共有記事公開システムおよび共有記事表示方法
【解決課題】ユーザ側でブログ記事などの共有記事の一部分を非表示とすることができ、共有記事の閲覧者にこの非表示部分を表示するか否かを選択させることで、記事作成者に自身の記事の公開性に段階を持たせることができる共有記事公開システムおよび共有記事表示方法を提供すること。
【解決手段】ブログ記事にシール範囲が設定された場合、このシール範囲に基づいて、ブログ記事の一部をシールa1で覆い隠し、シールa1がクリック等で選択されると、隠されたブログ記事部分が表示される。
【解決手段】ブログ記事にシール範囲が設定された場合、このシール範囲に基づいて、ブログ記事の一部をシールa1で覆い隠し、シールa1がクリック等で選択されると、隠されたブログ記事部分が表示される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、「ウェブログ(以下ブログといい、掲示板を含む)」、「ホームページ」、「メール」等のように、複数のユーザから閲覧可能なネットワーク上の共有記事の公開システムおよび共有記事の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パソコンや携帯電話のユーザ端末は、表示部と、表示部に表示されインターネット上のサイトを閲覧するためのウェブブラウザを有する。また、ある特定の「記事作成者」が、ユーザ端末のウェブブラウザにより文章や画像、動画等からなる「共有記事」を書き込む形式の「ブログ」といったツールが一般的に使われており、「ブログ」で書かれた共有記事に対して記事作成者が表示・非表示の設定ができるブログシステムが存在している。(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1のブログシステムでは、記事作成者が管理画面で作成した記事を公開(表示)とするか非公開(非表示)とするか設定する。非公開に設定する場合に、このブログシステムでは、題名、名前、本文などの項目毎に非表示とする設定が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−097238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のブログシステムにあっては、以下のような問題点が挙げられる。
【0005】
例えば、名前、題名、本文など、項目別に非公開にすることができるがブログ記事の一部分を非表示とすることができなかった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、記事作成者側でブログ記事などの共有記事の一部分を非表示とすることができ、しかも共有記事の閲覧者にこの非表示部分を表示するか否かを選択させることで、記事作成者に自身の記事の公開性に段階を持たせることができる共有記事公開システムおよび共有記事表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、請求項1の共有記事公開システムでは、無線および有線の通信回線によるネットワークと、該ネットワークに接続された複数のユーザ端末と、前記ネットワークに接続されたサーバと、このサーバに接続され共有記事が読み書き可能に格納されたデータベースとを備え、前記各ユーザ端末は、前記ネットワークを介して前記サーバに接続して前記共有記事を閲覧または編集を行うための閲覧・編集手段と、前記共有記事を表示する表示部と、
前記閲覧・編集手段を操作するための操作手段とを有し、
前記サーバは、前記データベースの共有記事を出力する共有記事出力手段を有し、この共有記事出力手段は、前記複数の何れかのユーザ端末の操作手段による閲覧・編集により、前記データベースから共有記事を読み込んで、該ユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事公開システムにおいて、
前記サーバは、前記各ユーザ端末の表示部に表示可能且つ共有記事を隠すためのシールを出力するシール出力手段を有し、
前記表示部に表示されている共有記事に、前記ユーザ端末の操作手段により非表示範囲が設定された場合、
前記サーバのシール出力手段は、前記データベースから共有記事が読み出されるごとに、その設定された非表示範囲の共有記事を隠すシールを出力し、
前記閲覧又は編集を行うユーザ端末が前記サーバのシール出力手段から出力されるシールを受信すると、該ユーザ端末の閲覧・編集手段は、その設定された非表示範囲の共有記事をそのシールで覆い隠して前記表示部に表示し、
前記各ユーザ端末の操作手段の操作(マウスボタンのクリック等)によってこのシールを選択すると、このシールで覆われていた共有記事部分が表示されることを特徴とする。
【0008】
また、請求項7の発明は、共有記事公開システムのユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事の表示方法であって、前記表示部に表示された前記共有記事のうち、ユーザによって設定される非表示範囲をシールで覆うことを特徴としている。
【0009】
なお、シールとは共有記事の一部または全部を隠すものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザ端末上で共有記事の一部分を非表示とすることができ、共有記事の閲覧者にこの非表示部分を表示するか否かを選択させることで、記事作成者に自身の記事の公開性に段階を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ネットワーク上で提供される共有記事公開システムの一例としてのブログシステムの全体構成図である。
【図2】サーバのメイン処理動作のフローチャートを示す図である。
【図3】図2のブログ記事作成・編集のフローチャートを示す図である。
【図4】図3のプレビュー表示のフローチャートを示す図である。
【図5】図2のサーバのブログ記事閲覧動作のフローチャートを示す図である。
【図6】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事を作成・編集する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図7】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事をサイト閲覧する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図8】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事をRSSリーダにより閲覧する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図9】ブログ記事作成ページで使用される独自タグの例と、この独自タグがサーバで変換された後のタグ例を示している。
【図10】(A)〜(C)シール表示範囲を取得する際の説明図である。
【図11】(A)テープタイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているテープタイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図12】(A)ボックスタイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているボックスタイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図13】(A)ステッカータイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているステッカータイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図14】(A)シールを重ね貼りする際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているテープタイプのシール(1つ目)を選択して剥がした状態を示す図である。(E)(D)に表示されているテープタイプのシール(2つ目)を選択して剥がした状態を示す図である。
【図15】(A)ブログ記事にテープタイプのシールとボックスタイプのシールがこの順で重ね貼りされた状態を示す図である。(B)(A)のボックスタイプのシールが剥がされテープタイプのシールが露出した状態を示す図である。(C)(B)のテープタイプのシールが剥がされた状態を示す図である。
【図16】(A)ブログ記事に3枚のシールが重ね貼りされている状態を示す図である。(B)(A)のシールのうち、1つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。(C)2つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。(D)3つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。
【図17】(A)メッセージデータベース内のブログ記事を示す図である。(B)(A)のブログ記事がサーバでRSS配信用に変換された状態を示す。(C)(B)の変換されたブログ記事がユーザ端末で閲覧された状態を示す。
【図18】ブログ記事を同一ページ内で段階的に公開する例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の共有記事公開システムを実現する形態を、図面を参照しながら示す実施例に基づいて説明する。
【0013】
なお、XMLは、Extensible Markup Languageの略であり、データ、文章の論理構造及び物理構造を記述するための言語である。HTMLはHyperText Markup Languageの略であり、Webページ作成用の言語の一つである。CSSとは、cascading style sheetの略で、HTMLやXMLの要素をどのように表示するかを指示するものである。
【0014】
URLは、Uniform Resource Locatorの略であり、ネットワーク上の端末やファイルの場所を特定するために用いられる。RSSは、RDF Site Summary(RSS 0.9とRSS 1.0)、Rich Site Summary(RSS 0.91) 、Really Simple Syndication(RSS 2.0)の略であり、XMLで記述されており、更新情報を配信するために用いられる。
【0015】
CGIは、Common Gateway Interfaceの略で、Webサーバが、Webブラウザからの要求に応じて、プログラムを起動するための仕組みをさす。ASPは、Active Server Pagesの略で、動的にWebページを生成するWebサーバの拡張機能の一つである。
【0016】
データベース(DB)は、特定のテーマに沿ったデータを集めて管理し、容易に検索・抽出などの再利用をできるようにしたものである。
mp3とは、MPEG Audio Layer-3の略で、デジタル音声のための圧縮音声ファイルフォーマットのひとつである。WAVまたはWAVE(RIFF waveform Audio Format) は、音声データ記述のためのフォーマットである。JavaScript(登録商標)はWebページで動作するプログラム作成に用いられるスクリプト言語である。
【0017】
GIF、PNG、JPEGは、インターネットでよく使用される画像ファイル形式である。
【0018】
クッキー(Cookie)とは、Webサイトの提供者が、Webブラウザを通じて閲覧者のユーザ端末に一時的にデータを書き込んで保存させるしくみである。本例では書き込まれた情報をさす。
【0019】
ハイパーリンクとは、文書内に埋め込まれた、他の文書や画像などの位置情報をさす。「ハイパーリンクする」は、ハイパーリンクを付す行為をさす。
Flash(登録商標)とは、アドビシステムズが開発している動画やゲームなどを扱うための規格及びそれを制作する同社のソフトウェア群であり、これにより作成されたコンテンツファイルをFlashファイルという。
【0020】
検索ロボットとは、全文検索型サーチエンジンの検索データベースを作成するために、世界中のありとあらゆるWebページを回収するプログラムをさす。
シールとは、共有記事の一部または全部を隠すものである。
【実施例】
【0021】
共有記事公開システムの一例であるブログシステム100は、図1に示すように、インターネットやイントラネットなどの無線および有線の通信回線によるネットワーク1と、このネットワーク1に接続されてWebコンテンツを提供するサーバ10と、このサーバ10に接続されたデータベース2と、ユーザ(記事作成者や閲覧者)が使用するパーソナルコンピュータ(ユーザ端末)2A,2Bや携帯電話(ユーザ端末)2Cなどを有している。このユーザ端末2A,2B,2Cは、上記のネットワーク1に接続されている。
【0022】
サーバ10は、ネットワーク1を介してユーザ端末2A,2B,2Cと情報交換可能となっている。
<サーバ>
サーバ10は、ネットワーク1を介してユーザ端末2A,2B,2Cに対し、ウェブアプリケーションのプログラムに基づいて自身の持っている機能やデータを提供する。
【0023】
すなわち、サーバ10は、Webサーバ機能と、ファイルサーバ機能と、これらのサーバ機能を利用してユーザ端末2A,2B,2Cにシールを出力する機能(シール出力手段)とブログ記事を出力する機能(共有記事出力手段)を有するブログ機能とを備えており、ユーザ端末2A,2B,2Cからの要求に応じてそれぞれの処理を行う。
【0024】
このブログ機能とは、後述するメイン処理動作機能、ユーザ認証機能、ユーザ登録機能、ブログ記事作成・編集に関する機能等、ブログ記事閲覧に関する機能である。
【0025】
データベース2は、ブログ記事(共有記事)用のメッセージデータベース4と、登録ユーザの登録ユーザ情報データベース(ユーザデータベース)5と、シールの種類を特定するためのID(以下、シールID)により識別されるシールとしてのシール画像、サウンドデータなどを格納したシール部品データベース3と等とを有し、Webサーバ用のサーバプログラムと、Webサーバで処理が実行されASPなどのCGIであるウェブアプリケーションのプログラムと、CSSファイルと、JavaScriptで記述されたファイルなどを保存している。
【0026】
メッセージデータベース4には、後述するブログ記事作成・編集にて新しくブログ記事の作成を行った場合、ブログ記事ID、ブログ記事タイトル、ブログ記事、このブログ記事に設定した各シールを特定するためのID(以下、シールSID)、シール毎の閲覧ログが保存される。
【0027】
ブログ記事IDは、ブログ記事に付されるユニークなIDでありブログ記事とともにメッセージデータベース4に保存される。このブログ記事IDは、サーバ10がメッセージデータベース4からブログ記事を読み出す際に、そのブログ記事を特定するために用いられる。
【0028】
シールSIDは、例えば「tape1_1」、「tape1_2」、「tape1_3」のように、シールに付された通し番号等のユニークなIDである。
【0029】
閲覧ログは、時刻、シールSID、ユーザ(閲覧者)等のデータから成るリストである。つまり、シール画像が閲覧者によって後述の選択がされたかどうか、つまり、シールが剥がされたかどうかを示すもので、「時刻」(後述)、「シールSID」、「閲覧者」の項目で保存する場合、一例として、それぞれ「200904030942131412」、「tape1_1」、「user1」とする。また、「閲覧者」のデータは、ユーザ端末に発行したCookieを使用できる。
【0030】
