説明

光電子デバイス配列

光電子デバイス配列が、それぞれは光電子デバイスを囲み、少なくとも1列に位置決めされている複数のパッケージを含む。各パッケージは、少なくとも1つの隣接するパッケージに重なり、密封可能である。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
光電子デバイスは一般に、発光デバイスおよび光起電デバイスを含む。一般にこれらのデバイスは、前面電極および背面電極と呼ばれることがあり、通常、そのうちの少なくとも1つが透明な2つの電極間に挟まれた活性層を含む。活性層は通常、1つまたは複数の半導体材料を含む。発光デバイス、例えば有機発光ダイオード(OLED)デバイスでは、2つの電極間に印加された電圧により、電流が活性層を通って流れる。その電流により、活性層は光を放出する。光起電デバイス、例えば太陽電池では、活性層は、光からエネルギーを吸収し、それを電気エネルギーに変換し、その電気エネルギーは2つの電極間に何らかの特徴的な電圧で電流の流れをもたらす。
【0002】
光は、OLEDデバイスの電極のうちの少なくとも1つを通して透過される。適切な透明電極の設計には、面内電気伝導がもたらされること(より厚い層の材料が有利である)、およびその厚さを通して光透過がもたらされること(より薄い層が有利である)が必要である。電極設計におけるこれらの相反する制約を解決するために、個々の光放出領域(ピクセル)の大きさを制限すること、したがって、電極の面内を横方向に流れている電流の量を制限することが好ましい。電流が低い場合、電極における抵抗損失は低く、その結果得られるデバイスは効率的である。あるケースでは、ピクセルは、その周囲を画定する未点灯ラインによって画定され、電流は、これらの領域にバスで運ばれる。別のケースでは、ピクセルは、その周囲を画定する点によって画定可能であり、電流は、これらの点における電極(複数可)にバスで運ばれる。いずれのケースでも、未点灯領域により、普通なら均一に見えるOLEDが妨げられる。電流の流れの方向におけるピクセルの通常の最大寸法は、過度な損失前では約1cmであり、結果的に均一に見えないことになる。この問題を解決する手法には、未点灯領域を非常に小さくすること(製造プロセスの複雑さを高める)、またはそれらの領域を拡散薄膜を用いて覆うこと(効率性を低下させ、費用を増大させる)が含まれる。したがって、未点灯領域の発現を少なくすることが望ましく、その結果、大きい途切れることのないエリアの光が生成可能である。より一般的には、個々のピクセルから大きい配列の点灯エリアを構成しながら、設計の柔軟性をもたらすことが望ましい。したがって、任意の規則配列パターンまたは不規則配列パターンでピクセルを構成し、互いに異なる大きさ、形状、カラーおよび輝度、ならびに間隔のピクセルを導入し、またその配列における個々のピクセルを置き換えることができることも望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−251981号公報
【発明の概要】
【0004】
簡潔には、一態様では、本発明は、少なくとも1列に位置決めされ、それぞれが光電子デバイスを囲んだ複数のパッケージを含む配列に関し、それぞれのパッケージは、少なくとも1つの隣接するパッケージに重なる。各パッケージは、電気活性エリアを画定するエッジシールゾーンを含むことが可能であり、エッジシールゾーンの少なくとも一部分は透明であり、各列における第1のパッケージの電気活性エリアには、隣接するパッケージのエッジシールゾーンの透明部分が重なり、各列における第1のパッケージ以外の各パッケージのエッジシールゾーンの透明部分は、隣接するパッケージの電気活性エリアに重なり、適宜、複数のパッケージ済み光電子デバイスが、連続する光放出エリアを形成するように構成される。いくつかの実施形態では、各パッケージのエッジシールゾーンの一部分は不透明であり、列における各パッケージの電気活性エリアは、隣接するパッケージのエッジシールゾーンの不透明部分に重なる。パッケージは、密封可能である。
【0005】
別の態様では、本発明は、電気活性エリアを画定するエッジシールゾーンを含む光電子デバイスを囲んだパッケージに関する。エッジシールゾーンの少なくとも一部分は透明であり、エッジシールゾーンの一部分は不透明であり、エッジシールゾーンの不透明部分は、光電子デバイスのアノードとカソードとを外部電源に複数の端子を介して接続するように構成されている導電性層を含む。適宜、電気的絶縁層が、エッジシールゾーンの不透明部分のアノードと導電性層との間に配置され、アノードをカソードから電気的に絶縁するように構成されている。いくつかの実施形態では、カソードおよびアノードは、エッジシールゾーンの不透明部分を通って延びる。パッケージは、密封可能である。
【0006】
さらなる別の態様では、本発明は、透明な導電性酸化物、具体的には、インジウムスズ酸化物を含むパターニングされていない電極を有する光電子デバイスに関する。デバイスは、パターニングされていない電極上に直接配置され、パターニングされていない電極および電源と電気的に連通しているように構成された金属化層をさらに含むことが可能である。
【0007】
