
【0062】
光源からの光ビームを変調素子において受信し(ステップ915)、変調素子の光透過率又は反射率を選択的に変更して(ステップ920)、データを光ビーム上に符号化する。その後、変調された光ビームを光受信機に伝送する。光受信機は、光ビームの方向において回路基板上の変調器から離れた位置にある。ここでも、実施形態によっては、光受信機からのフィードバックを使用して、光源が変調素子に対して光学的に位置合わせされた状態にある時を求めることができる。さらに、実施形態によっては、複数の光源から複数の選択的に透過性の変調素子へ、及び対応する複数の光受信機へ複数の光ビームを伝送する場合がある。
【0063】
上記の説明は、記載する原理の実施形態、及び実施例を例示し、説明するためだけに提示している。この説明は、網羅的であることも、それらの原理を開示したものと全く同じ形に限定することも、意図していない。上記の教示に鑑みて、多数の変更及び変形が可能である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光配線であって、
平行移動可能な光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)と、
回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)上に配置され、前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)からの光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を受信するように構成される光変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)と、
回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)上に配置され、前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)から変調された光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を受信するように構成される光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)とを備える、光配線。
【請求項2】
前記平行移動可能な光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)は、該光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)を前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)に対して実質的に位置合わせするように構成されたアクチュエータ(195)を備える、請求項1に記載の光配線。
【請求項3】
前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)は方向転換可能であり、該光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)を前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)に対して実質的に位置合わせするように構成されるアクチュエータ(195)を備える、請求項1に記載の光配線。
【請求項4】
前記光変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)は、選択的に透過性の光デバイス、選択的に光を遮断する光デバイス、及びそれらの組み合わせから成る一群から選択される、請求項1に記載の光配線。
【請求項5】
前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)は、複数の光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)へ向けて複数の光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を放射するように構成される、請求項1に記載の光配線。
【請求項6】
前記光変調器(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)は第1の回路基板(145、203、303、409、508、621)上にあり、前記光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)は第2の回路基板(150、204、304、410、509、623)上に配置される、請求項1に記載の光配線。
【請求項7】
デバイスであって、
平行なパネル(105、110、115、120、201、202、209、210、301、302、309、310、405、406、407、408、504、505、506、507、605、610、615、620)間に収容される複数の回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)と、
前記パネル(105、110、115、120、201、202、209、210、301、302、309、310、405、406、407、408、504、505、506、507、605、610、615、620)のうちの少なくとも1つの上に配置される少なくとも1つの平行移動可能な光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)と、
前記回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)のうちの少なくとも1つの上に配置され、前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)から光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を受信するように構成される変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)と、
前記回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)のうちの少なくとも1つの上に配置され、前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)から変調された光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を受信するように構成される光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)とを備える、デバイス。
【請求項8】
前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)は、選択的に透過性の光変調素子、選択的に反射性の光変調素子、及びそれらの組み合わせから成る一群から選択される、請求項9に記載のデバイス。
【請求項9】
前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)は、中間の回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)に形成された開口部(140、216、218、219、221、222、318、320、324、326、329、330、335、524、528、529、534、641、643、645、741、743、745)、中間の回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)の外縁、及びそれらの組み合わせから成る一群から選択される経路を通じて、前記光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を伝送するように構成される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項10】
前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)は、複数の光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)に向けて複数の光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を放射するように構成される、請求項7に記載のデバイス。
【請求項11】
光通信の方法であって、該方法は、電子アクチュエータ(195)を用いて光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)を動かし、該光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)からの光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)が、回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)上に配置された変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)に対して位置合わせされるようにすることを含み、
前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)は、前記光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)を光学的に結合された光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)へ選択的に伝送し、データを前記光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)に符号化し、該光ビームが、前記光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)によって受信され、検出される、光通信の方法。
【請求項12】
前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)の角度を調節することによって前記光源(125、215、315、317、333、412、416、512、514、515、517、638、738)を方向転換し、前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)及び前記光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)に対する最適な位置合わせを実現することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
異なる回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)上に前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)及び前記光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)を配置することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項14】
共通の回路基板(145、150、155、203、204、205、206、207、208、300、303、304、305、306、307、308、409、410、411、508、509、510、511、621、623、624、625、626、627、628、629、630、631、632、633、634、635、636、637)上に前記変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)及び前記光受信機(160、223、328、332、336、415、419、537、538、541、542、547、551)を配置することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記光ビーム(130、217、321、323、334、413、417、518、520、521、523、544、549、679、739、747)の異なる部分を異なる変調素子(135、220、327、331、337、414、418、525、527、530、533、545、550)を用いて変調することをさらに含む、請求項11に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2010−530670(P2010−530670A)
【公表日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−512153(P2010−512153)
【出願日】平成20年6月4日(2008.6.4)
【国際出願番号】PCT/US2008/007067
【国際公開番号】WO2008/153894
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(503003854)ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. (1,145)
【Fターム(参考)】