ブログ記事タイトルとブログ記事は、HTML形式などのテキストデータである。
【0031】
ユーザデータベース5には、ユーザ登録した場合、ユーザID、ユーザパスワード(以下ユーザPWD)などが保存される。ユーザID、ユーザPWDは、テキストや数字データまたはこれらの組み合わせである。
【0032】
上述したブログ機能は一つのサーバ10が担っているが、これに限らず、ネットワーク1や他のネットワークの回線を介してサーバ10と連携する別のサーバやデータベースを設けて担わせてもよい。
(シール部品)
シールには、テープタイプ、ボックスタイプ、ステッカータイプがある(図11(C)〜図13(C)参照)。シールとして使用する画像(シール画像)の絵柄は、例えば、模様であったり、「びっくりするよ!?」「!!!」といったコメントの文字が描かれている。この画像には、PNG, JPEG, GIFなどのウェブページに表示可能な画像フォーマットの画像が選択される。なお、以下に説明する「横巾」は左右方向(図において)の巾や長さを意味し、「縦巾」は上下方向(図において)の巾を意味する。
〔テープタイプ〕
テープタイプのシールは、ブログ記事を文字単位で隠すことができるタイプのシールで、テープの横巾は独自タグで囲われたブログ記事部分がウェブページに表示された際のこのブログ記事部分の横巾と略同一である。
【0033】
また、テープの縦巾は基本的にウェブページに表示されたブログ記事のテキスト1行当たりの縦巾となる(図11(C)のシールa1参照)が、結果的にブログ記事が不可読状態となればよいので、縦巾と略同一でなくとも、それよりやや小さくてもよい。
〔ボックスタイプ〕
ボックスタイプのシールは、ブログ記事の複数行をまとめて隠すタイプのシールであり、後述するように独自タグで囲われたブログ記事が含まれる行を隠すように貼り付けされる。
【0034】
このシールの横巾は、この独自タグで囲われたブログ記事部分がウェブページに表示された際にこのブログ記事部分中で最大となる行の横巾以上に設定される。また、このシールの縦巾は、そのブログ記事部分がウェブページに表示された際にウェブページ上で占める縦巾以上に設定される(図12(C)のシールa2参照)。
〔ステッカータイプ〕
ステッカータイプのシールは、後述するように独自タグ(図9参照)が記述されたブログ記事部分を基準に貼り付けられブログ記事を隠すタイプのシールである(図13(C)のシールa3参照)。
【0035】
サウンドデータとしては、例えば、mp3,wave(WAV)などのサウンド形式のものが選択される。このサウンドデータは、例えば閲覧者の注意を引き付けるような効果音でシールの選択時に再生して鳴らすためのものである。前記サウンド形式に限られずブラウザのFlash(登録商標)ファイル再生機能により再生されるものであれば他のサウンド形式でも良い。
【0036】
CSSファイルには、一般的なウェブページの表示スタイルの設定と、各シールのシールIDとそれに対応するシール画像のURL等が記載されている。
【0037】
JavaScriptで記述されたファイル(JavaScriptファイル)には、各種処理関数、シールIDとそれに対応するサウンドファイルのURL等が記述されている。
【0038】
シールIDは、シールSIDとは異なるIDであり、シールの種類やそれに関連するサウンドの種類を特定するためのものである。
<ユーザ端末>
図1に示すように、ユーザ端末2A,2B,2Cは、ウェブページを閲覧および編集できるブラウザ(閲覧・編集手段)(不図示)と、入力手段および操作手段としてのキーボード6およびマウス8と、ブログ記事とブログ記事管理画面等を映し出すためのモニタ(表示部)7と、RSSリーダ(不図示)、記憶手段(不図示)等とを有する。
【0039】
なお、図1においては、簡易的にパーソナルコンピュータによる2台のユーザ端末2A,2Bと、携帯電話による1台のユーザ端末2Cを示しているが、実際には、これ以外に複数のユーザ端末が存在する。
【0040】
また、このRSSリーダは、サーバ10にアクセスしてRSS配信用のXMLデータ(以下RSSファイル)を取得および解析してブログ記事が新たに作成されたか、または既存のブログ記事が更新されたかどうかの更新情報を取得して、このブログ記事の一部または全部をユーザ端末のモニタ7に表示したり、そのブログ記事の内容をユーザ端末に音声出力させたりするものである。
【0041】
上述したブラウザは、例えば、インターネットエクスプローラ(登録商標)等のウェブブラウザであり、Flash(登録商標)ファイル再生機能、通信機能、HTMLデータを解析するHTMLパーサ機能、サウンドデータ再生機能、HTMLデータに基づいて画像やテキスト、又はそれらを内包する矩形を階層的に表示する階層表示機能、JavaScript等の所定の言語で記述されたプログラムを実行するプログラム実行機能等を有している。
【0042】
階層表示機能を具体的に説明すると、HTML要素に対して例えば上述のCSSファイルで指定されたz−index値とHTML要素のツリーの順番に基づいて、ある画像の上に画像が重なった状態で表示したり、テキストの上に画像を重ねて表示したり、テキストの上に例えば単色(背景色など)で不透明な矩形を表示したりする機能である。
【0043】
また、前記ブラウザは、モニタ7にウェブページを表示するための表示領域を有し、ウェブページ(表示領域とは異なる)の最も左上の点を原点としてX方向とY方向とに座標が定められている。
<サーバの処理動作>
サーバ10として有する処理動作を以下に説明する。
(メイン処理動作)
メイン処理動作とは、ユーザ端末からのアクセスを監視するとともにアクセスされたときにユーザ端末がどのURLにアクセスしようとしているかURLを解析して、この解析結果から後述する各種の動作を行わせる処理動作をさす。
【0044】
以下、メイン処理動作を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0045】
図2を参照して、ステップS1では、ユーザ端末からのアクセスがあるか否かを判断する。アクセスがありYESの場合はステップS2に進み、アクセスがなくNOの場合はステップS1に戻る。
【0046】
ステップS2では、アクセスしてきたユーザ端末が何処のブログページにアクセスしようとしているか、そのURLを解析する。また、ここでは、URL解析結果から、サーバプログラムに引数として渡されるログイン用に入力したユーザID値などの各種データ、下記の各種要求を表す値などを取り出す。
【0047】
ステップS3では、URL解析結果からユーザ認証が要求されているか否かを判断する。ユーザ認証が要求されておりYESの場合は、ステップS7のユーザ認証へ進む。ユーザ認証が要求されておらずNOの場合は、ステップS4に進む。
【0048】
ステップS4では、URL解析結果からユーザ登録が要求されているか否かを判断する。ユーザ登録が要求されておりYESの場合は、ステップS8のユーザ登録へ進む。ユーザ登録が要求されておらずNOの場合は、ステップS5に進む。
【0049】
ステップS5では、URL解析結果からブログ記事編集が要求されているか否かを判断する。ブログ記事編集が要求されておりYESの場合は、ステップS9に進む。NOの場合は、ステップS6のブログ記事閲覧に進む。
【0050】
ステップS9では、ユーザ端末がログイン状態か否かを判断する。ユーザ端末がログイン状態でYESの場合はステップS10のブログ記事編集へ進む。ユーザ端末がログイン状態ではなくNOの場合は、ステップS1に戻る。
(ユーザ認証)
ステップS7のユーザ認証では、公知のものと同様な処理を行うものであり、ユーザ端末で入力されたユーザID、ユーザPWDに基づいてユーザデータベース5のユーザIDとユーザPWDと一致するか調べる。一致する場合は、ユーザ端末がログイン状態とする。一致しない場合はユーザ端末のブラウザにエラー表示して、ステップS1に戻る。
(ユーザ登録)
ステップS8のユーザ登録は、公知のものと同様な処理を行うものであり、ユーザ新規登録画面のHTMLソースデータをユーザ端末に送信してブラウザに表示させ、ユーザ端末で入力されユーザ端末から送信されたユーザIDとユーザPWDを受け取ってユーザデータベース5に保存し、新規登録する。そして、ステップS1に戻る。
(ブログ記事作成・編集)
図3を参照して、ステップS11では、ステップS2のURL解析結果から対応するブログのタイトル一覧を得て、それを基に作成したブログ記事管理画面のHTMLソースデータをユーザ端末に送信する。
【0051】
ブログ記事管理画面は、例えば、ハイパーリンクされた状態でリスト表示されたブログ記事のタイトルと、ブログ記事新規作成ボタン等とを有し、モニタ7に表示される(不図示)。
【0052】
以下、一例としてユーザ端末2Aがネットワーク1に接続された場合について説明する。
【0053】
ステップS12では、ブログ記事管理画面で選択されたブログ記事を編集又は新規にブログ記事を作成するためのブログ記事編集画面のHTMLソースデータをユーザ端末2Aへ送信する。このブログ記事編集画面には、記事投稿ボタン、テキストの入力と編集ができるテキストフィールド、プレビューボタンがモニタ7に表示されている(不図示)。
【0054】
ステップS13では、ユーザ端末2Aからブログ記事のプレビュー表示が要求されているか否かを判断する。要求されておりYESの場合は、ステップS14のプレビュー表示に進み、NOの場合は、ステップS16へ進む。
【0055】
プレビュー表示した後のステップS15では、編集続行の要求があるか否かを判断する。要求がありYESの場合は、ステップS12へ戻る。要求がなくNOの場合にはステップS16に進む。
【0056】
ステップS16では、ユーザ端末2Aからの書込要求があり、ブログ記事の書き込みデータがあるか否かを判断する。NOの場合はリターンしてステップ S1に戻る。YESの場合は、ステップS17に進む。
【0057】
ステップS17では、ブログ記事の書き込みデータをメッセージデータベース4に保存する。
(プレビュー表示)
図4を参照して、ステップS18では、ユーザ端末2Aからサーバ10に送られてきたプレビュー用の記事データを解析する。
【0058】
ステップS19では、この解析結果から記事データに独自タグ(図9参照)が記述されているか否かを判断する。独自タグが記述されておりYESの場合は、ステップS20に進む。独自タグが記述されていないNOの場合は、ステップS21へ進む。
【0059】
ステップS20は、独自タグをHTMLタグに置換する。例えば、独自タグ「<a:tape1>」「</a:tape1>」をそれぞれ「<span class=”tape1”>」「</span>」に変換する(図9参照)。
【0060】
ステップS21では、記事データにHTMLヘッダーやHTMLフッター等をつけてユーザ端末2Aへ送信する。
【0061】
このHTMLフッターとHTMLヘッダーには、シールを貼る所定の範囲(以下、シール表示範囲とする。)を取得する関数、シールが選択された際にシールを剥がす処理関数、シールが選択されシールが剥がされた際にサーバ10へこのシールのシールSID、閲覧者のユーザ端末2Aに発行したCookie等の各種データを送信するための各種処理関数が記述されている。上記したCSSファイルのURLも記述されている。
【0062】
これらの処理関数については、HTMLヘッダーやHTMLフッターに記述せずとも外部ファイルに記述した形でサーバ10のデータベース2に保存され常にアクセス可能となっていてもよい。
【0063】
ステップS22では、ユーザ端末2Aからのシール部品のデータ(シール画像、サウンドデータなど)の要求があるか否かを判断する。要求がなくNOの場合、図3のステップS15に進む。要求がありYESの場合は、ステップS23進む。
【0064】
ステップS23では、上記要求に基づいて、対応するシール部品のデータを、ユーザ端末2Aに送信し、図3のステップS15に進む。
(ブログ記事閲覧)
図5を参照して、ステップS24では、ステップS2のURL解析結果から対応する記事データをメッセージデータベース4から取得する。
【0065】
ステップS25では、取得した記事データを解析する。
【0066】
ステップS26では、ステップS2のURL解析結果からRSS配信が要求されているか否かを判断する。RSS配信が要求されているYES場合はステップS27に進む。RSS配信が要求されていないNOの場合は、ステップS31に進む。
【0067】
ステップS27では、ステップS25の解析結果から記事データに独自タグ(図9参照)の記述があるか否かを判断する。独自タグの記述がありYESの場合はステップS28に進む。独自タグの記述がなくNOの場合はステップS29に進む。
【0068】
ステップS28では、独自タグで囲い込まれていたブログ記事部分を代替テキスト(テキスト部分とは別の意味を表す文字列)に置換する。
【0069】
例えば、独自タグで囲い込まれた部分「<a:tape1>モリタさん</a:tape1>」を「<<見に来て下さい>>」のように差し替える。この差し替えにより、記事作成者が隠そうとした部分(上記例では「モリタさん」)の情報は配信されるRSSファイルに含まれない(図17参照)。
【0070】
ステップS29では、記事データの一部または全部を埋め込んだRSS配信用のXMLデータ(RSSファイル)を作成する。
【0071】
ステップS30では、このRSSファイルをユーザ端末2Aに送信し、ステップS1に戻る。
【0072】
一方、ステップS31では、ステップS25の解析結果から記事データに後述の独自タグ(図9参照)の記述があるか否かを判断する。独自タグの記述がありYESの場合はステップS32に進む。独自タグの記述がなくNOの場合はステップS33に進む。
【0073】
ステップS32では、独自タグの記述部分を一般的なHTMLタグ、例えば「<span>」タグに変換する。
【0074】
例えば、独自タグで囲い込まれた部分「<a:tape1>モリタさん</a:tape1>」を「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」のように差し替える。このように、変換後のタグのclass値に独自タグの種類に応じたシールID値(例えば「tape1」)を記述する(図9参照)。
【0075】
ステップS33では、記事データにHTMLファイルの書式となるように上述したようにHTMLヘッダーおよびHTMLフッターをつけてユーザ端末2Aに送信する。
【0076】
ステップS34では、ユーザ端末2Aからのシール部品のデータ(シール画像、サウンドデータなど)の要求があるか否かを判断する。要求があるYESの場合、ステップS35へ進む。要求がないNOの場合は、リターンしてステップS1に戻る。
【0077】
ステップS35では、要求に基づいて対応するシール部品のデータを、ユーザ端末2Aに送信し、リターンしてステップS1に戻る。
<ブログ記事を作成・編集する際の流れ>
図6を参照して、ステップS36では、ログイン状態でない記事作成者がブログ管理画面へ入る際に、表示されたログイン画面(不図示)上でユーザID、ユーザPWDを入力してログインボタン(不図示)をクリックすることにより、ユーザ端末2Aからサーバ10にユーザID,ユーザPWDの送信がなされてサーバ10で認証処理が行われる。
【0078】
ステップS37では、認証された場合にユーザ端末2Aがログイン状態となるとともにブラウザの表示画面がブログ管理画面に遷移する。認証されなかった場合は、エラー画面が表示される。
【0079】
ステップS38では、記事作成者は、ブログ記事編集画面に表示されているブログ記事の編集テキストフィールドでブログ記事の内容を入力および編集する。
【0080】
