説明

入力装置

【課題】視線移動を減らし、入力操作を容易にする入力装置を提供する。
【解決手段】実施の形態に係る入力装置1は、表面120に入力開口121が形成された筐体10と、入力開口121の面積よりも大きい表面積を有し、筐体10に対してスライド可能に支持されたスライド部材としてのスライド板2と、スライド板2の移動量を検出して移動量検出情報としての検出情報を出力する移動量検出部としての検出部6と、を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、入力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の技術として、上側にタッチ面を有するカバー部材と、タッチ面になされた操作を検出する検出電極が設けられた検出部と、を備えるタッチパッド装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このタッチパッド装置は、タッチ面に触れた操作者の指の位置の情報を検出部から出力し、この位置の情報を用いることにより、エアーコンディショナー装置やナビゲーション装置等の操作が可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2010−128854号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来のタッチパッド装置は、操作の際、操作者が常に表示部を見ながら操作しなければならないという問題があった。
【0006】
従って、本発明の目的は、視線移動を減らし、入力操作を容易にする入力装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、表面に入力開口が形成された筐体と、入力開口の面積よりも大きい表面積を有し、筐体に対してスライド可能に支持されたスライド部材と、スライド部材の移動量を検出して移動量検出情報を出力する移動量検出部と、を備えた入力装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、視線移動を減らし、入力操作を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1(a)は、実施の形態に係る入力装置の斜視図であり、(b)は、入力装置の展開図である。
【図2】図2は、実施の形態に係る入力装置の要部断面図であり、(b)は、入力装置の上面図であり、(c)は、スライド板の側面図である。
【図3】図3は、実施の形態に係る入力装置を搭載した車両内部の概略図である。
【図4】図4は、実施の形態に係る入力装置に関するブロック図である。
【図5】図5(a)は、実施の形態に係る入力装置の電源投入前の上面図であり、(b)は、入力装置の電源投入後の上面図である。
【図6】図6(a)〜(c)は、ポインタによる第2のアイコンの選択に関する模式図である。
【図7】図7(a)〜(c)は、実施の形態に係る入力装置になされた操作入力の様子を示す上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
[実施の形態の要約]
実施の形態に係る入力装置は、表面に入力開口が形成された筐体と、入力開口の面積よりも大きい表面積を有し、筐体に対してスライド可能に支持されたスライド部材と、スライド部材の移動量を検出して移動量検出情報を出力する移動量検出部と、を備える。
【0011】
[実施の形態]
(入力装置1の構成)
図1(a)は、実施の形態に係る入力装置の斜視図であり、(b)は、入力装置の展開図である。図2は、実施の形態に係る入力装置の要部断面図であり、(b)は、入力装置の上面図であり、(c)は、スライド板の側面図である。図3は、実施の形態に係る入力装置を搭載した車両内部の概略図である。以下において、上下左右は、特に断らない限り、引用する図面における上下左右を示すものとする。また、以下の各図において、各部材の大きさの比は、異なる場合がある。
【0012】
入力装置1は、例えば、図1(a)に示す入力開口121に露出するスライド板2を操作することによるスライド板2の移動量を検出し、検出した移動量に基づいた移動量検出情報としての検出情報を出力するように構成されている。
【0013】
この入力装置1は、主に、表面120に入力開口121が形成された筐体10と、入力開口121の面積よりも大きい表面積を有し、筐体10に対してスライド可能に支持されたスライド部材としてのスライド板2と、スライド板2の移動量を検出して検出情報を出力する移動量検出部としての検出部6と、を備えて概略構成されている。
【0014】
また、入力装置1は、複数の電磁石4からなる電磁石群40と、この電磁石群40が配置された基板5と、を備えている。
【0015】
