説明

光90度ハイブリッド機能補正方法、光90度ハイブリッド機能補正装置及び光90度ハイブリッド機能補正プログラム

【課題】 フィードバック機構を必要とせず、数値演算処理において光90度ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を補正する。
【解決手段】 光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値を入力し標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化ステップ(S11からS14)と、前記第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出ステップ(S15)とを備え、算出された誤差に基づいて、前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出ステップ(S16〜S19)とをさらに備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば高速に強度変調もしくは位相(周波数)変調された信号光を観測するための光サンプリング装置に用いられ、入力される2光波に対して、その干渉信号の2つの直交(Quadrature)成分を出力する光90ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を補正する方法、装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
周知のように、光90度ハイブリッドは、相対位相差π/2、すなわちλ/4だけ相対光路差を付与する光回路である。しかしながら、光90度ハイブリッドを例えば空間光学系やPLCで構成した場合、そこに用いる波長板等には、通常、波長依存性があるため、その光90度ハイブリッドによって付与される相対光路差は、入射光の波長によって変動し、誤差αが生じる。この誤差αは、位相ダイバーシティを用いた検波において、得られる強度変調情報や位相(周波数)変調情報の測定誤差要因となる。
【0003】
従来の光90度ハイブリッド機能補正方法としては、数値演算処理において統計的手法を用いて算出した光90度ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を、光90度ハイブリッド中の光路差調整機構にフィードバックし、この誤差を機械的にゼロに近付けるよう補正を行うものであった(特許文献1及び非特許文献1参照)。
【0004】
このような従来の手法では、熱光学位相シフタ等のプログラマブルに光路長が調整可能なデバイスを配置したPLC(Planar Lightwave Circuit)によって光90度ハイブリッドを構成し、数値演算処理において統計的手法を用いて算出した光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差を、上記光路差調整機構にフィードバックし、機械的にこの誤差がゼロに近づくよう調整を行っている。
【0005】
【特許文献1】US2005/0185255A1 “Linear optical sampling method and apparatus”
【0006】
【特許文献2】特開平9−162808号公報
【0007】
【特許文献3】特開2004−132719公報
【0008】
【非特許文献1】C. Dorrer, C. R. Doerr, I. Kang, "Measurement of eye diagrams and constellation diagrams of optical sources using linear optics and waveguide technology," J. Light. Techno., vol. 23, pp. 178 - 186, 2005.
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、上記のような従来の光90度ハイブリッド機能補正方法では、光90度ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を、数値演算処理において統計的手法を用いて算出し、光90度ハイブリッド中に配置された光路差調整機構にフィードバックし、機械的にこの誤差をゼロに近付けるよう補正を行うものであるため、補正処理に時間がかかり、しかも精度の面で問題があった。
【0010】
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、フィードバック機構を必要とせず、数値演算処理において光90度ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を補正することができる光90度ハイブリッド機能補正方法、補正装置及び補正プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するため、本発明に係る光90度ハイブリッド機能補正方法は、以下の構成を要旨とする。
(1)光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化ステップと、前記標準化ステップで得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出ステップとを具備することを要旨とする。
【0012】
(2)(1)において、前記誤差算出ステップで得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正ステップと、前記補正ステップによる前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出ステップとをさらに具備することを要旨とする。
【0013】
(3)(1)において、前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを要旨とする。
また、本発明に係る光90度ハイブリッド機能補正装置は、以下の構成を要旨とする。
(4)光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化手段と、前記標準化手段で得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出手段とを具備することを要旨とする。
【0014】
(5)(4)の構成において、前記誤差算出手段で得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正手段と、前記補正手段による前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出手段とをさらに具備することを要旨とする。
【0015】
(6)(4)の構成において、前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを要旨とする。
また、本発明に係る90度ハイブリッド機能補正プログラムは、以下の構成を要旨とする。
(7)光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値から前記光90度ハイブリッドの機能を補正する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、前記第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化ステップと、前記標準化ステップで得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出ステップとを具備することを要旨とする。
【0016】
(8)(7)において、前記誤差算出ステップで得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正ステップと、前記補正ステップによる前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出ステップとをさらに具備することを要旨とする。
【0017】
(9)(7)において、前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを要旨とする。
【発明の効果】
【0018】
要するに本発明の構成によれば、フィードバック機構を必要とせず、数値演算処理において光90度ハイブリッドの光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を補正することができる光90度ハイブリッド機能補正方法、補正装置及び補正プログラムを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
図1は、本発明が適用される光サンプリング装置の構成を示す回路図である。図1において、1は光90度ハイブリッドであり、この光90度ハイブリッド1は、一方の光入力ポートから信号光εS(t)を取り込んで第1の光カプラ1−aで2分配し、他方の光入力ポートからサンプリング光パルスεL(t)を取り込んで第2の光カプラ1−bで2分配する。第1の光カプラ1−aの一方の分配光は第3光カプラ1−cに送られ、ここで第2の光カプラ1−bの一方の分配光と合成された後、2分配されて一対の光出力ポートから出力される。また、第2の光カプラ1−bの他方の分配光は90度移相器1−eで90度位相シフトされて第4の光カプラ1−dに送られ、ここで第1の光カプラ1−aの他方の分配光と合成された後、2分配されて一対の光出力ポートから出力される。
【0020】
上記光90度ハイブリッド1の第3、第4の光カプラ1−cそれぞれから出力される一対の分配光は互いに90度の位相差を有し、光検出部2に送られる。この光検出部2は、バランス型ディテクタ2−a,2−bにより上記第3、第4の光カプラ1−cそれぞれから出力される一対の分配光を受光して光強度に対応する電流を発生する。ここで得られた電流は数値化部3−a,3−bで数値化され、I,Qデータとして演算処理装置4に送られる。この演算処理装置4は、入力I,Qデータから光90度ハイブリッド1における光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差αを求め、信号光εS(t)に対する強度変調情報、位相変調情報を計算する。
【0021】
上記構成の演算処理装置4において、以下、本発明の一実施形態として、光90度ハイブリッド1における光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差を正しく補正する手順を、図2及び図3を参照して解析的に説明する。ここで、図2は補正処理の流れを区分した機能ブロック図、図3は個々の機能ブロックの具体的な計算内容を示すフローチャートである。以下、処理ブロックごとに説明する。
【0022】
[電流値取得部411]
信号光εS(t)とサンプリング光パルスεL(t)の電界の複素振幅はそれぞれ次式で表わされる。
【0023】
【数1】

