説明

免震床構造

【課題】 簡易な構成で免震機能または制振機能を発揮できる免震床構造を提供しようとする。
【解決手段】
従来の免震床構造に変わって、X軸離間空間を各々に間に挟んでM列に並ベられY軸離間空間を各々に間に挟んでN列に並べられるM×N個の免震本体と、前記X軸離間空間に各々に配されるX軸上架台連結部材と、前記Y軸離間空間に各々に配されるY軸上架台連結部材と、を備え、前記免震本体が下架台と台車と上架台とを有し、前記X軸上架台連結部材がX軸方向に延びるX軸上架台長尺部材と該X軸上架台長尺部材の1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台に結合させる1対のX軸上架台結合部材とを有し、前記Y軸上架台連結部材がY軸方向に延びるY軸上架台長尺部材と該Y軸上架台長尺部材の1対の端部を前記Y軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台に各々に結合させる1対のY軸上架台結合部材とを有する、ものとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単数または複数の被対象物を乗せる免震床構造に係る。特に、免震機能または制振機能を発揮するのに好適な免震床構造に関する。
【背景技術】
【0002】
単数または複数の被対象物を乗せるのに免震床を使用することがある。
免震床を形成するのに免震床構造を用いる。
例えば、電気機器を建物に置くのに建物の床に基礎架台を設け、その基礎架台に免震床構造を設ける。
サーバ等の電気機器を免震床に置くと、地震等があったときに、電気機器に問題を生じることがない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は以上に述べた問題点に鑑み案出されたもので、簡易な構成で免震機能または制振機能を発揮できる免震床構造を提供しようとする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を達成するため、本発明に係る単数または複数の被対象物を乗せる免震床構造と、X軸とY軸とが互いに直列する水平軸であって、上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間を各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間を各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられるM×N個の免震本体と、(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される(M−1)×N個のX軸上架台連結部材と、M×(N−1)個の前記Y軸離間空間に各々に配されるM×(N−1)個のY軸上架台連結部材と、を備え、前記免震本体が下架台と該下架台に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内される台車と該台車に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される上架台とを有し、前記X軸上架台連結部材がX軸方向に延びる長尺部を持つX軸上架台長尺部材と該X軸上架台長尺部材のX軸に沿って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のX軸上架台結合部材とを有し、前記Y軸上架台連結部材がY軸方向に延びる長尺部を持つY軸上架台長尺部材と該Y軸上架台長尺部材のY軸に沿って離間した1対の端部を前記Y軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のY軸上架台結合部材とを有する、ものとした。
【0005】
上記本発明の構成により、M×N個の免震本体が上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間を各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間を各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられる。(M−1)×N個のX軸上架台連結部材が、(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される。M×(N−1)個のY軸上架台連結部材が、M×(N−1)個の前記Y軸離間空間に各々に配される。前記免震本体が、下架台と該下架台に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内される台車と該台車に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される上架台とを有する。前記X軸上架台連結部材が、X軸方向に延びる長尺部を持つX軸上架台長尺部材と1対のX軸上架台結合部材とを有する。1対のX軸上架台結合部材が、前記X軸上架台長尺部材のX軸に沿って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる。前記前記Y軸上架台連結部材が、Y軸方向に延びる長尺部を持つY軸上架台長尺部材と1対のY軸上架台結合部材とを有する。1対のY軸上架台結合部材が、前記Y軸上架台長尺部材のY軸に沿って離間した1対の端部を前記Y軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる。
その結果、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台を連結する連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に撓んで振動エネルギーを吸収する。
【0006】
以下に、本発明の実施形態に係る免震床構造を説明する。本発明は、以下に記載した実施形態のいずれか、またはそれらの中の二つ以上が組み合わされた態様を含む。
【0007】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される(M−1)×N個のX軸台車連結部材と、を備え、前記X軸台車連結部材がX軸方向に延びる長尺部を持つX軸台車長尺部材と該X軸台車長尺部材のX軸に添って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記台車の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のX軸台車結合部材とを有する。
上記の実施形態の構成により、(M−1)×N個のX軸台車連結部材が、(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される。前記X軸台車連結部材がX軸方向に延びる長尺部を持つX軸台車長尺部材と1対のX軸台車結合部材とを有する。1対の前記X軸台車結合部材が、前記X軸台車長尺部材のX軸に添って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記台車の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる。
その結果、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、台車を連結する連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に撓んで振動エネルギーを吸収する。
【0008】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、前記X軸上架台連結部材が2個の前記X軸上架台長尺部材と2個の前記X軸上架台長尺部材の各々の1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合する2組の1対のX軸上架台結合部材とを有する。
上記の実施形態の構成により、前記X軸上架台連結部材が2個の前記X軸上架台長尺部材と2組の1対のX軸上架台結合部材とを有する。2組の1対のX軸上架台結合部材が、2組の1対の前記X軸上架台長尺部材の各々の1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向した1対のY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合させる。