筐体10は、例えば、図1(a)に示すように、上面が開口となる箱形状を有する下部筐体11と、下部筐体11の上面を覆う蓋となる上部筐体12と、を備えて概略構成されている。筐体10は、一例として、図3に示すように、車両7の運転席と助手席との間のセンターコンソール70に設けられる。筐体10は、例えば、センターコンソール70の表面と上部筐体12の表面120とに段差が生じないように、センターコンソール70に形成された開口に収納される。なお、入力装置1は、筐体10としてセンターコンソール70を用いても良い。このとき、入力開口121は、センターコンソール70に形成される。また、入力装置1は、例えば、筐体10として、入力装置1が搭載される電子機器の筐体を用いても良い。
【0016】
入力開口121は、例えば、表示装置71の表示画面71aのアスペクト比(例えば16:9)に対応する形状を有する。つまり、この入力開口121の長手方向の幅をW、短手方向の幅をH、表示画面71aのアスペクト比を16:9とすると、W:Hは16:9である。
【0017】
スライド板2は、例えば、図1(b)に示すように、矩形状を有する板である。このスライド板2の表面200は、例えば、図2(c)に示すように、摩擦係数が裏面201より高くなるように、複数の凹凸が形成されている。従って、操作者の指により、スライド板2がスライド操作されたとき、指とスライド板2の表面200との摩擦力により、スライド板2は、指に追随して筐体10に対してスライド移動する。
【0018】
また、スライド板2の裏面201には、図2(a)に示すように、電磁石4から発生する磁場に応じて、少なくとも吸引力または反発力のいずれかに応答する磁場応答部材としての磁石202が設けられている。この磁石202は、例えば、円柱形状を有する永久磁石であり、スライド板2の中央に配置されている。磁石202は、例えば、電磁石4と対向する端部側の極性は、S極であり、スライド板2と接する端部側の極性はN極であるものとする。この磁石202の極性は、逆であっても良い。ここで、以下では、磁石202が入力開口121の中央に位置するとき、スライド板2がホームポジションに位置すると呼ぶものとする。なお、スライド板2は、磁石202上の表面200に、操作者の指による判別ができる程度の他の領域とは異なる凸部または凹部が設けられても良い。
【0019】
また、例えば、表示装置71の表示画面71aに対するポインタの位置と、入力開口121に対する磁石202の位置とは、対応していている。つまり、入力開口121と表示装置71の表示画面とは、1:1対応となる。なお、磁場応答部材は、電磁石群40の磁場による少なくとも吸引力または反発力のいずれかに応答する部材であれば良く、例えば、電磁石または強磁性体であっても良い。なお、磁場応答部材が強磁性体である場合、強磁性体と磁場との間には反発力は発生しないので、引込力により、表示装置71に表示された選択可能な被選択画像にポインタ711を引き込むことが可能となる。
【0020】
ここで、スライド板2は、例えば、操作者の指が、入力開口121の隅に操作されたとき、入力開口121にスライド板2の縁が露出しないように、スライド板2の長手方向の幅Wが2×Wより大きく、短手方向の幅Hが2×Hより大きくなるように構成されている。つまり、ポインタ711の位置と磁石202の位置が対応しているため、ポインタ711が表示画面71aの隅に位置するときは、磁石202もまた、入力開口121の隅に位置し、対向する隅にポインタを移動させるときは、磁石202もまた対向する隅に移動するため、磁石202は、入力開口121の外側に移動しないので、スライド板2は、上記に示す大きさで十分である。
【0021】
また、スライド板2は、一例として、図1(b)に示す支持部3により支持される。この支持部3は、例えば、裏面側からスライド板2をスライド操作可能に支持するものであり、4つのベアリング30と、この4つのベアリング30を支持する4つのベアリング支持部31と、を備えて概略構成されている。なお、支持部3は、上記の構成に限定されず、例えば、スライド板2を案内するために上部筐体12に設けられたガイドにより支持する構造、スライドベアリングを用いた構造等を用いて構成されても良い。ここで、スライド操作可能に支持するとは、例えば、磁石202と支持部3が接触しない範囲で、スライド板2の平面内の移動を規制しないように支持することを意味する。
【0022】
ベアリング30は、例えば、四角柱形状を有し、両端部に開口301が形成された本体300と、複数のボール302と、を備えて概略構成されている。このベアリング30は、例えば、金属材料を用いて形成され、本体300に直線状に並べて形成された開口内にボール302が挿入されている。また、ベアリング30は、例えば、入力開口121の形状に合わせて、入力開口121の長手方向の辺には、長手方向の長さに対応したベアリングが配置され、短手方向には、長手方向のベアリングよりも短いベアリングが配置されている。