ここで、AS(t)及びφS(t)は信号光の振幅と位相、AL(t-t0)及びφL(t)はサンプリングパルスεL(t)の振幅と位相、t0 はパルスεL(t)の中心位置である。ω0 は信号光εS(t)とサンプリングパルスεL(t)の中心角周波数である。
【0024】
これら2光波が光90度ハイブリッド1を介して2つのバランス型ディテクタ2−a,2−bにて受光されるとき、各ディテクタ2−a,2−bからは次のような出力電流Ii,Qiが得られる。
【0025】
【数2】

ここで、αは光90度ハイブリッド1における光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差を表す。電流値取得部411は、式(3)及び式(4)から電流値Ii,Qiを取得する(ステップS11)。
上記出力電流Ii及びQiは、理想的にはAS 、ALに比例した振幅となるが、光90度ハイブリッド1における各ポート間の過剰損等による出力のばらつきの影響によって、式(3)における係数と式(4)における係数は完全に一致したものにはならない。そのため、式(3)及び式(4)においては、Ii及びQiは光90度ハイブリッドにおける各ポート間の過剰損等の影響を受けた電流値であるとして、係数AS'、AL'、及びAS”、AL”を用いている。
【0026】
[平均値算出部412]
光90度ハイブリッド1における各ポート間の過剰損等による出力のばらつきの影響を除去するため、上記電流値Ii,Qiの標準化を行う。標準化の手順として、まず平均値算出部412において、測定によって取得されたIi及びQiの平均値をそれぞれ〈Ii〉及び〈Qi〉とし、
【0027】
【数3】

を算出する(ステップS12)。但し、i=1,2,3,…,n(nは測定によって取得したサンプル数)である。
[標準偏差算出部413]
続いて、標準偏差算出部413において、Ii’及びQi'の標準偏差をそれぞれσIi'及びσQi'として、次式により算出する(ステップS13)。
【0028】
【数4】

[標準化電流算出部414]
次に、Ii’及びQi'の標準化電流値をそれぞれIi”及びQi”として、次式により算出する(ステップS14)。
【0029】
【数5】

[α算出部415]
信号光の強度変調情報Inは、
【0030】
【数6】

なる計算を行うことにより得ることができる。また、位相変調情報Δφは、
【0031】
【数7】

なる計算を行うことにより得ることができる(特許文献2及び3参照)。
これらからわかるように、光90度ハイブリッド1における理想的な相対位相差からの誤差αは、光サンプリング方法及び装置によって得られる強度変調情報及び位相(周波数)変調情報の誤差となる。
【0032】
一方、光90度ハイブリッド1における光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差αは、例えば2組のデータ列が与えられたとき、それらの相関係数を算出する一般的な統計的手法を用いて次のように求めることができる(ステップS15)。
【0033】
【数8】

