説明

全方向型もみ殻燃焼方法

【課題】冬期における農業ハウス栽培の活用は極めて低いものがあります。日本における農業生産自給率は低く農業ハウス栽培の活用を推進しなければなりません。そんな意味からもハウス栽培暖房に伴う籾殻燃料活用は低コスト面からも重要視されます。
【解決手段】ホッパー18内部のもみ殻を、スクリュウコンベヤー21を用いて燃焼装置の燃料供給管7に入れる。もみ殻は押し込まれ、燃焼版8上部であらかじめ火が付いていたもみ殻に触れることで薫炭状態が形成される。さらに進み、空気注入部a上部を通過することで空気を取り込みもみ殻の燃焼が開始される。ガス化過程と燃焼過程に少しの時間を与えることにより籾殻を燃料として補助燃料を使わず、燃焼させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本、籾殻燃焼方法は、農業ハウス栽培に伴う暖房の燃料を目的に開発された方法である。
【背景技術】
【0002】
精米過程から発生する籾殻の利用は少なくなり、現在では一部を田圃の水はけ向上に籾殻暗渠として使われていますが利用用途は少なく、したがって、全体的には農家に籾殻が余っているのが見られます。
この籾殻燃料利用は、その昔日本の農家ではご飯を炊いたりお風呂を沸かしたりして利用していたようです。そんな情報を農家から得ることがヒントとなり籾殻による農業ハウス暖房開発を開始した。
特許文献に付きましては、特願2009−75097がありますが、これらは補助燃料を使うと同時に発生熱量も大きく1000平方メートルから1500平方メートル用でした。これらの文献に対して本発明は補助燃料を使わず且つ300平方メートル以下の発生熱量である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
現在の農家では300平方メートルくらいの農業用ハウスを持っていますがハウスの使用状況を調べてみますと殆んどのハウスが使われていないのが現状です。何故、使わないのかを聞いてみますと、化石燃料代金が高いので野菜等の生産は出来ないとの事でした。したがって、農家に余っている籾殻を利用することで、農業生産コストの低いハウス暖房が可能になるのである。
次に、籾殻の燃焼はその形状の影響で酸素不足が生じ、正常な燃焼が行われない、などの課題を持っている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
籾殻の燃焼はその形状のため燃焼することができず、燻す(薫炭製造)という形で利用されています。本発明はこれらの課題を酸素供給と燃焼の原理を変化することにより課題を解消して利用するものである。
先ず、一般的には燃焼は過熱によるガス化と燃焼は同時に行われている本発明では、熱によるガス化過程と燃焼過程を時間的に少しずらしての燃焼をおこなっている。燃料供給管7を介して押し込まれたもみ殻は燃焼板8上部に達する直前から加熱されてガス化が始まり、薫炭状態24になる。さらに、押し込まれる力により移動し、空気注入部aを通過することで酸素が供給されることで薫炭状態から燃焼が開始されるのでる。このように、ガス化過程と燃焼過程に時間的間隔を与えることで燃焼を可能にしている。
【発明の効果】
【0005】
籾殻は各農家において余った状態にあります。したがって、籾殻暖房が行われることで、低コスト農業生産が可能になると同時に資源の有効利用からも重要視される。
また、本発明は従来のもみ殻燃焼(特願2009−75097)に対して補助化石燃料を用いずにもみ殻を燃焼させることができると同時に暖房面積の小さい農業ハウスにも対応できる特徴を持っている。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明方法は、籾殻を連続的に燃焼させることで、発生する熱量を利用して農業ハウスの暖房を得る方法である。
農業ハウスには300平方メートル以下サイズが最も多く使われているしたがって、本もみ殻暖房機は多くのハウス暖房に使用される特徴を持っている。
【実施例】
【0007】
図1の定量供給機のもみ殻ホッパー18内部にもみ殻を入れ込みモーター20を駆動することでスクリュウコンベヤー21が回転しもみ殻がケーシング3、燃焼供給管7を介して、燃焼板25上部に送り込まれ燃焼状態25が形成される。あらかじめ火のついたもみ殻に触れることで薫炭状態になり、さらに、一時の時間を経て空気注入部a上部を通過することで酸素が供給され燃焼を開始する。これらの工程が連続的に行われることでもみ殻燃焼に伴う熱量が発生される。
【産業上の利用可能性】
【0008】
余っている籾殻を燃料使用することで農業ハウス暖房の経費節約になると同時に資源の有効活用になる。さらに、籾殻の燃焼に伴うCO2の発生はカーボンニュートラル効果によりその規制数値に加算なれないなどの効果を得ることが出来る。など利点が多く積極的な実施が見込まれる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】発明装置の全体側面図
【図2】請求項2の側面図
【図3】請求項3の側面図
【符号の説明】
1、 燃焼室ケーシング 2、 取り付けボルト
3、 ケーシング管 4、 煙突
5、 覗き窓 6、 空気調整弁
7、 燃料供給管 8、 燃焼板
9、 燃焼室ケーシング 10、 空気室
11、 送風管 12、 灰取り出し口
13、 空気調整弁 14、 フランジ
15、 送風機 16、 方向版
17、 挿入蓋 18、 もみ殻ホッパー
19、 プーリー 20、 コンベヤーモーター
21、 スクリューコンベヤ 22、 台
23、 空気供給口 24、 燃焼状態
25、 燃焼状態
a 空気注入部
b もみ殻挿入方向