本発明のこれらならびに他の特徴、態様、および利点は、添付の図面全体を通してその中で同様の符号が同様の部分を示すそれらの図面を参照して、以下の詳細な説明を読むと、より理解されることになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の配列で使用するためのパッケージの断面図である。
【図2A】本発明の照明配列で使用されるパッケージの層を通した横断面図である。
【図2B】本発明の照明配列で使用されるパッケージの層を通した横断面図である。
【図3】重なり合うパッケージ済み光電子デバイスを示す本発明による配列の概略図である。
【図4】互いに直角に配向されたパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図5】エッジシールゾーンの不透明部分が線状に位置合わせされた状態で配向された単一列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図6】エッジシールゾーンの不透明部分が線状に位置合わせされた状態で配向された2列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図7】エッジシールゾーンの不透明部分が線状に位置合わせされた状態で配向された単一列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図8】エッジシールゾーンの不透明部分が線状に位置合わせされた状態で配向された2列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図9】エッジシールゾーンの2つの不透明部分を有するパッケージの概略図である。
【図10】エッジシールゾーンの不透明部分が平行に位置合わせされた状態で配向された単一列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【図11】エッジシールゾーンの不透明部分が平行に位置合わせされた状態で配向された2列のパッケージ済み光電子デバイスを有する本発明による配列の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1は、本発明の照明配列で使用するのに適している光電子デバイスパッケージ10の断面図であり、第1のバリア層110、第1の電極120、電気活性層(複数可)130、第2の電極140、任意選択の基板150、および第2のバリア層160を示す。基板150が存在しない実施形態では、第2の電極140は、第2のバリア層160上に直接配置されてもよい。接着層170が、第1のバリア層110と第1の電極120との間に配置され、第1のバリア層110と第2のバリア層160との間にエッジシールゾーン180が形成される。いくつかの実施形態では、第2の電極140は、基板150と同一の範囲にわたっていてもよく、接着層170は、第2の電極140上に部分的に配置されてもよく、エッジシールゾーン180が形成される。他の実施形態では、基板150は、層160および180と同一の範囲にわたっていてもよい。エッジシールゾーンの幾何学的形状は、水および酸素の侵入を最小限に抑えるように設計されており、第1のバリア層110と第2のバリア層160との間の結合を形成する接着層170は、薄く、広く、したがって、好ましい幾何学的形状をもたらす。接着層170の接着材料は、基板とバックシートとの間に強力な結合をもたらし、湿気および酸素の侵入に対して比較的不浸透性であるように選択される。接着剤は、湿気を含まず、化学的に不活性であり、したがって、デバイス、具体的には電極を形成する材料および電気活性層の材料を劣化させない。接着剤170は、光放出領域を越えてエッジシールゾーン180に延びる範囲まで透明であるべきである。透明熱可塑性物質、感圧接着剤、アクリル、ならびに熱硬化性のエポキシおよびウレタンを含む広範な接着剤が適している可能性が高い。例えば、低コストの材料および処理は、バリア層に予め付着、次いで乾燥可能な分散剤として提供されるRohm & Haas Adcote 37T77などのヒートシール材料を選択することによって可能である。次いで、OLEDデバイスに対するバリア層のラミネート加工は、例えば、連続的なロールによるラミネート加工プロセスにおいて、熱および圧力を緩和するためにわずかな露出により完了可能である。任意選択の接着層190は、基板150が存在する場合、第2の電極140と第2のバリア層160との間に配置される。
【0010】
