説明

全周カメラ

【課題】カメラで取得したデータの画像変換の高速化。
【解決手段】画像を取得するカメラと、圧縮して画像信号に変換する画像データ処理装置20と、外部メモリ3とを具備する全周カメラに於いて、画像データ処理装置は、信号処理部5と、書込み切替え部25と2つ1組の第1内部メモリ6a,6bとデータ変換部10と変換後のデータを一時保存する第3内部メモリ11と該第3内部メモリと前記外部メモリとの間でデータの入出力制御を行う入出力制御部7とを具備し、書込み切替え部は、信号処理部から出力される信号を第1内部メモリの一方に所定量になる迄蓄積し、蓄積が所定量に達すると蓄積先を変更して他の第1内部メモリに蓄積することを繰返し、又信号の蓄積が所定量に達した方の第1内部メモリからデータ変換部に信号が出力され、データ変換部は入力された信号を画像信号に圧縮変換し、画像信号は前記入出力制御部により前記外部メモリに逐次入力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のカメラが実装され、全周画像を撮像する全周カメラに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ナビゲータ用の地図情報等として、路線沿線の画像データが取得され、更に取得した画像に基づき計測が行われる。斯かる画像取得の為に全周カメラが用いられる。全周カメラは、自動車等の移動体の天井に設置され、移動体が移動しつつ沿線の構築物、景色等を全周カメラにより撮像していく。
【0003】
この為、全周カメラで取得した画像を順次取込んでいく速度は、移動体の移動速度に対応する必要があり、移動体の速度は画像を取込む速度に制限されている。
【0004】
又、全周カメラの撮像素子から出力される信号そのものは、画像データではなく、又膨大なデータ量であるので、画像データとして保存する為には画像データに変換すると共にデータの圧縮が行われる。
【0005】
図4により、カメラ(撮像素子)から出力されるデータを、画像データとして圧縮する従来の画像データ処理装置について説明する。尚、説明を簡単にする為、データの処理は1つのカメラから出力されたものを示している。
【0006】
図4中、1は画像データ処理装置、2はカメラから出力される受光信号、3は外部メモリ、4はCPUを示している。前記受光信号2は具体的には、カメラの撮像素子の画素から出力される受光信号であり、又、前記外部メモリ3としては、例えばDDR2(Double Data Rate 2)等のDRAM(Dynamic Randam Access Memory)が用いられる。
【0007】
前記画像データ処理装置1は、主に信号処理部5、第1内部メモリ6、入出力制御部7、メモリコントローラ8、第2内部メモリ9、データ変換部10、第3内部メモリ11、第4内部メモリ12、画像データ入出力部13、内部レジスタ14を具備している。
【0008】
前記受光信号2は前記信号処理部5に入力され、該信号処理部5は入力された前記受光信号2をシリアル信号からパラレル信号に変換し、又ビット数の変換等の所要の信号処理をして前記第1内部メモリ6に出力する。
【0009】
該第1内部メモリ6は、入力された信号が所定量に達する迄信号を一時保存する。ここで所定量とは、例えば2048画素×16であり、保存するデータ量が2048画素×16に達すると、前記入出力制御部7、前記メモリコントローラ8を介し前記外部メモリ3に書込まれる。ここで、前記メモリコントローラ8は、前記外部メモリ3にデータを書込むタイミング、前記外部メモリ3に書込む領域を制御する。
【0010】
該外部メモリ3は、受光信号2を格納する受光信号格納領域と、画像データを格納する画像データ格納領域とを持っており、前記第1内部メモリ6から出力された信号は、前記入出力制御部7及び前記メモリコントローラ8を介して前記受光信号格納領域に保存される(図4中、矢印a)。
【0011】
前記第1内部メモリ6へは受光信号2が継続して入力され、該第1内部メモリ6に保存された信号が、所定量に達する度に前記メモリコントローラ8を介して前記外部メモリ3に書込まれ、保存される。保存されたデータが1画像フレーム分に達すると、前記入出力制御部7が、前記メモリコントローラ8を介して1フレーム分の内所定量分(例えば、2048画素×16)だけ切出し(図4中、矢印b)、前記第2内部メモリ9に出力する。
【0012】
前記データ変換部10は、例えばJPEGエンコーダであり、前記第2内部メモリ9に蓄積された信号をJPEGの画像データに圧縮、変換する。変換された画像データは、一旦第3内部メモリ11に保存され、前記メモリコントローラ8が管理する所要のタイミングで、前記入出力制御部7から前記外部メモリ3に書込まれる。