その結果、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台をX軸に沿って連結する1対の連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に弾性変形して振動エネルギーを吸収する。
【0009】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、前記Y軸上架台長尺部材が第一繋ぎアタッチメントと長尺部材である第一繋ぎ部材と繋ぎ用ヒンジと長尺部材である第二繋ぎ部材と第二繋ぎアタッチメントとX軸に沿って延びる4個の繋ぎピンとを持ち、4個の前記繋ぎピンが、前記第一繋ぎアタッチメントと前記第一繋ぎ部材の一方の端部と、前記第二繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎ部材の一方の端部と、前記第一繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジと、及び前記第二繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジとを屈曲可能に各々に連結し、前記第一繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心と前記第二繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心とをY軸に沿って延びる仮想の直線の上に一致させたときに1対の前記Y軸上架台結合部材が前記第一繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎアタッチメントとを前記Y軸離間空間を間に挟んで並ぶ1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向する任意の箇所に各々に着脱可能に結合させる。
上記の実施形態の構成により、前記Y軸上架台長尺部材が第一繋ぎアタッチメントと長尺部材である第一繋ぎ部材と繋ぎ用ヒンジと長尺部材である第二繋ぎ部材と第二繋ぎアタッチメントとX軸に沿って延びる4個の繋ぎピンとを持つ。4個の前記繋ぎピンが、前記第一繋ぎアタッチメントと前記第一繋ぎ部材の一方の端部と、前記第二繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎ部材の一方の端部と、前記第一繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジと、及び前記第二繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジとを屈曲可能に各々に連結する。前記第一繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心と前記第二繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心とをY軸に沿って延びる仮想の直線の上に一致させたときに、1対の前記Y軸上架台結合部材が前記第一繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎアタッチメントとを前記Y軸離間空間を間に挟んで並ぶ1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向する任意の箇所に各々に着脱可能に結合させる。
その結果、連結部材の5個の部品を4個の繋ぎピンを中心に回転させて折り曲げ可能であり、連結部材を容易に前記上架台に脱着できる。
【0010】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、 前記上架台が前記Y軸離間空間に対面する箇所に窪み部を設けられ、第一繋ぎアタッチメントと第二繋ぎアタッチメントとが前記窪み部に嵌まる突起部を各々に設けられる。
上記の実施形態の構成により、前記上架台が前記Y軸離間空間に対面する端部に窪み部を設けられる。第一繋ぎアタッチメントと第二繋ぎアタッチメントとが前記窪み部に嵌まる突起部を各々に設けられる。
その結果、連結部材の端部が前記上架台に強固に連結でき、振動により生ずる免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力を連結部材に伝えることができる。
【0011】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、前記下架台がY軸に沿って1対毎に直列に並ぶ2組の1対の下架台レール部材を持ち、
1対の前記下架台レール部材がY軸に沿って並列に延びる1対の下架台レール案内面を各々に形成され、
前記上架台がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール部材を持ち、
1対の前記上架台レール部材がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール案内面を各々に形成され、
前記台車が台車本体と該台車本体に支持され前記下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する車輪である2組の1対のY軸車輪と該台車本体に支持され前記上架台レール案内面をX軸に沿って各々に転動する車輪である1対のX軸車輪とを持つ。
上記の実施形態の構成により、前記下架台がY軸に沿って1対毎に直列に並ぶ2組の1対の下架台レール部材を持つ。1対の前記下架台レール部材がY軸に沿って並列に延びる1対の下架台レール案内面を各々に形成される。前記上架台がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール部材を持つ。1対の前記上架台レール部材がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール案内面を各々に形成される。前記台車が台車本体と2組の1対のY軸車輪と1対のX軸車輪とを持つ。2組の1対のY軸車輪が、該台車本体に支持され前記下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する車輪である。1対のX軸車輪が、該台車本体に支持され前記上架台レール案内面をX軸に沿って各々に転動する車輪である。
その結果、上架台が下架台に対してXY平面に沿って相対的に移動する。
【0012】
本発明の実施形態に係る免震床構造は、X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に前記免震本体の前記上架台に乗せられた単数または複数の被対象物の下面の任意の箇所と前記上架台の上面の任意の箇所とを繋ぐ複数の張力発生部材と、を備え、X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に複数の張力発生部材の発生する張力が互いに相殺されて被対象物を安定して上架台に乗せる。
上記の実施形態の構成により、複数の張力発生部材が、X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に前記免震本体の前記上架台に乗せられた単数または複数の被対象物の下面の任意の箇所と前記上架台の上面の任意の箇所とを繋ぐ。X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に複数の張力発生部材の発生する張力が釣り合って被対象物を安定して上架台に乗せる。
その結果、振動により単数または複数の被対象物に作用した力を伸縮する張力発生部材を介して上架台に伝達できる。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明に係る免震床構造は、その構成により、以下の効果を有する。
M×N個の前記免震本体が互いの間に前記離間空間を挟んでX軸とY軸に沿って碁盤の目状に配置され、前記連結部材が各々の前記離間空間に配され、X軸方向に延びる長尺部をもつ前記連結部材が前記離間空間をX軸に沿って挟む1対の前記免震本体の上架台を互いに連結し、Y軸方向に延びる長尺部をもつ前記連結部材が前記離間空間をY軸に沿って挟む1対の前記免震本体の上架台を互いに連結する様にしたので、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台を連結する連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に撓んで振動エネルギーを吸収する。
