入力装置及びプログラム
【課題】装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかに制限されずに操作できるようにする。
【解決手段】制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、どのタッチセンサ10に人体が接触しているかの接触状態に基づいて保持状態テーブル記憶部M4を参照することにより該装置本体が手に持たれている保持状態を判別し、この保持状態に基づいて操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照することにより所定の非接触のタッチセンサ10を所定機能の操作ボタン(タッチ操作部)として割り当てる。すなわち、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した位置のタッチセンサ10を操作位置として選択し、その操作位置のタッチセンサ10に所定機能の操作ボタンを割り当てる。
【解決手段】制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、どのタッチセンサ10に人体が接触しているかの接触状態に基づいて保持状態テーブル記憶部M4を参照することにより該装置本体が手に持たれている保持状態を判別し、この保持状態に基づいて操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照することにより所定の非接触のタッチセンサ10を所定機能の操作ボタン(タッチ操作部)として割り当てる。すなわち、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した位置のタッチセンサ10を操作位置として選択し、その操作位置のタッチセンサ10に所定機能の操作ボタンを割り当てる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作に応じた入力処理を行う入力装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、装置本体に配設されているキー(ボタン)が操作されると、その操作に応じた入力処理を行う入力装置において、各種のボタンはその位置が固定されているために操作の仕方が限られてしまう。例えば、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)において、基本的にレリーズボタンは、カメラ本体を手で持って構えた際に、右手の人差指で押せる位置の一箇所のみに配設されているため、片手で保持して操作するためには持ち方が限られてしまうと共に、右手での操作のみに限られてしまう。
そこで、従来では、レリーズボタンを左右2箇所に備え、左右どちらの片手でも撮影操作ができるようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。すなわち、右手用及び左手用グリップ部に対応して右手用レリーズボタンと左手用レリーズボタンとを備え、電源スイッチを兼ねたレバーを左右いずれかのグリップ側に操作することにより、右手用及び左手用レリーズボタンのいずれか一方を選択的に使用可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−40534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術のように、レリーズボタンを左右2箇所に備えたとしても、レリーズボタンの配設位置が固定されている以上、カメラの持ち方が限定されることには変わらず、自由な持ち方での片手撮影などが望まれる。このことは、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)に限らず、ボタン操作を行う全ての電子機器に対しても同様の問題が起きる。
【0005】
本発明の課題は、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかに制限されずに操作できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
操作に応じた入力処理を行う入力装置であって、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する接触状態検出手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する保持状態判別手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる割当手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、
前記保持状態判別手段は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1或いは請求項2に従属する発明として、
前記装置本体の姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、
前記保持状態判別手段は、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する場合に、前記姿勢検出手段により検出された装置本体の姿勢毎に保持状態を判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1〜請求項3のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段は、前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1〜請求項4のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てた際に、その位置を識別表示する識別表示手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項5に従属する発明として、
前記タッチセンサは、タッチスクリーンとしてのタッチ画面によって構成され、
前記識別表示手段は、前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部が割り当てられた際に、該位置にそのタッチ操作部の機能名を識別表示させる、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1〜請求項6のいずれかに従属する発明として、
各種の動作モードの中から現在切り換えられている動作モードを判別する動作モード判別手段を更に備え、
前記割当手段は、所定機能のタッチ操作部を割り当てる際に、前記動作モード判別手段により判別された現在の動作モードに応じた種類の機能を持ったタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
被写体を撮像する撮像手段を更に備え、
前記割当手段は、前記撮像手段を制御する撮像に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
画像を記憶する画像記憶手段を更に備え、
前記割当手段は、前記画像記憶手段内の画像再生に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
電子書籍を取得する取得手段を更に備え、
前記割当手段は、前記取得手段により取得した電子書籍の閲覧に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項1〜請求項10のいずれかに従属する発明として、
前記タッチセンサは、装置本体の外表面に配設されている複数のタッチセンサであり、
前記接触状態検出手段は、前記複数のタッチセンサのうち、どの位置のタッチセンサに人体が接触してどの位置のタッチセンサに人体が接触していないかの接触状態を検出する、
ようにしたことを特徴とする、請求項11記載の発明であってもよい。
【0017】
請求項1〜請求項11のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段は、複数の非接触位置に対応して、機能の異なるタッチ操作部をそれぞれ割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項12記載の発明であってもよい。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、
コンピュータに対して、
操作に応じた入力処理を行う機能と、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する機能と、
検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する機能と、
前記検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかの保持状態に応じて操作位置を動的に変更することができ、保持状態に制限されずに操作することが可能となり、操作性を損ねることなく持ち方の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】入力装置として適用した携帯端末装置の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】携帯端末装置の外周端部に複数の表示付きタッチセンサ10が配設されている状態を示した図。
【図3】保持状態テーブル記憶部M4を説明するための図。
【図4】カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図5】図4に続く操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図6】カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図7】電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図8】電源投入に応じて実行開始される携帯端末装置の全体動作、特に本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャート。
【図9】図8に続く動作を示したフローチャート。
【図10】図8に続く動作を示したフローチャート。
【図11】操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4、図9のステップA20、図10のステップA33)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1〜図11を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、入力装置として適用した携帯端末装置の基本的な構成要素を示したブロック図である。
携帯端末装置は、被写体を撮像するカメラ機能と、電子ブック(電子書籍)の各ページを表示させる電子ブック機能と、データを送受信する通信機能などを備えた携帯可能な端末装置であり、制御部1を中核として動作する構成となっている。制御部1は、電源部(二次電池)2からの電力供給によって動作し、記憶部3内の各種のプログラムに応じてこの携帯端末装置の全体動作を制御するもので、この制御部1には図示しないCPU(中央演算処理装置)やメモリなどが設けられている。
【0022】
記憶部3は、例えば、ROM、フラッシュメモリなどを有する構成で、図8〜11に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているプログラム記憶部M1と、多くの撮像済み画像などを所定のファイル形式で保存する画像記憶部M2と、各種の電子ブックを記憶する電子ブック記憶部M3と、後述する保持状態テーブル記憶部M4及び操作ボタン位置テーブル記憶部M5とを有している。なお、記憶部3は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しないが、通信機能を介してネットワークに接続された状態では所定の外部サーバ側の記憶領域を含む構成であってもよい。
【0023】
RAM4は、フラグ情報、画面情報など、この携帯端末装置が動作するために必要となる各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。表示部5は、縦横比(アスペクト比)の異なる長方形を成し、例えば、高精細液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ(電子ペーパ)のいずれかを使用したもので、カメラ機能の動作時には、撮像された画像(スルー画像:ライブビュー画像)を表示するファインダ画面(モニタ画面)として機能したり、保存済み画像を表示する再生画面として機能したり、また、電子ブック機能の動作時には、電子ブックのページを表示する閲覧画面として機能したりする。
【0024】