基板150と、第1のバリア層110および第2のバリア層160とは、不透明であっても、または透明であってもよいが、デバイスの少なくとも1つの面、すなわち、第1のバリア層110あるいは基板150および/または第2のバリア層160は、デバイス10によって放出または吸収される光が電気活性層(複数可)130から、または電気活性層(複数可)130に通過できるように透明である。一例では、基板150は、透明であり、ガラス、またはポリエステル(PET、PEN)などのプラスチックから成る。バリア層はそれぞれ、湿気および酸素に対して比較的不浸透性であり、バリア層として使用するのに適している透明材料は、例えば、General Electric Companyに譲渡された米国特許第7,015,640号、米国特許第7,154,220号、および米国特許第7,397,183号に記載されているガラスおよび超高バリア(UHB)薄膜を含む。金属箔は、不透明なバリア層に適している。第2の電極140は、カソード、またはアノードのいずれかであってもよく、いくつかの実施形態では、第2の電極140はアノードである。具体的には、第2の電極140は、インジウムスズ酸化物(ITO)から成るアノードであってもよい。電気活性層(複数可)130は、(OLEDデバイスの場合)光を放出するように、または(PVデバイスの場合)光を吸収するように集合的に作用する1つまたは複数の層であり、正孔および電子注入層、正孔および電子輸送層、ならびに放出層を含むことが可能である。真空および非真空のプロセスを含む層の様々な堆積手段は、当技術分野において知られている。OLEDデバイスおよびPVデバイスにおいて使用するのに適している材料、ならびにそのようなデバイスを製造するための方法はよく知られており、ここでは詳細に述べない。
【0011】
図2Aは、本発明の照明配列において使用するのに適しているパッケージ20の電気活性層を通る横断面図であり、絶縁層201と、電気活性エリア210と、エリア210の下にあり、電極、基板、接着層(複数可)、および/またはバリア層(複数可)を含む露出層250とを示す。特定の実施形態では、電極はアノードであり、より具体的には、アノードはITOから成る。電気活性エリア210は、第2の電極と、下にある層に加えて電極間に挟まれた電気活性層とを含む。デバイス20は、単一のピクセル、すなわち、単一の光放出面として示されているが、複数のより小さいピクセルを含んでもよい。絶縁層201は、典型的には薄く、電気活性エリア210とほぼ同じ厚さであり、電気活性エリア210との境界が平坦である。絶縁層は、エッジシールゾーン226に限定され、電気活性エリア210内にまで延びない。絶縁層201は、様々な有機絶縁体または無機絶縁体から成ることが可能である。一例では、電極220を堆積させる前に、粘度約1〜10cPsの低粘性シアノアクリレート接着剤を塗布して、薄い絶縁コーティングを形成することが可能である。別の例では、無機二酸化ケイ素の薄層(1ミクロン未満)をマスクにより堆積して、絶縁層201を形成することが可能である。有機材料が、様々なプリント技法またはコーティング技法のいずれかによって塗布可能であり、無機材料が、蒸着法、例えば、真空蒸発、スパッタリング、および化学蒸着によって堆積可能である。
【0012】
一実施形態では、デバイス20は、アノードをパターニングせずに製造可能である。そのようなプロセスは、必要なステップがより少ないのでより経済的であり得、また、改善した特性を有するデバイスをもたらすこともあり得る。非限定的な例では、ITO層がプラスチック基板上に形成され、透明なUHB層がITO層と基板との間、または基板の他方の表面上に形成可能である。基板領域は、デバイスのほぼ最終的な形状を画定する。基板は、連続ロール形式でも、または大きいパネルであってもよく、それにより、複数の領域の部分がコーティング可能である。有機材料から成る絶縁層が、様々なプリント技法またはコーティング技法のいずれかによって低粘性コーティング組成物からパターニングされていないアノードに付着されても、あるいは無機絶縁層が、真空蒸発または他の蒸着法によってパターニングされていないアノード上に堆積されてもよい。コーティングの縁部におけるステップ高差は、典型的には、最小限にされる。電気活性層は、パターニングされていないアノード上に直接堆積され、いくつかの、またはすべての縁部における電気活性エリアと基板の周囲との間に空隙が残される。金属カソード層が、絶縁層と電気活性層との上に直接、および適宜、マスクを介してアノードの選択された部分の上に堆積される。金属層は、例えば、蒸着プロセス、または導電性インクを用いるプリントタイププロセスによって形成可能である。代替の実施形態では、ITOアノードは、普通なら絶縁層201によって画定される領域からエッチングプロセスによって選択的に取り除かれ、したがって、ベア基板150が露出し、絶縁層201の必要性がなくなる。電気活性層およびカソード層を堆積させる後続のステップには、変更ない。図2Bは、パッケージ20の一実施形態の電極層を通る横断面図である。図示の電極層220は、基板上に配置されていない電極層であり、図1の第1の電極120に類似している。この実施形態では、第1の電極220はカソードであり、不透明であってもよく、この構成を有するOLEDデバイスを底面放出として説明する。他の実施形態では、層は透明電極であり、それを上面放出として説明する。図2Bは、カソードエリア220と、エッジシールゾーンの透明部分を形成するためのベースである下層250と、任意選択のエリア203とを示す。カソードエリア220および導電性エリア203は、透明または不透明な導電性層を含む。エリア220および203の導電性層に適している材料は、当技術分野で知られており、アルミニウムおよび銀など、元素形態の金属、ならびにITOおよび亜鉛酸化スズなどの透明導電性酸化物を含む。具体的には、アルミニウムの薄層が使用可能である。カソードエリア220では、その層は、絶縁層201および電気活性エリア210(図示せず)を覆って配置され、同一の範囲にわたる。任意選択の導電性エリア203がアノード上に直接配置される。アノードと電気的に接触している追加の導電性層を使用することは、ITOなどの限定された真性導電率を有する材料から成るアノードの導電率を向上させるために特に望ましい。さらには、導電性層、例えば金属を追加することによって、エリア203におけるアノードへの低抵抗電気接触が、より容易に形成可能である。