また、X軸方向に延びる長尺部をもつ前記連結部材が前記離間空間をX軸に沿って挟む1対の前記免震本体の台車を互いに連結する様にしたので、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、台車を連結する連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に撓んで振動エネルギーを吸収する。
また、X軸方向に延びる2個の連結部材が離間空間をX軸に沿って挟む1対の前記免震本体の前記上架台のY軸方向に離れた1対の箇所を連結する様にしたので、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台をX軸に沿って連結する1対の連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に撓んで振動エネルギーを吸収する。
また、連結部材が長尺部材を含む5個の部品と4個の繋ぎピンと連結部材とで構成させ、4個の繋ぎピンが5個の部品を屈曲自在に連結し、長尺部材の軸心を一直線上に一致させて連結部材を離間空間を挟む1対の免震本体の上架台に連結される様にしたので、連結部材の5個の部品を4個の繋ぎピンを中心に回転させて折り畳み可能であり、連結部材を容易に前記上架台に脱着できる。
また、Y軸方向に延びる連結部材の両方の端部に上架台に設けた窪み部に嵌まる突起部を設ける様にしたので、連結部材の端部が前記上架台に強固に連結でき、振動により生ずる免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力を連結部材に伝えることができる。
また、台車が下架台の2組の1対のレール案内面を転動する2組の1対の車輪によりY軸方向に案内され、上架台が台車の1対の車輪に案内される1対のレール案内面によりX軸方向に案内される様にしたので、上架台が下架台に対してXY平面に沿って移動する。
また、X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に、複数の張力発生部材が上架台に対する被対象物の水平移動を引っ張る様にしたので、振動により単数または複数の被対象物に作用した力を伸縮する張力発生部材を介して上架台に伝達できる。
従って、簡易な構成で免震機能または制振機能を発揮できる免震床構造を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明の第一の実施形態に係る免震床構造の平面図と斜視図である。
【図2】本発明の第二の実施形態に係る免震床構造の平面図で斜視図である。
【図3】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の斜視図である。
【図4】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の正面図である。
【図5】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の側面図である。
【図6】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の平面図である。
【図7】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造のA−A矢視図である。
【図8】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の解体図その1である。
【図9】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の解体図その2である。
【図10】本発明の第三の実施形態に係る免震本体の解体図である。
【図11】本発明の第三の実施形態に係る上架台の裏面図である。
【図12】本発明の第三の実施形態に係る免震本体の正面図である。
【図13】本発明の第三の実施形態に係る免震本体の側面図である。
【図14】本発明の第三の実施形態に係る免震本体のB−B矢視図である。
【図15】本発明の第三の実施形態に係る免震本体のC−C矢視図である。
【図16】本発明の第三の実施形態に係る免震本体のD−D矢視図である。
【図17】本発明の第三の実施形態に係るY軸上架台連結部材の斜視図その1である。
【図18】本発明の第三の実施形態に係るY軸上架台連結部材の斜視図その2である。
【図19】本発明の第三の実施形態に係る免震床構造のE−E断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態を、図面を参照して説明する。
本発明の実施形態にかかる免震床構造は、単数または複数の被対象物20を乗せる構造である。
基礎架台10は、免震床構造を支える架台である。
図3は、基礎架台10が井桁状の上部構造と上部構造を支える柱構造とで構成されるのを示している。
被対象物20は、免震床構造に乗せる物である。
図3は、6個の被対象物が六面体構造であるのを示している。
【0016】
最初に、本発明の第一の実施形態にかかる免震床構造を説明する。
図1は、本発明の第一の実施形態に係る免震床構造の平面図である。
【0017】
本発明の第一の実施形態にかかる免震床構造は、単数または複数の被対象物を乗せる構造であって、M×N個の免震本体100と(M−1)×N個のX軸上架台連結部材200とM×(N−1)個のY軸上架台連結部材300とを備える。
例えば、4×3個の免震本体100と3×3個のX軸上架台連結部材200と4×2個のY軸上架台連結部材300とを備える。
ここで、X軸とY軸とが互いに直列する水平軸である。
M×N個の免震本体100は、上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間Sxを各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ、上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間Syを各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられる。
従って、(M−1)×N個のX軸離間空間SxとM×(N−1)個のY軸離間空間Syとが形成される。
(M−1)×N個のX軸上架台連結部材は、(M−1)×N個のX軸離間空間Sxに各々に配される。
M×(N−1)個のY軸上架台連結部材は、M×(N−1)個のY軸離間空間Syに各々に配される
X軸上架台連結部材またはY軸上架台連結部材は、撓んでひずみエネルギーを蓄積できる。
【0018】
免震本体100は、下架台110と台車120と上架台130とで構成される。
下架台110は、基礎架台10に支持される構造体である。
台車120は、下架台110に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内される構造体である。
例えば、台車120は、下架台110に支持されY軸方向に移動自在に案内される構造体である。
上架台130は、台車120に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される構造体である。
例えば、上架台130は、台車120に支持されX軸方向に移動自在に案内される。
【0019】
X軸上架台連結部材200がX軸上架台長尺部材210と1対のX軸上架台結合部材220とで構成される。
X軸上架台長尺部材210は、X軸方向に延びる長尺部を持つ部材である。
1対のX軸上架台結合部材220は、X軸上架台長尺部材210のX軸に沿って離間した1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸離間空間Sxを挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる部材である。
1対のX軸上架台結合部材220は、X軸上架台長尺部材210のX軸に沿って離間した1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸離間空間Sxを挟んで対向した任意の箇所に各々に相対的回転不能に結合させてもよい。