【0013】
所定量ずつのデータが、前記データ変換部10で画像データに圧縮、変換され、順次前記外部メモリ3に書込まれ、変換した画像データが1フレーム分に達すると、1フレーム分の画像データとして前記画像データ格納領域に格納される(図4中、矢印c)。
【0014】
次に、前記CPU4が画像データに基づき計測等を実行する場合は、前記画像データ入出力部13を介して前記入出力制御部7に読出し指令が発せられ、前記メモリコントローラ8を介し画像データが読出され(図4中、矢印d)、該画像データは前記第4内部メモリ12、前記画像データ入出力部13を介して前記CPU4に出力される。
【0015】
上記した画像データ処理装置1では、1フレーム分の大容量のデータが前記画像データ処理装置1と前記外部メモリ3との間で4度も入出力する構成であり、又画像変換圧縮は、1フレーム毎に実行される為、必然的に1フレーム分の遅れをもって画像処理がなされていた。
【0016】
この為、従来の画像データ処理では、前記外部メモリ3とのデータの授受がボルトネックになり、更に、画像データの変換又圧縮処理に1フレーム分のタイムラグがある等により、カメラで取得した画像を取込む速度が制限されていた。更に、全周カメラの様に、複数のカメラを有し、複数のカメラで同時に画像を取得する場合では、取込む速度の制限は大きな問題となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0017】
【特許文献1】特開2007−171048号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0018】
本発明は斯かる実情に鑑み、カメラで取得したデータの画像変換の高速化を図るものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、デジタル画像を取得するカメラと、該カメラから出力される信号を圧縮して画像信号に変換する画像データ処理装置と、外部メモリとを具備する全周カメラに於いて、前記画像データ処理装置は、前記信号を取込む信号処理部と、書込み切替え部と、2つ1組の第1内部メモリと、データ変換部と、該データ変換部から出力された変換後のデータを一時保存する第3内部メモリと、該第3内部メモリと前記外部メモリとの間でデータの入出力の制御を行う入出力制御部とを具備し、前記書込み切替え部は、前記信号処理部から出力される信号を第1内部メモリの一方に所定量になる迄蓄積し、蓄積が所定量に達すると、蓄積先を変更して他の第1内部メモリに蓄積することを繰返し、又信号の蓄積が所定量に達した方の第1内部メモリから前記データ変換部に信号が出力され、該データ変換部は入力された信号を画像信号に圧縮変換し、該画像信号は前記入出力制御部により前記外部メモリに逐次入力される様構成された全周カメラに係るものである。
【0020】
又本発明は、複数のカメラを有し、前記信号処理部と、前記書込み切替え部と、前記2つ1組の第1内部メモリと、前記データ変換部と、前記第3内部メモリは、各カメラに対応してカメラの数だけ設けられた全周カメラに係るものである。
【0021】
又本発明は、前記入出力制御部は、前記第3内部メモリから入力される複数の書込みリクエストに対して優先順位を付与するリクエスト調停部と、前記データ変換部から出力され、前記書込みリクエストと対応する変換後のデータを一時保存するデータストック部とを有し、変換後のデータは付与された優先順位に従って前記外部メモリに書込まれる全周カメラに係るものである。
【0022】
又本発明は、前記蓄積されるデータの所定量は、前記データ変換部が圧縮変換可能な最小単位の量である全周カメラに係るものである。
【発明の効果】
【0023】
本発明によれば、デジタル画像を取得するカメラと、該カメラから出力される信号を圧縮して画像信号に変換する画像データ処理装置と、外部メモリとを具備する全周カメラに於いて、前記画像データ処理装置は、前記信号を取込む信号処理部と、書込み切替え部と、2つ1組の第1内部メモリと、データ変換部と、該データ変換部から出力された変換後のデータを一時保存する第3内部メモリと、該第3内部メモリと前記外部メモリとの間でデータの入出力の制御を行う入出力制御部とを具備し、前記書込み切替え部は、前記信号処理部から出力される信号を第1内部メモリの一方に所定量になる迄蓄積し、蓄積が所定量に達すると、蓄積先を変更して他の第1内部メモリに蓄積することを繰返し、又信号の蓄積が所定量に達した方の第1内部メモリから前記データ変換部に信号が出力され、該データ変換部は入力された信号を画像信号に圧縮変換し、該画像信号は前記入出力制御部により前記外部メモリに逐次入力される様構成されたので、カメラからのデータの取込みとデータの圧縮変換を並行して実行し、又外部メモリとのデータの授受の回数が少なくなり、データの圧縮変換に要する時間を大幅に短縮できる。