【0013】
不透明なエッジシールゾーン226は、アノードと電気的に連通し、間に絶縁層を含まない2つの導電性層から成る導電性エリア203、および導電性材料と導電性層間の短絡を防ぐ絶縁層との2つの層から成るカソードエリア220の拡張部を含む(下層アノードおよび絶縁層がそれらを分離している(図示せず))。本実施形態では、普通なら絶縁層201によって画定される領域でITOがエッチング除去される場合には、カソードエリア220は、同様に、不透明なエッジシールゾーン226にまで延びる領域と電気的に連通しており、1つの導電層からのみ成る。
【0014】
デバイスの気密パッケージ化は、適切な構造および方法を使用して達成される。様々なタイプの気密パッケージおよびそれらを製造するための方法は、2008年12月17日に出願の米国特許出願第12/336,683号、2009年7月28日に出願の米国特許出願第12/510,463号、2009年5月21日に出願の米国特許出願第12/470,033号、および2009年9月30日に出願の米国特許出願第12/570,024号に記載されており、それらの全体的内容が参照によって本明細書に組み込まれている。例えば、透明な保護バックシートが、デバイスの背面に接合可能である。保護バックシートは、アノードおよびカソードと電気的に連通しているエッジシールゾーン226の一部が露出されるように、基板と位置決めおよび位置合わせ可能である。透明なバックシートに適している材料は、バリア薄膜を有するガラスまたはプラスチックを含む。それは、光学的に透明な接着剤を用いて下層に接合可能であり、その接着剤は、通常、強力な接合をもたらすように選択され、OLEDを劣化させないように湿気を含まず、化学的に不活性であり、湿気および酸素のエッジ侵入に対して比較的不浸透性である。シールの幾何学的形状は、侵入を最小限にするのに十分に薄く、広いように設計されている。
【0015】
図3は、重なり合う光電子デバイスパッケージ310および320を示す配列30の概略図である。デバイス310のエッジシールゾーン312の透明部分は、デバイス320の電気活性エリア324に重なり、デバイス320の透明部分322は、デバイス310の背面における電気活性エリア314に重なる。OLEDによって放出されるか、またはPVデバイスによって吸収されることになる光は、重なり合った透明部分を通過することができる。OLEDの場合、電気活性エリア314および324は、介在する非光放出エリアなしに位置決め可能であり、連続する放出エリアが形成される。本発明は、透明なエッジシールゾーンを有するパッケージに限定しておらず、そのような実施形態では、光放出エリアまたは光吸収エリアは、非放出エリア/非吸収エリアによって分離可能であることに留意すべきである。
【0016】
図4は、互いに直角に配向された重なり合うパッケージ410および420を示す配列40の概略図である。デバイス410のエッジシールゾーン412の透明部分は、デバイス420の電気活性エリア424に重なり、デバイス410の電気活性エリア414は、デバイス420のエッジシールゾーン426の不透明部分に重なり、配列の1つの面において連続する光放出エリアまたは光吸収エリアが形成される。
【0017】
図5は、1列に配列され、各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分516、526、536、546が線状に位置合わせされた状態で配向された重なり合うパッケージ510、520、530、および540を示す配列50の概略図である。その列における第1のデバイス、デバイス510の電気活性エリア514には、隣接するデバイス520のエッジシールゾーンの透明部分522が重なる。その列におけるデバイス530および540のエッジシールゾーンの透明部分532および542は、隣接するデバイス520および530の電気活性エリア524および534に重なる。不透明部分516、526、536、546は、線状バスバー515に沿って配置され、その配列に電力供給するためにそれに接続されてもよい。
【0018】