例えば、X軸上架台長尺部材210は、X軸方向に延びる長尺部と長尺部の両方の端部にT字状の取り付け部をもつ部材である。
例えば、1対のX軸上架台結合部材220は、X軸上架台長尺部材210のX軸に沿って離間した1対の取り付け部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸離間空間Sxを挟んで対向した側部の中央部に相対的回転不能に各々に結合するボルトである。
【0020】
Y軸上架台連結部材300が、Y軸上架台長尺部材310と1対のY軸上架台結合部材320とで構成される。
Y軸上架台長尺部材310は、Y軸方向に延びる長尺部を持つ部材である。
1対のY軸上架台結合部材320は、Y軸上架台長尺部材310のY軸に沿って離間した1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる。
1対のY軸上架台結合部材320は、Y軸上架台長尺部材310のY軸に沿って離間した1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した任意の箇所に各々に相対的回転不能に結合させてもよい。
例えば、Y軸上架台長尺部材310は、X軸方向に延びる長尺部と長尺部の両方の端部にT字状の取り付け部をもつ部材である。
例えば、1対のY軸上架台結合部材320は、Y軸上架台長尺部材310のX軸に沿って離間した1対の取り付け部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した側部の中央部に相対的回転不能に各々に結合するボルトである。
【0021】
この様にすると、地震等で被対象物に水平加速度が作用した際に、上架台130は下架台110に対して相対的に水平移動する。水平移動する際の免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰させる。
複数の免震本体に作用する水平加速度の向きや大きさに差がある場合に、複数の免震本体100の碁盤の目状の配置を変化させようとする力が発生する。この様な際に、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とに曲げ力が作用して、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とが振動エネルギーを撓みエネルギーとして吸収し、上架台と下架台とが相対的に水平移動する際に免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰させる。
特に、免震本体100が水平移動する際に水平移動する距離に応じて復元力を発生させるいわゆるばね要素を含むと効率良く振動エネルギーを減衰できる。
【0022】
次に、本発明の第二の実施形態にかかる免震床構造を、図を基に、説明する。
図2は、本発明の第二の実施形態に係る免震床構造の平面図である。
本発明の第二の実施形態にかかる免震床構造は、単数または複数の被対象物を乗せる構造であって、M×N個の免震本体100と(M−1)×N個のX軸上架台連結部材200とM×(N−1)個のY軸上架台連結部材300とを備える。
例えば、4×3個の免震本体100と3×3個のX軸上架台連結部材200と4×2個のY軸上架台連結部材300とを備える。
ここで、X軸とY軸とが互いに直列する水平軸である。
M×N個の免震本体100は、上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間xを各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ、上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間Syを各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられる。
従って、(M−1)×N個のX軸離間空間SxとM×(N−1)個のY軸離間空間Syとが形成される。
(M−1)×N個のX軸上架台連結部材は、(M−1)×N個のX軸離間空間に各々に配される。
M×(N−1)個のY軸上架台連結部材は、M×(N−1)個のY軸離間空間に各々に配される
【0023】
免震本体100の構造は、第一の実施形態にかかる免震床構造のものと同じなので、説明を省略する。
【0024】
X軸上架台連結部材200が2個のX軸上架台長尺部材210と2組の1対のX軸上架台結合部材220とで構成される。
2組の1対のX軸上架台結合部材220は、2個のX軸上架台長尺部材210の各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸離間空間Sxを挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合する。
例えば、2組の1対のX軸上架台結合部材220は、2個のX軸上架台長尺部材210の各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸離間空間Sxを挟んで対向した側部のY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に相対的回転不能に結合する。
【0025】
Y軸上架台連結部材300が2個のY軸上架台長尺部材310と2組の1対のY軸上架台結合部材320とで構成される。
2組の1対のY軸上架台結合部材320は、2個のY軸上架台長尺部材310の各々の1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向しX軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合する。
例えば、2組の1対のY軸上架台結合部材320は、2個のY軸上架台長尺部材310の各々の1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した側部のX軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に相対的回転不能に結合する。
【0026】
この様にすると、地震等で被対象物に水平加速度が作用した際に、上架台130は下架台110に対して相対的に水平移動する。水平移動する際の免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰する。
複数の免震本体に作用する水平加速度の向きや大きさに差がある場合に、複数の免震本体の碁盤の目状の配置を変化させようとする力が発生する。この様な際に、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とに曲げ力が作用して、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とが振動エネルギーを撓みエネルギーとして吸収し、上架台と下架台とが相対的に水平移動して免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰する。
特に、免震本体100が水平移動する際に水平移動する距離に応じて復元力を発生させるいわゆるばね要素を含むと効率良く振動エネルギーを減衰できる。
【0027】
次に、本発明の第三の実施形態にかかる免震床構造を、図を基に、説明する。