既存のブログ記事を編集する場合は、例えばブログ記事管理画面にリスト表示されたブログ記事のタイトルを選択しておくことで記事データが編集テキストフィールドにロードされる。
【0081】
ブログ記事にシールを貼る編集では、図9、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すように、独自のタグを用いてシールを貼りたい文章を挟み込むように記述する。シールを重ねて貼る記述方法については後述する。
【0082】
例えば、テープタイプのシールは「<a:tape1>モリタさん・・・でした</a:tape1>」のように記述し、ボックスタイプのシールは「<a:seal1>なんと・・・♪♪♪</a:seal1>」のように記述し、ステッカータイプのシールは「<a:sticker1>」のように記述する(図11(A)、図12(A)、図13(A)参照)。この独自タグの記述に拠り、ブログ記事にシール範囲(第1非表示範囲)が設定される。
【0083】
ステップS39では、ブログ記事の編集が完了したら記事作成者はブログ管理画面に表示されている「プレビューボタン」(不図示)をクリックする。このクリックにより、編集した記事データがサーバ10に送信され、サーバ10ではステップS18〜S23のプレビュー表示に関する一連の処理がなされる。
【0084】
ステップS40では、ユーザ端末2Aは、サーバ10から送信されてきたプレビュー用のHTMLソースデータを受信する(図11(B)、図12(B)、図13(B)参照)。「プレビューボタン」をクリックしない場合はこのステップS39,S40は省略される。
【0085】
ステップS41では、ユーザ端末2Aのブラウザは、受信したHTMLソースデータに基づいて、編集したブログ記事が自身のブログでどのように表示されるのか実際にその編集したブログ記事をプレビュー表示させる(図11(C)、図12(C)、図13(C)参照)。
【0086】
このプレビュー表示により、記事作成者が実際にシールをクリック等して選択して、シールを剥がすなどの動作を試すことができる(図11(D)、図12(D)、図13(D)参照)。これにより、閲覧者にどのように閲覧させることとなるのかを確認することができる。
【0087】
ステップS42では、記事作成者が自身の編集したブログ記事がプレビュー表示された状態で問題ないと判断した場合には、ブログ記事管理画面の「記事投稿」ボタン(不図示)をクリックする。
【0088】
ステップS43では、編集した内容が記事データとしてサーバ10に送信され、サーバ10側で記事データがメッセージデータベース4に保存される。このとき、記事データに含まれる各シールにシールSIDを付与する。
<閲覧時の流れ>
(サイト閲覧)
以下、図7を参照しながら、一例として閲覧者がユーザ端末2Bによりブログ記事をブラウザで閲覧する際の流れを説明する。
【0089】
ステップS44では、閲覧者がブラウザに閲覧するブログのURLを入力することによって、ユーザ端末2Bがネットワーク1を介してサーバ10に接続される。そして、サーバ10は、上述したサイト閲覧処理のステップS24からS33を行いHTMLソースデータを作成してユーザ端末2Bへ送信する。
【0090】
ステップS45では、ユーザ端末2Bは、サーバ10からHTMLソースデータを受信する。
【0091】
ステップS46では、このHTMLソースデータにハイパーリンクされたCSSファイルおよびJavaScriptファイルをデータベース2からダウンロードして、このブラウザは受信したHTMLソースデータ、CSSファイルおよびJavaScriptファイルに基づいてブログページを表示する。
【0092】
この表示に先立って、ユーザ端末2Bのブラウザは受信したHTMLソースデータのHTMLツリーを解析する。この解析により、シールを貼ることを指示する、例えば「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」等があるか調べる。
ある場合は、HTMLソースデータのHTMLヘッダー部分やHTMLフッター部分の処理関数に基づいて、クラス値からシールのシールIDを取得する。
【0093】
ここで、ユーザ端末2Bのブラウザは、ブログ記事を表示する際、ブログ記事に設定されたシール範囲から後述の方法でシール表示範囲を取得して、このシール表示範囲にシール毎に決められた上記矩形を表示し、その範囲のブログ記事部分が閲覧者に見えないようにする。
【0094】
具体例としては、「span」のHTML要素を利用して、z−indexの指定に拠り、ブログ記事の表示階層より上の階層に不透過のレイヤ等の上記矩形を配置してシール範囲のブログ記事部分を覆い隠す。
【0095】
このようにする理由は、一般的に画像データは、テキストデータに比べデータサイズが大きいため、ユーザ端末2Bによってはその通信回線の速度が低い場合もあり、画像データとテキストデータの両者間におけるダウンロード時間の差が拡大する。このため、シール画像が表示されるかなり前の時点で隠すべきブログ記事部分が表示されてしまい、閲覧者に読まれてしまうこともありうる。
【0096】
このため、シール表示範囲に単色の上記矩形を表示してシール範囲のブログ記事を非表示とする処理により、シール画像のダウンロードが完了する前に、テキストを隠して閲覧者に読まれることを防止する。
【0097】
ステップS47では、サーバ10が、ユーザ端末2Bのブラウザにユーザ端末2Bを特定する情報として発行したCookieを保存させる。
【0098】
ステップS48では、ステップS46でダウンロードしたCSSファイルからシールIDに対応するシール画像のURLを取得する。また、ダウンロードしたJavaScriptファイルからそのシールIDに対応するサウンドデータのURLを取得する。
【0099】
例えば、上記のようにクラス値のシールIDが「tape1」の場合、サーバ10からダウンロードしたCSSファイルに「tape1 ./images/tape1.png 」等のようにシールIDとそれ対応するシール画像のURLが記述されているので、ユーザ端末2BのブラウザはこのCSSファイルによりシール画像のURLを取得する。
【0100】
また、JavaScriptファイルには「tape1 ./sounds/tape1.mp3」等のようにシールIDとそれ対応するサウンドファイルのURLが記述されているので、ユーザ端末2BのブラウザはこのJavaScriptファイルによりサウンドファイルのURLを取得する。
【0101】
URL取得についてテープタイプを例として述べたが、ボックスタイプやステッカータイプのシールについても同様である。
【0102】
ステップS49では、ユーザ端末2Bのブラウザは、取得したURLに基づいてサーバ10にシール部品の要求を出し、サーバ10から上記シール画像および関連するサウンドデータをダウンロードする。
【0103】
ステップS50では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ステップS49でダウンロードしたシール画像をシール表示範囲に表示する(図11(C)、図12(C)、図13(C)参照)。
【0104】
例えば、「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」と記述されている場合、「<span class=”tape1”>」と「</span>」とに挟まれる文字「モリタさん」のブログ記事部分をテープタイプのシールにより覆い隠す。
【0105】
ステップS51では、閲覧者がマウス8等でこのシールをクリック等して選択する。
【0106】
ステップS52では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ステップS49でダウンロードしたサウンドファイルの再生を開始するとともにシールの横巾や縦巾を減少させていき、最終的にはシールをブラウザの表示領域から消す(図11(D)、図12(D)、図13(D)参照)。この処理は、例えば、JavaScriptなどにより記述された時間関数に基づいて行われる。これにより、シールで隠れていたブログ記事部分が表示される。
【0107】
ここで、シールを当初の表示位置から異なる位置へ移動させて隠されていたブログ記事部分を閲覧者が閲覧できるようにしても良い。たとえば、シールが選択されたときにシールをブラウザの表示領域外にとばしたり、ブラウザの表示領域の下部へ落下するように移動させて溜まるようにしたりしてもよい。さらに、時間の経過とともに次第に透明にしていく処理としてもよいし、シール画像を差し替える処理を行ってシール範囲のブログ記事部分を表示するようにしても良い。また、サウンドファイルの再生は伴わなくても良い。つまり、シールで隠れていたブログ記事部分が表示されて可読状態となればよい。
なお、ウェブページを更新表示する処理(新たにサイト閲覧)すると、このシールが再び当初の表示位置に表示され、ブログ記事部分が隠されて不可読状態となる。
【0108】
ステップS53では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ブログ記事ID、選択されたシールのシールSID、ユーザ端末2Bに発行されているCookie等をサーバ10へ送信する。この処理は、例えばJavaScriptにより記述された処理関数をシール選択時に呼び出して行う。
【0109】
具体例としては、サーバ10側が呼び出すASPのCGIプログラムの引数として「・・・seal_sid=tape1_1&・・・」等としてURLに付加してサーバ10に渡す。
【0110】
サーバ10は、このデータを受信した時の時刻データ(例えば「200904030942131412」)を作成し、ブログ記事IDによりメッセージデータベース4における該当するブログ記事の保存領域を特定して、選択されたシールに関するこれらの情報(ユーザ端末2Bに発行されているCookie,シールSID等)、前記時刻データをメッセージデータベース4に保存する。
(RSS配信による閲覧)
以下、図8を参照しながら、一例として閲覧者がユーザ端末2Cを操作してRSS配信によりブログ記事を閲覧する際の流れを説明する。なお、ユーザ端末2CのRSSリーダには閲覧者が閲覧するブログ記事サイトのRSS配信用のURLが登録されているものとする。
【0111】
ステップS54では、ユーザ端末2CはRSSリーダの起動によりサーバ10に接続される。サーバ10ではステップS24〜S30のRSS配信用の一連のブログ記事閲覧処理が行われRSSファイルがユーザ端末2Cに送信される。
【0112】
ステップS55では、ユーザ端末2CのRSSリーダがRSSファイルを受信する。
【0113】
ステップS56では、RSSリーダは受信したRSSファイルに基づいてブログ記事をユーザ端末2Cに画面表示や音声出力等させてユーザ端末2Cのユーザに提示する。
【0114】
ここで、サーバ10で独自タグが置換されている場合、その置換された文字がそのブログ記事の一部としてユーザ端末2Cのユーザに提示される。(図17参照)。
<シール表示範囲の取得方法>
ブログ記事に設定したシール範囲からシール表示範囲を取得する方法について、以下の文例と図10を参照しながら説明する。
【0115】
文例1:「その人とは、なんと<span class=”tape1”>モリタさん</span>です!!!ビックリでしたよーーー。」
図10(A)に示すように、「モリタさん」の部分が改行されずに1行で表示される場合、「モリタさん」の部分を含むHTML要素(この場合はspan要素)の左上点p1について、表示されたページ上でのXY座標(以下、XY座標)を取得し、同様に「ん」の右下点p2のXY座標情報を取得する。この2点p1,p2を結んだ線を対角線とした長方形の範囲R1がシール表示範囲となる。
【0116】
ブラウザの種類、表示フォントサイズなど環境の違いに拠り、図10(B)に示すように、「モリタさん」が2行またはそれ以上に跨る場合で、例えば、「モリ」で改行され「タさん」と次行で続く場合、「モリ」と「タさん」の改行前後の2部分、すなわち、点p3,p4間と点p5,p6間で上記同様にそれぞれシール表示範囲R2a,R2bの取得がなされる。3行以上の場合も各行において上記同様にシール表示範囲の取得がなされる。
【0117】
文例2:「その人とは、<span class=”seal1”>なんとモリタさんです</span>!!!」
図10(C)を参照して、ボックスタイプのシールの場合、文例2「<span class=”seal1”>」「</span>」で囲われたブログ記事部分が記述されている行を特定する(この場合では、2行目と3行目)。2行目の左上点p7と3行目の右下点p8のXY座標がそれぞれ取得され、この2点p7,p8を結んだ線を対角線とした長方形の範囲R3がシール表示範囲に該当する。
【0118】
文例3:「その人とは、なんと<span class=”sticker1”></span>モリタさんです!!!」
ステッカータイプの場合、「<span class=”sticker1”>」「</span>」で囲われた部分についてテープタイプのシールと同様にspan要素の範囲R5が取得され、この範囲R5を基準としてステッカータイプのシールが貼られる。
【0119】
例えば、範囲R5の中心となる点p9を取得してこれとシール画像の中心点を同心として貼り付けする等の処理を行う。この場合、シール表示範囲は、特に定められないので、実質的にはステッカータイプのシール画像が占める範囲R4となる。また、ステッカータイプのシールの場合は、シール表示範囲が特に定められないことからシール表示範囲に上述した単色の矩形を表示する処理は行わない。
<重ね貼り>
図14を参照して、シールの重ね貼りについて以下に説明する。
シールを重ね貼りする場合、図14(A)に示すように、ブログ記事管理画面の編集テキストフィールドに入力したブログ記事に対し、非表示にしたい範囲を独自タグで挟み込む記述をする。そして、この挟み込まれたブログ記事部分に対して独自タグでさらに挟み込む入れ子記載をする。
【0120】
図14(A)のものでは、「<a:tape2>」と「</a:tape2>」の記述によりシール範囲(第1非表示範囲)が設定され、さらにこのシール範囲内に「<a:tape1>」と「</a:tape1>」を記述することで、ブログ記事に別のシール範囲(第2非表示範囲)が設定されたこととなる。
【0121】
これらの独自タグは、上述してきたようにサーバ10側で変換される(図14(B)参照)。そして、変換後の記事データはユーザ端末に送信されて、ユーザ端末のブラウザに表示される(図14(C)参照)。
【0122】
一見して、テープタイプのシールa4しか表示されていないように見えるが、このシールa4をマウス8等で選択して剥がすと、その下に隠れていたテープタイプのシールa5が表示される(図14(D)参照)。
【0123】
さらに、このシールa5を選択して剥がすと2重に隠されていたブログ記事部分が表示される(図14(E)参照)。
【0124】
このように、独自タグを入れ子記載することによりシールを重ね貼りすることできる。
【0125】
重ね貼りするシール数は2つに限られず、独自タグの囲い込みを繰り返すことで、3つ以上のシールを重ね貼りすることができる。その際、上記の例で示したように囲い込みの内側にある独自タグほど、それに対応するシールがブラウザ上では奥(より下の層)に配置されることとなる。
【0126】
以下、実施例のブログシステム100の作用・効果を説明する。
(1)シールにより記事作成者が非表示にしたい情報を部分的に隠すことができる。
例えば、物語の結末など人によっては知りたくない情報を、記事作成者がシールを用いて該当箇所を隠すことができる。
【0127】