操作部6は、図示省略したが、押しボタン形式の各種のキー(操作ボタン)として、カメラ機能、電子ブック機能などを選択するメニューボタン、撮影モードと再生モードとの切り換えを選択するモード選択ボタン、カメラ機能終了ボタン、電子ブック機能終了ボタンなどの各種ファンクション用ボタンやデータ入力用のボタンを備えたもので、制御部1は、この操作部6からの入力操作信号に応じた処理として、例えば、カメラ機能処理、電子ブック機能処理、データ入力処理などを行う。
【0025】
撮像部7は、その表示部5が配設されている側に対してその逆側に配設されたもので、図示省略したが、撮像レンズ、絞り機構、C−MOS或いはCCDなどの撮像素子(エリアイメージセンサ)、光学系駆動部などのほか、照明用のストロボ、アナログ処理回路、信号処理回路などを備えている。制御部1は、オートフォーカス処理(AF処理)、ズーム処理、露出調整処理(AE処理)を実行したり、撮像部7からの画像データに対して各種の画像処理としてホワイトバランス調整を実行したり、圧縮処理を実行したり、この圧縮データを伸長復元する復元処理などを実行したりする。通信部8は、広域通信網又は近距離通信により画像データや電子ブックデータなどの送受信を行うもので、制御部1は、通信部8を介して受信した画像データや電子ブックデータを画像記憶部M2、電子ブック記憶部M3に格納するようにしている。
【0026】
加速度センサ9は、例えば、3軸タイプの加速度センサで、携帯端末装置の筐体(装置本体)の姿勢を検出する姿勢検出部として機能し、重力方向に対する表示部5の向きを装置本体の姿勢として検出するもので、この姿勢検出結果に基づいて制御部1は、装置本体が手に持たれている場合に、縦横比の異なる表示部5が横長の状態となる横向きで保持されているのか、表示部5か縦長の状態となる縦向きで保持されているのかを判別するようにしている。なお、表示部5が横向き縦向きとは、表示部5に表示されている表示内容が倒立して見える状態を除き、その表示内容が正立して見える状態での横向き縦向きを示し、また、表示部5の横向き縦向きは、筐体の姿勢である装置本体の横向き縦向きに相当している。
【0027】
更に、加速度センサ9は、装置本体の使用に応じた振動を検出する振動検出部として機能し、振動検出結果に基づいて制御部1は、一定時間(例えば、1秒間)略静止中であるか否かを判別し、略静止中であれば、カメラ機能又は電子ブック機能を使用中であると判別するようにしている。この場合、一定時間内に強い振動や細かな振動を検出したときには、静止中ではないと判別するようにしている。なお、弱い振動を検出したり、大きな緩やかな振動を検出したりしたときには、略静止中であると判別するようにしている。
【0028】
複数の表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外表面(外周端部)に環状に整列配設されたタッチスクリーン(タッチ画面)を構成するもので、操作ボタン表示部(例えば、液晶表示パネル)11の上に透明の接触検出部(例えば、人体接触を検出する静電容量型の接触検出部)12を積層配設した構成となっている。なお、この表示付きタッチセンサ10については、図2を参照して後で詳述するが、隣接する各表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外周端部に隙間なく一列に整列配設されている。この複数の表示付きタッチセンサ10により検出された人体の接触状態に基づいて制御部1は、複数の表示付きタッチセンサ10のうち、装置本体が手に持たれた状態においてどの位置のタッチセンサ10に人体が接触(タッチオン)してどの位置のタッチセンサ10に人体が接触していないかの接触状態を検出し、この接触状態に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別するようにしている。
【0029】
図2は、携帯端末装置の外観図で、その装置本体の外表面(外周端部)に複数の表示付きタッチセンサ(タッチスクリーン)10が配設されている状態を示している。
携帯端末装置は、その全体が楕円形(卵形)を成すもので、その装置本体の前面側には、つまり、表示部5が配設されている表示部側(背面側)の逆側の面には、撮像部7を構成する撮像レンズ(図示省略)が配設されている。そして、装置本体の外周端部には、表示部5を囲むように複数(本実施形態では20個)の表示付きタッチセンサ10が配設されている。なお、図中、一連番号の“1”〜“20”は、20個の表示付きタッチセンサ10の配列順を示したもので、表示部5が横向きの状態において、時針の12時の位置には“1”のタッチセンサ10が配設され、3時の位置には“6”のタッチセンサ10が配設され、6時の位置には“11”のタッチセンサ10が配設され、9時の位置には“16”のタッチセンサ10が配設されている。
【0030】
この場合、複数の表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外周端部を覆うように形成された断面L字型状の板部材で、装置本体の背面側から側面側に配設されている。なお、各表示付きタッチセンサ10の幅の大きさ(タッチセンサ10が隣り合う方向の大きさ)は、標準的な指の1本の幅以下(例えば、1cm程度)となっている。以下、表示付きタッチセンサ10を単にタッチセンサ10と呼称するものとする。このように各タッチセンサ10は、装置本体の外周端部に板部材を断面L字型状に折り曲げて配設されたもので、装置本体の外周端部においてその背面側、側面側のいずれに手が触れてもタッチオンを検出する構成となっている。
【0031】
例えば、表示部5が横向きの状態において、前面側の“7”〜“10”のタッチセンサ10のいずれかを右手の親指(指先)で押え、背面側を右手の人差し指及び中指(指先)で押えている保持状態(右手3本指による1点片手持ち)であれば、各指が接触している“7”〜“10”のタッチセンサ10がタッチオンとなる。また、表示部5が横向きの状態において、前部側の“4”〜“8”のタッチセンサ10の全てを右手の親指及びその付け根部分の側面全体で押え、背面側を右手の中指で押えている保持状態(右手2本による掴み持ち)であれば、各指が接触している“4”〜“8”のタッチセンサ10がタッチオンとなる。
【0032】
制御部1は、加速度センサ9による姿勢検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、装置本体が手に持たれている保持状態として、表示部5が横向きの状態において右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ち、また、表示部5が縦向きの状態において右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ちの6種類のうち、いずれの保持状態であるかを判別するようにしている。更に、制御部1は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置の関係を保持状態として判別するようにしている。同じ種類の持ち方(例えば、右手片手持ち)であっても、どの指を使ってどこに触るかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係から保持状態を判別するようにしている。そして、制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した操作位置にあるタッチセンサ10を選択し、その位置のタッチセンサ10に所定機能のタッチ操作部(タッチキー:操作ボタン)を割り当てるようにしている。
【0033】
すなわち、制御部1は、装置本体の現在の保持状態に適した操作位置として、予め決められている操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10を選択し、この操作位置の非接触のタッチセンサ10に所定機能のタッチ操作部(例えば、レリーズボタン、露出補正ボタンなど)を割り当てるようにしている。この場合、そのタッチセンサ10には、割り当てられたボタンの機能名(記号)が表示される。例えば、図2に示すように、ボタンの機能名(記号)として、レリーズボタンであれば、“二重丸”の記号が表示され、+方向の露出補正ボタンであれば、“+”の記号が表示され、−方向の露出補正ボタンであれば、“−”の記号が表示される。また、次画像送りボタンや次ページ送りボタンであれば、“>”の記号が表示され、前画像送りボタンや前ページ送りボタンであれば、“<”の記号が表示され、ズームボタンであれば、“四角形”の記号が表示される。
【0034】
図3は、保持状態テーブル記憶部M4を説明するための図である。
保持状態テーブル記憶部M4は、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する際に参照されるもので、その内容はユーザ操作により任意に設定可能としている。ここで、図示の例において、制御部1は、カメラ機能撮影モード、カメラ機能再生モード、電子ブック機能に関わらず、表示部5が横向きで、“2”〜“10”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“17”〜“20”又は“1”〜“5”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合には、保持状態として右手による片手持ちと判別するようにしている。
【0035】
また、図示の例において、制御部1は、表示部5が横向きで、“12”〜“20”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“7”〜“15”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合には、保持状態として左手による片手持ちと判別するようにしている。また、表示部5が横向きで、“2”〜“10”、“12”〜“20”のタッチセンサ10の両方の間の接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“17”〜“20”又は“1”〜“5”及び“7”〜“15”のタッチセンサ10の両方の間の接触を検出した場合には、保持状態として両手持ちと判別するようにしている。
【0036】
図4〜図7は、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を説明するための図である。
操作ボタン位置テーブル記憶部M5は、上述のように保持状態テーブル記憶部M4を参照することにより判別された保持状態のほかに、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、上述のように所定機能の操作ボタンを割り当てるためのテーブルで、カメラ機能撮影モード、カメラ機能再生モード、電子ブック機能に対応するテーブル内容となっている。図4及び図5は、カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示し、図6は、カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示し、図7は、電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示している。
【0037】
操作ボタン位置テーブル記憶部M5は、マトリックス状の表を有する構成で、この表の行方向(図中、縦方向)は、装置本体の保持状態(上述した6種類の保持状態)に対応付けられている。すなわち、表示部5が横向き状態での右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ち、表示部5が縦向き状態での右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ちの6種類、言い換えれば、右手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合、左手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合、両手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合の6種類が対応付けられている。また、この種類毎の各行は、どの位置に人体が接触しているかの接触位置の関係を示す保持状態に対応付けられている。この場合、同じ種類の持ち方であっても、どの指を使ってどこに触れているかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係を示す保持状態を対応付けている。更に、表の列方向(図中、横方向)は、20個のタッチセンサ10がその配列順に対応付けられている。そして、表のマトリックス状の各セル部分には、人体が接触しているタッチセンサ10であることを示す“○”が記憶されている。また、セル内の“A”、“B”〜“H”は、タッチセンサ10に割り当てられるボタンの機能名を示している。
【0038】