図3は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の斜視図である。図4は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の正面図である。図5は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の側面図である。図6は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の平面図である。図7は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造のA−A矢視図である。図8は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の解体図その1である。図9は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造の解体図その2である。図10は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体の解体図である。図11は、本発明の第三の実施形態に係る上架台の裏面図である。図12は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体の正面図である。図13は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体の側面図である。図14は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体のB−B矢視図である。図15は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体のC−C矢視図である。図16は、本発明の第三の実施形態に係る免震本体のD−D矢視図である。図17は、本発明の第三の実施形態に係るY軸上架台連結部材の斜視図その1である。図18は、本発明の第三の実施形態に係るY軸上架台連結部材の斜視図その2である。図19は、本発明の第三の実施形態に係る免震床構造のE−E断面図である。
以下では、免震床構造が基礎架台に下から支持される場合を例にして、構造を説明する。
【0028】
本発明の第三の実施形態にかかる免震床構造は、単数または複数の被対象物を乗せる構造であって、M×N個の免震本体100と(M−1)×N個のX軸上架台連結部材200とM×(N−1)個のY軸上架台連結部材300と(M−1)×N個のX軸台車連結部材400とY軸離間空間カバー500と張力発生部材600とで構成される。
例えば、4×2個の免震本体100と3×2個のX軸上架台連結部材200と4×1個のY軸上架台連結部材300と3×2個のX軸台車連結部材400と3個のY軸離間空間カバー500と複数個の張力発生部材600とで構成される。
ここで、X軸とY軸とが互いに直列する水平軸である。
M×N個の免震本体100は、上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間Sxを各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ、上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間Syを各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられる。
従って、(M−1)×N個のX軸離間空間SxとM×(N−1)個のY軸離間空間Syとが形成される。
(M−1)×N個のX軸上架台連結部材は、(M−1)×N個のX軸離間空間Sxに各々に配される。
M×(N−1)個のY軸上架台連結部材は、M×(N−1)個のY軸離間空間Syに各々に配される
(M−1)×N個のX軸台車連結部材は、(M−1)×N個のX軸離間空間sxに各々に配される。
【0029】
免震本体100は、下架台110と台車120と上架台130とで構成される。
下架台110は、基礎架台10に支持される構造体である。
台車120は、下架台110に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内される構造体である。
例えば、台車120は、下架台110に支持されY軸方向に移動自在に案内される構造体である。
上架台130は、台車120に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される構造体である。
例えば、上架台130は、台車120に支持されX軸方向に移動自在に案内される。
【0030】
下架台110は、下架台本体111と2組の1対の下架台レール部材112と台車浮上り防止部材113とで構成される。
下架台本体111は、下架台110を構成する基礎構造である。下架台本体111は、上から見てY軸方向に細長い長方形状の形をもつ。
下架台本体111の下面が、構造体10の上面に固着される。
【0031】
2組の1対の下架台レール部材112は、Y軸に沿って1対毎に直列に並ぶ。
1対の下架台レール部材112は、Y軸に沿って並列に延びる1対の下架台レール案内面を各々に形成される。
2組の1対の下架台レール部材112は、1対の第一下架台レール部材112aと1対の第二下架台レール部材112bとで構成される。
1対の第一下架台レール部材112aの1対の下架台レール案内面と1対の第二下架台レール部材112bの下架台レール案内面とは、Y軸に沿って各々直列に並ぶ。
【0032】
台車浮上り防止部材113は、後述する台車120が浮き上がるのを防止する部材である。
台車浮上り防止部材113は、Y軸方向に沿って延びるガイド用長穴Pを形成される。
後述する台車120の台車浮上り防止ピン125が台車浮上り防止部材113のガイド用長穴Pに嵌合して、台車120がY軸方向に移動自在に案内される。
【0033】
台車120は、下架台110に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内されるものである。
例えば、台車120は、下架台110に支持されY軸方向に移動自在に案内されるものである。
台車120は、台車本体121と2組の1対のY軸車輪122と1対のX軸車輪123と2個の台車繋ぎ部材124と台車浮上り防止ピン125とで構成される。
台車本体121は、台車を構成する基礎構造である。
例えば、台車本体121は、長尺方向をY軸に沿って延ばす長尺部材である。
例えば、台車本体121は、長尺方向をY軸に沿って延ばす矩形断面をもつ長尺部材である。
車輪は、ブッシュを介して車輪軸に支持される。
【0034】
2組の1対のY軸車輪122は、台車本体121に支持され下架台レール案内面を1対毎にY軸に沿って各々に転動する車輪である。
下架台レール案内面は、中央部が下に凹み、中央部から両側へ移動するに従ってなめらかに上がる上向きの案内面であってもよい。
2組の1対のY軸車輪122は、1対の第一Y軸車輪122aと1対の第二Y軸車輪122bとで構成される。
1対の第一Y軸車輪122aと1対の第二Y軸車輪122bとは、回転軸心をX軸に平行にして、台車本体121にY軸方向に所定の距離だけ離間して回転自在に支持される。
1対の第一Y軸車輪122aは、1対の第一下架台レール部材112aに各々に形成される下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する。
1対の第二Y軸車輪122bは、1対の第二下架台レール部材112bに各々に形成される下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する。
【0035】
1対のX軸車輪123は台車本体に支持され後述する上架台レール案内面をX軸に沿って各々に転動する車輪である。
1対のX軸車輪123は、回転軸心をY軸に沿って延ばし、台車本体121に所定の距離だけ離間した位置に回転自在に支持される。
例えば、1対のX軸車輪123は、回転軸心を台車本体121の矩形の断面の長尺部の端部に回転自在に各々に固定される。
【0036】
1対の台車繋ぎ部材124は、X軸離間空間Sxを間に挟んだ1対の免震本体100の台車120にX軸台車連結部材を結合されるための部材である。
1対の台車繋ぎ部材124は、長手方向をX軸に沿って延ばした長尺部と長尺部からY軸に沿って延びる突起部を持つ。
1対の台車繋ぎ部材124は、長尺部の中心部を台車本体121のY軸に沿って離れた1対の端部に固定される。
突起部が後述する上架台130の上架台浮上り防止部材134に係合する。
【0037】
台車浮上り防止ピン125は、台車120が下架台110から浮き上がるのを防止するための部材である。
台車浮上り防止ピン125は、台車本体121の中央部からX軸に沿って延びる部材である。
台車浮上り防止ピン125は、下架台110の台車浮上り防止部材113に設けられたガイド用長穴PにY軸方向に移動自在に嵌合する。
【0038】
上架台130は、台車120に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される構造体である。
例えば、上架台130は、台車120に支持されX軸方向の方向に移動自在に案内される構造体である。