ここで、〈〉は平均を表す。
[Φi算出部416]
また、標準化された式(3)、(4)を
【0034】
【数9】

とし、φS(t0)−ΦL(t0)をΦiとおくと、
【0035】
【数10】

となる。cos(Φi−α)=cosΦicosα+sinΦisinαなので、
【0036】
【数11】

となる。そこで、Φi算出部416において、
【0037】
【数12】

を算出する(ステップS16)。
[Φi’算出部417]
一般に、式(17)は−π/2≦Φi≦−π/2の範囲で表されるため、Φi’算出部417ではこれを以下の手順で0≦Φi'≦2πの範囲で表されるように変換する(ステップS17)。
【0038】
【数13】

[I'''及びQ'''算出部418]
I'''及びQ'''算出部418では、誤差の補正されたI'''、Q'''として、次式を算出する(ステップS18)。
【0039】
【数14】

これは、図4に示すように、I−Q”座標で得られた各Quadrature成分のI−Q'''座標への射影操作を意味している。
[強度変調情報及び位相(周波数)変調情報算出部419]
最終的に、信号光の強度変調情報と位相変調情報は、強度変調情報及び位相(周波数)変調情報算出部419において、以下の計算により算出される。
【0040】
【数15】

[出力部420]
以上、これらの補正された電流値I'''、Q'''を用いることで、光サンプリング方法において、理想的な光90度ハイブリッド機能が実現され、信号光の強度変調情報及び位相変調情報が求められ、出力部420から出力することが可能となる(ステップS20)。
【0041】
以上説明したように、上記実施形態の構成によれば、光サンプリングを行う際に、光90度ハイブリッド1からの出力光をバランス型ディテクタで受光して電流に変換し、この電流値に対して、標準化を行い、さらに光90度ハイブリッド1の光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差を算出し、これを数値演算処理において補正するため、機械的なフィードバック機構を必要とせず、理想的な光90度ハイブリッド機能を実現でき、光サンプリング方法を高精度に実行することができる。
【0042】
その他、本発明は上記実施形態のそのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組合せにより種種の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合わせるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明が適用される光サンプリング装置の構成を示す図。
【図2】本発明の一実施形態として、光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差π/2からの誤差を正しく補正する手順を区分して示す機能ブロック図。
【図3】図2に示す個々の機能ブロックに基づく具体的な計算内容を示すフローチャート。
【図4】上記実施形態に示される発明のコンセプトを示す概念図。
【符号の説明】
【0044】
1…光90度ハイブリッド、
1a〜1d…3dB光カプラ、
1e…90度移相器、
2…光検出部、
2a,2b…バランス型ディテクタ、
3a,3b…数値化処理部、
4…演算処理装置。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化ステップと、
前記標準化ステップで得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出ステップと
を具備することを特徴とする光90度ハイブリッド機能補正方法。
【請求項2】
前記誤差算出ステップで得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正ステップと、
前記補正ステップによる前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出ステップとをさらに具備することを特徴する請求項1記載の光90度ハイブリッド機能補正方法。
【請求項3】
前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを特徴とする請求項1記載の光90度ハイブリッド機能補正方法。
【請求項4】
光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化手段と、
前記標準化手段で得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出手段と
を具備することを特徴とする光90度ハイブリッド機能補正装置。
【請求項5】
前記誤差算出手段で得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正手段と、
前記補正手段による前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出手段とをさらに具備することを特徴する請求項4記載の光90度ハイブリッド機能補正装置。
【請求項6】
前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを特徴とする請求項1記載の光90度ハイブリッド機能補正装置。
【請求項7】
光90度ハイブリッドにより得られる2光波の干渉直交成分である第1、第2の出力光をそれぞれ受光し、数値化して得られる第1、第2の電流値から前記光90度ハイブリッドの機能を補正する処理をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記第1、第2の電流値を入力して標準化して第1、第2の標準化電流値を得る標準化ステップと、
前記標準化ステップで得られる第1、第2の標準化電流値の2組のデータ列から、相関係数を算出する統計的手法により前記光90度ハイブリッドにおける光路長間の理想的な相対位相差からの誤差を算出する誤差算出ステップと
を具備することを特徴とする光90度ハイブリッド機能補正プログラム。
【請求項8】
前記誤差算出ステップで得られた誤差算出結果に基づいて前記第1、第2の標準化電流値及び両者のアークタンジェントの関係式によって算出される除算値を補正する補正ステップと、
前記補正ステップによる前記除算値の補正値に基づいて前記光90度ハイブリッドの入力光の強度変調情報と位相または周波数の変調情報とを算出する変調情報算出ステップとをさらに具備することを特徴する請求項7記載の光90度ハイブリッド機能補正プログラム。
【請求項9】
前記光90度ハイブリッドに入力される2光波は、信号光とサンプリング光パルスであることを特徴とする請求項7記載の光90度ハイブリッド機能補正プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−192746(P2009−192746A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32282(P2008−32282)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(000004226)日本電信電話株式会社 (13,992)
【Fターム(参考)】