図4及び図5に示すように、カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“A”〜“C”が記憶され、“A”は、レリーズボタン、“B”は、+方向の露出補正ボタン、“C”は、−方向の露出補正ボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10をレリーズボタン、+方向の露出補正ボタン、−方向の露出補正ボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図4の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“7”及び“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“2”のタッチセンサ10に−方向の露出補正ボタン、“3”のタッチセンサ10に+方向の露出補正ボタン、“4”のタッチセンサ10にレリーズボタンが割り当てられることを示している。
【0039】
図6に示すように、カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“D”〜“F”が記憶され、“D”は、次画像送りボタン、“E”は、前画像送りボタン、“F”は、ズームボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10を次画像送りボタン、前画像送りボタン、ズームボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図6の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“2”のタッチセンサ10にズームボタン、“3”のタッチセンサ10に次画像送りボタン、“4”のタッチセンサ10に前画像送りボタンが割り当てられることを示している。
【0040】
図7に示すように、電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“G”、“H”が記憶され、“G”は、次ページ送りボタン、“H”は、前ページ送りボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の近傍にある非接触のタッチセンサ10を次ページ送りボタン、前ページ送りボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図7の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“3”のタッチセンサ10に次ページ送りボタン、“4”のタッチセンサ10に前ページ送りボタンが割り当てられることを示している。
【0041】
次に、本実施形態における携帯端末装置の動作概念を図8〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードに従った動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0042】
図8〜図11は、携帯端末装置の全体動作、特に本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートで、電源投入に応じて実行開始される。
先ず、制御部1は、カメラ機能、電子ブック機能などを選択するメニューボタンが操作されることによりカメラ機能が起動されたかを調べたり(図8のステップA1)、電子ブック機能が起動されたかを調べたり(図10のステップA31)、その他の操作が行われたかを調べたりする(図10のステップA40)。ここで、その他の操作として、データを送受信する通信機能が起動されたり、輝度調整が指示されたり、保持状態テーブル記憶部M4の設定が指示されたりした場合には(ステップA40でYES)、その操作に応じた処理として、通信処理、輝度調整処理、テーブル設定処理などを行った後(ステップA41)、最初の図8のステップA1に戻る。
【0043】
いま、カメラ機能が起動されたときには(図8のステップA1でYES)、モード選択ボタンの操作により撮影モードに切り換えられているか再生モードに切り換えられているかを調べ(ステップA2)、撮影モードに切り換えられているときには(ステップA2でYES)、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA3)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA3でYES)、保持状態テーブル記憶部M4、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照することにより操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA4)。
【0044】
図11は、操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4、図9のステップA20、図10のステップA33)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、制御部1は、加速度センサ9の検出結果に基づいて重力方向に対する表示部5の向き(横向き/縦向き)を装置本体の姿勢(横向き/縦向き)として取得すると共に(ステップB1)、タッチセンサ10から接触状態を取得する(ステップB2)。そして、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、保持状態テーブル記憶部M4を参照して(ステップB3)、装置本体が手に持たれている保持状態として、上述した6種類の持ち方のいずれかに該当する保持状態であるかを調べる(ステップB4)。
【0045】
いま、該当する保持状態が無ければ(ステップB4でNO)、現在の持ち方が適切ではないために適切な持ち方に変更すべきことを促すメッセージを表示部5にアラート表示させるが(ステップB8)、該当する保持状態が有れば(ステップB4でYES)、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照し(ステップB5)、操作ボタンを決定する処理に移る(ステップB6)。この場合、該当する保持状態のほかに、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照し、操作指(例えば、人差し指)の近傍にある非接触のタッチセンサ10を操作ボタンとして決定する。
【0046】
いま、カメラ機能撮影モードの場合であるから図4及び図5に示すカメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。そして、決定した操作ボタンの機能名を該タッチセンサ10に表示させる(ステップB7)。この場合、操作ボタンの機能名として、レリーズボタンに“二重丸”の記号を該タッチセンサ10に表示させ、+方向の露出補正ボタンに、“+”の記号を該タッチセンサ10に表示させ、−方向の露出補正ボタンには“−”の記号を該タッチセンサ10に表示させる。
【0047】
このようにして操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4)が終わると、撮像部7からのスルー画像(ライブビュー画像)を表示部5にモニタ表示させた後(ステップA5)、上述のようにして割り当てたレリーズボタンが操作されたか(ステップA6)、露出補正ボタンが操作されたかを調べたり(ステップA10)、操作部6上のモード選択ボタンが操作されたか(ステップA12)、カメラ機能終了ボタンが操作されたか(ステップA14)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA15)。
【0048】
ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA15でNO)、上述の静止判定を行うステップA3に戻るが、その他の操作として、例えば、露出設定、ズーム、撮影シーン設定などの操作が行われたときには(ステップA15でYES)、その操作に応じた処理として、露出設定処理、ズーム処理、撮影シーン設定処理などを行った後(ステップA16)、上述の静止判定を行うステップA3に移る。また、露出補正ボタンが操作されたときには(ステップA10でYES)、その操作ボタンの種類に応じて+方向或いは−方向に露出を補正する処理を行った後(ステップA11)、上述の静止判定を行うステップA3に戻る。
【0049】
また、レリーズボタンが操作されたときには(ステップA6でYES)、AE処理、AF処理などを実行した後(ステップA7)、撮影処理に移り(ステップA8)、撮像された画像に対してホワイトバランス調整などを行った後、圧縮処理によって圧縮した画像データを画像記憶部M2に記憶保存させる保存処理を行う(ステップA9)。その後、上述の静止判定を行うステップA3に戻る。以下、レリーズボタンが操作される毎に、上述の動作を繰り返す。また、カメラ機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA14でYES)、上述のステップA1に戻るが、撮影モードにおいてモード選択ボタンが操作されたときには(ステップA12でYES)、撮影モードから再生モードへの切り換えを行った後(ステップA13)、図9のフローに移る。
【0050】
このようにカメラ機能の再生モードに切り換えられた状態において、画像記憶部M2に記憶されている撮像済み画像の中から再生対象として所望する画像を選択する画像選択操作が行われると(図9のステップA17でYES)、その選択画像を再生対象として読み出す(ステップA18)。そして、上述の場合と同様に、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA19)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA19でYES)、操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA20)。
【0051】
この場合においても、図11のフローに従った動作が実行される。いま、カメラ機能撮影モードであるから図6に示すようにカメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。その結果、操作ボタンの機能名として、次画像送りボタンには“>”の記号が該タッチセンサ10に表示され、前画像送りボタンには、“<”の記号が該タッチセンサ10に表示され、ズームボタンには“四角形”の記号が該タッチセンサ10に表示される。
【0052】
そして、再生対象として読み出した画像を表示部5に表示させた後(ステップA21)、上述のようにして割り当てた画像送りボタンが操作されたか(ステップA22)、ズームボタンが操作されたかを調べたり(ステップA24)、操作部6上のモード選択ボタンが操作されたか(ステップA26)、カメラ機能終了ボタンが操作されたか(ステップA28)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA29)。ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA29でNO)、上述の静止判定を行うステップA19に戻るが、その他の操作として、例えば、画像の削除などの編集、スライドショーの開始などが操作されたときには(ステップA29でYES)、操作に応じた処理として編集処理、スライドショー表示処理などを実行した後(ステップA30)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。
【0053】
また、上述のようにして割り当てた画像送りボタンが操作されたときには(ステップA22でYES)、操作ボタンの種類に応じて次画像への画像送り処理を行ったり、前画像への画像送り処理を行ったりした後(ステップA23)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。また、上述のようにして割り当てたズームボタンが操作されたときには(ステップA24でYES)、そのボタン操作に応じてズーム処理を行った後(ステップA25)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。また、再生モードにおいてモード選択ボタンが操作されたときには(ステップA26でYES)、撮影モードへの切り換えを行った後(ステップA27)、図8のフローに移るが、カメラ機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA28でYES)、図8の最初のステップA1に戻る。
【0054】
一方、電子ブック機能が起動されたときには(図10のステップA31でYES)、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA32)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA32でYES)、操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA33)。この場合においても、図11のフローに従った動作が実行される。いま、電子ブック機能の起動中であるから図7に示すように電子ブック機能に対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。その結果、操作ボタンの機能名として、次ページ送りボタンには“>”の記号、前ページ送りボタンには、“<”の記号が該タッチセンサ10に表示される。