図6は、第1の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分616、626、636、646が線状に位置合わせされ、第2の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)が互いに線状に位置合わせされた状態で配向された2列の重なり合うパッケージ610、620、630、640、650、660、670、および680を示す配列60の概略図である。第1の列における第1のデバイス、デバイス610の電気活性エリア614には、隣接するデバイス620のエッジシールゾーンの透明部分622が重なる。その列におけるデバイス630および640のエッジシールゾーンの透明部分632および642は、隣接するデバイス620および630の電気活性エリア624および634に重なる。第2の列における第1のデバイス、デバイス650の電気活性エリア654には、隣接するデバイス660のエッジシールゾーンの透明部分662が重なる。その列におけるデバイス670および680のエッジシールゾーンの透明部分672および682は、隣接するデバイス660および680の電気活性エリア664および674に重なる。第1の列におけるデバイス610、620、630、および640の電気活性エリア614、624、634、および644は、第2の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)に重なり、デバイス610、620、630、および640のエッジシールゾーンの透明部分618、628、638、および648は、隣接するデバイス650、660、670、および680の不透明エリア(図示せず)に重なる。第1の列におけるデバイス610、620、630、および640の不透明部分616、626、636、646は、線状バスバー615に沿って配置され、その列に電力供給するためにそれに接続されてもよく、第2の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分は、線状バスバー625に沿って配置され、その列に電力供給するためにそれに接続されてもよい。
【0019】
図7は、1列に配列され、各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)が不透明部分716に平行に位置合わせされた状態で配向された重なり合うパッケージ710、720、730、および740を示す配列70の概略図である。その列における右手から第1のデバイス、デバイス740の電気活性エリア744には、隣接するデバイス730のエッジシールゾーンの透明部分732が重なる。その列におけるデバイス710および720のエッジシールゾーンの透明部分712および722は、隣接するデバイス720および730の電気活性エリア724および734に重なる。電気活性エリア714、724、および734は、デバイス710の不透明部分716に平行に位置合わせされているデバイス720、730、および740のエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)に重なる。
【0020】
図8は、第1の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)が不透明部分816に平行に位置合わせされ、第2の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)が平行に位置合わせされた状態で配向された2列の重なり合うパッケージ810、820、830、840、850、860、870、および880を示す配列80の概略図である。第1の列における右手から第1のデバイス、デバイス840の電気活性エリア844には、隣接するデバイス830のエッジシールゾーンの透明部分832が重なる。その列におけるデバイス810および820のエッジシールゾーンの透明部分812および822は、隣接するデバイス820および830の電気活性エリア824および834に重なる。第2の列における右手から第1のデバイス、デバイス880の電気活性エリア884には、隣接するデバイス870のエッジシールゾーンの透明部分872が重なる。その列におけるデバイス850および860のエッジシールゾーンの透明部分852および862は、隣接するデバイス860および880の電気活性エリア864および874に重なる。第1の列におけるデバイス810、820、および830の電気活性エリア814、824、および834は、同じ列における隣接するデバイス820、830、および840のエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)に重なり、第2の列におけるデバイス850、860、870、および880のエッジシールゾーンの透明部分858、868、878、および888は、第1の列における隣接するデバイス810、820、830、および840の不透明エリア(図示せず)に重なる。不透明部分は、電気リードを介して電源に接続される。
【0021】