従来までは、記事作成者が、非表示にしたい情報を背景色と同色で記載して、知りたい閲覧者が記載部分をマウス8でドラッグ等して選択反転することで可読状態にして閲覧したり、または、前記情報をブラウザの表示領域に収まらないページの下方部分に記載して知りたい閲覧者のみがページをスクロールしてその情報を表示領域に表示させて知得するようにしていたが、このような面倒な操作を閲覧者に強いることがない。
【0128】
また、閲覧者は、クリック等の簡単な選択操作でシールを剥がして該当箇所を表示させることができるため、容易にその情報を知り得ることができる。
【0129】
(2)ブログ記事の一部をシールで隠しておき、閲覧者にこのシールを剥がさせるため、シールで隠されている情報に対する閲覧者の注目度を上げることができる。
閲覧者にシールをクリック等の選択をさせてシールを剥がさせるという主体的な動作を伴わせるため、ブログ記事のテキストを太字や色文字等の装飾文字にして表示する場合に比べ、より一層閲覧者の注目度を高めることができる。
【0130】
(3)複数のシールを用いることにより、公開する文章を同一ページ内で段階的に公開することができるようになる。
例えば、図18に示すように、作成者が公開したい段階毎に個別のシールで該当箇所をそれぞれ隠しておき、閲覧者に一枚ずつ剥がさせて読ませるようにすることで、同一ページ内で段階的に情報公開をすることが可能となる(図18(A)〜(D)参照)。
【0131】
このため、従来のように公開したい文章を異なるWebページに分けて記載し、それぞれをハイパーリンクさせて段階的に情報を公開する必要がないので、閲覧者は次の段階の情報を得るために新たなページを開く必要がない。
【0132】
このため、新たにウェブページを開くことによる処理速度の低下、ページを読み込む度に起こる待ち時間の発生等の問題が生じることがない。
(重ね貼り)
【0133】
(4)複数のシールを重ね貼りすることにより、公開する文章を同一ページ内でさらに段階的に公開することができるようになる。
例えば、ブログ記事のテキストをページの背景色と同色にしてページに溶け込ませ、閲覧者がこのテキストを選択反転して可読状態として閲覧する方法では、情報の公開に対して、表示する/しないの0/1の切替しかできないが、本実施例のシステムで複数のシールを重ね貼りをすることで、ある一つのまとまった文章においてシールの下にさらにシールがあることとなり、各層ごとに段階的に文章が表示される。
【0134】
これにより、情報の公開を少しずつ行うことが可能となるとともに、どの程度まで公開するかの閲覧者自身が選択することができる。
【0135】
また、上記従来のものではブログ記事のテキストがウェブページの背景色と同色でありウェブページに溶け込んでしまっているので、閲覧者は知りたい情報どこに記載されているかその箇所を特定するのが非常に困難であるが、本実施例のシステムではブログ記事の一部がシールにより隠されシールが貼られた部分が何処かすぐに特定できるのでこのような問題が生じることがない。なお、これは重ね貼りをしない場合にも共通する本システムの特徴である。
【0136】
図15に示す重ね貼りによる段階付けの例では、ボックスタイプのシールa6しか見えていないが、実はその奥にテープタイプのシールa7が貼ってある。
シールa6を貼って隠すことにより、あらすじを知りたくない閲覧者が、その内容を知らずにすむようにする。
【0137】
この場合、話のあらすじを知りたい閲覧者はシールa6をめくってあらすじを可読状態として閲覧する。さらに、このシールをめくった状態で「正体」部分にシールa7が貼ってあるため、「正体」まで知りたい閲覧者はシールa7を剥がして読めばよく、知りたくない閲覧者はこのシールa7を剥がさなければよい。
【0138】
また、何枚も重ね貼りをして、閲覧者が何度シールを選択してもなかなかテキストが表示されないようにするなど、作成者自身の独創性によって重ね貼りの仕方に工夫を加えることで、情報公開に対する新たな演出方法を可能とする。
例えば、図16(A)〜(D)に示すように、重ね貼りによる新たな演出法として3枚ものシールa8,a9,a10をめくらせて中身が読めるようにすることも可能である。
【0139】
(RSS配信・検索ロボットの巡回に対する作用・効果)
(5)ユーザ端末へRSS配信されるRSSファイルにはブログ記事が含まれているので、そのまま配信するとブログ記事の内容が公開されてしまうが、記事作成者がシール範囲を設定したブログ記事部分の情報を、別の情報の文字列(例えば、「《見に来てください》」といったテキスト)に置換した上でRSS配信を行うため、記事作成者がシール範囲を設定したブログ記事部分が配信されるRSSファイルに含まれない。このため、ユーザ端末のRSSリーダにより表示されることがない。
【0140】
また、検索ロボットによりRSSファイルが取得されても別の情報の文字列に置換されているのでシール範囲のブログ記事部分が公開されてしまうことがない。
【0141】
そのため、前記ブログ記事のページを閲覧者が実際に訪問してシールを剥がさない限り情報を知り得ることできない。実際にページに訪れた閲覧者にしか情報を公開しないという意味で、情報公開に段階付けを行うことができる。
【0142】
また、実際にそのブログ記事をサイト閲覧しないと情報を得られないことから、ページへのアクセスを閲覧者に促すきっかけをつくることができる(図17参照)。
【0143】
さらに、ウェブサイトを巡回する検索ロボットに対して記事データを含むHTMLソースデータを出力する際に、シール範囲を設定したブログ記事部分をRSS配信の際の文字置換のように置換してもよい。このようにすれば、シール範囲を設定したブログ記事部分が検索ロボットに取得されることがない。
(6)シールで隠してあった内容を確実に見たのは誰なのかを、知ることが出来る。
【0144】
従来のアクセスログ解析でも閲覧者のサイト訪問記録は取れるが、サイトに一瞬訪れた場合でもこのアクセスログは残るため、その閲覧者がページの内容を本当に読んだか否かの判断材料としては不十分である。
【0145】
しかし、本実施例のシステムでは、ブログ記事の閲覧に際してシールを剥がすという行為を伴うため、それによって得られた内容は閲覧者の記憶に残りやすく、ページを単に訪れただけではなく、そこにあった情報を確認したものとみなすことができる。
【0146】
また、このシールを剥がす動作と同時にその閲覧者に関する情報(Cookie)と、選択されたシールを特定する為のシールSIDとをサーバ10へ送信し、サーバ10はこのデータを受信し、受信時刻の時刻データを作成するとともに受信データと時刻データを閲覧ログとしてメッセージデータベース4へ保存し、閲覧ログを確認することで、そこにあった内容を確実に見たのは誰なのかを把握できる。
【0147】
例えば、記事作成者は閲覧者に特に知ってほしい重要情報をシールで隠しておき、シールを剥がした閲覧者の閲覧ログを調べることで、誰がその重要情報を見たのかを知ることができる。
【0148】
以上、本発明に係る実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0149】
例えば、ユーザ登録、ユーザ認証を行わなくとも上記編集が行えるブログシステムでもよい。また、ブログシステムによらずとも、シール範囲が設定された共有記事を含むWebページのデータがサーバ10に保存され閲覧者がネットワーク1を介してブラウザで閲覧可能であればよい。
【0150】
この場合、上述したように閲覧者がサイト閲覧したときにシール範囲の共有記事が隠され、閲覧者によりシールを剥がすことができるようになっている。
また、ブログシステム100における各種処理は上述したものに限られない。例えば、ブログ記事の表示に関する処理を全てFlash等で行ってもよい。
【0151】
また、本実施例では、サーバ10はユーザ端末から閲覧を目的としてアクセスされたときに、RSSファイルやHTMLソースデータを作成するためにメッセージデータベース4から読み出した記事データ中の独自タグを変換しているが、この変換は、ブログ記事を保存する前に行ってもよい。この場合、独自タグを変換する際にRSSファイルや記事データを作成しメッセージデータベース4に保存する。
【0152】
また、独自タグをプレビュー表示用に変換する処理は、上述のようにサーバ10に送信して行わなくともよい。例えば、JavaScriptで記述された関数によりユーザ端末上で行うようにしても良いし、Flash等で行ってもよい。また、プレビュー表示をせずに編集した記事データをサーバ10側で変換した後にそのままメッセージデータベース4へ保存することとしてもよい。
【0153】
本実施例では、シールが選択されてシールが非表示となったり当初の位置から移動したりして隠されていたブログ記事部分が表示され、その後、このシールが表示されていたウェブページを更新表示すると、選択されて非表示となったシール又は移動したシールが再び当初の位置に表示されるが、このシールが選択された際にサーバ10へ送信される閲覧ログに基づいて、一度選択されたシールについてはサーバ10から出力を禁止し、更新表示してもシールが再表示されないようにしてもよい。
【0154】
また、メッセージデータベース4に保存されたCookieに基づいて、そのシールを選択した閲覧者のユーザ端末のみに前記出力の禁止を限定しても良い。
【0155】
シール画像の柄は既製されたものに限らず、ユーザ端末で記事作成者により入力された文字をサーバ10側に送信してサーバ10側のプログラムにより動的にシール画像を作成しても良い。このようにすれば、記事作成者が意図したコメントをシール画像に形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本発明は、教育機関向けの学習サイトに適用することができる。一例として、英単語とその日本語の意味を隣り合うように間隔をあけて記載し、英単語の記載部分にシールを貼る。そして、閲覧者がそのシールをはがす。
【0157】
これによれば、シールを剥がして解答が確認できるとともにシールを剥がすという動作を伴うことにより、隠れていた内容が閲覧者の記憶に残りやすくなる。
【0158】
また、学生が回答する毎にシールを剥がして答えあわせをするなど、勉強の補助ツールとしても使うことができる。シールを剥がす際に英単語の発音をサウンドとして流しても良いし、英単語の発音に限らず解答に関する音声を流してもよい。
【符号の説明】
【0159】
1 ネットワーク
2 データベース
2A,2B パーソナルコンピュータ(ユーザ端末)
2C 携帯電話(ユーザ端末)
3 シール部品データベース
4 メッセージデータベース
5 登録ユーザ情報データベース(ユーザデータベース)
6 キーボード(入力手段,操作手段)
7 モニタ(表示部)
8 マウス(操作手段)
10 サーバ(シール出力手段、共有記事出力手段)
100 ブログシステム
a1〜a10 シール
【技術分野】
【0001】
本発明は、「ウェブログ(以下ブログといい、掲示板を含む)」、「ホームページ」、「メール」等のように、複数のユーザから閲覧可能なネットワーク上の共有記事の公開システムおよび共有記事の表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、パソコンや携帯電話のユーザ端末は、表示部と、表示部に表示されインターネット上のサイトを閲覧するためのウェブブラウザを有する。また、ある特定の「記事作成者」が、ユーザ端末のウェブブラウザにより文章や画像、動画等からなる「共有記事」を書き込む形式の「ブログ」といったツールが一般的に使われており、「ブログ」で書かれた共有記事に対して記事作成者が表示・非表示の設定ができるブログシステムが存在している。(例えば、特許文献1参照)
この特許文献1のブログシステムでは、記事作成者が管理画面で作成した記事を公開(表示)とするか非公開(非表示)とするか設定する。非公開に設定する場合に、このブログシステムでは、題名、名前、本文などの項目毎に非表示とする設定が可能である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−097238号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のブログシステムにあっては、以下のような問題点が挙げられる。
【0005】
例えば、名前、題名、本文など、項目別に非公開にすることができるがブログ記事の一部分を非表示とすることができなかった。
【0006】
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、記事作成者側でブログ記事などの共有記事の一部分を非表示とすることができ、しかも共有記事の閲覧者にこの非表示部分を表示するか否かを選択させることで、記事作成者に自身の記事の公開性に段階を持たせることができる共有記事公開システムおよび共有記事表示方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する為に、請求項1の共有記事公開システムでは、無線および有線の通信回線によるネットワークと、該ネットワークに接続された複数のユーザ端末と、前記ネットワークに接続されたサーバと、このサーバに接続され共有記事が読み書き可能に格納されたデータベースとを備え、前記各ユーザ端末は、前記ネットワークを介して前記サーバに接続して前記共有記事を閲覧または編集を行うための閲覧・編集手段と、前記共有記事を表示する表示部と、
前記閲覧・編集手段を操作するための操作手段とを有し、
前記サーバは、前記データベースの共有記事を出力する共有記事出力手段を有し、この共有記事出力手段は、前記複数の何れかのユーザ端末の操作手段による閲覧・編集により、前記データベースから共有記事を読み込んで、該ユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事公開システムにおいて、
前記サーバは、前記各ユーザ端末の表示部に表示可能且つ共有記事を隠すためのシールを出力するシール出力手段を有し、
前記表示部に表示されている共有記事に、前記ユーザ端末の操作手段により非表示範囲が設定された場合、
前記サーバのシール出力手段は、前記データベースから共有記事が読み出されるごとに、その設定された非表示範囲の共有記事を隠すシールを出力し、
前記閲覧又は編集を行うユーザ端末が前記サーバのシール出力手段から出力されるシールを受信すると、該ユーザ端末の閲覧・編集手段は、その設定された非表示範囲の共有記事をそのシールで覆い隠して前記表示部に表示し、
前記各ユーザ端末の操作手段の操作(マウスボタンのクリック等)によってこのシールを選択すると、このシールで覆われていた共有記事部分が表示されることを特徴とする。
【0008】
また、請求項7の発明は、共有記事公開システムのユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事の表示方法であって、前記表示部に表示された前記共有記事のうち、ユーザによって設定される非表示範囲をシールで覆うことを特徴としている。
【0009】
なお、シールとは共有記事の一部または全部を隠すものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、ユーザ端末上で共有記事の一部分を非表示とすることができ、共有記事の閲覧者にこの非表示部分を表示するか否かを選択させることで、記事作成者に自身の記事の公開性に段階を持たせることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】ネットワーク上で提供される共有記事公開システムの一例としてのブログシステムの全体構成図である。
【図2】サーバのメイン処理動作のフローチャートを示す図である。
【図3】図2のブログ記事作成・編集のフローチャートを示す図である。
【図4】図3のプレビュー表示のフローチャートを示す図である。
【図5】図2のサーバのブログ記事閲覧動作のフローチャートを示す図である。
【図6】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事を作成・編集する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図7】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事をサイト閲覧する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図8】ユーザ端末からサーバにアクセスしてブログ記事をRSSリーダにより閲覧する際の経時的なデータの流れと処理を示す図である。
【図9】ブログ記事作成ページで使用される独自タグの例と、この独自タグがサーバで変換された後のタグ例を示している。
【図10】(A)〜(C)シール表示範囲を取得する際の説明図である。
【図11】(A)テープタイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているテープタイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図12】(A)ボックスタイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているボックスタイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図13】(A)ステッカータイプの独自タグでブログ記事を編集している際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているステッカータイプのシールを選択して剥がした状態を示す図である。
【図14】(A)シールを重ね貼りする際の記事テキスト例を示す図である。(B)(A)の記事テキストがサーバで変換された後のHTMLソースデータを示す。(C)このHTMLソースデータを実際にブラウザで閲覧した状態を示す図である。(D)(C)に表示されているテープタイプのシール(1つ目)を選択して剥がした状態を示す図である。(E)(D)に表示されているテープタイプのシール(2つ目)を選択して剥がした状態を示す図である。
【図15】(A)ブログ記事にテープタイプのシールとボックスタイプのシールがこの順で重ね貼りされた状態を示す図である。(B)(A)のボックスタイプのシールが剥がされテープタイプのシールが露出した状態を示す図である。(C)(B)のテープタイプのシールが剥がされた状態を示す図である。
【図16】(A)ブログ記事に3枚のシールが重ね貼りされている状態を示す図である。(B)(A)のシールのうち、1つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。(C)2つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。(D)3つ目のシールが剥がされた状態を示す図である。
【図17】(A)メッセージデータベース内のブログ記事を示す図である。(B)(A)のブログ記事がサーバでRSS配信用に変換された状態を示す。(C)(B)の変換されたブログ記事がユーザ端末で閲覧された状態を示す。
【図18】ブログ記事を同一ページ内で段階的に公開する例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の共有記事公開システムを実現する形態を、図面を参照しながら示す実施例に基づいて説明する。
【0013】
なお、XMLは、Extensible Markup Languageの略であり、データ、文章の論理構造及び物理構造を記述するための言語である。HTMLはHyperText Markup Languageの略であり、Webページ作成用の言語の一つである。CSSとは、cascading style sheetの略で、HTMLやXMLの要素をどのように表示するかを指示するものである。
【0014】
URLは、Uniform Resource Locatorの略であり、ネットワーク上の端末やファイルの場所を特定するために用いられる。RSSは、RDF Site Summary(RSS 0.9とRSS 1.0)、Rich Site Summary(RSS 0.91) 、Really Simple Syndication(RSS 2.0)の略であり、XMLで記述されており、更新情報を配信するために用いられる。
【0015】
CGIは、Common Gateway Interfaceの略で、Webサーバが、Webブラウザからの要求に応じて、プログラムを起動するための仕組みをさす。ASPは、Active Server Pagesの略で、動的にWebページを生成するWebサーバの拡張機能の一つである。
【0016】
データベース(DB)は、特定のテーマに沿ったデータを集めて管理し、容易に検索・抽出などの再利用をできるようにしたものである。
mp3とは、MPEG Audio Layer-3の略で、デジタル音声のための圧縮音声ファイルフォーマットのひとつである。WAVまたはWAVE(RIFF waveform Audio Format) は、音声データ記述のためのフォーマットである。JavaScript(登録商標)はWebページで動作するプログラム作成に用いられるスクリプト言語である。
【0017】
GIF、PNG、JPEGは、インターネットでよく使用される画像ファイル形式である。
【0018】
クッキー(Cookie)とは、Webサイトの提供者が、Webブラウザを通じて閲覧者のユーザ端末に一時的にデータを書き込んで保存させるしくみである。本例では書き込まれた情報をさす。
【0019】
ハイパーリンクとは、文書内に埋め込まれた、他の文書や画像などの位置情報をさす。「ハイパーリンクする」は、ハイパーリンクを付す行為をさす。
Flash(登録商標)とは、アドビシステムズが開発している動画やゲームなどを扱うための規格及びそれを制作する同社のソフトウェア群であり、これにより作成されたコンテンツファイルをFlashファイルという。
【0020】
検索ロボットとは、全文検索型サーチエンジンの検索データベースを作成するために、世界中のありとあらゆるWebページを回収するプログラムをさす。
シールとは、共有記事の一部または全部を隠すものである。
【実施例】
【0021】
共有記事公開システムの一例であるブログシステム100は、図1に示すように、インターネットやイントラネットなどの無線および有線の通信回線によるネットワーク1と、このネットワーク1に接続されてWebコンテンツを提供するサーバ10と、このサーバ10に接続されたデータベース2と、ユーザ(記事作成者や閲覧者)が使用するパーソナルコンピュータ(ユーザ端末)2A,2Bや携帯電話(ユーザ端末)2Cなどを有している。このユーザ端末2A,2B,2Cは、上記のネットワーク1に接続されている。
【0022】
サーバ10は、ネットワーク1を介してユーザ端末2A,2B,2Cと情報交換可能となっている。
<サーバ>
サーバ10は、ネットワーク1を介してユーザ端末2A,2B,2Cに対し、ウェブアプリケーションのプログラムに基づいて自身の持っている機能やデータを提供する。
【0023】
すなわち、サーバ10は、Webサーバ機能と、ファイルサーバ機能と、これらのサーバ機能を利用してユーザ端末2A,2B,2Cにシールを出力する機能(シール出力手段)とブログ記事を出力する機能(共有記事出力手段)を有するブログ機能とを備えており、ユーザ端末2A,2B,2Cからの要求に応じてそれぞれの処理を行う。
【0024】
このブログ機能とは、後述するメイン処理動作機能、ユーザ認証機能、ユーザ登録機能、ブログ記事作成・編集に関する機能等、ブログ記事閲覧に関する機能である。
【0025】
データベース2は、ブログ記事(共有記事)用のメッセージデータベース4と、登録ユーザの登録ユーザ情報データベース(ユーザデータベース)5と、シールの種類を特定するためのID(以下、シールID)により識別されるシールとしてのシール画像、サウンドデータなどを格納したシール部品データベース3と等とを有し、Webサーバ用のサーバプログラムと、Webサーバで処理が実行されASPなどのCGIであるウェブアプリケーションのプログラムと、CSSファイルと、JavaScriptで記述されたファイルなどを保存している。
【0026】
メッセージデータベース4には、後述するブログ記事作成・編集にて新しくブログ記事の作成を行った場合、ブログ記事ID、ブログ記事タイトル、ブログ記事、このブログ記事に設定した各シールを特定するためのID(以下、シールSID)、シール毎の閲覧ログが保存される。
【0027】
ブログ記事IDは、ブログ記事に付されるユニークなIDでありブログ記事とともにメッセージデータベース4に保存される。このブログ記事IDは、サーバ10がメッセージデータベース4からブログ記事を読み出す際に、そのブログ記事を特定するために用いられる。
【0028】
シールSIDは、例えば「tape1_1」、「tape1_2」、「tape1_3」のように、シールに付された通し番号等のユニークなIDである。
【0029】
閲覧ログは、時刻、シールSID、ユーザ(閲覧者)等のデータから成るリストである。つまり、シール画像が閲覧者によって後述の選択がされたかどうか、つまり、シールが剥がされたかどうかを示すもので、「時刻」(後述)、「シールSID」、「閲覧者」の項目で保存する場合、一例として、それぞれ「200904030942131412」、「tape1_1」、「user1」とする。また、「閲覧者」のデータは、ユーザ端末に発行したCookieを使用できる。
【0030】
ブログ記事タイトルとブログ記事は、HTML形式などのテキストデータである。
【0031】
ユーザデータベース5には、ユーザ登録した場合、ユーザID、ユーザパスワード(以下ユーザPWD)などが保存される。ユーザID、ユーザPWDは、テキストや数字データまたはこれらの組み合わせである。
【0032】
上述したブログ機能は一つのサーバ10が担っているが、これに限らず、ネットワーク1や他のネットワークの回線を介してサーバ10と連携する別のサーバやデータベースを設けて担わせてもよい。
(シール部品)
シールには、テープタイプ、ボックスタイプ、ステッカータイプがある(図11(C)〜図13(C)参照)。シールとして使用する画像(シール画像)の絵柄は、例えば、模様であったり、「びっくりするよ!?」「!!!」といったコメントの文字が描かれている。この画像には、PNG, JPEG, GIFなどのウェブページに表示可能な画像フォーマットの画像が選択される。なお、以下に説明する「横巾」は左右方向(図において)の巾や長さを意味し、「縦巾」は上下方向(図において)の巾を意味する。
〔テープタイプ〕
テープタイプのシールは、ブログ記事を文字単位で隠すことができるタイプのシールで、テープの横巾は独自タグで囲われたブログ記事部分がウェブページに表示された際のこのブログ記事部分の横巾と略同一である。
【0033】
また、テープの縦巾は基本的にウェブページに表示されたブログ記事のテキスト1行当たりの縦巾となる(図11(C)のシールa1参照)が、結果的にブログ記事が不可読状態となればよいので、縦巾と略同一でなくとも、それよりやや小さくてもよい。
〔ボックスタイプ〕
ボックスタイプのシールは、ブログ記事の複数行をまとめて隠すタイプのシールであり、後述するように独自タグで囲われたブログ記事が含まれる行を隠すように貼り付けされる。
【0034】
このシールの横巾は、この独自タグで囲われたブログ記事部分がウェブページに表示された際にこのブログ記事部分中で最大となる行の横巾以上に設定される。また、このシールの縦巾は、そのブログ記事部分がウェブページに表示された際にウェブページ上で占める縦巾以上に設定される(図12(C)のシールa2参照)。
〔ステッカータイプ〕
ステッカータイプのシールは、後述するように独自タグ(図9参照)が記述されたブログ記事部分を基準に貼り付けられブログ記事を隠すタイプのシールである(図13(C)のシールa3参照)。
【0035】
サウンドデータとしては、例えば、mp3,wave(WAV)などのサウンド形式のものが選択される。このサウンドデータは、例えば閲覧者の注意を引き付けるような効果音でシールの選択時に再生して鳴らすためのものである。前記サウンド形式に限られずブラウザのFlash(登録商標)ファイル再生機能により再生されるものであれば他のサウンド形式でも良い。
【0036】
CSSファイルには、一般的なウェブページの表示スタイルの設定と、各シールのシールIDとそれに対応するシール画像のURL等が記載されている。
【0037】
JavaScriptで記述されたファイル(JavaScriptファイル)には、各種処理関数、シールIDとそれに対応するサウンドファイルのURL等が記述されている。
【0038】
シールIDは、シールSIDとは異なるIDであり、シールの種類やそれに関連するサウンドの種類を特定するためのものである。
<ユーザ端末>
図1に示すように、ユーザ端末2A,2B,2Cは、ウェブページを閲覧および編集できるブラウザ(閲覧・編集手段)(不図示)と、入力手段および操作手段としてのキーボード6およびマウス8と、ブログ記事とブログ記事管理画面等を映し出すためのモニタ(表示部)7と、RSSリーダ(不図示)、記憶手段(不図示)等とを有する。
【0039】
なお、図1においては、簡易的にパーソナルコンピュータによる2台のユーザ端末2A,2Bと、携帯電話による1台のユーザ端末2Cを示しているが、実際には、これ以外に複数のユーザ端末が存在する。
【0040】
また、このRSSリーダは、サーバ10にアクセスしてRSS配信用のXMLデータ(以下RSSファイル)を取得および解析してブログ記事が新たに作成されたか、または既存のブログ記事が更新されたかどうかの更新情報を取得して、このブログ記事の一部または全部をユーザ端末のモニタ7に表示したり、そのブログ記事の内容をユーザ端末に音声出力させたりするものである。
【0041】
上述したブラウザは、例えば、インターネットエクスプローラ(登録商標)等のウェブブラウザであり、Flash(登録商標)ファイル再生機能、通信機能、HTMLデータを解析するHTMLパーサ機能、サウンドデータ再生機能、HTMLデータに基づいて画像やテキスト、又はそれらを内包する矩形を階層的に表示する階層表示機能、JavaScript等の所定の言語で記述されたプログラムを実行するプログラム実行機能等を有している。
【0042】
階層表示機能を具体的に説明すると、HTML要素に対して例えば上述のCSSファイルで指定されたz−index値とHTML要素のツリーの順番に基づいて、ある画像の上に画像が重なった状態で表示したり、テキストの上に画像を重ねて表示したり、テキストの上に例えば単色(背景色など)で不透明な矩形を表示したりする機能である。
【0043】
また、前記ブラウザは、モニタ7にウェブページを表示するための表示領域を有し、ウェブページ(表示領域とは異なる)の最も左上の点を原点としてX方向とY方向とに座標が定められている。
<サーバの処理動作>
サーバ10として有する処理動作を以下に説明する。
(メイン処理動作)
メイン処理動作とは、ユーザ端末からのアクセスを監視するとともにアクセスされたときにユーザ端末がどのURLにアクセスしようとしているかURLを解析して、この解析結果から後述する各種の動作を行わせる処理動作をさす。
【0044】
以下、メイン処理動作を図2に示すフローチャートに基づいて説明する。
【0045】
図2を参照して、ステップS1では、ユーザ端末からのアクセスがあるか否かを判断する。アクセスがありYESの場合はステップS2に進み、アクセスがなくNOの場合はステップS1に戻る。