【0039】
上架台130は、上架台本体131と1対の上架台レール部材132と1対の上架台カバー133と1対の上架台浮上り防止部材134とで構成される。
上架台本体131は、上架台130を構成する基礎構造体である。
上架台本体131は、上から見てY軸方向に長い長方形の輪郭をもつ。
【0040】
1対の上架台レール部材132は、X軸に沿って並列に延びるレール部材である。
1対の上架台レール部材132は、上架台本体131の下面に固定され、X軸に沿って並列に延びる。
1対の上架台レール部材は、X軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール案内面を各々に形成する。
上架台レール案内面は、中央部が上に凹み、中央部から両側へ移動するに従って下に下がる下向きの案内面であってもよい。
【0041】
1対の上架台カバー133は、上架台本体131の上部を覆う板材である。
1対の上架台カバー133の上面は、免震床を形成する。
【0042】
上架台浮上り防止部材134は、上架台130の浮き上がりを防止する部材である。
上架台130が浮き上がろうとすると、上架台浮上り防止部材134が台車120の台車浮上り防止ピン125の突起部に干渉して、上架台130の浮き上がりを防止する。
【0043】
X軸上架台連結部材200は、2個のX軸上架台長尺部材210と2組の1対のX軸上架台結合部材220とで構成される。
2個のX軸上架台長尺部材210は、第一X軸上架台長尺部材210aと第二X軸上架台長尺部材210bとで構成される。
2組の1対のX軸上架台結合部材220は、2個のX軸上架台長尺部材210の各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体の上架台のX軸離間空間Sxを挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合させる。
2組の1対のX軸上架台結合部材220は、2個のX軸上架台長尺部材210の各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の上架台本体131のX軸離間空間Sxを挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合させるボルトであってもよい。
例えば、2組の1対のX軸上架台結合部材220は、2個のX軸上架台長尺部材210の各々の1対の端部を上架台本体131のY軸方向に向いた端面に固定させる。
2組の1対のX軸上架台結合部材220は、1対の第一X軸上架台結合部材220aと第二X軸上架台結合部材220bとで構成される。
【0044】
Y軸上架台連結部材300は、Y軸上架台長尺部材310と1対のY軸上架台結合部材320とで構成される。
Y軸上架台長尺部材310は、Y軸方向に延びる長尺部を持つ部材である。
1対のY軸上架台結合部材320は、Y軸上架台長尺部材310のY軸に沿って離間した1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる部材である。
1対のY軸上架台結合部材320は、Y軸上架台長尺部材310のY軸に沿って離間した1対の端部をY軸離間空間Syを挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸離間空間Syを挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させるボルトであってよい。
【0045】
Y軸上架台長尺部材310が、第一繋ぎアタッチメント311と長尺部材である第一繋ぎ部材313と繋ぎ用ヒンジ315と長尺部材である第二繋ぎ部材314と第二繋ぎアタッチメント312とX軸に沿って延びる4個の繋ぎピン316とで構成されてもよい。
4個の繋ぎピン316が、第一繋ぎアタッチメント311と第一繋ぎ部材313の一方の端部と、第二繋ぎアタッチメント312と第二繋ぎ部材213の一方の端部と、第一繋ぎ部材313の他方の端部と繋ぎ用ヒンジ315と、及び第二繋ぎ部材314の他方の端部と繋ぎ用ヒンジ315とを屈曲可能に各々に連結する。
第一繋ぎ部材313の長尺方向に延びる軸心と第二繋ぎ部材314の長尺方向に延びる軸心とをY軸に沿って延びる仮想の直線の上に一致させたときに、1対のY軸上架台結合部材320が第一繋ぎアタッチメント311と第二繋ぎアタッチメント312とをY軸離間空間Syを間に挟んで並ぶ1対の免震本体100の上架台130に各々に着脱可能に結合できる。
Y軸上架台結合部材320は、上架台に設けられたネジ穴にねじ込まれて、第一繋ぎアタッチメント311と第二繋ぎアタッチメント312とを上架台130に結合するボルトである。
第一繋ぎ部材313の両端の繋ぎピン316を挿入する位置の離間距離と第二繋ぎ部材314のの両端の繋ぎピン316を挿入する位置の離間距離とが等しくてもよい。
この様にすると、繋ぎ用ヒンジ315を持ち上げると、第一繋ぎアタッチメント311と第二繋ぎアタッチメント312とがY軸に沿って水平に移動できる。
【0046】
上架台130がY軸離間空間Syに対面する箇所に窪み部Hを設けられる。
第一繋ぎアタッチメント311と第二繋ぎアタッチメント312とが窪み部Hに嵌まる突起部Wを各々に設けられてもよい。
窪み部Hの内のり寸法と形状は、突起部Wの外のり寸法と形状より僅かに大きい。
【0047】
X軸台車連結部材400は、2個のX軸台車長尺部材410と2組の1対のX軸台車結合部材420とで構成される。
2個のX軸台車長尺部材410は、第一X軸台車長尺部材410aと第二X軸台車長尺部材410bとで構成される。
2組の1対のX軸台車結合部材420a、420bは、2個のX軸台車長尺部材410a、410bの各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の台車120のX軸離間空間Sxを挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合させる。
2組の1対のX軸台車結合部材420a、420bは、2個のX軸台車長尺部材410a、410bの各々の1対の端部をX軸離間空間Sxを挟む1対の免震本体100の台車120のX軸離間空間Sxを挟んで対向した1対のY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合させるボルトであってもよい。
例えば、2組の1対のX軸台車結合部材420a、420bは、2個のX軸台車長尺部材の各々の1対の端部を台車120の台車繋ぎ部材124のY軸方向に向いた端面に固定させる。
2組の1対のX軸台車結合部材420a、420bは、1対の第一X軸台車結合部材420aと1対の第二X軸台車結合部材420bとで構成される。
【0048】
Y軸離間空間カバー500は、M×(N−1)個のY軸上架台連結部材に挟まれる空間をカバーする部材である。
例えば、Y軸離間空間カバー500は、4×1個のY軸上架台連結部材に挟まれる3個の空間をカバーする部材である。
【0049】
張力発生部材600は、免震床に被対象物20を固定する部材である。
張力発生部材600は、X軸に沿って並べられたM個の免震本体100の組毎に免震本体100の上架台130に乗せられた単数または複数の被対象物20の下面の任意の箇所と上架台の上面の任意の箇所とを繋ぐ。
例えば、張力発生部材600は、捩じられたワイヤである。
張力発生部材600が、被対象物20に設けられた脚部と上架台カバー133に設けられた雌ねじにねじ込まれたボルトとを繋ぐ。
図19は、複数の張力発生部材600を配する一例を示す。
この様にすると、地震等が発生すると、被対象物20に加速度が発生した際に、被対象物20が免震床構造を剛に拘束しないので、上記に述べた免震床構造の免震機能、制振機能を発揮できる。
【0050】
以下に、本発明の第三の実施形態にかかる免震床構造の組立方法、取扱方法を、図を基に、説明する。
(組立方法)
8個の免震本体100を基礎架台10の上に置く。
下架台110を基礎架台10に固定する。
6組の1対のX軸台車連結部材400を、X軸離間空間Sxに配して、台車120に固定する。
6組の1対のX軸上架台連結部材200を、X軸離間空間Sxに配して、上架台130に固定する。
4個のY軸上架台連結部材300を、Y軸離間空間Syに配して、上架台130に固定する。
複数の被対象物を上架台130に乗せ、複数の張力発生部材600を被対象物の脚部と上架台カバー133とに繋ぐ。