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本、もみ殻燃焼方法は補助燃料を使わないでもみ殻を燃焼する方法であると同時にもみ殻に酸素を与えて急激に燃焼させるのではなくもみ殻に火をつけ酸素供給を少なくすることで薫炭状態を生成する。薫炭状態が形成され、少しの時間を経てから多くの酸素を供給してもみ殻を燃焼させる、など熱によるガス化過程と燃焼過程に少しの時間を与えた燃焼方法である。
先ず、図1の定量供給機ホッパー18内部のもみ殻を、スクリュウコンベヤー21を用いてケーシング管3を介して燃焼装置の燃料供給管7に入る。さらに、もみ殻は押し込まれ、同時に燃焼版8上部に燃焼状態25に示す状態を形成する。あらかじめ火が付いていたもみ殻に触れることで燃焼板8上部においては薫炭状態25(熱によるガス化)が形成される。さらに進み、空気注入部a上部を通過することで空気を取り込みもみ殻の燃焼が開始される。また、本方法は、燃焼板8に対して下部から上部の方向にもみ殻が供給される特徴を持っている。などの構造と機能を持ったもみ殻燃焼方法。
【請求項2】
次のもみ殻燃焼方法は請求項1に同様であるが、もみ殻が燃焼装置に入る方法が異なっている。
図2の示す燃焼方法は、定量供給機から送り込まれたもみ殻は、供給管3燃焼供給管7を介して燃焼板8上部に入り、燃焼状態25を形成する。あらかじめ火のついたもみ殻は薫炭状態25(熱によるガス化)になる。さらにもみ殻が押し込まれ、空気注入部a上部を通過することで酸素供給が行われ燃焼を開始する。などの燃焼板8に対して側面からもみ殻が供給される燃焼方法。
【請求項3】
本、もみ殻燃焼方法も燃焼方法は同じであるが、燃焼装置内にもみ殻取り込む方法が異なっている。
図3に示す燃焼方法は、定量供給機から送り込まれたもみ殻は、燃料供給管7、を介して燃焼板8上部に進み、もみ殻の燃焼状態24を形成する。あらかじめ火のついたもみ殻は酸素不足で薫炭状態24になる。さらにもみ殻は供給され、空気注入部a上部を通過することで酸素が供給され燃焼するなどの構造を持ったもみ殻燃焼方法であると同時に本方法でのもみ殻供給方法は燃焼板8に対して上部から下向きに供給される方法である。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2012−163309(P2012−163309A)
【公開日】平成24年8月30日(2012.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−40788(P2011−40788)
【出願日】平成23年2月8日(2011.2.8)
【出願人】(598059826)
【Fターム(参考)】