【0046】
ステップS2では、アクセスしてきたユーザ端末が何処のブログページにアクセスしようとしているか、そのURLを解析する。また、ここでは、URL解析結果から、サーバプログラムに引数として渡されるログイン用に入力したユーザID値などの各種データ、下記の各種要求を表す値などを取り出す。
【0047】
ステップS3では、URL解析結果からユーザ認証が要求されているか否かを判断する。ユーザ認証が要求されておりYESの場合は、ステップS7のユーザ認証へ進む。ユーザ認証が要求されておらずNOの場合は、ステップS4に進む。
【0048】
ステップS4では、URL解析結果からユーザ登録が要求されているか否かを判断する。ユーザ登録が要求されておりYESの場合は、ステップS8のユーザ登録へ進む。ユーザ登録が要求されておらずNOの場合は、ステップS5に進む。
【0049】
ステップS5では、URL解析結果からブログ記事編集が要求されているか否かを判断する。ブログ記事編集が要求されておりYESの場合は、ステップS9に進む。NOの場合は、ステップS6のブログ記事閲覧に進む。
【0050】
ステップS9では、ユーザ端末がログイン状態か否かを判断する。ユーザ端末がログイン状態でYESの場合はステップS10のブログ記事編集へ進む。ユーザ端末がログイン状態ではなくNOの場合は、ステップS1に戻る。
(ユーザ認証)
ステップS7のユーザ認証では、公知のものと同様な処理を行うものであり、ユーザ端末で入力されたユーザID、ユーザPWDに基づいてユーザデータベース5のユーザIDとユーザPWDと一致するか調べる。一致する場合は、ユーザ端末がログイン状態とする。一致しない場合はユーザ端末のブラウザにエラー表示して、ステップS1に戻る。
(ユーザ登録)
ステップS8のユーザ登録は、公知のものと同様な処理を行うものであり、ユーザ新規登録画面のHTMLソースデータをユーザ端末に送信してブラウザに表示させ、ユーザ端末で入力されユーザ端末から送信されたユーザIDとユーザPWDを受け取ってユーザデータベース5に保存し、新規登録する。そして、ステップS1に戻る。
(ブログ記事作成・編集)
図3を参照して、ステップS11では、ステップS2のURL解析結果から対応するブログのタイトル一覧を得て、それを基に作成したブログ記事管理画面のHTMLソースデータをユーザ端末に送信する。
【0051】
ブログ記事管理画面は、例えば、ハイパーリンクされた状態でリスト表示されたブログ記事のタイトルと、ブログ記事新規作成ボタン等とを有し、モニタ7に表示される(不図示)。
【0052】
以下、一例としてユーザ端末2Aがネットワーク1に接続された場合について説明する。
【0053】
ステップS12では、ブログ記事管理画面で選択されたブログ記事を編集又は新規にブログ記事を作成するためのブログ記事編集画面のHTMLソースデータをユーザ端末2Aへ送信する。このブログ記事編集画面には、記事投稿ボタン、テキストの入力と編集ができるテキストフィールド、プレビューボタンがモニタ7に表示されている(不図示)。
【0054】
ステップS13では、ユーザ端末2Aからブログ記事のプレビュー表示が要求されているか否かを判断する。要求されておりYESの場合は、ステップS14のプレビュー表示に進み、NOの場合は、ステップS16へ進む。
【0055】
プレビュー表示した後のステップS15では、編集続行の要求があるか否かを判断する。要求がありYESの場合は、ステップS12へ戻る。要求がなくNOの場合にはステップS16に進む。
【0056】
ステップS16では、ユーザ端末2Aからの書込要求があり、ブログ記事の書き込みデータがあるか否かを判断する。NOの場合はリターンしてステップ S1に戻る。YESの場合は、ステップS17に進む。
【0057】
ステップS17では、ブログ記事の書き込みデータをメッセージデータベース4に保存する。
(プレビュー表示)
図4を参照して、ステップS18では、ユーザ端末2Aからサーバ10に送られてきたプレビュー用の記事データを解析する。
【0058】
ステップS19では、この解析結果から記事データに独自タグ(図9参照)が記述されているか否かを判断する。独自タグが記述されておりYESの場合は、ステップS20に進む。独自タグが記述されていないNOの場合は、ステップS21へ進む。
【0059】
ステップS20は、独自タグをHTMLタグに置換する。例えば、独自タグ「<a:tape1>」「</a:tape1>」をそれぞれ「<span class=”tape1”>」「</span>」に変換する(図9参照)。
【0060】
ステップS21では、記事データにHTMLヘッダーやHTMLフッター等をつけてユーザ端末2Aへ送信する。
【0061】
このHTMLフッターとHTMLヘッダーには、シールを貼る所定の範囲(以下、シール表示範囲とする。)を取得する関数、シールが選択された際にシールを剥がす処理関数、シールが選択されシールが剥がされた際にサーバ10へこのシールのシールSID、閲覧者のユーザ端末2Aに発行したCookie等の各種データを送信するための各種処理関数が記述されている。上記したCSSファイルのURLも記述されている。
【0062】
これらの処理関数については、HTMLヘッダーやHTMLフッターに記述せずとも外部ファイルに記述した形でサーバ10のデータベース2に保存され常にアクセス可能となっていてもよい。
【0063】
ステップS22では、ユーザ端末2Aからのシール部品のデータ(シール画像、サウンドデータなど)の要求があるか否かを判断する。要求がなくNOの場合、図3のステップS15に進む。要求がありYESの場合は、ステップS23進む。
【0064】
ステップS23では、上記要求に基づいて、対応するシール部品のデータを、ユーザ端末2Aに送信し、図3のステップS15に進む。
(ブログ記事閲覧)
図5を参照して、ステップS24では、ステップS2のURL解析結果から対応する記事データをメッセージデータベース4から取得する。
【0065】
ステップS25では、取得した記事データを解析する。
【0066】
ステップS26では、ステップS2のURL解析結果からRSS配信が要求されているか否かを判断する。RSS配信が要求されているYES場合はステップS27に進む。RSS配信が要求されていないNOの場合は、ステップS31に進む。
【0067】
ステップS27では、ステップS25の解析結果から記事データに独自タグ(図9参照)の記述があるか否かを判断する。独自タグの記述がありYESの場合はステップS28に進む。独自タグの記述がなくNOの場合はステップS29に進む。
【0068】
ステップS28では、独自タグで囲い込まれていたブログ記事部分を代替テキスト(テキスト部分とは別の意味を表す文字列)に置換する。
【0069】
例えば、独自タグで囲い込まれた部分「<a:tape1>モリタさん</a:tape1>」を「<<見に来て下さい>>」のように差し替える。この差し替えにより、記事作成者が隠そうとした部分(上記例では「モリタさん」)の情報は配信されるRSSファイルに含まれない(図17参照)。
【0070】
ステップS29では、記事データの一部または全部を埋め込んだRSS配信用のXMLデータ(RSSファイル)を作成する。
【0071】
ステップS30では、このRSSファイルをユーザ端末2Aに送信し、ステップS1に戻る。
【0072】
一方、ステップS31では、ステップS25の解析結果から記事データに後述の独自タグ(図9参照)の記述があるか否かを判断する。独自タグの記述がありYESの場合はステップS32に進む。独自タグの記述がなくNOの場合はステップS33に進む。
【0073】
ステップS32では、独自タグの記述部分を一般的なHTMLタグ、例えば「<span>」タグに変換する。
【0074】
例えば、独自タグで囲い込まれた部分「<a:tape1>モリタさん</a:tape1>」を「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」のように差し替える。このように、変換後のタグのclass値に独自タグの種類に応じたシールID値(例えば「tape1」)を記述する(図9参照)。
【0075】
ステップS33では、記事データにHTMLファイルの書式となるように上述したようにHTMLヘッダーおよびHTMLフッターをつけてユーザ端末2Aに送信する。
【0076】
ステップS34では、ユーザ端末2Aからのシール部品のデータ(シール画像、サウンドデータなど)の要求があるか否かを判断する。要求があるYESの場合、ステップS35へ進む。要求がないNOの場合は、リターンしてステップS1に戻る。
【0077】
ステップS35では、要求に基づいて対応するシール部品のデータを、ユーザ端末2Aに送信し、リターンしてステップS1に戻る。
<ブログ記事を作成・編集する際の流れ>
図6を参照して、ステップS36では、ログイン状態でない記事作成者がブログ管理画面へ入る際に、表示されたログイン画面(不図示)上でユーザID、ユーザPWDを入力してログインボタン(不図示)をクリックすることにより、ユーザ端末2Aからサーバ10にユーザID,ユーザPWDの送信がなされてサーバ10で認証処理が行われる。
【0078】
ステップS37では、認証された場合にユーザ端末2Aがログイン状態となるとともにブラウザの表示画面がブログ管理画面に遷移する。認証されなかった場合は、エラー画面が表示される。
【0079】
ステップS38では、記事作成者は、ブログ記事編集画面に表示されているブログ記事の編集テキストフィールドでブログ記事の内容を入力および編集する。
【0080】
既存のブログ記事を編集する場合は、例えばブログ記事管理画面にリスト表示されたブログ記事のタイトルを選択しておくことで記事データが編集テキストフィールドにロードされる。
【0081】
ブログ記事にシールを貼る編集では、図9、図11(A)、図12(A)および図13(A)に示すように、独自のタグを用いてシールを貼りたい文章を挟み込むように記述する。シールを重ねて貼る記述方法については後述する。
【0082】
例えば、テープタイプのシールは「<a:tape1>モリタさん・・・でした</a:tape1>」のように記述し、ボックスタイプのシールは「<a:seal1>なんと・・・♪♪♪</a:seal1>」のように記述し、ステッカータイプのシールは「<a:sticker1>」のように記述する(図11(A)、図12(A)、図13(A)参照)。この独自タグの記述に拠り、ブログ記事にシール範囲(第1非表示範囲)が設定される。
【0083】
ステップS39では、ブログ記事の編集が完了したら記事作成者はブログ管理画面に表示されている「プレビューボタン」(不図示)をクリックする。このクリックにより、編集した記事データがサーバ10に送信され、サーバ10ではステップS18〜S23のプレビュー表示に関する一連の処理がなされる。
【0084】
ステップS40では、ユーザ端末2Aは、サーバ10から送信されてきたプレビュー用のHTMLソースデータを受信する(図11(B)、図12(B)、図13(B)参照)。「プレビューボタン」をクリックしない場合はこのステップS39,S40は省略される。
【0085】
ステップS41では、ユーザ端末2Aのブラウザは、受信したHTMLソースデータに基づいて、編集したブログ記事が自身のブログでどのように表示されるのか実際にその編集したブログ記事をプレビュー表示させる(図11(C)、図12(C)、図13(C)参照)。
【0086】
このプレビュー表示により、記事作成者が実際にシールをクリック等して選択して、シールを剥がすなどの動作を試すことができる(図11(D)、図12(D)、図13(D)参照)。これにより、閲覧者にどのように閲覧させることとなるのかを確認することができる。
【0087】
ステップS42では、記事作成者が自身の編集したブログ記事がプレビュー表示された状態で問題ないと判断した場合には、ブログ記事管理画面の「記事投稿」ボタン(不図示)をクリックする。
【0088】
ステップS43では、編集した内容が記事データとしてサーバ10に送信され、サーバ10側で記事データがメッセージデータベース4に保存される。このとき、記事データに含まれる各シールにシールSIDを付与する。
<閲覧時の流れ>
(サイト閲覧)
以下、図7を参照しながら、一例として閲覧者がユーザ端末2Bによりブログ記事をブラウザで閲覧する際の流れを説明する。
【0089】
ステップS44では、閲覧者がブラウザに閲覧するブログのURLを入力することによって、ユーザ端末2Bがネットワーク1を介してサーバ10に接続される。そして、サーバ10は、上述したサイト閲覧処理のステップS24からS33を行いHTMLソースデータを作成してユーザ端末2Bへ送信する。
【0090】
ステップS45では、ユーザ端末2Bは、サーバ10からHTMLソースデータを受信する。
【0091】
ステップS46では、このHTMLソースデータにハイパーリンクされたCSSファイルおよびJavaScriptファイルをデータベース2からダウンロードして、このブラウザは受信したHTMLソースデータ、CSSファイルおよびJavaScriptファイルに基づいてブログページを表示する。
【0092】
この表示に先立って、ユーザ端末2Bのブラウザは受信したHTMLソースデータのHTMLツリーを解析する。この解析により、シールを貼ることを指示する、例えば「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」等があるか調べる。
ある場合は、HTMLソースデータのHTMLヘッダー部分やHTMLフッター部分の処理関数に基づいて、クラス値からシールのシールIDを取得する。
【0093】
ここで、ユーザ端末2Bのブラウザは、ブログ記事を表示する際、ブログ記事に設定されたシール範囲から後述の方法でシール表示範囲を取得して、このシール表示範囲にシール毎に決められた上記矩形を表示し、その範囲のブログ記事部分が閲覧者に見えないようにする。
【0094】
具体例としては、「span」のHTML要素を利用して、z−indexの指定に拠り、ブログ記事の表示階層より上の階層に不透過のレイヤ等の上記矩形を配置してシール範囲のブログ記事部分を覆い隠す。
【0095】
このようにする理由は、一般的に画像データは、テキストデータに比べデータサイズが大きいため、ユーザ端末2Bによってはその通信回線の速度が低い場合もあり、画像データとテキストデータの両者間におけるダウンロード時間の差が拡大する。このため、シール画像が表示されるかなり前の時点で隠すべきブログ記事部分が表示されてしまい、閲覧者に読まれてしまうこともありうる。
【0096】
このため、シール表示範囲に単色の上記矩形を表示してシール範囲のブログ記事を非表示とする処理により、シール画像のダウンロードが完了する前に、テキストを隠して閲覧者に読まれることを防止する。
【0097】
ステップS47では、サーバ10が、ユーザ端末2Bのブラウザにユーザ端末2Bを特定する情報として発行したCookieを保存させる。
【0098】
ステップS48では、ステップS46でダウンロードしたCSSファイルからシールIDに対応するシール画像のURLを取得する。また、ダウンロードしたJavaScriptファイルからそのシールIDに対応するサウンドデータのURLを取得する。
【0099】
例えば、上記のようにクラス値のシールIDが「tape1」の場合、サーバ10からダウンロードしたCSSファイルに「tape1 ./images/tape1.png 」等のようにシールIDとそれ対応するシール画像のURLが記述されているので、ユーザ端末2BのブラウザはこのCSSファイルによりシール画像のURLを取得する。
【0100】