図9は、透明なエッジシールゾーン912と、電気活性エリア924と、不透明なエッジシールゾーン926および928を有するパッケージ90の平面図である。エッジ926には、デバイスのアノードおよびカソード(図示せず)と、導電性エリア903と、任意選択の導電性タブ接点921とが含まれている。エッジ928には、アノード(図示せず)と、導電率を高めるためにその上に配置された導電性層とが含まれている。導電性アリア903およびエッジ928の導電性層は、図には連続する層として示しているが、いくつかの実施形態では、導電性のエリア/層は、アノードの導電率を高めるため、および電源に接続された1本または複数本の細い導電線を含んでもよい。電気リード923が、導電性タブ921と電源との間に接続可能である。コネクタ実装スキームに応じて、接点の設計は異なってもよい。図は、導電性接着剤を使用するカソードおよびアノード金属に取付け可能なリボンタイプの導体を示している。導電性タブは、バックシートと基板との間に内向きに延びることが可能であるが、いくつかの実施形態では、それらのタブがエッジの密封を妨げないように、それらを外部構成で配置することが好ましい場合がある。他の実施形態では、導電性タブは、バックシートにおいて薄い金属層としてプリント可能である。アノードおよびカソードへの接点は、導電性接着剤により作製可能である。さらに、特にバックシートの付着後、露出したままであってもよいエッジ領域では、環境からの脅威に抵抗性を示すバックシートに隣接する電極金属化の上部において別の層を追加することが望ましい場合もある。これは、腐食しない金属の形態でも、あるいはUHBまたは他の有機もしくは無機のバリア層でもあり得る。
【0022】
図10は、1列に配列され、各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分が平行に位置合わせされた状態で配向された重なり合うパッケージ1010、1020、1030、および1040を示す配列100の概略図である。デバイス1020、1030、および1040のエッジシールゾーンの不透明部分は、デバイス1010の露出した不透明部分1016に平行に配列される。その列における右手から第1のデバイス、デバイス1040の電気活性エリア1044には、隣接するデバイス1030のエッジシールゾーンの透明部分1032が重なる。その列におけるデバイス1010および1020のエッジシールゾーンの透明部分1012および1022は、隣接するデバイス1020および1030の電気活性エリア1024および1034に重なる。電気活性エリア1014、1024、および1034は、デバイス1010の不透明部分1016に平行に位置合わせされているデバイス1020、1030、および1040のエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)に重なる。デバイス1010、1020、1030、および1040の不透明部分1018、1028、1038、および1048は、線状に位置合わせされる。
【0023】
図11は、第1の列における各デバイスのエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)と、第2の列におけるデバイス1150、1160、1170、および1180の不透明部分1158、1168、1178、および1188とが、デバイス1110および1150の不透明部分1116および1156にそれぞれ直角に位置合わせされた状態で配向された2列の重なり合うパッケージ1110、1120、1130、および1140を示す配列110の概略図である。第1の列における右手から第1のデバイス、デバイス1140の電気活性エリア1144には、隣接するデバイス1130のエッジシールゾーンの透明部分1132が重なる。その列におけるデバイス1110および1120のエッジシールゾーンの透明部分1112および1122は、隣接するデバイス1120および1130の電気活性エリア1124および1134に重なる。第2の列における右手から第1のデバイス、デバイス1180の電気活性エリア1184には、隣接するデバイス1170のエッジシールゾーンの透明部分1172が重なる。その列におけるデバイス1150および1160のエッジシールゾーンの透明部分1152および1162は、隣接するデバイス1160および1180の電気活性エリア1164および1174に重なる。第1の列におけるデバイス1110、1120、および1130の電気活性エリア1114、1124、および1134は、同じ列における隣接するデバイス1120、1130、および1140のエッジシールゾーンの不透明部分(図示せず)に重なり、第2の列におけるデバイス1150、1160、1170、および1180の電気活性エリア1154、1164、1174、および1184は、第1の列における隣接するデバイス1110、1120、1130、および1140の不透明エリア(図示せず)に重なる。デバイス1150、1160、1170、および1180の不透明部分1158、1168、1178、および1188は、露出したままである。不透明部分は、電気リードを介して電源に接続される。
【0024】
本発明の特定の特徴のみを本明細書に図示し、述べてきたが、多くの修正形態および変更形態が、当業者には思い付くであろう。したがって、添付の特許請求の範囲が、本発明の真の趣旨の範囲内にあるすべてのそのような修正形態および変更形態を網羅すると意図されていることを認識すべきである。
【符号の説明】
【0025】
10 光電子デバイスパッケージ
20 パッケージ
30 配列
40 配列
50 配列
60 配列
70 配列
80 配列
90 パッケージ
100 配列
110 バリア層
110 配列
120 電極
130 電気活性層(複数可)
140 電極
150 基板
160 バリア層
170 接着層