【0023】
ボール302は、例えば、金属材料を用いて球形状に形成されている。このボール302は、本体300に対して回転可能となるように本体300の開口に挿入されている。ボール302は、図2(a)に示すように、本体300の表面から一部が突出しており、この突出した部分が、スライド板2と接触している。ボール302は、スライド板2の移動と共に、スライド板2との摩擦力によってスライド板2の移動方向に回転する。この回転により、スライド板2は、支持部3に対して滑らかにスライド移動する。
【0024】
また、ベアリング支持部31は、例えば、L字形状を有し、その端部には、それぞれ突起310が形成されている。この突起310は、ベアリング30の開口301に挿入され、ベアリング30は、ベアリング支持部31に取り付けられる。このベアリング支持部31は、例えば、下部筐体11に取り付けられている。この4つのベアリング30と4つのベアリング支持部31とにより、支持部3が形成され、4つのベアリング30上にスライド板2が載せられ、スライド板2は支持されると共に、スライド移動する。なお、支持部3は、スライド板2に設けられた磁石202が接触しない位置に配置されているものとする。
【0025】
図4は、実施の形態に係る入力装置に関するブロック図である。入力装置1は、例えば、図4に示すように、複数の電磁石4を制御する電磁石制御部100を備えている。
【0026】
電磁石4は、例えば、図1(b)および図2(a)に示すように、入力開口121に応じて基板5上に配置されている。この電磁石4は、図4に示す電源部72から電磁石制御部100を介して供給される電力により、基板5に接する端部と、入力開口121側の端部と、が極性を持つように構成されている。この電源部72は、例えば、車両7のバッテリーからの供給される電圧を入力装置1等に適した電圧に変換して供給する。
【0027】
電磁石制御部100は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等からなる制御部、および電源部72と任意の電磁石4との接続を切り替えることができるスイッチ部を備えて概略構成されている。ROMは、例えば、電磁石制御部100を動作させるために必要な電磁石4の位置情報や電磁石4を制御するための情報等を含むファームウェアが格納される。RAMは、例えば、電磁石制御部100のCPUが動作する際に、一時的にデータを格納するものであり、また、検出情報に応じた磁石202の位置を格納するものである。
【0028】
この電磁石制御部100の制御部は、例えば、車両7の制御部700から出力された制御信号に基づいてスイッチ部を制御して、表示装置71に表示された表示画像に応じて電磁石4の極性、磁場41の生成および消失を制御する。具体的には、制御信号は、例えば、ポインタ711により選択可能な被選択画像の位置情報等を含み、制御部は、この位置情報と、検出部6から出力された検出情報に基づいてスイッチ部を切り替えて電磁石4を制御する。また、電磁石制御部100による極性の切り替えは、電磁石4に供給する電流の方向を反対方向に変えることにより行われる。
【0029】
また、電磁石制御部100は、電磁石4による吸引力および反発力を制御することにより、例えば、スライド板2の移動を規制することにより、選択することができない領域を形成することができる。
【0030】
基板5は、例えば、プリント配線基板であり、下部筐体11の底部に配置される。この基板5は、例えば、図示しないコネクタを有し、このコネクタを介して信号等の入出力を行う。
【0031】
検出部6は、例えば、電源部72から供給された電力に基づいて光をスライド板2に向けて照射する発光素子と、スライド板2を反射した光を受光する受光素子と、を含む光センサである。この検出部6は、例えば、スライド板2に光を照射することが可能な基板5上に配置されている。
【0032】
また、車両7は、例えば、図4に示すように、電源部72と、表示装置71を制御する制御部700と、を備えて概略構成されている。制御部700は、例えば、CPU、RAMおよびROM等を含んで概略構成されている。制御部700は、例えば、入力装置1から出力されるポインタ位置情報に基づいてポインタ711を含む表示画像を表示装置71に表示させるための表示信号を生成し、表示装置71に出力するように構成されている。また、制御部700は、例えば、表示装置71に表示される表示画像に含まれるポインタ711により選択される被選択画像の位置情報に応じて電磁石4を制御するための制御信号を生成し、入力装置1に出力するように構成されている。なお、制御部700は、車両7の車両ECU(Electric Control Unit)であっても良いし、車両7に搭載されたカーナビゲーション装置、オーディオ装置および空調装置等の電子機器の制御部であっても良い。