【0055】
そして、電子ブックから読み出したページ内容を表示部5に表示させた後(ステップA34)、上述のようにして割り当てたページ送りボタンが操作されたかを調べたり(ステップA35)、操作部6上の電子ブック機能終了ボタンが操作されたか(ステップA37)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA38)。ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA38でNO)、上述の静止判定を行うステップA32に戻るが、その他の操作として、例えば、しおり差し込み操作などが行われたときには(ステップA38でYES)、その操作に応じた処理としてしおり差し込み処理などを実行した後(ステップA39)、上述の静止判定を行うステップA32に戻る。また、上述のようにして割り当てたページ送りボタンが操作されたときには(ステップA35でYES)、操作ボタンの種類に応じて次ページへのページ送り処理を行ったり、前ページへのページ送り処理を行ったりした後(ステップA36)、上述の静止判定を行うステップA32に戻る。また、電子ブック機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA37でYES)、図8の最初のステップA1に戻る。
【0056】
以上のように、本実施形態において制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出すると共に、この接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別し、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した位置のタッチセンサ10を操作位置として選択し、その操作位置のタッチセンサ10に所定機能の操作ボタン(タッチ操作部)を割り当てるようにしたので、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかの保持状態に応じて操作ボタンの位置を動的に変更することができ、保持状態に制限されずに操作することが可能となり、操作性を損ねることなく持ち方の自由度を高めることができる。
【0057】
複数のタッチセンサ10の接触状態に基づいて右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別するようにしたので、複数の種類に応じた保持状態を判別することができると共に、同じ種類の持ち方であっても、どの指を使ってどこに触れているかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係から保持状態を判別することができ、持ち方の自由度を更に高めることが可能となる。
【0058】
加速度センサ9により検出された装置本体の姿勢に基づいて装置本体の保持状態を判別するようにしたので、縦横比の異なる表示部5が横長の状態となる横向きで保持されているのか、表示部5か縦長の状態となる縦向きで保持されているのかの判別が可能となり、持ち方の自由度を更に高めることができる。
【0059】
装置本体の保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択するようにしたので、例えば、持ち方をいろいろ変えたとしても同じ指で同じ機能の操作ボタンを操作することができる。
【0060】
所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10を識別表示するようにしたので、操作ボタンへの操作を適切に行うことができる。
【0061】
所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10にその機能名を識別表示するようにしたので、機能の異なる複数の操作ボタンが割り当てられている状態でも所望する操作ボタンへの操作を適切に行うことができる。
【0062】
所定機能の操作ボタンを割り当てる際に、現在の動作モードに応じた種類の機能を持った操作ボタンを割り当てるようにしたので、同じタッチセンサ10であっても現在の動作モードに応じて異なる機能の操作ボタンを割り当てることができ、モード数に応じて操作ボタンの数を増やすことができる。
【0063】
撮像部7を制御する撮影に関する機能の操作ボタン(例えば、レリーズボタン、露出補正ボタン)を割り当てるようにしたので、撮影時における装置本体の持ち方に影響されることなく、レリーズ操作などを容易に行うことができる。
【0064】
画像記憶部M2内の画像再生に関する機能の操作ボタン(例えば、次画像送りボタン、前画像送りボタン、ズームボタン)を割り当てるようにしたので、画像再生時における装置本体の持ち方に影響されることなく、画像送り操作などを容易に行うことができる。
【0065】
電子ブックの閲覧に関する機能の操作ボタン(例えば、次ページ送りボタン、前ページ送りボタン)を割り当てるようにしたので、電子ブックの閲覧時における装置本体の持ち方に影響されることなく、ページ送り操作などを容易に行うことができる。
【0066】
装置本体の外表面(外周端部)に複数のタッチセンサ10を配設するようにしたので、タッチセンサ毎にその接触状態を検出したり、操作ボタンを割り当てたりすることができる。
【0067】
機能の異なる複数の操作ボタンをそれぞれ割り当てるようにしたので、装置本体の持ち方に制限されずに複数の操作ボタンを任意に操作することができる。
【0068】
なお、上述した実施形態においては、装置本体の外表面(外周端部)に複数のタッチセンサ10を一列に整列配設するようにしたが、外周端部に限らず、装置本体の外表面の左右両側端部及び上下両側端部に配設するようにしてもよく、また、装置本体の左側端部、右側端部、上側端部、下側端部のいずれかに配設するようにしてもよい。
【0069】
上述した実施形態においては、携帯端末装置の全体形状を楕円形(卵形)とした場合を例示したが、楕円形に限らず、携帯端末装置の全体形状は、長方体などであってもよく、その形状は任意である。
【0070】
上述した実施形態においては、装置本体の外周端部に単一のタッチセンサ10を配設するようにしてもよい。すなわち、装置本体の外周端部に環状のタッチセンサ10を配設した状態において、この単一のタッチセンサ10を論理的に複数個(例えば、上述の実施形態と同様の20個)のタッチ領域に区分するようにしてもよい。
【0071】
上述した実施形態においては、加速度センサ9により表示部5の横向き、縦向きを装置本体の姿勢として検出するようにしたが、横向き、縦向きに限らず、この横向きと縦向きの間の角度45°などを検出してもよく、その姿勢は問わない。
【0072】
上述した実施形態においては、操作に適した操作指として人差し指を例にしたが、親指などを操作に適した操作指としてもよい。また、右手に限らず、左手の人差し指や親指などを操作に適した操作指としてもよい。
【0073】
また、上述した実施形態においては、複数のタッチセンサ10の接触状態に基づいて右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別するようにしたが、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持するかをユーザ操作により設定可能としてもよい。
【0074】
上述した実施形態においては、所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10を識別表示する場合にその機能名を表示するようにしたが、色を変えて点灯するようにしてもよい。例えば、レリーズボタンでは赤色、露出補正ボタンでは青色などで識別表示してもよく、更に点灯に限らず、点滅表示など、任意である。また、操作ボタンを割り当てたタッチセンサ10に、そのボタンの機能名を表示するようにしたが、複数のタッチセンサ10で表示部5が囲まれている場合、操作ボタンが割り当てられたタッチセンサ10に最も近い表示部5の領域にそのボタンの機能名を表示させるようにしてもよい。
【0075】
上述した実施形態においては、入力装置としてカメラ機能及び電子ブック機能を備えた携帯端末装置に適用した場合を示したが、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)、携帯電話機、PDA、音楽プレイヤーなどの入力装置であってもよい。
【0076】
その他、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 制御部
3 記憶部
5 表示部
6 操作部
7 撮像部
9 加速度センサ
10表示付きタッチセンサ
M1 プログラム記憶部
M2 画像記憶部
M3 電子ブック記憶部
M4 保持状態テーブル記憶部
M5 操作ボタン位置テーブル記憶部
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作に応じた入力処理を行う入力装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、装置本体に配設されているキー(ボタン)が操作されると、その操作に応じた入力処理を行う入力装置において、各種のボタンはその位置が固定されているために操作の仕方が限られてしまう。例えば、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)において、基本的にレリーズボタンは、カメラ本体を手で持って構えた際に、右手の人差指で押せる位置の一箇所のみに配設されているため、片手で保持して操作するためには持ち方が限られてしまうと共に、右手での操作のみに限られてしまう。
そこで、従来では、レリーズボタンを左右2箇所に備え、左右どちらの片手でも撮影操作ができるようにした技術が開示されている(特許文献1参照)。すなわち、右手用及び左手用グリップ部に対応して右手用レリーズボタンと左手用レリーズボタンとを備え、電源スイッチを兼ねたレバーを左右いずれかのグリップ側に操作することにより、右手用及び左手用レリーズボタンのいずれか一方を選択的に使用可能とする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002−40534号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した先行技術のように、レリーズボタンを左右2箇所に備えたとしても、レリーズボタンの配設位置が固定されている以上、カメラの持ち方が限定されることには変わらず、自由な持ち方での片手撮影などが望まれる。このことは、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)に限らず、ボタン操作を行う全ての電子機器に対しても同様の問題が起きる。
【0005】
本発明の課題は、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかに制限されずに操作できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決するために請求項1記載の発明は、
操作に応じた入力処理を行う入力装置であって、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する接触状態検出手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する保持状態判別手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる割当手段と、
を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項1に従属する発明として、
前記保持状態判別手段は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項2記載の発明であってもよい。
【0008】
請求項1或いは請求項2に従属する発明として、
前記装置本体の姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、
前記保持状態判別手段は、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する場合に、前記姿勢検出手段により検出された装置本体の姿勢毎に保持状態を判別する、
ようにしたことを特徴とする、請求項3記載の発明であってもよい。
【0009】
請求項1〜請求項3のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段は、前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択する、
ようにしたことを特徴とする、請求項4記載の発明であってもよい。
【0010】