(取扱方法)
免震床の下のメンテナンスをするときには、
4個のY軸上架台連結部材300を繋ぎピン316の軸心を中心に回転させて図9に示す様に折りまげて、取り外す。
【0051】
以下に、本発明の第三の実施形態にかかる免震床構造の作用を、説明する。
地震等で被対象物に水平加速度が作用した際に、上架台130は下架台110に対して相対的に水平移動する。水平移動する際の免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰する。
複数の免震本体に作用する水平加速度の向きや大きさに差がある場合に、複数の免震本体の碁盤の目状の配置を変化させようとする力が発生する。この様な際に、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とに曲げ力が作用して、X軸上架台連結部材200とY軸上架台連結部材300とが撓みエネルギーとして振動エネルギーを吸収し、上架台130と下架台110との相対的な水平移動をし免震本体の内部機構の摩擦力により振動エネルギーを減衰する。
特に、免震本体100が水平移動する際に水平移動する距離に応じて復元力を発生させるいわゆるばね要素を含むと効率良く振動エネルギーを減衰できる。
【0052】
また、本発明の実施形態に係るパレットと積載装置は、その構成により、以下の効果を有する。
M×N個の免震本体100が互いの間に離間空間Sx、Syを挟んでX軸とY軸に沿って碁盤の目状に配置され、連結部材200、300が各々の離間空間に配され、X軸方向に延びる長尺部をもつ連結部材が離間空間SxをX軸に沿って挟む1対の免震本体100の上架台130を互いに連結し、Y軸方向に延びる長尺部をもつ連結部材が離間空間SyをY軸に沿って挟む1対の免震本体100の上架台130を互いに連結する様にしたので、振動により免震本体100の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台を連結する連結部材200、300が免震本体100の相対的配置を維持する様に弾性変形して振動エネルギーを吸収する。
また、X軸方向に延びる長尺部をもつ連結部材200が離間空間SxをX軸に沿って挟む1対の免震本体100の台車120を互いに連結する様にしたので、振動により免震本体100の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、台車120を連結する連結部材400が免震本体100の相対的配置を維持する様に弾性変形して振動エネルギーを吸収する。
また、X軸方向に延びる2個の連結部材200a、200bが離間空間をX軸に沿って挟む1対の免震本体100の上架台130のY軸方向に離れた1対の箇所を連結する様にしたので、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台をX軸に沿って連結する1対の連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に弾性変形して振動エネルギーを吸収する。
また、Y軸方向に延びる2個の連結部材300が離間空間をY軸に沿って挟む1対の免震本体100の上架台130のX軸方向に離れた1対の箇所を連結する様にしたので、振動により免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力が作用すると、上架台をY軸に沿って連結する1対の連結部材が免震本体の相対的配置を維持する様に弾性変形して振動エネルギーを吸収する。
また、連結部材300が長尺部材を含む5個の部品と4個の繋ぎピンと連結部材とで構成させ、4個の繋ぎピンが5個の部品を屈曲自在に連結し、長尺部材の軸心を一直線上に一致させて連結部材300を離間空間Syを挟む1対の免震本体の上架台に連結される様にしたので、連結部材の5個の部品を4個の繋ぎピンを中心に回転させて、連結部材を容易に上架台に脱着できる。
また、Y軸方向に延びる連結部材300の両方の端部に上架台に設けた窪み部Hに嵌まる突起部Wを設ける様にしたので、連結部材300の端部が上架台130に強固に連結でき、振動により生ずる免震本体の碁盤の目状の配置を変形させようとする力を連結部材に伝えることができる。
また、台車120が下架台の2組の1対のレール案内面を転動する2組の1対のY軸車輪122によりY軸方向に案内され、上架台130が台車120の1対のX軸車輪123に案内される1対のレール案内面によりX軸方向に案内される様にしたので、上架台が下架台に対してXY平面に沿って移動する。
また、X軸に沿って並べられたM個の免震本体100の組毎に、複数の張力発生部材600が上架台130に対する被対象物20の水平移動を引っ張る様にしたので、振動により単数または複数の被対象物に作用した力を張力発生部材600を介して上架台に伝達できる。
また、案内面上に向けたときに、案内面の中央部が凹み、中央部から両側へ移動するに従って上に上がる坂状にしたので、案内面に案内されて車輪が転動すると中央部に向かう復元力が作用する。
また、車輪をブッシュを介して車輪軸に支持させるので、車輪が転動すると摩擦力が発生し、振動エネルギーを減衰させるダンパー機能を発揮する。
【0053】
本発明は以上に述べた実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で各種の変更が可能である。
免震本体において、上架台または下架台がレール部材を備え、台車がそおのレール部材に案内される車輪を備える例で説明したがこれに限定されず、上架台または下架台が車輪を備え、台車がレール部材を備えてもよい。
M×NのMとNとが複数である場合を例に説明したがこれに限定されず、MまたはNの一方が1であって他方が複数であってもよい。
【符号の説明】
【0054】
Sx X軸離間空間
Sy Y軸離間空間
P ガイド用長穴
H 窪み部
W 突起部
10 基礎架台
20 被対象物
100 免震本体
110 下架台
111 下架台本体
112 下架台レール部材
112a 第一下架台レール部材
112b 第二下架台レール部材
113 台車浮上り防止部材
120 台車
121 台車本体
122 Y軸車輪
122a 第一Y軸車輪
122b 第二Y軸車輪
123 X軸車輪
124 台車繋ぎ部材
125 台車浮上り防止ピン
130 上架台
131 上架台本体
132 上架台レール部材
133 上架台カバー
134 上架台浮上り防止部材
200 X軸上架台連結部材
210 X軸上架台長尺部材
210a 第一X軸上架台長尺部材
210b 第二X軸上架台長尺部材
220 X軸上架台結合部材
220a 第一X軸上架台結合部材
220b 第二X軸上架台結合部材
300 Y軸上架台連結部材
310 Y軸上架台長尺部材
311 第一繋ぎアタッチメント
312 第二繋ぎアタッチメント
313 第一繋ぎ部材
314 第二繋ぎ部材
315 繋ぎヒンジ
316 繋ぎピン
320 Y軸上架台結合部材
400 X軸台車連結部材
410 X軸台車長尺部材
410a 第一X軸台車長尺部材
410b 第二X軸台車長尺部材
420 X軸台車結合部材
420a 第一X軸台車結合部材
420b 第二X軸台車結合部材
500 Y軸離間空間カバー
600 張力発生部材
【先行技術文献】
【特許文献】
【0055】
【特許文献1】特開2008−106583号

【特許請求の範囲】
【請求項1】
単数または複数の被対象物を乗せる免震床構造であって、
X軸とY軸とが互いに直列する水平軸であって、
上から見てX軸方向に所定の巾寸法を持つX軸離間空間を各々に間に挟んでX軸に沿ってM列に並ベられ上から見てY軸方向に所定の巾寸法を持つY軸離間空間を各々に間に挟んでY軸に沿ってN列に並べられるM×N個の免震本体と、
(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される(M−1)×N個のX軸上架台連結部材と、
M×(N−1)個の前記Y軸離間空間に各々に配されるM×(N−1)個のY軸上架台連結部材と、
を備え、
前記免震本体が下架台と該下架台に支持されX軸方向とY軸方向との一方の方向に移動自在に案内される台車と該台車に支持されX軸方向とY軸方向との他方の方向に移動自在に案内される上架台とを有し、