【0033】
以下に、実施の形態に係る入力装置1の動作について各図を参照しながら説明する。
【0034】
(実施の形態の動作)
図5(a)は、実施の形態に係る入力装置の電源投入前の上面図であり、(b)は、入力装置の電源投入後の上面図である。以下では、例えば、図5(a)に示す電磁石群40の電磁石について、紙面の左下の電磁石4を(1、1)、左上の電磁石4を(1、5)、右下の電磁石4を(5、1)、および右上の電磁石4を(5、5)等の座標で示すこととする。まず、車両7の電源投入後に、磁石202が、入力開口121の中央に移動する、スライド板2のホームポジションへの移動について説明する。
【0035】
(スライド板2をホームポジションに移動させる動作について)
入力装置1は、例えば、ポインタ711が表示画面の隅に操作された状態、つまり、スライド板2の磁石202が、入力開口121の隅に位置する状態にあるものとする。
【0036】
車両7の電源が投入された後、電磁石制御部100は、例えば、車両7の電源が遮断される前の磁石202の位置情報をRAMから読み出し、磁石202を中央に移動させるため、磁石202と中央(3、3)の電磁石4との間に位置する(4、4)および(4、3)の電磁石4に電力を供給する。
【0037】
この電力の供給により、(4、4)および(4、3)の電磁石4は、磁場41を発生させる。この際の電磁石4の極性は、いずれもスライド板2と対向する端部側がN極となる。つまり、磁石202の電磁石4側の極性がN極であることから、磁石202には、(4、4)および(4、3)の電磁石4の方向に吸引力が付与される。従って、スライド板2は、(4、4)および(4、3)の電磁石4の方向に移動する。
【0038】
続いて、電磁石制御部100は、検出部6から出力された検出情報に基づいて(4、4)および(4、3)の電磁石4の磁場41を消失させ、新たに(3、3)の電磁石4に電力を供給し、磁石202に対する吸引力を発生させる。
【0039】
磁石202は、この(3、3)の電磁石4による吸引力により、(3、3)の電磁石4の直上に移動する。この移動により、スライド板2は、図5(b)に示すように、ホームポジションに移動することとなる。
【0040】
(操作者に操作感を付与する動作について)
次に、スライド板2の磁石202が受ける吸引力および反発力により、操作者に操作感を付与する動作について説明する。
【0041】
図6(a)〜(c)は、ポインタによる第2のアイコンの選択に関する模式図である。図7(a)〜(c)は、実施の形態に係る入力装置になされた操作入力の様子を示す上面図である。ポインタ711が図6(a)に示す位置にあるとき、磁石202は、図7(a)に示す位置にあり、ポインタ711が図6(b)に示す位置にあるとき、磁石202は、図7(b)に示す位置にあり、ポインタ711が図6(c)に示す位置にあるとき、磁石202は、図7(c)に示す位置にあるものとする。以下では、図6(a)に示すポインタ711により、第2のアイコン713を選択する動作について説明する。
【0042】
なお、図6(a)に示す表示画像710に表示される第1のアイコン712〜第3のアイコン714は、ポインタ711を重ねることにより、選択することができる被選択画像である。電磁石制御部100は、例えば、第1のアイコン712の中央にポインタ711を吸引する吸引力を発生させるため、(1、3)の電磁石4aをN極とする。また、電磁石制御部100は、例えば、第2のアイコン713の中央にポインタ711を吸引する吸引力を発生させるため、(3、3)の電磁石4bをN極とする。さらに、電磁石制御部100は、例えば、第3のアイコン713の中央にポインタ711を吸引する吸引力を発生させるため、(5、3)の電磁石4cをN極とする。また、さらに、電磁石制御部100は、例えば、電磁石4a〜電磁石4c以外の電磁石4の極性をS極とするものとする。なお、電磁石制御部100は、電磁石4a〜電磁石4c以外の電磁石4に電力を供給しない制御を行っても良い。
【0043】
また、電磁石制御部100は、各アイコンに対応する電磁石4a〜電磁石4cの磁場を、他の電磁石4の磁場よりも大きくするため、他の電磁石4よりも大きい電力を電磁石4a〜電磁石4cに供給する。
【0044】
操作者は、図6(a)に示す位置にポインタ711が位置することを確認すると、図7(a)に示す入力開口121に露出するスライド板2に指を接触させ、入力開口121の中心に向けて操作する。
【0045】
この操作の際、操作者は、主に、(2、3)および(2、4)の電磁石4から反発力を付与されて反力を、スライド板2を介して感じる。さらに、操作者は、ポインタ711が移動して図6(b)および図7(b)に示すように、(2、3)と(3、3)の電磁石4の間に磁石202が位置するとき、(3、3)の電磁石4bによる吸引力が付与されて第2のアイコン713への引込力を、スライド板2を介して感じることとなる。
【0046】
続いて、操作者は、(3、3)の電磁石4bによる引込力により、図6(c)および図7(c)に示すように、第2のアイコン713の中央、すなわち、スライド板2の磁石202が電磁石4bの直上に位置するようにスライド板2を移動させる。この移動により、ポインタ711は、第2のアイコン713上に位置することとなる。
【0047】
(実施の形態の効果)
本実施の形態に係る入力装置1によれば、入力装置1および表示装置71に対する視線移動を減らすことができる。また、入力装置1は、電磁石4により、任意の領域に吸引力および反発力を生成することにより、操作者に適度な操作感(フィードバック)を付与することができる。また、入力装置1は、モータやアクチュエータを用いて操作者に操作感を付与する入力装置と比べ、構成部材が少なく、製造コストを抑えることができる。
【0048】
なお、入力装置1は、例えば、電磁石4に供給される電力を制御することにより、電磁石4と電磁石4の間にポインタ711を引き込むことができる。
【0049】
また、入力装置1は、例えば、車両7に搭載される電子機器に限定されず、コンピュータ、文具、携帯電話、ATM(Automated teller machine)、電化製品等の電子機器を例とする様々な入力を必要とする装置に搭載可能である。
【0050】
また、入力装置1は、例えば、表示画面と入力開口とのアスペクト比が一致する絶対座標の操作であったがこれに限定されず、相対座標の操作に用いても良い。
【0051】
また、入力装置1は、例えば、スライド板2に対して行われたプッシュ操作に基づく信号を出力する構成としても良い。
【0052】
以上、本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、一例に過ぎず、特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更等を行うことができる。また、これら実施の形態の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない。さらに、これら実施の形態は、発明の範囲及び要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1…入力装置、2…スライド板、3…支持部、4、4a〜4c…電磁石、5…基板、6…検出部、7…車両、10…筐体、11…下部筐体、12…上部筐体、30…ベアリング、31…ベアリング支持部、40…電磁石群、41…磁場、70…センターコンソール、71…表示装置、71a…表示画面、72…電源部、100…電磁石制御部、120…表面、121…入力開口、200…表面、201…裏面、202…磁石、300…本体、301…開口、302…ボール、310…突起、700…制御部、710…表示画像、711…ポインタ、712…第1のアイコン、713…第2のアイコン、714…第3のアイコン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表面に入力開口が形成された筐体と、
前記入力開口の面積よりも大きい表面積を有し、前記筐体に対してスライド可能に支持されたスライド部材と、
前記スライド部材の移動量を検出して移動量検出情報を出力する移動量検出部と、
を備えた入力装置。
【請求項2】
前記スライド部材の前記入力開口に露出する表面の裏面に対向して設けられた少なくとも1つの電磁石と、
前記スライド部材の前記裏面に設けられ、前記電磁石から発生する磁場に応じて、少なくとも吸引力または反発力のいずれかに応答する磁場応答部材と、
前記電磁石の極性、前記磁場の生成および消失を制御する電磁石制御部と、
を備えた請求項1に記載の入力装置。
【請求項3】
前記電磁石制御部は、表示画面に表示される選択可能な被選択画像、および前記被選択画像を選択するための選択画像の位置情報を含む表示画像情報を取得し、取得した前記表示画像情報に基づいて前記被選択画像に前記選択画像を引き込むように前記少なくとも1つの電磁石を制御して前記磁場応答部材を介して前記スライド部材を移動させる請求項2に記載の入力装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−128634(P2012−128634A)
【公開日】平成24年7月5日(2012.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−279158(P2010−279158)
【出願日】平成22年12月15日(2010.12.15)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】