【0024】
又本発明によれば、複数のカメラを有し、前記信号処理部と、前記書込み切替え部と、前記2つ1組の第1内部メモリと、前記データ変換部と、前記第3内部メモリは、各カメラに対応してカメラの数だけ設けられたので、カメラ個々からの信号の圧縮変換が、個別に実行され、又変換時間が短縮されるので、全周カメラでの撮像速度を増大させることができる。
【0025】
又本発明によれば、前記入出力制御部は、前記第3内部メモリから入力される複数の書込みリクエストに対して優先順位を付与するリクエスト調停部と、前記データ変換部から出力され、前記書込みリクエストと対応する変換後のデータを一時保存するデータストック部とを有し、変換後のデータは付与された優先順位に従って前記外部メモリに書込まれるので、更に書込むデータ量が少ないので、外部メモリへの書込みが滞留することがなく円滑に行われる。
【0026】
又本発明によれば、前記蓄積されるデータの所定量は、前記データ変換部が圧縮変換可能な最小単位の量であるので、内部メモリの容量が小さくてよく、更に最小単位のデータ圧縮変換であるので、一度のデータ圧縮変換は短時間で済み、データの取込みとデータの圧縮変換はリアルタイムで同時進行することができるという優れた効果を発揮する。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】本発明の実施例に係る全周カメラの概略図である。
【図2】該全周カメラに用いられる画像データ処理装置の概略ブロック図である。
【図3】該画像データ処理装置の入出力制御部のブロック図である。
【図4】従来の画像データ処理装置の概略ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施例を説明する。
【0029】
先ず、図1に於いて、本発明が実施される全周カメラ21の一例を説明する。
【0030】
カメラ筐体22の垂直な4側面に、それぞれデジタル画像を撮像するカメラ23a,23b,23c,23d(23c,23dは図示せず)が設けられ、天井面にデジタル画像を撮像するカメラ23eが設けられている。前記カメラ23a,23b,23c,23dによって全周囲の画像が取得でき、又、前記カメラ23eによって上方の画像が取得でき、前記カメラ23a,23b,23c,23d、前記カメラ23eによって下方を除く全ての方向の画像が取得できる。更に、前記カメラ23a,23b,23c,23dの画像を合成することで、全周囲のパノラマ画像が作成できる様になっている。
【0031】
前記カメラ筐体22の内部には、画像データ処理装置20(図2参照)が収納され、前記カメラ23a,23b,23c,23d、前記カメラ23eで取得した信号は、それぞれ前記画像データ処理装置20に送出され、該画像データ処理装置20でデータが圧縮され、画像に変換される様になっている。又、前記カメラ筐体22は水密構造となっており、例えば、自動車の天井に搭載できる様になっている。
【0032】
次に、図2に於いて本実施例に係る画像データ処理装置20について説明する。尚、図2中、図4中で示したものと同等のものには同符号を付し、その説明を省略する。
【0033】
前記画像データ処理装置20は、主に信号処理部5、書込み切替え部25、1つのカメラに対して2つ設けられた第1内部メモリ6a,6b、入出力制御部7、メモリコントローラ8、第3内部メモリ11、第4内部メモリ12、画像データ入出力部13、内部レジスタ14を具備している。
【0034】
尚、前記カメラ23a,23b,23c,23d、前記カメラ23eから出力される個々の信号処理は同一であるので、1つのカメラ23aから入力される受光信号2についての処理を説明する。又、前記カメラ23a,23b,23c,23d、前記カメラ23eから出力される信号は、撮像素子からの信号となっている。
【0035】
前記カメラ23aからの受光信号2は信号処理部5に入力され、該信号処理部5は前記受光信号2を取込み、取込んだ該受光信号2をシリアル信号からパラレル信号に変換すると共に8ビットの信号に変換する。
【0036】
前記信号処理部5からの信号は、所定量が前記書込み切替え部25を介して前記第1内部メモリ6a,6bのいずれかに交互に且つ択一的に入力され、該第1内部メモリ6a,6bに蓄積される。ここで、該第1内部メモリ6a,6bに蓄積されるデータの所定量は、画像の1フレーム分のデータ、或は第1内部メモリ6a,6bの容量より大幅に少なく設定され、好ましくはデータ変換部10で圧縮、画像データに変換し得る最小単位のデータ、例えば8画素×8のデータ量である。