前記X軸上架台連結部材がX軸方向に延びる長尺部を持つX軸上架台長尺部材と該X軸上架台長尺部材のX軸に沿って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のX軸上架台結合部材とを有し、
前記Y軸上架台連結部材がY軸方向に延びる長尺部を持つY軸上架台長尺部材と該Y軸上架台長尺部材のY軸に沿って離間した1対の端部を前記Y軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のY軸上架台結合部材とを有する、
ことを特徴とする免震床構造。
【請求項2】
(M−1)×N個の前記X軸離間空間に各々に配される(M−1)×N個のX軸台車連結部材と、
を備え、
前記X軸台車連結部材がX軸方向に延びる長尺部を持つX軸台車長尺部材と該X軸台車長尺部材のX軸に添って離間した1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記台車の前記X軸離間空間を挟んで対向した任意の箇所に各々に結合させる1対のX軸台車結合部材とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。
【請求項3】
前記X軸上架台連結部材が2個の前記X軸上架台長尺部材と2個の前記X軸上架台長尺部材の各々の1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合する2組の1対のX軸上架台結合部材とを有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の免震床構造。
【請求項4】
前記Y軸上架台長尺部材が第一繋ぎアタッチメントと長尺部材である第一繋ぎ部材と繋ぎ用ヒンジと長尺部材である第二繋ぎ部材と第二繋ぎアタッチメントとX軸に沿って延びる4個の繋ぎピンとを持ち、
4個の前記繋ぎピンが前記第一繋ぎアタッチメントと前記第一繋ぎ部材の一方の端部と、前記第二繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎ部材の一方の端部と、前記第一繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジと、及び前記第二繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジとを屈曲可能に各々に連結し、
前記第一繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心と前記第二繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心とをY軸に沿って延びる仮想の直線の上に一致させたときに1対の前記Y軸上架台結合部材が前記第一繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎアタッチメントとを前記Y軸離間空間を間に挟んで並ぶ1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向する任意の箇所に各々に着脱可能に結合させる、
ことを特徴とする請求項3に記載の免震床構造。
【請求項5】
前記上架台が前記Y軸離間空間に対面する箇所に窪み部を設けられ、
第一繋ぎアタッチメントと第二繋ぎアタッチメントとが前記窪み部に嵌まる突起部を各々に設けられる、
ことを特徴とする請求項4に記載の免震床構造。
【請求項6】
前記下架台がY軸に沿って1対毎に直列に並ぶ2組の1対の下架台レール部材を持ち、
1対の前記下架台レール部材がY軸に沿って並列に延びる1対の下架台レール案内面を各々に形成され、
前記上架台がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール部材を持ち、
1対の前記上架台レール部材がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール案内面を各々に形成され、
前記台車が台車本体と該台車本体に支持され前記下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する車輪である2組の1対のY軸車輪と該台車本体に支持され前記上架台レール案内面をX軸に沿って各々に転動する車輪である1対のX軸車輪とを持つ、
ことを特徴とする請求項5に記載の免震床構造。
【請求項7】
X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に前記免震本体の前記上架台に乗せられた単数または複数の被対象物の下面の任意の箇所と前記上架台の上面の任意の箇所とを繋ぐ複数の張力発生部材と、
を備え、
X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に複数の張力発生部材の発生する張力が釣り合って被対象物を安定して上架台に乗せる、
ことを特徴とする請求項6に記載の免震床構造。
【請求項8】
前記X軸上架台連結部材が2個の前記X軸上架台長尺部材と2個の前記X軸上架台長尺部材の各々の1対の端部を前記X軸離間空間を挟む1対の前記免震本体の前記上架台の前記X軸離間空間を挟んで対向しY軸に沿って離間した1対の箇所に夫々に結合する2組の1対のX軸上架台結合部材とを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。
【請求項9】
前記Y軸上架台長尺部材が第一繋ぎアタッチメントと長尺部材である第一繋ぎ部材と繋ぎ用ヒンジと長尺部材である第二繋ぎ部材と第二繋ぎアタッチメントとX軸に沿って延びる4個の繋ぎピンとを持ち、
4個の前記繋ぎピンが前記第一繋ぎアタッチメントと前記第一繋ぎ部材の一方の端部と、前記第二繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎ部材の一方の端部と、前記第一繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジと、及び前記第二繋ぎ部材の他方の端部と前記繋ぎ用ヒンジとを屈曲可能に各々に連結し、
前記第一繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心と前記第二繋ぎ部材の長尺方向に延びる軸心とをY軸に沿って延びる仮想の直線の上に一致させたときに1対の前記Y軸上架台結合部材が前記第一繋ぎアタッチメントと前記第二繋ぎアタッチメントとを前記Y軸離間空間を間に挟んで並ぶ1対の前記免震本体の前記上架台の前記Y軸離間空間を挟んで対向する任意の箇所に各々に着脱可能に結合させる、
ことを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。
【請求項10】
前記上架台が前記Y軸離間空間に対面する箇所に窪み部を設けられ、
第一繋ぎアタッチメントと第二繋ぎアタッチメントとが前記窪み部に嵌まる突起部を各々に設けられる、
ことを特徴とする請求項9に記載の免震床構造。
【請求項11】
前記下架台がY軸に沿って1対毎に直列に並ぶ2組の1対の下架台レール部材を持ち、
1対の前記下架台レール部材がY軸に沿って並列に延びる1対の下架台レール案内面を各々に形成され、
前記上架台がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール部材を持ち、
1対の前記上架台レール部材がX軸に沿って並列に延びる1対の上架台レール案内面を各々に形成され、
前記台車が台車本体と該台車本体に支持され前記下架台レール案内面をY軸に沿って各々に転動する車輪である2組の1対のY軸車輪と該台車本体に支持され前記上架台レール案内面をX軸に沿って各々に転動する車輪である1対のX軸車輪とを持つ、
ことを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。
【請求項12】
X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に前記免震本体の前記上架台に乗せられた単数または複数の被対象物の下面の任意の箇所と前記上架台の上面の任意の箇所とを繋ぐ複数の張力発生部材と、
を備え、
X軸に沿って並べられたM個の前記免震本体の組毎に複数の張力発生部材の発生する張力が釣り合って被対象物を安定して上架台に乗せる、
ことを特徴とする請求項1に記載の免震床構造。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate