共通の復調テンプレートを使用する信号収集のための装置、方法およびコンピュータプログラム製品
対象変調は、例えば移動通信端末などのデバイスにより受信される無線信号などの信号の中から検出される。それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関は、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調し、対象変調の相関から対象変調を検出することにより決定される。対象変調は、例えばGPSコードまたはCDMA通信システムコードなどの疑似(PN)コードであってよく、キャリアタイミングの推定は様々な起こりうるドップラ偏移に対応してよい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトラム拡散通信に関し、より具体的には、スペクトラム拡散信号を収集するための装置、方法およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)は、衛星および関連する地上の構成要素を使用する宇宙ベースのナビゲーション通信システムであり、地球全体の位置情報を提供する。地上システムに対するこのナビゲーションシステムの長所は、世界的規模で且つ切れ間のない利用可能範囲を含み、気象条件にかかわらずたぶん非常に正確である。
【0003】
運用面では、GPS衛星は、地球の周囲を軌道を描いて回り、絶えずGPS無線信号を放出する。GPS受信機、例えばGPS処理装置を有する携帯デバイスは、可視衛星から無線信号を受信し、各無線信号がGPS衛星からGPS受信アンテナへ伝わるのに要する時間を測定し、この情報から、捕捉した各衛星までの距離を計算する。単体のGPS受信機は、軍隊、船員、ハイカー、測量士により広く使用されている。GPS能力は、例えば位置情報サービス(LBS: Location Based Services)に使用できる位置測定機能を提供するため、移動通信端末(例えば携帯電話ハンドセット)でも提供されてよい。
【0004】
GPS衛星無線信号で提供されるエフェメリス情報は、通常、衛星の軌道および速度を描写し、それによって、GPS処理装置が三角測量のプロセスを通してGPS受信機の位置を計算することをおおむね可能にする。GPS受信機により正確な位置を生成するには、通常、4機以上のそのようなGPS衛星から受信するナビゲーションデータ信号から、一連のナビゲーションパラメータを取得することが必要である。
【0005】
GPS衛星信号を収集するプロセスの一部分は、送信衛星までの距離が測定できるように、および信号からエフェメリスデータおよび他の情報の回収を可能とするために、スペクトラム拡散GPS信号のコード位相の測定を含む。GPSを使用可能な典型的なデバイスは、アンテナから受信した無線信号の周波数を下げて中間周波数(IF: intermediate frequency)信号に変換する無線処理部を含む。受信信号中のGPS信号を探すために、IF信号のサンプルは、通常、デバイスと送信衛星との相対運動、局部発信器の周波数エラー、および他の原因により引き起される、ドップラ偏移に起因し起こりうる周波数偏移の範囲に対応する複数の離散IF周波数の推定のそれぞれで復調される。次いで、各復調信号は、衛星のスペクトラム拡散信号のタイミング、すなわちコード位相を測定するために使用される相関情報を生成するため、時間をずらした複数の時点のそれぞれにおいて衛星に割り当てられた拡散コードと相互に関連付けされる。
【0006】
従来のGPSコード検索技術では、特定のIF周波数の推定を試験するため、サンプルされたIF信号サンプルストリームは、候補となる同相(I: in-phase)および直交(Q: quadrature)データストリーム(周波数の推定が正確である場合、これらの2つのストリームは、非回転の枠組みの中で、IF信号の実際のIコンポーネントとQコンポーネントに実質的に相当するはずである)を生成するように、IF周波数の推定と同じ周波数を持つ正弦シーケンスおよび余弦シーケンスが乗算されてよい。2つの候補のIストリームおよびQストリームは、複数のコード周波数の推定およびコード位相の推定にわたって、探しているPNコードシーケンスが乗算される。ここで、PNコードシーケンスは、各推定のサンプル領域の周波数に合うように伸長または短縮される。コード周波数の推定、コード位相の推定およびIF周波数の推定からなる推定の組み合わせが正確である場合、最大相関値が作り出されるはずである。このプロセスは、通常、最大相関値が見つかるまで、種々のIFキャリアの推定、PNコード開始点の推定、PNコード周波数の推定を含む検索空間で繰返すことができる。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施形態により、信号中の対象変調(target modulation)を探す方法が提供される。複数の推定のキャリアタイミングのそれぞれに対して、次のそれぞれが実施される。信号に対応する信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる。そのシフトされた信号値は、復調信号値を作り出すため基準のキャリアタイミングに照らして復調される。復調信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従ってシフトされる。そのシフトされた復調信号値と対象変調との相関が測定される。対象変調が、推定のキャリアタイミングに対する測定された相関に対応して検出される。
【0008】
本発明の更なる実施形態によれば、シフトされた復調信号値と対象変調との相関の測定工程は、シフトされた復調信号値とそれぞれの時間シフトバージョンの対象変調との各相関の測定工程を含み、推定のキャリアタイミングに対して測定した相関に対応して対象変調を検出する工程は、測定した相関に対応して対象変調コードの位相を検出する工程を含む。対象変調は、例えばGPSコードまたはCDMA通信システムコードなどの疑似雑音(PN: pseudonoise)コードでよい。
【0009】
本発明の更なる実施形態では、復調信号値を作り出すための基準のキャリアタイミングによるシフトされた信号値の復調は、復調されたIおよびQの信号値セットを作り出すため、シフトされた信号値を同相(I)信号値セットと直交(Q)信号値セットに振り分ける工程、およびIおよびQの信号値セットのそれぞれに基準のキャリアタイミングにおける正弦および余弦の基準シーケンスをそれぞれ乗算する工程を含む。復調されたIおよびQの信号値セットは、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングの関係に従ってシフトされてよいし、またそのシフトされ復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットと対象変調とのそれぞれの相関が測定されてよい。対象変調は、シフトされ復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットと対象変調との測定された相関に応答して検出されてよい。
【0010】
本発明の別の態様によれば、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号に対応する信号値をシフトする工程は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号値のセットを増加または減少する工程を含み、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値をシフトする工程は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値のセットを増加または減少する工程を含む。推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号値のセットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を含んでよく、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値のセットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を含んでよい。
【0011】
本発明のまた別の実施形態では、シフトされた復調信号値と対象変調との相関を測定する工程は、複数の推定の対象変調タイミングのおのおのに対し、次のことを実施する工程を含む。すなわち、復調信号値の修正セット作り出すため対象変調の推定タイミングと対象変調の基準タイミングとの間の関係に従ってシフトされた復調信号値をシフトする工程、および復調信号値の修正セットと対象変調の基準タイミングにおける対象変調との相関を測定する工程である。対象変調は、信号値の修正セットと対象変調との相関に対応して検出されてよい。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態では、信号中の対象変調を探す方法は、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程、および対象変調の相関から対象変調を検出する工程を含む。実施形態によっては、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値セットを生成するために、キャリアタイミングの推定のおのおのに対するシフトされた信号値に共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程、およびキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程を含む。共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、更に、復調された信号値のそれぞれシフトされたセットと対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を含んでよい。対象変調の相関から対象変調を検出する工程は、復調された信号値のそれぞれシフトされたセットと対象変調との相関から対象変調を検出する工程を含んでよい。
【0013】
本発明の他の実施形態では、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づくカーネルテンプレートの共通セットから、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程、およびキャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程を含む。それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、非回転(derotation)カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの非回転テンプレートを生成する工程を含んでよい。キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、非回転信号値のそれぞれのセットを作り出すため、信号値にそれぞれの非回転テンプレートを適用する工程、およびそれぞれの対象変調の相関を生成するため、非回転信号値のそれぞれのセットに対象復調テンプレートを適用する工程を含んでよい。
【0014】
更に実施形態によっては、対象変調の相関から対象変調を検出する工程は、それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程、および相関メトリックから対象変調を検出する工程を含む。それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、個々のI対象変調の相関とQ対象変調の相関を生成することなしに、それぞれの相関メトリックを生成する工程を含んでよい。代わりの実施形態では、それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するIおよびQ相関のそれぞれのセットを生成するために、非回転信号値のそれぞれのセットにIテンプレートおよびQテンプレートのそれぞれのセットを適用する工程、ならびにIおよびQ相関からそれぞれの相関メトリックを生成する工程を含んでよい。IテンプレートおよびQテンプレートは、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づきIおよびQカーネルテンプレートの共通セットから生成されてよい。
【0015】
本発明の更なる態様によれば、信号中にGPS疑似雑音(PN)コードを探す方法が提供される。それぞれのPNコード相関は、共通IF復調テンプレートを使用し、それぞれのIFタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのIFタイミングの推定に対して測定される。PNコードは、PNコード相関から検出される。IFタイミングの推定は、それぞれのの推定のドップラ偏移に対応してよい。
【0016】
本発明の実施形態では、更に、信号中の対象変調を探す装置は、共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段、および対象変調の相関から対象変調を検出する手段を含む。共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする手段、それぞれのキャリアタイミングの推定に対する復調信号値のそれぞれのセットを生成するため、キャリアタイミングの推定のおのおのに対するシフト信号値に共通のキャリア復調テンプレートを適用する手段、およびキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、復調信号値のそれぞれのセットをシフトする手段を含んでよい。実施形態によっては、共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の相関に基づき、カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する手段、およびキャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段を含む。
【0017】
本発明の更なる態様によれば、移動通信端末などのGPSを使用可能なデバイスは、無線信号を中間周波数(IF)信号値に変換するように構成された無線処理部を含む。デバイスは、更に、共通のIF復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定するように構成された、および対象変調の相関から対象変調を検出するように構成された相関処理部を含む。
【0018】
本発明の実施形態は、更に、信号中の対象変調を探すためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体の中に収録されたコンピュータプログラムコードを含む。プログラムコードは、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコード、および対象変調の相関から対象変調を検出するように構成されたプログラムコードを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明について、これから本発明の実施形態を示す添付図面を参照して、より詳細に以下に記述するつもりである。しかし、本発明は、本明細書中に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。正しくは、これらの実施形態は、この開示が完全で全部そろっていて、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供される。類似の参照番号は、どこでも同様の要素を参照している。
【0020】
本明細書で使用される用語「備えている(comprising)」「備える(comprises)」「含む(includes)」および「含んでいる(including)」は、制限をしていない、すなわち、1つ以上の記載されていない要素、工程および/または機能を排除することなく、1つ以上の記載されている要素、工程および/または機能に言及していることも理解されるであろう。本明細書中で使用される「および/または(and/or)」は、結び付けられている列挙項目の1つ以上のありとあらゆる可能な組み合わせに言及し、網羅することも理解されるであろう。転送、通信または他の相互作用が要素「間(between)」で起こると記述されるとき、その転送、通信または他の相互作用は、一方向および/または双方向であってよいことも、更に理解されるであろう。
【0021】
本発明は、本発明の実施形態による方法および無線端末のブロック図および/または演算説明図を参照して、以下に記述される。ブロック図および/または演算説明図の各ブロック、ならびにブロック図および/または演算説明図内のブロックの組み合わせは、アナログおよび/またはデジタル・ハードウェアおよび/またはコンピュータプログラム命令で実装できることも、理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータの処理装置および/または他のプログラム可能データ処理装置を介して実行される命令が、ブロック図および/または演算説明図に指定される機能/動作を実行する手段を作り出すように、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、ASIC、および/または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供できる。代わりの実装では、図に表示される機能/動作は、ブロック図および/または演算説明図に表示される順序とは異なって起こってよい。例えば、連続して起こると示される2つの演算は、実際は実質的に同時に実行されてよいし、あるいは演算は、関与する機能/動作しだいで、逆の順序で実行されてよい。
【0022】
本発明のいくつかの実施形態によれば、装置は、本明細書中に記載される演算をもたらすように構成された回路を含んでよい。その装置は、以下を含むがこれに限定されない相当数の種類のデバイスのいずれを含んでよい。そのデバイスは、ナビゲーションデバイス、携帯電話ハンドセット、通信インターフェースを含むコンピュータおよび周辺機器、セルラー方式無線端末とデータ処理、ファクシミリ、データ通信能力とを組み合わせてよいパーソナル通信端末、ならびに無線送受信機、ポケベル、インターネット/イントラネット・アクセス、ローカルエリアネットワーク・インターフェース、ワイドエリアネットワーク・インターフェース、ウェブブラウザ、オーガナイザ、および/またはカレンダを含むことができる携帯情報端末(PDA: personal data assistants)である。
【0023】
本発明の演算を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、SmalltalkまたはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語などの昔からある手続き型プログラミング言語、あるいはアセンブリ言語および/またはマイクロコードなどの低級コードで書かれてよい。プログラムコードは、独立したソフトウェアパッケージまたは別のソフトウェアパッケージの一部として、完全に1つの処理装置でおよび/または複数の処理装置にまたがって命令を実行してよい。
【0024】
本発明の実施形態の中には、デジタルシグナルプロセッサ(DSPs: Digital Signal Processors)などの様々なハードウェア処理装置が、GPSコード検索プロセスなどの変調検索プロセスで使用される乗算および加算の演算を効率的に実施できるという認識から生まれているものがある。例えば、GPS信号の収集技術にかかわるキャリア非回転タスクおよびPNコード相関タスクの両方とも、推定キャリア周波数、推定PNコード開始点および推定PNコード周波数に相当する値を持つテンプレートを使用する、一連の乗算および加算の演算を含む。しかし、キャリア周波数、PNコード位相およびPNコード周波数の多数の推定は、通常、最大の相関を見つけるため評価されなければならないので、検索のためには、たぶんそのテンプレートが非常に多数必要となる。このことは、様々なテンプレートを構成する遅延のため、処理装置を遅くしかねない。さらに、従来の検索技術は、相当数の不必要な演算を含む可能性がある。
【0025】
本発明の実施形態の中には、複数のキャリア周波数の推定のそれぞれに対して共通の変調テンプレートを復調に使用できるように、信号データセットの事前処理および事後処理を実施できるものがある。一歩進めた実施形態では、複数のコード周波数の推定に対してキャリア復調アルゴリズムからのデータセットを更に処理するために、共通のコードテンプレートが使用できる。
【0026】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による対象変調、例えばGPSのPNコード、を検出するための例示的技術を説明する図である。
【0027】
信号値、例えば抽出されたIF信号値が、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック110)。次いで、共通の復調テンプレートが、シフトされた信号値に適用される(ブロック120)。その結果生じる復調信号値は、例えば前のシフトにより引起された時間ひずみを取り除く(または実質上取り除く)ため、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、再びシフトされる(ブロック130)。次いで、シフトされた復調信号値と対象変調との1つ以上の相関が測定される(ブロック140)。例えば、複数の相関が、複数の対象変調位相の推定と対象変調周波数の推定とに対して測定されてよい。キャリアタイミングの推定がまだ評価されないで残っている場合、事前シフト、復調、事後シフト、および相関の演算は、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される(ブロック150、110〜140)。一旦複数のキャリアタイミングの推定に対する相関が生成されると、対象変調は、相関から例えば最大相関を見分けることにより、検出できる(ブロック160)。したがって、例えば、対象変調の位相が測定できる。
【0028】
図2は、本発明の一歩進めた実施形態による例示的演算を説明する。
【0029】
信号値、例えば抽出されたIF信号値が、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック210)。次いで、共通の復調テンプレートが、シフトされた信号値に適用される(ブロック220)。その結果生じる復調信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、再びシフトされる(ブロック230)。
【0030】
内側のループ(ブロック240〜260)では、所与のキャリアタイミングの推定に対する複数の対象変調タイミングの推定が評価される。とりわけ、シフトされた復調信号値は、推定の対象変調タイミングと基準の対象変調タイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック240)。次いで、共通の対象復調テンプレートが、対象変調との1つ以上の相関を生成するため、適用される(ブロック250)。相関は対象変調に対する複数の推定位相に対するものであってよいことは理解されるであろう。ブロック260で、対象変調タイミングがまだ評価されないで残っている場合、シフト演算および復調演算(ブロック240、250)は、各対象変調タイミングの推定に対して相関が生成されるように、新しい推定に対して繰返される。
【0031】
外側の検索ループに飛び出して、一旦対象変調タイミングの推定のすべてに対する相関が生成され、別のキャリアタイミングの推定が評価されるべきなら(ブロック270)、事前シフト演算(ブロック210)、復調演算(ブロック220)、事後シフト演算(ブロック230)および内側ループの演算(ブロック240、250)が、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。ブロック270で、一旦複数のキャリアタイミングの推定に対する相関が生成されると、対象変調は、相関から例えば最大相関を見分けることにより、検出することができる(ブロック280)。
【0032】
図3は、本発明の実施形態を、とりわけGPS使用可能なデバイス300でコード収集に使用できる環境の例を説明する。GPS使用可能なデバイス300は、例えばナビゲーションデバイス、携帯電話機あるいはパーソナル通信および/またはコンピュータデバイスであってよい。
【0033】
デバイス300は、無線処理部320およびコード検索処理部334を有するGPS受信機310を含む。無線処理部320は、GPS衛星10から送信されるGPS信号15を含む無線周波数信号を受信する。無線処理部320は、受信信号を低い周波数の信号に変換し、その低い周波数はコード検索処理部330に(例えばデジタルサンプルの形態で)提供される。例えば、無線処理部320は、公称周波数1575.42MHzの無線信号をそれより低い公称周波数1.023MHzのIF周波数に変換するように構成されてよい。このIF周波数は単に一例であり、4.092メガサンプル/秒のサンプリング周波数との都合のよい関係を提供することは、理解されるであろう。他のIF周波数は、例えば他のサンプリングレートにはたぶんもっと適している。
【0034】
コード検索処理部330は、共通のキャリア復調テンプレート332および/または共通のコード復調テンプレート334を使用し、デバイス300で受信したGPS信号15に対する複数のキャリアタイミング(例えば周波数/周期)の推定を検索するように構成されている。とりわけ、以下に記述するいくつかの例示的実装では、コード検索処理部330は、復調テンプレート数を減少して使用し、周波数/コードの空間における検索を効率的に達成できるように、共通テンプレートに様々なキャリアタイミングおよび/またはコードタイミングの推定をそろえるため、受信信号から引き出される信号値をシフトする働きがあってよい。他の実施形態では、シフトされたキャリア復調テンプレートは、カーネルテンプレートの共通セットから生成されてよい。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態は、本明細書中にその例示的実施形態が記述されるGPS利用に特に都合がよいかもしれないが、本発明は様々な他の信号検索用途を網羅することは、理解されるであろう。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、本明細書中の記載に沿った技術は、例えばパイロット信号および同期信号などの通信信号を取得する他のスペクトラム拡散信号の収集用途に使用されてよい。無線ベースのGPSの利用が本明細書中で検討されているが、本発明は、有線および光の通信用途などの他の伝送媒体を使用する実施形態も網羅することも、更に理解されるであろう。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態による例示的コード検索技術を、いまから図4〜図17を参照して記述するつもりである。これらの図は、例えばGPS利用で使用可能な、信号データについての例示的演算を説明する信号のグラフである。
【0037】
図解のプロセスでは、入力抽出ストリームが、サンプルのタイミングを共通の同相(I)および直交(Q)の復調テンプレートのタイムスケールに一致させるために、最初に事前シフトされる。次いで、その結果生じる信号値は、比較的簡単な振り分けプロセスで別々のI信号値ストリームとQ信号値ストリームとに分けられ、そのI信号値ストリームおよびQ信号値ストリームは、IテンプレートおよびQテンプレートをそれぞれ乗算される。その結果生じる復調されたI信号値ストリームおよびQ信号値ストリームは、事前シフト工程の影響を取り除くため、次に事後シフトされ、次いでそれぞれを共通のコード復調テンプレートと適合させるために、さらにシフトされる。次いで、そのシフト後のストリームは、相関を生成するためにそれぞれ共通のコード復調テンプレートを乗算される。
【0038】
本明細書中で記述される2つの波形の乗法演算は、波形を通して逐一行われること、および相関は、波形の長さの端から端まで2つの波形を乗算し、個別の乗法出力を合計することを含むことは、理解されるであろう。相関は、第1の工程でIFキャリアを取り除き、第2の工程で送信機において行われた変調プロセスを逆にする上記のプロセスと酷似して、相関プロセスを完了するため一度だけでなく2つの波形を乗法演算することを含んでよい。入力信号との推定IFキャリア周波数と変調波形開始点と変調波形周波数との間の整合の度合いが、相関結果を決定する。GPS信号およびCDMA信号の場合は、信号は通常、相関プロセスが実際に完了するまで「見え(visible)」ない。
【0039】
図4を参照して、信号サンプルデータ400を例にして説明する。
【0040】
図示されているように、データは4.1TのIF周期および7.6TのPNコード周期に相当し、ここでTはデータのサンプリング周期である。これから図5を参照して、データ400は、データ400を調節するため共通正弦および余弦テンプレートに合わせるようにシフトされる。このことは、0,1,0,−1,0,1,0,…の正弦波形および1,0,−1,0,1,0,−1,…の余弦波形に合わせるように、入力波形を調節することにより行われる。上に述べられているように、例のデータは、偶然4.1Tの周期を持っている。このデータを基準IF周期の4Tにそろえるため、m番目ごとのサンプルが削除され、残りのサンプルはそれに応じて(図の左側に)シフトされる。指標mは、次により求められる。
【0041】
【数1】
【0042】
ここで、TIF,hは信号に対するの推定IF周期であり、TIF,refは共通テンプレートに結びついている基準IF周期である。問題にしている例では、IFキャリアは4.1Tの周期を持っているという(正しい)推定を想定するので、m=4.1×1/0.1であり、各41番目の信号値は、図5に示される信号値500の修正セットを作り出すため、取り除かれる。基準周期の4T未満の周期のの推定に対しては、信号サンプルは同様の方法で複製することができる、と理解されるであろう。データは正弦および余弦テンプレートの望ましい周期に合うようにシフトされているので、図6および図7に示すようにセットにサンプルを交互に割り当てることにより、信号値をこれからIのセットおよびQのセットである600と700とに振り分けることができる。
【0043】
図8は、図6に示されるIデータセットに直ぐに適用できる共通正弦復調テンプレート800を説明する図である。
【0044】
図7のQデータに適用される対応する余弦復調テンプレートは、1サンプルシフトされていることを除いて、同じように見えるだろうことは、理解されるであろう。図6および図7のIデータセットおよびQデータセットである600および700のそれぞれに正弦および余弦の復調テンプレートをそれぞれ乗算することにより、図9および図10に示される復調信号値セット900および1000をそれぞれ作り出す。次いで、復調信号値セット900および1000は、事前シフトの影響を取り除くため事後シフトされる。問題にしている例では、40番目のサンプルごとに複製され、図11および図12に示されるシフトされたデータセット1100、1200をもたらす。
【0045】
次の工程は、複数のPNコード周期の推定でデータセット1100、1200を処理することでよい。本発明の更に進んだ態様によれば、シフト処理と共通のコードテンプレートが、このプロセスを合理化するために使用できる。
【0046】
図13は、周期4Tの共通のコードテンプレート1300を説明する図である。
【0047】
図14および図15に示されるように、7.6Tの(正しい)コード周期の推定を仮定すると、データセット1100および1200は、k番目のサンプルごとに複製することによりシフトされる。ここで、
【0048】
【数2】
【0049】
であり、Tc,hは推定のコード周期(この場合7.6T)、Tc,refは基準コード周期(この場合8Tで、テンプレート周期4Tの倍数に相当する)。したがって、19番目のサンプルごとに複製され、図14および図15に示されるシフトされたI信号値セット1400およびQ信号値セット1500を作り出す。
【0050】
図14および図15に示される信号値セット1400、1500に、図13の共通のコードテンプレートを乗算すると(コード開始点の正確な推定を仮定した場合)、図16および図17に示される相関データ1600、1700が作り出される。
【0051】
図4〜図17の説明例では、IF周期の推定、コード周期の推定およびコード位相の推定は、すべて正確(正しい)だったので、高い相関の度合いを作り出した。とりわけ、データセット1600は、平均値0.70であり、データセット1700は、平均値0.07である。2つの値の二乗和の根(RSS)は0.70である。正確さの劣る推定は少ない相関を作り出すはずであることが理解されるであろう。
【0052】
変調開始点が知られていないとき、上記の相関演算は、最大相関を見つけるため変調テンプレートの複数の開始点を使用してよいことは、理解されるであろう。チップの端の境界およびチップの中点を開始点に使用すればたぶん十分である。このことは、IおよびQの位置と似ているが、IFキャリア領域の代わりにコード変調領域である。
【0053】
図18は、本発明の更なる実施形態によるGPSのPNコード位相検出の例示的演算を説明する図である。
【0054】
無線信号が、例えば携帯電話ハンドセットまたは他のGPS使用可能なデバイスで受信される(ブロック1805)。受信信号は、IFの低い周波数に変換され、サンプリングされる(ブロック1810、1820)。サンプルは、推定のIF周期と基準のIF周期との間の関係に従ってシフトされる(ブロック1825)。次いで、共通のIF復調テンプレートが、シフトされたサンプルに適用される(ブロック1830)。次いで、その結果生じる復調信号値は、前のシフトの時間ひずみを取り除くためシフトされる(ブロック1835)。
【0055】
内側のループに入って、次いで復調値は、複数のPNコード周期の推定に対して評価される。復調値は、PNコード周期の推定と共通のPNコード復調テンプレートに結びつく基準のPNコード周期との間の関係に従ってシフトされる(ブロック1840)。次いで、シフトされた復調値とPNコードテンプレートのそれぞれの位相とのそれぞれの相関が測定される(ブロック1845)。このプロセスは、所与のIF周期の推定に対する複数のコード周期の推定のおのおのに対して繰返される(ブロック1840〜1850)。
【0056】
復調および相関のプロセス(1825〜1850)は、各IF周期の推定に対して繰返される。一旦すべてのIF周期の推定に対する相関が生成されたなら(ブロック1860)、受信信号のPNコード位相は生成された相関から測定することができる(ブロック1860)。
【0057】
上記に沿った技術と他のコード検索の合理化技術とを組み合わせることにより、一層の効率化を達成することが可能である。例えば、同時係属の米国特許出願第_号、名称「適用検索エンジンを使用するGPS信号収集のための装置、方法およびコンピュータプログラム製品」(代理人整理番号U040116/9314−84)は、本明細書とともに同時出願され、参照することによりそっくりそのまま本明細書に含まれるが、効率および/または正確さを向上するため、DSPまたは同様の演算デバイスで使用するのに適した柔軟な処理構造を、コード位相およびIF周波数の検索空間を適応変更するのに使用可能な、検索技術を記述する。そのような技術は、上記に沿った復調技術および相関処理技術を使用して、実装されてよい。
【0058】
米国特許出願第_号、名称「並列演算技術を使用する測位システム信号処理のための装置、方法およびコンピュータプログラム製品」(代理人整理番号U040118/9314−86)は、本明細書とともに同時出願され、参照することによりそっくりそのまま本明細書に含まれるが、本発明の実施形態による技術および/または前述の米国特許出願第_号(代理人整理番号U040116/9314−84)に記載される技術と組み合わせできる、シングルビット計算を使用する相関処理のための合理化技術を記述する。
【0059】
本発明の更に進んだ実施形態によれば、タイミングの推定と基準タイミングとの間の関係に従ってカーネル復調テンプレートのセットから復調テンプレートを生成することにより、様々な推定を試験するために使用される復調テンプレート数を制限するけれども、キャリアおよびコードのタイミングの推定を上記の信号値のシフトなしで評価することができる。とりわけ、様々なキャリアタイミングの推定(例えば様々なドップラ偏移)は、カーネルテンプレートのセットからキャリア復調テンプレートを生成することにより評価することができる。
【0060】
図19を参照すれば、本発明のいくつかの実施形態では、対象変調(例えばGPSのPNコード)が、キャリア復調カーネルテンプレートの共通セットを使用して検出される。
【0061】
特定のキャリアタイミングの推定に対するキャリア復調テンプレートが、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、カーネルテンプレートのセットから生成される(ブロック1910)。次いで、生成されたキャリア復調テンプレートは、信号値に適用される(ブロック1920)。次いで、所与のキャリアタイミングの推定に対する復調信号値の1つ以上の相関が、例えば復調信号値と対象変調の時間シフトバージョンとを相関させることにより測定される(ブロック1930)。
【0062】
キャリアタイミングの推定が更に評価されることになっている場合(ブロック1940)、テンプレート生成演算、復調演算および相関演算(ブロック1910、1920、1930)が、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。一旦相関がすべてのキャリアタイミングの推定に対して生成されたら、対象変調が検出される(ブロック1940)。例えば、検出処理は、たぶん様々な相関から生成された相関メトリック(例えばL1またはL2メトリック)を比較することを伴う。
【0063】
図20は、本発明の更なる実施形態による対象変調検出のための例示的演算を説明する図である。
【0064】
所与のキャリアタイミングの推定に対するIテンプレートおよびQテンプレートが、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってカーネルテンプレートの共通セットから生成される(ブロック2005)。IテンプレートおよびQテンプレートは、信号値のIセットおよびQセットを生成するため、信号値に適用される(ブロック2010)。非回転(derotation)テンプレートが、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってカーネルテンプレートのセットから組み立てられる(ブロック2015)。
【0065】
非回転テンプレートは、信号値のIセットおよびQセットに適用される(ブロック2020)。対象変調テンプレート(例えば「デチッピング(dechipping)」テンプレート)が、復調信号値のIセットおよびQセットを作り出すため、非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットに適用される(ブロック2030)。IテンプレートおよびQテンプレートは、復調信号値のIセットおよびQセットに適用され(ブロック2030)、相関メトリックがその結果から生成される(ブロック2035)。
【0066】
キャリアタイミングの推定がまだ評価されないで残っている場合、ブロック2005〜2035の演算が新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。相関メトリックがおのおののキャリアタイミングの推定に対して生成された後、対象変調が相関メトリックから検出される(ブロック2045)。
【0067】
GPSのPNコード検索で実行されてよい、例示的信号の中のチッピング(PN)コードを検出する図20の演算の使用を、これから図21〜図37を参照して記述するつもりである。
【0068】
説明図の例では、公称または基準のIF周期は信号サンプリング周期Tの4倍であると仮定されている。この基準IF周期は、例えば衛星の運動が引き起こすドップラ偏移がない場合の公称IF周期にたぶん相当すると、理解されるであろう。説明図の例では、信号値およびテンプレートは、前述の米国特許出願第_号(代理人整理番号U040118/9314−86)の記載に沿って、1ビット値に量子化される。これにより、様々なキャリア復調およびデチッピング演算が、比較的簡単なビット単位の論理演算を使用して達成することが可能になる。
【0069】
例示的信号Sが図21に説明され、信号サンプリング周期Tの3.5倍のIF(キャリア)周期を持つ、すなわち例示的信号Sは、サンプリング周期Tの4倍の公称IF周期より少し短い周期を持ち、そのことは、例えばドップラ偏移に起因する可能性がある。以下の検討では、PNコードはサンプリング周期Tの5倍の周期を持っていて、Tの3.5倍である(正しい)IF周期の推定を評価するのに望ましいと仮定する。
【0070】
IF周期の推定は3.5Tであるから、信号Sに適用されるIテンプレートおよびQテンプレートは、それに応じてシフトされる。このことは、カーネルテンプレートの共通セットからIテンプレートおよびQテンプレート、この場合、推定IF周期(3.5T)と公称若しくは基準IF周期(4T)との間の関係に基づき、4ビット値“1010”を持つテンプレート1および4ビット値“0101”を持つテンプレート2を、生成することにより達成できる。とりわけ、IテンプレートおよびQテンプレートは、m信号値ごとにテンプレート1と2との間で換えることにより生成してよい。ここで、mは次式で求められる。
【0071】
【数3】
【0072】
したがって、図22に示されるように、Iテンプレートは信号値番号0でテンプレート1(1010)で始まり、信号値番号4でテンプレート2(0101)に変わる。テンプレート2は、信号値番号8で繰返されるが、テンプレートは信号サンプル番号12で再びテンプレート1に変えられる。このプロセスは、図24に示されるIテンプレートを生成するため繰返される。図24で見ることができるように、結果は「基準(reference)」Iテンプレート(101010…)から8番目ごとの値を取り除くことに等しい。図23および図25を参照して、同様のプロセスがQテンプレートを生成するため使用される。
【0073】
図26および図27を参照して、次いで、生成されたIテンプレートおよびQテンプレートは、I信号値セットおよびQ信号値セットを生成するため、信号Sに適用される。とりわけ、IテンプレートおよびQテンプレートは、図26および図27に示されるI信号値セットおよびQ信号値セットを生成するため、信号Sと論理積(AND)される。
【0074】
同様の技術は、I信号値セットおよびQ信号値セットを非回転にするため使用される。図28を参照して、所与のIF周期の推定に対する非回転テンプレートは、値“1100”を持つテンプレート1、値“0110”を持つテンプレート2、値“0011”を持つテンプレート3、および値“1001”を持つテンプレート4を含む4ビットのカーネルテンプレートのセットから生成される(これらのカーネルテンプレートが複素信号空間の象限に対応することは、理解されるであろう)。IテンプレートおよびQテンプレートの生成と同様に、これらのテンプレートは8信号値ごとに変更される、すなわち、信号値番号0でテンプレート1で始まり、テンプレートは信号値番号4でテンプレート2に変わり、信号値番号8ではテンプレート2のままであり、信号値番号12でテンプレート3に変わるなどである。こうして生成された非回転テンプレートは、図29および図30に示される非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、ビット単位の排他的論理和(XOR)演算を使用して、図26および図27に示されるI信号値セットおよびQ信号値セットに適用される。
【0075】
上記のIFキャリア復調が実施された後に、信号値は、次にデチッピング(PNコード)テンプレートで相互関係付けされてよい。図31に示されるデチッピングテンプレートが図29および図30で示される非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットに適用されると仮定すると、図32および図33に示される結果が、ビット単位の排他的論理和(XOR)演算で作り出される。次いで、IテンプレートおよびQテンプレートは、図34および図35に示される相関を生成するため、ビット単位の論理積(AND)演算でデチッピングされた信号値セットに適用される。
【0076】
L1相関メトリックは、IおよびQの相関のビットを合計することにより、IおよびQの相関から生成できる。L2相関メトリックは、図34および図35の相関のビットのそれぞれの合計を生成し、それから二乗和の根(RSS)値を演算することにより生成できる。説明図の例については、I相関の合計は“26”であり、Q相関の合計は“25”であり、L1メトリック“51”およびL2メトリック“36”をもたらす。
【0077】
本発明の更なる実施形態は、上記の演算から一定のIテンプレート、Qテンプレートの適用を除くことで簡素化できるという認識から生まれる。
【0078】
図36に示されるように、所与のキャリアタイミングの推定については、非回転テンプレートがキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、カーネルテンプレートのセットから生成されてよい(例えば上記のように)(ブロック3610)。非回転テンプレートは、非回転の信号値を生成するため、信号値に適用される(ブロック3620)。対象変調(例えばデチッピング)テンプレートは、対象変調の相関を生成するため、非回転信号値に適用される(ブロック3630)。次いで、相関メトリック(例えばL1メトリックまたはL2メトリック)が相関から測定される(ブロック3640)。以下に詳細に記述されるように、相関メトリックは、相関のIとQの分離ありで、または無しで生成されてよい。
【0079】
キャリアタイミングの推定が更に評価されることになっている場合(ブロック3650)、テンプレートの生成、非回転、デチッピング、およびメトリック測定演算は、新しいの推定に対して繰返される(ブロック3610、3620、3630、3640)。複数の推定に対して相関メトリックが生成された後、対象変調(例えばチッピングコード)は、相関メトリックに基づき検出される。
【0080】
図21の信号Sに対するそのプロセスの例示的適用を、これから図37〜図40を参照して記述するつもりである。
【0081】
信号Sに非回転テンプレート(図28を参照して上記のように生成される)を適用すると、図37に示される結果をもたらす。デチッピングテンプレート(上記の図31に示される)を適用すると、図38に示される結果をもたらす。IテンプレートおよびQテンプレート(図23〜図25を参照して上記のように生成される)を適用すると、図39および図40にそれぞれ示されるIおよびQの相関をもたらす。この例のL1メトリックは“51”で、L2メトリックは“36”であり、図22〜図35を参照して記述されたプロセスの結果に一致している。
【0082】
L1メトリックだけが欲しい場合、所与のIFの推定に対する相関メトリックを生成するための演算が、(1)非回転テンプレートの生成、(2)非回転(排他的論理和)、(3)デチッピング(排他的論理和)および(4)合計演算に減少できるように、図39および図40を参照して記述されるIとQの分離を削除できる、ことは理解されるであろう。最後の3つの演算は、前述の同時係属米国特許出願第_号(代理人整理番号U040118/9314−86)の記載に沿って、1ビット並列処理技術を使用して単一命令サイクルでおのおの実装されてよい、ことは理解されるであろう。
【0083】
図1〜図40は、本発明の様々な実施形態による装置、方法およびコンピュータプログラム製品の例示的実装のアーキテクチャ、機能および演算を説明する。代わりの実装の中では、図面に説明されている動作が図面に示される順序と異なって起こってよい、ということも言及されるべきである。例えば、連続して示される2つの演算は、関与する機能に依存して、実際は実質的に同時に実行されてよいし、時には逆の順序で実行されてよい。
【0084】
図面および明細書では、本発明の典型的な例証となる実施形態が開示されていて、特定の用語が使用されているけれども、包括的且つ記述的な意味でだけ使用されていて、制限の意図はない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】、
【図2】本発明の様々な実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の更なる実施形態による、例示的GPS実装を説明する概要図である。
【図4】、
【図5】、
【図6】、
【図7】、
【図8】、
【図9】、
【図10】、
【図11】、
【図12】、
【図13】、
【図14】、
【図15】、
【図16】、
【図17】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【図18】、
【図19】、
【図20】本発明の様々な実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明するフローチャートである。
【図21】、
【図22】、
【図23】、
【図24】、
【図25】、
【図26】、
【図27】、
【図28】、
【図29】、
【図30】、
【図31】、
【図32】、
【図33】、
【図34】、
【図35】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【図36】本発明の更に他の実施形態による、対象変調を検出する例示的演算を説明するフローチャートである。
【図37】、
【図38】、
【図39】、
【図40】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、スペクトラム拡散通信に関し、より具体的には、スペクトラム拡散信号を収集するための装置、方法およびコンピュータプログラム製品に関する。
【背景技術】
【0002】
全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)は、衛星および関連する地上の構成要素を使用する宇宙ベースのナビゲーション通信システムであり、地球全体の位置情報を提供する。地上システムに対するこのナビゲーションシステムの長所は、世界的規模で且つ切れ間のない利用可能範囲を含み、気象条件にかかわらずたぶん非常に正確である。
【0003】
運用面では、GPS衛星は、地球の周囲を軌道を描いて回り、絶えずGPS無線信号を放出する。GPS受信機、例えばGPS処理装置を有する携帯デバイスは、可視衛星から無線信号を受信し、各無線信号がGPS衛星からGPS受信アンテナへ伝わるのに要する時間を測定し、この情報から、捕捉した各衛星までの距離を計算する。単体のGPS受信機は、軍隊、船員、ハイカー、測量士により広く使用されている。GPS能力は、例えば位置情報サービス(LBS: Location Based Services)に使用できる位置測定機能を提供するため、移動通信端末(例えば携帯電話ハンドセット)でも提供されてよい。
【0004】
GPS衛星無線信号で提供されるエフェメリス情報は、通常、衛星の軌道および速度を描写し、それによって、GPS処理装置が三角測量のプロセスを通してGPS受信機の位置を計算することをおおむね可能にする。GPS受信機により正確な位置を生成するには、通常、4機以上のそのようなGPS衛星から受信するナビゲーションデータ信号から、一連のナビゲーションパラメータを取得することが必要である。
【0005】
GPS衛星信号を収集するプロセスの一部分は、送信衛星までの距離が測定できるように、および信号からエフェメリスデータおよび他の情報の回収を可能とするために、スペクトラム拡散GPS信号のコード位相の測定を含む。GPSを使用可能な典型的なデバイスは、アンテナから受信した無線信号の周波数を下げて中間周波数(IF: intermediate frequency)信号に変換する無線処理部を含む。受信信号中のGPS信号を探すために、IF信号のサンプルは、通常、デバイスと送信衛星との相対運動、局部発信器の周波数エラー、および他の原因により引き起される、ドップラ偏移に起因し起こりうる周波数偏移の範囲に対応する複数の離散IF周波数の推定のそれぞれで復調される。次いで、各復調信号は、衛星のスペクトラム拡散信号のタイミング、すなわちコード位相を測定するために使用される相関情報を生成するため、時間をずらした複数の時点のそれぞれにおいて衛星に割り当てられた拡散コードと相互に関連付けされる。
【0006】
従来のGPSコード検索技術では、特定のIF周波数の推定を試験するため、サンプルされたIF信号サンプルストリームは、候補となる同相(I: in-phase)および直交(Q: quadrature)データストリーム(周波数の推定が正確である場合、これらの2つのストリームは、非回転の枠組みの中で、IF信号の実際のIコンポーネントとQコンポーネントに実質的に相当するはずである)を生成するように、IF周波数の推定と同じ周波数を持つ正弦シーケンスおよび余弦シーケンスが乗算されてよい。2つの候補のIストリームおよびQストリームは、複数のコード周波数の推定およびコード位相の推定にわたって、探しているPNコードシーケンスが乗算される。ここで、PNコードシーケンスは、各推定のサンプル領域の周波数に合うように伸長または短縮される。コード周波数の推定、コード位相の推定およびIF周波数の推定からなる推定の組み合わせが正確である場合、最大相関値が作り出されるはずである。このプロセスは、通常、最大相関値が見つかるまで、種々のIFキャリアの推定、PNコード開始点の推定、PNコード周波数の推定を含む検索空間で繰返すことができる。
【発明の開示】
【0007】
本発明の実施形態により、信号中の対象変調(target modulation)を探す方法が提供される。複数の推定のキャリアタイミングのそれぞれに対して、次のそれぞれが実施される。信号に対応する信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる。そのシフトされた信号値は、復調信号値を作り出すため基準のキャリアタイミングに照らして復調される。復調信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従ってシフトされる。そのシフトされた復調信号値と対象変調との相関が測定される。対象変調が、推定のキャリアタイミングに対する測定された相関に対応して検出される。
【0008】
本発明の更なる実施形態によれば、シフトされた復調信号値と対象変調との相関の測定工程は、シフトされた復調信号値とそれぞれの時間シフトバージョンの対象変調との各相関の測定工程を含み、推定のキャリアタイミングに対して測定した相関に対応して対象変調を検出する工程は、測定した相関に対応して対象変調コードの位相を検出する工程を含む。対象変調は、例えばGPSコードまたはCDMA通信システムコードなどの疑似雑音(PN: pseudonoise)コードでよい。
【0009】
本発明の更なる実施形態では、復調信号値を作り出すための基準のキャリアタイミングによるシフトされた信号値の復調は、復調されたIおよびQの信号値セットを作り出すため、シフトされた信号値を同相(I)信号値セットと直交(Q)信号値セットに振り分ける工程、およびIおよびQの信号値セットのそれぞれに基準のキャリアタイミングにおける正弦および余弦の基準シーケンスをそれぞれ乗算する工程を含む。復調されたIおよびQの信号値セットは、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングの関係に従ってシフトされてよいし、またそのシフトされ復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットと対象変調とのそれぞれの相関が測定されてよい。対象変調は、シフトされ復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットと対象変調との測定された相関に応答して検出されてよい。
【0010】
本発明の別の態様によれば、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号に対応する信号値をシフトする工程は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号値のセットを増加または減少する工程を含み、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値をシフトする工程は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値のセットを増加または減少する工程を含む。推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って信号値のセットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を含んでよく、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの関係に従って復調信号値のセットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を含んでよい。
【0011】
本発明のまた別の実施形態では、シフトされた復調信号値と対象変調との相関を測定する工程は、複数の推定の対象変調タイミングのおのおのに対し、次のことを実施する工程を含む。すなわち、復調信号値の修正セット作り出すため対象変調の推定タイミングと対象変調の基準タイミングとの間の関係に従ってシフトされた復調信号値をシフトする工程、および復調信号値の修正セットと対象変調の基準タイミングにおける対象変調との相関を測定する工程である。対象変調は、信号値の修正セットと対象変調との相関に対応して検出されてよい。
【0012】
本発明のいくつかの実施形態では、信号中の対象変調を探す方法は、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程、および対象変調の相関から対象変調を検出する工程を含む。実施形態によっては、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値セットを生成するために、キャリアタイミングの推定のおのおのに対するシフトされた信号値に共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程、およびキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程を含む。共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、更に、復調された信号値のそれぞれシフトされたセットと対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を含んでよい。対象変調の相関から対象変調を検出する工程は、復調された信号値のそれぞれシフトされたセットと対象変調との相関から対象変調を検出する工程を含んでよい。
【0013】
本発明の他の実施形態では、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づくカーネルテンプレートの共通セットから、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程、およびキャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程を含む。それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、非回転(derotation)カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの非回転テンプレートを生成する工程を含んでよい。キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、非回転信号値のそれぞれのセットを作り出すため、信号値にそれぞれの非回転テンプレートを適用する工程、およびそれぞれの対象変調の相関を生成するため、非回転信号値のそれぞれのセットに対象復調テンプレートを適用する工程を含んでよい。
【0014】
更に実施形態によっては、対象変調の相関から対象変調を検出する工程は、それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程、および相関メトリックから対象変調を検出する工程を含む。それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、個々のI対象変調の相関とQ対象変調の相関を生成することなしに、それぞれの相関メトリックを生成する工程を含んでよい。代わりの実施形態では、それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するIおよびQ相関のそれぞれのセットを生成するために、非回転信号値のそれぞれのセットにIテンプレートおよびQテンプレートのそれぞれのセットを適用する工程、ならびにIおよびQ相関からそれぞれの相関メトリックを生成する工程を含んでよい。IテンプレートおよびQテンプレートは、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づきIおよびQカーネルテンプレートの共通セットから生成されてよい。
【0015】
本発明の更なる態様によれば、信号中にGPS疑似雑音(PN)コードを探す方法が提供される。それぞれのPNコード相関は、共通IF復調テンプレートを使用し、それぞれのIFタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのIFタイミングの推定に対して測定される。PNコードは、PNコード相関から検出される。IFタイミングの推定は、それぞれのの推定のドップラ偏移に対応してよい。
【0016】
本発明の実施形態では、更に、信号中の対象変調を探す装置は、共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段、および対象変調の相関から対象変調を検出する手段を含む。共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする手段、それぞれのキャリアタイミングの推定に対する復調信号値のそれぞれのセットを生成するため、キャリアタイミングの推定のおのおのに対するシフト信号値に共通のキャリア復調テンプレートを適用する手段、およびキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、復調信号値のそれぞれのセットをシフトする手段を含んでよい。実施形態によっては、共通のキャリア復調テンプレートを使用しそれぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の相関に基づき、カーネルテンプレートの共通セットからそれぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する手段、およびキャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段を含む。
【0017】
本発明の更なる態様によれば、移動通信端末などのGPSを使用可能なデバイスは、無線信号を中間周波数(IF)信号値に変換するように構成された無線処理部を含む。デバイスは、更に、共通のIF復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定するように構成された、および対象変調の相関から対象変調を検出するように構成された相関処理部を含む。
【0018】
本発明の実施形態は、更に、信号中の対象変調を探すためのコンピュータプログラム製品を提供する。コンピュータプログラム製品は、コンピュータで読み取り可能な記憶媒体の中に収録されたコンピュータプログラムコードを含む。プログラムコードは、共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号に対応する信号値を復調することにより、それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコード、および対象変調の相関から対象変調を検出するように構成されたプログラムコードを含む。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明について、これから本発明の実施形態を示す添付図面を参照して、より詳細に以下に記述するつもりである。しかし、本発明は、本明細書中に記載される実施形態に限定されると解釈されるべきではない。正しくは、これらの実施形態は、この開示が完全で全部そろっていて、当業者に本発明の範囲を十分に伝えるように提供される。類似の参照番号は、どこでも同様の要素を参照している。
【0020】
本明細書で使用される用語「備えている(comprising)」「備える(comprises)」「含む(includes)」および「含んでいる(including)」は、制限をしていない、すなわち、1つ以上の記載されていない要素、工程および/または機能を排除することなく、1つ以上の記載されている要素、工程および/または機能に言及していることも理解されるであろう。本明細書中で使用される「および/または(and/or)」は、結び付けられている列挙項目の1つ以上のありとあらゆる可能な組み合わせに言及し、網羅することも理解されるであろう。転送、通信または他の相互作用が要素「間(between)」で起こると記述されるとき、その転送、通信または他の相互作用は、一方向および/または双方向であってよいことも、更に理解されるであろう。
【0021】
本発明は、本発明の実施形態による方法および無線端末のブロック図および/または演算説明図を参照して、以下に記述される。ブロック図および/または演算説明図の各ブロック、ならびにブロック図および/または演算説明図内のブロックの組み合わせは、アナログおよび/またはデジタル・ハードウェアおよび/またはコンピュータプログラム命令で実装できることも、理解されるであろう。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータの処理装置および/または他のプログラム可能データ処理装置を介して実行される命令が、ブロック図および/または演算説明図に指定される機能/動作を実行する手段を作り出すように、汎用コンピュータ、特殊用途コンピュータ、ASIC、および/または他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサに提供できる。代わりの実装では、図に表示される機能/動作は、ブロック図および/または演算説明図に表示される順序とは異なって起こってよい。例えば、連続して起こると示される2つの演算は、実際は実質的に同時に実行されてよいし、あるいは演算は、関与する機能/動作しだいで、逆の順序で実行されてよい。
【0022】
本発明のいくつかの実施形態によれば、装置は、本明細書中に記載される演算をもたらすように構成された回路を含んでよい。その装置は、以下を含むがこれに限定されない相当数の種類のデバイスのいずれを含んでよい。そのデバイスは、ナビゲーションデバイス、携帯電話ハンドセット、通信インターフェースを含むコンピュータおよび周辺機器、セルラー方式無線端末とデータ処理、ファクシミリ、データ通信能力とを組み合わせてよいパーソナル通信端末、ならびに無線送受信機、ポケベル、インターネット/イントラネット・アクセス、ローカルエリアネットワーク・インターフェース、ワイドエリアネットワーク・インターフェース、ウェブブラウザ、オーガナイザ、および/またはカレンダを含むことができる携帯情報端末(PDA: personal data assistants)である。
【0023】
本発明の演算を実行するコンピュータプログラムコードは、Java(登録商標)、SmalltalkまたはC++などのオブジェクト指向プログラミング言語、「C」プログラミング言語などの昔からある手続き型プログラミング言語、あるいはアセンブリ言語および/またはマイクロコードなどの低級コードで書かれてよい。プログラムコードは、独立したソフトウェアパッケージまたは別のソフトウェアパッケージの一部として、完全に1つの処理装置でおよび/または複数の処理装置にまたがって命令を実行してよい。
【0024】
本発明の実施形態の中には、デジタルシグナルプロセッサ(DSPs: Digital Signal Processors)などの様々なハードウェア処理装置が、GPSコード検索プロセスなどの変調検索プロセスで使用される乗算および加算の演算を効率的に実施できるという認識から生まれているものがある。例えば、GPS信号の収集技術にかかわるキャリア非回転タスクおよびPNコード相関タスクの両方とも、推定キャリア周波数、推定PNコード開始点および推定PNコード周波数に相当する値を持つテンプレートを使用する、一連の乗算および加算の演算を含む。しかし、キャリア周波数、PNコード位相およびPNコード周波数の多数の推定は、通常、最大の相関を見つけるため評価されなければならないので、検索のためには、たぶんそのテンプレートが非常に多数必要となる。このことは、様々なテンプレートを構成する遅延のため、処理装置を遅くしかねない。さらに、従来の検索技術は、相当数の不必要な演算を含む可能性がある。
【0025】
本発明の実施形態の中には、複数のキャリア周波数の推定のそれぞれに対して共通の変調テンプレートを復調に使用できるように、信号データセットの事前処理および事後処理を実施できるものがある。一歩進めた実施形態では、複数のコード周波数の推定に対してキャリア復調アルゴリズムからのデータセットを更に処理するために、共通のコードテンプレートが使用できる。
【0026】
図1は、本発明のいくつかの実施形態による対象変調、例えばGPSのPNコード、を検出するための例示的技術を説明する図である。
【0027】
信号値、例えば抽出されたIF信号値が、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック110)。次いで、共通の復調テンプレートが、シフトされた信号値に適用される(ブロック120)。その結果生じる復調信号値は、例えば前のシフトにより引起された時間ひずみを取り除く(または実質上取り除く)ため、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、再びシフトされる(ブロック130)。次いで、シフトされた復調信号値と対象変調との1つ以上の相関が測定される(ブロック140)。例えば、複数の相関が、複数の対象変調位相の推定と対象変調周波数の推定とに対して測定されてよい。キャリアタイミングの推定がまだ評価されないで残っている場合、事前シフト、復調、事後シフト、および相関の演算は、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される(ブロック150、110〜140)。一旦複数のキャリアタイミングの推定に対する相関が生成されると、対象変調は、相関から例えば最大相関を見分けることにより、検出できる(ブロック160)。したがって、例えば、対象変調の位相が測定できる。
【0028】
図2は、本発明の一歩進めた実施形態による例示的演算を説明する。
【0029】
信号値、例えば抽出されたIF信号値が、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック210)。次いで、共通の復調テンプレートが、シフトされた信号値に適用される(ブロック220)。その結果生じる復調信号値は、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、再びシフトされる(ブロック230)。
【0030】
内側のループ(ブロック240〜260)では、所与のキャリアタイミングの推定に対する複数の対象変調タイミングの推定が評価される。とりわけ、シフトされた復調信号値は、推定の対象変調タイミングと基準の対象変調タイミングとの間の関係に従ってシフトされる(ブロック240)。次いで、共通の対象復調テンプレートが、対象変調との1つ以上の相関を生成するため、適用される(ブロック250)。相関は対象変調に対する複数の推定位相に対するものであってよいことは理解されるであろう。ブロック260で、対象変調タイミングがまだ評価されないで残っている場合、シフト演算および復調演算(ブロック240、250)は、各対象変調タイミングの推定に対して相関が生成されるように、新しい推定に対して繰返される。
【0031】
外側の検索ループに飛び出して、一旦対象変調タイミングの推定のすべてに対する相関が生成され、別のキャリアタイミングの推定が評価されるべきなら(ブロック270)、事前シフト演算(ブロック210)、復調演算(ブロック220)、事後シフト演算(ブロック230)および内側ループの演算(ブロック240、250)が、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。ブロック270で、一旦複数のキャリアタイミングの推定に対する相関が生成されると、対象変調は、相関から例えば最大相関を見分けることにより、検出することができる(ブロック280)。
【0032】
図3は、本発明の実施形態を、とりわけGPS使用可能なデバイス300でコード収集に使用できる環境の例を説明する。GPS使用可能なデバイス300は、例えばナビゲーションデバイス、携帯電話機あるいはパーソナル通信および/またはコンピュータデバイスであってよい。
【0033】
デバイス300は、無線処理部320およびコード検索処理部334を有するGPS受信機310を含む。無線処理部320は、GPS衛星10から送信されるGPS信号15を含む無線周波数信号を受信する。無線処理部320は、受信信号を低い周波数の信号に変換し、その低い周波数はコード検索処理部330に(例えばデジタルサンプルの形態で)提供される。例えば、無線処理部320は、公称周波数1575.42MHzの無線信号をそれより低い公称周波数1.023MHzのIF周波数に変換するように構成されてよい。このIF周波数は単に一例であり、4.092メガサンプル/秒のサンプリング周波数との都合のよい関係を提供することは、理解されるであろう。他のIF周波数は、例えば他のサンプリングレートにはたぶんもっと適している。
【0034】
コード検索処理部330は、共通のキャリア復調テンプレート332および/または共通のコード復調テンプレート334を使用し、デバイス300で受信したGPS信号15に対する複数のキャリアタイミング(例えば周波数/周期)の推定を検索するように構成されている。とりわけ、以下に記述するいくつかの例示的実装では、コード検索処理部330は、復調テンプレート数を減少して使用し、周波数/コードの空間における検索を効率的に達成できるように、共通テンプレートに様々なキャリアタイミングおよび/またはコードタイミングの推定をそろえるため、受信信号から引き出される信号値をシフトする働きがあってよい。他の実施形態では、シフトされたキャリア復調テンプレートは、カーネルテンプレートの共通セットから生成されてよい。
【0035】
本発明のいくつかの実施形態は、本明細書中にその例示的実施形態が記述されるGPS利用に特に都合がよいかもしれないが、本発明は様々な他の信号検索用途を網羅することは、理解されるであろう。例えば、本発明のいくつかの実施形態では、本明細書中の記載に沿った技術は、例えばパイロット信号および同期信号などの通信信号を取得する他のスペクトラム拡散信号の収集用途に使用されてよい。無線ベースのGPSの利用が本明細書中で検討されているが、本発明は、有線および光の通信用途などの他の伝送媒体を使用する実施形態も網羅することも、更に理解されるであろう。
【0036】
本発明のいくつかの実施形態による例示的コード検索技術を、いまから図4〜図17を参照して記述するつもりである。これらの図は、例えばGPS利用で使用可能な、信号データについての例示的演算を説明する信号のグラフである。
【0037】
図解のプロセスでは、入力抽出ストリームが、サンプルのタイミングを共通の同相(I)および直交(Q)の復調テンプレートのタイムスケールに一致させるために、最初に事前シフトされる。次いで、その結果生じる信号値は、比較的簡単な振り分けプロセスで別々のI信号値ストリームとQ信号値ストリームとに分けられ、そのI信号値ストリームおよびQ信号値ストリームは、IテンプレートおよびQテンプレートをそれぞれ乗算される。その結果生じる復調されたI信号値ストリームおよびQ信号値ストリームは、事前シフト工程の影響を取り除くため、次に事後シフトされ、次いでそれぞれを共通のコード復調テンプレートと適合させるために、さらにシフトされる。次いで、そのシフト後のストリームは、相関を生成するためにそれぞれ共通のコード復調テンプレートを乗算される。
【0038】
本明細書中で記述される2つの波形の乗法演算は、波形を通して逐一行われること、および相関は、波形の長さの端から端まで2つの波形を乗算し、個別の乗法出力を合計することを含むことは、理解されるであろう。相関は、第1の工程でIFキャリアを取り除き、第2の工程で送信機において行われた変調プロセスを逆にする上記のプロセスと酷似して、相関プロセスを完了するため一度だけでなく2つの波形を乗法演算することを含んでよい。入力信号との推定IFキャリア周波数と変調波形開始点と変調波形周波数との間の整合の度合いが、相関結果を決定する。GPS信号およびCDMA信号の場合は、信号は通常、相関プロセスが実際に完了するまで「見え(visible)」ない。
【0039】
図4を参照して、信号サンプルデータ400を例にして説明する。
【0040】
図示されているように、データは4.1TのIF周期および7.6TのPNコード周期に相当し、ここでTはデータのサンプリング周期である。これから図5を参照して、データ400は、データ400を調節するため共通正弦および余弦テンプレートに合わせるようにシフトされる。このことは、0,1,0,−1,0,1,0,…の正弦波形および1,0,−1,0,1,0,−1,…の余弦波形に合わせるように、入力波形を調節することにより行われる。上に述べられているように、例のデータは、偶然4.1Tの周期を持っている。このデータを基準IF周期の4Tにそろえるため、m番目ごとのサンプルが削除され、残りのサンプルはそれに応じて(図の左側に)シフトされる。指標mは、次により求められる。
【0041】
【数1】
【0042】
ここで、TIF,hは信号に対するの推定IF周期であり、TIF,refは共通テンプレートに結びついている基準IF周期である。問題にしている例では、IFキャリアは4.1Tの周期を持っているという(正しい)推定を想定するので、m=4.1×1/0.1であり、各41番目の信号値は、図5に示される信号値500の修正セットを作り出すため、取り除かれる。基準周期の4T未満の周期のの推定に対しては、信号サンプルは同様の方法で複製することができる、と理解されるであろう。データは正弦および余弦テンプレートの望ましい周期に合うようにシフトされているので、図6および図7に示すようにセットにサンプルを交互に割り当てることにより、信号値をこれからIのセットおよびQのセットである600と700とに振り分けることができる。
【0043】
図8は、図6に示されるIデータセットに直ぐに適用できる共通正弦復調テンプレート800を説明する図である。
【0044】
図7のQデータに適用される対応する余弦復調テンプレートは、1サンプルシフトされていることを除いて、同じように見えるだろうことは、理解されるであろう。図6および図7のIデータセットおよびQデータセットである600および700のそれぞれに正弦および余弦の復調テンプレートをそれぞれ乗算することにより、図9および図10に示される復調信号値セット900および1000をそれぞれ作り出す。次いで、復調信号値セット900および1000は、事前シフトの影響を取り除くため事後シフトされる。問題にしている例では、40番目のサンプルごとに複製され、図11および図12に示されるシフトされたデータセット1100、1200をもたらす。
【0045】
次の工程は、複数のPNコード周期の推定でデータセット1100、1200を処理することでよい。本発明の更に進んだ態様によれば、シフト処理と共通のコードテンプレートが、このプロセスを合理化するために使用できる。
【0046】
図13は、周期4Tの共通のコードテンプレート1300を説明する図である。
【0047】
図14および図15に示されるように、7.6Tの(正しい)コード周期の推定を仮定すると、データセット1100および1200は、k番目のサンプルごとに複製することによりシフトされる。ここで、
【0048】
【数2】
【0049】
であり、Tc,hは推定のコード周期(この場合7.6T)、Tc,refは基準コード周期(この場合8Tで、テンプレート周期4Tの倍数に相当する)。したがって、19番目のサンプルごとに複製され、図14および図15に示されるシフトされたI信号値セット1400およびQ信号値セット1500を作り出す。
【0050】
図14および図15に示される信号値セット1400、1500に、図13の共通のコードテンプレートを乗算すると(コード開始点の正確な推定を仮定した場合)、図16および図17に示される相関データ1600、1700が作り出される。
【0051】
図4〜図17の説明例では、IF周期の推定、コード周期の推定およびコード位相の推定は、すべて正確(正しい)だったので、高い相関の度合いを作り出した。とりわけ、データセット1600は、平均値0.70であり、データセット1700は、平均値0.07である。2つの値の二乗和の根(RSS)は0.70である。正確さの劣る推定は少ない相関を作り出すはずであることが理解されるであろう。
【0052】
変調開始点が知られていないとき、上記の相関演算は、最大相関を見つけるため変調テンプレートの複数の開始点を使用してよいことは、理解されるであろう。チップの端の境界およびチップの中点を開始点に使用すればたぶん十分である。このことは、IおよびQの位置と似ているが、IFキャリア領域の代わりにコード変調領域である。
【0053】
図18は、本発明の更なる実施形態によるGPSのPNコード位相検出の例示的演算を説明する図である。
【0054】
無線信号が、例えば携帯電話ハンドセットまたは他のGPS使用可能なデバイスで受信される(ブロック1805)。受信信号は、IFの低い周波数に変換され、サンプリングされる(ブロック1810、1820)。サンプルは、推定のIF周期と基準のIF周期との間の関係に従ってシフトされる(ブロック1825)。次いで、共通のIF復調テンプレートが、シフトされたサンプルに適用される(ブロック1830)。次いで、その結果生じる復調信号値は、前のシフトの時間ひずみを取り除くためシフトされる(ブロック1835)。
【0055】
内側のループに入って、次いで復調値は、複数のPNコード周期の推定に対して評価される。復調値は、PNコード周期の推定と共通のPNコード復調テンプレートに結びつく基準のPNコード周期との間の関係に従ってシフトされる(ブロック1840)。次いで、シフトされた復調値とPNコードテンプレートのそれぞれの位相とのそれぞれの相関が測定される(ブロック1845)。このプロセスは、所与のIF周期の推定に対する複数のコード周期の推定のおのおのに対して繰返される(ブロック1840〜1850)。
【0056】
復調および相関のプロセス(1825〜1850)は、各IF周期の推定に対して繰返される。一旦すべてのIF周期の推定に対する相関が生成されたなら(ブロック1860)、受信信号のPNコード位相は生成された相関から測定することができる(ブロック1860)。
【0057】
上記に沿った技術と他のコード検索の合理化技術とを組み合わせることにより、一層の効率化を達成することが可能である。例えば、同時係属の米国特許出願第_号、名称「適用検索エンジンを使用するGPS信号収集のための装置、方法およびコンピュータプログラム製品」(代理人整理番号U040116/9314−84)は、本明細書とともに同時出願され、参照することによりそっくりそのまま本明細書に含まれるが、効率および/または正確さを向上するため、DSPまたは同様の演算デバイスで使用するのに適した柔軟な処理構造を、コード位相およびIF周波数の検索空間を適応変更するのに使用可能な、検索技術を記述する。そのような技術は、上記に沿った復調技術および相関処理技術を使用して、実装されてよい。
【0058】
米国特許出願第_号、名称「並列演算技術を使用する測位システム信号処理のための装置、方法およびコンピュータプログラム製品」(代理人整理番号U040118/9314−86)は、本明細書とともに同時出願され、参照することによりそっくりそのまま本明細書に含まれるが、本発明の実施形態による技術および/または前述の米国特許出願第_号(代理人整理番号U040116/9314−84)に記載される技術と組み合わせできる、シングルビット計算を使用する相関処理のための合理化技術を記述する。
【0059】
本発明の更に進んだ実施形態によれば、タイミングの推定と基準タイミングとの間の関係に従ってカーネル復調テンプレートのセットから復調テンプレートを生成することにより、様々な推定を試験するために使用される復調テンプレート数を制限するけれども、キャリアおよびコードのタイミングの推定を上記の信号値のシフトなしで評価することができる。とりわけ、様々なキャリアタイミングの推定(例えば様々なドップラ偏移)は、カーネルテンプレートのセットからキャリア復調テンプレートを生成することにより評価することができる。
【0060】
図19を参照すれば、本発明のいくつかの実施形態では、対象変調(例えばGPSのPNコード)が、キャリア復調カーネルテンプレートの共通セットを使用して検出される。
【0061】
特定のキャリアタイミングの推定に対するキャリア復調テンプレートが、キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、カーネルテンプレートのセットから生成される(ブロック1910)。次いで、生成されたキャリア復調テンプレートは、信号値に適用される(ブロック1920)。次いで、所与のキャリアタイミングの推定に対する復調信号値の1つ以上の相関が、例えば復調信号値と対象変調の時間シフトバージョンとを相関させることにより測定される(ブロック1930)。
【0062】
キャリアタイミングの推定が更に評価されることになっている場合(ブロック1940)、テンプレート生成演算、復調演算および相関演算(ブロック1910、1920、1930)が、新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。一旦相関がすべてのキャリアタイミングの推定に対して生成されたら、対象変調が検出される(ブロック1940)。例えば、検出処理は、たぶん様々な相関から生成された相関メトリック(例えばL1またはL2メトリック)を比較することを伴う。
【0063】
図20は、本発明の更なる実施形態による対象変調検出のための例示的演算を説明する図である。
【0064】
所与のキャリアタイミングの推定に対するIテンプレートおよびQテンプレートが、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってカーネルテンプレートの共通セットから生成される(ブロック2005)。IテンプレートおよびQテンプレートは、信号値のIセットおよびQセットを生成するため、信号値に適用される(ブロック2010)。非回転(derotation)テンプレートが、推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従ってカーネルテンプレートのセットから組み立てられる(ブロック2015)。
【0065】
非回転テンプレートは、信号値のIセットおよびQセットに適用される(ブロック2020)。対象変調テンプレート(例えば「デチッピング(dechipping)」テンプレート)が、復調信号値のIセットおよびQセットを作り出すため、非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットに適用される(ブロック2030)。IテンプレートおよびQテンプレートは、復調信号値のIセットおよびQセットに適用され(ブロック2030)、相関メトリックがその結果から生成される(ブロック2035)。
【0066】
キャリアタイミングの推定がまだ評価されないで残っている場合、ブロック2005〜2035の演算が新しいキャリアタイミングの推定に対して繰返される。相関メトリックがおのおののキャリアタイミングの推定に対して生成された後、対象変調が相関メトリックから検出される(ブロック2045)。
【0067】
GPSのPNコード検索で実行されてよい、例示的信号の中のチッピング(PN)コードを検出する図20の演算の使用を、これから図21〜図37を参照して記述するつもりである。
【0068】
説明図の例では、公称または基準のIF周期は信号サンプリング周期Tの4倍であると仮定されている。この基準IF周期は、例えば衛星の運動が引き起こすドップラ偏移がない場合の公称IF周期にたぶん相当すると、理解されるであろう。説明図の例では、信号値およびテンプレートは、前述の米国特許出願第_号(代理人整理番号U040118/9314−86)の記載に沿って、1ビット値に量子化される。これにより、様々なキャリア復調およびデチッピング演算が、比較的簡単なビット単位の論理演算を使用して達成することが可能になる。
【0069】
例示的信号Sが図21に説明され、信号サンプリング周期Tの3.5倍のIF(キャリア)周期を持つ、すなわち例示的信号Sは、サンプリング周期Tの4倍の公称IF周期より少し短い周期を持ち、そのことは、例えばドップラ偏移に起因する可能性がある。以下の検討では、PNコードはサンプリング周期Tの5倍の周期を持っていて、Tの3.5倍である(正しい)IF周期の推定を評価するのに望ましいと仮定する。
【0070】
IF周期の推定は3.5Tであるから、信号Sに適用されるIテンプレートおよびQテンプレートは、それに応じてシフトされる。このことは、カーネルテンプレートの共通セットからIテンプレートおよびQテンプレート、この場合、推定IF周期(3.5T)と公称若しくは基準IF周期(4T)との間の関係に基づき、4ビット値“1010”を持つテンプレート1および4ビット値“0101”を持つテンプレート2を、生成することにより達成できる。とりわけ、IテンプレートおよびQテンプレートは、m信号値ごとにテンプレート1と2との間で換えることにより生成してよい。ここで、mは次式で求められる。
【0071】
【数3】
【0072】
したがって、図22に示されるように、Iテンプレートは信号値番号0でテンプレート1(1010)で始まり、信号値番号4でテンプレート2(0101)に変わる。テンプレート2は、信号値番号8で繰返されるが、テンプレートは信号サンプル番号12で再びテンプレート1に変えられる。このプロセスは、図24に示されるIテンプレートを生成するため繰返される。図24で見ることができるように、結果は「基準(reference)」Iテンプレート(101010…)から8番目ごとの値を取り除くことに等しい。図23および図25を参照して、同様のプロセスがQテンプレートを生成するため使用される。
【0073】
図26および図27を参照して、次いで、生成されたIテンプレートおよびQテンプレートは、I信号値セットおよびQ信号値セットを生成するため、信号Sに適用される。とりわけ、IテンプレートおよびQテンプレートは、図26および図27に示されるI信号値セットおよびQ信号値セットを生成するため、信号Sと論理積(AND)される。
【0074】
同様の技術は、I信号値セットおよびQ信号値セットを非回転にするため使用される。図28を参照して、所与のIF周期の推定に対する非回転テンプレートは、値“1100”を持つテンプレート1、値“0110”を持つテンプレート2、値“0011”を持つテンプレート3、および値“1001”を持つテンプレート4を含む4ビットのカーネルテンプレートのセットから生成される(これらのカーネルテンプレートが複素信号空間の象限に対応することは、理解されるであろう)。IテンプレートおよびQテンプレートの生成と同様に、これらのテンプレートは8信号値ごとに変更される、すなわち、信号値番号0でテンプレート1で始まり、テンプレートは信号値番号4でテンプレート2に変わり、信号値番号8ではテンプレート2のままであり、信号値番号12でテンプレート3に変わるなどである。こうして生成された非回転テンプレートは、図29および図30に示される非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、ビット単位の排他的論理和(XOR)演算を使用して、図26および図27に示されるI信号値セットおよびQ信号値セットに適用される。
【0075】
上記のIFキャリア復調が実施された後に、信号値は、次にデチッピング(PNコード)テンプレートで相互関係付けされてよい。図31に示されるデチッピングテンプレートが図29および図30で示される非回転のI信号値セットおよびQ信号値セットに適用されると仮定すると、図32および図33に示される結果が、ビット単位の排他的論理和(XOR)演算で作り出される。次いで、IテンプレートおよびQテンプレートは、図34および図35に示される相関を生成するため、ビット単位の論理積(AND)演算でデチッピングされた信号値セットに適用される。
【0076】
L1相関メトリックは、IおよびQの相関のビットを合計することにより、IおよびQの相関から生成できる。L2相関メトリックは、図34および図35の相関のビットのそれぞれの合計を生成し、それから二乗和の根(RSS)値を演算することにより生成できる。説明図の例については、I相関の合計は“26”であり、Q相関の合計は“25”であり、L1メトリック“51”およびL2メトリック“36”をもたらす。
【0077】
本発明の更なる実施形態は、上記の演算から一定のIテンプレート、Qテンプレートの適用を除くことで簡素化できるという認識から生まれる。
【0078】
図36に示されるように、所与のキャリアタイミングの推定については、非回転テンプレートがキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、カーネルテンプレートのセットから生成されてよい(例えば上記のように)(ブロック3610)。非回転テンプレートは、非回転の信号値を生成するため、信号値に適用される(ブロック3620)。対象変調(例えばデチッピング)テンプレートは、対象変調の相関を生成するため、非回転信号値に適用される(ブロック3630)。次いで、相関メトリック(例えばL1メトリックまたはL2メトリック)が相関から測定される(ブロック3640)。以下に詳細に記述されるように、相関メトリックは、相関のIとQの分離ありで、または無しで生成されてよい。
【0079】
キャリアタイミングの推定が更に評価されることになっている場合(ブロック3650)、テンプレートの生成、非回転、デチッピング、およびメトリック測定演算は、新しいの推定に対して繰返される(ブロック3610、3620、3630、3640)。複数の推定に対して相関メトリックが生成された後、対象変調(例えばチッピングコード)は、相関メトリックに基づき検出される。
【0080】
図21の信号Sに対するそのプロセスの例示的適用を、これから図37〜図40を参照して記述するつもりである。
【0081】
信号Sに非回転テンプレート(図28を参照して上記のように生成される)を適用すると、図37に示される結果をもたらす。デチッピングテンプレート(上記の図31に示される)を適用すると、図38に示される結果をもたらす。IテンプレートおよびQテンプレート(図23〜図25を参照して上記のように生成される)を適用すると、図39および図40にそれぞれ示されるIおよびQの相関をもたらす。この例のL1メトリックは“51”で、L2メトリックは“36”であり、図22〜図35を参照して記述されたプロセスの結果に一致している。
【0082】
L1メトリックだけが欲しい場合、所与のIFの推定に対する相関メトリックを生成するための演算が、(1)非回転テンプレートの生成、(2)非回転(排他的論理和)、(3)デチッピング(排他的論理和)および(4)合計演算に減少できるように、図39および図40を参照して記述されるIとQの分離を削除できる、ことは理解されるであろう。最後の3つの演算は、前述の同時係属米国特許出願第_号(代理人整理番号U040118/9314−86)の記載に沿って、1ビット並列処理技術を使用して単一命令サイクルでおのおの実装されてよい、ことは理解されるであろう。
【0083】
図1〜図40は、本発明の様々な実施形態による装置、方法およびコンピュータプログラム製品の例示的実装のアーキテクチャ、機能および演算を説明する。代わりの実装の中では、図面に説明されている動作が図面に示される順序と異なって起こってよい、ということも言及されるべきである。例えば、連続して示される2つの演算は、関与する機能に依存して、実際は実質的に同時に実行されてよいし、時には逆の順序で実行されてよい。
【0084】
図面および明細書では、本発明の典型的な例証となる実施形態が開示されていて、特定の用語が使用されているけれども、包括的且つ記述的な意味でだけ使用されていて、制限の意図はない。本発明の範囲は、特許請求の範囲に記載される。
【図面の簡単な説明】
【0085】
【図1】、
【図2】本発明の様々な実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明するフローチャートである。
【図3】本発明の更なる実施形態による、例示的GPS実装を説明する概要図である。
【図4】、
【図5】、
【図6】、
【図7】、
【図8】、
【図9】、
【図10】、
【図11】、
【図12】、
【図13】、
【図14】、
【図15】、
【図16】、
【図17】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【図18】、
【図19】、
【図20】本発明の様々な実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明するフローチャートである。
【図21】、
【図22】、
【図23】、
【図24】、
【図25】、
【図26】、
【図27】、
【図28】、
【図29】、
【図30】、
【図31】、
【図32】、
【図33】、
【図34】、
【図35】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【図36】本発明の更に他の実施形態による、対象変調を検出する例示的演算を説明するフローチャートである。
【図37】、
【図38】、
【図39】、
【図40】本発明のいくつかの実施形態による、対象変調を検出するための例示的演算を説明する信号の図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
信号中の対象変調を探す方法であって、
複数の推定のキャリアタイミングのおのおのに対して実施する、
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、前記信号に対応する信号値をシフトする工程と、
復調信号値を作り出すため、前記基準のキャリアタイミングに対応して前記シフトされた信号値を復調する工程と、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程と、
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程とを備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を更に備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記対象変調は、疑似(PN)コードを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PNコードは、GPSコードまたはCDMA通信システムコードの1つを備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、前記シフトされた復調信号値とそれぞれ時間シフトバージョンの前記PNコードとのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、前記測定された相関に対応して前記PNコードのコード位相を検出する工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
復調信号値を作り出すため、前記基準のキャリアタイミングに対応して前記シフトされた信号値を復調する工程は、
前記シフトされた信号値を同相(I)信号値セットおよび直交(Q)信号値セットに振り分ける工程と、
復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、前記それぞれのI信号値セットおよびQ信号値セットに前記基準のキャリアタイミングにおけるそれぞれの正弦および余弦基準シーケンスを乗算する工程とを備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットをシフトする工程を備え、
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調との前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、前記信号に対応する信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程を備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、復調信号値セットを増加または減少する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、復調信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、
複数の推定の対象変調タイミングのおのおのに実施する、
復調信号値の修正セットを作り出すため、前記対象変調の推定タイミングと対象変調の基準タイミングとの間の関係に従って、前記シフトされた復調信号値をシフトする工程と、
前記復調信号値の修正セットと前記対象変調の基準タイミングにおける前記対象変調との相関を測定する工程とを備え、
前記測定された相関に対応して前記対象変調を検出する工程は、前記信号値の修正セットと前記対象変調との前記相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、
前記それぞれの測定された相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程と、
前記相関メトリックに対応して前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
信号中の対象変調を探す方法であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程と、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項11】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程と、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対してそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程と、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程とを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を更に備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値のセットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程は、
前記シフトされた信号値を同相(I)信号値セットと直交(Q)信号値セットとに振り分ける工程と、
復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、前記それぞれのI信号値セットおよびQ信号値セットに前記基準のキャリアタイミングにおけるそれぞれの正弦および余弦の基準シーケンスを乗算する工程とを備え、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程は、前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの前記それぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットをシフトする工程を備え、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調との前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値のセットをシフトする工程では、前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号値をシフトする前に、前記信号値間のタイミング関係と実質上同じ前記復調された信号値間のタイミング関係とを提供することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程は、キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程を備え、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程は、キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、復調された信号値セットを増加または減少する工程を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備え、
キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、復調された信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
基準のキャリアタイミングに基づく共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、共通対象復調テンプレートを使用して、それぞれの対象変調タイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程を備えることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程と、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する工程とを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程は、前記それぞれのキャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、非回転のカーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの非回転テンプレートを生成する工程を備え、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
それぞれの非回転の信号値セットを作り出すため、前記信号値に前記それぞれの非回転テンプレートを適用する工程と、
前記それぞれの対象変調の相関を生成するため、前記それぞれの非回転の信号値セットに対象復調テンプレートを適用する工程とを備えることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程と、
前記相関メトリックから前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、個別のIおよびQの対象変調の相関を生成することなしに、前記それぞれの相関メトリックを生成する工程を備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのI相関およびQ相関のセットを生成するため、前記それぞれの非回転の信号値セットにそれぞれのIテンプレートおよびQテンプレートセットを適用する工程と、
前記I相関およびQ相関から前記それぞれの相関メトリックを生成する工程とを備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、IおよびQカーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのIテンプレートおよびQテンプレートセットを生成する工程を更に備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記対象変調は、疑似(PN)コードを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項25】
前記PNコードは、GPSコードまたはCDMA通信システムコードの1つを備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、前記対象変調の相関に対応して前記信号中の前記対象変調の位相を検出する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項27】
信号中のGPSのPNコードを探す方法であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定する工程と、
前記PNコード相関から前記PNコードを検出する工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項28】
前記IFタイミングの推定は、それぞれのの推定のドップラ偏移に対応することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
信号中の対象変調を探す装置であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段と、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する手段とを備えることを特徴とする装置。
【請求項30】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする手段と、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する手段と、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする手段とを備えることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する前記手段は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する手段を更に備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する前記手段は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する手段を備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する前記手段は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する手段と、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する手段とを備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項33】
GPS使用可能デバイスであって、
無線信号を中間周波数(IF)信号値に変換するように構成された無線処理部と、
共通のIF復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定し、前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成された相関処理部とを備えることを特徴とするデバイス。
【請求項34】
前記相関処理部は、
前記IFタイミングの推定と基準のIFタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのIFタイミングの推定に対して信号値をシフトし、
前記それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のそれぞれに対する前記シフトされた信号値に前記共通のIF復調テンプレートを適用し、
前記IFタイミングの推定と前記基準のIFタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトするよう動作することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記相関処理部は、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記PNコードとのそれぞれの相関を測定し、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記PNコードとの前記相関から前記PNコードを検出するよう動作することを特徴とする請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記相関処理部は、
前記それぞれのIFタイミングの推定と基準IFタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのIF復調テンプレートを生成し、
前記IF復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのIFタイミングの推定に対する前記それぞれのPNコード相関を測定するよう動作することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項37】
前記IFタイミングの推定は、それぞれの推定のドップラ偏移に対応することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項38】
信号中の対象変調を探すコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたコンピュータプログラムコードを備え、
前記コンピュータプログラムコードが、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードと、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項39】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトするように構成されたプログラムコードと、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用するように構成されたプログラムコードと、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトするように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とする請求項38に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項40】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定するように構成されたプログラムコードを備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成された前記プログラムコードは、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出するように構成されたプログラムコードを備えることを特徴とする請求項39に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項41】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成するように構成されたプログラムコードと、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とする請求項39に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項1】
信号中の対象変調を探す方法であって、
複数の推定のキャリアタイミングのおのおのに対して実施する、
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、前記信号に対応する信号値をシフトする工程と、
復調信号値を作り出すため、前記基準のキャリアタイミングに対応して前記シフトされた信号値を復調する工程と、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程と、
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程とを備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を更に備えることを特徴とする方法。
【請求項2】
前記対象変調は、疑似(PN)コードを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記PNコードは、GPSコードまたはCDMA通信システムコードの1つを備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、前記シフトされた復調信号値とそれぞれ時間シフトバージョンの前記PNコードとのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、前記測定された相関に対応して前記PNコードのコード位相を検出する工程を備えることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項5】
復調信号値を作り出すため、前記基準のキャリアタイミングに対応して前記シフトされた信号値を復調する工程は、
前記シフトされた信号値を同相(I)信号値セットおよび直交(Q)信号値セットに振り分ける工程と、
復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、前記それぞれのI信号値セットおよびQ信号値セットに前記基準のキャリアタイミングにおけるそれぞれの正弦および余弦基準シーケンスを乗算する工程とを備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットをシフトする工程を備え、
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調との前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、前記信号に対応する信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程を備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、前記復調信号値をシフトする工程は、前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、復調信号値セットを増加または減少する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記推定のキャリアタイミングと基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備え、
前記推定のキャリアタイミングと前記基準のキャリアタイミングとの前記関係に従って、復調信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備えることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記シフトされた復調信号値と前記対象変調との相関を測定する工程は、
複数の推定の対象変調タイミングのおのおのに実施する、
復調信号値の修正セットを作り出すため、前記対象変調の推定タイミングと対象変調の基準タイミングとの間の関係に従って、前記シフトされた復調信号値をシフトする工程と、
前記復調信号値の修正セットと前記対象変調の基準タイミングにおける前記対象変調との相関を測定する工程とを備え、
前記測定された相関に対応して前記対象変調を検出する工程は、前記信号値の修正セットと前記対象変調との前記相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記複数の推定のキャリアタイミングに対して前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程は、
前記それぞれの測定された相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程と、
前記相関メトリックに対応して前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
信号中の対象変調を探す方法であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程と、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項11】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程と、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対してそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程と、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程とを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を更に備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値のセットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する工程は、