【0037】
該第1内部メモリ6a,6bに蓄積されたデータ量が、8画素×8となる度に前記データ変換部10に出力される。従って、該データ変換部10には前記第1内部メモリ6a,6bから交互に8画素×8のデータが入力される。
【0038】
前記書込み切替え部25は、前記第1内部メモリ6a,6bのデータの蓄積、放出を制御するものであり、例えば第1内部メモリ6aにデータが書込まれている場合は、前記第1内部メモリ6bから前記データ変換部10にデータが出力され、前記第1内部メモリ6aへのデータが所定量(8画素×8)となると、データが前記第1内部メモリ6bに書込まれる様にすると共に前記第1内部メモリ6aに蓄積されたデータを前記データ変換部10に出力する。
【0039】
前記データ変換部10は、前記第1内部メモリ6の一方から入力された8画素×8の信号を画像データに変換圧縮し、例えばJPEGの画像データに変換し、前記第3内部メモリ11に出力する。該第3内部メモリ11は前記入出力制御部7から出力の指令が来る迄画像データを一時的に保存する。
【0040】
ここで、前記データ変換部10によるデータ変換は、画像データ変換の最小単位であり、高速度で変換が可能であり、更に変換速度(変換に要する時間)を前記受光信号2のデータが前記第1内部メモリ6a,6bの一方に蓄積される時間より早くしておけば、前記第1内部メモリ6a,6bから前記データ変換部10に出力する際の待ち時間がなく、前記信号処理部5からのデータの取込みとデータの画像データへの変換、圧縮がリアルタイムで同時進行する。
【0041】
前記入出力制御部7は、前記データ変換部10により逐次変換された最小単位の画像データを、前記メモリコントローラ8を介して所定のタイミングで、前記外部メモリ3の所定の領域、所定のアドレスに逐次書込んでいく(図2中、矢印a)。前記メモリコントローラ8は、書込まれるデータが1フレーム分となると、データを書込む領域、アドレスを変更し、前記外部メモリ3内で1フレーム毎の画像データが完成する様制御する。
【0042】
画像データに基づき計測等を実行する場合は、前記CPU4よりデータ読出しリクエストが発せられ、前記入出力制御部7及び前記メモリコントローラ8はデータ読出しリクエストに応じて前記外部メモリ3に格納された画像データを所定単位で出力する(図2中、矢印d)。この場合のデータ量は、前記第4内部メモリ12が保存し得る大きさ、例えば2048画素×16等である。読出された画像データは、前記画像データ入出力部13により所定のタイミングで出力される。
【0043】
上記した様に本実施例では、第1内部メモリ6を2つ1組として、交互にデータを蓄積し、一方が蓄積している間にデータ変換を行う様にしたので、1フレーム分のデータを前記外部メモリ3に蓄積する必要がなく、ボルトネックとなっていた前記外部メモリ3と画像データ処理装置1間でのデータの授受がなくなる。更に、データの圧縮、画像データへの変換処理で1フレーム分のデータ蓄積時間の待ち時間がなくなる。この為、データの圧縮、画像データの変換を著しく高速で行うことができる。
【0044】
上記説明は、カメラが1つの場合を説明したが、カメラが複数の場合は、各カメラに対応し、前記信号処理部5、前記第1内部メモリ6a,6b及び前記データ変換部10、前記第3内部メモリ11もカメラの数だけ設けられる。而して、各カメラ毎にデータの取込み、データの圧縮変換が実行される。
【0045】
図3は、カメラ23が複数ある場合の前記入出力制御部7の構成を示し、特に前記入出力制御部7の書込み部分の構成を示している。
【0046】
該入出力制御部7は、複数の前記第3内部メモリ11から出力される画像データの前記外部メモリ3への書込みの制御を行い、前記入出力制御部7はリクエスト調停部26、リクエストストック部27、データストック部28、リクエスト生成部29、アドレス生成部30を有する。
【0047】
前記第3内部メモリ11に圧縮変換後の画像データが蓄積されると、各第3内部メモリ11から書込みリクエスト1〜5が発せられ、該書込みリクエスト1〜5は前記リクエスト調停部26に入力される。該リクエスト調停部26は、前記書込みリクエスト1〜5に優先順位を付加して前記リクエストストック部27に保存する。優先順位は、待ち時間が生じない様、或は少なくなる様、時間的に早く入力されたものから順次決定していく。
【0048】
又、前記第3内部メモリ11からは前記書込みリクエスト1〜5に対応したデータが前記データストック部28に出力され、該データストック部28で一時的に保存される。