請求項1〜請求項4のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てた際に、その位置を識別表示する識別表示手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする、請求項5記載の発明であってもよい。
【0011】
請求項5に従属する発明として、
前記タッチセンサは、タッチスクリーンとしてのタッチ画面によって構成され、
前記識別表示手段は、前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部が割り当てられた際に、該位置にそのタッチ操作部の機能名を識別表示させる、
ようにしたことを特徴とする、請求項6記載の発明であってもよい。
【0012】
請求項1〜請求項6のいずれかに従属する発明として、
各種の動作モードの中から現在切り換えられている動作モードを判別する動作モード判別手段を更に備え、
前記割当手段は、所定機能のタッチ操作部を割り当てる際に、前記動作モード判別手段により判別された現在の動作モードに応じた種類の機能を持ったタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項7記載の発明であってもよい。
【0013】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
被写体を撮像する撮像手段を更に備え、
前記割当手段は、前記撮像手段を制御する撮像に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項8記載の発明であってもよい。
【0014】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
画像を記憶する画像記憶手段を更に備え、
前記割当手段は、前記画像記憶手段内の画像再生に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項9記載の発明であってもよい。
【0015】
請求項1〜請求項7のいずれかに従属する発明として、
電子書籍を取得する取得手段を更に備え、
前記割当手段は、前記取得手段により取得した電子書籍の閲覧に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項10記載の発明であってもよい。
【0016】
請求項1〜請求項10のいずれかに従属する発明として、
前記タッチセンサは、装置本体の外表面に配設されている複数のタッチセンサであり、
前記接触状態検出手段は、前記複数のタッチセンサのうち、どの位置のタッチセンサに人体が接触してどの位置のタッチセンサに人体が接触していないかの接触状態を検出する、
ようにしたことを特徴とする、請求項11記載の発明であってもよい。
【0017】
請求項1〜請求項11のいずれかに従属する発明として、
前記割当手段は、複数の非接触位置に対応して、機能の異なるタッチ操作部をそれぞれ割り当てる、
ようにしたことを特徴とする、請求項12記載の発明であってもよい。
【0018】
また、上述した課題を解決するために請求項13記載の発明は、
コンピュータに対して、
操作に応じた入力処理を行う機能と、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する機能と、
検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する機能と、
前記検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる機能と、
を実現させるためのプログラム、であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかの保持状態に応じて操作位置を動的に変更することができ、保持状態に制限されずに操作することが可能となり、操作性を損ねることなく持ち方の自由度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】入力装置として適用した携帯端末装置の基本的な構成要素を示したブロック図。
【図2】携帯端末装置の外周端部に複数の表示付きタッチセンサ10が配設されている状態を示した図。
【図3】保持状態テーブル記憶部M4を説明するための図。
【図4】カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図5】図4に続く操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図6】カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図7】電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示した図。
【図8】電源投入に応じて実行開始される携帯端末装置の全体動作、特に本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャート。
【図9】図8に続く動作を示したフローチャート。
【図10】図8に続く動作を示したフローチャート。
【図11】操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4、図9のステップA20、図10のステップA33)を詳述するためのフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図1〜図11を参照して本発明の実施形態を説明する。
図1は、入力装置として適用した携帯端末装置の基本的な構成要素を示したブロック図である。
携帯端末装置は、被写体を撮像するカメラ機能と、電子ブック(電子書籍)の各ページを表示させる電子ブック機能と、データを送受信する通信機能などを備えた携帯可能な端末装置であり、制御部1を中核として動作する構成となっている。制御部1は、電源部(二次電池)2からの電力供給によって動作し、記憶部3内の各種のプログラムに応じてこの携帯端末装置の全体動作を制御するもので、この制御部1には図示しないCPU(中央演算処理装置)やメモリなどが設けられている。
【0022】
記憶部3は、例えば、ROM、フラッシュメモリなどを有する構成で、図8〜11に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているプログラム記憶部M1と、多くの撮像済み画像などを所定のファイル形式で保存する画像記憶部M2と、各種の電子ブックを記憶する電子ブック記憶部M3と、後述する保持状態テーブル記憶部M4及び操作ボタン位置テーブル記憶部M5とを有している。なお、記憶部3は、例えば、SDカード、ICカードなど、着脱自在な可搬型メモリ(記録メディア)を含む構成であってもよく、図示しないが、通信機能を介してネットワークに接続された状態では所定の外部サーバ側の記憶領域を含む構成であってもよい。
【0023】
RAM4は、フラグ情報、画面情報など、この携帯端末装置が動作するために必要となる各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。表示部5は、縦横比(アスペクト比)の異なる長方形を成し、例えば、高精細液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ(電子ペーパ)のいずれかを使用したもので、カメラ機能の動作時には、撮像された画像(スルー画像:ライブビュー画像)を表示するファインダ画面(モニタ画面)として機能したり、保存済み画像を表示する再生画面として機能したり、また、電子ブック機能の動作時には、電子ブックのページを表示する閲覧画面として機能したりする。
【0024】
操作部6は、図示省略したが、押しボタン形式の各種のキー(操作ボタン)として、カメラ機能、電子ブック機能などを選択するメニューボタン、撮影モードと再生モードとの切り換えを選択するモード選択ボタン、カメラ機能終了ボタン、電子ブック機能終了ボタンなどの各種ファンクション用ボタンやデータ入力用のボタンを備えたもので、制御部1は、この操作部6からの入力操作信号に応じた処理として、例えば、カメラ機能処理、電子ブック機能処理、データ入力処理などを行う。
【0025】
撮像部7は、その表示部5が配設されている側に対してその逆側に配設されたもので、図示省略したが、撮像レンズ、絞り機構、C−MOS或いはCCDなどの撮像素子(エリアイメージセンサ)、光学系駆動部などのほか、照明用のストロボ、アナログ処理回路、信号処理回路などを備えている。制御部1は、オートフォーカス処理(AF処理)、ズーム処理、露出調整処理(AE処理)を実行したり、撮像部7からの画像データに対して各種の画像処理としてホワイトバランス調整を実行したり、圧縮処理を実行したり、この圧縮データを伸長復元する復元処理などを実行したりする。通信部8は、広域通信網又は近距離通信により画像データや電子ブックデータなどの送受信を行うもので、制御部1は、通信部8を介して受信した画像データや電子ブックデータを画像記憶部M2、電子ブック記憶部M3に格納するようにしている。
【0026】
加速度センサ9は、例えば、3軸タイプの加速度センサで、携帯端末装置の筐体(装置本体)の姿勢を検出する姿勢検出部として機能し、重力方向に対する表示部5の向きを装置本体の姿勢として検出するもので、この姿勢検出結果に基づいて制御部1は、装置本体が手に持たれている場合に、縦横比の異なる表示部5が横長の状態となる横向きで保持されているのか、表示部5か縦長の状態となる縦向きで保持されているのかを判別するようにしている。なお、表示部5が横向き縦向きとは、表示部5に表示されている表示内容が倒立して見える状態を除き、その表示内容が正立して見える状態での横向き縦向きを示し、また、表示部5の横向き縦向きは、筐体の姿勢である装置本体の横向き縦向きに相当している。
【0027】
更に、加速度センサ9は、装置本体の使用に応じた振動を検出する振動検出部として機能し、振動検出結果に基づいて制御部1は、一定時間(例えば、1秒間)略静止中であるか否かを判別し、略静止中であれば、カメラ機能又は電子ブック機能を使用中であると判別するようにしている。この場合、一定時間内に強い振動や細かな振動を検出したときには、静止中ではないと判別するようにしている。なお、弱い振動を検出したり、大きな緩やかな振動を検出したりしたときには、略静止中であると判別するようにしている。
【0028】
複数の表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外表面(外周端部)に環状に整列配設されたタッチスクリーン(タッチ画面)を構成するもので、操作ボタン表示部(例えば、液晶表示パネル)11の上に透明の接触検出部(例えば、人体接触を検出する静電容量型の接触検出部)12を積層配設した構成となっている。なお、この表示付きタッチセンサ10については、図2を参照して後で詳述するが、隣接する各表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外周端部に隙間なく一列に整列配設されている。この複数の表示付きタッチセンサ10により検出された人体の接触状態に基づいて制御部1は、複数の表示付きタッチセンサ10のうち、装置本体が手に持たれた状態においてどの位置のタッチセンサ10に人体が接触(タッチオン)してどの位置のタッチセンサ10に人体が接触していないかの接触状態を検出し、この接触状態に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別するようにしている。
【0029】
図2は、携帯端末装置の外観図で、その装置本体の外表面(外周端部)に複数の表示付きタッチセンサ(タッチスクリーン)10が配設されている状態を示している。
携帯端末装置は、その全体が楕円形(卵形)を成すもので、その装置本体の前面側には、つまり、表示部5が配設されている表示部側(背面側)の逆側の面には、撮像部7を構成する撮像レンズ(図示省略)が配設されている。そして、装置本体の外周端部には、表示部5を囲むように複数(本実施形態では20個)の表示付きタッチセンサ10が配設されている。なお、図中、一連番号の“1”〜“20”は、20個の表示付きタッチセンサ10の配列順を示したもので、表示部5が横向きの状態において、時針の12時の位置には“1”のタッチセンサ10が配設され、3時の位置には“6”のタッチセンサ10が配設され、6時の位置には“11”のタッチセンサ10が配設され、9時の位置には“16”のタッチセンサ10が配設されている。
【0030】
この場合、複数の表示付きタッチセンサ10は、装置本体の外周端部を覆うように形成された断面L字型状の板部材で、装置本体の背面側から側面側に配設されている。なお、各表示付きタッチセンサ10の幅の大きさ(タッチセンサ10が隣り合う方向の大きさ)は、標準的な指の1本の幅以下(例えば、1cm程度)となっている。以下、表示付きタッチセンサ10を単にタッチセンサ10と呼称するものとする。このように各タッチセンサ10は、装置本体の外周端部に板部材を断面L字型状に折り曲げて配設されたもので、装置本体の外周端部においてその背面側、側面側のいずれに手が触れてもタッチオンを検出する構成となっている。