前記シフトされた信号値を同相(I)信号値セットと直交(Q)信号値セットとに振り分ける工程と、
復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットを作り出すため、前記それぞれのI信号値セットおよびQ信号値セットに前記基準のキャリアタイミングにおけるそれぞれの正弦および余弦の基準シーケンスを乗算する工程とを備え、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程は、前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの前記それぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記復調されたI信号値セットおよびQ信号値セットをシフトする工程を備え、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する工程を備え、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する工程は、前記復調されシフトされたI信号値セットおよびQ信号値セットと前記対象変調との前記測定された相関に対応して、前記対象変調を検出する工程を備えることを特徴とする請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値のセットをシフトする工程では、前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号値をシフトする前に、前記信号値間のタイミング関係と実質上同じ前記復調された信号値間のタイミング関係とを提供することを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項15】
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする工程は、キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程を備え、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする工程は、キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、復調された信号値セットを増加または減少する工程を備えることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項16】
キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記関係に従って、信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備え、
キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に従って、復調された信号値セットを増加または減少する工程は、周期的なサンプリング間隔で信号値を複製または除去する工程を備えることを特徴とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
基準のキャリアタイミングに基づく共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、共通対象復調テンプレートを使用して、それぞれの対象変調タイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程を備えることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項18】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程と、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する工程とを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項19】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する工程は、前記それぞれのキャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、非回転のカーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの非回転テンプレートを生成する工程を備え、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する工程は、
それぞれの非回転の信号値セットを作り出すため、前記信号値に前記それぞれの非回転テンプレートを適用する工程と、
前記それぞれの対象変調の相関を生成するため、前記それぞれの非回転の信号値セットに対象復調テンプレートを適用する工程とを備えることを特徴とする請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程と、
前記相関メトリックから前記対象変調を検出する工程とを備えることを特徴とする請求項19に記載の方法。
【請求項21】
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、個別のIおよびQの対象変調の相関を生成することなしに、前記それぞれの相関メトリックを生成する工程を備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記それぞれの対象変調の相関に対するそれぞれの相関メトリックを生成する工程は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのI相関およびQ相関のセットを生成するため、前記それぞれの非回転の信号値セットにそれぞれのIテンプレートおよびQテンプレートセットを適用する工程と、
前記I相関およびQ相関から前記それぞれの相関メトリックを生成する工程とを備えることを特徴とする請求項20に記載の方法。
【請求項23】
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、IおよびQカーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのIテンプレートおよびQテンプレートセットを生成する工程を更に備えることを特徴とする請求項22に記載の方法。
【請求項24】
前記対象変調は、疑似(PN)コードを備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項25】
前記PNコードは、GPSコードまたはCDMA通信システムコードの1つを備えることを特徴とする請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する工程は、前記対象変調の相関に対応して前記信号中の前記対象変調の位相を検出する工程を備えることを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項27】
信号中のGPSのPNコードを探す方法であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定する工程と、
前記PNコード相関から前記PNコードを検出する工程とを備えることを特徴とする方法。
【請求項28】
前記IFタイミングの推定は、それぞれのの推定のドップラ偏移に対応することを特徴とする請求項27に記載の方法。
【請求項29】
信号中の対象変調を探す装置であって、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段と、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する手段とを備えることを特徴とする装置。
【請求項30】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する手段は、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトする手段と、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用する手段と、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトする手段とを備えることを特徴とする請求項29に記載の装置。
【請求項31】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する前記手段は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定する手段を更に備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出する前記手段は、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出する手段を備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項32】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定する前記手段は、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成する手段と、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定する手段とを備えることを特徴とする請求項30に記載の装置。
【請求項33】
GPS使用可能デバイスであって、
無線信号を中間周波数(IF)信号値に変換するように構成された無線処理部と、
共通のIF復調テンプレートを使用して、それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれのPNコード相関を測定し、前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成された相関処理部とを備えることを特徴とするデバイス。
【請求項34】
前記相関処理部は、
前記IFタイミングの推定と基準のIFタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのIFタイミングの推定に対して信号値をシフトし、
前記それぞれのIFタイミングの推定に対するそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のそれぞれに対する前記シフトされた信号値に前記共通のIF復調テンプレートを適用し、
前記IFタイミングの推定と前記基準のIFタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトするよう動作することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項35】
前記相関処理部は、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記PNコードとのそれぞれの相関を測定し、
前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記PNコードとの前記相関から前記PNコードを検出するよう動作することを特徴とする請求項34に記載のデバイス。
【請求項36】
前記相関処理部は、
前記それぞれのIFタイミングの推定と基準IFタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのIF復調テンプレートを生成し、
前記IF復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのIFタイミングの推定に対する前記それぞれのPNコード相関を測定するよう動作することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項37】
前記IFタイミングの推定は、それぞれの推定のドップラ偏移に対応することを特徴とする請求項33に記載のデバイス。
【請求項38】
信号中の対象変調を探すコンピュータプログラム製品であって、
前記コンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能な媒体に記憶されたコンピュータプログラムコードを備え、
前記コンピュータプログラムコードが、
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードと、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とするコンピュータプログラム製品。
【請求項39】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、
前記キャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間のそれぞれの関係に従って、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値をシフトするように構成されたプログラムコードと、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの復調された信号値セットを生成するため、前記キャリアタイミングの推定のおのおのに対する前記シフトされた信号値に前記共通のキャリア復調テンプレートを適用するように構成されたプログラムコードと、
前記キャリアタイミングの推定と前記基準のキャリアタイミングとの間の前記それぞれの関係に従って、前記それぞれの復調された信号値セットをシフトするように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とする請求項38に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項40】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調とのそれぞれの相関を測定するように構成されたプログラムコードを備え、
前記対象変調の相関から前記対象変調を検出するように構成された前記プログラムコードは、前記復調信号値のシフトされたそれぞれのセットと前記対象変調との前記相関から前記対象変調を検出するように構成されたプログラムコードを備えることを特徴とする請求項39に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項41】
共通のキャリア復調テンプレートを使用して、それぞれのキャリアタイミングの推定に対して前記信号に対応する信号値を復調することにより、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードは、
前記それぞれのキャリアタイミングの推定と基準のキャリアタイミングとの間の関係に基づき、カーネルテンプレートの共通セットから前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対するそれぞれのキャリア復調テンプレートを生成するように構成されたプログラムコードと、
前記キャリア復調テンプレートのそれぞれのテンプレートを使用して、前記それぞれのキャリアタイミングの推定に対する前記それぞれの対象変調の相関を測定するように構成されたプログラムコードとを備えることを特徴とする請求項39に記載のコンピュータプログラム製品。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図26】
【図27】
【図28】
【図29】
【図30】
【図31】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図36】
【図37】
【図38】
【図39】
【図40】
【公表番号】特表2008−510426(P2008−510426A)
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−527201(P2007−527201)
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/005758
【国際公開番号】WO2006/022837
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成20年4月3日(2008.4.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年2月23日(2005.2.23)
【国際出願番号】PCT/US2005/005758
【国際公開番号】WO2006/022837
【国際公開日】平成18年3月2日(2006.3.2)
【出願人】(502087507)ソニー エリクソン モバイル コミュニケーションズ, エービー (823)
【Fターム(参考)】
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