【0049】
前記リクエスト生成部29は、優先順位に従って前記書込みリクエスト、例えば書込みリクエスト2を出力し、又該書込みリクエスト2に対応する書込みデータのアドレスを前記アドレス生成部30で決定し、前記書込みリクエスト2と共に前記メモリコントローラ8へ入力する。該メモリコントローラ8は前記書込みリクエスト2に基づき該書込みリクエスト2に対応した書込みデータ2(画像データ)を前記データストック部28から読込み、前記外部メモリ3の前記アドレスに書込む。
【0050】
而して、前記複数の第3内部メモリ11から出力される画像データは、前記外部メモリ3内で各カメラ毎に、更に1フレーム毎の画像データに作成される。
【0051】
複数のカメラで画像を取得した場合でも、データの圧縮変換は、データの取込みと同時進行で行われ、前記外部メモリ3へは画像データに変換したものが送出されるだけであり、画像データ処理装置20と外部メモリ3間で変換前のデータの授受はなく、データの変換圧縮の高速化が図れる。
【0052】
尚、上記実施例では、カメラが5個の全周カメラを示したが、カメラの数はカメラの画角に基づき決定されればよく、5個のカメラに限定されるものではない。
【0053】
又、カメラは完成された単体ではなく、撮像素子と光学系とをカメラ筐体に組込んだものでもよい。
【0054】
更に、前記入出力制御部7と前記メモリコントローラ8とは一体として入出力制御部とし、前記画像データ処理装置20と前記外部メモリ3との間の信号の授受、前記外部メモリ3への書込み、読出しの制御を行ってもよい。又、前記第3内部メモリ11と前記データストック部28とは共通化してもよい。
【符号の説明】
【0055】
1 画像データ処理装置
2 受光信号
3 外部メモリ
4 CPU
5 信号処理部
6 第1内部メモリ
7 入出力制御部
8 メモリコントローラ
9 第2内部メモリ
10 データ変換部
11 第3内部メモリ
12 第4内部メモリ
13 画像データ入出力部
14 内部レジスタ
20 画像データ処理装置
25 書込み切替え部
26 リクエスト調停部
27 リクエストストック部
28 データストック部
29 リクエスト生成部
30 アドレス生成部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
デジタル画像を取得するカメラと、該カメラから出力される信号を圧縮して画像信号に変換する画像データ処理装置と、外部メモリとを具備する全周カメラに於いて、前記画像データ処理装置は、前記信号を取込む信号処理部と、書込み切替え部と、2つ1組の第1内部メモリと、データ変換部と、該データ変換部から出力された変換後のデータを一時保存する第3内部メモリと、該第3内部メモリと前記外部メモリとの間でデータの入出力の制御を行う入出力制御部とを具備し、前記書込み切替え部は、前記信号処理部から出力される信号を第1内部メモリの一方に所定量になる迄蓄積し、蓄積が所定量に達すると、蓄積先を変更して他の第1内部メモリに蓄積することを繰返し、又信号の蓄積が所定量に達した方の第1内部メモリから前記データ変換部に信号が出力され、該データ変換部は入力された信号を画像信号に圧縮変換し、該画像信号は前記入出力制御部により前記外部メモリに逐次入力される様構成されたことを特徴とする全周カメラ。
【請求項2】
複数のカメラを有し、前記信号処理部と、前記書込み切替え部と、前記2つ1組の第1内部メモリと、前記データ変換部と、前記第3内部メモリは、各カメラに対応してカメラの数だけ設けられた請求項1の全周カメラ。
【請求項3】
前記入出力制御部は、前記第3内部メモリから入力される複数の書込みリクエストに対して優先順位を付与するリクエスト調停部と、前記データ変換部から出力され、前記書込みリクエストと対応する変換後のデータを一時保存するデータストック部とを有し、変換後のデータは付与された優先順位に従って前記外部メモリに書込まれる請求項1又は請求項2の全周カメラ。
【請求項4】
前記蓄積されるデータの所定量は、前記データ変換部が圧縮変換可能な最小単位の量である請求項1〜請求項3のいずれかの全周カメラ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−244375(P2012−244375A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112047(P2011−112047)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000220343)株式会社トプコン (904)
【Fターム(参考)】