【0031】
例えば、表示部5が横向きの状態において、前面側の“7”〜“10”のタッチセンサ10のいずれかを右手の親指(指先)で押え、背面側を右手の人差し指及び中指(指先)で押えている保持状態(右手3本指による1点片手持ち)であれば、各指が接触している“7”〜“10”のタッチセンサ10がタッチオンとなる。また、表示部5が横向きの状態において、前部側の“4”〜“8”のタッチセンサ10の全てを右手の親指及びその付け根部分の側面全体で押え、背面側を右手の中指で押えている保持状態(右手2本による掴み持ち)であれば、各指が接触している“4”〜“8”のタッチセンサ10がタッチオンとなる。
【0032】
制御部1は、加速度センサ9による姿勢検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、装置本体が手に持たれている保持状態として、表示部5が横向きの状態において右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ち、また、表示部5が縦向きの状態において右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ちの6種類のうち、いずれの保持状態であるかを判別するようにしている。更に、制御部1は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置の関係を保持状態として判別するようにしている。同じ種類の持ち方(例えば、右手片手持ち)であっても、どの指を使ってどこに触るかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係から保持状態を判別するようにしている。そして、制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した操作位置にあるタッチセンサ10を選択し、その位置のタッチセンサ10に所定機能のタッチ操作部(タッチキー:操作ボタン)を割り当てるようにしている。
【0033】
すなわち、制御部1は、装置本体の現在の保持状態に適した操作位置として、予め決められている操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10を選択し、この操作位置の非接触のタッチセンサ10に所定機能のタッチ操作部(例えば、レリーズボタン、露出補正ボタンなど)を割り当てるようにしている。この場合、そのタッチセンサ10には、割り当てられたボタンの機能名(記号)が表示される。例えば、図2に示すように、ボタンの機能名(記号)として、レリーズボタンであれば、“二重丸”の記号が表示され、+方向の露出補正ボタンであれば、“+”の記号が表示され、−方向の露出補正ボタンであれば、“−”の記号が表示される。また、次画像送りボタンや次ページ送りボタンであれば、“>”の記号が表示され、前画像送りボタンや前ページ送りボタンであれば、“<”の記号が表示され、ズームボタンであれば、“四角形”の記号が表示される。
【0034】
図3は、保持状態テーブル記憶部M4を説明するための図である。
保持状態テーブル記憶部M4は、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する際に参照されるもので、その内容はユーザ操作により任意に設定可能としている。ここで、図示の例において、制御部1は、カメラ機能撮影モード、カメラ機能再生モード、電子ブック機能に関わらず、表示部5が横向きで、“2”〜“10”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“17”〜“20”又は“1”〜“5”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合には、保持状態として右手による片手持ちと判別するようにしている。
【0035】
また、図示の例において、制御部1は、表示部5が横向きで、“12”〜“20”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“7”〜“15”のタッチセンサ10の間のみの接触を検出した場合には、保持状態として左手による片手持ちと判別するようにしている。また、表示部5が横向きで、“2”〜“10”、“12”〜“20”のタッチセンサ10の両方の間の接触を検出した場合、又は、表示部5が縦向きで、“17”〜“20”又は“1”〜“5”及び“7”〜“15”のタッチセンサ10の両方の間の接触を検出した場合には、保持状態として両手持ちと判別するようにしている。
【0036】
図4〜図7は、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を説明するための図である。
操作ボタン位置テーブル記憶部M5は、上述のように保持状態テーブル記憶部M4を参照することにより判別された保持状態のほかに、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、上述のように所定機能の操作ボタンを割り当てるためのテーブルで、カメラ機能撮影モード、カメラ機能再生モード、電子ブック機能に対応するテーブル内容となっている。図4及び図5は、カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示し、図6は、カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示し、図7は、電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容を示している。
【0037】
操作ボタン位置テーブル記憶部M5は、マトリックス状の表を有する構成で、この表の行方向(図中、縦方向)は、装置本体の保持状態(上述した6種類の保持状態)に対応付けられている。すなわち、表示部5が横向き状態での右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ち、表示部5が縦向き状態での右手片手持ち、左手片手持ち、両手持ちの6種類、言い換えれば、右手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合、左手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合、両手で保持している状態で表示部5が横向きの場合と縦向きの場合の6種類が対応付けられている。また、この種類毎の各行は、どの位置に人体が接触しているかの接触位置の関係を示す保持状態に対応付けられている。この場合、同じ種類の持ち方であっても、どの指を使ってどこに触れているかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係を示す保持状態を対応付けている。更に、表の列方向(図中、横方向)は、20個のタッチセンサ10がその配列順に対応付けられている。そして、表のマトリックス状の各セル部分には、人体が接触しているタッチセンサ10であることを示す“○”が記憶されている。また、セル内の“A”、“B”〜“H”は、タッチセンサ10に割り当てられるボタンの機能名を示している。
【0038】
図4及び図5に示すように、カメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“A”〜“C”が記憶され、“A”は、レリーズボタン、“B”は、+方向の露出補正ボタン、“C”は、−方向の露出補正ボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10をレリーズボタン、+方向の露出補正ボタン、−方向の露出補正ボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図4の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“7”及び“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“2”のタッチセンサ10に−方向の露出補正ボタン、“3”のタッチセンサ10に+方向の露出補正ボタン、“4”のタッチセンサ10にレリーズボタンが割り当てられることを示している。
【0039】
図6に示すように、カメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“D”〜“F”が記憶され、“D”は、次画像送りボタン、“E”は、前画像送りボタン、“F”は、ズームボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の位置の近傍にある非接触のタッチセンサ10を次画像送りボタン、前画像送りボタン、ズームボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図6の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“2”のタッチセンサ10にズームボタン、“3”のタッチセンサ10に次画像送りボタン、“4”のタッチセンサ10に前画像送りボタンが割り当てられることを示している。
【0040】
図7に示すように、電子ブック機能の対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5には、ボタンの機能名として“G”、“H”が記憶され、“G”は、次ページ送りボタン、“H”は、前ページ送りボタンを示している。この場合、上述した6種類に対応した保持状態に適した操作指(例えば、人差し指)の近傍にある非接触のタッチセンサ10を次ページ送りボタン、前ページ送りボタンとして割り当てるような記憶内容となっている。例えば、図7の1行目に示すように“7”のタッチセンサ10のみが接触されている場合、又は2行目に示すように“8”のタッチセンサ10のみが接触されている場合には、“3”のタッチセンサ10に次ページ送りボタン、“4”のタッチセンサ10に前ページ送りボタンが割り当てられることを示している。
【0041】
次に、本実施形態における携帯端末装置の動作概念を図8〜図11に示すフローチャートを参照して説明する。ここで、これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードに従った動作が逐次実行される。また、ネットワークなどの伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0042】
図8〜図11は、携帯端末装置の全体動作、特に本実施形態の特徴部分の動作概要を示したフローチャートで、電源投入に応じて実行開始される。
先ず、制御部1は、カメラ機能、電子ブック機能などを選択するメニューボタンが操作されることによりカメラ機能が起動されたかを調べたり(図8のステップA1)、電子ブック機能が起動されたかを調べたり(図10のステップA31)、その他の操作が行われたかを調べたりする(図10のステップA40)。ここで、その他の操作として、データを送受信する通信機能が起動されたり、輝度調整が指示されたり、保持状態テーブル記憶部M4の設定が指示されたりした場合には(ステップA40でYES)、その操作に応じた処理として、通信処理、輝度調整処理、テーブル設定処理などを行った後(ステップA41)、最初の図8のステップA1に戻る。
【0043】
いま、カメラ機能が起動されたときには(図8のステップA1でYES)、モード選択ボタンの操作により撮影モードに切り換えられているか再生モードに切り換えられているかを調べ(ステップA2)、撮影モードに切り換えられているときには(ステップA2でYES)、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA3)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA3でYES)、保持状態テーブル記憶部M4、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照することにより操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA4)。
【0044】
図11は、操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4、図9のステップA20、図10のステップA33)を詳述するためのフローチャートである。
先ず、制御部1は、加速度センサ9の検出結果に基づいて重力方向に対する表示部5の向き(横向き/縦向き)を装置本体の姿勢(横向き/縦向き)として取得すると共に(ステップB1)、タッチセンサ10から接触状態を取得する(ステップB2)。そして、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、保持状態テーブル記憶部M4を参照して(ステップB3)、装置本体が手に持たれている保持状態として、上述した6種類の持ち方のいずれかに該当する保持状態であるかを調べる(ステップB4)。
【0045】