また、JavaScriptファイルには「tape1 ./sounds/tape1.mp3」等のようにシールIDとそれ対応するサウンドファイルのURLが記述されているので、ユーザ端末2BのブラウザはこのJavaScriptファイルによりサウンドファイルのURLを取得する。
【0101】
URL取得についてテープタイプを例として述べたが、ボックスタイプやステッカータイプのシールについても同様である。
【0102】
ステップS49では、ユーザ端末2Bのブラウザは、取得したURLに基づいてサーバ10にシール部品の要求を出し、サーバ10から上記シール画像および関連するサウンドデータをダウンロードする。
【0103】
ステップS50では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ステップS49でダウンロードしたシール画像をシール表示範囲に表示する(図11(C)、図12(C)、図13(C)参照)。
【0104】
例えば、「<span class=”tape1”>モリタさん</span>」と記述されている場合、「<span class=”tape1”>」と「</span>」とに挟まれる文字「モリタさん」のブログ記事部分をテープタイプのシールにより覆い隠す。
【0105】
ステップS51では、閲覧者がマウス8等でこのシールをクリック等して選択する。
【0106】
ステップS52では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ステップS49でダウンロードしたサウンドファイルの再生を開始するとともにシールの横巾や縦巾を減少させていき、最終的にはシールをブラウザの表示領域から消す(図11(D)、図12(D)、図13(D)参照)。この処理は、例えば、JavaScriptなどにより記述された時間関数に基づいて行われる。これにより、シールで隠れていたブログ記事部分が表示される。
【0107】
ここで、シールを当初の表示位置から異なる位置へ移動させて隠されていたブログ記事部分を閲覧者が閲覧できるようにしても良い。たとえば、シールが選択されたときにシールをブラウザの表示領域外にとばしたり、ブラウザの表示領域の下部へ落下するように移動させて溜まるようにしたりしてもよい。さらに、時間の経過とともに次第に透明にしていく処理としてもよいし、シール画像を差し替える処理を行ってシール範囲のブログ記事部分を表示するようにしても良い。また、サウンドファイルの再生は伴わなくても良い。つまり、シールで隠れていたブログ記事部分が表示されて可読状態となればよい。
なお、ウェブページを更新表示する処理(新たにサイト閲覧)すると、このシールが再び当初の表示位置に表示され、ブログ記事部分が隠されて不可読状態となる。
【0108】
ステップS53では、ユーザ端末2Bのブラウザは、ブログ記事ID、選択されたシールのシールSID、ユーザ端末2Bに発行されているCookie等をサーバ10へ送信する。この処理は、例えばJavaScriptにより記述された処理関数をシール選択時に呼び出して行う。
【0109】
具体例としては、サーバ10側が呼び出すASPのCGIプログラムの引数として「・・・seal_sid=tape1_1&・・・」等としてURLに付加してサーバ10に渡す。
【0110】
サーバ10は、このデータを受信した時の時刻データ(例えば「200904030942131412」)を作成し、ブログ記事IDによりメッセージデータベース4における該当するブログ記事の保存領域を特定して、選択されたシールに関するこれらの情報(ユーザ端末2Bに発行されているCookie,シールSID等)、前記時刻データをメッセージデータベース4に保存する。
(RSS配信による閲覧)
以下、図8を参照しながら、一例として閲覧者がユーザ端末2Cを操作してRSS配信によりブログ記事を閲覧する際の流れを説明する。なお、ユーザ端末2CのRSSリーダには閲覧者が閲覧するブログ記事サイトのRSS配信用のURLが登録されているものとする。
【0111】
ステップS54では、ユーザ端末2CはRSSリーダの起動によりサーバ10に接続される。サーバ10ではステップS24〜S30のRSS配信用の一連のブログ記事閲覧処理が行われRSSファイルがユーザ端末2Cに送信される。
【0112】
ステップS55では、ユーザ端末2CのRSSリーダがRSSファイルを受信する。
【0113】
ステップS56では、RSSリーダは受信したRSSファイルに基づいてブログ記事をユーザ端末2Cに画面表示や音声出力等させてユーザ端末2Cのユーザに提示する。
【0114】
ここで、サーバ10で独自タグが置換されている場合、その置換された文字がそのブログ記事の一部としてユーザ端末2Cのユーザに提示される。(図17参照)。
<シール表示範囲の取得方法>
ブログ記事に設定したシール範囲からシール表示範囲を取得する方法について、以下の文例と図10を参照しながら説明する。
【0115】
文例1:「その人とは、なんと<span class=”tape1”>モリタさん</span>です!!!ビックリでしたよーーー。」
図10(A)に示すように、「モリタさん」の部分が改行されずに1行で表示される場合、「モリタさん」の部分を含むHTML要素(この場合はspan要素)の左上点p1について、表示されたページ上でのXY座標(以下、XY座標)を取得し、同様に「ん」の右下点p2のXY座標情報を取得する。この2点p1,p2を結んだ線を対角線とした長方形の範囲R1がシール表示範囲となる。
【0116】
ブラウザの種類、表示フォントサイズなど環境の違いに拠り、図10(B)に示すように、「モリタさん」が2行またはそれ以上に跨る場合で、例えば、「モリ」で改行され「タさん」と次行で続く場合、「モリ」と「タさん」の改行前後の2部分、すなわち、点p3,p4間と点p5,p6間で上記同様にそれぞれシール表示範囲R2a,R2bの取得がなされる。3行以上の場合も各行において上記同様にシール表示範囲の取得がなされる。
【0117】
文例2:「その人とは、<span class=”seal1”>なんとモリタさんです</span>!!!」
図10(C)を参照して、ボックスタイプのシールの場合、文例2「<span class=”seal1”>」「</span>」で囲われたブログ記事部分が記述されている行を特定する(この場合では、2行目と3行目)。2行目の左上点p7と3行目の右下点p8のXY座標がそれぞれ取得され、この2点p7,p8を結んだ線を対角線とした長方形の範囲R3がシール表示範囲に該当する。
【0118】
文例3:「その人とは、なんと<span class=”sticker1”></span>モリタさんです!!!」
ステッカータイプの場合、「<span class=”sticker1”>」「</span>」で囲われた部分についてテープタイプのシールと同様にspan要素の範囲R5が取得され、この範囲R5を基準としてステッカータイプのシールが貼られる。
【0119】
例えば、範囲R5の中心となる点p9を取得してこれとシール画像の中心点を同心として貼り付けする等の処理を行う。この場合、シール表示範囲は、特に定められないので、実質的にはステッカータイプのシール画像が占める範囲R4となる。また、ステッカータイプのシールの場合は、シール表示範囲が特に定められないことからシール表示範囲に上述した単色の矩形を表示する処理は行わない。
<重ね貼り>
図14を参照して、シールの重ね貼りについて以下に説明する。
シールを重ね貼りする場合、図14(A)に示すように、ブログ記事管理画面の編集テキストフィールドに入力したブログ記事に対し、非表示にしたい範囲を独自タグで挟み込む記述をする。そして、この挟み込まれたブログ記事部分に対して独自タグでさらに挟み込む入れ子記載をする。
【0120】
図14(A)のものでは、「<a:tape2>」と「</a:tape2>」の記述によりシール範囲(第1非表示範囲)が設定され、さらにこのシール範囲内に「<a:tape1>」と「</a:tape1>」を記述することで、ブログ記事に別のシール範囲(第2非表示範囲)が設定されたこととなる。
【0121】
これらの独自タグは、上述してきたようにサーバ10側で変換される(図14(B)参照)。そして、変換後の記事データはユーザ端末に送信されて、ユーザ端末のブラウザに表示される(図14(C)参照)。
【0122】
一見して、テープタイプのシールa4しか表示されていないように見えるが、このシールa4をマウス8等で選択して剥がすと、その下に隠れていたテープタイプのシールa5が表示される(図14(D)参照)。
【0123】
さらに、このシールa5を選択して剥がすと2重に隠されていたブログ記事部分が表示される(図14(E)参照)。
【0124】
このように、独自タグを入れ子記載することによりシールを重ね貼りすることできる。
【0125】
重ね貼りするシール数は2つに限られず、独自タグの囲い込みを繰り返すことで、3つ以上のシールを重ね貼りすることができる。その際、上記の例で示したように囲い込みの内側にある独自タグほど、それに対応するシールがブラウザ上では奥(より下の層)に配置されることとなる。
【0126】
以下、実施例のブログシステム100の作用・効果を説明する。
(1)シールにより記事作成者が非表示にしたい情報を部分的に隠すことができる。
例えば、物語の結末など人によっては知りたくない情報を、記事作成者がシールを用いて該当箇所を隠すことができる。
【0127】
従来までは、記事作成者が、非表示にしたい情報を背景色と同色で記載して、知りたい閲覧者が記載部分をマウス8でドラッグ等して選択反転することで可読状態にして閲覧したり、または、前記情報をブラウザの表示領域に収まらないページの下方部分に記載して知りたい閲覧者のみがページをスクロールしてその情報を表示領域に表示させて知得するようにしていたが、このような面倒な操作を閲覧者に強いることがない。
【0128】
また、閲覧者は、クリック等の簡単な選択操作でシールを剥がして該当箇所を表示させることができるため、容易にその情報を知り得ることができる。
【0129】
(2)ブログ記事の一部をシールで隠しておき、閲覧者にこのシールを剥がさせるため、シールで隠されている情報に対する閲覧者の注目度を上げることができる。
閲覧者にシールをクリック等の選択をさせてシールを剥がさせるという主体的な動作を伴わせるため、ブログ記事のテキストを太字や色文字等の装飾文字にして表示する場合に比べ、より一層閲覧者の注目度を高めることができる。
【0130】
(3)複数のシールを用いることにより、公開する文章を同一ページ内で段階的に公開することができるようになる。
例えば、図18に示すように、作成者が公開したい段階毎に個別のシールで該当箇所をそれぞれ隠しておき、閲覧者に一枚ずつ剥がさせて読ませるようにすることで、同一ページ内で段階的に情報公開をすることが可能となる(図18(A)〜(D)参照)。
【0131】
このため、従来のように公開したい文章を異なるWebページに分けて記載し、それぞれをハイパーリンクさせて段階的に情報を公開する必要がないので、閲覧者は次の段階の情報を得るために新たなページを開く必要がない。
【0132】
このため、新たにウェブページを開くことによる処理速度の低下、ページを読み込む度に起こる待ち時間の発生等の問題が生じることがない。
(重ね貼り)
【0133】
(4)複数のシールを重ね貼りすることにより、公開する文章を同一ページ内でさらに段階的に公開することができるようになる。
例えば、ブログ記事のテキストをページの背景色と同色にしてページに溶け込ませ、閲覧者がこのテキストを選択反転して可読状態として閲覧する方法では、情報の公開に対して、表示する/しないの0/1の切替しかできないが、本実施例のシステムで複数のシールを重ね貼りをすることで、ある一つのまとまった文章においてシールの下にさらにシールがあることとなり、各層ごとに段階的に文章が表示される。
【0134】
これにより、情報の公開を少しずつ行うことが可能となるとともに、どの程度まで公開するかの閲覧者自身が選択することができる。
【0135】
また、上記従来のものではブログ記事のテキストがウェブページの背景色と同色でありウェブページに溶け込んでしまっているので、閲覧者は知りたい情報どこに記載されているかその箇所を特定するのが非常に困難であるが、本実施例のシステムではブログ記事の一部がシールにより隠されシールが貼られた部分が何処かすぐに特定できるのでこのような問題が生じることがない。なお、これは重ね貼りをしない場合にも共通する本システムの特徴である。
【0136】
図15に示す重ね貼りによる段階付けの例では、ボックスタイプのシールa6しか見えていないが、実はその奥にテープタイプのシールa7が貼ってある。
シールa6を貼って隠すことにより、あらすじを知りたくない閲覧者が、その内容を知らずにすむようにする。
【0137】
この場合、話のあらすじを知りたい閲覧者はシールa6をめくってあらすじを可読状態として閲覧する。さらに、このシールをめくった状態で「正体」部分にシールa7が貼ってあるため、「正体」まで知りたい閲覧者はシールa7を剥がして読めばよく、知りたくない閲覧者はこのシールa7を剥がさなければよい。
【0138】
また、何枚も重ね貼りをして、閲覧者が何度シールを選択してもなかなかテキストが表示されないようにするなど、作成者自身の独創性によって重ね貼りの仕方に工夫を加えることで、情報公開に対する新たな演出方法を可能とする。
例えば、図16(A)〜(D)に示すように、重ね貼りによる新たな演出法として3枚ものシールa8,a9,a10をめくらせて中身が読めるようにすることも可能である。
【0139】
(RSS配信・検索ロボットの巡回に対する作用・効果)
(5)ユーザ端末へRSS配信されるRSSファイルにはブログ記事が含まれているので、そのまま配信するとブログ記事の内容が公開されてしまうが、記事作成者がシール範囲を設定したブログ記事部分の情報を、別の情報の文字列(例えば、「《見に来てください》」といったテキスト)に置換した上でRSS配信を行うため、記事作成者がシール範囲を設定したブログ記事部分が配信されるRSSファイルに含まれない。このため、ユーザ端末のRSSリーダにより表示されることがない。
【0140】
また、検索ロボットによりRSSファイルが取得されても別の情報の文字列に置換されているのでシール範囲のブログ記事部分が公開されてしまうことがない。
【0141】
そのため、前記ブログ記事のページを閲覧者が実際に訪問してシールを剥がさない限り情報を知り得ることできない。実際にページに訪れた閲覧者にしか情報を公開しないという意味で、情報公開に段階付けを行うことができる。
【0142】
また、実際にそのブログ記事をサイト閲覧しないと情報を得られないことから、ページへのアクセスを閲覧者に促すきっかけをつくることができる(図17参照)。
【0143】
さらに、ウェブサイトを巡回する検索ロボットに対して記事データを含むHTMLソースデータを出力する際に、シール範囲を設定したブログ記事部分をRSS配信の際の文字置換のように置換してもよい。このようにすれば、シール範囲を設定したブログ記事部分が検索ロボットに取得されることがない。
(6)シールで隠してあった内容を確実に見たのは誰なのかを、知ることが出来る。
【0144】
従来のアクセスログ解析でも閲覧者のサイト訪問記録は取れるが、サイトに一瞬訪れた場合でもこのアクセスログは残るため、その閲覧者がページの内容を本当に読んだか否かの判断材料としては不十分である。
【0145】
しかし、本実施例のシステムでは、ブログ記事の閲覧に際してシールを剥がすという行為を伴うため、それによって得られた内容は閲覧者の記憶に残りやすく、ページを単に訪れただけではなく、そこにあった情報を確認したものとみなすことができる。
【0146】