180 エッジシールゾーン
201 絶縁層
203 導電性エリア
210 電気活性エリア
220 電極層
226 エッジシールゾーン
250 露出層
250 下層
310 パッケージ
312 エッジシールゾーン
314 電気活性エリア
320 パッケージ
322 透明部分
324 電気活性エリア
410 パッケージ
412 エッジシールゾーン
414 電気活性エリア
420 パッケージ
424 電気活性エリア
426エッジシールゾーン
510 パッケージ
514 電気活性エリア
516 不透明部分
520 パッケージ
522 透明部分
524 電気活性エリア
526 不透明部分
530 パッケージ
532 透明部分
534 電気活性エリア
536 不透明部分
540 パッケージ
542 透明部分
546 不透明部分
515 バスバー
610 パッケージ
614 電気活性エリア
615 バスバー
616 不透明部分
618 透明部分
620 パッケージ
622 透明部分
624 電気活性エリア
625バスバー
626 不透明部分
628 透明部分
630 パッケージ
632 透明部分
634 電気活性エリア
636 不透明部分
638 透明部分
640 パッケージ
642 透明部分
644 電気活性エリア
646 不透明部分
648 透明部分
650 パッケージ
654 電気活性エリア
660 パッケージ
662 透明部分
664 電気活性エリア
670 パッケージ
672 透明部分
674 電気活性エリア
680 パッケージ
682 透明部分
710 パッケージ
710 デバイス
712 透明部分
714 電気活性エリア
716 不透明部分
720 パッケージ
720 デバイス
722 透明部分
724 電気活性エリア
730 パッケージ
730 デバイス
732 透明部分
734 電気活性エリア
740 パッケージ
740 デバイス
744 電気活性エリア
810 パッケージ
812 透明部分
814 電気活性エリア
816 不透明部分
820 パッケージ
822 透明部分
824 電気活性エリア
830 パッケージ
832 透明部分
834 電気活性エリア
840 パッケージ
844 電気活性エリア
850 パッケージ
852 透明部分
858 透明部分
860 パッケージ
862 透明部分
864 電気活性エリア
868 透明部分
870 パッケージ
872 透明部分
874 電気活性エリア
878 透明部分
880 パッケージ
884 電気活性エリア
888 透明部分
903 導電性エリア
912 エッジシールゾーン
921 導電性タブ接点
923 電気リード
924 電気活性エリア
926 エッジシールゾーン
928 エッジシールゾーン
1010 パッケージ
1012 透明部分
1014 電気活性エリア
1016 不透明部分
1018 不透明部分
1020 パッケージ
1022 透明部分
1024 電気活性エリア
1028 不透明部分
1030 パッケージ
1032 透明部分
1034 電気活性エリア
1038 不透明部分
1040 パッケージ
1044 電気活性エリア
1048 不透明部分
1110 パッケージ
1112 透明部分
1114 電気活性エリア
1116 不透明部分
1120 パッケージ
1122 透明部分
1124 電気活性エリア
1130 パッケージ
1132 透明部分
1134 電気活性エリア
1140 パッケージ
1144 電気活性エリア
1150 デバイス
1152 透明部分
1154 電気活性エリア
1156 不透明部分
1158 不透明部分
1160 デバイス
1162 透明部分
1164 電気活性エリア
1168 不透明部分
1170 デバイス
1172 透明部分
1174 電気活性エリア
1178 不透明部分
1180 デバイス
1184 電気活性エリア
1188 不透明部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1列に位置決めされ、それぞれが光電子デバイスを囲んだ複数のパッケージを含む配列であって、
各パッケージが、少なくとも1つの隣接パッケージに重なる、
配列。
【請求項2】
各パッケージが、電気活性エリアを画定するエッジシールゾーンを含み、
前記エッジシールゾーンの少なくとも一部分が透明であり、
各列における第1のパッケージの前記電気活性エリアには、隣接するパッケージの前記エッジシールゾーンの前記透明部分が重なり、
各列における前記第1のパッケージ以外の各パッケージの前記エッジシールゾーンの前記透明部分が、隣接するパッケージの前記電気活性エリアに重なる、
請求項1記載の配列。
【請求項3】
前記複数のパッケージのそれぞれが、単一のピクセルを含む、請求項1記載の配列。
【請求項4】
前記複数のパッケージが、連続する光放出エリアを形成するように構成されている、請求項2記載の配列。
【請求項5】
各パッケージの前記エッジシールゾーンの一部分が不透明であり、前記列における各パッケージの前記電気活性エリアが、隣接するパッケージの前記エッジシールゾーンの前記不透明部分に重なる、請求項2記載の配列。
【請求項6】
各パッケージの前記エッジシールゾーンの前記不透明部分のエッジが、線状に位置合わせされている、請求項5記載の配列。