いま、該当する保持状態が無ければ(ステップB4でNO)、現在の持ち方が適切ではないために適切な持ち方に変更すべきことを促すメッセージを表示部5にアラート表示させるが(ステップB8)、該当する保持状態が有れば(ステップB4でYES)、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照し(ステップB5)、操作ボタンを決定する処理に移る(ステップB6)。この場合、該当する保持状態のほかに、加速度センサ9による検出結果(表示部5の向き)及び各タッチセンサ10の検出結果(接触状態)に基づいて、操作ボタン位置テーブル記憶部M5を参照し、操作指(例えば、人差し指)の近傍にある非接触のタッチセンサ10を操作ボタンとして決定する。
【0046】
いま、カメラ機能撮影モードの場合であるから図4及び図5に示すカメラ機能撮影モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。そして、決定した操作ボタンの機能名を該タッチセンサ10に表示させる(ステップB7)。この場合、操作ボタンの機能名として、レリーズボタンに“二重丸”の記号を該タッチセンサ10に表示させ、+方向の露出補正ボタンに、“+”の記号を該タッチセンサ10に表示させ、−方向の露出補正ボタンには“−”の記号を該タッチセンサ10に表示させる。
【0047】
このようにして操作ボタン位置決定処理(図8のステップA4)が終わると、撮像部7からのスルー画像(ライブビュー画像)を表示部5にモニタ表示させた後(ステップA5)、上述のようにして割り当てたレリーズボタンが操作されたか(ステップA6)、露出補正ボタンが操作されたかを調べたり(ステップA10)、操作部6上のモード選択ボタンが操作されたか(ステップA12)、カメラ機能終了ボタンが操作されたか(ステップA14)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA15)。
【0048】
ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA15でNO)、上述の静止判定を行うステップA3に戻るが、その他の操作として、例えば、露出設定、ズーム、撮影シーン設定などの操作が行われたときには(ステップA15でYES)、その操作に応じた処理として、露出設定処理、ズーム処理、撮影シーン設定処理などを行った後(ステップA16)、上述の静止判定を行うステップA3に移る。また、露出補正ボタンが操作されたときには(ステップA10でYES)、その操作ボタンの種類に応じて+方向或いは−方向に露出を補正する処理を行った後(ステップA11)、上述の静止判定を行うステップA3に戻る。
【0049】
また、レリーズボタンが操作されたときには(ステップA6でYES)、AE処理、AF処理などを実行した後(ステップA7)、撮影処理に移り(ステップA8)、撮像された画像に対してホワイトバランス調整などを行った後、圧縮処理によって圧縮した画像データを画像記憶部M2に記憶保存させる保存処理を行う(ステップA9)。その後、上述の静止判定を行うステップA3に戻る。以下、レリーズボタンが操作される毎に、上述の動作を繰り返す。また、カメラ機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA14でYES)、上述のステップA1に戻るが、撮影モードにおいてモード選択ボタンが操作されたときには(ステップA12でYES)、撮影モードから再生モードへの切り換えを行った後(ステップA13)、図9のフローに移る。
【0050】
このようにカメラ機能の再生モードに切り換えられた状態において、画像記憶部M2に記憶されている撮像済み画像の中から再生対象として所望する画像を選択する画像選択操作が行われると(図9のステップA17でYES)、その選択画像を再生対象として読み出す(ステップA18)。そして、上述の場合と同様に、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA19)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA19でYES)、操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA20)。
【0051】
この場合においても、図11のフローに従った動作が実行される。いま、カメラ機能撮影モードであるから図6に示すようにカメラ機能再生モードに対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。その結果、操作ボタンの機能名として、次画像送りボタンには“>”の記号が該タッチセンサ10に表示され、前画像送りボタンには、“<”の記号が該タッチセンサ10に表示され、ズームボタンには“四角形”の記号が該タッチセンサ10に表示される。
【0052】
そして、再生対象として読み出した画像を表示部5に表示させた後(ステップA21)、上述のようにして割り当てた画像送りボタンが操作されたか(ステップA22)、ズームボタンが操作されたかを調べたり(ステップA24)、操作部6上のモード選択ボタンが操作されたか(ステップA26)、カメラ機能終了ボタンが操作されたか(ステップA28)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA29)。ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA29でNO)、上述の静止判定を行うステップA19に戻るが、その他の操作として、例えば、画像の削除などの編集、スライドショーの開始などが操作されたときには(ステップA29でYES)、操作に応じた処理として編集処理、スライドショー表示処理などを実行した後(ステップA30)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。
【0053】
また、上述のようにして割り当てた画像送りボタンが操作されたときには(ステップA22でYES)、操作ボタンの種類に応じて次画像への画像送り処理を行ったり、前画像への画像送り処理を行ったりした後(ステップA23)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。また、上述のようにして割り当てたズームボタンが操作されたときには(ステップA24でYES)、そのボタン操作に応じてズーム処理を行った後(ステップA25)、上述の静止判定を行うステップA19に戻る。また、再生モードにおいてモード選択ボタンが操作されたときには(ステップA26でYES)、撮影モードへの切り換えを行った後(ステップA27)、図8のフローに移るが、カメラ機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA28でYES)、図8の最初のステップA1に戻る。
【0054】
一方、電子ブック機能が起動されたときには(図10のステップA31でYES)、加速度センサ9による振動検出結果に基づいて一定時間略静止中であるかを判定しながら略静止するまで待機状態となる(ステップA32)。ここで、一定時間の略静止中を検出したときには(ステップA32でYES)、操作ボタン位置決定処理に移る(ステップA33)。この場合においても、図11のフローに従った動作が実行される。いま、電子ブック機能の起動中であるから図7に示すように電子ブック機能に対応する操作ボタン位置テーブル記憶部M5の内容に基づいて操作ボタンを決定する。その結果、操作ボタンの機能名として、次ページ送りボタンには“>”の記号、前ページ送りボタンには、“<”の記号が該タッチセンサ10に表示される。
【0055】
そして、電子ブックから読み出したページ内容を表示部5に表示させた後(ステップA34)、上述のようにして割り当てたページ送りボタンが操作されたかを調べたり(ステップA35)、操作部6上の電子ブック機能終了ボタンが操作されたか(ステップA37)、その他の操作が操作されたかを調べたりする(ステップA38)。ここで、いずれの操作も行われなければ(ステップA38でNO)、上述の静止判定を行うステップA32に戻るが、その他の操作として、例えば、しおり差し込み操作などが行われたときには(ステップA38でYES)、その操作に応じた処理としてしおり差し込み処理などを実行した後(ステップA39)、上述の静止判定を行うステップA32に戻る。また、上述のようにして割り当てたページ送りボタンが操作されたときには(ステップA35でYES)、操作ボタンの種類に応じて次ページへのページ送り処理を行ったり、前ページへのページ送り処理を行ったりした後(ステップA36)、上述の静止判定を行うステップA32に戻る。また、電子ブック機能終了ボタンが操作されたときには(ステップA37でYES)、図8の最初のステップA1に戻る。
【0056】
以上のように、本実施形態において制御部1は、複数のタッチセンサ10のうち、装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出すると共に、この接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別し、人体が接触していない非接触のタッチセンサ10の中から現在の保持状態に適した位置のタッチセンサ10を操作位置として選択し、その操作位置のタッチセンサ10に所定機能の操作ボタン(タッチ操作部)を割り当てるようにしたので、装置本体を手で持ちながら操作を行う場合に、装置本体がどのように持たれて保持されているかの保持状態に応じて操作ボタンの位置を動的に変更することができ、保持状態に制限されずに操作することが可能となり、操作性を損ねることなく持ち方の自由度を高めることができる。
【0057】
複数のタッチセンサ10の接触状態に基づいて右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別するようにしたので、複数の種類に応じた保持状態を判別することができると共に、同じ種類の持ち方であっても、どの指を使ってどこに触れているかによっては接触の仕方が異なるためにその接触位置の関係から保持状態を判別することができ、持ち方の自由度を更に高めることが可能となる。
【0058】
加速度センサ9により検出された装置本体の姿勢に基づいて装置本体の保持状態を判別するようにしたので、縦横比の異なる表示部5が横長の状態となる横向きで保持されているのか、表示部5か縦長の状態となる縦向きで保持されているのかの判別が可能となり、持ち方の自由度を更に高めることができる。
【0059】
装置本体の保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択するようにしたので、例えば、持ち方をいろいろ変えたとしても同じ指で同じ機能の操作ボタンを操作することができる。
【0060】
所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10を識別表示するようにしたので、操作ボタンへの操作を適切に行うことができる。
【0061】
所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10にその機能名を識別表示するようにしたので、機能の異なる複数の操作ボタンが割り当てられている状態でも所望する操作ボタンへの操作を適切に行うことができる。
【0062】
所定機能の操作ボタンを割り当てる際に、現在の動作モードに応じた種類の機能を持った操作ボタンを割り当てるようにしたので、同じタッチセンサ10であっても現在の動作モードに応じて異なる機能の操作ボタンを割り当てることができ、モード数に応じて操作ボタンの数を増やすことができる。
【0063】
撮像部7を制御する撮影に関する機能の操作ボタン(例えば、レリーズボタン、露出補正ボタン)を割り当てるようにしたので、撮影時における装置本体の持ち方に影響されることなく、レリーズ操作などを容易に行うことができる。
【0064】
画像記憶部M2内の画像再生に関する機能の操作ボタン(例えば、次画像送りボタン、前画像送りボタン、ズームボタン)を割り当てるようにしたので、画像再生時における装置本体の持ち方に影響されることなく、画像送り操作などを容易に行うことができる。
【0065】
電子ブックの閲覧に関する機能の操作ボタン(例えば、次ページ送りボタン、前ページ送りボタン)を割り当てるようにしたので、電子ブックの閲覧時における装置本体の持ち方に影響されることなく、ページ送り操作などを容易に行うことができる。
【0066】
装置本体の外表面(外周端部)に複数のタッチセンサ10を配設するようにしたので、タッチセンサ毎にその接触状態を検出したり、操作ボタンを割り当てたりすることができる。
【0067】
機能の異なる複数の操作ボタンをそれぞれ割り当てるようにしたので、装置本体の持ち方に制限されずに複数の操作ボタンを任意に操作することができる。
【0068】
なお、上述した実施形態においては、装置本体の外表面(外周端部)に複数のタッチセンサ10を一列に整列配設するようにしたが、外周端部に限らず、装置本体の外表面の左右両側端部及び上下両側端部に配設するようにしてもよく、また、装置本体の左側端部、右側端部、上側端部、下側端部のいずれかに配設するようにしてもよい。