また、このシールを剥がす動作と同時にその閲覧者に関する情報(Cookie)と、選択されたシールを特定する為のシールSIDとをサーバ10へ送信し、サーバ10はこのデータを受信し、受信時刻の時刻データを作成するとともに受信データと時刻データを閲覧ログとしてメッセージデータベース4へ保存し、閲覧ログを確認することで、そこにあった内容を確実に見たのは誰なのかを把握できる。
【0147】
例えば、記事作成者は閲覧者に特に知ってほしい重要情報をシールで隠しておき、シールを剥がした閲覧者の閲覧ログを調べることで、誰がその重要情報を見たのかを知ることができる。
【0148】
以上、本発明に係る実施例に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
【0149】
例えば、ユーザ登録、ユーザ認証を行わなくとも上記編集が行えるブログシステムでもよい。また、ブログシステムによらずとも、シール範囲が設定された共有記事を含むWebページのデータがサーバ10に保存され閲覧者がネットワーク1を介してブラウザで閲覧可能であればよい。
【0150】
この場合、上述したように閲覧者がサイト閲覧したときにシール範囲の共有記事が隠され、閲覧者によりシールを剥がすことができるようになっている。
また、ブログシステム100における各種処理は上述したものに限られない。例えば、ブログ記事の表示に関する処理を全てFlash等で行ってもよい。
【0151】
また、本実施例では、サーバ10はユーザ端末から閲覧を目的としてアクセスされたときに、RSSファイルやHTMLソースデータを作成するためにメッセージデータベース4から読み出した記事データ中の独自タグを変換しているが、この変換は、ブログ記事を保存する前に行ってもよい。この場合、独自タグを変換する際にRSSファイルや記事データを作成しメッセージデータベース4に保存する。
【0152】
また、独自タグをプレビュー表示用に変換する処理は、上述のようにサーバ10に送信して行わなくともよい。例えば、JavaScriptで記述された関数によりユーザ端末上で行うようにしても良いし、Flash等で行ってもよい。また、プレビュー表示をせずに編集した記事データをサーバ10側で変換した後にそのままメッセージデータベース4へ保存することとしてもよい。
【0153】
本実施例では、シールが選択されてシールが非表示となったり当初の位置から移動したりして隠されていたブログ記事部分が表示され、その後、このシールが表示されていたウェブページを更新表示すると、選択されて非表示となったシール又は移動したシールが再び当初の位置に表示されるが、このシールが選択された際にサーバ10へ送信される閲覧ログに基づいて、一度選択されたシールについてはサーバ10から出力を禁止し、更新表示してもシールが再表示されないようにしてもよい。
【0154】
また、メッセージデータベース4に保存されたCookieに基づいて、そのシールを選択した閲覧者のユーザ端末のみに前記出力の禁止を限定しても良い。
【0155】
シール画像の柄は既製されたものに限らず、ユーザ端末で記事作成者により入力された文字をサーバ10側に送信してサーバ10側のプログラムにより動的にシール画像を作成しても良い。このようにすれば、記事作成者が意図したコメントをシール画像に形成することができる。
【産業上の利用可能性】
【0156】
本発明は、教育機関向けの学習サイトに適用することができる。一例として、英単語とその日本語の意味を隣り合うように間隔をあけて記載し、英単語の記載部分にシールを貼る。そして、閲覧者がそのシールをはがす。
【0157】
これによれば、シールを剥がして解答が確認できるとともにシールを剥がすという動作を伴うことにより、隠れていた内容が閲覧者の記憶に残りやすくなる。
【0158】
また、学生が回答する毎にシールを剥がして答えあわせをするなど、勉強の補助ツールとしても使うことができる。シールを剥がす際に英単語の発音をサウンドとして流しても良いし、英単語の発音に限らず解答に関する音声を流してもよい。
【符号の説明】
【0159】
1 ネットワーク
2 データベース
2A,2B パーソナルコンピュータ(ユーザ端末)
2C 携帯電話(ユーザ端末)
3 シール部品データベース
4 メッセージデータベース
5 登録ユーザ情報データベース(ユーザデータベース)
6 キーボード(入力手段,操作手段)
7 モニタ(表示部)
8 マウス(操作手段)
10 サーバ(シール出力手段、共有記事出力手段)
100 ブログシステム
a1〜a10 シール
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線および有線の通信回線によるネットワークと、該ネットワークに接続された複数のユーザ端末と、前記ネットワークに接続されたサーバと、このサーバに接続され共有記事が読み書き可能に格納されたデータベースとを備え、前記各ユーザ端末は、前記ネットワークを介して前記サーバに接続して前記共有記事を閲覧または編集を行うための閲覧・編集手段と、前記共有記事を表示する表示部と、前記閲覧・編集手段を操作するための操作手段とを有し、
前記サーバは、前記データベースの共有記事を出力する共有記事出力手段を有し、この共有記事出力手段は、前記複数の何れかのユーザ端末の操作手段による閲覧・編集により、前記データベースから共有記事を読み込んで、該ユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事公開システムにおいて、
前記サーバは、前記各ユーザ端末の表示部に表示可能且つ共有記事を隠すための第1シールを出力するシール出力手段を有し、
前記表示部に表示されている共有記事に、前記ユーザ端末の操作手段により第1非表示範囲が設定された場合、
前記サーバのシール出力手段は、前記データベースから共有記事が読み出されるごとに、その設定された第1非表示範囲の共有記事を隠す第1シールを出力し、
前記閲覧又は編集を行うユーザ端末が前記サーバのシール出力手段から出力される第1シールを受信すると、該ユーザ端末の閲覧・編集手段は、その設定された第1非表示範囲の共有記事をその第1シールで覆い隠して前記表示部に表示し、
前記各ユーザ端末の操作手段の操作によってこの第1シールを選択すると、この第1シールで覆われていた共有記事部分が表示されることを特徴とする共有記事公開システム。
【請求項2】
前記編集で前記共有記事に異なる複数の第1非表示範囲が設定されると、前記サーバのシール出力手段は、複数の第1非表示範囲を隠す複数の第1シールを出力し、前記閲覧・編集手段は前記複数の第1シールにより、それぞれの第1非表示範囲を覆い隠すことを特徴とする請求項1に記載の共有記事公開システム。
【請求項3】
前記編集により前記第1非表示範囲内に第2非表示範囲が設定されると、
前記サーバのシール出力手段は、第1非表示範囲を覆う第1シールと、第2非表示範囲を覆う第2シールとを出力し、
前記閲覧・編集手段は、前記第2シールの上に第1シールを重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の共有記事公開システム。
【請求項4】
前記ユーザ端末は、前記共有記事が記述されたRSSファイルを閲覧するためのRSSリーダを有し、
前記ユーザ端末が該RSSファイルを取得するために前記サーバに接続すると、前記サーバの共有記事出力手段は、前記データベースから共有記事を読み出すとともに前記第1非表示範囲内の共有記事部分をこの共有記事部分とは別の意味を有する他の文字列に置換して該共有記事を含めたRSSファイルを作成して、このRSSファイルを出力し、
前記ユーザ端末は、このRSSファイルを受信してこのRSSファイルの共有記事を前記表示部に表示又はその共有記事を音声出力させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の共有記事公開システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記データベースの共有記事を閲覧するために前記ユーザ端末が前記サーバに接続したとき、このユーザ端末を特定するための情報と、前記共有記事に設定された個々の第1,第2非表示範囲に対応する各シールを特定する情報とを該ユーザ端末の閲覧・編集手段に作成させ、
前記操作手段の操作によって前記第1シールまたは第2シールが選択されたとき、前記閲覧・編集手段は少なくとも前記二つの情報を前記サーバに送信し、前記サーバはこれらの情報を受信して前記データベースに保存することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の共有記事公開システム。
【請求項6】
前記ユーザ端末の操作手段の操作によって前記第1シールまたは第2シールが選択されると、選択された第1シールまたは第2シールおよび前記ユーザ端末の情報が前記サーバに送信され、前記サーバは、この情報を受信して前記ユーザ端末に対して選択されたシールの出力を禁止することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の共有記事公開システム。
【請求項7】
共有記事公開システムのユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事の表示方法であって、
前記表示部に表示された前記共有記事のうち、共有記事を作成する記事作成者によって設定される第1非表示範囲を第1シールで覆うことを特徴とする共有記事表示方法。
【請求項8】
前記第1非表示範囲が複数設定される場合、複数の第1シールで複数の第1非表示範囲をそれぞれ覆うことを特徴とする請求項7に記載の共有記事表示方法。
【請求項9】
第1非表示範囲内に第2非表示範囲が設定される場合、第2非表示範囲を覆う第2シールの上に第1シールを重ねて表示することを特徴とする請求項7に記載の共有記事の表示方法。
【請求項1】
無線および有線の通信回線によるネットワークと、該ネットワークに接続された複数のユーザ端末と、前記ネットワークに接続されたサーバと、このサーバに接続され共有記事が読み書き可能に格納されたデータベースとを備え、前記各ユーザ端末は、前記ネットワークを介して前記サーバに接続して前記共有記事を閲覧または編集を行うための閲覧・編集手段と、前記共有記事を表示する表示部と、前記閲覧・編集手段を操作するための操作手段とを有し、
前記サーバは、前記データベースの共有記事を出力する共有記事出力手段を有し、この共有記事出力手段は、前記複数の何れかのユーザ端末の操作手段による閲覧・編集により、前記データベースから共有記事を読み込んで、該ユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事公開システムにおいて、
前記サーバは、前記各ユーザ端末の表示部に表示可能且つ共有記事を隠すための第1シールを出力するシール出力手段を有し、
前記表示部に表示されている共有記事に、前記ユーザ端末の操作手段により第1非表示範囲が設定された場合、
前記サーバのシール出力手段は、前記データベースから共有記事が読み出されるごとに、その設定された第1非表示範囲の共有記事を隠す第1シールを出力し、
前記閲覧又は編集を行うユーザ端末が前記サーバのシール出力手段から出力される第1シールを受信すると、該ユーザ端末の閲覧・編集手段は、その設定された第1非表示範囲の共有記事をその第1シールで覆い隠して前記表示部に表示し、
前記各ユーザ端末の操作手段の操作によってこの第1シールを選択すると、この第1シールで覆われていた共有記事部分が表示されることを特徴とする共有記事公開システム。
【請求項2】
前記編集で前記共有記事に異なる複数の第1非表示範囲が設定されると、前記サーバのシール出力手段は、複数の第1非表示範囲を隠す複数の第1シールを出力し、前記閲覧・編集手段は前記複数の第1シールにより、それぞれの第1非表示範囲を覆い隠すことを特徴とする請求項1に記載の共有記事公開システム。
【請求項3】
前記編集により前記第1非表示範囲内に第2非表示範囲が設定されると、
前記サーバのシール出力手段は、第1非表示範囲を覆う第1シールと、第2非表示範囲を覆う第2シールとを出力し、
前記閲覧・編集手段は、前記第2シールの上に第1シールを重ねて表示することを特徴とする請求項1に記載の共有記事公開システム。
【請求項4】
前記ユーザ端末は、前記共有記事が記述されたRSSファイルを閲覧するためのRSSリーダを有し、
前記ユーザ端末が該RSSファイルを取得するために前記サーバに接続すると、前記サーバの共有記事出力手段は、前記データベースから共有記事を読み出すとともに前記第1非表示範囲内の共有記事部分をこの共有記事部分とは別の意味を有する他の文字列に置換して該共有記事を含めたRSSファイルを作成して、このRSSファイルを出力し、
前記ユーザ端末は、このRSSファイルを受信してこのRSSファイルの共有記事を前記表示部に表示又はその共有記事を音声出力させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の共有記事公開システム。
【請求項5】
前記サーバは、前記データベースの共有記事を閲覧するために前記ユーザ端末が前記サーバに接続したとき、このユーザ端末を特定するための情報と、前記共有記事に設定された個々の第1,第2非表示範囲に対応する各シールを特定する情報とを該ユーザ端末の閲覧・編集手段に作成させ、
前記操作手段の操作によって前記第1シールまたは第2シールが選択されたとき、前記閲覧・編集手段は少なくとも前記二つの情報を前記サーバに送信し、前記サーバはこれらの情報を受信して前記データベースに保存することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1つに記載の共有記事公開システム。
【請求項6】
前記ユーザ端末の操作手段の操作によって前記第1シールまたは第2シールが選択されると、選択された第1シールまたは第2シールおよび前記ユーザ端末の情報が前記サーバに送信され、前記サーバは、この情報を受信して前記ユーザ端末に対して選択されたシールの出力を禁止することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1つに記載の共有記事公開システム。
【請求項7】
共有記事公開システムのユーザ端末の表示部に共有記事を表示する共有記事の表示方法であって、
前記表示部に表示された前記共有記事のうち、共有記事を作成する記事作成者によって設定される第1非表示範囲を第1シールで覆うことを特徴とする共有記事表示方法。
【請求項8】
前記第1非表示範囲が複数設定される場合、複数の第1シールで複数の第1非表示範囲をそれぞれ覆うことを特徴とする請求項7に記載の共有記事表示方法。
【請求項9】
第1非表示範囲内に第2非表示範囲が設定される場合、第2非表示範囲を覆う第2シールの上に第1シールを重ねて表示することを特徴とする請求項7に記載の共有記事の表示方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【公開番号】特開2010−257203(P2010−257203A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−106321(P2009−106321)
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(392029801)株式会社朝日ネット (3)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年4月24日(2009.4.24)
【出願人】(392029801)株式会社朝日ネット (3)
【Fターム(参考)】
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