【請求項7】
前記エッジが、線状バスに沿って配置され、それに接続されるように構成されている、請求項6記載の配列。
【請求項8】
各パッケージの前記エッジシールゾーンの前記不透明部分のエッジが、平行に位置合わせされている、請求項5記載の配列。
【請求項9】
前記複数のパッケージが、少なくとも2列に配列され、
第1の列における各パッケージの前記エッジシールゾーンの前記透明部分が、前記第1の隣接するパッケージの前記電気活性エリアと、第2の列における隣接するパッケージの前記電気活性エリアとに重なる、請求項2記載の配列。
【請求項10】
前記第1の列における各パッケージの前記電気活性エリアが、前記第2の列における隣接するパッケージの前記エッジシールゾーンの前記不透明部分に重なる、請求項9記載の配列。
【請求項11】
前記エッジシールゾーンの前記不透明部分が、前記光電子デバイスのアノードおよびカソードを複数の端子を介して外部電源に接続するように構成されている導電性層を含む、請求項5記載の配列。
【請求項12】
前記カソードおよび前記アノードが、前記エッジシールゾーンの不透明部分を通って延びる、請求項11記載の配列。
【請求項13】
前記導電性層が、前記アノード上に直接配置されている、請求項11記載の配列。
【請求項14】
前記エッジシールゾーンの前記不透明部分における前記アノードと前記導電性層との間に配置され、前記アノードを前記カソードから電気的に絶縁するように構成されている電気的絶縁層をさらに含む、請求項11記載の配列。
【請求項15】
各光電子デバイスがOLEDである、請求項1記載の配列。
【請求項16】
連続する点灯エリアを形成し、それぞれが光電子デバイスを囲み、少なくとも2列に配列された複数のパッケージを含むOLED照明配列であって、
各パッケージが、電気活性エリアを画定し、透明部分と不透明部分とを有するエッジシールゾーンを含み、前記不透明部分が、前記光電子デバイスを複数の端子を介して外部電源に接続するように構成されている導電性層を含み、
第1の列における各パッケージの前記エッジシールゾーンの前記透明部分が、前記第1の列における隣接するパッケージの前記電気活性エリアと、第2の列における隣接するパッケージの前記電気活性エリアとに重なり、
前記第1の列における各パッケージの前記電気活性エリアが、前記第2の列における隣接するパッケージの前記エッジシールゾーンの前記不透明部分に重なり、
各パッケージの不透明エッジが、線状バスバーに沿って位置合わせされている、
OLED照明配列。
【請求項17】
電気活性エリアを画定するエッジシールゾーンと、
透明である前記エッジシールゾーンの少なくとも一部分、および不透明である前記エッジシールゾーンの一部分と
を含むパッケージ済み光電子デバイスであって、
前記エッジシールゾーンの前記不透明部分が、前記光電子デバイスのアノードおよびカソードを複数の端子を介して外部電源に接続するように構成されている導電性層を含む、
パッケージ済み光電子デバイス。
【請求項18】
前記カソードおよび前記アノードが、前記エッジシールゾーンの不透明部分を通って延びる、請求項17記載のパッケージ済み光電子デバイス。
【請求項19】
前記導電性層が、前記アノード上に直接配置される、請求項17記載のパッケージ済み光電子デバイス。
【請求項20】
前記エッジシールゾーンの前記不透明部分における前記アノードと前記導電性層との間に配置され、前記アノードを前記カソードから電気的に絶縁するように構成されている電気的絶縁層をさらに含む、請求項17記載のパッケージ済み光電子デバイス。
【請求項21】
前記カソードおよび前記アノードが、前記エッジシールゾーンの不透明部分を通って延び、
前記導電性層が、前記アノード上に直接配置され、
電気的絶縁層が、前記エッジシールゾーンの前記不透明部分における前記アノードと前記導電性層との間に配置され、前記アノードを前記カソードから電気的に絶縁するように構成されている、
請求項17記載のパッケージ済み光電子デバイス。
【請求項22】
透明な導電性酸化物を含むパターニングされていない電極を有する、光電子デバイス。
【請求項23】
前記透明な導電性酸化物が、インジウムスズ酸化物である、請求項22記載の光電子デバイス。
【請求項24】
前記パターニングされていない電極上に直接配置され、前記パターニングされていない電極および電源と電気的に連通しているように構成されている金属化層をさらに含む、請求項22記載の光電子デバイス。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公表番号】特表2013−518437(P2013−518437A)
【公表日】平成25年5月20日(2013.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−551190(P2012−551190)
【出願日】平成23年1月13日(2011.1.13)
【国際出願番号】PCT/US2011/021125
【国際公開番号】WO2011/094068
【国際公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】