【0069】
上述した実施形態においては、携帯端末装置の全体形状を楕円形(卵形)とした場合を例示したが、楕円形に限らず、携帯端末装置の全体形状は、長方体などであってもよく、その形状は任意である。
【0070】
上述した実施形態においては、装置本体の外周端部に単一のタッチセンサ10を配設するようにしてもよい。すなわち、装置本体の外周端部に環状のタッチセンサ10を配設した状態において、この単一のタッチセンサ10を論理的に複数個(例えば、上述の実施形態と同様の20個)のタッチ領域に区分するようにしてもよい。
【0071】
上述した実施形態においては、加速度センサ9により表示部5の横向き、縦向きを装置本体の姿勢として検出するようにしたが、横向き、縦向きに限らず、この横向きと縦向きの間の角度45°などを検出してもよく、その姿勢は問わない。
【0072】
上述した実施形態においては、操作に適した操作指として人差し指を例にしたが、親指などを操作に適した操作指としてもよい。また、右手に限らず、左手の人差し指や親指などを操作に適した操作指としてもよい。
【0073】
また、上述した実施形態においては、複数のタッチセンサ10の接触状態に基づいて右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別するようにしたが、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持するかをユーザ操作により設定可能としてもよい。
【0074】
上述した実施形態においては、所定機能の操作ボタンとして割り当てられたタッチセンサ10を識別表示する場合にその機能名を表示するようにしたが、色を変えて点灯するようにしてもよい。例えば、レリーズボタンでは赤色、露出補正ボタンでは青色などで識別表示してもよく、更に点灯に限らず、点滅表示など、任意である。また、操作ボタンを割り当てたタッチセンサ10に、そのボタンの機能名を表示するようにしたが、複数のタッチセンサ10で表示部5が囲まれている場合、操作ボタンが割り当てられたタッチセンサ10に最も近い表示部5の領域にそのボタンの機能名を表示させるようにしてもよい。
【0075】
上述した実施形態においては、入力装置としてカメラ機能及び電子ブック機能を備えた携帯端末装置に適用した場合を示したが、デジタルカメラ(コンパクトカメラ)、携帯電話機、PDA、音楽プレイヤーなどの入力装置であってもよい。
【0076】
その他、上述した実施形態において示した“装置”や“部”とは、機能別に複数の筐体に分離されていてもよく、単一の筐体に限らない。また、上述したフローチャートに記述した各ステップは、時系列的な処理に限らず、複数のステップを並列的に処理したり、別個独立して処理したりするようにしてもよい。
【符号の説明】
【0077】
1 制御部
3 記憶部
5 表示部
6 操作部
7 撮像部
9 加速度センサ
10表示付きタッチセンサ
M1 プログラム記憶部
M2 画像記憶部
M3 電子ブック記憶部
M4 保持状態テーブル記憶部
M5 操作ボタン位置テーブル記憶部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作に応じた入力処理を行う入力装置であって、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する接触状態検出手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する保持状態判別手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる割当手段と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記保持状態判別手段は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記装置本体の姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、
前記保持状態判別手段は、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する場合に、前記姿勢検出手段により検出された装置本体の姿勢毎に保持状態を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の入力装置。
【請求項4】
前記割当手段は、前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の入力装置。
【請求項5】
前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てた際に、その位置を識別表示する識別表示手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の入力装置。
【請求項6】
前記タッチセンサは、タッチスクリーンとしてのタッチ画面によって構成され、
前記識別表示手段は、前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部が割り当てられた際に、該位置にそのタッチ操作部の機能名を識別表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項5記載の入力装置。
【請求項7】
各種の動作モードの中から現在切り換えられている動作モードを判別する動作モード判別手段を更に備え、
前記割当手段は、所定機能のタッチ操作部を割り当てる際に、前記動作モード判別手段により判別された現在の動作モードに応じた種類の機能を持ったタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の入力装置。
【請求項8】
被写体を撮像する撮像手段を更に備え、
前記割当手段は、前記撮像手段を制御する撮像に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項9】
画像を記憶する画像記憶手段を更に備え、
前記割当手段は、前記画像記憶手段内の画像再生に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項10】
電子書籍を取得する取得手段を更に備え、
前記割当手段は、前記取得手段により取得した電子書籍の閲覧に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項11】
前記タッチセンサは、装置本体の外表面に配設されている複数のタッチセンサであり、
前記接触状態検出手段は、前記複数のタッチセンサのうち、どの位置のタッチセンサに人体が接触してどの位置のタッチセンサに人体が接触していないかの接触状態を検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の入力装置。
【請求項12】
前記割当手段は、複数の非接触位置に対応して、機能の異なるタッチ操作部をそれぞれ割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の入力装置。
【請求項13】
コンピュータに対して、
操作に応じた入力処理を行う機能と、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する機能と、
検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する機能と、
前記検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【請求項1】
操作に応じた入力処理を行う入力装置であって、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する接触状態検出手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する保持状態判別手段と、
前記接触状態検出手段により検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる割当手段と、
を備えることを特徴とする入力装置。
【請求項2】
前記保持状態判別手段は、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ちのいずれで保持されているかを保持状態として判別すると共に、右手片手持ち、左片手持ち、両手持ち毎にどの位置に人体が接触しているかの接触位置を保持状態として判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1記載の入力装置。
【請求項3】
前記装置本体の姿勢を検出する姿勢検出手段を更に備え、
前記保持状態判別手段は、装置本体が手に持たれている保持状態を判別する場合に、前記姿勢検出手段により検出された装置本体の姿勢毎に保持状態を判別する、
ようにしたことを特徴とする請求項1或いは請求項2記載の入力装置。
【請求項4】
前記割当手段は、前記保持状態判別手段により判別された保持状態に適した操作位置を選択する場合に、予め決められている操作指の近傍にある前記非接触位置を操作位置として選択する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の入力装置。
【請求項5】
前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てた際に、その位置を識別表示する識別表示手段を更に備える、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載の入力装置。
【請求項6】
前記タッチセンサは、タッチスクリーンとしてのタッチ画面によって構成され、
前記識別表示手段は、前記割当手段により前記非接触位置に所定機能のタッチ操作部が割り当てられた際に、該位置にそのタッチ操作部の機能名を識別表示させる、
ようにしたことを特徴とする請求項5記載の入力装置。
【請求項7】
各種の動作モードの中から現在切り換えられている動作モードを判別する動作モード判別手段を更に備え、
前記割当手段は、所定機能のタッチ操作部を割り当てる際に、前記動作モード判別手段により判別された現在の動作モードに応じた種類の機能を持ったタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載の入力装置。
【請求項8】
被写体を撮像する撮像手段を更に備え、
前記割当手段は、前記撮像手段を制御する撮像に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項9】
画像を記憶する画像記憶手段を更に備え、
前記割当手段は、前記画像記憶手段内の画像再生に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項10】
電子書籍を取得する取得手段を更に備え、
前記割当手段は、前記取得手段により取得した電子書籍の閲覧に関する機能のタッチ操作部を割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載の入力装置。
【請求項11】
前記タッチセンサは、装置本体の外表面に配設されている複数のタッチセンサであり、
前記接触状態検出手段は、前記複数のタッチセンサのうち、どの位置のタッチセンサに人体が接触してどの位置のタッチセンサに人体が接触していないかの接触状態を検出する、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれかに記載の入力装置。
【請求項12】
前記割当手段は、複数の非接触位置に対応して、機能の異なるタッチ操作部をそれぞれ割り当てる、
ようにしたことを特徴とする請求項1〜請求項11のいずれかに記載の入力装置。
【請求項13】
コンピュータに対して、
操作に応じた入力処理を行う機能と、
該装置本体の外表面に配設されているタッチセンサのうち、該装置本体が手に持たれた状態でどの位置に人体が接触してどの位置に人体が接触していないかの接触状態を検出する機能と、
検出された人体が接触している接触位置に基づいて該装置本体がどのような状態で手に持たれて保持されているかの保持状態を判別する機能と、
前記検出された人体が接触していない非接触位置の中から前記判別された保持状態に適した操作位置を選択し、その操作位置に所定機能のタッチ操作部を割り当てる機能と、
を実現させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2012−83976(P2012−83976A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−230252(P2010−230252)
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年10月13日(2010.10.13)
【出願人】(000001443)カシオ計算機株式会社 (8,748)
【Fターム(参考)】
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